JP6577312B2 - 車両用シートパッド - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートパッド、特に軟質発泡樹脂材料を用いて形成された車両用シートパッドに関する。
一般に、車両用シートパッドは、クッション性の高い軟質発泡樹脂材料を用いて形成されており、座り心地や操安性に優れたシートパッドが望まれている。一方で、クッション性の高い軟質発泡樹脂成形品を製造する場合、成形型枠内で発泡成形を行い、脱型してできた製品は、硬さに関して厚さ方向において均一ではない場合もある。
これは発泡成形の際の材料への温度伝達など種々の要因から生じており、望ましい硬度分布ではないことが認識されている。したがって、近年においては、体圧分布に合わせて硬度を調整すること等のシートパッドの硬度の調整が行われている。
特許文献1では、車両用シートクッションの座面を構成するウレタンクッションの表皮側表面から下方へ向けて小径穴と大径穴とが形成されている。大径穴は浅く、深さは一定であるが、小径穴の深さは乗員のヒップポイント位置の中央部が最も深く、車幅方向周辺に向かって浅くなっている。この構成により、バネ定数が乗員のヒップポイント位置の中央部で最も低く、車幅方向周辺及び車両前後方向周辺に向かって徐々に高くなっている。
特開平8−238141号公報
しかし、特許文献1のシートパッドでは、上述のようにパッドの表面側に穴を形成すること、そして、小径穴の深さを中央から周囲に向かって浅く変形させているという構成が開示されているだけである。したがって、着座者のそれぞれの体形や体重などへの配慮は全くなされていない。
特に、子供や小柄な着座者が着座した場合、シートパッドの表面部の変形は小さく、その範囲ではシートパッド材料に対する小径穴の占める空間占有比率の差、すなわちバネ定数の差を感じ取れない状況が想定される。逆に、大柄な着座者が着座した場合には、形成された大小の穴のほぼ全てが潰れ、同じくパッド表面部の上記空間占有比率の差を感じ取れないこととなる。
このように、特許文献1の技術では、体形や体重の異なる様々な着座者に対してほぼ均質に水平方向における柔らかさの変化による作用を提供することができない。したがって、更なる、座り心地や操安性の向上が望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大小様々な着座者に対して、常に均質に座り心地や操安性を向上させることのできるシートパッドを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の車両用シートパッドは、軟質発泡樹脂材料にて形成され、複数の空隙部を有する車両用シートパッドにおいて、
前記複数の空隙部の厚さ方向の形成範囲は、着座者支持面からほぼ一定とされ、前記空隙部の占有容積は、前記着座者支持面のほぼ中央領域でその周辺領域よりも大きく設定されたことを特徴とする。
この構成により、着座者支持面の中央領域は、空隙部の占有容積が大きく設定されているので、通常、着座者の荷重が大きく掛かる中央領域の柔らかさを確保しつつ、水平方向外方に向かっては空隙部の占有容積が小さくなっているので、中央領域よりも固く安定性が増している。したがって、表面部の柔らかさによる座り心地と周囲の安定性による操安性の両者を共に確保向上することができる。すなわち、着座者を中央で柔らかく支えると共にその周囲でしっかりと支えることができる。したがって、空隙部の形成される深さ範囲は、着座者支持面における形成領域全域に亘ってほぼ一定とされているので、空隙部の存在する領域におけるより細かい柔らかさの調整が可能である。したがって、材料の選択範囲も広がり、着座者の体形や体重の差に対する対応もより的確なものとなる。
請求項2に記載の車両用シートパッドは、請求項1に記載の車両用シートパッドにおいて、前記空隙部の深さ方向の形成範囲は、前記着座者支持面から対向する裏面までの厚さの50%以上に設定されたことを特徴とする。この構成によれば、空隙部の深さ方向の形成範囲を十分大きく取ったので、大きな体形の着座者に対しても的確に空隙部の存在による占有容積の変化に基づく座り心地や操安性の向上を発揮させることができる。
請求項3に記載の車両用シートパッドは、請求項1又は2に記載の車両用シートパッドにおいて、前記空隙部の占有容積の設定は、前記中央領域から水平方向外方に向けて前記空隙部の密集度が小さくなるように変化させて行われたことを特徴とする。
この構成によれば、請求項1と同様の作用を複数の空隙部の密度、すなわち空隙部の形成個数を水平方向の領域で変えることで実現することができ、その製造が容易である。すなわち、成形型の形状を調整するだけで達成可能である。
請求項4に記載の車両用シートパッドは、請求項1又は2に記載の車両用シートパッドにおいて、前記空隙部の占有容積の設定は、前記中央領域から水平方向外方に向けて前記空隙部の個々の容積が小さくなるように変化させて行われたことを特徴とする。
この構成によれば、請求項1と同様の作用を複数の空隙部の個々の容積、すなわち穴の径などを水平方向の領域で変えることで簡単に実現することができる。また、成形型の形状によって達成できるので、占有容積の調整もより精密に行うことができる。
請求項5に記載の車両用シートパッドは、請求項1から4の何れか1項に記載のシートパッドにおいて、前記空隙部は、前記着座者支持面から対向する裏面に向かって形成された有底の穴部又は貫通孔であることを特徴とする。この構成によれば、空隙部の形成は成形型の形状によって簡単に達成することができ、占有容積の調整も容易であると共に貫通孔によるシートパッドの通気性の向上も図られる。
請求項6に記載の車両用シートパッドは、請求項5に記載の車両用シートパッドにおいて、前記穴部又は前記貫通孔は、前記着座者支持面から深さ方向に向かって内径が狭くなっていることを特徴とする。
この構成によれば、上述の水平方向外方に向かう方向でのシートパッドの深さ方向の硬さ調整に加え、さらに、それぞれの空隙部の場所ごとにおける深さ方向の空隙部の占有容積を変化させることができる。これにより、水平方向でのシートパッドの硬さの変化に加え、場所ごとの深さ方向での硬さの変化が合成され、シートパッドの硬さの変化を3次元方向で得ることができ、着座者の座り心地や操安性の向上をより緻密に達成することができる。
請求項7に記載の車両用シートパッドは、請求項1から6の何れか1項に記載の車両用シートパッドにおいて、前記複数の空隙部同士を連通する連通部を有することを特徴とする。
この構成によれば、シートパッドの硬さの水平方向の変化による着座者の座り心地や操安性の向上作用を維持しつつ、各有底の穴部又は貫通孔が連通部により連通され、連続感のある柔軟性を生み出すことができ、また、シートパッド全体としての通気性も良好なものとなる。すなわち、着座者が着座した際に、空隙部に空気溜まりが発生することがなく、着座者はシートパッドの柔らかさの変化をより繊細に感受することができるので、請求項1から6に記載の構成による操安性や乗り心地向上の作用をより的確に発揮させることが可能である。
請求項8に記載の車両用シートパッドは、請求項1から7の何れか1項に記載の車両用シートパッドにおいて、前記連通部は、前記着座者支持面に開口して形成されたことを特徴とする。
これにより、請求項7に係る構成の作用効果に加えて、特に、着座者支持面の表面部分の全体としての通気性が向上し、長時間着座した様な場合にも爽快な座り心地を持続することが可能となる。
請求項9に記載の車両用シートパッドは、請求項5から8の何れか1項に記載の車両用シートパッドにおいて、前記有底の穴部又は前記貫通孔の前記着座者支持面での直径は、1〜10mmであることを特徴とする。この構成により、着座者には違和感を与えることなく、硬さの変化を得ることができ、また、シートパッドという限られた領域における占有容積の調整も的確に行うことができる。特に、5mm未満の場合には着座者は着座時に穴部又は貫通孔の存在を直接感じることなくより好ましい。
また、着座者支持面の、有底の穴部又は貫通孔の開口部は、内径がシートパッド全域において同じであれば、特に違和感を感受することがない。
請求項10に記載の車両用シートパッドは、請求項1又は2に記載の車両用シートパッドにおいて、前記空隙部は、セルであり、前記空隙部の占有容積の設定は、前記中央領域から水平方向外方へ広がるにつれてその容積及び/又は密集度が小さくなるように設定されたことを特徴とする。
この構成によれば、シートパッドの同じ位置で深さ方向に伸びる穴や貫通孔の空間を形成するのではなく、セル状の空隙を3次元的に配分する構成を取るので、水平方向での硬さの変化はより滑らかかつ連続的なものとなり座り心地や操安性を達成することができる。また、水平方向の硬さの調整は、例えば、水平方向のセルの大きさを徐々に小さくしていくことや、同サイズのセルを設けるが、その密集度合を徐々に水平方向に下げることなどで行うことが可能である。
本発明に係る車両用シートパッドによれば、着座者の体形や体重の如何に拘らず、また、製造の困難性を伴うことなく、常にシートパッドの硬さの変化に基づく座り心地や操安性の向上を着座者に提供することができる。
本発明の車両用シートパッドの第1の実施の形態に係り、着座者支持面の中央領域の概略平面図である。 本発明の車両用シートパッドの第1の実施の形態に係り、図1のA−A概略断面図である。 本発明の車両用シートパッドの第2の実施の形態に係り、着座者支持面の中央領域の概略平面図である。 本発明の車両用シートパッドの第2の実施の形態に係り、図3のB−B概略断面図である。 本発明の車両用シートパッドの第3の実施の形態に係り、着座者支持面の中央領域の概略平面図である。 本発明の車両用シートパッドの第3の実施の形態に係り、図5のD−D概略断面図である。 本発明の車両用シートパッドの第4の実施の形態に係り、着座者支持面の中央領域の概略平面図である。 本発明の車両用シートパッドの第4の実施の形態に係り、図7のE−E概略断面図である。
本発明の実施の形態を、以下図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る、車両用シートパッドの着座者支持面の中央領域Cの概略平面図である。図2は、図1のA−A概略断面図である。
図示のように、軟質発泡材料で形成されたシートパッド10は、着座者支持面12とこれに対向する裏面14を有する。着座者支持面12の車幅方向の両側にはサイド部16があり、サイド部16と着座者支持面12との間には溝20が設けられている。着座領域は、着座者支持面12の中央領域Cである。なお、シートパッド10には表皮材(図示していない)が被せられるが、表皮材を被せる前の状態を図示している。
第1の実施の形態の特徴的なことは、複数の空隙部は、着座者支持面12に形成された深さが一定の複数の穴部18であり、着座者支持面12の中央領域Cの部分では周囲よりもその個数を多くしたことである。すなわち、複数形成された穴部18が存在することによるシートパッド10における空間の占有容積が、着座者支持面12の中央領域Cで大きく、水平方向外方へ広がるにつれ小さくなっている。
穴部18の直径は5mmであり、穴部18の深さはシートパッドの厚さの略65%としている。穴部18のピッチは、中央領域Cでは5mm(穴部の直径に対して100%)であり、水平方向の最も外方では15mm(穴部の直径に対して300%)である。その中間では徐々にピッチが広がるように穴部18が形成されている。すなわち、図2では、穴部18−1から穴部18−7に至るまでのそれぞれの穴部の間隔が徐々に広がっている。
また、図1では示していないが、着座者支持面12のほぼ中央領域Cの車両前後方向の領域についても、穴部18を配置することは可能であり、その場合、着座者支持面中央領域Cから水平方向外方へ広がるにつれて、穴部18のピッチが徐々に広がるように形成することが好適である。
なお、本実施の形態では、空隙部の深さ方向の形成範囲、すなわち、穴部18の深さは、好適な値としてパッド厚の65%としたが、これに限定されるものではなく、略50%以上有れば、本発明は良好に機能する。この様に穴部18の深さ方向の形成範囲を十分大きく取ったので、体重の重い大きな体形の着座者がパッドに深く沈み込んだ状態でも、的確に穴部18が存在するので、その占有容積の変化に基づく座り心地や操安性の向上を発揮させることができる。
したがって、シートパッド10は、着座者支持面12の中央領域Cから水平方向外方に向かって、その硬度が徐々に固くなり、すなわち、着座者へ加えられるシートパッド10からの反発力は中央領域Cで弱く、その周囲部分で徐々に強くなり、良好な水平方向のバランスで下方から支えられて、座り心地が良く、かつ着座状態の安定感が生まれ操安性が高まる。
また、穴部18の形成される深さ範囲が、その形成領域において全域でほぼ一定とされているので、穴部18の存在する全体領域におけるより細かい柔らかさの調整が可能である。したがって、材料の選択範囲も広がり、着座者の体形や体重の差に対する対応もより的確なものとなる。
上記の車両用シートパッド10は、合成樹脂発泡成形型を用いて、発泡形成後に脱型することにより得られる。上記の穴部18に対応する複数の突起部を、成形型のキャビティ面に形成することで容易に複数の穴部18が形成された車両用シートパッド10を得ることができる。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る、車両用シートパッドの着座者支持面の中央領域の概略平面図を示す。図4は、図3のB−B概略断面図である。
第2の実施の形態の特徴的なことは、空隙部は、着座者支持面12に形成された深さがほぼ一定の穴部22であるが、着座者支持面12での穴部22の内径は中央領域Cで大きく、水平方向外方に向かって内径が小さくなっている。本実施の形態では、穴部の内径は、中央領域Cで10mmであり、最も水平方向外方に位置する穴部で5mmであり、上記中央領域の穴部22−1から外方の穴部22−6に向かうに従い、内径が徐々に小さくされている。また、穴部22のピッチは、一定の20mmに設定しており、穴部22の深さは、ほぼ一定であり、本実施の形態の例ではシートパッド10の厚さの略65%とされている。
また、図3では示していないが、着座者支持面12のほぼ中央領域Cの車両前後方向についても、穴部22を配置することは可能であり、その場合、着座者支持面中央領域Cから水平方向外方へ広がるにつれ、穴部22の内径が徐々に小さくなるように形成することが好適である。
したがって、本実施の形態に係るシートパッド10は、上記第1の実施の形態の作用と同様に、着座者支持面12の中央領域Cから水平方向外方に広がるにつれ徐々に硬くなり、着座者へ加えられるシートパッド10からの反発力は中央領域Cで弱く、その周囲部分で徐々に強くなり、良好に下方から支えられて、座り心地が良く、かつ着座状態の安定感が生まれ操安性にも優れる。
特に、シートパッド10の全域で、略同じ深さ(本実施の形態では略65%)で穴部22が形成されて、かつ水平方向外方に向かって軟らかく変化しているので、体形や体重の小さい着座者に対してもほぼ均質に水平方向における軟らかさの変化による作用を提供することができる。さらに、穴部22の径は過大ではなく的確なサイズに設定されており、着座者が穴部22を感知して不快感を持つことはない。また、空隙部の占有容積は、水平方向の領域で穴部22の内径変えることで簡単に調整することができる。また、成形型の形状によって占有容積の調整を簡単に行うことが可能である。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る、車両用シートパッドの着座者支持面の中央領域の概略平面図である。図6は、図5のD−D概略断面図である。
第3の実施の形態の特徴的なことは、空隙部は、着座者支持面12に形成された深さがほぼ一定のテーパ状の穴部24であり、着座者支持面12での穴部24の直径は中央領域Cで大きく、水平方向外方に向かって直径が小さくなっている。穴部24の深さがほぼ一定で着座者支持面12での径が異なっているので、それぞれの穴部24のテーパ角度は異なっている。本実施の形態では、穴部24−1の直径は、中央領域Cで10mmであり、最も水平方向の外方に位置する穴部24−6で5mmであり、外方に向かうに従い直径を徐々に小さくした。穴部24のピッチは、一定の25mmに設定しており、穴部24の深さは、ほぼ一定であり、本実施の形態の例ではシートパッド10の厚さの65%とされている。
また、図5では示していないが、着座者支持面12のほぼ中央領域Cの車両前後方向の領域についても、穴部24を配置することは可能であり、その場合は、着座者支持面中央領域Cから水平方向外方へ広がるにつれて、穴部24の直径が徐々に小さくなるように形成することが好適である。
したがって、本実施の形態に係るシートパッド10は、上記第1の実施の形態の作用と同様に、着座者支持面12のほぼ中央領域Cから水平方向外方に広がるにつれ徐々に硬くなり、着座者へ加えられるシートパッド10からの反発力は中央領域Cで弱く、その周囲部分で徐々に強くなり、良好に下方から支えられて、座り心地が良く、かつ着座状態の安定感が生まれ操安性にも優れる。
更に、水平方向でのシートパッド10の硬さの変化に加え、場所ごとの深さ方向での硬さの変化が合成され、シートパッド10の硬さの変化を3次元方向で得ることができ、着座者の座り心地や操安性の向上をより緻密に達成することができる。
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る、車両用シートパッドの着座者支持面の中央領域の概略平面図である。図8は、図7のE−E概略断面図である。
第4の実施の形態の特徴的なことは、空隙部の構成は第2の実施の形態と同じであるが、各有底の穴部22を連通する連通部30が設けられたことである。本実施の形態では、着座者支持面12の表面側に開口する溝状の凹部を設けることで形成している。すなわち、空隙部である穴部22は、着座者支持面12に深さがほぼ一定の有底の穴部として形成されており、これら各穴部22は着座者支持面12で連通部30により連通状態となっている。本実施の形態において、溝状の連通部30は、幅2mm、深さ5mmの溝で構成されている。
なお、この連通部30の形成範囲は、着座者支持面12の表面から厚さ方向に厚さの50%以内で形成されるのが好適である。すなわち、水平方向での硬さ変化による座り心地や操安性の向上という作用を維持しつつ連通部による着座感と通気性を的確に確保するためである。
この様に本実施の形態に係るシートパッド10は、上記第2の実施の形態の作用と同様に良好な座り心地と操安性に加えて、連通部30により各穴部18間の空気の流通が可能となることからシートパッド10全体の通気性が良好となる。そして、着座者が着座する際に、空隙部に空気溜まりが形成されず、シートパッド10の柔らかさの変化をより繊細に感受することができる。また、連通部30は着座者支持面12に開口形成して設けられているので、着座者支持面12の表面部分の全体としての通気性が向上し、長時間着座した様な場合にも爽快な座り心地を持続することが可能となっている。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、空隙部の種類として穴部の構成を例にとって説明したが、セル状の空隙部を用いることも可能である、上述したように、セルの大きさや密集度を変化させることで、パッドの柔らかさの調整が可能である。
また、第1の実施の形態では、穴部の直径を5mmとしたが、1〜10mmの範囲内で変えても良い。また、ピッチを穴部の直径に対して100%〜300%の範囲で変えたが、穴部の径に応じてピッチを適宜選択することができる。更に、穴部18は、碁盤の目のように配置したが、着座者支持面の中央から放射状に配置するようにしても良い。
第2の実施の形態では、穴部22の直径を5mm〜10mmとし、ピッチを20mmの一定としたが、ピッチは穴部の径の120%〜300%程度の範囲で適宜設定することができる。更に、第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様に形成した穴部をテーパ状とし、穴部24の深さをシートパッドの厚さの65%としたものである。第1から第3の実施の形態において、深さは略65%としたが、想定される様々な着座者の体形や体重を考慮した場合、略50%以上あれば、空隙部による空間占有比率の変化による座り心地や操安性の向上を発揮させることができる。
本発明では、シートパッドは、シートクッションパッドでも良く、シートバックパッドでも良い。すなわち、シートパッドにおいて、着座者支持面は座部に限られず背もたれ部についても同様に適用可能である。
10 シートパッド
12 着座者支持面
14 裏面
16 サイド部
18、22、24 穴部
30 連通部
C 着座者支持面中央領域

Claims (10)

  1. 軟質発砲樹脂材料にて形成され、複数の空隙部を有する車両用シートパッドにおいて、 前記複数の空隙部の厚さ方向の形成範囲は、着座者支持面からほぼ一定とされ、
    前記空隙部の占有容積は、前記着座者支持面のほぼ中央領域で該着座者支持面内の周辺領域よりも大きくなるように設定され
    前記空隙部は、該空隙部の個数が前記着座者支持面の前記中央領域で大きく且つ該着座者支持面内の水平方向且つ左右方向外方に向けて小さくなるように形成されたことを特徴とする車両用シートパッド。
  2. 前記空隙部の深さ方向の形成範囲は、
    前記着座者支持面から厚さの50%以上に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートパッド。
  3. 前記空隙部は前記着座者支持面の前記中央領域から該着座者支持面内の水平方向外方に向けて前記空隙部の密集度が小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートパッド。
  4. 前記空隙部は前記着座者支持面の前記中央領域から該着座者支持面内の水平方向外方に向けて前記空隙部の個々の容積が小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートパッド。
  5. 前記空隙部は、前記着座者支持面から厚さ方向に向かって形成された有底の穴部又は貫通孔であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車両用シートパッド。
  6. 前記有底の穴部又は貫通孔は、前記着座者支持面から厚さ方向に向かって内径が狭くなるように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の車両用シートパッド。
  7. 前記複数の空隙部同士を連通する連通部を有することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の車両用シートパッド。
  8. 前記連通部は、前記着座者支持面側に開口して形成されたことを特徴とする請求項7に記載の車両用シートパッド。
  9. 前記有底の穴部又は貫通孔の前記着座者支持面での直径は、1〜10mmであることを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用シートパッド。
  10. 前記空隙部は、セルであことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートパッド。
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