JPH08127905A - 乳房カップおよびそれを具備した衣類 - Google Patents

乳房カップおよびそれを具備した衣類

Info

Publication number
JPH08127905A
JPH08127905A JP26925994A JP26925994A JPH08127905A JP H08127905 A JPH08127905 A JP H08127905A JP 26925994 A JP26925994 A JP 26925994A JP 26925994 A JP26925994 A JP 26925994A JP H08127905 A JPH08127905 A JP H08127905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
breast cup
cup
breast
ridge
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26925994A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Nishiyama
成男 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wacoal Corp
Original Assignee
Wacoal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wacoal Corp filed Critical Wacoal Corp
Priority to JP26925994A priority Critical patent/JPH08127905A/ja
Publication of JPH08127905A publication Critical patent/JPH08127905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
  • Corsets Or Brassieres (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧迫感が少なく、着用感が良好で、曲面に沿
いやすく自然な丸みを実現でき、着用者に対するサイズ
適応範囲が広く、バストボリュームを大きく豊かに見せ
るための乳房カップおよびそれを具備した衣類を提供す
る。 【構成】 上カップ構成部片と下カップ構成部片の2個
の乳房カップ構成部片が接ぎ合わされて構成されている
2枚接ぎの乳房カップを具備したブラジャーの乳房カッ
プの少なくとも下部から脇部近傍にかけての部分である
下カップ構成部片を、基底部1と基底部1から肌側方向
に突出している裾部に比べて頂点部が狭くなっている複
数の山状の隆起部2を有し、隆起部2の高さxが2〜1
0mm、隆起部2間の間隔zが5mm〜30mmで、且
つ全体の厚みx+yが3〜15mmの連続気泡の軟質ポ
リウレタン発泡体などのクッション性を有するシートで
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、女性用衣類の乳房カッ
プならびに当該乳房カップを具備した衣類に関するもの
である。特に本発明は、着用者のバストボリュームを豊
かに見えるようにするに好適な乳房カップならびにそれ
を具備した衣類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、乳房カップは女性用衣類に於
いて、着用者の乳房に当てがわれ、乳房を保持したり、
その形を整えたりする役割を有しており、かかる乳房カ
ップを有する女性用衣類、具体的には、例えばブラジャ
ー、ロングラインブラジャー、ビスチエ、ボディスー
ツ、オールインワン、ブラテディ、ブラキャミソールあ
るいはブラスリップなどのブラジャー部を有する下着
類、その他水着あるいはレオタードなどの衣類は、女性
用の被服として広く普及している。
【0003】乳房カップについて、乳房カップを具備し
た従来の女性用衣類の代表例としてブラジャーを例にと
って説明する。図17に、従来より知られている2枚接
ぎと称するタイプの乳房カップを有するブラジャーの一
例の斜視図を示した。この例の場合には乳房カップ33
1は、前中心側のカップくりからカップの膨らみの頂点
部近傍を通りカップの脇側のくりに達する接ぎライン3
34の部分で、上カップ構成部片332と下カップ構成
部片333の合計2個の構成部片がカップに膨らみが出
るように接ぎ合わされて構成されている。下カップ構成
部片333は、乳房の下部から脇部近傍を保持し乳房を
アップしたり前中心側に寄せるなどの機能を分担してい
る。
【0004】次に図18に従来より知られている3枚接
ぎと称するタイプの乳房カップを有するブラジャーの一
例の斜視図を示した。この例の場合には乳房カップ34
1が、カップの前中心側のくりからカップの膨らみの頂
点部近傍を通りカップの脇側のくりに達する接ぎライン
345とカップの膨らみの頂点部近傍からほぼ斜め下方
向に伸びてカップの下辺のくりに達する接ぎライン34
6の部分で、上カップ構成部片342と下前側カップ構
成部片343と下脇側カップ構成部片344の合計3個
の乳房カップ構成部片部片がカップに膨らみが出るよう
に接ぎ合わされて構成されている。
【0005】尚、カップのくりとは、乳房カップほぼ下
半分のほぼ半円状のカップの縁を意味する。このカップ
のくりのところで乳房カップは衣類の本体である生地、
この場合はブラジャーの土台布(図16では335で示
され、図17では348で示されている。)に縫合され
てブラジャーが形成されている。
【0006】図示していないが、これらの乳房カップは
必要に応じて通常比較的薄地の織物、編物ないしはレー
スなどからなる表カップが更に設けられたり、あるいは
必要に応じて裏カバー布などが設けられた2枚重ねや3
枚重ねの構造のものも存在する。また、乳房の形状を整
えるため、金属や合成樹脂、繊維強化合成樹脂などのカ
ップワイヤーが乳房カップのくりに沿った部分に取り付
けられているものもある。
【0007】そしてこれらの乳房カップのカップ構成部
片は、不織布や軟質ポリウレタン発泡体などが用いられ
ているものが多い。ところで従来のブラジャーその他の
乳房カップを有する衣類の乳房カップについては、バス
トボリュームを大きく豊かに見せる(以下単にバストの
ボリュームの増大と略称する。)ための提案がいくつか
成されており、最も一般的には乳房カップ構成部片とし
てかなり厚手の構成部片を用いたり、カップ形状に成形
された厚手のパッドで構成した乳房カップとか、部分的
な補整によりバストのボリュームの増大を達成しようと
するものとしては、乳房カップの下部から脇部近傍にか
けて厚手のパッドを当てがったもの、乳房カップが厚手
の軟質ポリウレタン発泡体などから形成されていて特に
その下辺に沿って厚みを厚くした増厚部を設けた形で乳
房カップ状に成形されているものなどがあり、前者はバ
スト全体についてバストのボリュームの増大をねらった
ものであり、後者はバストをアップさせ、また場合によ
っては更に前中心側に寄せて、乳房の形状を補正しなが
らバストのボリュームの増大をねらったものなどが提案
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した様なバストの
ボリュームの増大を目的とした従来の乳房カップないし
それを具備した女性用衣類においては、バストのボリュ
ームの増大は達成可能であるが、カップ構成部片が面状
に乳房に当接され、しかも、かなり厚手のシートを用い
るため、着用者にかなりの圧迫感が生じると言う問題が
ある。また、用いるシートが厚手であると乳房カップの
曲面に沿いにくく、乳房カップの美しい自然な丸みが実
現できないと言う問題もあった。乳房カップ形状の金型
を用いて軟質ポリウレタン発泡体などを成形して乳房カ
ップとしたものは、きれいな曲面形状を作ることはでき
るが、その反面各サイズやカップデザインに応じた金型
が必要となり極めてコスト高になると言う問題もある
上、乳房カップが面状に乳房に当接されることには変わ
りはなく、しかも、厚手のポリウレタン発泡体成形物を
用いるため、着用者にかなりの圧迫感が生じると言う問
題は同様に存在していた。
【0009】(1)本発明は、かかる従来の乳房カップ
の問題点を解決し、大きな圧迫感が生じる事がなく、着
用感が良好で、コストの安くなるシート状の素材を用い
ても曲面に沿いやすく自然な丸みを実現でき、着用者個
人の乳房の形や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、
バストボリュームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房
カップを提供する事を目的とする。
【0010】また、そのほか後述する本発明の各好まし
い態様に於いては、前記目的のほかにそれぞれ更に次の
ような目的を有する。 (2)すなわち、更に本発明は、従来の不織布その他の
布地(すなわち成形されていないシート状物)を用いた
乳房カップとほぼ同程度の手法で乳房カップを縫製、製
造する事ができる、製造面でもごく普通の設計、手法で
作成可能な乳房カップを提供することにある。
【0011】(3)また、更に、本発明の別の目的は、
より違和感が少く、着用感が良好な乳房カップを提供す
ることを目的とするものである。 (4)また、更に、本発明の別の目的は、更により違和
感が少く、着用感が良好で、より一層曲面に沿いやす
く、より自然な丸みを実現でき、しかも型くずれが生じ
にくい乳房カップを提供することを目的とするものであ
る。
【0012】(5)また、更に、本発明の別の目的は、
大きな圧迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面
に沿いやすく自然な丸みを実現でき、着用者個人の乳房
の形や大きさに対するサイズ適応範囲がの広くできる性
質を、容易に実現し得る乳房カップを提供することにあ
る。
【0013】(6)また、更に、本発明の別の目的は、
通気性も具備しており、クッション性が良好で着用感の
極めて優れた乳房カップを提供することにある。 (7)また、更に、本発明の別の目的は、着用感とバス
トのボリュームの増大機能とのバランスのとれた乳房カ
ップを提供することにある。
【0014】(8)また、更に、本発明の別の目的は、
大きな圧迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面
に沿いやすく自然な丸みを実現でき、着用者の乳房の形
や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、バストボリュ
ームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房カップを具備
した女性用衣類を提供する事を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明の乳房カップないしはそれを具備した衣類は
次の構成を有するものである。
【0016】(1)乳房カップの少なくとも下部から脇
部近傍にかけて、基底部と前記基底部から肌側方向に突
出している複数の隆起部を有し、前記隆起部の高さが2
〜10mm、隆起部間の間隔が5mm〜30mmで、且
つ全体の厚みが3〜15mmのクッション性を有するシ
ートが用いられてなる乳房カップ。
【0017】(2)乳房カップが2個の乳房カップ構成
部片が接ぎ合わされてなる2枚接ぎの乳房カップからな
り、当該乳房カップの少なくとも下部から脇部近傍にか
かる部分を構成する構成部片が、基底部と前記基底部か
ら肌側方向に突出している複数の隆起部を有し、前記隆
起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5mm〜
30mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのクッショ
ン性を有するシートからなる乳房カップ。
【0018】(3)隆起部が裾部に比べて頂点部が狭く
なっている隆起部である前記(1)項または(2)項の
いずれかに記載の乳房カップ。 (4)隆起部が山状の形状の隆起部である前記(1)〜
(3)項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0019】(5)クッション性を有するシートが、軟
質合成樹脂発泡体からなるシートである前記(1)〜
(4)項のいずれかに記載の乳房カップ。 (6)軟質合成樹脂発泡体が連続気泡の軟質ポリウレタ
ン発泡体である前記(5)項に記載の乳房カップ。
【0020】(7)軟質合成樹脂発泡体が見掛け密度が
20〜100Kg/m3 の軟質合成樹脂発泡体である前
記(5)〜(6)項のいずれかに記載の乳房カップ。 (8)乳房カップを具備有した衣類であって、前記乳房
カップが前記(1)〜(7)項のいずれかに記載の乳房
カップであり、衣類が水着、レオタード、ブラジャー部
を有する下着類から選ばれた衣類である乳房カップを具
備有した衣類。
【0021】
【作用】
(1)本発明の乳房カップは、乳房カップの少なくとも
下部から脇部近傍にかけて、基底部と前記基底部から肌
側方向に突出している複数の隆起部を有し、前記隆起部
の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5mm〜30
mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのクッション性
を有するシートが用いられているので、全体の厚みが3
〜15mmと比較的厚く従ってバストボリュームを大き
く豊かに見せる事が可能となり、また、乳房カップの下
部から脇部近傍にかけて部分的に使用する場合において
も用いるクッション性を有するシートの全体の厚みが比
較的厚いのでバストをアップ、バストを前中心側に寄せ
て、乳房カップの下側と脇側の部分は厚手シートの存在
によりバストボリュームが増大されると共に、バストア
ップ、バスト中心側寄せの機能により、バストの上方部
分、前中心部分もボリュームが増大し、バストボリュー
ムを大きく豊かに見せる事が可能となる。
【0022】しかも、クッション性を有するシートは、
隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5mm
〜30mmの肌側方向に突出している複数の隆起部を有
しているので、かかる大きさの複数の隆起部を持たない
厚みの厚いシートを用いた場合にはかかるシートが面状
に全面で乳房に当接され、しかも、厚みが厚いため、着
用者にかなりの圧迫感が生じると言う問題があるのに対
して、本発明の乳房カップにおいては、複数の隆起部の
頂点部分が乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧
迫する部分が少なくなると共に、隆起部自体も水平方向
の断面積が小さい突出した部分であるから面状のシート
に比べてクッション性が更に良好になりより圧迫感が少
くなっており、したがって良好な着用感を有する乳房カ
ップが提供される。また、隆起部間の間隔は5mm〜3
0mmで、適宜の凹部を有するので、シートが曲げやす
く乳房カップの曲面に沿いやすく、容易に曲げる事がで
きるので自然な丸みを有する乳房カップを提供できる。
また、乳房カップの曲面に沿うようにあらかじめ金型な
どで曲面状に成形した成形カップ部片を用いる必要がな
く、各サイズやカップデザインに応じた金型が不要で、
通常の不織布や布地から乳房カップを製造するのと同様
に、各サイズやカップデザインに応じてシートから必要
な大きさ、形の部片を切り出して使用すれば良いので、
各サイズやカップデザインに応じた金型が不要であり、
コストの極めて易い乳房カップとすることができる。
【0023】しかも高さが2〜10mmの複数の隆起部
が存在するので、前述した様に表面に複数の隆起部が存
在しない平坦なシートを用いる場合に比べてクッション
性が更に良好になり、着用者によって個人差のあるバス
ト形状やバストのサイズの相違にも1つのサイズのカッ
プで対応できる範囲が広く、アジャスト機能が優れてお
り、この点からも、着用感の良好な乳房カップが提供で
きる。
【0024】(2)また、乳房カップが2個の乳房カッ
プ構成部片が接ぎ合わされてなる2枚接ぎの乳房カップ
からなり、当該乳房カップの少なくとも下部から脇部近
傍にかかる部分を構成する構成部片が、基底部と前記基
底部から肌側方向に突出している複数の隆起部を有し、
前記隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5
mm〜30mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのク
ッション性を有するシートからなる乳房カップの発明に
おいては、従来から良く使用されている不織布や布地な
どを素材とする2枚接ぎの乳房カップの少なくとも下部
から脇部近傍にかかる部分を構成する乳房カップ構成部
片(すなわち下カップ構成部片)を、前記本発明で用い
る特定のクッション性シートで置き換えるだけですみ、
極めて特殊な設計や製造手法を採用せずにほぼ従来の最
も単純な2枚接ぎの乳房カップとほぼ同様の手法が採用
できるので、製造面からも製造の容易な乳房カップが提
供できる。また、乳房カップ構成部片は接ぎ合わされて
いるので、乳房カップのポケット部への挿入式の取り外
し可能な乳房カップ構成部片と比べて着崩れが生じる恐
がないし、乳房カップ構成部片の位置がずれるようなこ
とがないのできちんと所定の位置に装着でき、従って目
的とする機能が目的の通り発揮できる。また、洗濯時に
乳房カップ構成部片がポケット部から抜け出て紛失する
恐れがない。更には、一般に乳房カップは淡い色か白色
で構成されているものが多く、ポケット部が存在すると
その端にごみがたまりやすく、汚くなりやすいが、この
態様に於いてはポケット部が存在しないので、ごみなど
がたまることはない。
【0025】そして、前記作用で説明したと同様に、大
きな圧迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、コスト
の安くなるシート状の素材を用いても曲面に沿いやすく
自然な丸みを実現でき、着用者によって個人差のある乳
房の形や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、バスト
ボリュームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房カップ
を提供できる。
【0026】(3)また、本発明の乳房カップに於い
て、隆起部が裾部に比べて頂点部が狭くなっている隆起
部である本発明の好ましい態様とする事により、隆起部
の頂点部の方がより柔らかいクッション性を発揮する事
になり、隆起部が存在しても違和感は少なくなり、着用
感が一層良好になる。しかも隆起部の裾部は広くなって
いるので、隆起部がへたる恐れがなく、隆起部の頂点部
の先端から順次裾にかけて応力を吸収する能力が大きく
なるので、型くずれも生じにくい乳房カップが提供でき
る。
【0027】(4)また、本発明の乳房カップに於い
て、クッション性を有するシートの隆起部が山状の形状
の隆起部である本発明の好ましい態様とする事により、
乳房に当接される部分が隆起部の頂点部近傍であり、山
状の形状の隆起部は、隆起部がその裾部に比べて頂点部
が狭くなっているので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部の頂点部の方がより柔
らかいクッション性を発揮する事になり、また、畝状の
隆起部に比べても更に柔軟になり、従って隆起部が存在
しても違和感がより一層少なくなり、着用感が更に一層
良好になる。しかも隆起部の裾部は広くなっているの
で、隆起部がへたる恐れがなく、隆起部の頂点部の先端
から順次裾にかけて応力を吸収する能力が大きくなるの
で、型くずれも生じにくい乳房カップが提供できる。山
状の隆起部であるので、畝状の隆起部を有するシートに
比べていずれの方向にもより曲げやすく、より曲面に沿
いやすいので、より自然な丸みを有する乳房カップを提
供できる。また、山状の隆起部は畝状の隆起部のように
隆起部が一方向に連続しておらず、各隆起部が独立して
いるので、畝状の隆起部に比べてそれぞれの隆起部が各
隆起部にかかる応力に応じて独立に対応するので、着用
者によって個人差のあるバスト形状やバストのサイズの
相違にも1つのサイズのカップで対応できる範囲がより
広く、よりアジャスト機能が優れており、この点から
も、着用感の更に一層良好な乳房カップが提供できる。
【0028】(5)また、本発明の乳房カップに於い
て、クッション性を有するシートが、軟質合成樹脂発泡
体からなるシートである本発明の好ましい態様とするこ
とにより、軟質合成樹脂発泡体からなるシートは、クッ
ション性が良好で、異方性が少ない。従って、大きな圧
迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面に沿いや
すく自然な丸みを実現でき、着用者個人の乳房の形や大
きさに対するサイズ適応範囲の広くできる本発明の乳房
カップの特性を容易に実現し得る乳房カップを提供でき
る。
【0029】(6)また、本発明の乳房カップに於い
て、軟質合成樹脂発泡体が連続気泡の軟質ポリウレタン
発泡体である本発明の好ましい態様とすることにより、
連続気泡の軟質ポリウレタン発泡体は耐洗濯性が良好
で、通気性も具備しており、かつクッション性が良好で
あり、従って着用感が優れ、製品寿命の長い乳房カップ
を提供し得る。
【0030】(7)また、本発明の乳房カップに於い
て、軟質合成樹脂発泡体が見掛け密度が20〜100K
g/m3 の軟質合成樹脂発泡体である本発明の好ましい
態様とすることにより、この範囲の見掛け密度の軟質合
成樹脂発泡体は、良好な着用感を達成するに必要な柔軟
性を有するが、柔らかすぎて形態保持性が極めて悪いと
言うことがなく、柔軟性と圧縮応力のバランスがよく、
従って、着用感ときれいな丸みを帯びた乳房カップの外
形の保持、バストボリュームの増大機能とのバランスの
とれた乳房カップを提供することができる。
【0031】(8)また、乳房カップを具備した衣類で
あって、当該衣類の乳房カップが前記請求項の1〜7の
いずれかに記載の乳房カップであり、衣類が水着、レオ
タード、ブラジャー部を有する下着類から選ばれた衣類
である乳房カップを具備した衣類の発明においては、こ
れらの衣類は女性用衣類のうちでも特に女性の乳房の形
を美しく豊かに見せたり、あるいは、乳房の形を補整す
る機能がより重要視される衣類であり、しかも直接肌に
接して着用される衣類であるので、本発明の前述した乳
房カップ具備した衣類とすることにより、大きな圧迫感
が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面に沿いやすく
自然な丸みを実現でき、着用者によって個人差のある乳
房の形や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、バスト
ボリュームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房カップ
を具備した衣類が提供できる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の理解を容易にするために、図
面を参照しながら、本発明の女性用衣類の乳房カップの
構造についてその応用例としてブラジャーを初めとして
幾つかの例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は
この実施例のもののみに限定されるものではなく、ま
た、本発明の乳房カップが適用される衣類についても、
ブラジャー、ロングラインブラジャー、ビスチエ、ボデ
ィスーツ、オールインワン、ブラテディ、ブラキャミソ
ールあるいはブラスリップなどのブラジャー部を有する
下着類、その他水着あるいはレオタードなどや、その他
の各種の乳房カップを有する女性用の衣類の乳房カップ
としても同様に適用できることは容易に理解されるとこ
ろである。
【0033】図1〜6に、本発明において乳房カップに
用いられる基底部と前記基底部から肌側方向に突出して
いる複数の隆起部を有しているクッション性を有するシ
ートについて、その少数の具体例を例示して説明する。
尚、シートとは、乳房カップに装着ないし組み込まれて
いない状態において、隆起部の凹凸を無視して巨視的に
見た場合にほぼ平板状の物品であり、前述した、金型で
1つ1つ各カップサイズやカップテザインに応じて個別
に乳房カップの丸みに沿う曲面状に成形された所謂成形
カップ部片でないことを意味している。
【0034】図1はクッション性を有するシートの一例
の概略図面であり、(a)が平面図、(b)が図1
(a)のA−A´断面の端面図である。図において、1
が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の高さは
図1(b)においてxで示される高さであり、基底部1
の厚みはyで示される。従ってクッション性を有するシ
ートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆起部間
の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図1(b)
ではzで示されている。尚、図1においては隆起部2
は、ほぼ四角柱状である。
【0035】図2はクッション性を有するシートの別の
一例の概略図面であり、(a)が平面図、(b)が図2
(a)のA−A´断面の端面図である。図において、1
が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の高さは
図2(b)においてxで示される高さであり、基底部1
の厚みはyで示される。従ってクッション性を有するシ
ートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆起部間
の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図2(b)
ではzで示されている。尚、図2においては隆起部2
は、その裾部と頂点部の寸法がほぼ同じ幅でA−A´断
面の形状がほぼ四角形の畝状である。
【0036】図3はクッション性を有するシートの更に
別の一例の概略図面であり、(a)が平面図、(b)が
図3(a)のA−A´断面の端面図である。図におい
て、1が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の
高さは図3(b)においてxで示される高さであり、基
底部1の厚みはyで示される。従ってクッション性を有
するシートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆
起部間の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図3
(b)ではzで示されている。尚、図3においては隆起
部2は、その裾部と頂点部の寸法がほぼ同じ幅でA−A
´断面の形状がほぼ四角形の蛇行畝状である。
【0037】図4はクッション性を有するシートの更に
別の一例の概略図面であり、(a)が斜視図、(b)が
図4(a)のA−A´断面の端面図である。図におい
て、1が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の
高さは図4(b)においてxで示される高さであり、基
底部1の厚みはyで示される。従ってクッション性を有
するシートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆
起部間の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図4
(b)ではzで示されている。尚、図4においては隆起
部2は、その裾部に比べて頂点部が狭くなっている複数
の山状の隆起部となっている。そして本発明に於いて
は、この山状の隆起部を有するクッション性シートが最
も好ましく用いられる。これは、隆起部が裾部に比べて
頂点部が狭くなっている山状であるので、面積的に小さ
い山状の隆起部の頂点部分が乳房に当接されることにな
り、面積的にも乳房を圧迫する部分が更に少なくなると
共に、隆起部の頂点部の方がより柔らかいクッション性
を発揮する事になり、また、畝状の隆起部に比べても更
に柔軟になり、従って隆起部が存在しても違和感がより
一層少なくなり、着用感が更に一層良好になる。しかも
隆起部の裾部は広くなっているので、隆起部がへたる恐
れがなく、隆起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応
力を吸収する能力が大きくなるので、型くずれも生じに
くい乳房カップが提供できる。山状の隆起部であるの
で、畝状の隆起部を有するシートに比べていずれの方向
にもより曲げやすく、より曲面に沿いやすいので、より
自然な丸みを有する乳房カップを提供できる。また、山
状の隆起部は畝状の隆起部のように隆起部が一方向に連
続しておらず、各隆起部が独立しているので、畝状の隆
起部に比べてそれぞれの隆起部が各隆起部にかかる応力
に応じて独立に対応するので、着用者によって個人差の
あるバスト形状やバストのサイズの相違にも1つのサイ
ズのカップで対応できる範囲がより広く、よりアジャス
ト機能が優れている。この点からも、着用感の更に一層
良好な乳房カップが提供できる。
【0038】図5はクッション性を有するシートの別の
一例の概略図面であり、(a)が平面図、(b)が図5
(a)のA−A´断面の端面図である。図において、1
が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の高さは
図5(b)においてxで示される高さであり、基底部1
の厚みはyで示される。従ってクッション性を有するシ
ートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆起部間
の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図5(b)
ではzで示されている。尚、図5においては隆起部2
は、A−A´断面の端面形状から明らかなように、その
裾部に比べて頂点部が狭くなっている畝状の隆起部であ
る。したがって、図5の(a)においては実際には図面
中に基底部1と隆起部2の境界のラインは図示すべきで
はないが、それではかえって理解しにくくなるので、分
かりやすく模式的に示すために、敢えて基底部1と隆起
部2の境界のラインが見えるかの様に図5の(a)は描
いたものである。
【0039】図6はクッション性を有するシートの別の
一例の概略図面であり、(a)が平面図、(b)が図6
(a)のA−A´断面の端面図である。図において、1
が基底部であり、2が隆起部である。隆起部2の高さは
図6(b)においてxで示される高さであり、基底部1
の厚みはyで示される。従ってクッション性を有するシ
ートの全体の厚みはx+yで表される。また、隆起部間
の間隔はその頂点の中央部間の距離であり、図6(b)
ではzで示されている。尚、図6においては隆起部2
は、A−A´断面の端面形状から明らかなように、その
裾部に比べて頂点部が狭くなっている蛇行畝状の隆起部
である。したがって、図6の(a)においては実際には
図面中に基底部1と隆起部2の境界のラインは図示すべ
きではないが、それではかえって理解しにくくなるの
で、分かりやすく模式的に示すために、敢えて基底部1
と隆起部2の境界のラインが見えるかの様に図6の
(a)は描いたものである。
【0040】本発明に於ては、例えば以上に例示した様
なクッション性を有するシートを用いることが出来、特
に隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5m
m〜30mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのクッ
ション性を有するシートを用いるのである。隆起部の高
さが2mmより小さい場合には、柔軟性が低下し、圧迫
感の軽減効果が低下する。隆起部の高さが10mmより
大きい場合には、隆起部のへたリが大きくなり乳房カッ
プの形態保持性が低下する傾向にある。また、乳房にま
つわりつく様な感触で着用感が低下する。隆起部間の間
隔が5mmより小さいと、隆起の密度が多くなり過ぎ
て、複数の隆起のないほぼ平坦なシートと性質が類似し
てきて、柔軟性が低下する。また30mmより大きすぎ
ると、隆起の密度が少なくなり過ぎて、複数の隆起のな
いほぼ平坦なシートと性質が類似してきて、柔軟性、ク
ッション性が低下し、いずれの場合も着用感の低下につ
ながる。隆起部間の間隔はより好ましくは10mm〜2
0mmである。また、全体の厚みが3mmより小さい場
合には、バストボリュームの増大効果が十分発揮できな
いし、15mmより厚いばあいには、厚すぎて圧迫感が
増大し、また、乳房カップの曲面に沿いにくくなり、自
然な丸みを有する形の良好な乳房カップを得ることがで
きなくなる。全体の厚みはより好ましくは5mm〜15
mmである。
【0041】かかるクッション性を有するシートとして
は、軟質合成樹脂発泡体のシートや不織布などが例示さ
れ、軟質合成樹脂発泡体からなるシートが好ましく、具
体的には連続気泡の軟質ポリウレタン発泡体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体の発泡体、エチレン−プロピレン
共重合エラストマー発泡体などがクッション性がよく、
中でも好ましい発泡体としては連続気泡の軟質ポリウレ
タン発泡体が耐洗濯性が良好で、通気性も具備してお
り、かつクッション性も良好であり特に好ましい。そし
てこれらの軟質合成樹脂発泡体としては見掛け密度が2
0〜100Kg/m3 の軟質合成樹脂発泡体が、良好な
着用感を達成するに必要な柔軟性を有するが、柔らかす
ぎて形態保持性が極めて悪いと言うことがなく、柔軟性
と圧縮応力のバランスがよく、従って、着用感と乳房カ
ップの良好な丸みを帯びた外観、バストボリュームの増
大機能とのバランスのとれた乳房カップとすることがで
きるので好ましい。
【0042】尚、クッション性を有するシートとして軟
質合成樹脂発泡体や不織布などを用いた場合には、その
少なくとも片面に編物または織物が積層された軟質合成
樹脂発泡体や不織布などを用いることが好ましく、軟質
合成樹脂発泡体や不織布は一般に強度が比較的弱いこと
と、ミシンなどでの縫製の際、ミシンとの滑りがよくな
かったりするので、編物または織物が積層された軟質合
成樹脂発泡体や不織布などを用いることにより、これら
の点を改良し得るので好ましい。
【0043】図7は本発明の乳房カップを具備した3/
4カップタイプのブラジャーの斜視図であり、この実施
例においては乳房カップ11が2枚接ぎの乳房カップか
らなり上カップ構成部片12と下カップ構成部片13の
合計2個の乳房カップ構成部片がカップに膨らみが出る
ように接ぎ合わされて構成されている。更に乳房カップ
11のくりは土台布9に縫製により取り付けられてい
る。そしてこの実施例においては下カップ構成部片13
として図4に示した様な複数の山状の隆起部を有するク
ッション性を有する見掛け密度が30Kg/m3 の軟質
ポリウレタン発泡体シートを前記隆起部が肌側に向くよ
うな向きで用いた。尚、この軟質ポリウレタン発泡体シ
ートの肌側とは反対側の表側にはポリエステル繊維から
なるトリコット編物を積層して用いた。また、この実施
例においては隆起部の高さが2mm、隆起部間の間隔が
11mmで、且つ全体の厚みが7.5mmの軟質ポリウ
レタン発泡体シートを用いた。また、上カップ構成部片
6には、ポリエステル繊維100%から成る厚さ5mm
の不織布の肌側面にポリエステル繊維75%・綿25%
からなるトリコット編物が積層され、反対面にポリエス
テル繊維100%からなるトリコット編物が積層された
積層不織布を用いた。
【0044】なお、必要に応じて隆起部を有する軟質ポ
リウレタン発泡体シートが肌側に露出している部分をカ
バーするための編物ないし織物からなる裏カバーを設け
てもよい。また、図8に示した様に乳房カップ11の表
側に外観の向上などの目的で必要に応じてレースなどの
表カップ14を設けてもよい。表カップは図8に示した
ような2枚接ぎの表カップに限定されるものではなく、
例えば図9に示したように3枚接ぎの表カップ15など
適宜のものを用いることができる。なお、図8は本発明
の一実施例の図7に示したブラジャーの乳房カップ部に
表カップが設けられた態様の外観斜視図を示したもので
ある。また、図9は本発明の一実施例の図7に示したブ
ラジャーの乳房カップ部に別の態様の表カップが設けら
れた態様の外観斜視図を示したものである。また必要に
応じて上カツプ構成部片12として下カップ構成部片1
3より厚みが薄く同様の隆起部を有する軟質ポリウレタ
ン発泡体シートを用いてもよい。
【0045】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備した3/4カップタイプのブラジャーは、乳房カッ
プの下部から脇部近傍にかけて、前述した肌側方向に突
出している複数の山状の隆起部を有するクッション性シ
ートが用いられているので、バストボリュームを大きく
豊かに見せる事が可能となる。
【0046】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備したブラジャーが提供される。しかも隆起部
の裾部は広くなっているので、隆起部がへたる恐れがな
く、隆起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応力を吸
収する能力が大きくなるので、型くずれも生じにくい乳
房カップ部を有するブラジャーが提供できる。また、隆
起部間の間隔は11mmであって、山状の隆起部である
ので、いずれの方向にもより曲げやすく、より曲面に沿
いやすいので、シートが乳房カップの曲面に非常に沿い
やすく、自然な丸みを有する乳房カップを有するブラジ
ャーを提供できる。また、山状の隆起部は各隆起部が独
立しているので、それぞれの隆起部が各隆起部にかかる
応力に応じて独立に対応でき、柔軟でクッション性があ
るので、着用者によって個人差のあるバスト形状やバス
トのサイズの相違にも1つのサイズのカップで対応でき
る範囲がより広く、よりアジャスト機能が優れており、
この点からも、着用感の更に一層良好な乳房カップを有
するブラジャーが提供できる。
【0047】次に図10は本発明の別の態様の乳房カッ
プを具備したフルカップタイプのブラジャーの斜視図で
あり、この実施例においても乳房カップ16が2枚接ぎ
の乳房カップからなり上カップ構成部片17と下カップ
構成部片18の合計2個の乳房カップ構成部片部片がカ
ップに膨らみが出るように接ぎ合わされて構成されてい
る。更に乳房カップ16のくりは土台布9に縫製により
取り付けられている。そしてこの実施例においては下カ
ップ構成部片18として図4に示した様な複数の山状の
隆起部を有するクッション性を有する見掛け密度が30
Kg/m3 の軟質ポリウレタン発泡体シートを前記隆起
部が肌側に向くような向きで用いた。尚、この軟質ポリ
ウレタン発泡体シートの肌側とは反対側の表側にはポリ
エステル繊維からなるトリコット編物を積層して用い
た。また、この実施例においては隆起部の高さが2m
m、隆起部間の間隔が11mmで、且つ全体の厚みが5
mmの軟質ポリウレタン発泡体シートを用いた。また、
上カップ構成部片17には、ポリエステル繊維100%
から成る厚さ5mmの不織布の肌側面にポリエステル繊
維75%・綿25%からなるトリコット編物が積層さ
れ、反対面にポリエステル繊維100%からなるトリコ
ット編物が積層された積層不織布を用いた。
【0048】なお、必要に応じて隆起部を有する軟質ポ
リウレタン発泡体シートが肌側に露出している部分をカ
バーするための編物ないし織物からなる裏カバーを設け
てもよい。また、図8や図9に示したと同様に様に乳房
カップ16の表側に外観の向上などの目的で必要に応じ
てレースなどの表カップを設けてもよい。また必要に応
じて上カツプ構成部片17として下カップ構成部片18
より厚みが薄く同様の隆起部を有する軟質ポリウレタン
発泡体シートを用いてもよい。
【0049】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備したフルカップタイプのブラジャーは、乳房カップ
の下部から脇部近傍にかけて、前述した肌側方向に突出
している複数の山状の隆起部を有するクッション性シー
トが用いられているので、バストボリュームを大きく豊
かに見せる事が可能となる。
【0050】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備したブラジャーが提供される。しかも隆起部
の裾部は広くなっているので、隆起部がへたる恐れがな
く、隆起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応力を吸
収する能力が大きくなるので、型くずれも生じにくい乳
房カップ部を有するブラジャーが提供できる。また、隆
起部間の間隔は11mmであって、山状の隆起部である
ので、いずれの方向にもより曲げやすく、より曲面に沿
いやすいので、シートが乳房カップの曲面に非常に沿い
やすく、自然な丸みを有する乳房カップを有するブラジ
ャーを提供できる。また、山状の隆起部は各隆起部が独
立しているので、それぞれの隆起部が各隆起部にかかる
応力に応じて独立に対応でき、柔軟でクッション性があ
るので、着用者によって個人差のあるバスト形状やバス
トのサイズの相違にも1つのサイズのカップで対応でき
る範囲がより広く、よりアジャスト機能が優れており、
この点からも、着用感の更に一層良好な乳房カップを有
するブラジャーが提供できる。
【0051】次に図11〜13を用いて、隆起部を有す
るクッション性を有するシートが取り外し可能に設けら
れた本発明の乳房カップを有するブラジャーについて説
明する。図11は上記本発明の乳房カップを有するブラ
ジャーの裏側から見た部分平面図であり、図12は図1
1に示したブラジャーの乳房カップに隆起部を有するク
ッション性を有するシートを取り付けたり取り外したり
する操作を説明するための説明図であり、図13は隆起
部を有するクッション性を有するシートが装着されてい
る状態を概念的に示した縦方向断面図である。尚、乳房
カップとしては図7に示したブラジャーに用いられてい
る様な2枚接ぎタイプの乳房カップを用いているが多少
土台布9などの形が異なる。図11〜13において、乳
房カップ20は不織布からなる隆起部を持たない平坦な
シートからなる上カップ構成部片25と下カップ構成部
片26が接ぎ合わされており、乳房カップ20は下カッ
プ構成部片26の裏側に更に周囲が下カップ構成部片2
6に縫製されており隆起部を有するクッション性シート
を出し入れするためのスリット22が設けられた編物ま
たは織物などからなるポケット部21が設けられてい
る。スリット22は理解し易くするために少し隙間が開
いているように図示されているが、実際には隙間はほと
んど開いていない。そして図12に示す様に下カップ構
成部片26とほぼ同じ形を有する隆起部を有するクッシ
ョン性シート24を前記スリットを左右に開いてポケッ
ト部22と下カップ構成部片26との間に隆起部が肌側
に向くように挿入して用いる。洗濯などのためクッショ
ン性シート24を取り出す場合にも前記スリット22を
左右に開いて取り出すことができる。この様なクッショ
ン性シート24を取り外し可能にしておくと、着用者の
好みに応じて使い分けることもできる。尚、23はレー
スなどの表カップを示しており、図13は模式的概念図
であるので縫製部分などの詳細は省略して描かれてい
る。また、この実施例においても、隆起部を有するクッ
ション性シート24として、図4に示した様な複数の山
状の隆起部を有し、隆起部の高さが2mm、隆起部間の
間隔が11mmで、且つ全体の厚みが7.5mmの見掛
け密度が30Kg/m3 の軟質ポリウレタン発泡体シー
トを用いた。尚、この軟質ポリウレタン発泡体シートの
肌側とは反対側の表側にはポリエステル繊維からなるト
リコット編物を積層して用いた。
【0052】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備したブラジャーは、乳房カップの下部から脇部近傍
にかけて、前述した肌側方向に突出している複数の山状
の隆起部を有するクッション性シートが取り外し可能に
ポケット部に挿入されて用いられているので、バストボ
リュームを大きく豊かに見せる事が可能となる。
【0053】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備したブラジャーが提供される。しかも隆起部
の裾部は広くなっているので、隆起部がへたる恐れがな
く、隆起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応力を吸
収する能力が大きくなるので、ポケット部に挿入される
クッション性シートの型くずれも生じにくい。また、隆
起部間の間隔は11mmであって、山状の隆起部である
ので、いずれの方向にもより曲げやすく、より曲面に沿
いやすいので、シートが乳房カップの曲面に非常に沿い
やすく、自然な丸みを有する乳房カップを有するブラジ
ャーを提供できる。また、山状の隆起部は各隆起部が独
立しているので、それぞれの隆起部が各隆起部にかかる
応力に応じて独立に対応でき、柔軟でクッション性があ
るので、着用者によって個人差のあるバスト形状やバス
トのサイズの相違にも1つのサイズのカップで対応でき
る範囲がより広く、よりアジャスト機能が優れており、
この点からも、着用感の更に一層良好な乳房カップを有
するブラジャーが提供できる。
【0054】次に図14に本発明の乳房カップを具備し
たロングラインブラジャーの斜視図を示した。このロン
グラインブラジャーの乳房カップ41が2枚接ぎの乳房
カップからなり上カップ構成部片42と下カップ構成部
片43の合計2個の乳房カップ構成部片がカップに膨ら
みが出るように接ぎ合わされて構成されている。更に乳
房カップ41は本体身頃44に縫製により取り付けられ
ている。そしてこの実施例においては下カップ構成部片
43として図4に示した様な複数の山状の隆起部を有す
るクッション性を有する見掛け密度が30Kg/m3
軟質ポリウレタン発泡体シートを前記隆起部が肌側に向
くような向きで用いた。尚、この軟質ポリウレタン発泡
体シートの肌側とは反対側の表側にはポリエステル繊維
からなるトリコット編物を積層して用いた。また、この
実施例においては隆起部の高さが2mm、隆起部間の間
隔が11mmで、且つ全体の厚みが7.5mmの軟質ポ
リウレタン発泡体シートを用いた。また、上カップ構成
部片6には、ポリエステル繊維100%から成る厚さ5
mmの不織布の肌側面にポリエステル繊維75%・綿2
5%からなるトリコット編物が積層され、反対面にポリ
エステル繊維100%からなるトリコット編物が積層さ
れた積層不織布を用いた。
【0055】なお、必要に応じて隆起部を有する軟質ポ
リウレタン発泡体シートが肌側に露出している部分をカ
バーするための編物ないし織物からなる裏カバーを設け
てもよいし、また、図8や図9などに示したと同様に乳
房カップ41の表側に外観の向上などの目的で必要に応
じてレースなどの表カップを設けてもよい。また必要に
応じて上カツプ構成部片42として下カップ構成部片4
3より厚みが薄く同様の隆起部を有する軟質ポリウレタ
ン発泡体シートを用いてもよい。
【0056】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備したロングラインブラジャーは、乳房カップの下部
から脇部近傍にかけて、前述した肌側方向に突出してい
る複数の山状の隆起部を有するクッション性シートが用
いられているので、バストボリュームを大きく豊かに見
せる事が可能となる。
【0057】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備したロングラインブラジャーが提供される。
しかも隆起部の裾部は広くなっているので、隆起部がへ
たる恐れがなく、隆起部の頂点部の先端から順次裾にか
けて応力を吸収する能力が大きくなるので、型くずれも
生じにくい乳房カップ部を有するロングラインブラジャ
ーが提供できる。また、隆起部間の間隔は11mmであ
って、山状の隆起部であるので、いずれの方向にもより
曲げやすく、より曲面に沿いやすいので、シートが乳房
カップの曲面に非常に沿いやすく、自然な丸みを有する
乳房カップを有するロングラインブラジャーが提供でき
る。また、山状の隆起部は各隆起部が独立しているの
で、それぞれの隆起部が各隆起部にかかる応力に応じて
独立に対応でき、柔軟でクッション性があるので、着用
者によって個人差のあるバスト形状やバストのサイズの
相違にも1つのサイズのカップで対応できる範囲がより
広く、よりアジャスト機能が優れており、この点から
も、着用感の更に一層良好な乳房カップを有するロング
ラインブラジャーが提供できる。
【0058】次にブラジャー以外の乳房カップを有する
衣類への本発明の乳房カップの応用例として、図15に
ボディスーツの斜視図を示した。このボディスーツの乳
房カップ51が2枚接ぎの乳房カップからなり上カップ
構成部片52と下カップ構成部片53の合計2個の乳房
カップ構成部片がカップに膨らみが出るように接ぎ合わ
されて構成されている。更に乳房カップ51は本体身頃
54に縫製により取り付けられている。そしてこの実施
例においては下カップ構成部片53として図4に示した
様な複数の山状の隆起部を有するクッション性を有する
見掛け密度が30Kg/m3 の軟質ポリウレタン発泡体
シートを前記隆起部が肌側に向くような向きで用いた。
尚、この軟質ポリウレタン発泡体シートの肌側とは反対
側の表側にはポリエステル繊維からなるトリコット編物
を積層して用いた。また、この実施例においては隆起部
の高さが2mm、隆起部間の間隔が11mmで、且つ全
体の厚みが5mmの軟質ポリウレタン発泡体シートを用
いた。また、上カップ構成部片52には、ポリエステル
繊維100%から成り厚さ5mmの不織布の肌側面にポ
リエステル繊維75%・綿25%からなるトリコット編
物が積層され、反対面にポリエステル繊維100%から
なるトリコット編物が積層された積層不織布を用いた。
【0059】なお、必要に応じて隆起部を有する軟質ポ
リウレタン発泡体シートが肌側に露出している部分をカ
バーするための編物ないし織物からなる裏カバーを設け
てもよいし、また、図8や図9などに示したと同様に乳
房カップ51の表側に外観の向上などの目的で必要に応
じてレースなどの表カップを設けてもよい。また必要に
応じて上カツプ構成部片52として下カップ構成部片5
3より厚みが薄く同様の隆起部を有する軟質ポリウレタ
ン発泡体シートを用いてもよい。
【0060】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備したボディスーツは、乳房カップの下部から脇部近
傍にかけて、前述した肌側方向に突出している複数の山
状の隆起部を有するクッション性シートが用いられてい
るので、バストボリュームを大きく豊かに見せる事が可
能となる。
【0061】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備したボディスーツが提供される。しかも隆起
部の裾部は広くなっているので、隆起部がへたる恐れが
なく、隆起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応力を
吸収する能力が大きくなるので、型くずれも生じにくい
乳房カップ部を有するボディスーツが提供できる。ま
た、隆起部間の間隔は11mmであって、山状の隆起部
であるので、いずれの方向にもより曲げやすく、より曲
面に沿いやすいので、シートが乳房カップの曲面に非常
に沿いやすく、自然な丸みを有する乳房カップを有する
ボディスーツが提供できる。また、山状の隆起部は各隆
起部が独立しているので、それぞれの隆起部が各隆起部
にかかる応力に応じて独立に対応でき、柔軟でクッショ
ン性があるので、着用者によって個人差のあるバスト形
状やバストのサイズの相違にも1つのサイズのカップで
対応できる範囲がより広く、よりアジャスト機能が優れ
ており、この点からも、着用感の更に一層良好な乳房カ
ップを有するボディスーツが提供できる。
【0062】次にブラジャー以外の乳房カップを有する
衣類への本発明の乳房カップの応用例として、図16に
水着の斜視図を示した。この水着の乳房カップ61が2
枚接ぎの乳房カップからなり上カップ構成部片62と下
カップ構成部片63の合計2個の乳房カップ構成部片が
カップに膨らみが出るように接ぎ合わされて構成されて
いる。更に乳房カップ61は本体身頃64に縫製により
取り付けられている。そしてこの実施例においては下カ
ップ構成部片63として図4に示した様な複数の山状の
隆起部を有するクッション性を有する見掛け密度が30
Kg/m3 の軟質ポリウレタン発泡体シートを前記隆起
部が肌側に向くような向きで用いた。尚、この軟質ポリ
ウレタン発泡体シートの肌側とは反対側の表側にはポリ
エステル繊維からなるトリコット編物を積層して用い
た。また、この実施例においては隆起部の高さが2m
m、隆起部間の間隔が11mmで、且つ全体の厚みが
7.5mmの軟質ポリウレタン発泡体シートを用いた。
また、上カップ構成部片62には、ポリエステル繊維1
00%から成る厚さ5mmの不織布の肌側面にポリエス
テル繊維75%・綿25%からなるトリコット編物が積
層され、反対面にポリエステル繊維100%からなるト
リコット編物が積層された積層不織布を用いた。
【0063】なお、必要に応じて隆起部を有する軟質ポ
リウレタン発泡体シートが肌側に露出している部分をカ
バーするための編物ないし織物からなる裏カバーを設け
てもよいし、また、乳房カップ61の表側に通常外観を
良好にするために適宜の表カップが設けられているのが
一般的である。また必要に応じて上カツプ構成部片62
として下カップ構成部片63より厚みが薄く同様の隆起
部を有する軟質ポリウレタン発泡体シートを用いてもよ
い。
【0064】この実施例で示した本発明の乳房カップを
具備した水着は、乳房カップの下部から脇部近傍にかけ
て、前述した肌側方向に突出している複数の山状の隆起
部を有するクッション性シートが用いられているので、
バストボリュームを大きく豊かに見せる事が可能とな
る。
【0065】しかも、クッション性シートは、裾部に比
べて頂点部が狭くなっている山状の隆起部の頂点部分が
乳房に当接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分
が更に少なくなると共に、隆起部自体も水平方向の断面
積が小さい突出した部分であるから面状のシートに比べ
てクッション性が更に良好になりより圧迫感が少くなっ
ており、したがって極めて良好な着用感を有する乳房カ
ップを具備した水着が提供される。しかも隆起部の裾部
は広くなっているので、隆起部がへたる恐れがなく、隆
起部の頂点部の先端から順次裾にかけて応力を吸収する
能力が大きくなるので、型くずれも生じにくい乳房カッ
プ部を有する水着が提供できる。また、隆起部間の間隔
は11mmであって、山状の隆起部であるので、いずれ
の方向にもより曲げやすく、より曲面に沿いやすいの
で、シートが乳房カップの曲面に非常に沿いやすく、自
然な丸みを有する乳房カップを有する水着が提供でき
る。また、山状の隆起部は各隆起部が独立しているの
で、それぞれの隆起部が各隆起部にかかる応力に応じて
独立に対応でき、柔軟でクッション性があるので、着用
者によって個人差のあるバスト形状やバストのサイズの
相違にも1つのサイズのカップで対応できる範囲がより
広く、よりアジャスト機能が優れており、この点から
も、着用感の更に一層良好な乳房カップを有する水着が
提供できる。
【0066】尚、本発明の乳房カップにおいては、乳房
カップの少なくとも下部から脇部近傍にかけて、前述し
た基底部と前記基底部から肌側方向に突出している複数
の隆起部を有し、前記隆起部の高さが2〜10mm、隆
起部間の間隔が5mm〜30mmで、且つ全体の厚みが
3〜15mmのクッション性を有するシートが用いられ
るが、乳房カップの下部から脇部近傍以外の部分には、
例えば上カップ構成部片などには、不織布や隆起部を持
たない軟質ポリウレタン発泡体の平坦なシート状物や、
または厚みおよび/または隆起部の形のなどの異なる、
あるいは、同一の、本発明で用いている前述した基底部
から肌側方向に突出している複数の隆起部を有するクッ
ション性を有するシートなどの異形断面を有するシート
状物などを用いても良い。
【0067】以上、本発明の乳房カップならびにそれを
具備した衣類についてその応用例としてブラジャー、ボ
ディスーツ、水着の例を挙げて説明したが、本発明はこ
の実施例のもののみに限定されるものではなく、また、
例えば、実施例に挙げたもののほか、ビスチエ、オール
インワン、ブラテディ、ブラキャミソールあるいはブラ
スリップなどのブラジャー部を有する下着類、その他レ
オタードや、その他の各種の乳房カップを有する女性用
の衣類の乳房カップとしても同様に適用できる。
【0068】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0069】(1)本発明の乳房カップは、乳房カップ
の少なくとも下部から脇部近傍にかけて、基底部と前記
基底部から肌側方向に突出している複数の隆起部を有
し、前記隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔
が5mm〜30mmで、且つ全体の厚みが3〜15mm
のクッション性を有するシートが用いられているので、
全体の厚みが3〜15mmと比較的厚く従ってバストボ
リュームを大きく豊かに見せる事が可能となり、また、
乳房カップの下部から脇部近傍にかけて部分的に使用す
る場合においても用いるクッション性を有するシートの
全体の厚みが比較的厚いのでバストをアップ、バストを
前中心側に寄せて、乳房カップの下側と脇側の部分は厚
手シートの存在によりバストボリュームが増大されると
共に、バストアップ、バスト前中心側寄せの機能によ
り、バストの上方部分、前中心部分もボリュームが増大
し、バストボリュームを大きく豊かに見せる事が可能と
なる。
【0070】しかも、クッション性を有するシートは、
隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5mm
〜30mmの肌側方向に突出している複数の隆起部を有
しており、これらの複数の隆起部の頂点部分が乳房に当
接されるので、面積的にも乳房を圧迫する部分が少なく
なると共に、隆起部自体も水平方向の断面積が小さい突
出した部分であるから面状のシートに比べてクッション
性が更に良好になりより圧迫感が少くなっており、した
がって良好な着用感を有する乳房カップが提供される。
また、隆起部間の間隔は5mm〜30mmで、適宜の凹
部を有するので、シートが曲げやすく乳房カップの曲面
に沿いやすく、容易に曲げる事ができるので自然な丸み
を有する乳房カップを提供できる。また、乳房カップの
曲面に沿うようにあらかじめ金型などで曲面状に成形し
た成形カップ部片を用いる必要がなく、コストの極めて
易い乳房カップとすることができる。
【0071】しかも高さが2〜10mmの複数の隆起部
が存在するので、前述した様に表面に複数の隆起部が存
在しない平坦なシートを用いる場合に比べてクッション
性が更に良好になり、着用者によって個人差のあるバス
ト形状やバストのサイズの相違にも1つのサイズのカッ
プで対応できる範囲が広く、アジャスト機能が優れてお
り、この点からも、着用感の良好な乳房カップが提供で
きる。
【0072】(2)また、乳房カップが2個の乳房カッ
プ構成部片が接ぎ合わされてなる2枚接ぎの乳房カップ
からなり、当該乳房カップの少なくとも下部から脇部近
傍にかかる部分を構成する構成部片が、基底部と前記基
底部から肌側方向に突出している複数の隆起部を有し、
前記隆起部の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5
mm〜30mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのク
ッション性を有するシートからなる乳房カップの発明に
おいては、従来から良く使用されている不織布や布地な
どを素材とする2枚接ぎの乳房カップの少なくとも下部
から脇部近傍にかかる部分を構成する乳房カップ構成部
片を、前記本発明で用いる特定のクッション性シートで
置き換えるだけですみ、極めて特殊な設計や製造手法を
採用せずにほぼ従来の最も単純な2枚接ぎの乳房カップ
とほぼ同様の手法が採用できるので、製造面からも製造
の容易な乳房カップが提供できる。また、乳房カップ構
成部片は接ぎ合わされているので、乳房カップのポケッ
ト部への挿入式の取り外し可能な乳房カップ構成部片と
比べて着崩れが生じる恐がないし、乳房カップ構成部片
の位置がずれるようなことがないのできちんと所定の位
置に装着でき、従って目的とする機能が目的の通り発揮
できる。また、洗濯時に乳房カップ構成部片がポケット
部から抜け出て紛失する恐がない。更には、一般に乳房
カップは淡い色か白色で構成されているものが多く、ポ
ケット部が存在するとその端にごみがたまりやすく、汚
くなりやすいが、この態様に於いてはポケット部が存在
しないので、ごみなどがたまることはない。
【0073】そして、前記(1)で説明したと同様に、
大きな圧迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、コス
トの安くなるシート状の素材を用いても曲面に沿いやす
く自然な丸みを実現でき、着用者によって個人差のある
乳房の形や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、バス
トボリュームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房カッ
プを提供できる。
【0074】(3)また、本発明の乳房カップに於い
て、隆起部が裾部に比べて頂点部が狭くなっている隆起
部である本発明の好ましい態様とする事により、隆起部
の頂点部の方がより柔らかいクッション性を発揮する事
になり、隆起部が存在しても違和感は少なくなり、着用
感が一層良好になる。しかも隆起部の裾部は広くなって
いるので、隆起部がへたる恐れがなく、隆起部の頂点部
の先端から順次裾にかけて応力を吸収する能力が大きく
なるので、型くずれも生じにくい乳房カップが提供でき
る。
【0075】(4)また、本発明の乳房カップに於い
て、クッション性を有するシートの隆起部が山状の形状
の隆起部である本発明の好ましい態様とする事により、
山状の形状の隆起部は、隆起部がその裾部に比べて頂点
部が狭くなっているので、乳房に当接される部分が頂点
部近傍であり、面積的にも乳房を圧迫する部分が更に少
なくなると共に、隆起部の頂点部の方がより柔らかいク
ッション性を発揮する事になり、また、畝状の隆起部に
比べても更に柔軟になり、従って隆起部が存在しても違
和感がより一層少なくなり、着用感が更に一層良好にな
る。しかも隆起部の裾部は広くなっているので、隆起部
がへたる恐れがなく、隆起部の頂点部の先端から順次裾
にかけて応力を吸収する能力が大きくなるので、型くず
れも生じにくい乳房カップが提供できる。また、山状の
隆起部であるので、畝状の隆起部を有するシートに比べ
ていずれの方向にもより曲げやすく、より曲面に沿いや
すいので、より自然な丸みを有する乳房カップを提供で
きる。また、山状の隆起部は畝状の隆起部のように隆起
部が一方向に連続しておらず、各隆起部が独立している
ので、畝状の隆起部に比べてそれぞれの隆起部が各隆起
部にかかる応力に応じて独立に対応するので、着用者に
よって個人差のあるバスト形状やバストのサイズの相違
にも1つのサイズのカップで対応できる範囲がより広
く、よりアジャスト機能が優れており、この点からも、
着用感の更に一層良好な乳房カップが提供できる。
【0076】(5)また、本発明の乳房カップに於い
て、クッション性を有するシートが、軟質合成樹脂発泡
体からなるシートである本発明の好ましい態様とするこ
とにより、軟質合成樹脂発泡体からなるシートは、クッ
ション性が良好で、異方性が少ない。従って、大きな圧
迫感が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面に沿いや
すく自然な丸みを実現でき、着用者個人の乳房の形や大
きさに対するサイズ適応範囲の広くできる本発明の乳房
カップの特性を容易に実現し得る乳房カップを提供でき
る。
【0077】(6)また、本発明の乳房カップに於い
て、軟質合成樹脂発泡体が連続気泡の軟質ポリウレタン
発泡体である本発明の好ましい態様とすることにより、
連続気泡の軟質ポリウレタン発泡体は耐洗濯性が良好
で、通気性も具備しており、かつクッション性が良好で
あり、従って着用感が優れ、製品寿命の長い乳房カップ
を提供し得る。
【0078】(7)また、本発明の乳房カップに於い
て、軟質合成樹脂発泡体が見掛け密度が20〜100K
g/m3 の軟質合成樹脂発泡体である本発明の好ましい
態様とすることにより、この範囲の見掛け密度の軟質合
成樹脂発泡体は、良好な着用感を達成するに必要な柔軟
性を有するが、柔らかすぎて形態保持性が極めて悪いと
言うことがなく、柔軟性と圧縮応力のバランスがよく、
従って、着用感ときれいな丸みを帯びた乳房カップの外
形の保持、バストボリュームの増大機能とのバランスの
とれた乳房カップを提供することができる。
【0079】(8)また、乳房カップを具備した衣類で
あって、当該衣類の乳房カップが前記請求項の1〜7の
いずれかに記載の乳房カップであり、衣類が水着、レオ
タード、ブラジャー部を有する下着類から選ばれた衣類
である乳房カップを具備した衣類の発明においては、こ
れらの衣類は女性用衣類のうちでも特に女性の乳房の形
を美しく豊かに見せたり、あるいは、乳房の形を補整す
る機能がより重要視される衣類であり、しかも直接肌に
接して着用される衣類であるので、本発明の前述した乳
房カップ具備した衣類とすることにより、大きな圧迫感
が生じる事がなく、着用感が良好で、曲面に沿いやすく
自然な丸みを実現でき、着用者によって個人差のある乳
房の形や大きさに対するサイズ適応範囲が広く、バスト
ボリュームを大きく豊かに見せる事が可能な乳房カップ
を具備した衣類が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クッション性を有するシートの一例の概略図。
【図2】クッション性を有するシートの別の一例の概略
図。
【図3】クッション性を有するシートの更に別の一例の
概略図。
【図4】クッション性を有するシートの更に別の一例の
概略図。
【図5】クッション性を有するシートの更に別の一例の
概略図。
【図6】クッション性を有するシートの更に別の一例の
概略図。
【図7】本発明の乳房カップを具備した3/4カップタ
イプのブラジャーの斜視図。
【図8】本発明の一実施例の図7に示したブラジャーの
乳房カップ部に表カップが設けられた態様の外観斜視
図。
【図9】本発明の一実施例の図7に示したブラジャーの
乳房カップ部に別の態様の表カップが設けられた態様の
外観斜視図。
【図10】本発明の別の態様の乳房カップを具備したフ
ルカップタイプのブラジャーの斜視図。
【図11】本発明の更に別の態様の乳房カップを有する
ブラジャーの裏側から見た部分平面図。
【図12】図11に示したブラジャーの乳房カップに隆
起部を有するクッション性を有するシートを取り付けた
り取り外したりする操作を説明するための説明図。
【図13】図11に示したブラジャーの乳房カップ部分
の縦方向断面図。
【図14】本発明の乳房カップを具備したロングライン
ブラジャーの斜視図。
【図15】本発明の乳房カップを具備したボディスーツ
の斜視図。
【図16】本発明の乳房カップを具備した水着の斜視
図。
【図17】従来の2枚接ぎタイプの乳房カップを有する
ブラジャーの一例の斜視図。
【図18】従来の3枚接ぎタイプの乳房カップを有する
ブラジャーの一例の斜視図。
【符号の説明】 1 基底部 2 隆起部 9 土台布 10 表カップ 11 乳房カップ 12 上カップ構成部片 13 下カップ構成部片 14 表カップ 15 表カップ 16 乳房カップ 17 上カップ構成部片 18 下カップ構成部片 20 乳房カップ 21 ポケット部 22 スリット 23 表カップ 24 クッション性シート 25 上カップ構成部片 26 下カップ構成部片 41 乳房カップ 42 上カップ構成部片 43 下カップ構成部片 44 本体身頃 51 乳房カップ 52 上カップ構成部片 53 下カップ構成部片 54 本体身頃 61 乳房カップ 62 上カップ構成部片 63 下カップ構成部片 64 本体身頃 331 乳房カップ 332 上カップ構成部片 333 下カップ構成部片 334 接ぎライン 335 土台布 341 乳房カップ 342 上カップ構成部片 343 下前側カップ構成部片 344 下脇側カップ構成部片 345 接ぎライン 346 接ぎライン 348 土台布

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳房カップの少なくとも下部から脇部近
    傍にかけて、基底部と前記基底部から肌側方向に突出し
    ている複数の隆起部を有し、前記隆起部の高さが2〜1
    0mm、隆起部間の間隔が5mm〜30mmで、且つ全
    体の厚みが3〜15mmのクッション性を有するシート
    が用いられてなる乳房カップ。
  2. 【請求項2】 乳房カップが2個の乳房カップ構成部片
    が接ぎ合わされてなる2枚接ぎの乳房カップからなり、
    当該乳房カップの少なくとも下部から脇部近傍にかかる
    部分を構成する構成部片が、基底部と前記基底部から肌
    側方向に突出している複数の隆起部を有し、前記隆起部
    の高さが2〜10mm、隆起部間の間隔が5mm〜30
    mmで、且つ全体の厚みが3〜15mmのクッション性
    を有するシートからなる乳房カップ。
  3. 【請求項3】 隆起部が裾部に比べて頂点部が狭くなっ
    ている隆起部である請求項1または2のいずれかに記載
    の乳房カップ。
  4. 【請求項4】 隆起部が山状の形状の隆起部である請求
    項1〜3のいずれかに記載の乳房カップ。
  5. 【請求項5】 クッション性を有するシートが、軟質合
    成樹脂発泡体からなるシートである請求項1〜4のいず
    れかに記載の乳房カップ。
  6. 【請求項6】 軟質合成樹脂発泡体が連続気泡の軟質ポ
    リウレタン発泡体である請求項5に記載の乳房カップ。
  7. 【請求項7】 軟質合成樹脂発泡体が見掛け密度が20
    〜100Kg/m3の軟質合成樹脂発泡体である請求項
    5〜6のいずれかに記載の乳房カップ。
  8. 【請求項8】 乳房カップを具備有した衣類であって、
    前記乳房カップが請求項1〜7のいずれかに記載の乳房
    カップであり、衣類が水着、レオタード、ブラジャー部
    を有する下着類から選ばれた衣類である乳房カップを具
    備有した衣類。
JP26925994A 1994-11-02 1994-11-02 乳房カップおよびそれを具備した衣類 Pending JPH08127905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26925994A JPH08127905A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 乳房カップおよびそれを具備した衣類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26925994A JPH08127905A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 乳房カップおよびそれを具備した衣類

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08127905A true JPH08127905A (ja) 1996-05-21

Family

ID=17469865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26925994A Pending JPH08127905A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 乳房カップおよびそれを具備した衣類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08127905A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030073933A (ko) * 2002-03-14 2003-09-19 주식회사 유니크패션 브래지어 몰드컵 및 그 표면에 돌출무늬를 성형하는 방법
JP2013060672A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Inoac Corp ブラカップ用パット
JP2015161034A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 株式会社イノアックコーポレーション 衣料用パットとその製造方法
WO2018076657A1 (zh) * 2016-10-26 2018-05-03 苏州美山子制衣有限公司 缓冲减震模杯及其制作方法和具有其的运动文胸

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030073933A (ko) * 2002-03-14 2003-09-19 주식회사 유니크패션 브래지어 몰드컵 및 그 표면에 돌출무늬를 성형하는 방법
JP2013060672A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Inoac Corp ブラカップ用パット
JP2015161034A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 株式会社イノアックコーポレーション 衣料用パットとその製造方法
WO2018076657A1 (zh) * 2016-10-26 2018-05-03 苏州美山子制衣有限公司 缓冲减震模杯及其制作方法和具有其的运动文胸

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN203841137U (zh) 无袖衣物
KR102188178B1 (ko) 브래지어 일체형 여성용 속옷
WO2010090153A1 (ja) カップ部を有する衣類
JP3039383U (ja) 乳房カップを有する衣類
KR200420062Y1 (ko) 고신축 브래지어
JP2002115105A (ja) 乳房カップ及びそれを有する衣料
JPH08127905A (ja) 乳房カップおよびそれを具備した衣類
JP4117409B2 (ja) ブラジャ
JP6380725B1 (ja) カップ付き衣類
JP4866070B2 (ja) 装身用パット及びその製造方法
JP2001200403A (ja) バスト部パッド
WO2019087415A1 (ja) カップ付き衣類
JP2013129929A (ja) カップ形状保持部材及びそれを用いたカップ付衣類
JP2003055805A (ja) カップ付き女性用衣類
JP3219265B2 (ja) 乳房カップを有する衣類
JP3246505U (ja) シームレスブラジャー
JPH08100308A (ja) 乳房カップ
JP7323768B2 (ja) カップ部を有する衣類
JP2015021207A (ja) 衣服
JPH0661908U (ja) 乳房受けカップを有する衣類
KR200334373Y1 (ko) 기능성 브래지어
JP7474014B1 (ja) カップ部を有する婦人下着
CN201657897U (zh) 提托式多功能衬垫
JP2013067931A (ja) カップ部を有する衣類
JP2538920Y2 (ja) ワイヤーまたはボーンを具備した衣類