JP2002114520A - 酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法 - Google Patents
酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法Info
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- JP2002114520A JP2002114520A JP2000301899A JP2000301899A JP2002114520A JP 2002114520 A JP2002114520 A JP 2002114520A JP 2000301899 A JP2000301899 A JP 2000301899A JP 2000301899 A JP2000301899 A JP 2000301899A JP 2002114520 A JP2002114520 A JP 2002114520A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属酸化物系の赤色顔料として、カドミウ
ム、鉛、クロムを含まず、粒径の小さな酸化鉄微粒子赤
色顔料を提供することにある 【解決の手段】 鉄原料を消費アノード電極として、直
流アークプラズマ法で製造したγ−Fe2 O3 の結晶構
造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を製造した後、該酸化鉄微
粒子を用いて、酸素含有雰囲気中で焼成することにより
α−Fe2 O3 の結晶構造を持つ赤色微粒子を得ること
を特徴とする酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関す
る。
ム、鉛、クロムを含まず、粒径の小さな酸化鉄微粒子赤
色顔料を提供することにある 【解決の手段】 鉄原料を消費アノード電極として、直
流アークプラズマ法で製造したγ−Fe2 O3 の結晶構
造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を製造した後、該酸化鉄微
粒子を用いて、酸素含有雰囲気中で焼成することにより
α−Fe2 O3 の結晶構造を持つ赤色微粒子を得ること
を特徴とする酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化鉄微粒子赤色
顔料の製造方法に関し、耐熱性、分散性、発色性、透明
性に優れた酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関する。
顔料の製造方法に関し、耐熱性、分散性、発色性、透明
性に優れた酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関する。
【0002】更に詳しくは、カラーフィルタ用顔料、ラ
ンプ用顔料、塗料、インキ、セラミック等の着色剤とし
て有用な酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関する。
ンプ用顔料、塗料、インキ、セラミック等の着色剤とし
て有用な酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、金属酸化物系の赤色顔料として
は、CdS、CdSe、PbCrO4 、PbSO4 等が
知られているが、有害な金属であるカドミウム、鉛、ク
ロムを含み、かつ粒径の小さな微粒子状の顔料が得られ
ないなどの欠点がある。
は、CdS、CdSe、PbCrO4 、PbSO4 等が
知られているが、有害な金属であるカドミウム、鉛、ク
ロムを含み、かつ粒径の小さな微粒子状の顔料が得られ
ないなどの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術を鑑みてなされたもので、カドミウム、鉛、クロ
ムを含まず、粒径の小さな酸化鉄微粒子赤色顔料を提供
することにある。
来技術を鑑みてなされたもので、カドミウム、鉛、クロ
ムを含まず、粒径の小さな酸化鉄微粒子赤色顔料を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄原料を消費
アノード電極として、直流アークプラズマ法で製造した
γ−Fe2 O3 の結晶構造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を
製造した後、該酸化鉄微粒子を用いて、酸素含有雰囲気
中で焼成することによりα−Fe2 O3 の結晶構造を持
つ赤色微粒子を得ることを特徴とする酸化鉄微粒子赤色
顔料の製造方法である。
アノード電極として、直流アークプラズマ法で製造した
γ−Fe2 O3 の結晶構造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を
製造した後、該酸化鉄微粒子を用いて、酸素含有雰囲気
中で焼成することによりα−Fe2 O3 の結晶構造を持
つ赤色微粒子を得ることを特徴とする酸化鉄微粒子赤色
顔料の製造方法である。
【0006】また、上記のα−Fe2 O3 の結晶構造を
持つ赤色微粒子は、平均粒径が、25〜100nmであ
る。
持つ赤色微粒子は、平均粒径が、25〜100nmであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者等は、酸化鉄赤色顔料の
製造法について鋭意検討した結果、直流アークプラズマ
法で製造した平均粒径が15〜70nmのγ−Fe2 O
3 の結晶構造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を製造した後、
酸素含有雰囲気下で加熱処理することにより赤色顔料と
して優れた平均粒径が25〜100nmの微粒子が得ら
れることを見いだした。
製造法について鋭意検討した結果、直流アークプラズマ
法で製造した平均粒径が15〜70nmのγ−Fe2 O
3 の結晶構造を持つ略褐色酸化鉄微粒子を製造した後、
酸素含有雰囲気下で加熱処理することにより赤色顔料と
して優れた平均粒径が25〜100nmの微粒子が得ら
れることを見いだした。
【0008】本発明で使用される直流アークプラズマ法
は、直流アークプラズマ装置を用い、鉄や酸化鉄などの
各種鉄原料を消費アノード電極とし、カソード電極から
アルゴンガス等のプラズマフレームを発生させ、消費ア
ノードの鉄原料を加熱、蒸発させ、そのプラズマ状態の
鉄を酸化、冷却することによって略褐色酸化鉄の球状微
粒子を製造することができる。この略褐色微粒子は、X
線回折装置で測定すると、γ−Fe2 O3 の結晶構造を
持つの酸化鉄微粒子である。
は、直流アークプラズマ装置を用い、鉄や酸化鉄などの
各種鉄原料を消費アノード電極とし、カソード電極から
アルゴンガス等のプラズマフレームを発生させ、消費ア
ノードの鉄原料を加熱、蒸発させ、そのプラズマ状態の
鉄を酸化、冷却することによって略褐色酸化鉄の球状微
粒子を製造することができる。この略褐色微粒子は、X
線回折装置で測定すると、γ−Fe2 O3 の結晶構造を
持つの酸化鉄微粒子である。
【0009】上記の略褐色の酸化鉄微粒子を電気炉等
で、酸素含有雰囲気中で550〜1100℃、好ましく
は600〜1000℃で約30分ないし2時間程度焼成
することにより、γ−Fe2 O3 の結晶構造が、ほぼ全
体がα−Fe2 O3 の結晶構造に相変化し、微粒子状の
赤色顔料が得られる。この焼成温度が500℃未満であ
ると相変化が促進されず、また、1100℃を超えると
焼成によって微粒子同士が溶融して粒径が大きくなり、
微粒子の赤色が黒みを帯びてくるので好ましくない。
で、酸素含有雰囲気中で550〜1100℃、好ましく
は600〜1000℃で約30分ないし2時間程度焼成
することにより、γ−Fe2 O3 の結晶構造が、ほぼ全
体がα−Fe2 O3 の結晶構造に相変化し、微粒子状の
赤色顔料が得られる。この焼成温度が500℃未満であ
ると相変化が促進されず、また、1100℃を超えると
焼成によって微粒子同士が溶融して粒径が大きくなり、
微粒子の赤色が黒みを帯びてくるので好ましくない。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて、具体的に本発明を説
明する。
明する。
【0011】実施例1 直流アークプラズマ装置で、鉄を消費アノード電極と
し、カソード電極からアルゴンガスのプラズマフレーム
を発生させ、鉄を加熱、蒸発させ、そのプラズマ状態の
鉄を酸化、冷却し平均粒径21nmで、X線回折装置
(理学電機社製)で測定すると、γ−Fe2 O3 の結晶
構造を持つ略褐色の酸化鉄微粒子を得た。次に、この略
褐色の酸化鉄微粒子をセラミック容器に入れ、電気炉を
用いて大気中の雰囲気で、600℃で1時間焼成した。
得られた赤色微粒子は、上記のX線回折装置で測定する
と、α−Fe2 O3 の結晶構造を持ち、平均粒径が40
nm(BET法による換算値)であった。
し、カソード電極からアルゴンガスのプラズマフレーム
を発生させ、鉄を加熱、蒸発させ、そのプラズマ状態の
鉄を酸化、冷却し平均粒径21nmで、X線回折装置
(理学電機社製)で測定すると、γ−Fe2 O3 の結晶
構造を持つ略褐色の酸化鉄微粒子を得た。次に、この略
褐色の酸化鉄微粒子をセラミック容器に入れ、電気炉を
用いて大気中の雰囲気で、600℃で1時間焼成した。
得られた赤色微粒子は、上記のX線回折装置で測定する
と、α−Fe2 O3 の結晶構造を持ち、平均粒径が40
nm(BET法による換算値)であった。
【0012】実施例2 実施例1の略褐色の酸化鉄微粒子を使用し、電気炉を用
いて大気中の雰囲気で、1000℃で1時間焼成した。
得られた赤色微粒子は、X線回折装置で測定すると、α
−Fe2 O3 の結晶構造を持ち、平均粒径が45nm
(BET法による換算値)であった。
いて大気中の雰囲気で、1000℃で1時間焼成した。
得られた赤色微粒子は、X線回折装置で測定すると、α
−Fe2 O3 の結晶構造を持ち、平均粒径が45nm
(BET法による換算値)であった。
【0013】
【発明の効果】本発明によって製造されたα−Fe2 O
3 の結晶構造を持つ赤色顔料は、平均粒径25〜100
nmのほぼ球状の微粒子で、耐熱性、分散性、発色性、
透明性に優れているという効果がある。
3 の結晶構造を持つ赤色顔料は、平均粒径25〜100
nmのほぼ球状の微粒子で、耐熱性、分散性、発色性、
透明性に優れているという効果がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄原料を消費アノード電極として、直流
アークプラズマ法で製造したγ−Fe2 O3 の結晶構造
を持つ略褐色酸化鉄微粒子を製造した後、該酸化鉄微粒
子を用いて、酸素含有雰囲気中で焼成することによりα
−Fe2 O3の結晶構造を持つ赤色微粒子を得ることを
特徴とする酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法。 - 【請求項2】 焼成温度が550〜1100℃であるこ
とを特徴とする請求項1記載の酸化鉄微粒子赤色顔料の
製造方法。 - 【請求項3】 上記のα−Fe2 O3 の結晶構造を持つ
赤色微粒子の平均粒径が、25〜100nmであること
を特徴とする請求項1記載の酸化鉄微粒子赤色顔料の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000301899A JP2002114520A (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | 酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000301899A JP2002114520A (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | 酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002114520A true JP2002114520A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18783351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000301899A Pending JP2002114520A (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | 酸化鉄微粒子赤色顔料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002114520A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102398418A (zh) * | 2010-09-16 | 2012-04-04 | 兄弟工业株式会社 | 用于致动器的配线结构 |
CN108695512A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-10-23 | 东北大学秦皇岛分校 | 酸洗铁红作为负极材料的用途 |
-
2000
- 2000-10-02 JP JP2000301899A patent/JP2002114520A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102398418A (zh) * | 2010-09-16 | 2012-04-04 | 兄弟工业株式会社 | 用于致动器的配线结构 |
CN108695512A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-10-23 | 东北大学秦皇岛分校 | 酸洗铁红作为负极材料的用途 |
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