JP2002112184A - 画像情報の記録方法及び再生方法 - Google Patents

画像情報の記録方法及び再生方法

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JP2002112184A JP2000294403A JP2000294403A JP2002112184A JP 2002112184 A JP2002112184 A JP 2002112184A JP 2000294403 A JP2000294403 A JP 2000294403A JP 2000294403 A JP2000294403 A JP 2000294403A JP 2002112184 A JP2002112184 A JP 2002112184A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 360度の全周囲の画像を記録再生する。 【解決手段】 Aに示すような360度全周囲を撮影し
た3840×640ピクセル/毎秒30フレームの画像
の一方のフィールドのみが取り出されてBに示すような
1920×640ピクセル/毎秒30フレームの画像信
号が形成される。そしてCに示すように縦横が3/4に
縮小されて1440×480ピクセル/毎秒30フレー
ムにされ、さらに水平方向がDに示すように8/9〔1
280ピクセル〕に縮小される。この縮小された画像情
報がそれぞれ640×480ピクセルずつの左右の2画
像に分割される。そしてEに示すように各フレームの左
右画像の奇数フィールドと偶数フィールドとで順次各フ
レームが形成される。これにより640×480ピクセ
ル/毎秒60フレームの画像信号が形成され、この画像
信号がMPEG2でエンコードされてFに示すような信
号が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば記録媒体の
倍速再生により同時に少なくとも2フレームの標準テレ
ビジョン方式の画像信号の再生処理を可能とする再生装
置に使用して好適な画像情報の記録方法及び再生方法に
関する。詳しくは上述の再生装置において再生される画
像情報で、全周囲の撮影された画像情報の記録及び再生
を良好に行うものである。
【0002】
【従来の技術】例えば風景を実際に旅行しているように
見せようとする場合や、多人数で行われるパフォーマン
スをその内側から見せようとする場合に、360度の全
周囲の画像を収録して再生することが考えられる。この
ような全周囲の画像を収録して再生する手段として、従
来から例えば複数の撮影装置と複数の記録手段を用いて
全周囲の画像を分割して並列に撮影記録し、これらを同
期再生することにより、全周囲の画像を良好に記録再生
する方法が考えられている。
【0003】しかしながらこのような記録再生を実現す
るためには、特に再生において極めて大掛かりな装置等
が必要とされ、容易に実現することができないものであ
る。ところで上述のような記録再生が実現された場合に
おいても、観視者が見ることのできる画像はその一部で
あり、全周囲の画像を常に観視することはできない。一
方、例えば記録媒体を倍速再生することにより、同時に
2フレームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処
理を可能とした再生装置が実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この出願はこのような
点に鑑みて成されたものであって、解決しようとする問
題点は、従来の方法では、例えば風景や多人数で行われ
るパフォーマンスをその内側から見せようとする場合の
ような360度の全周囲の画像を、簡易な装置で良好に
記録再生することはできなかったというものである。ま
たこの出願は、例えば記録媒体の倍速再生を行うことに
より、同時に2フレームの標準テレビジョン方式の画像
信号の再生処理が可能とされた再生装置を利用するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、全周囲を撮影した画像を繋いで1つの動画像情報を
形成してこれを2フレームに縮小して記録し、また2フ
レームの画像情報を接続拡大し円筒状に貼り付けてこれ
を任意に切り出して再生するようにしたものであって、
これによれば、360度の全周囲の画像を良好に記録す
ると共に、これを同時に2フレームの標準テレビジョン
方式の画像信号の再生処理が可能な再生装置を用いて良
好に再生することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち本発明は、記録媒体の倍
速再生により同時に少なくとも2フレームの標準テレビ
ジョン方式の画像信号の再生処理を可能とする再生装置
に用いられる画像情報を形成するための画像情報の記録
方法であって、複数の撮影装置を用いて全周囲を撮影し
た画像を繋いで1つの動画像情報を形成し、この形成さ
れた動画像情報を再生装置で再生処理される画像信号の
垂直解像度に相当する垂直幅、且つ再生装置で再生処理
される画像信号の水平解像度の2倍に相当する水平幅に
縮小すると共に、この縮小された画像情報を水平方向に
2分割して再生装置で同時に再生処理を可能な2フレー
ムの画像信号として記録してなるものである。
【0007】また、本発明は、複数の撮影装置を用いて
全周囲を撮影した画像を繋いで1つの動画像情報を形成
し、この形成された動画像情報を再生処理される画像信
号の垂直解像度に相当する垂直幅、且つ再生処理される
画像信号の水平解像度の2倍に相当する水平幅に縮小す
ると共に、この縮小された画像情報を水平方向に2分割
して同時に再生処理を可能な2フレームの画像信号とし
て記録された記録媒体を再生する画像情報の再生方法で
あって、記録媒体の倍速再生により同時に少なくとも2
フレームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理
を可能とする再生装置を有し、同時に再生処理される少
なくとも2フレームの標準テレビジョン方式の画像信号
の画像情報を水平方向に接続し、この接続された画像情
報の水平及び垂直幅を縮小の逆比率で拡大して円筒状に
貼り付け、この拡大して円筒状に貼り付けられた画像情
報から再生装置で再生処理される画像信号の水平幅で切
り出して再生信号を形成してなるものである。
【0008】例えばプレイステーション2(登録商標)
と呼ばれる再生装置においては、例えば記録媒体を倍速
再生することにより、同時に2フレームの標準テレビジ
ョン方式の画像信号の再生処理が可能とされている。本
発明はこのような再生装置を利用するためのものであ
る。以下、図面を参照して本発明を説明するに、図1は
本発明を実施するためのシステム全体の1つの形態を示
す構成図である。
【0009】すなわち図1において、例えば8台の標準
テレビジョン方式用のカメラ1a〜1hが8方向に向け
て設置され、これにより各カメラ1a〜1hで45度ず
つ、全体で360度の全周囲の画像が撮影されるように
したカメラ装置1が構成される。なおこの実施形態で
は、各カメラ1a〜1hは90度倒置して設置される。
従ってこのカメラ装置1の全体では、例えば3840
(480×8画面分)×640ピクセル/毎秒30フレ
ームの画像信号が撮影される。このカメラ装置1で撮影
された画像信号(動画像情報)が画像処理装置2に供給
される。
【0010】この画像処理装置2では、上述のカメラ装
置1で撮影された動画像情報から、例えばインターレー
スの奇数フィールドのみが取り出されて、例えば192
0(240×8画面分)×640ピクセル/毎秒30フ
レームの画像情報とされ、この画像情報の縦横が例えば
3/4に縮小されて1440(720×2画面分)×4
80ピクセル/毎秒30フレームにされる。さらにこの
画像情報の水平方向が例えば8/9〔1280(640
×2画面分)ピクセル〕に縮小される。そしてこの画像
情報が例えば水平方向に2フレームに分割されて、例え
ば640×480ピクセル/毎秒60フレームの画像情
報が形成される。
【0011】さらにこの画像処理装置2で形成された画
像情報が、例えばMPEG(MovingPicture coding Exp
erts Group)2のエンコーダ3に供給される。そして
このエンコーダ3でエンコードされた画像信号が、記録
装置4に供給されて記録媒体(図示せず)に倍速記録さ
れる。なおこの記録媒体(図示せず)の形態は任意であ
り、この記録媒体に記録された画像信号から例えば頒布
用のDVD(DigitalVersatile Disc)等の記録媒体5
が作成される。
【0012】このようにして作成された記録媒体5が、
例えば記録媒体を倍速再生することにより同時に2フレ
ームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理が可
能とされた再生装置6に装着される。
【0013】そしてこの再生装置6では、例えば上述の
記録媒体5の倍速再生とMPEG2のデコードが行われ
ることによって、例えば640×480ピクセル/毎秒
60フレームの画像情報がデコードされ、この画像情報
の各フレームの左右の画像が例えば水平方向に接続され
て、例えば1280×480ピクセル/毎秒30フレー
ムの画像情報が形成される。さらにこの画像情報の水平
方向が、例えば2880ピクセルに拡大されて、円筒状
に貼り付けられる。
【0014】また、再生装置6には任意の操作手段7が
設けられる。そしてこの操作手段7の操作に応じて、例
えば上述の2880×480ピクセル/毎秒30フレー
ムの画像情報から、任意の例えば640×480ピクセ
ル/毎秒30フレームの画像情報が切り出される。さら
にこの画像情報から標準テレビジョン方式の画像信号
(再生信号)が形成され、この再生信号がテレビジョン
受像機8に供給されて、例えば640×480ピクセル
/毎秒30フレームの再生画像が表示される。
【0015】さらにこのシステムで、画像情報の記録処
理は例えば図2に示すように行われる。すなわち図2に
おいて、上述のカメラ装置1では、例えば図2のAに示
すような360度全周囲を撮影した3840(480×
8画面分)×640ピクセル/毎秒30フレームの画像
信号が形成され、この画像信号の例えば奇数フィールド
のみが取り出されて、例えば図2のBに示すような19
20(240×8画面分)×640ピクセル/毎秒30
フレームの画像信号が画像処理装置2に供給される。
【0016】そして画像処理装置2では、まず図2のC
に示すように縦横が例えば3/4に縮小されて1440
×480ピクセル/毎秒30フレームにされる。さらに
この画像情報の水平方向が図2のDに示すように例えば
8/9〔1280ピクセル〕に縮小される。この縮小さ
れた画像情報が、それぞれ640×480ピクセルずつ
の左右の2画像に分割される。
【0017】さらにこの実施形態では上述の分割された
左右の2画像がそれぞれインターレースによる奇数フィ
ールドと偶数フィールドとに分離される。すなわち画像
を形成する水平走査線の1本置きの走査線からなる64
0×240ピクセルの奇数フィールドと、残りの走査線
からなる640×240ピクセルの偶数フィールドとに
分離される。
【0018】そして例えば図2のEに示すように第1フ
レームの左画像の奇数フィールドと右画像の奇数フィー
ルドとでフレーム1が形成される。また、第1フレーム
の左画像の偶数フィールドと右画像の偶数フィールドと
でフレーム2が形成される。さらに第2フレームの左画
像の奇数フィールドと右画像の奇数フィールドとでフレ
ーム3が形成され、第2フレームの左画像の偶数フィー
ルドと右画像の偶数フィールドとでフレーム4が形成さ
れ、以下順次各フレームが形成される。
【0019】これによって、例えば640×480ピク
セル/毎秒60フレームの画像信号が形成される。な
お、このように左右画像の奇数フィールドと偶数フィー
ルドとが交互に設けられた信号形態によれば、左右の2
画像についてはそれぞれ640×240ピクセルの奇数
フィールドと偶数フィールドとが毎秒60フィールドで
交互に設けられることになるので、再生時に標準テレビ
ジョン方式の画像信号を形成する場合に好適である。
【0020】さらにこの図2のEに示す形態の画像信号
が、MPEG2のエンコーダ3に供給されて図2のFに
示すような信号にエンコードされる。なおこのエンコー
ドは例えばDVDの仕様に沿ったもので、例えば15フ
レームごとにフレーム内圧縮によるIピクチャーが形成
され、その間の14フレームはIピクチャーとの差分圧
縮によるPピクチャーが形成されるものである。
【0021】ただし上述の図2のEに示す形態の画像信
号では、奇数番目のフレームと偶数番目のフレームとで
水平走査線がインターレースされているので、MPEG
2のエンコードを行う際にはこれらを一致させる処理が
事前に行われる。このようにしてエンコードされた画像
信号が記録装置4で記録されて、例えば頒布用のDVD
等の記録媒体5の作成が行われる。そしてこの記録媒体
5が再生装置6に装着されて再生が行われる。
【0022】さらにこのシステムで、画像情報の再生処
理は例えば図3に示すように行われる。すなわち上述の
再生装置6で記録媒体5が倍速再生されることにより、
例えば図3のAに示すようにMPEG2でエンコードさ
れた信号が取り出される。この信号は上述の図2のFと
同等であり、この信号にMPEG2のデコードが行われ
て、例えば上述の図2のEに示す形態の画像信号が復元
される。
【0023】この復元された画像信号が各フレームごと
に左右の画像が接続されることにより、この実施形態で
は例えば図3のBに示すような1280×480ピクセ
ル/毎秒60フィールドの画像が形成される。さらにこ
の画像が左右に拡大されて例えば図3のCに示すような
2880×480ピクセル/毎秒60フィールドの画像
が形成される。そしてこの画像が例えば図3のDに示す
ように円筒状に貼り付けられる。
【0024】また上述の操作手段7の操作に応じて、任
意の位置の例えば640×480ピクセル/毎秒60フ
ィールドの画像情報が切り出される。すなわちこの場合
には、例えば図3のEに示すように上述の画像の貼り付
けられた円筒の中心に仮想のカメラXが設けられ、この
カメラXの撮影方向が上述の操作手段7の操作に応じて
変化されるように画像情報の切り出しが行われる。
【0025】そしてこの切り出された画像情報から標準
テレビジョン方式の画像信号(再生信号)が形成され
る。なおこの再生信号は、いわゆるインターレース形式
で形成される。さらにこの再生信号がテレビジョン受像
機8に供給されて、例えば図3のFに示すような640
×480ピクセル/毎秒30フレームの再生画像が表示
される。
【0026】こうして上述のシステムによれば、全周囲
を撮影した画像情報を記録媒体5に記録することができ
ると共に、この記録媒体5を同時に2フレームの標準テ
レビジョン方式の画像信号の再生処理が可能とされた再
生装置6で再生することによって、例えば操作手段7の
操作に応じて任意の位置の再生画像をテレビジョン受像
機8に表示させることができる。
【0027】これにより、全周囲を撮影した画像情報を
記録媒体5に収録すると共に、再生時には、操作手段7
の操作に応じてその中の任意の部分を切り出してテレビ
ジョン受像機8に表示させることができる。すなわち操
作によって希望の部分を取り出すことができると共に、
その操作は、例えば左右方向を示す操作部を用いて容易
に行うことができるので、操作者の意図に応じた再生を
容易且つ良好に行うことができるものである。
【0028】なお、上述のシステムにおいて、画像情報
の切り出しや縮小拡大、分割、接続等の画像処理は既知
の手段を用いて行うことができるものである。また、イ
ンターレースによる奇数、偶数フィールドへの分離や、
標準テレビジョン方式の画像信号の形成等の処理も既知
の手段を用いて行うことができるものである。さらに操
作手段による切り出し位置の制御等の処理も既知の手段
を用いて行うことができるものである。
【0029】従ってこの実施形態において、全周囲を撮
影した画像を繋いで1つの動画像情報を形成してこれを
2フレームに縮小して記録し、また2フレームの画像情
報を接続拡大し円筒状に貼り付けてこれを任意に切り出
して再生するようにしたことによって、360度の全周
囲の画像を良好に記録すると共に、これを同時に2フレ
ームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理が可
能な再生装置を用いて良好に再生することができる。
【0030】これによって、従来の方法では、例えば風
景や多人数で行われるパフォーマンスをその内側から見
せようとする場合のような360度の全周囲の画像を、
簡易な装置で良好に記録再生することはできなかったも
のを、本発明によれば、例えば記録媒体の倍速再生を行
うことにより、同時に2フレームの標準テレビジョン方
式の画像信号の再生処理が可能とされた再生装置を利用
することによって、これらの問題点を容易に解消するこ
とができるものである。
【0031】なお上述の実施形態では、記録される画像
信号をそれぞれインターレースにおける奇数及び偶数フ
ィールドに分離し、フィールドごとに左右画像を合成し
て記録信号を形成するようにしたので、左右の2画像に
ついてはそれぞれ640×240ピクセルの奇数フィー
ルドと偶数フィールドとが毎秒60フィールドで交互に
設けられることになり、再生時に標準テレビジョン方式
の画像信号を形成する場合に好適である。
【0032】また上述の実施形態では、画像信号の圧縮
にMPEG2方式のエンコードを用いているので、例え
ば頒布用の記録媒体をDVDで作成する場合に好適であ
る。ただし、本発明で使用される圧縮方式はMPEG2
方式に限定されるものではない。また本発明で使用され
る記録媒体もDVDに限定されるものではない。
【0033】また上述の実施形態では、カメラ装置1と
して8台の標準テレビジョン方式用のカメラを90度倒
置して8方向に向けて設置すると共に、それぞれのカメ
ラで撮影された映像信号の一方のフィールドのみを取り
出して動画像情報を形成しているので、予め水平方向に
1/2に縮小された画像をフレームごとに得ることがで
き、後の画像縮小等の処理を容易に行うことができる。
ただし本発明で使用されるカメラ装置は、このような構
成に限定されるものではなく、カメラの台数や設置方向
も任意に定めることができるものである。
【0034】さらに上述の動画像情報を形成において
は、例えば画像を繋いで形成された動画像情報を相互に
円筒状に繋がるように画像処理を施すことができる。こ
のような画像処理を施すことによって、例えば再生時の
画像の切り出しを任意の位置で円滑に行うことができる
ものである。なお、このような画像処理は既知の手段を
用いて行うことができる。ただしこのような画像処理は
敢えて行わなくても、例えば8方向の面にそれぞれの画
像が表示されているような形式で、繋がれた画像を表示
することもできる。
【0035】また上述の実施形態では、カメラ装置で撮
影された画像信号(動画像情報)が直接に画像処理装置
に供給されているが、この間にビデオテープレコーダー
等の記録手段を設けて、一旦記録された画像信号が画像
処理装置に供給されるようにしてもよい。そうすること
により、画像信号の撮影を、例えばカメラ装置及びビデ
オテープレコーダーの比較的簡易な形態で実施すること
が可能になる。
【0036】また上述の実施形態では、再生時に切り出
す位置を操作手段で任意に制御することができるので、
操作によって希望の部分を取り出すことができると共
に、その操作は、操作手段の例えば左右方向を示す操作
部を用いて容易に行うことができ、操作者の意図に応じ
た再生を容易且つ良好に行うことができる。
【0037】さらに上述の再生装置において、例えば上
述の操作手段で操作された内容を内蔵の記憶手段(図示
せず)等に記憶させることによって、操作手段で操作さ
れた切り出し位置の制御を繰り返し再現することができ
る。これにより、例えば2度目からは操作手段の操作を
行わなくても、操作者の意図に応じた再生を繰り返し行
うことができる。
【0038】また上述の再生装置において、例えば操作
手段の操作に応じて切り出された画像を任意のズーム拡
大または縮小率でズーム拡大または縮小して表示させる
ことができる。このズーム拡大または縮小率の操作は、
例えば操作手段の上下方向を示す操作部を用いて行うこ
とができる。これにより画像が任意にズーム拡大または
縮小されることで、さらに操作者の意図に沿った再生を
行うことができる。なおこのような画像のズーム拡大ま
たは縮小の処理も、既知の手段を用いて行うことができ
るものである。
【0039】また上述の再生装置において、切り出し位
置の制御と切り出された画像のズーム拡大または縮小率
の制御を、例えば操作手段の左右方向を示す操作部と、
上下方向を示す操作部を用いて行うことができる。これ
により任意の切り出し位置で任意にズーム拡大または縮
小された画像を表示することができ、さらに操作者の意
図に沿った再生を実現することができる。
【0040】さらに上述の操作手段で操作された切り出
し位置の制御と切り出された画像のズーム拡大または縮
小率の制御を内蔵の記憶手段(図示せず)等に記憶させ
ることによって、操作手段で操作された内容を繰り返し
再現することができる。これにより例えば2度目からは
操作手段の操作を行わなくても、切り出し位置と切り出
された画像のズーム拡大または縮小を、操作者の意図に
沿って繰り返し行うことができる。
【0041】また上述の操作によって画像のズーム縮小
を行う場合には、形成される再生信号による画像の縮小
率を水平方向の両端に向かって小さくする画像処理を施
すことができる。これによって、例えば上述の円筒状に
繋がるような画像処理が施されている場合には、図4の
Aに示すような凹面様の表示となる。あるいは上述の画
像処理画像施されていない場合にも図4のBに示すよう
な屏風様の表示となって、いずれもパノラマ的な表示を
形成することができる。
【0042】また上述の再生装置において、上述の任意
に切り出された画像の表示を行うのとは別に、接続され
た画像情報の水平幅が再生装置で再生処理される画像信
号の水平幅と一致するように全体を縮小して再生信号を
形成することにより、記録された画像の全体を表示する
ことができる。これによって記録された画像の全体の把
握を容易にすることができる。
【0043】こうして上述の画像情報の記録方法によれ
ば、記録媒体の倍速再生により同時に少なくとも2フレ
ームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理を可
能とする再生装置に用いられる画像情報を形成するため
の画像情報の記録方法であって、複数の撮影装置を用い
て全周囲を撮影した画像を繋いで1つの動画像情報を形
成し、この形成された動画像情報を再生装置で再生処理
される画像信号の垂直解像度に相当する垂直幅、且つ再
生装置で再生処理される画像信号の水平解像度の2倍に
相当する水平幅に縮小すると共に、この縮小された画像
情報を水平方向に2分割して再生装置で同時に再生処理
を可能な2フレームの画像信号として記録することによ
り、360度の全周囲の画像を良好に記録することがで
きるものである。
【0044】また、上述の画像情報の再生方法によれ
ば、複数の撮影装置を用いて全周囲を撮影した画像を繋
いで1つの動画像情報を形成し、この形成された動画像
情報を再生処理される画像信号の垂直解像度に相当する
垂直幅、且つ再生処理される画像信号の水平解像度の2
倍に相当する水平幅に縮小すると共に、この縮小された
画像情報を水平方向に2分割して同時に再生処理を可能
な2フレームの画像信号として記録された記録媒体を再
生する画像情報の再生方法であって、記録媒体の倍速再
生により同時に少なくとも2フレームの標準テレビジョ
ン方式の画像信号の再生処理を可能とする再生装置を有
し、同時に再生処理される少なくとも2フレームの標準
テレビジョン方式の画像信号の画像情報を水平方向に接
続し、この接続された画像情報の水平及び垂直幅を縮小
の逆比率で拡大して円筒状に貼り付け、この拡大して円
筒状に貼り付けられた画像情報から再生装置で再生処理
される画像信号の水平幅で切り出して再生信号を形成す
ることにより、360度の全周囲の画像を、同時に2フ
レームの標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理が
可能な再生装置を用いて良好に再生することができるも
のである。
【0045】なお本発明は、上述の説明した実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱するこ
となく種々の変形が可能とされるものである。
【0046】
【発明の効果】従って請求項1の発明によれば、360
度の全周囲の画像を良好に記録することができるもので
ある。
【0047】また、請求項2の発明によれば、記録され
る画像信号をそれぞれインターレースにおける奇数及び
偶数フィールドに分離し、この分離された奇数フィール
ドを繋ぎ合わせて2フレームの画像信号の一方のフレー
ムとし偶数フィールドを繋ぎ合わせて2フレームの画像
信号の他方のフレームとして記録することにより、左右
の2画像についてはそれぞれ奇数フィールドと偶数フィ
ールドとが毎秒60フィールドで交互に設けられること
になり、再生時に標準テレビジョン方式の画像信号を形
成する場合に好適となるものである。
【0048】また、請求項3の発明によれば、記録され
る画像信号をMPEG2方式でエンコードして記録信号
を形成することにより、例えば頒布用の記録媒体をDV
Dで作成する場合に好適となるものである。
【0049】また、請求項4の発明によれば、複数の撮
影装置は標準テレビジョン方式用のカメラをそれぞれ9
0度倒置して設置すると共に、それぞれのカメラで撮影
された映像信号の一方のフィールドのみを取り出した前
記画像を繋いで前記動画像情報を形成することにより、
予め水平方向に1/2に縮小された画像をフレームごと
に得ることができ、後の画像縮小等の処理を容易に行う
ことができるものである。
【0050】また、請求項5の発明によれば、画像を繋
いで形成された動画像情報を相互に円筒状に繋がるよう
に画像処理を施した後に前記画像情報の縮小及び記録を
行うことにより、例えば再生時の画像の切り出しを任意
の位置で円滑に行うことができるものである。
【0051】また、請求項6の発明によれば、360度
の全周囲の画像を、同時に2フレームの標準テレビジョ
ン方式の画像信号の再生処理が可能な再生装置を用いて
良好に再生することができるものである。
【0052】また、請求項7の発明によれば、拡大して
円筒状に貼り付けられた画像情報から再生装置で再生処
理される画像信号の水平幅で切り出す位置を任意に制御
して再生信号を形成することにより、操作によって希望
の部分を取り出すことができると共に、その操作は、操
作手段の例えば左右方向を示す操作部を用いて容易に行
うことができ、操作者の意図に応じた再生を容易且つ良
好に行うことができるものである。
【0053】また、請求項8の発明によれば、切り出す
位置を制御に従って記憶し、制御された切り出す位置の
変化を再現して再生信号を形成することにより、例えば
2度目からは操作手段の操作を行わなくても、操作者の
意図に応じた再生を繰り返し行うことができるものであ
る。
【0054】また、請求項9の発明によれば、拡大して
円筒状に貼り付けられた画像情報をさらにズーム拡大ま
たは縮小し、このズーム拡大または縮小された画像情報
から再生装置で再生処理される画像信号の水平幅で切り
出して再生信号を形成することにより、さらに操作者の
意図に沿った再生を行うことができるものである。
【0055】また、請求項10の発明によれば、拡大し
て円筒状に貼り付けられた画像情報のズーム拡大または
縮小率を任意に制御すると共に、このズーム拡大または
縮小された画像情報から再生装置で再生処理される画像
信号の水平幅で切り出す位置を任意に制御して再生信号
を形成することにより、さらに操作者の意図に沿った再
生を実現することができるものである。
【0056】また、請求項11の発明によれば、切り出
す位置及びズーム拡大または縮小率を制御に従って記憶
し、制御された切り出す位置及びズーム拡大または縮小
率の変化を再現して再生信号を形成することにより、例
えば2度目からは操作手段の操作を行わなくても、切り
出し位置と切り出された画像のズーム拡大または縮小
を、操作者の意図に沿って繰り返し行うことができるも
のである。
【0057】また、請求項12の発明によれば、ズーム
縮小により再生信号を形成する際には、形成される再生
信号による画像の縮小率を水平方向の両端に向かって小
さくする画像処理を施すことにより、例えば凹面様、あ
るいは屏風様の表示となって、いずれもパノラマ的な表
示を形成することができるものである。
【0058】また、請求項13の発明によれば、切り出
して再生信号を形成するモードに加えて、接続された画
像情報の水平または垂直幅が再生装置で再生処理される
画像信号の水平または垂直幅と一致するように全体を縮
小して再生信号を形成するモードを設けたことにより、
最初に撮影されて切り出された画像の全体を表示するこ
とができ、記録された画像の全体の把握を容易にするこ
とができるものである。
【0059】これによって、従来の方法では、例えば風
景や多人数で行われるパフォーマンスをその内側から見
せようとする場合のような360度の全周囲の画像を、
簡易な装置で良好に記録再生することはできなかったも
のを、本発明によれば、例えば記録媒体の倍速再生を行
うことにより、同時に2フレームの標準テレビジョン方
式の画像信号の再生処理が可能とされた再生装置を利用
することによって、これらの問題点を容易に解消するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのシステム全体の1つの
形態を示す構成図である。
【図2】その記録処理の説明のための線図である。
【図3】その再生処理の説明のための線図である。
【図4】表示画像の説明のための線図である。
【符号の説明】
1…カメラ装置、2…画像処理装置、3…MPEG2エ
ンコーダ、4…記録装置、5…記録媒体、6…再生装
置、7…操作手段、8…テレビジョン受像機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼松 幸市 東京都新宿区市谷田町1丁目4番地 株式 会社ソニー・ミュージックエンタテインメ ント内 (72)発明者 勝部 元 東京都新宿区市谷田町1丁目4番地 株式 会社ソニー・ミュージックエンタテインメ ント内 Fターム(参考) 5C053 FA06 FA25 FA30 GA08 GA11 GB38 LA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の倍速再生により同時に少なく
    とも2フレームの標準テレビジョン方式の画像信号の再
    生処理を可能とする再生装置に用いられる画像情報を形
    成するための画像情報の記録方法であって、 複数の撮影装置を用いて全周囲を撮影した画像を繋いで
    1つの動画像情報を形成し、 この形成された動画像情報を前記再生装置で再生処理さ
    れる画像信号の垂直解像度に相当する垂直幅、且つ前記
    再生装置で再生処理される画像信号の水平解像度の2倍
    に相当する水平幅に縮小すると共に、 この縮小された画像情報を水平方向に2分割して前記再
    生装置で同時に再生処理を可能な2フレームの画像信号
    として記録することを特徴とする画像情報の記録方法。
  2. 【請求項2】 前記記録される画像信号をそれぞれイン
    ターレースにおける奇数及び偶数フィールドに分離し、 この分離された奇数フィールドを繋ぎ合わせて前記2フ
    レームの画像信号の一方のフレームとし偶数フィールド
    を繋ぎ合わせて前記2フレームの画像信号の他方のフレ
    ームとして記録することを特徴とする請求項1記載の画
    像情報の記録方法。
  3. 【請求項3】 前記記録される画像信号をMPEG2方
    式でエンコードして記録信号を形成することを特徴とす
    る請求項1記載の画像情報の記録方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の撮影装置は標準テレビジョン
    方式用のカメラをそれぞれ90度倒置して設置すると共
    に、 それぞれのカメラで撮影された映像信号の一方のフィー
    ルドのみを取り出した前記画像を繋いで前記動画像情報
    を形成することを特徴とする請求項1記載の画像情報の
    記録方法。
  5. 【請求項5】 前記画像を繋いで形成された動画像情報
    を相互に円筒状に繋がるように画像処理を施した後に前
    記画像情報の縮小及び記録を行うことを特徴とする請求
    項1記載の画像情報の記録方法。
  6. 【請求項6】 複数の撮影装置を用いて全周囲を撮影し
    た画像を繋いで1つの動画像情報を形成し、 この形成された動画像情報を再生処理される画像信号の
    垂直解像度に相当する垂直幅、且つ再生処理される画像
    信号の水平解像度の2倍に相当する水平幅に縮小すると
    共に、 この縮小された画像情報を水平方向に2分割して同時に
    再生処理を可能な2フレームの画像信号として記録され
    た記録媒体を再生する画像情報の再生方法であって、 記録媒体の倍速再生により同時に少なくとも2フレーム
    の標準テレビジョン方式の画像信号の再生処理を可能と
    する再生装置を有し、 前記同時に再生処理される少なくとも2フレームの標準
    テレビジョン方式の画像信号の画像情報を水平方向に接
    続し、 この接続された画像情報の水平及び垂直幅を前記縮小の
    逆比率で拡大して円筒状に貼り付け、 この拡大して円筒状に貼り付けられた画像情報から前記
    再生装置で再生処理される画像信号の水平幅で切り出し
    て再生信号を形成することを特徴とする画像情報の再生
    方法。
  7. 【請求項7】 前記拡大して円筒状に貼り付けられた画
    像情報から前記再生装置で再生処理される画像信号の水
    平幅で切り出す位置を任意に制御して再生信号を形成す
    ることを特徴とする請求項6記載の画像情報の再生方
    法。
  8. 【請求項8】 前記切り出す位置を前記制御に従って記
    憶し、 前記制御された前記切り出す位置の変化を再現して再生
    信号を形成することを特徴とする請求項7記載の画像情
    報の再生方法。
  9. 【請求項9】 前記拡大して円筒状に貼り付けられた画
    像情報をさらにズーム拡大または縮小し、 このズーム拡大または縮小された画像情報から前記再生
    装置で再生処理される画像信号の水平幅で切り出して再
    生信号を形成することを特徴とする請求項6記載の画像
    情報の再生方法。
  10. 【請求項10】 前記拡大して円筒状に貼り付けられた
    画像情報のズーム拡大または縮小率を任意に制御すると
    共に、 このズーム拡大または縮小された画像情報から前記再生
    装置で再生処理される画像信号の水平幅で切り出す位置
    を任意に制御して再生信号を形成することを特徴とする
    請求項9記載の画像情報の再生方法。
  11. 【請求項11】 前記切り出す位置及びズーム拡大また
    は縮小率を前記制御に従って記憶し、 前記制御された前記切り出す位置及びズーム拡大または
    縮小率の変化を再現して再生信号を形成することを特徴
    とする請求項10記載の画像情報の再生方法。
  12. 【請求項12】 前記ズーム縮小により再生信号を形成
    する際には、 前記形成される再生信号による画像の縮小率を水平方向
    の両端に向かって小さくする画像処理を施すことを特徴
    とする請求項9記載の画像情報の再生方法。
  13. 【請求項13】 前記切り出して再生信号を形成するモ
    ードに加えて、 前記接続された画像情報の水平幅が前記再生装置で再生
    処理される画像信号の水平幅と一致するように全体を縮
    小して再生信号を形成するモードを設けたことを特徴と
    する請求項6記載の画像情報の再生方法。
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