JP2002112856A - 座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート - Google Patents

座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート

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JP2002112856A
JP2002112856A JP2000307900A JP2000307900A JP2002112856A JP 2002112856 A JP2002112856 A JP 2002112856A JP 2000307900 A JP2000307900 A JP 2000307900A JP 2000307900 A JP2000307900 A JP 2000307900A JP 2002112856 A JP2002112856 A JP 2002112856A
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cushion pad
seat
seat pressure
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JP2000307900A
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Kazunari Ebe
一成 江部
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 上面に着座部を有するクッションパッド
において、上記クッションパッドが、上記着座部に被験
者又はJIS−D4607による3Dマネキンを着座さ
せ、座圧ピーク発生箇所を含む部分領域を特定した場
合、該部分領域に凹部を有すると共に、該凹部が高硬度
化されたものであることを特徴とする座圧低減クッショ
ンパッド、上面に着座部を有するクッションパッドにお
いて、上記着座部に被験者又はJIS−D4607によ
る3Dマネキンを着座させ、座圧ピーク発生箇所を含む
部分領域を特定した場合、該部分領域内に複数の凹部及
び/又は貫通孔を有することを特徴とする座圧低減クッ
ションパッド及びこれらクッションパッドのいずれかを
具備してなる座圧低減シートを提供する。 【効果】 本発明の座圧低減クッションパッド及び座圧
低減シートによれば、座り心地を良くすることができ、
シートの薄肉化に好適に対応し得、特に搭乗者の体型、
姿勢等の差異による座り心地感のばらつきを可及的に減
らして優れた座り心地感を付与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座り心地が良く、
シートの薄肉化に好適に対応し得、特に搭乗者の体型、
姿勢等の差異による座り心地感のばらつきが少ない優れ
た座り心地性能を有する座圧低減クッションパッド及び
座圧低減シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用シート等のクッション
パッドにおいては、ウレタンフォームが主として用いら
れ、コストの削減化等の観点からシートの薄肉化を図る
試みが数多くなされている。
【0003】本出願人は、座り心地が良好で、薄肉化に
有利な座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート
(特願2000−234214号)を先に提案してい
る。この提案は、被験者又は所定のマネキンの座骨結節
部直下に相当するシートパッド裏面の底突き感に影響を
与える所定箇所にコア抜き(凹部)又は貫通孔を設け、
座骨結節部及び近傍の座圧の急激な上昇を抑え、薄型化
に適し、良好な座り心地感を得ることができるシートパ
ッド及びシートに関するものである。
【0004】ところで、実際の搭乗者によるシートへの
着座は、搭乗者の体格並びに着座位置に個人差があるた
め、本発明者の知見に基づく座り心地に影響を与える箇
所は、常に一定となるものではない。
【0005】従って、上記個人差を調整し、可能な限り
多くの搭乗者の座圧上昇をカバーできるように、常に上
記箇所の座圧上昇を抑制する対応が望まれる。上記提案
においては、コア抜き又は貫通孔の下部に位置する開口
部を大きくしたクッションパッドとすることで、ある程
度の改善は期待できる。
【0006】しかしながら、コア抜きが大きすぎると、
底が抜けたような単なる撓み易いパッドになってしま
い、座り心地の向上という本来の目的を達成できない可
能性がある。
【0007】このように、座り心地感の改良の一つとし
て、上記提案は非常に有効であるが、搭乗者の体型,座
り方等の個別事情を考慮した更なる改良が求められてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、座り心地を良くすることができ、
シートの薄肉化に好適に対応し得、特に搭乗者の体型、
姿勢等の差異による座り心地感のばらつきが少ない優れ
た座り心地性能を有する座圧低減クッションパッド及び
座圧低減シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成すべく、鋭意検討を行った結
果、上面に着座部を有するクッションパッドにおいて、
上記クッションパッドが、上記着座部に被験者又はJI
S−D4607による3Dマネキンを着座させ、座圧ピ
ーク発生箇所を含む部分領域を特定した場合、該部分領
域に凹部を有すると共に、該凹部が高硬度化されたもの
であることを特徴とする座圧低減クッションパッド、又
は上面に着座部を有するクッションパッドにおいて、上
記着座部に被験者又はJIS−D4607による3Dマ
ネキンを着座させ、座圧ピーク発生箇所を含む部分領域
を特定した場合、該部分領域内に複数の凹部及び/又は
貫通孔を有することを特徴とする座圧低減クッションパ
ッドは、優れた座り心地感が付与され、薄型化に好適に
対応し得、材料コストの削減化が図れる上、搭乗者の体
型、座り方等の差異による座り心地感のばらつきが発生
し難い非常に優れた座り心地性能を有するクッションパ
ッドであることを知見した。
【0010】また、本発明者は、上面に着座部を有する
クッションパッドと、該クッションパッドを直接載置す
るクッション支持体とを具備してなるシートにおいて、
上述したクッションパッドを具備したシートは、優れた
座り心地性が付与され、薄型化に好適に対応し得、材料
コストの削減化を図ることができ、搭乗者の体型、座り
方等の差異のばらつきを抑えることができるという優れ
た座り心地性能を有するので、自動車用等のあらゆる態
様のシートとして好適であることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。
【0011】従って、本発明は、下記の座圧低減クッシ
ョンパッド及び座圧低減シートを提供する。 〔請求項1〕上面に着座部を有するクッションパッドに
おいて、上記クッションパッドが、上記着座部に被験者
又はJIS−D4607による3Dマネキンを着座さ
せ、座圧ピーク発生箇所を含む部分領域を特定した場
合、該部分領域に凹部を有すると共に、該凹部が高硬度
化されたものであることを特徴とする座圧低減クッショ
ンパッド。 〔請求項2〕凹部が補強材にて高硬度化された請求項1
記載の座圧低減クッションパッド。 〔請求項3〕クッションパッドが2種以上の材料にて一
体成形されたものであると共に、該クッションパッドの
凹部が高硬度の材料で形成されたものである請求項1記
載の座圧低減クッションパッド。 〔請求項4〕上面に着座部を有するクッションパッドに
おいて、上記着座部に被験者又はJIS−D4607に
よる3Dマネキンを着座させ、座圧ピーク発生箇所を含
む部分領域を特定した場合、該部分領域内に複数の凹部
及び/又は貫通孔を有することを特徴とする座圧低減ク
ッションパッド。 〔請求項5〕上面に着座部を有するクッションパッド
と、該クッションパッドを直接載置するクッション支持
体とを具備してなるシートにおいて、上記着座部を有す
るクッションパッドが、請求項1〜4のいずれか1項記
載のクッションパッドであることを特徴とする座圧低減
シート。
【0012】以下、本発明につき、更に詳しく説明する
と、本発明の第1発明に係るクッションパッドは、公知
のクッションパッドと同様にして上面に着座部を有する
ものであり、着座部自体の構造その他の条件は特に制限
されるものではない。
【0013】本発明の座圧低減クッションパッドは、上
記着座部に被験者又はJIS−D4607による3Dマ
ネキンを着座させた際の座圧ピーク発生箇所を含む部分
領域を基準として凹部及び/又は貫通孔が設けられるも
のである。
【0014】ここで、本発明において、座圧ピーク発生
箇所とは、クッションパッドの上面の着座部に、所定の
方法で被験者又はJIS−D4607による3Dマネキ
ンを着座させた場合、最も高い座圧がかけられる部分の
ことをいう。通常、この座圧ピーク発生箇所は、左右対
称に存在する。
【0015】また、本発明の座圧ピーク発生箇所を含む
部分領域とは、上述したように特定した座圧ピーク発生
箇所を含む特定領域のことをいい、座圧ピーク発生箇所
を中心とした領域、特にシートから見て左右対称になる
ように設けることが好ましい。
【0016】本発明の座圧ピーク発生箇所の特定は、ク
ッションパッドの着座部に被験者又はJIS−D460
7による3Dマネキンを予め決定した方法で着座させる
だけでよいので、簡単かつ確実に特定することができ
る。従って、後述するパットのどの位置に凹部及び/又
は貫通孔を配置させるかについての設計も容易に行うこ
とができる。
【0017】本発明の座圧ピーク発生箇所は、被験者又
はJIS−D4607による3Dマネキンで特定する
が、着座条件等に特に制限はなく、測定の際の条件を揃
えたものであればよい。
【0018】また、JIS−D4607による3Dマネ
キンの着座には、マネキンを予め定めた所定位置に載置
すればよく、特に制限されるものではない。上記JIS
−D4607による3Dマネキンの載置方法としては、
車両用シート設計の際に基準とされている通称ヒップポ
イントを測定する方法を好適に採用することができる。
この方法は、車両用シートの種々の評価方法に使用され
るマネキンの載置方法であり、不特定多数の搭乗者に対
応する標準的な座り心地感の改良位置として好適に採用
することができる。
【0019】本発明の座圧ピーク発生箇所を含む部分領
域は、上述したように特定した座圧ピーク発生箇所(高
い座圧が測定される箇所)を含む任意の領域であり、適
宜決定することができる。部分領域の決定方法は、特に
制限されるものではないが、特定された左右対称に存在
する座圧ピーク発生箇所を部分的に区切った2つの部分
領域としたり、左右双方の当該座圧ピーク箇所を含む一
つの領域とすることができる。いずれの場合も、座圧ピ
ーク発生箇所を完全に網羅する領域にすることが必要で
ある。
【0020】本発明の部分領域は、特定のいかんに拘わ
らず、部分領域全体の面積を、通常10〜1000cm
2、望ましくは20〜300cm2として領域を決定する
ことが好ましい。このように部分領域の面積を特定すれ
ば、着座時の荷重に対する撓み量の急激な増加が確実に
抑制され、良好な座り心地感の付与を顕著にすることが
でき、材料コストの低減化にも好適に対応し得る。この
範囲より少ないと、座圧低減効果が不十分になる場合が
あり、上記範囲より大きいと、臀部の過度の落ち込みが
発生し、座り心地が悪くなる場合がある。
【0021】本発明のクッションパッドは、上述したよ
うに本発明者の知見に基づく座り心地に最も影響を与え
るパッドの部分領域に、所定の凹部及び/又は貫通孔を
設けるものである。これにより、撓み量の増加に対する
急激な荷重の増加や局所的な座圧の増加を防ぐことがで
き、良好な座り心地性能を付与できる。また、クッショ
ンパッドを薄型化するような場合でも、撓み量の増加に
対する急激な荷重の増加、局所的な座圧の増加が抑制さ
れるので、良好な座り心地感が付与され、材料コストの
低減化をも達成することができる。
【0022】また、本発明のクッションパッドは、実際
の搭乗者の体型、座り方の差異によるばらつきから生じ
る座り心地感の相違を可及的に抑制するために、上記部
分領域に凹部又は貫通孔を設ける領域をできるだけ広げ
ようとするものであるが、領域の拡大に伴って発生する
臀部の落ち込みを防ぐために、上記部分領域に凹部を
有すると共に、該凹部を高硬度化すること、上記部分
領域内に複数の凹部及び/又は貫通孔を設けることのい
ずれかの態様を採ることが必要である。
【0023】ここで、本発明のクッションパッドの第1
の態様は、上記座圧ピーク発生箇所を含む部分領域に凹
部(領域全体を網羅する凹部又は領域内に存する複数の
凹部を設ける場合のいずれであってもよい。以下同じ)
を形成する場合、高硬度化されたものである。ここでい
う「凹部の高硬度化」とは、凹部を構成する部分領域の
硬度が少なくとも凹部形成部分近傍領域と硬度差を確認
できる硬度分布を有すると共に、該凹部形成部分が当該
近傍領域よりも高硬度になっていればよいものとする。
【0024】ここで、本発明の第1態様のクッションパ
ッドについて図面を参照して説明する。図1〜図3は、
クッションパッド1の凹部2を中心から分割した概略断
面図で、各図のクッションパッド1は、上記方法にて特
定された部分領域を左右対称に2箇所設けたもので、各
部分領域の下面に凹部2を具備してなるものである。
【0025】ここで、図1〜3の凹部2は、いずれも略
円錐台状でパッド下面に行くに従い漸次拡径するテ−パ
面で構成されている。このようなテ−パ面は、パッド成
形時にコアの脱型をスムーズに行えるので成形性にも適
しており、凹部の形状として好適に採用することができ
る。
【0026】上記図1及び図2のクッションパッド1
は、凹部を補強材にて高硬度化した例を示す。ここで、
図1のクッションパッド1は、クッションパッド本体3
の2箇所に設けた2つの凹部2,2に、それぞれ独立し
て補強材4を取り付けた例を示す。この補強材4は、凹
部の外周面を覆う形状になっている。
【0027】また、図2のクッションパッド1は、凹部
2,2が形成された図1と同様のクッションパッド本体
3を具備したもので、2つの凹部2,2の外周面を同時
に覆う補強材4が取り付けられたものである。取り付け
られた補強材4は2箇所に設けられた凹部2を同時に覆
うことができる2つの凹部を有する形状になっている。
【0028】図1,2のクッションパッド1は、いずれ
も補強材4により凹部2が高硬度化されているので、薄
型化に好適に対応し得る優れた座り心地性を付与できる
上、部分的に高硬度化された凹部によりクッションパッ
ド1全体の撓み量が適度に調整され、搭乗者の体型、座
り方等の差異のばらつきが抑制されて優れた座り心地性
が得られるものである。
【0029】上記補強材の材質は、特に制限されるもの
ではなく、可撓性を有するものや、凹部の外周面に張り
合わせやすい材料を挙げることができ、例えば、合成ゴ
ム、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ウレタンチップ材等を挙げることができる。
これら材料を補強材として使用する場合には、取り付け
が予定される凹部の形状に合わせ、予め成形してから取
り付ける方法等を挙げることができ、成形方法は、使用
する材料に適した方法を選択することができる。
【0030】更に、上記補強材としては、例えば、粗
布、不織布、スラブウレタン、SFフォーム等の補強材
等も使用することができ、このような補強材を使用する
場合には、予め型内に補強材を配備し、型内に注入され
たウレタンフォームがこれらの補強材に含浸硬化するこ
とによって、強度、硬度が上昇し、補強材として採用す
ることができる。
【0031】なお、補強材は、補強の目的を達成し、凹
部の硬度を高くできるものであれば特に制限されるもの
ではなく、上記例に挙げたもの以外のものを使用するこ
ともできる。また、パッド本体に補強材を取りつける方
法も特に制限されるものではない。
【0032】なお、上記図1,2に示すクッションパッ
ド1は、補強材4として凹部のみを覆う形状と、2箇所
の凹部を同時に覆う形状を有する補強材についてそれぞ
れ例示したが、補強材の形状は特に制限されるものでは
ない。
【0033】また、補強材の取り付けも凹部を高硬度化
するように取り付けられていればよく、特に制限される
ものではない。従って、公知の材料・方法でクッション
パッド本体を製造することができ、予め成形した補強材
に接着剤を塗布して貼り付ける方法や、クッションパッ
ド本体を製造する金型内の凹部形成位置に、所定の形状
に成形した補強材を配備し、上述したようなパッド材に
て含浸硬化してパッド成形と同時に一体化させる方法等
を採用できる。
【0034】本発明において、特定箇所に設けた凹部の
高硬度化は、硬度の異なる2種以上の材料でクッション
パッドを一体成形し、クッションパッドの凹部を硬度化
する方法によって行うことができる。
【0035】ここで、第1のクッションパッドの他の例
について図3を参照して説明する。クッションパッド1
を異なる2種の材料で成形し、凹部2を高硬度化したも
ので、高硬度の材料で形成された凹部形成領域5に凹部
2が形成されたものである。ここで、高硬度材料として
は、高硬度軟質ウレタンフォーム、高密度軟質ウレタン
フォーム、半硬質ウレタンフォーム等を挙げることがで
きる。また、凹部形成領域以外の材料としては、軟質ウ
レタンフォーム等を挙げることができる。
【0036】図3のように、補強材を使用しないクッシ
ョンパッドを製造するには、公知の方法を採用すること
ができ、例えば、凹部形成部分に高硬度材料を配合する
には、高硬度材料を導入して製造することができる。ま
た、実際のパッド成形時において、パッド裏面の凹部を
形成するコア抜き部は、通常、上下金型の上型によって
成形され、コア抜きスプレー発泡機等を用いて形成する
こともできる。
【0037】本発明の第2の態様のクッションパッド
は、上記座圧ピーク発生箇所を含む部分領域に凹部及び
/又は貫通孔を具備したもので、これら凹部及び/又は
貫通孔の形状、個数は特に制限されるものではないが、
左右に存在する各ピーク発生箇所に対し、少なくとも2
個以上の凹部及び/又は貫通孔が形成されるようにする
ことにより、薄型化に好適に対応し得、優れた座り心地
性を付与できる上、部分的に高硬度化された凹部により
クッションパッド全体の撓み量を適度に調整することが
できるので好適である。
【0038】ここで、図4〜図13を参照して説明する
と、各図に記載されたクッションパッド1は、上記部分
領域に凹部又は貫通孔を複数個設けたもので、いわゆる
“底抜け現象”を防ぎ、良好な座り心地感を付与できる
と共に、クッションパッド全体の撓み量を凹部及び/又
は貫通孔によって適度に調整し、搭乗者の体型、座り方
等の差異のばらつきを抑制し、優れた座り心地感を付与
できるものである。
【0039】上記図4〜13のクッションパッド1に形
成された凹部2及び/又は貫通孔6は、いずれも本発明
の座圧ピーク発生箇所を含む部分領域内に位置するよう
に設けられている。この部分領域内の決定方法について
は、上述した方法と同様の方法で決定することができ
る。
【0040】図4,5は、凹部2の中心から分割した際
の概略断面図、図6〜11は本発明のクッションパッド
1を下側から見た斜視図で、いずれのパッド1も凹部2
が形成された例を示す。また、図12は、本発明の部分
領域内に貫通孔6を設けた例で、この貫通孔6は本発明
の部分領域を縦断するもので、この貫通孔6を中心から
分割した際の概略断面図を示す。更に、図13は、本発
明の部分領域内に凹部2と貫通孔6をそれぞれ設け、こ
れら凹部2、貫通孔6を中心より分割した様子を示す概
略断面図である。図12、13中、3はクッションパッ
ド本体である。
【0041】図4〜11のクッションパッド1は、上述
したように、いずれも本発明の部分領域内に複数の凹部
を具備してなるものであるが、この複数の凹部は、いず
れも複数片に分割した小さなコアを複数個設けた金型内
にクッションパッド材料を投入し、該コアによって製造
されたものである。なお、複数の凹部を形成するための
コアを使用する以外には、公知の材料、方法で製造する
ことができる。
【0042】各図に記載されたクッションパッドの凹部
について、詳述すると、図4のクッションパッド1は、
矩形状の断面を有する比較的小さな同一形状の縦長の直
方体の凹部2が形成されており、この凹部2は左右対称
に設けられた2箇所の部分領域にそれぞれ横一列に4個
づつ形成されている。
【0043】また、図5のクッションパッドには、3つ
の突部を有する先端が半球(半円)状になったコアで凹
部2が形成されたもので、図4の例と同様に2箇所の部
分領域に形成されている。
【0044】図5の凹部2には、左右にそれぞれ高さの
異なる凹部2が3本づつ形成されており、座圧ピーク測
定箇所の直下に位置する中心部分の凹部2aを最も高く
(最も深く)形成し、この凹部2aの両端に位置する凹
部2b,2bを低めに形成している。
【0045】上記図4,5のクッションパッドは、所定
の部分領域に小さな凹部2を複数個設けているので、座
り心地感の改良に寄与する最も影響を与える部分の硬度
調整ができる上、凹部の高さ(深さ)、配列方法等の凹
部の調整により、搭乗者の体型、座り方等の個々の影響
に対応できる微調整を行うことができる。従って、搭乗
者の体型、座り方等のばらつきによる影響を可及的に抑
制することができる。また、個々の凹部の高さ(深
さ)、形状等は適宜調整することができるので、搭乗者
の体型、座り方等に応じた最適化された態様の形状にす
ることができる。
【0046】また、図6〜11は、本発明の第2態様に
係るクッションパッド1の斜視図を示し、いずれの凹部
2も、図4,5の例と同様にして左右対称に2箇所存在
し、上記本発明の部分領域に形成されたものである。
【0047】ここで、上記図6のクッションパッド1
は、左右2箇所の特定箇所に、同一の円形状の開口部を
持つ凹部2を5個づつ十字状に並べたものである。
【0048】また、図7は、正方形の開口部を有する凹
部2を、左右の所定位置に10個ずつ並べたものであ
る。
【0049】また、図8は、左右の各所定位置に長さの
異なるスリット状(略楕円状)の開口部を有する3本の
凹部2を横向きに並べたものである。
【0050】図9は、左右の各所定位置に長さの異なる
スリット状(略楕円状)の開口部を有する4本の凹部2
を縦向きに並べたものである。
【0051】図10は、左右の各所定位置に長さの異な
るスリット状(略楕円状)の開口部を有する3本の凹部
2を斜め方向に並べたもので、これらは左右対称に向い
合わせになって配設されている。
【0052】図11は、左右の各所定位置に十字状の開
口部を有する凹部2cと三角形の開口部を有する小さな
凹部2dとが形成された例で、これら凹部2は米字状に
配設されたものである。
【0053】上記図6〜11のクッションパッド1は、
座り心地感の改良に寄与する最も影響を与える箇所の撓
み量が調整されているので、良好な座り心地性能が付与
される上、上述したように、凹部の高さ(深さ)、形状
等が調整されて、搭乗者の体型、座り方等の個々の影響
に対応できる微調整されたもので、搭乗者の体型、座り
方等のばらつきによる影響を抑制することができる。
【0054】また、図12、13は、貫通孔6を具備し
たクッションパッド1の概略断面図である。
【0055】ここで、図12は、本発明の部分領域に4
本の貫通孔を設けた例で、これら貫通孔6は、クッショ
ンパッド1の部分領域を縦断して貫通している。これら
貫通孔6は、左右対称に4本づつ形成されている。
【0056】また、図13は、本発明の部分領域に凹部
2と貫通孔6とを組み合わせて設けたクッションパッド
1の例で、各部分領域の中心に貫通孔6を形成すると共
に、該貫通孔6の両側にそれぞれ凹部2,2を設けたも
のである。
【0057】これら図12、13のクッションパッド1
も、座り心地感の改良に寄与する最も影響を与える硬度
調整が行われ、搭乗者の体型、座り方等の個々の影響に
対応できる微調整されているので、搭乗者の体型、座り
方等のばらつきによる影響を抑制することができる。ま
た、個々の凹部及び/又は貫通孔の深さ、高さ、立体形
状等は適宜変えることができ、これらを適宜調整し、搭
乗者の体型、座り方等のばらつきの少ない最適化された
硬度分布に調整されたものである。
【0058】次に、本発明の第2発明に係る座圧低減シ
ートは、上面に着座部を有するクッションパッドと、該
クッションパッドを直接載置するクッション支持体とを
具備してなるシートであり、上記本発明の第1又は第2
の態様に係るクッションパッドのいずれかを具備したも
のである。
【0059】ここで、本発明の座圧低減シートの支持体
は、公知のものを使用することができ、特に制限される
ものではないが、車両用シートの支持体であることが推
奨され、例えば、運転席や一人座席用のパンフレーム、
後部座席、二人以上の複数人座席用のベンチシート、自
動車用シートであって、後部座席用として車体に予め取
り付けられ、後からクッションパッドを取り付けること
が行われるパッド取り付け部等を挙げることができる。
これらは、シートの種類によって適宜選択される。
【0060】本発明の座圧低減シートは、本発明のクッ
ションパッドを具備してなるものであるが、その取り付
け方法に制限はなく、公知の方法を採用することができ
る。
【0061】この場合、本発明において、支持体として
パンフレームを用いる場合には1人分、ベンチシート用
フレームを用いる場合には着座を予定する人数分の座骨
結節部直下に、クッションパッドを有する凹部及び/又
は貫通孔が位置するようにクッションパッドを配設する
ことが推奨される。
【0062】また、本発明の座圧低減シートは、着座可
能人数に相当する分だけクッションパッドに凹部及び/
又は貫通孔を配設するのが理想であるが、3人掛けベン
チシート用フレームの中央部等のように着座の機会の少
ない着座部に対しては、必須としなくてもよいものとす
る。
【0063】本発明の座圧低減シートによれば、着座の
際、座り心地に影響を与える部分の直下のクッションパ
ッドが圧縮されることにより局所的に高密度化して剛性
化することが避けられ、荷重に対する撓み量の急激な増
加が回避されるので、座り心地を良好にすることができ
る。また、荷重に対するクッションの撓み量の急激な増
加を避けることができ、良好な座り心地感を付与できる
と共に材料コストの低減化に好適に対応し得る。特に搭
乗者の体型、姿勢等の差異による座り心地感のばらつき
の少ない優れた座り心地性能が付与される。
【0064】
【発明の効果】本発明の座圧低減クッションパッド及び
座圧低減シートによれば、座り心地を良くすることがで
き、シートの薄肉化に好適に対応し得、特に搭乗者の体
型、姿勢等の差異による座り心地感のばらつきを可及的
に減らして優れた座り心地感を付与することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るクッションパッドの一例
を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施例に係るクッションパッドの一例
を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の実施例に係るクッションパッドの他の
一例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の実施例に係るクッションパッドの他
の一例を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の実施例に係るクッションパッドの他
の一例を示す概略斜視図である。
【図12】本発明の実施例に係るクッションパッドの他
の一例を示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施例に係るクッションパッドの他
の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 クッションパッド 2 凹部 6 貫通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に着座部を有するクッションパッド
    において、上記クッションパッドが、上記着座部に被験
    者又はJIS−D4607による3Dマネキンを着座さ
    せ、座圧ピーク発生箇所を含む部分領域を特定した場
    合、該部分領域に凹部を有すると共に、該凹部が高硬度
    化されたものであることを特徴とする座圧低減クッショ
    ンパッド。
  2. 【請求項2】 凹部が補強材にて高硬度化された請求項
    1記載の座圧低減クッションパッド。
  3. 【請求項3】 クッションパッドが2種以上の材料にて
    一体成形されたものであると共に、該クッションパッド
    の凹部が高硬度の材料で形成されたものである請求項1
    記載の座圧低減クッションパッド。
  4. 【請求項4】 上面に着座部を有するクッションパッド
    において、上記着座部に被験者又はJIS−D4607
    による3Dマネキンを着座させ、座圧ピーク発生箇所を
    含む部分領域を特定した場合、該部分領域内に複数の凹
    部及び/又は貫通孔を有することを特徴とする座圧低減
    クッションパッド。
  5. 【請求項5】 上面に着座部を有するクッションパッド
    と、該クッションパッドを直接載置するクッション支持
    体とを具備してなるシートにおいて、上記着座部を有す
    るクッションパッドが、請求項1〜4のいずれか1項記
    載のクッションパッドであることを特徴とする座圧低減
    シート。
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