JP2009078142A - 車両用シートパッド及びその製造方法 - Google Patents

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Yutaka Hirata
豊 平田
Masanori Okumura
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Abstract

【課題】表面のソフト感に優れ、しかも乗員の支持特性も良好な車両用シートパッドを一体的に発泡成形により製造することができるシートパッドを提供する。
【解決手段】車両用シートパッド1の腿下部2と尻下部3の上面に、直交方向に延在する溝8を設けることにより、多数の凸部9が設けられている。溝8は座面と垂直な断面が角形の角形溝であり、凸部9は基端(下端)から先端(上端)に至るまで水平断面形状が均一な正方形となっている。凸部9の頂面は正方形となっている。溝8の深さhは5〜20mm、幅wは5〜20mm、頂面の一辺の寸法tは5〜20mm、頂面の面積は25〜400mmである。
【選択図】図2

Description

本発明は車両用シートパッド及びその製造方法に係り、特に乗員当接面にソフト感を持たせた車両用シートパッド及びその製造方法に関する。
従来、自動車等のシートの着座部に取り付けられるシートクッションパッドは、尻下部及び腿下部と座面両サイドのサイド土手部と後端部とで構成され、金型に、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を注入して発泡成形することにより製造されている。背もたれ部に取り付けられるシートバックパッドも、上部背もたれ部及び下部背もたれ部と、その両サイドのサイド土手部と上端部及び下端部とで構成され、同様に製造される。
車両用シートパッドにおいては、乗員の尻部や背中が直接に当る腿下部や尻下部は、搭乗者の体重が多くかかり、この部分の材質は座り心地や乗り心地と密接な関係がある。
そこで、座り心地に最も影響の大きい座面を高密度部とし、その他の部位を低密度部とするなどの改良を加えた車両用シートクッションパッドが種々提案されている。
例えば、特開2002−153357号公報には、座面の尻下部以外の一部又は全部を尻下部よりも低密度でかつ硬度はほぼ同等とした車両用シートクッションパッドが記載されているが、異種材料を用いて発泡成形することはコスト高である。
また、従来より、スラブウレタンフォームをパッド本体に貼り合わせた車両用シートパッドも用いられている(例えば、特開平9−271423号公報)。しかしながら、スラブ貼り付けにコストがかかる。
特開平11−348629号公報には、ポリウレタンフォーム製シートパッドの尻下部の表面に、50mmの間隔で縦横に深さ5mmのスリットを設けることにより、表面のソフト感を向上させることが記載されている。
しかしながら、同号公報の図3及び図4に示されるように、同号公報では直径50mmの負荷子をパッド表面に押し当てて硬さを測定して、表面がソフトになると判断しているものであり、乗員の尻や腿など、面積の大きい部位が当接する時には、上記のスリットがソフト感の感取に殆ど寄与せず、ソフト感は十分には向上しない。
特開2002−153357号公報 特開平9−271423号公報 特開平11−348629号公報
本発明は、上記従来の問題点を解決し、表面のソフト感に優れ、しかも乗員の支持特性も良好な車両用シートパッドを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の車両用シートパッドは、樹脂発泡成形体よりなる車両用シートパッドにおいて、乗員当接面の少なくとも一部の領域に複数の凸部を設けたことを特徴とするものである。
請求項2の車両用シートパッドは、請求項1において、該凸部同士の間は該乗員当接面よりも凹陥する凹部となっていることを特徴とするものである。
請求項3の車両用シートパッドは、請求項2において、前記凸部を設けた領域における凸部の体積率が10〜80%であることを特徴とするものである。
請求項4の車両用シートパッドは、請求項3において、前記凸部の体積率が40〜60%であることを特徴とするものである。
請求項5の車両用シートパッドは、請求項2ないし4のいずれか1項において、前記凸部の頂面と側面とが交わる上角縁、及び、前記凸部の側面と凹部の底面とが交わる下角縁の少なくとも一方が曲面となっていることを特徴とするものである。
請求項6の車両用シートパッドは、請求項5において、該上角縁及び下角縁の双方が曲面となっており、双方の曲面が連なっていることを特徴とするものである。
請求項7の車両用シートパッドは、請求項2ないし6のいずれか1項において、該凹部は溝であることを特徴とするものである。
請求項8の車両用シートパッドは、請求項7において、前記溝の底部からの凸部の高さが5〜20mmであることを特徴とするものである。
請求項9の車両用シートパッドは、請求項7又は8において、前記溝の幅が5〜20mmであることを特徴とするものである。
請求項10の車両用シートパッドは、請求項7ないし9のいずれか1項において、前記溝は直交2方向に延在していることを特徴とするものである。
請求項11の車両用シートパッドは、請求項1ないし10のいずれか1項において、前記凸部の平面視形状(乗員当接面と正対視した形状)が三角形、方形、多角形、円形又は長円形であることを特徴とするものである。
請求項12の車両用シートパッドは、請求項1ないし11のいずれか1項において、1個の凸部の高さ方向の中間の水平断面積(凸部高さ方向と直交方向の断面積)が25〜400mmであることを特徴とするものである。
請求項13の車両用シートパッドは、請求項1ないし12のいずれか1項において、前記凸部の頂面が平坦であることを特徴とするものである。
請求項14の車両用シートパッドは、請求項1ないし13のいずれか1項において、前記凸部の水平断面積は、高さ方向において略同一となっていることを特徴とするものである。
請求項15の車両用シートパッドは、請求項1ないし13のいずれか1項において、前記凸部は、水平断面積が基端側ほど大きいことを特徴とするものである。
請求項16の車両用シートパッドは、請求項1ないし15のいずれか1項において、腿下部にのみ前記凸部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項17の車両用シートパッドは、請求項1ないし15のいずれか1項において、尻下部以外の領域に前記凸部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項18の車両用シートパッドは、請求項1ないし15のいずれか1項において、骨盤支持部以外の領域に前記凸部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項19の車両用シートパッドは、請求項1ないし15のいずれか1項において、サイドサポート部に前記凸部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項20の車両用シートパッドは、請求項1ないし19のいずれか1項において、密度35〜100kg/m、25%ILD硬度15〜45kgf/200mmφのポリウレタンフォームよりなることを特徴とするものである。
本発明(請求項21)の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の車両用シートパッドを製造する方法であって、上型及び下型を有し、該下型のキャビティ面に、厚み方向に多数の孔が貫通した板状体が配置された成形用金型を用いて成形することを特徴とするものである。
本発明(請求項22)の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の車両用シートパッドを製造する方法であって、一体に発泡成形された成形体に切削加工を施すことにより前記凸部を形成することを特徴とするものである。
本発明の車両用シートパッドにあっては、乗員当接面の少なくとも一部に凸部を設けている。この凸部を設けたことにより、乗員がこの乗員当接面に当接したときに凸部が圧縮変形するようになるので、乗員当接面のソフト感が向上する。凸部が所定以上に圧縮変形すると、凸部の反発力が増大し、乗員がしっかりと支持されるようになる。
この凸部同士の間は該乗員当接面よりも凹陥する凹部、例えば溝となっていることが好ましい。
溝の幅を5〜20mmとしたり、凸部の高さ方向中間の水平断面積を25〜400mmとしたり、凸部の高さを5〜20mmとすることにより、凸部が座屈することなく圧縮変形するようになり、着座感が良好となる。
また、凸部の体積率を10〜80%、特に40〜60%とすることにより、ソフト感が良好となると共に、凸部の耐久性が良好となる。また、凸部の頂面を平坦とすることにより、乗員当接面の触感が好適なものとなる。
上記の溝は、直交2方向に設けるのが簡便であると共に、着座感に異方性がなく、好適である。
本発明では、凸部は車両用シートパッドの成形時に形成されてもよく、成形後に切削加工することにより形成されてもよい。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係る車両用シートパッドの平面図、第2図は座面の拡大斜視図、第3図は第2図のIII−III線に沿う断面図である。
この車両用シートパッド1は、全体として一体に発泡成形されたポリウレタンフォームよりなり、腿下部2、尻下部3、サイド部4を有する。
車両用シートパッド1の上面には、表皮材(図示略)を吊り込むための、前後方向の吊込溝5と横幅方向の吊込溝6とがH字形状を呈するように設けられている。この吊込溝5よりも前方で且つ左右の吊込溝6,6の間の部分が腿下部2となっている。また、吊込溝5よりも後方で吊込溝6,6の間が尻下部3となっている。
この車両用シートパッド1の腿下部2の上面に、直交方向に延在する溝8を設けることにより、多数の凸部9が設けられている。溝8は座面と垂直な断面が角形の角形溝であり、凸部9は基端(下端)から先端(上端)に至るまで水平断面形状が均一な正方形となっている。ただし、凸部9の平面視形状は、後述の通り、長方形、多角形、円形、楕円形など他の形状であってもよい。また、凸部9の水平断面形状は、高さ方向において変化してもよい。
この実施の形態では、溝8は車両用シートパッド1の前後方向及び左右方向に延在しているが、これらを前後方向に対し斜交方向に延在させてもよい。
凸部9の高さ即ち溝8の深さhは5〜20mm特に10〜15mm、溝8の幅wは5〜20mm特に10〜15mm、凸部9の頂面の一辺の寸法tは5〜20mm特に10〜15mm、頂面の面積及び水平断面積(凸部9の高さ方向と垂直方向の断面積)は25〜400mm特に100〜225mmであることが好ましい。なお、凸部の水平断面積は高さ方向において変化してもよく、この場合、凸部の高さ方向の中間における水平断面積が25〜400mmであることが好ましい。
凸部9の体積率は10〜80%特に40〜60%が好ましい。この凸部の体積率とは、凸部9及び溝8を設けた領域の面積(第1図のa×b)に溝8の深さhを乗じて得た体積a・b・hに対して凸部9の体積が占める比率をいう。この体積率を10〜80%とすることにより、腿下部のソフト感が良好となる。また、40〜60%とすることにより、ソフト感が良好になると共に、凸部の耐久性が良好となる。なお、この体積率が過度に小さいと、着座時の安定性が悪くなり、逆に過度に大きいと、凸部が圧縮変形するときに隣りの凸部と干渉し、着座時のソフト感が不足するようになる。
この車両用シートパッド1は、密度35〜100kg/m特に60〜70kg/m、25%ILD硬度15〜45kgf/200mmφ特に15〜35kgf/200mmφのポリウレタンフォームにて成形されることが好ましい。
この車両用シートパッド1に対し表皮材(図示略)が被着されることにより、車両用シートパッドの製品となる。
このように構成された車両用シートパッド1の座面に着座すると、乗員の尻が座面に接触した当初は凸部9のみが圧縮変形し、乗員はソフトな感触を感取する。その後、尻が沈み込んでゆき凸部9がさらに圧縮変形すると、凸部9の反発力が強くなり、乗員の身体が安定する。
特に、上記の各数値範囲とすることにより、この尻の接触当初のソフト感及びその後の身体安定感が良好となる。
なお、凸部9の頂面が平坦であるため、乗員の身体の触感が良好である。また、溝8の幅w、凸部9の高さh及び凸部体積率が上記範囲であると、着座したときに溝8が尻に感取されにくく、触感が良い。また、凸部9が基端から先端まで均一断面形状であるため、圧縮変形時の応力歪曲線の勾配がなだらかとなり、着座感が良好である。
溝8の深さhと凸部9の水平断面積の大きさが上記範囲であると、着座時に凸部9が座屈することなく圧縮変形するようになる。そのため、着座感が良好となる。
[別形状の凸部の説明]
第1図〜第3図の実施の形態においては、凸部9は、その高さ方向において水平断面積(座面などパッド表面と平行面の断面積)が一定であり、座面と垂直な断面が角形であり、基端(下端)から先端(上端)に至るまで幅tが均一となっているが、本発明は、これに限定されない。例えば、凸部9は下端よりも上端の方が水平断面積が小さく、凸部は上方ほど幅tが小さくなる台形、半円形、半楕円形又は逆U字形などの断面(座面と垂直な断面)形状であってもよい。また、第4図の凸部9Aのように、基端側や上端側の角縁を曲面とするようにR付けしてもよい。このR付けの曲率半径は1〜20mm特に1〜10mm程度(深さhの半分程度の値)が好適である。この基端側の角縁とは凸部9Aの側面と溝8の底面との隅角であり、上端側の角縁とは、凸部9Aの側面と頂面との交差角縁である。
このように角縁を曲面とすることにより、凸部の耐久性が向上する。
なお、第4図の凸部9Aでは、基端側の角縁の曲面と上端側の角縁の曲面とが直接に連なっており、これにより、凸部9Aの側面は曲面のみによって構成されている。かかる凸部9Aは耐久性が良好である。
なお、この凸部9Aは高さ方向において水平断面積が変化する。この凸部9Aのように、高さ方向において水平断面積が変化する凸部においても、前記凸部9と同様に、高さは5〜20mm特に10〜15mm、高さ方向の中間における水平断面積が25〜400mm特に100〜225mm、凸部の体積率は10〜80%特に40〜60%であることが好ましい。
第1〜6図では、凸部9の平面視形状(乗員当接面と正対視した形状)は正方形となっているが、この形状は長方形、楕円形又は細長い帯形等であってもよく、三角形であってもよく、六角形等の多角形であってもよく、円形であってもよい。
[凸部の形成方法]
凸部9を形成するには、脱型後にシートパッドに切削加工を施して溝8を縦横に形成してもよいが、凸部形成用の凹部を設けた金型を用いて成形してもよく、厚み方向に多数の孔が貫通した板状体を下型のキャビティ面に配置して成形してもよい。
このような板状体を用いて車両用シートパッドを成形する金型20及び板状体30の一例について第5〜7図を参照して説明する。第5図は金型20の断面、第6図は板状体の斜視図、第7図は第6図のVII−VII線断面図である。
この金型20は、上型21と下型22とを有している。なお、必要に応じ、中子が上型21に取り付けられてもよい。下型22には、表皮材の吊込溝5,6を形成するための凸条23が設けられている。
前記凸部9及び溝8を形成するために、キャビティ25の底面(下型22の上面)のうち腿下部2を形成する面に板状体30が配置されている。板状体30は、好ましくは金属製であるが、これに限定されない。板状体30は、ボルト、平面ファスナなどの固定用部材によって下型22に留め付けられるのが好ましいが、マグネットによって固定してもよい。板状体30を金型に固定せず、成形体と共に脱型されるようにしてもよい。
この板状体30には、厚み方向に貫通する多数の孔31が設けられている。
この金型20を用いてシートパッドを成形するには、下型22に板状体30をセットし、ウレタン原液を下型22内に供給した後、型締めし、加熱して発泡させ、その後、脱型すればよい。板状体30が下型22に固定されている場合には、脱型により成形体が得られる。上記の通り、板状体30が成形品と共に脱型され、脱型後に板状体30が成形品から取り外されてもよい。
なお、孔31の大きさや配列、深さ(板状体30の厚さ)は、凸部9の大きさ、配列、高さの通りとなる。
この金型20を用いて車両用シートパッドを成形する場合、板状体30とキャビティ25の底面との間に若干ながら隙間が存在するので、発泡しつつある樹脂が孔31内に入り込んでいく場合、ガスをこの隙間に逃がすことができ、樹脂を孔31内の奥底にまで充填させることができる。これにより、欠肉部のない凸部9を形成することができる。
また、板状体30を孔31の大きさ、配列、数などが異なるものに交換することにより、同一の金型本体(上型21と下型22)を用いて別形状の凸部を有した車両用シートパッドを成形することができる。そのため、金型コストを低減することができる。
板状体の別例を第8図、第9図に基づいて説明する。
第8図の板状体40は、円形の孔41を設けたものである。円形の代わりに楕円形や多角形の孔を設けてもよい。第9図の板状体50は、孔51同士の間の梁状部分を板状体50の側辺から突出させて突出部52を形成した、井桁状のものである。図示は省略するが、本発明ではこれら以外の各種形状の板状体を用いることができる。
[異なる高さの凸部を設けた車両用シートパッド]
上記実施の形態では凸部の高さ(溝の深さ)は均等であるが、部分的に溝を深くして凸部の高さを他の凸部よりも高くしてもよい。
第10図の運転席用の車両用シートパッド61は、腿下部62に凸部及び溝を設けて腿下部62をソフトにしていると共に、さらにこの腿下部62のうちでも右腿下部63の凸部高さ(溝深さ)を大きくして右腿下部63をよりソフトにしたものである。右腿下部63は、運転席の場合、ブレーキやアクセルペダルを操作するときに押し付けられる領域であるので、この右腿下部63をよりソフトとすることにより、運転者の快適性が向上する。右腿下部63の凸部の高さは、その他の腿下部62における凸部の高さの1.1〜2.0倍、特に1.2〜1.5倍程度が好適である。
[凸部を他の領域に設けた車両用シートパッドの説明]
上記実施の形態では腿下部2にソフト化のために溝8及び凸部9を設けているが、腿下部2及び尻下部3に溝及び凸部を設けてもよく、その他の部位に設けてもよい。また、本発明は、シートバックパッドに対しても適用できる。
第11図のシートパッド71は、座面後部の左右1対の骨盤接触部73を平坦とし、骨盤をしっかりと支持するようにし、その他の座面72については上記のように凸部及び溝を設け、ソフト化したものである。第11図では、骨盤接触部73は直径が20〜100mm程度の円形領域であるが、これと略同等の面積の方形、多角形、楕円形などであってもよい。骨盤接触部73,73の中心間の距離は150〜250mm程度が好ましい。
第12図の車両用シートパッド81は、サイド土手部82に凸部及び溝を設けてサイド土手部82をソフト化したものである。第12図では、左右のサイド土手部82をソフト化しているが、ドア側のサイド土手部82のみに凸部及び溝を設けてソフト化してもよい。このようにすれば、ドアを開けて出入りするときにサイド土手部が変形し易く、乗降動作が楽になる。
第13図はシートバックパッドの一部の領域に凸部及び溝を設けてソフト化した実施の形態を説明するシートバックパッド90の正面図である。
第13図の通り、シートバックパッド90の前面の左右両サイドに、上下方向に延在する表皮吊込溝91,91が設けられている。この表皮吊込溝91,91をつなぐように、左右方向に延在した表皮吊込溝92,93が設けられている。上側の表皮吊込溝92の上側の、2点鎖線で囲まれた背中上部94に凸部及び溝を設けることにより、この領域のソフト感が高いものとなる。なお、このシートバックパッド背中上部94に凸部及び溝を設ける場合、凸部の高さ(溝の深さ)は、シートクッションパッドに設けられる凸部よりも大きい(例えば1.1〜2.0倍)ものとし、ストローク感を高めるようにしてもよい。
表皮吊込溝92,93の間の領域95や、表皮吊込溝93の下側の腰椎部96は凸部及び溝を設けていないが、領域95については低い凸部及び浅い溝を設けてもよい。
また、肩や上腕が当る左右の上部のサイド部97に凸部及び溝を設けてソフト化してもよい。
以下、実施例及び比較例について説明する。便宜上まず、比較例1について説明する。
比較例1
密度64kg/m,25%ILD硬度24kgf/200mmφのポリウレタンフォームよりなるシートパッドを製作し、その座面の荷重−ストローク曲線を求めた。なお、この測定には、直径200mmの負荷子を用い、この負荷子を速度0.8mm/secで座面に押し付け、反力を計測した。結果を第14図に示す。
実施例1
比較例1のシートパッドの座面の35cm×35cmの領域に切削加工を施すことにより、溝幅10mm、溝深さ10mm、溝ピッチ10mmにて直交2方向(前後左右)に延在する溝を設けた。これにより、一辺が10mmの正方形の頂面を有した高さ10mmの角柱状の凸部がこの領域に多数形成された。凸部の体積率は25%である。この領域に、上記比較例1と同様に負荷子を押し当てて、荷重−ストローク曲線を求めた。結果を第14図に示す。
比較例2
比較例1において、座面部分が深さ10mmの浅い凹所となっていること以外は、同様のシートパッド本体を製作した。
これとは別に、密度62kg/m,25%ILD硬度24kgf/200mmφのスラブウレタンフォームよりなる厚さ10mmのスラブを製作した。
このスラブを上記シートパッド本体の凹所に接着剤で貼り付け、シートパッドを製作し、上記比較例1と同様に負荷子を押し当てて、荷重−ストローク曲線を求めた。結果を第14図に示す。
[考察]
第14図の通り、実施例1のシートパッドの荷重−ストローク曲線は、比較例2(スラブ貼り付けタイプ)のシートパッドの荷重−ストローク曲線と殆ど同様であり、本発明のシートパッドは表面のソフト感及び身体支承性に優れることが認められた。
一方、比較例1では、実施例1及び比較例2に比べ、ストロークが約1mmを超えると荷重が顕著に大きくなるところから、ソフト感に欠けることが認められる。
実施の形態に係る車両用シートパッドの平面図である。 座面の拡大斜視図である。 第2図のIII−III線に沿う断面図である。 凸部の別形状を示す断面図である。 実施の形態に係る製造方法に用いる金型の断面図である。 板状体の斜視図である。 第6図のVII−VII線断面図である。 板状体の別例を示す平面図である。 板状体のさらに別例を示す平面図である。 別の実施の形態に係るシートパッドの平面図である。 別の実施の形態に係るシートパッドの平面図である。 別の実施の形態に係るシートパッドの平面図である。 実施の形態に係るバックパッドの正面図である。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。
符号の説明
1、61,71,81 車両用シートパッド
2 腿下部
3 尻下部
8 溝
9,9A 凸部
90 シートバックパッド

Claims (22)

  1. 樹脂発泡成形体よりなる車両用シートパッドにおいて、
    乗員当接面の少なくとも一部の領域に複数の凸部を設けたことを特徴とする車両用シートパッド。
  2. 請求項1において、該凸部同士の間は該乗員当接面よりも凹陥する凹部となっていることを特徴とする車両用シートパッド。
  3. 請求項2において、前記凸部を設けた領域における凸部の体積率が10〜80%であることを特徴とする車両用シートパッド。
  4. 請求項3において、前記凸部の体積率が40〜60%であることを特徴とする車両用シートパッド。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項において、前記凸部の頂面と側面とが交わる上角縁、及び、前記凸部の側面と凹部の底面とが交わる下角縁の少なくとも一方が曲面となっていることを特徴とする車両用シートパッド。
  6. 請求項5において、該上角縁及び下角縁の双方が曲面となっており、双方の曲面が連なっていることを特徴とする車両用シートパッド。
  7. 請求項2ないし6のいずれか1項において、該凹部は溝であることを特徴とする車両用シートパッド。
  8. 請求項7において、前記溝の底部からの凸部の高さが5〜20mmであることを特徴とする車両用シートパッド。
  9. 請求項7又は8において、前記溝の幅が5〜20mmであることを特徴とする車両用シートパッド。
  10. 請求項7ないし9のいずれか1項において、前記溝は直交2方向に延在していることを特徴とする車両用シートパッド。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項において、前記凸部の平面視形状(乗員当接面と正対視した形状)が三角形、方形、多角形、円形又は長円形であることを特徴とする車両用シートパッド。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項において、1個の凸部の高さ方向の中間の水平断面積(凸部高さ方向と直交方向の断面積)が25〜400mmであることを特徴とする車両用シートパッド。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項において、前記凸部の頂面が平坦であることを特徴とする車両用シートパッド。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項において、前記凸部の水平断面積は、高さ方向において略同一となっていることを特徴とする車両用シートパッド。
  15. 請求項1ないし13のいずれか1項において、前記凸部は、水平断面積が基端側ほど大きいことを特徴とする車両用シートパッド。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項において、腿下部にのみ前記凸部が設けられていることを特徴とする車両用シートパッド。
  17. 請求項1ないし15のいずれか1項において、尻下部以外の領域に前記凸部が設けられていることを特徴とする車両用シートパッド。
  18. 請求項1ないし15のいずれか1項において、骨盤支持部以外の領域に前記凸部が設けられていることを特徴とする車両用シートパッド。
  19. 請求項1ないし15のいずれか1項において、サイドサポート部に前記凸部が設けられていることを特徴とする車両用シートパッド。
  20. 請求項1ないし19のいずれか1項において、密度35〜100kg/m、25%ILD硬度15〜45kgf/200mmφのポリウレタンフォームよりなることを特徴とする車両用シートパッド。
  21. 請求項1ないし20のいずれか1項に記載の車両用シートパッドを製造する方法であって、
    上型及び下型を有し、該下型のキャビティ面に、厚み方向に多数の孔が貫通した板状体が配置された成形用金型を用いて成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  22. 請求項1ないし20のいずれか1項に記載の車両用シートパッドを製造する方法であって、
    一体に発泡成形された成形体に切削加工を施すことにより前記凸部を形成することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
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