JP2001292869A - 座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート - Google Patents

座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート

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JP2001292869A
JP2001292869A JP2000113794A JP2000113794A JP2001292869A JP 2001292869 A JP2001292869 A JP 2001292869A JP 2000113794 A JP2000113794 A JP 2000113794A JP 2000113794 A JP2000113794 A JP 2000113794A JP 2001292869 A JP2001292869 A JP 2001292869A
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cushion pad
seat
cushion
pad
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Kazunari Ebe
一成 江部
Masaaki Zenba
正顕 善場
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 上面に着座部を有するクッションパッド
において、上記着座部にJIS−D 4607による3
Dマネキンを着座させた際、該マネキンの座骨結節部に
相当する直下のクッションパッド下面に凸部を突設して
なることを特徴とする座圧低減クッションパッド及び該
クッションパッドを具備してなる座圧低減シートを得
る。 【効果】 本発明の座圧低減クッションパッド及び座圧
低減シートは、座り心地に影響を与える特定箇所の座圧
の低減化が図れ、あらゆる着座者に優れた座り心地感を
付与できると共に、薄型化に有利なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座り心地感に優れ
たクッションパッドと、該クッションパッドを具備して
なる車両用シートやクッション等のシートに関し、更に
詳述すると、座り心地に影響を与える特定箇所の座圧の
低減化が図れ、あらゆる着座者に優れた座り心地感を付
与できると共に、薄型化に有利な座圧低減クッションパ
ッド及び座圧低減シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、座り心地のよいクッションパッドやシートを得るた
めに種々検討が行なわれているが、座骨結節部直下の圧
力を下げることを目的としたクッションパッドやシート
の提案はなされていない。
【0003】座り心地に関する従来技術として、例え
ば、実開平7−36787号には、所定のフレームに載
置するシートクッションパッド構造について、その肉厚
を臀部と大腿部直下の位置で厚くなるように形成するこ
とにより、フレーム内に配設する際、肉厚に形成された
部分のみがフレームに接触し、肉厚に形成していない部
分のパッドとフレームとの間に意図的に隙間が形成さ
れ、臀部のクッションパッドへの沈み込みを防ぐ提案が
開示されている。
【0004】しかしながら、単に臀部の沈み込みを防止
するだけでは、必ずしも座り心地感の改良が図れるとは
限らず、また、実用化も困難である。
【0005】一方、コスト削減等の観点から、シートの
薄型化を図るための提案も数多くなされているが、必然
的にクッションパッド厚も薄くしなければならず、着座
すると、クッションパッドが大きくつぶれそれ以上変形
しなくなるといったクッション性に悪影響を及ぼす問題
も発生している。この現象は、特に自動車等の車両用シ
ートで顕著である。
【0006】このような状態のまま使用を続けると、臀
部の座圧が極端に高くなる。この座圧の増加は、座骨結
節部直下において特に顕著であり、これが底つき現象発
生の元凶となり、座り心地の悪化をもたらしている。こ
のような座骨結節部の座圧の増加は、バネや弾性帆布等
を有さず、パンフレーム等の支持体でクッションパッド
を載置して使用する通称フルフォームタイプのシート構
造において特に顕著である。
【0007】また、近年の測定機器の進歩に伴い、座り
心地に影響を及ぼす原因として、臀部の座圧分布に関す
る議論が盛んになってきており、この座圧分布を基準と
して改良されたクッションパッドやシートも提案されて
いる。
【0008】しかしながら、これら提案のほとんどが、
座圧分布全体のパターンや圧力勾配に関する改良に相当
するもので、特定の部位の圧力に着目したものではな
い。特に、自動車用シート等においては、着座者の体格
等を絞り込めないため、あらゆる着座者に優れた座り心
地感を付与するための改良が求められるが、従来技術で
は困難である。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、優れた座り心地感を付与することができるクッショ
ンパッドと、該クッションパッドを具備してなるシート
であって、座り心地に影響を与える特定箇所の座圧が低
減化され、あらゆる着座者に優れた座り心地感を付与で
きると共に、薄型化に有利な座圧低減クッションパッド
及び座圧低減シートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記事情に鑑み鋭意検討を行ない、シート設
計において、新たな視点から座り心地の改良を図るべ
く、座骨結節部直下の圧力に着目して検討を行なった。
【0011】まず、厚さが異なる以外は同一形状の(5
00×500mm)クッションパッド(ポリウレタンフ
ォーム製)を使用し、このパッドに同一被験者が着座し
たときの座圧分布を調べた。図1は厚さ50mm、図2
は厚さ70mm、図3は厚さ100mmのクッションパ
ッドにそれぞれ同一被験者が着座した際の座圧分布を示
す。図1〜3の結果より、座圧分布がパッドの厚さによ
って変わり、特に、厚さが薄くなるにつれて、座骨結節
部を中心とした座骨結節部直下の領域の座圧が顕著に高
くなることが確認された。また、座骨結節部を中心とし
た座骨結節部直下の領域の座圧と座り心地には相関関係
があることを知見した。
【0012】その結果、本発明者は、座骨結節部を中心
とした座骨結節部直下の領域が一般に底つき感をもたら
しているものと考えた。即ち、理論的には、この座圧の
最も高い部分の低減化を図れば座り心地をよくすること
は可能である。
【0013】しかしながら、現実には、座圧分布は着座
者によって異なり、着座者の体型や座り方等でも座圧分
布も相違する。座圧分布について検討した従来技術の多
くは、このような相違に個々に対応するものであったた
め、着座者を選ばない座り心地の改良技術としては採用
し難く、特に、自動車用シート等には適さないものであ
る。
【0014】そこで、本発明者は、着座者を選ばずに標
準的に座り心地の改良を図ることができる新しい基準を
導出すべく、自動車用シートに着座させるのに使用する
JIS−D 4607による3Dマネキンを使用し、該
マネキンの座圧分布を基準とし、実際の着座者の使用感
と相対評価した。
【0015】その結果、着座部を有するクッションパッ
ドであって、JIS−D 4607による3Dマネキン
を使用した場合、該マネキンの座骨結節部に相当する直
下の部分を特定し、この部分の座圧の低減化を行なうこ
とにより、意外にも体型等に拘らず多くの着座者に優れ
た座り心地感を付与できることを知見した。そして、こ
のような性能を付与できるクッションパッドとして、上
記マネキンの座骨結節部に相当する部分の直下にクッシ
ョンパッドの下面に凸部を突設することが、座り心地に
影響を与える座骨結節部の座圧の低減化を図ることがで
き、良好な座り心地が得られ、薄型化に好適に対応し
得、最適であることを知見した。
【0016】また、本発明者が更に検討を行なったとこ
ろ、上記クッションパッドと、該クッションパッドを載
置するクッション支持体とを具備してなるシートであっ
て、上記シートにJIS−D 4607による3Dマネ
キンを着座させた際、該マネキンの座骨結節部に相当す
る直下に上記クッションパッドの凸部が配設されている
ことを特徴とする座圧低減シートも上記パッドと同様の
優れた座り心地感等が付与されることを知見し、本発明
をなすに至ったものである。
【0017】従って、本発明は、下記の座圧低減クッシ
ョンパッド及び座圧低減シートを提供する。 〔請求項1〕上面に着座部を有するクッションパッドに
おいて、上記着座部にJIS−D 4607による3D
マネキンを着座させた際、該マネキンの座骨結節部に相
当する直下のクッションパッド下面に凸部を突設してな
ることを特徴とする座圧低減クッションパッド。 〔請求項2〕凸部を含めたパッドの総厚さが50〜15
0mmである請求項1記載の座圧低減クッションパッ
ド。 〔請求項3〕クッションパッド下面における凸部形成面
の総面積が5〜1000cm2である請求項1又は2記
載の座圧低減クッションパッド。 〔請求項4〕凸部が、クッションパッド下面から凸部先
端に行くに従い漸次断面積が小さくなる形状を有するも
のである請求項1乃至3のいずれか1項記載の座圧低減
クッションパッド。 〔請求項5〕請求項1乃至4のいずれか1項記載の凸部
の突設された座圧低減クッションパッドと、該クッショ
ンパッドを載置するクッション支持体とを具備してなる
シートであって、上記シートにJIS−D 4607に
よる3Dマネキンを着座させた際、該マネキンの座骨結
節部に相当する直下に上記クッションパッドの凸部が配
設されていることを特徴とする座圧低減シート。
【0018】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明について
更に詳しく説明すると、本発明の座圧低減クッションパ
ッドは、車両用シート、クッション等に使用するのに好
適なクッションパッドであり、良好な座り心地を付与で
きることから、特に、バネ等の弾性部材を介さずに直接
支持体(車体ボディーに直接取付ける場合のパッド取付
け部を含む。以下、同じ)に取付けるタイプのシートで
あって、着座者を選ばずに使用する自動車用シートのク
ッションパッドとして好適に使用できるものである。
【0019】本発明のクッションパッドは、上面に着座
部を有すると共に、下面の所定箇所に凸部を突設してな
るものであり、上面に着座したとき、高い座圧がかかる
ことが予定される部分であって、種々の着座者の座り心
地感に最も寄与する特定部分の圧力が低減化され、良好
な座り心地が得られるものである。
【0020】ここで、上記凸部が突設される位置は、ク
ッションパッドの着座部に3Dマネキン(JIS−D
4607)を所定の位置(通称ヒップポイント)に合わ
せて着座させ、着座させたマネキンの座骨結節部に相当
する部分の直下を特定する。なお、本発明でいう上記マ
ネキンの座骨結節部に相当する部分とは、上記マネキン
を着座させた際、最も高い座圧がかかる部分のことを意
味する。従って、本発明の特定位置は、厳密にいえばシ
ートパッド中心に対して左右対称に2箇所存在する。
【0021】本発明のクッションパッドによれば、あら
ゆる着座者の座り心地感に最も寄与する特定箇所に凸部
が形成されているので、着座時に座圧が凸部で低減化さ
れて、良好な座り心地を得ることができる。この特定箇
所の座圧の低減化を図ることにより、体型等の違いによ
る着座者を選ばず、いずれの着座者に対しても底つき感
がなく良好な座り心地感を付与することができる。この
場合、上記特定位置のパッドに凸部を設けさえすれば良
好な座り心地が保証されるので、凸部の形成面積は広け
れば広いほど、着座者の体型等に柔軟に対応し、良好な
座り心地を付与できる。一方、上記特定位置のパッドに
凸部を設け、その部分のパッド総厚を確保すれば他の部
分は薄型化を図ることが可能で、座り心地に悪影響を及
ぼすことなく薄型化が達成される。
【0022】本発明のクッションパッドは、公知の方法
を採用して製造することができ、凸部が突設されるもの
であればよく、凸部を一体成形する方法、凸部を別個に
作り、後から突設させる複数工程による方法等を採用す
ることができる。なお、クッションパッドの形成材料も
公知の材料を使用することができ、例えば、ポリウレタ
ンフォーム等を挙げることができる。
【0023】本発明の凸部を含めたパッドの総厚さは、
通常50〜150mm、特に70〜150mmであるこ
とが推奨され、総厚さが薄いと、座骨結節部に相当する
部分の直下の座圧低減効果が十分付与されない場合があ
り、厚すぎると、パッドの成形が困難になり、また、薄
肉化による省スペース体積低減の効果が薄れる場合があ
る。
【0024】ここで、上記パッドに突設される凸部自体
の厚さは、通常5〜100mm、特に20〜50mmで
あることが推奨される。また、凸部が形成されるクッシ
ョンパッド自体の厚さは、通常50〜100mm程度で
あるが、特に制限されるものではない。本発明の凸部形
成による座圧低減効果は、パッド自体の厚さが薄いほど
顕著に確認できる。
【0025】本発明において、上記クッションパッドの
下面における凸部形成面の総面積は通常5〜1000c
2、好ましくは30〜500cm2、更に好ましくは3
0〜100cm2であることが推奨される。特に、下面
における凸部形成面が小さいと、座り心地とクッション
パッドの薄型化双方の改良に有利である。この場合、例
えば、凸部形成面を正方形とする場合、一辺を4〜5c
m程度に形成することができるが、特に制限されるもの
ではない。上記総面積が小さすぎると、座骨結節部に相
当する部分の直下を網羅するだけの面積が得られず、十
分な座圧低減化を図れない場合がある。大きすぎる場合
には、座り心地感の改良は可能であるが、薄型化に十分
対応できない場合がある。
【0026】本発明の凸部の形状は、その断面積が、ク
ッションパッド下面から凸部先端に行くに従い漸次小さ
くなることが推奨される。このような形状にすることに
より、凸部の側面がテーパ面になり、凸部成形時の脱型
がスムーズになる。従って、凸部を一体成形する場合や
凸部のみを独立して成形する際の脱型性が良好になり、
生産性が向上する。
【0027】本発明の凸部の断面形状は、上記座骨結節
部の特定位置を網羅するものであれば、特に制限される
ものではなく、例えば、円形、楕円、矩形等の種々の形
状のものを挙げることができる。
【0028】また、凸部の突設数も、上記座骨結節部の
特定位置を網羅するように突設されればよく、薄型化の
観点からは、上述したように少なくとも所定の2箇所に
設ければよく、確実に座り心地を改良した状態で薄型化
を達成できる。
【0029】次に、本発明の座圧低減シートは、本発明
のクッションパッドと、このクッションパッドを載置す
るクッション支持体とを具備してなるもので、バネ等の
弾性部材を介さずに本発明のクッションパッドを直接支
持体に載置してなるタイプのシートである。このような
シートの具体例としては、車両用シート、クッション等
の各種シートを挙げることができるが、上記クッション
パッドと同様に着座者を選ぶことなく優れた座り心地を
付与できるので、自動車用シートとして好適である。
【0030】ここで、本発明のシートが具備するクッシ
ョン支持体は、公知の支持体を例示でき、例えば、自動
車用シートの支持体として知られる一人座席用のパンフ
レームや、2人以上用のベンチシート用フレーム等を挙
げることができる。本発明の支持体は、シートの用途に
応じて選択でき、クッションパッドを載置できるもので
あれば特に制限されるものではない。従って、例えば、
本発明のシートを自動車の後部座席用シートとする場合
には、車体ボディーに予め取付けられているようなパッ
ド取付け部も支持体として挙げることができる。
【0031】本発明の座圧低減シートは、上記パンフレ
ーム等の支持体に、本発明のクッションパッドを載置す
るものであるが、この場合、本発明のクッションパッド
の載置は、シートとした場合、JIS−D 4607に
よる3Dマネキンを着座させた際、該マネキンの座骨結
節部に相当する部分の直下に凸部が配設されることを要
する。所定箇所からずれて凸部が配設されると、本発明
の座圧低減効果が期待できない。
【0032】ここで、シートを得る際、本発明のクッシ
ョンパッドとしては、所望の座圧低減シートの収容人数
分の着座位置に合わせて凸部を設けたものを使用するこ
とが好ましい。即ち、クッションパッド支持体として、
パンフレームを用いる場合には1人分、ベンチシート用
フレームを用いる場合には、着座を予定する人数分の座
骨結節部に相当する部分の直下に凸部が配設される形状
のクッションパッドを使用する必要がある。なお、上記
のように、着座可能人数に相当する分だけ凸部を配設す
るのが理想であるが、搭乗の機会の少ない3人掛けベン
チシートの中央席には、凸部を設けない等必ずしも着座
人数分全てに凸部を配設しなくてもよい。
【0033】例えば、パンフレームに載置するクッショ
ンパッドは、パンフレームにクッションパッドを載置さ
せた際、上記所定の位置(ヒップポイント)に3Dマネ
キン(JIS−D 4607)を着座させ、また、ベン
チシート用フレームに載置するクッションパッドは、ベ
ンチシート用フレームにクッションパッドを載置させた
際、上記所定の位置にそれぞれ3Dマネキン(JIS−
D 4607)を着座させた場合に、所定の位置に凸部
が配設されたものを使用することを要する。従って、パ
ンフレームに載置するクッションパッドとしては、上述
した1人用のパッドであって、所定の位置に凸部を合わ
せたものを使用することができる。また、ベンチシート
用フレームやパッド取付け部に載置するクッションパッ
ドは、上記パンフレームに使用する1人用のパッドを連
結したり、収容人数分の大きめのクッションパッドと
し、所定の位置に凸部を突設したものを使用することが
できる。
【0034】なお、本発明の座圧低減シートを得る場
合、本発明のクッションパッドの下面に設けた凸部がシ
ートとして上記マネキンを基準とする所定の位置に配設
する以外は、常法に従って行なうことができる。
【0035】以下、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。図4は、本発明のクッションパッド1を
その裏面(下面)2から見た斜視図である。この図4の
クッションパッドの下面2には、本発明の規定するマネ
キンの左右にある座骨結節部に相当する直下の位置に、
凸部3を1個づつ(合計2個)突設している。この凸部
3は円錐台形状に形成されており、パッド下面から凸部
先端に行くに従い漸次断面積が小さくなるように形成さ
れており、凸部側面はテーパ面になっている。なお、図
4のクッションパッド1は、上面に着座部を有するもの
である。
【0036】図5は、図4のクッションパッドのA−A
断面図で着座部4を上にした状態を示す。この図5のク
ッションパッドの凸部3は、JIS−D 4607によ
る3Dマネキンを着座させた際の座骨結節部に相当する
部分の直下に突設されているので、着座の際、矢印方向
に座圧がかかると厚みのある凸部によって、着座者の座
り心地に最も影響を与える箇所の座圧が低減化され、底
つき感のない良好な座り心地感を付与できる。
【0037】本発明の凸部は、図4に示される円錐台形
状に限られるものではなく、上述したように本発明の特
定位置に突設され、座り心地に影響を及ぼす座骨結節部
に相当する直下の肉厚が十分に確保できるものであれ
ば、種々変更することは差し支えない。
【0038】図6〜13は、本発明のクッションパッド
の斜視図で種々の形状を有する凸部が形成された例を示
す。ここで、図6〜11は、座骨結節部に相当する部分
の直下に局所的に凸部を設けた例で、左右に1個づつ
(合計2個)の凸部を有する。これら凸部の形状は、図
6〜8が矩形断面を有する立体形状であり、図6は直方
体、図7,8は四角柱状の凸部を連結した例で、図7は
面積が小さい面をパッド下面に連結したもの、図8は図
7と逆に面積が大きい面をパッド下面に連結したものを
示す。また、図9は円柱を半分に分割し曲面が凸部先端
にくるようにした立体形状、図10は図4の例と同様の
円錐台形状、図11が半球を凸部としてそれぞれ具備し
た例である。更に、図12,13は、一つの凸部で本発
明の特定位置を網羅するようにした例で、図12は四角
柱状、図13は2つの楕円が融合したひょうたん型の断
面形状を有する立体形状になっている。図12と13の
凸部はいずれも面積の大きい面がパッドの下面に接合し
ている。
【0039】本実施例のクッションパッドにおいて、図
4,8〜13は、いずれもクッションパッド下面から凸
部先端にいくに従い、漸次断面積が小さくなるように形
成されている。このような形状とすることにより、成形
時にテーパ面として活用でき、脱型に有利で、凸部を一
体成形する場合はもちろん、凸部を別個に成形する場合
の形状としても好適である。
【0040】また、本発明の凸部を設けるマネキンの座
骨結節部に相当する直下とは、厳密にいうと、2箇所に
特定できるので、図4,6〜11のクッションパッドの
ように、2箇所の特定箇所のみを網羅するように凸部を
設けることにより、座り心地感の改良が図れる上、その
他の部分の薄型化が可能になる。
【0041】図14,15は、本発明の座圧低減シート
のクッション支持体として挙げられるパンフレーム5、
ベンチシート用フレーム又はパッド取付け部6をそれぞ
れ示す。本発明のシートは、上述した本発明のクッショ
ンパッドをこれら支持体上に載置してなるものである。
この場合、本発明のクッションパッドの凸部は、支持体
の所定箇所にくるように配置されてシートが構成され
る。
【0042】図14は、自動車の一人座席用の支持体と
して使用されるパンフレーム5を示す。このパンフレー
ム5に、例えば、本発明のクッションパッドとして図1
に示すものを使用する場合には、クッションパッドの凸
部が図中の破線円で示す箇所にくるように載置される。
【0043】この凸部の配置箇所は、本発明のクッショ
ンパッドを、パンフレーム5に載置して、実際の着座に
使用するシートとし、JIS−D 4607による3D
マネキンを着座させた場合に、マネキンの座骨結節部に
相当する直下に相当する位置である。
【0044】また、図15は、自動車の後部座席用シー
トの支持体として例示できるベンチシート用フレーム又
はパッド取付け部6のいずれか一方を示す。これらベン
チシート用フレーム又はパッド取付け部は、車体に取付
ける部材としての差異はあるが、クッションパッドを載
置することについての差異はないので、同一図面で示
す。
【0045】図15は3人用のフレーム又はパッド取付
け部6を示し、このフレーム又はパッド取付け部6は、
左右の座席部分と、これら座席部分に挟まれた中央座席
部分とによって構成されており、左右の座席部分に対し
中央座席部分が凸状に段差をもって構成されている。
【0046】このフレーム又はパッド取付け部6に本発
明のクッションパッドを載置する場合には、図中の破線
で示すように3人分の凸部を設ける所定箇所を決定する
必要がある。この場合も、上述したパンフレーム5と同
様に、所定のクッションパッドを載置して実際の着座に
使用するシートとし、JIS−D 4607による3D
マネキンをそれぞれの着座位置に合わせて着座させた場
合に、マネキンの座骨結節部の相当する部位の直下に相
当する位置になるように決定される。
【0047】なお、ベンチシート用フレーム又はパッド
取付け部6に載置されるクッションパッドは、1人用の
パッドを連結しても、3人用の大きめのパッドとしても
よく、特に制限されるものではないが、いずれの場合
も、フレーム又はパッド取付け部6に載置した際、所定
の位置(破線円)に各凸部が配置されるように構成され
ることが推奨される。
【0048】以上のように、図14,15の支持体を使
用するいずれのシートも、本発明のクッションパッドの
凸部が所定の位置に配設されるので、上記本発明のクッ
ションパッドと同様の優れた効果を付与できる。従っ
て、着座者を選ぶことなく優れた座り心地を付与できる
ものである。なお、図示の例では、凸部を本発明の所定
箇所のみに設けるように構成したが、シートが載置する
クッションパッドは、この所定箇所に凸部が配設される
ようにすればよく、このようなクッションパッドとして
は、上記例示した図12,13に示されるような一つの
凸部を有するものを使用することもできる。
【0049】なお、本発明の座圧低減クッションパッド
及び座圧低減シートは、上述した実施例に制限されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々変更
して差し支えない。
【0050】
【発明の効果】本発明の座圧低減クッションパッド及び
座圧低減シートは、座り心地に影響を与える特定箇所の
座圧の低減化が図れ、あらゆる着座者に優れた座り心地
感を付与できると共に、薄型化に有利なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚さ50mmのクッションパッドの座圧分布を
示す概略図である。
【図2】厚さ70mmのクッションパッドの座圧分布を
示す概略図である。
【図3】厚さ100mmのクッションパッドの座圧分布
を示す概略図である。
【図4】本発明のクッションパッドの裏面を示す斜視図
である。
【図5】同クッションパッドのA−A断面図である。
【図6】本発明のクッション支持体の凸部の一例を示す
斜視図である。
【図7】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を示
す斜視図である。
【図8】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を示
す斜視図である。
【図9】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を示
す斜視図である。
【図10】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を
示す斜視図である。
【図11】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を
示す斜視図である。
【図12】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を
示す斜視図である。
【図13】本発明のクッション支持体の凸部の他の例を
示す斜視図である。
【図14】本発明の座圧低減シートに使用するパンフレ
ームの一例を示す斜視図である。
【図15】本発明の座圧低減シートに使用するベンチシ
ート用フレーム又はパッドの取付け部の一例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 クッションパッド 2 クッションパッド裏面 3 凸部 4 着座部 5 パンフレーム 6 ベンチシート用フレーム又はパッド取付け部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に着座部を有するクッションパッド
    において、上記着座部にJIS−D 4607による3
    Dマネキンを着座させた際、該マネキンの座骨結節部に
    相当する直下のクッションパッド下面に凸部を突設して
    なることを特徴とする座圧低減クッションパッド。
  2. 【請求項2】 凸部を含めたパッドの総厚さが50〜1
    50mmである請求項1記載の座圧低減クッションパッ
    ド。
  3. 【請求項3】 クッションパッド下面における凸部形成
    面の総面積が5〜1000cm2である請求項1又は2
    記載の座圧低減クッションパッド。
  4. 【請求項4】 凸部が、クッションパッド下面から凸部
    先端に行くに従い漸次断面積が小さくなる形状を有する
    ものである請求項1乃至3のいずれか1項記載の座圧低
    減クッションパッド。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の凸
    部の突設された座圧低減クッションパッドと、該クッシ
    ョンパッドを載置するクッション支持体とを具備してな
    るシートであって、上記シートにJIS−D 4607
    による3Dマネキンを着座させた際、該マネキンの座骨
    結節部に相当する直下に上記クッションパッドの凸部が
    配設されていることを特徴とする座圧低減シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000406A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Nitto Denko Corp クッション材
JP2017189987A (ja) * 2016-04-11 2017-10-19 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

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