JP3246505U - シームレスブラジャー - Google Patents

Abstract

【課題】胸の下支え機能を長期に亘って維持できるシームレスブラジャーを提供する。【解決手段】着用者の胸部を囲って圧着されるブラジャー本体１と、一対のパッド２と、を備え、ブラジャー本体１は、前身頃１１と、後身頃１２と、を有し、前身頃１１は、着用者の胸部下部及び胸部側部を覆う前身頃本体１１ａと、前身頃本体１１ａに連接され、各パッド２が取付けられるバスト部１１ｂと、を含み、前身頃本体１１ａには、少なくとも着用者の胸部下部に当接するクッション体Ｃが設けられている。【選択図】図１

Description

本考案は、女性の胸部に装着されるシームレスブラジャーに係るものである。

近年、通常のブラジャーの代わりに、「シームレスブラジャー」と呼ばれるアンダーウェアを着用する女性が増えている。

シームレスブラジャーとは、カップ部分の表面に継ぎ目や縫い目がないブラジャーのことであり、「Ｔシャツブラ」や「モールドカップブラ」とも呼ばれる。
シームレスブラジャーは、上記の特徴により、滑らかな着心地を得られ、バストラインが出やすい服を着用したときも、凹凸が出にくい、といったメリットを有している。

このようなシームレスブラジャーに係る発明として、特許文献１には、フィット感のよいシームレスブラジャーを備えた、ニット製のカップ部を有する衣類が記載されている。
この衣類は、ブラジャーのインナーライナーとニットトップスの本体とを一体化させ、その接合部に段差状の構造を採用することで、縫い目の摩擦を大幅に軽減し、快適性を向上させると共に、ブラジャーとニットトップスとを同時に着用することができる。

実用新案登録第３２４４５５７号

ところで、一般的なシームレスブラジャーは、伸縮性を有するアンダーバスト帯が設けられているが、特段の構造的工夫がなされておらず、繰返しの使用によりよれることで、胸の下支え機能が低下する、という問題があった。

本考案は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、胸の下支え機能を長期に亘って維持できるシームレスブラジャーを提供することを課題とする。

上記課題を解決するために、本考案は、着用者の胸部を囲って圧着されるブラジャー本体と、一対のパッドと、を備え、
前記ブラジャー本体は、前身頃と、後身頃と、を有し、
前記前身頃は、前記着用者の胸部下部及び胸部側部を覆う前身頃本体と、前記前身頃本体に連接され、前記各パッドが取付けられるバスト部と、を含み、
前記前身頃本体には、少なくとも前記着用者の胸部下部に当接するクッション体が設けられている。

本考案によれば、クッション体により、着け心地の良好性を維持しつつ、前身頃本体下部の厚みが増大することで、胸の下支え機能が向上し、よれることで下支え機能が低下するようなことがなく、当該機能を長期に亘って維持することができる。

本考案の好ましい形態では、前記クッション体は、左右方向に延びて前記着用者の胸部下部に当接する第一クッション体と、上下方向延びて前記着用者の胸部側部に当接する第二クッション体と、を有する。

このような構成とすることで、胸の下支え機能に加えて、胸の横流れも好適に抑制でき、より安定した胸のホールド感を得ることができる。

本考案の好ましい形態では、前記第一クッション体及び前記第二クッション体は、一体に形成されている。

このような構成とすることで、第一クッション体と第二クッション体とが途切れずに着用者に当接するため、良好な着け心地を得ることができる。

本考案の好ましい形態では、前記第一クッション体の上部は、バージスラインに沿った形状を呈している。

このような構成とすることで、より安定的な下支え機能を得ると共に、より良好な着心地を得ることができる。

本考案の好ましい形態では、前記前身頃本体は、複数の生地が積層されることで構成され、前記クッション体は、前記各生地の間に設けられている。

このような構成とすることで、クッション体が生地を介して着用者に当接するため、クッション体の機能を維持しつつ、他の部分と共に生地の肌触りを生かした着け心地とすることができる。

本考案の好ましい形態では、前記クッション体は、前記各生地に対して熱圧着により固定されている。

このような構成とすることで、着用時にクッション体の位置がぶれることがなく、縫い目が表出しないため、本シームレスブラジャーを、よりスマートな外観とすることができる。

本考案によれば、胸の下支え機能を長期に亘って維持できるシームレスブラジャーを提供することができる。

本考案の実施形態に係るシームレスブラジャーの斜視図である。 本考案の実施形態に係るシームレスブラジャーの正面図である。 本考案の実施形態に係るシームレスブラジャーの背面図である。 本考案の実施形態に係るシームレスブラジャーのＰＰ´線断面図である。

以下、図面を用いて、本考案の実施形態に係るシームレスブラジャーについて説明する。
なお、以下に示す実施形態は本考案の一例であり、本考案を以下の実施形態に限定するものではない。
また、各図において、符号Ｘは、本実施形態に係るシームレスブラジャーを示す。

図１～図３に示すように、シームレスブラジャーＸは、着用者の胸部を囲って圧着されるブラジャー本体１と、一対のパッド２（図４参照）と、を備えている。

ブラジャー本体１は、前身頃１１と、後身頃１２と、着用者の脇下に当接する一対の脇下補強部１３と、を有している。
なお、前身頃１１、後身頃１２及び各脇下補強部１３は、互いに縫合により連結されており、各図に置いて、縫合箇所を一点鎖線で示している。
また、前身頃１１、後身頃１２及び各脇下補強部１３は、それぞれが、ナイロンを７５％、ポリウレタンを２５％の素材構成で形成され、伸縮性を有する、縫い目のない滑らかな布地として構成されている。

前身頃１１は、着用者の胸部下部及び胸部側部を覆う前身頃本体１１ａと、前身頃本体１１ａに連接され、各パッド２が取付けられるバスト部１１ｂと、バスト部１１ｂに連接され、肩紐部Ｈを形成するための一対の前方肩紐部１１ｃと、を含んでいる。

また、前身頃１１は、図４に示すように、２枚の生地ｋが積層されることで構成されており、各生地ｋの外周縁が例えば熱圧着されることで一体化されている。
なお、表面側の生地ｋの下端部は、裏面側の生地ｋに向かって折り返され、裏面側の生地ｋとの積層部分で熱圧着されている。

そして、上記のように一体化することで、前身頃本体１１ａ及びバスト部１１ｂには、パッド２及びクッション体Ｃが各生地ｋの間に配置可能なように、配置空間Ｓが形成されている。

前身頃本体１１ａには、胸部下部及び胸部側部に当接するクッション体Ｃが設けられている。
なお、図１及び図２において、クッション体Ｃは、前身頃本体１１ａの表面側の生地ｋからやや透けて見えている状態として示されている。

クッション体Ｃは、全体として、ポリウレタン等の柔軟性を有する素材により形成された薄板状体であり、互いに連接された第一クッション体Ｃ１及び第二クッション体Ｃ２により構成されている。
また、クッション体Ｃは、表面側・裏面側の各生地ｋに対して、熱圧着されることにより固定されている。

第一クッション体Ｃ１は、左右方向に延びて着用者の胸部下部に当接するものであり、その上部がバージスラインに沿った形状を呈している。

第二クッション体Ｃ２は、上下方向延びて着用者の胸部側部に当接するものであり、第一クッション体Ｃ１の左右端部に連接して、一対設けられている。

バスト部１１ｂには、図３に示すように、その裏面に、上下方向に延びるスリットｓが形成されており、これにより配置空間Ｓの内部と外部とが連通されている。
使用者は、スリットｓから配置空間Ｓの内部に手を挿通させることで、パッド２の取付け・取外し作業を容易に行うことができる。

後身頃１２は、着用者の背部上部を覆う後身頃本体１２ａと、後身頃本体１２ａに連接され、肩紐部Ｈを形成するための一対の後方肩紐部１２ｂと、を含んでいる。

後身頃本体１２ａは、その下端縁に、伸縮性を有する補強バンドｒが積層されて構成されている。

各後方肩紐部１２ｂは、特に図３に示すように、その上端部で各前方肩紐部１１ｃと縫合されることで、一対に肩紐部Ｈを形成している。

各脇下補強部１３は、それぞれ略半円形状に構成され、前身頃本体１１ａ及び後身頃本体１２ａそれぞれに縫合されている。

本実施形態によれば、クッション体Ｃにより、着け心地の良好性を維持しつつ、前身頃本体１１ａ下部の厚みが増大することで、胸の下支え機能が向上し、よれることで下支え機能が低下するようなことがなく、当該機能を長期に亘って維持することができる。

また、第二クッション体Ｃ２により、胸の下支え機能に加えて、胸の横流れも好適に抑制でき、より安定した胸のホールド感を得ることができる。

また、第一クッション体Ｃ１と第二クッション体Ｃ２とが一体形成されていることで、良好な着け心地を得ることができる。

また、第一クッション体Ｃ１の上部がバージスラインに沿った形状を呈していることで、より安定的な下支え機能を得ると共に、より良好な着心地を得ることができる。

また、クッション体Ｃが各生地ｋの間に設けられていることで、クッション体Ｃが生地ｋを介して着用者に当接するため、クッション体Ｃの機能を維持しつつ、他の部分と共に生地の肌触りを生かした着け心地とすることができる。

また、クッション体Ｃが熱圧着により固定されていることで、着用時にクッション体Ｃの位置がぶれることがなく、縫い目が表出しないため、シームレスブラジャーＸを、よりスマートな外観とすることができる。

なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。

Ｘ シームレスブラジャー
１ ブラジャー本体
１１ 前身頃
１２ 後身頃
１３ 脇下補強部
Ｃ クッション体
Ｃ１ 第一クッション体
Ｃ２ 第二クッション体
Ｈ 肩紐部
２ パッド

Claims (6)

1. 着用者の胸部を囲って圧着されるブラジャー本体と、一対のパッドと、を備え、
   前記ブラジャー本体は、前身頃と、後身頃と、を有し、
   前記前身頃は、前記着用者の胸部下部及び胸部側部を覆う前身頃本体と、前記前身頃本体に連接され、前記各パッドが取付けられるバスト部と、を含み、
   前記前身頃本体には、少なくとも前記着用者の胸部下部に当接するクッション体が設けられている、シームレスブラジャー。
2. 前記クッション体は、左右方向に延びて前記着用者の胸部下部に当接する第一クッション体と、上下方向延びて前記着用者の胸部側部に当接する第二クッション体と、を有する、請求項１に記載のシームレスブラジャー。
3. 前記第一クッション体及び前記第二クッション体は、一体に形成されている、請求項２に記載のシームレスブラジャー。
4. 前記第一クッション体の上部は、バージスラインに沿った形状を呈している、請求項３に記載のシームレスブラジャー。
5. 前記前身頃本体は、複数の生地が積層されることで構成され、
   前記クッション体は、前記各生地の間に設けられている、請求項１～４の何れかに記載のシームレスブラジャー。
6. 前記クッション体は、前記各生地に対して熱圧着により固定されている、請求項５に記載のシームレスブラジャー。