JP2002114931A - インク用樹脂組成物 - Google Patents

インク用樹脂組成物

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JP2002114931A
JP2002114931A JP2000307943A JP2000307943A JP2002114931A JP 2002114931 A JP2002114931 A JP 2002114931A JP 2000307943 A JP2000307943 A JP 2000307943A JP 2000307943 A JP2000307943 A JP 2000307943A JP 2002114931 A JP2002114931 A JP 2002114931A
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JP
Japan
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polymerization degree
pva
polymerization
ink
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JP2000307943A
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Hironobu Shimazu
宏宣 島津
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘度でも粘度の経時変化が小さく、かつ顔
料分散性に優れた、塗料、インクに好適に用いられるポ
リビニルアセタール樹脂の供給。 【解決手段】 重合度100〜500の低重合度ポリビ
ニルアルコールと重合度1000〜3500の高重合度
ポリビニルアルコールの混合物をアセタール化して得ら
れるアセタール化度が50〜85mol%であるポリビ
ニルアセタール樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアセタ
ール樹脂及び塗料、インク用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクはバインダーによって着色剤及び
その他の添加剤が溶剤に分散されたものであり、用途に
よって任意に配合されたものが用いられる。ポリビニル
アセタール樹脂は、造膜性、顔料分散性、塗布面への接
着性、アルコール可溶性等の優れた性質を有することか
ら、インク用バインダー樹脂、塗料用バインダー樹脂等
様々な用途に使用されている。しかしながら、ポリビニ
ルアセタール樹脂はバインダーとしての性能を十分に発
揮させるためには、添加量を多くする必要があるが、添
加量を多くすると得られるインクの粘度が上昇する傾向
があり、添加量を少なくすると顔料の分散性が低下する
傾向にあるので、添加量を微妙に調整することにより性
能を両立していた。
【0003】塗料、インクの分野においては、環境問題
等から塗料、インク中の溶剤を減らし、ハイソリッド化
することが望まれている。単純に溶剤量を減少させると
塗料、インクの粘度が上昇してしまうので、ポリビニル
アセタール樹脂には高濃度でも粘度上昇が少ないことが
要求されている。しかし、低重合度のポリビニルアセタ
ール樹脂を用いて低粘度化を行うと、顔料分散保持力の
低下等が起こりやすくなるという問題点があり、特に低
粘度で粘度の経時変化の小さいインクを得ることが難し
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題に鑑みなされたもので、その目的は、低粘度で
も粘度の経時変化が小さく、かつ顔料分散性に優れた、
塗料、インクに好適に用いられるポリビニルアセタール
樹脂を供給することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のポリビニルアセ
タール樹脂は、重合度100〜500の低重合度ポリビ
ニルアルコールと重合度1000〜3500の高重合度
ポリビニルアルコールの混合物をアセタール化して得ら
れるアセタール化度が50〜85mol%であるポリビ
ニルアセタール樹脂である。
【0006】本発明において用いられるポリビニルアル
コール(以下PVAと略す)混合物は、低重合度PVA
と高重合度PVAとの混合物である。上記低重合度PV
Aの重合度は100〜500であり、好ましくは150
〜400である。重合度が150未満の場合は顔料の分
散安定性が低下し、500を越えると粘度が高くなって
しまう。上記高重合度PVAの重合度は1000〜35
00であり、好ましくは1200〜2500である。重
合度が1000未満の場合は高重合度PVAの特徴であ
る粘度の安定性が十分に発揮されず、2500を越える
と粘度が高くなりすぎてしまう。
【0007】上記PVA混合物中における、高重合度P
VAと低重合度PVAの比率は塗料、インクに要求され
る性質に応じて適宜選定されうるが、1/1〜1/50
(重量比)が好ましい。高重合度PVAが上記範囲より
少ないとその効果が低下する傾向にあり、上記範囲より
多くなると粘度が上昇する傾向になる。更に好ましい範
囲としては、高重合度PVAと低重合度PVAの比率は
1/3〜1/40である。
【0008】本発明のアセタール化反応に用いるアルデ
ヒドとしては特に限定されず、例えば、n−ブチルアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、iso−ブチルアルデ
ヒド、n−バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒ
ド、2−エチルブチルアルデヒド、n−オクチルアルデ
ヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド等
の脂肪族飽和アルデヒド類や、ベンズアルデヒド、シン
ナムアルデヒド等の芳香族アルデヒド等が挙げられる。
これらの中でもアセタール化反応に優れるn−ブチルア
ルデヒドが好適に用いられる。上記アルデヒド類は単独
で用いられても良いし2種類以上が併用されて用いられ
ても良い。
【0009】上記ポリビニルアセタール樹脂のアセター
ル化度は、50〜85mol%である。アセタール化度
が50mol%未満の場合は、得られるインク用組成物
の耐湿性や耐熱水性が低下したり塗膜の可撓性が乏しく
なる。又85mol%を越えると溶剤用改正に問題を生
じるからである。又、ポリビニルアセタール樹脂のアセ
チル基は0.3〜20mol%が好ましく、インク用組
成物の粘度を低く抑えることができるのでより好ましく
は4〜20mol%である。
【0010】本発明で用いられるポリビニルアセタール
樹脂の製造方法は特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリビニルアルコールを温水に溶解し、得られたポ
リビニルアルコール水溶液を所定の温度(例えば90〜
95℃)に保持しておいて、所要のアルデヒド類及び酸
触媒を加え攪拌しながらアセタール化反応を進行させ、
次いで反応温度を上げ熟成して反応を完結させる。その
後、中和、洗浄、乾燥の各工程を経ることにより所望の
ポリビニルアセタール樹脂を得ることができる。
【0011】上記ポリビニルアセタール樹脂を用いてイ
ンク化する際には、必要に応じて、顔料、分散剤、接着
性改良剤等が添加されて良い。特にプラスチックフィル
ム用のインクの場合ポリエチレンイミン、ポリウレタン
等の接着性改良剤が好適に用いられる。
【0012】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0013】(実施例1)5Lのセパラブルフラスコに
純水3200gを入れ、これに重合度が230のPVA
(ケン化度99.5mol%、アセチル基1mol%)
265g及び重合度が2400のPVA(ケン化度9
9.5mol%)20gを加えて完全に溶解させた。つ
いでこの溶液を0℃まで下げてブチルアルデヒド170
gを滴下投入した。滴下1時間後に25℃まで昇温しこ
の温度のまま4時間保った。その後中和、洗浄、乾燥し
て白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂を得た。得ら
れた樹脂の10%エタノール溶液の粘度、水酸基量、ア
セタール化度を測定した。結果を表1に示した。次にこ
の樹脂30gをエタノール120gに溶解し、その後フ
タロシアニンブルー(東洋インキ製造社製、LIONO
LBLUE FG−7351)15g及びガラスビーズ
(東芝バロニティー社製 東芝ガラスビーズ GB50
3M)50gを加え攪拌機にて1時間攪拌してインクを
作成した。得られたインクについて、製造直後、製造後
6日後の粘度を測定した。結果を表1に示した。
【0014】(実施例2)実施例1において、重合度2
400のPVAの代わりに重合度1800のPVA(ケ
ン化度99.2mol%)を用いて以外は実施例1と同
様に行った。結果を表1に示した。
【0015】(実施例3)実施例1において、重合度2
30のPVAの代わりに重合度230の低ケン化度のP
VA(ケン化度90.2mol%)を用いた以外は実施
例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0016】(実施例4)実施例1において、重合度2
30のPVAの代わりに重合度190のPVA(ケン化
度98.8mol%)、重合度2400のPVAの代わ
りに重合度1800(ケン化度99.2mol%)のP
VAを用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表
1に示した。
【0017】(実施例5)実施例1において、重合度2
30のPVAの代わりに重合度190のPVA(ケン化
度98.8mol%)、重合度2400の代わりに重合
度1000(ケン化度99.5mol%)のPVAを用
いる以外は以外は実施例1と同様に行った。結果を表1
に示した。
【0018】(比較例1)実施例1において、2種類の
PVAを使用する代わり重合度280のPVA(ケン化
度99.2mol%)285gを単独で用いる以外は実
施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0019】(比較例2)実施例1において、2種類の
PVAを使用する代わり重合度250のPVA(ケン化
度90.2mol%)285gを単独で用いる以外は実施
例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0020】(比較例3)実施例1において、2種類の
PVAを使用する代わり重合度190のPVA(ケン化
度98.8mol%)285gを単独で用いる以外は実施
例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0021】〔ポリビニルアルコール〕 (ケン化度)JIS K 6726のポリビニルアルコ
ール試験方法に準拠して測定した。 (重合度)JIS K 6726のポリビニルアルコー
ル試験方法に準拠して測定した。 〔ポリビニルアセタール樹脂〕 (アセタール化度)JIS K 6728のポリビニル
ブチラール試験法に準拠して測定した。 (水酸基量)JIS K 6728のポリビニルブチラ
ール試験法に準拠して測定した。 (粘度)B型回転粘度計を用い、2号ローターで、回転
速度60rpmにて測定した。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のポリビニルアセタール樹脂は、
高重合度PVAと低重合度PVAの混合物をアセタール
化して得られているので、樹脂のエタノール中での粘度
は低重合度PVA単独の場合と同程度の粘度を示すが、
顔料等を加えてインクにした場合、粘度の経時変化が少
ない粘度の経時安定性に優れたポリビニルアセタール樹
脂である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合度100〜500の低重合度ポリビ
    ニルアルコールと重合度1000〜3500の高重合度
    ポリビニルアルコールの混合物をアセタール化して得ら
    れるアセタール化度が50〜85mol%であるるポリ
    ビニルアセタール樹脂を含有することを特徴とするイン
    ク用組成物。
  2. 【請求項2】 低重合度ポリビニルアルコールの重合度
    が150〜400で、高重合度ポリビニルアルコールの
    重合度が1200〜2500であるポリビニルアセター
    ル樹脂であることを特徴とするインク用組成物。
  3. 【請求項3】 高重合度ポリビニルアルコールと低重合
    度ポリビニルアルコールとの比が1/1〜1/50(重
    量比)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    インク用組成物。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアセタール樹脂が、ポリビニ
    ルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1〜3
    いずれかに記載のインク用組成物
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011558A1 (en) * 2002-07-26 2004-02-05 Orient Chemical Industries, Ltd. Solid pigment composition for pigment ink, pigment ink containing the same, and process for preparing these
CN107022041A (zh) * 2017-04-28 2017-08-08 成都玉龙化工有限公司 一种高粘度聚乙烯醇缩丁醛及其制备方法

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