JP2002112119A - 電荷転送装置、ccdイメージセンサおよびccd撮像システム - Google Patents

電荷転送装置、ccdイメージセンサおよびccd撮像システム

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JP2002112119A
JP2002112119A JP2000295896A JP2000295896A JP2002112119A JP 2002112119 A JP2002112119 A JP 2002112119A JP 2000295896 A JP2000295896 A JP 2000295896A JP 2000295896 A JP2000295896 A JP 2000295896A JP 2002112119 A JP2002112119 A JP 2002112119A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のCCDイメージセンサでは、電荷の垂
直加算を行うことはできても、電荷の水平加算は行うこ
とができない。電荷の垂直加算を行い、電荷の水平加算
は行わずに得た画像データは垂直画素数だけが間引かれ
た画像データであるので、良好な再生画像を得ることが
困難である。 【解決手段】 CCDイメージセンサの水平電荷転送素
子を、垂直電荷転送素子における垂直電荷転送チャネル
と同じ導電型を有する水平電荷転送チャネルと、この水
平電荷転送チャネル上に電気的絶縁膜を介して形成され
た多数個の水平転送電極とによって構成し、かつ、水平
転送電極の総数を、1つのポテンシャル・バリア領域と
その下流側に位置する1つのポテンシャル・ウェル領域
とを垂直電荷転送チャネルの各々に1つずつ対応させて
水平電荷転送チャネルに一列に形成するに足る数とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の電荷を並列に受
け取り、これらの電荷を直列に出力することができる電
荷転送装置およびその駆動方法、ならびに、前記の電荷
転送装置を有するCCDイメージセンサおよび当該CC
Dイメージセンサを備えたCCD撮像システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体基板に帯状のn型チャネ
ルを形成し、このn型チャネル上に電気的絶縁膜を介し
て複数個の電極を並列に隣接配置することによって電荷
転送素子を得ることができる。このとき、個々の電極
は、n型チャネルを平面視上横切るように配置される。
n型チャネルを備えた電荷転送素子は、下記の3タイプ
に大別することができる。
【0003】1つ目のタイプの電荷転送素子は、n型チ
ャネルにおけるn型不純物の濃度がほぼ一定で、n型チ
ャネル上の電気的絶縁膜の膜厚もほぼ一定の電荷転送素
子である。
【0004】このタイプの電荷転送素子では、個々の電
極に印加する電圧の相対的な大小関係に応じて、相対的
に高いレベルの電圧を印加した電極の下にはポテンシャ
ル・ウェル領域が、相対的に低いレベルの電圧を印加し
た電極の下にはポテンシャル・バリア領域が形成され
る。ポテンシャル・ウェル領域の上流側および下流側に
ポテンシャル・バリア領域を形成すれば、このポテンシ
ャル・ウェル領域内に電荷を閉じこめることができる。
【0005】個々の電極に印加する電圧の高さを適宜制
御することにより、2つのポテンシャル・バリア領域に
よって挟まれたポテンシャル・ウェル領域を所望方向に
順次移動させることができる。電荷を所望方向に転送す
ることができる。
【0006】なお、本明細書においては、電荷転送素子
によって転送される電荷の移動を1つの流れとみなし
て、個々の部材等の相対的な位置を、必要に応じて「何
々の上流」、「何々の下流」等と称して特定するものと
する。
【0007】2つ目のタイプの電荷転送素子は、n型不
純物の濃度が相対的に高い領域(以下、この領域を「n
+ 型不純物添加領域」という。)と相対的に低い領域
(以下、この領域を「n型不純物添加領域」という。)
とがn型チャネルに交互に形成された電荷転送素子であ
る。
【0008】このタイプの電荷転送素子では、通常、n
+ 型不純物添加領域およびn型不純物添加領域それぞれ
の上に、電気的絶縁膜を介して電極が1つずつ配置され
る。1つのn型不純物添加領域上に配置された電極と、
その下流側のn+ 型不純物添加領域上に配置された電極
とが共通結線される。1つのn型不純物添加領域とその
下流側のn+ 型不純物添加領域とを覆う1つの電極を、
これらの領域上に形成してもよい。
【0009】個々のn+ 型不純物添加領域はn型不純物
添加領域に対して常にポテンシャル・ウェル領域とな
る。ポテンシャル・ウェル領域内の電荷は、ポテンシャ
ル・バリア領域によって、移動を禁止される。ポテンシ
ャル・バリア領域からポテンシャル・ウェル領域に向か
う方向に電荷を転送することができる。
【0010】より具体的に説明する。ある1つのn+
不純物添加領域を「n+ 型不純物添加領域A」、その直
ぐ下流側のn型不純物添加領域を「n型不純物添加領域
B」、この「n型不純物添加領域B」の直ぐ下流側のn
+ 型不純物添加領域を「n+型不純物添加領域C」とす
る。領域B、Cの上には、共通結線された電極が配置さ
れている。
【0011】n+ 型不純物添加領域A(ポテンシャル・
ウェル領域)に電荷が分布しているときに、n型不純物
添加領域B、n+ 型不純物添加領域C上の電極に相対的
に高い電圧を印加すると、n型不純物添加領域Bはn+
型不純物添加領域Aに対してポテンシャル・バリア領域
として機能しなくなる。n+ 型不純物添加領域Cはn型
不純物添加領域Bに対して常にポテンシャル・ウェル領
域である。したがって、n+ 型不純物添加領域Aに分布
していた電荷は、n型不純物添加領域Bを介してn+
不純物添加領域Cに移動する。
【0012】n型不純物添加領域Bはn+ 型不純物添加
領域Cに対してポテンシャル・バリア領域として機能す
る。n型不純物添加領域B、n+ 型不純物添加領域C上
の電極に印加する電圧の高さを元に戻しても、n+ 型不
純物添加領域Cに移動した電荷がn+ 型不純物添加領域
Aに戻ることはない。
【0013】3つ目のタイプの電荷転送素子は、n型チ
ャネルにおけるn型不純物の濃度がほぼ一定で、n型チ
ャネル上の電気的絶縁膜に膜厚が相対的に厚い領域(以
下、この領域を「厚肉領域」ということがある。)と相
対的に薄い領域(以下、この領域を「薄肉領域」という
ことがある。)とが交互に形成された電荷転送素子であ
る。
【0014】通常、厚肉領域および薄肉領域それぞれの
上に、電極が1つずつ配置される。1つの薄肉領域上に
配置された電極と、その下流側の厚肉領域上に配置され
た電極とが共通結線される。1つの薄肉領域とその下流
側の厚肉領域とを覆う1つの電極を、これらの領域上に
形成してもよい。
【0015】このタイプの電荷転送素子では、各電極に
一定の電圧を印加したとしても、n型チャネルが埋込チ
ャネルの場合には薄肉領域下にポテンシャル・バリア領
域が、厚肉領域下にポテンシャル・ウェル領域が形成さ
れる。ポテンシャル・バリアからポテンシャル・ウェル
に向かう方向に電荷を転送することができる。
【0016】電荷転送素子を利用した代表的な電子装置
として、CCD(電荷結合素子)イメージセンサが挙げ
られる。CCDリニア(ライン)イメージセンサと、C
CDエリアイメージセンサとに大別することができる。
【0017】CCDエリアイメージセンサは、通常、2
種類の電荷転送素子を備えている。1つはVCCDまた
は垂直電荷転送素子と呼ばれる電荷転送素子であり、も
う1つはHCCDまたは水平電荷転送素子と呼ばれる電
荷転送素子である。
【0018】インターライン型のCCDエリアイメージ
センサでは、多数個の光電変換素子が複数行、複数列に
亘って行列状に配設され、個々の光電変換素子列に1つ
ずつ、VCCDが配置される。多くのCCDエリアイメ
ージセンサでは、各VCCDが1つのHCCDに電気的
に接続される。複数のHCCDを有するCCDエリアイ
メージセンサも知られている。
【0019】VCCDは、一般に、n型チャネルにおけ
るn型不純物の濃度がほぼ一定で、n型チャネル上の電
気的絶縁膜の厚さもほぼ一定であるタイプの電荷転送素
子によって構成される。この電荷転送素子(VCCD)
は、通常、3相以上の垂直駆動信号によって駆動され
る。個々のVCCDでは、1つの電極と、この電極の下
に位置するn型チャネルの一領域とによって、1つの垂
直電荷転送段が構成される。1個の光電変換素子に対し
て2〜4個程度の垂直電荷転送段が配置される。
【0020】HCCDでは、例えば、n型チャネルにn
+ 型不純物添加領域とn型不純物添加領域とが交互に形
成され、隣り合う1対の不純物添加領域の上に共通結線
された電極が配置される。隣り合う1対の不純物添加領
域とその上の共通結線された電極とによって、1つの水
平電荷転送段が構成される。1つのVCCDに対して2
個の水平電荷転送段が配置される。この電荷転送素子
(HCCD)は、通常、2相の水平駆動信号によって駆
動される。
【0021】CCDエリアイメージセンサを利用して、
例えば電子スチルカメラ等のCCD撮像システムが開発
されている。
【0022】電子スチルカメラは、小型モニターを備
え、静止画を記録する静止画記録モードと、画像を小型
モニターに表示するモニターモードとを使用者が選択で
きるように構成されている。モニターモードは、例え
ば、使用者が静止画の画角を決める際に利用される。
【0023】電子スチルカメラで撮像される静止画の画
素数は、近年では数100万に達し、さらには600万
を超えようとしている。一方、電子スチルカメラのモニ
ターモードで動画を表示する際の画素数は、一般に、1
0万〜40万程度である。
【0024】このため、モニターモードの際には、VC
CDへ電荷が読み出される光電変換素子が一部の光電変
換素子行に限定される。光電変換素子行を1/2以上に
間引いて電荷を読み出す間引き走査が行われる。あるい
は、各VCCD内で電荷同士の混合(垂直加算)が行わ
れる。すなわち、個々の光電変換素子列において光電変
換素子列方向に近接する2以上の光電変換素子それぞれ
に蓄積された電荷同士が、この光電変換素子列に対応す
るVCCD内で混合(垂直加算)される。電荷の加算を
行えば、信号処理上1つの画素として扱われる信号(電
荷)量が増加するので、撮像感度が加算量に応じて増大
するという利点が得られる。比較的明るい画像を再生す
ることが可能である。
【0025】カラー撮像用のCCD撮像システムでは、
フルカラー情報を得るために、色フィルタアレイが利用
される。この色フィルタアレイは、一定の繰返しパター
ンの下に配列された複数色の色フィルタによって構成さ
れ、1個の光電変換素子に1個の色フィルタが対応す
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】従来のCCD撮像シス
テムにおいては、垂直駆動信号の波形を適宜選定するこ
とにより、VCCD内で電荷の混合(垂直加算)を行う
ことができる。
【0027】しかしながら、電荷の混合(水平加算)を
行うことができるHCCDは未だ提案されていない。
【0028】VCCD内では電荷の垂直加算を行い、H
CCD内では電荷の水平加算を行わずに得た画像信号に
基づいて画像データを生成すると、垂直画素数だけが間
引かれた画像データとなる。VCCDおよびHCCDの
両方で電荷の加算を行うことができれば、より良好な再
生画像を得ることが容易になる。
【0029】本発明の目的は、所望の電荷の加算を容易
にする電荷転送装置を提供することである。
【0030】本発明の他の目的は、所望の電荷の加算を
容易にする電荷転送装置の駆動方法を提供することであ
る。
【0031】本発明の更に他の目的は、VCCD内およ
びHCCD内の両方での所望の電荷の加算を容易にする
CCDイメージセンサを提供することである。
【0032】本発明の更に他の目的は、VCCD内およ
びHCCD内の両方で所望の電荷を加算して画像データ
を得ることができるCCD撮像システムを提供すること
である。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、半導体基板と、前記半導体基板の一表面に形成され
た第1導電型のN個の第1電荷転送チャネル領域と、前
記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル領
域の各々に電気的に接続される第1導電型の第2電荷転
送チャネルを含む電荷転送素子であって、前記第1電荷
転送チャネル領域の各々に少なくとも1つずつ対応して
前記第2電荷転送チャネル上に電気的絶縁膜を介して形
成された少なくともN個の転送電極を備え、該N個の転
送電極は、連続したm個(mは3以上の整数を表す。)
を1群とした複数群によって構成され、前記m個の転送
電極のうちのn個(nはm以下の正の整数を表す。)は
それぞれ電気的に独立な電圧供給線に接続され、m個を
周期とする各転送電極が同一の電圧供給線に接続されて
いる電荷転送素子とを備えた電荷転送装置が提供され
る。
【0034】本発明の他の観点によれば、半導体基板
と、前記半導体基板の一表面に形成された第1導電型の
複数の第1電荷転送チャネル領域と、前記半導体基板に
形成されて前記第1電荷転送チャネル領域の各々に電気
的に接続される第1導電型の第2電荷転送チャネルを含
む電荷転送素子であって、前記第1電荷転送チャネル領
域の各々に1つずつ対応しながら一列に配置される複数
の電荷転送段を形成することができる構成を有し、前記
電荷転送段の各々が、唯1つの第1ポテンシャル・バリ
ア領域と、唯1つの第1ポテンシャル・ウェル領域とを
有する電荷転送素子とを備えた電荷転送装置が提供され
る。
【0035】本発明の更に他の観点によれば、(i) 半導
体基板と、(ii)前記半導体基板の一表面に形成された第
1導電型のN個の第1電荷転送チャネル領域と、(iii)
前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル
領域の各々に電気的に接続される第1導電型の第2電荷
転送チャネルを含む電荷転送素子であって、前記第1電
荷転送チャネル領域の各々に少なくとも1つずつ対応し
て前記第2電荷転送チャネル上に電気的絶縁膜を介して
形成された少なくともN個の転送電極を備え、該N個の
転送電極は、連続したm個(mは3以上の整数を表
す。)を1群とした複数群によって構成され、前記m個
の転送電極のうちのn個(nはm以下の正の整数を表
す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧供給線に接続さ
れ、m個を周期とする各転送電極が同一の電圧供給線に
接続されている電荷転送素子と、を備えた電荷転送装置
の駆動方法であって、前記N個の第1電荷転送チャネル
領域の一部から選択的に前記電荷転送素子へ電荷を転送
する工程と、前記電荷転送素子へ転送された電荷の少な
くとも一部を、該電荷転送素子内で下流側に転送する工
程と、前記電荷転送素子内で転送された電荷の少なくと
も一部に対し、前記第1電荷転送チャネル領域から電荷
を加算する工程とを含み、前記加算によって、前記第1
電荷転送チャネル領域m個当たりm/2個以下のの電荷
を前記電荷転送素子内に分布させる電荷転送装置の駆動
方法が提供される。
【0036】本発明の更に他の観点によれば、半導体基
板と、前記半導体基板の一表面に複数行、複数列に亘っ
て行列状に形成された多数個の光電変換素子と、光電変
換素子列の各々に1個ずつ、該光電変換素子列に沿って
延在するように前記半導体基板に形成された複数個の垂
直電荷転送素子と、前記垂直電荷転送素子それぞれの下
流に電荷転送段を少なくとも1つずつ形成することがで
きるCCDラインメモリ部であって、前記電荷転送段の
各々が、対応する垂直電荷転送素子に続く第1導電型の
第1電荷転送チャネル領域を含むCCDラインメモリ部
と、前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャ
ネル領域の各々に電気的に接続される第1導電型の水平
電荷転送チャネル、および、該水平電荷転送チャネルの
上方に電気的絶縁膜を介して形成された複数個の水平転
送電極を有する水平電荷転送素子とを備えたCCDイメ
ージセンサが提供される。
【0037】本発明の更に他の観点によれば、(i) 半導
体基板と、(ii)前記半導体基板の一表面に複数行、複数
列に亘って行列状に形成された多数個の光電変換素子
と、(iii) 光電変換素子列の各々に1個ずつ、該光電変
換素子列に沿って延在するように前記半導体基板に形成
された複数個の垂直電荷転送素子と、(iv)前記垂直電荷
転送素子それぞれの下流に電荷転送段を少なくとも1つ
ずつ形成することができるCCDラインメモリ部であっ
て、前記電荷転送段の各々が、対応する垂直電荷転送素
子に続く第1導電型の第1電荷転送チャネル領域を含む
CCDラインメモリ部と、(v) 前記半導体基板に形成さ
れて前記第1電荷転送チャネル領域の各々に電気的に接
続される第1導電型の水平電荷転送チャネル、および、
該水平電荷転送チャネルの上方に電気的絶縁膜を介して
形成された複数個の水平転送電極を有する水平電荷転送
素子と、を備えたCCDイメージセンサと、前記CCD
イメージセンサ内または前記CCDイメージセンサ外に
配設され、前記水平電荷転送素子から出力される電荷を
信号電圧に変換することができる出力部と、前記垂直電
荷転送素子の各々、前記CCDラインメモリ部および前
記水平電荷転送素子それぞれに供給される駆動信号また
は制御信号を生成することができる駆動回路と、前記出
力部で発生した信号電圧に基づいて画像データを生成す
ることができる映像信号処理回路とを備えたCCD撮像
システムが提供される。
【0038】CCDイメージセンサを上述のように構成
することにより、次の利点が得られる。すなわち、水平
電荷転送素子に電気的に接続される複数の第1電荷転送
チャネル領域を複数のグループに分け、第1電荷転送チ
ャネル領域から、ひいては垂直電荷転送素子からグルー
プ単位で選択的に水平電荷転送素子へ電荷を転送するこ
とができる。
【0039】第1電荷転送チャネル領域から水平電荷転
送素子へ選択的に電荷を転送することができれば、互い
に異なるグループに属する2つの第1電荷転送チャネル
領域から水平電荷転送素子へ転送された2つの電荷を容
易に加算(混合)することができる。
【0040】例えば、1つのグループに属する第1電荷
転送チャネル領域から水平電荷転送素子へ転送した電荷
を、他のグループに属する第1電荷転送チャネル領域に
対応する所定の水平転送電極の下まで転送した後に、他
のグループに属する第1電荷転送チャネルから水平電荷
転送素子へ電荷を転送することにより、この時点で2つ
の電荷を水平加算することができる。所望の電荷を水平
電荷転送素子内で容易に加算することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】図1は、実施例によるCCD撮像
システムの概略を示すブロック図である。同図に示すよ
うに、本実施例によるCCD撮像システム100は、撮
像光学系1、CCDイメージセンサ10、駆動回路6
5、映像信号処理回路70、画像データ出力部75、表
示部80、記録部82、制御部85、モードセレクタ9
0およびパルス信号発生部95を備えている。
【0042】撮像光学系1は、CCDイメージセンサ1
0上に光学像を結像させる。この撮像光学系1は、例え
ば光学レンズ、絞り、オプティカルローパスフィルタ等
を含んで構成される。図中の矢印Lは光を示す。
【0043】CCDイメージセンサ10は、撮像光学系
1が結像した光学像を電気信号に変換する。このCCD
イメージセンサ10は、光電変換素子、垂直電荷転送素
子(VCCD)、水平電荷転送素子(HCCD)、出力
部および色フィルタアレイを含んで構成される。CCD
イメージセンサ10の詳細については、後述する。
【0044】駆動回路65は、CCDイメージセンサ1
0の動作に必要な駆動信号および制御信号をCCDイメ
ージセンサ10に供給する。この駆動回路65は、例え
ば垂直ドライバ、水平ドライバ、DC電源等を含んで構
成される。
【0045】映像信号処理回路70は、CCDイメージ
センサ10で生成された画像信号を受け取り、これに種
々の処理を施して画像データを生成する。この映像信号
処理回路70は、例えばアナログ/デジタル変換器、C
DS回路(相関二重サンプリング回路)、色分離回路、
ディレーライン等を含んで構成される。
【0046】画像データ出力部75は、映像信号処理回
路70から出力された画像データを受け取り、例えば、
この画像データをフレームメモリ等の記憶媒体に記憶す
る。
【0047】表示部80は、画像データ出力部75から
供給される画像データに基づいて、静止画または動画を
表示する。この表示部80は、例えば液晶ディスプレイ
等の表示装置を含んで構成される。
【0048】記録部82は、画像データ出力部75から
供給される画像データを、例えばメモリカード等の記録
媒体に記録する。
【0049】制御部85は、駆動回路65、映像信号処
理回路70および画像データ出力部75の動作を制御す
る。この制御部85は、例えば中央演算処理装置(CP
U)によって構成される。
【0050】モードセレクタ90は、CCD撮像システ
ム100の撮像モードを選択するための選択スイッチで
ある。CCD撮像システム100は、例えば、少なくと
も2つの撮像モード、すなわち、静止画を撮像して記録
する静止画記録モードと、動画または静止画を撮像して
表示部80に表示するモニターモードとを有する。モー
ドセレクタ90は、CCD撮像システム100の使用者
によって操作される。
【0051】パルス信号発生回路95は、装置内の動作
タイミングの統一をとるためのパルス信号を生成し、駆
動回路65、映像信号処理回路70および制御部85に
供給する。このパルス信号発生回路95は、例えば、一
定の周期でパルスを発生する原発振、タイミングジェネ
レータ等を含んで構成される。
【0052】CCD撮像システム100を構成するCC
Dイメージセンサ10は、複数の光電変換素子に蓄積さ
れた電荷をこのCCDイメージセンサ10内で垂直加算
および水平加算できるCCDイメージセンサである。以
下、CCDイメージセンサ10の構成について、実施例
を挙げて説明する。
【0053】図2は、第1の実施例によるCCDイメー
ジセンサ10aにおける光電変換素子とその周辺を概略
的に示す断面図である。同図には、部分的に示されてい
るものも含めて、計3つの光電変換素子15が示されて
いる。
【0054】図2に示すCCDイメージセンサ10aに
おいては、半導体基板11の一表面に、光電変換素子1
5が形成されている。半導体基板11は、シリコン等の
n型半導体基板11aと、この上に形成されたp型不純
物添加領域11bとを有する。
【0055】光電変換素子15は、例えば、p型不純物
添加領域11bの所定箇所にn型不純物添加領域15a
を設け、このn型不純物添加領域15aにp+ 型不純物
添加領域15bを設けることによって形成された埋込型
のフォトダイオードである。n型不純物添加領域15a
の各々は、電荷蓄積領域として機能する。
【0056】個々の光電変換素子15における図2での
右側に、幅0.3〜5μm程度の垂直電荷転送チャネル
20aが1つずつ近接配置されている。各垂直電荷転送
チャネル20aは、p型不純物添加領域11bの所定箇
所にn型不純物添加領域を設けることによって形成され
たn型チャネルを基本構造とし、後述するように、部分
的に、n型不純物添加領域上にp- 型不純物添加領域が
形成された領域を含む。
【0057】各光電変換素子15(n型不純物添加領域
15a)における図2での右側縁部に沿って、p型不純
物添加領域11bが1箇所ずつ露出している。p型不純
物添加領域11bにおけるこの領域が、読出ゲート用チ
ャネル領域21aとして利用される。読出ゲート用チャ
ネル領域21aの各々は、平面視上、対応する光電変換
素子15の右側縁部のほぼ中央からその下流端にかけて
延在する。垂直電荷転送チャネル20aとこれに対応す
る光電変換素子15とは、読出ゲート用チャネル領域2
1aを介して隣接する。
【0058】読出ゲート用チャネル領域21aが形成さ
れている箇所を除き、チャネルストップ領域22が各光
電変換素子15の平面視上の周囲を取り囲んでいる。こ
のチャネルストップ領域22は、光電変換素子15同
士、および、光電変換素子15とこれに対応しない垂直
電荷転送チャネル20aとを電気的に分離する。光電変
換素子15と垂直電荷転送チャネル20aとの平面視上
の間に形成されたチャネルストップ領域22の幅は、例
えば0.5μm程度である。
【0059】また、最も下流の光電変換素子行よりも更
に下流においては、各垂直電荷転送チャネル20aの平
面視上の周囲にも、チャネルストップ領域22が形成さ
れている。チャネルストップ領域22は、例えば、p型
不純物添加領域11bの所定箇所にp+ 型不純物添加領
域を設けることによって形成される。
【0060】なお、各不純物添加領域は、例えばイオン
注入とその後のアニールとによって形成することができ
る。p型不純物添加領域11bは、例えばエピタキシャ
ル成長法によって形成することもできる。p+ 型不純物
添加領域におけるp型不純物の濃度は、p型不純物添加
領域におけるp型不純物の濃度よりも高い。p- 型不純
物添加領域におけるp型不純物の濃度は、p型不純物添
加領域におけるp型不純物の濃度よりも低い。
【0061】ほぼ一定の膜厚を有する電気的絶縁膜25
が、半導体基板11における一表面上、すなわち、上述
した各種の不純物添加領域が形成されている側の表面
(各種の不純物添加領域の表面を含む。)上に形成され
ている。
【0062】電気的絶縁膜25は、例えば、酸化ケイ素
等の電気絶縁性酸化物や、窒化ケイ素等の電気絶縁性窒
化物を用いて形成される。この電気的絶縁膜25は、例
えば、1つの電気絶縁性酸化物層からなる単層構造、電
気絶縁性酸化物層とその上に形成された電気絶縁性窒化
物層との2層積層構造、または、電気絶縁性酸化物層と
その上に形成された電気絶縁性窒化物層とその上に形成
された電気絶縁性酸化物層との3層積層構造を有する。
【0063】第1〜第2垂直転送電極31〜32と、第
1〜第3補助転送電極33〜35と、第1〜第2転送制
御電極41〜42と、第1〜第2水平転送電極47〜4
8が、電気的絶縁膜25上に形成されている。ただし、
図2においては、第1垂直転送電極31のみが見えてい
る。図2に示されていない各電極については、後に図4
または図5を参照しつつ詳述する。
【0064】各電極31〜32、33〜35、41〜4
2および47〜48は、それぞれ別個に、電気的絶縁膜
(熱酸化膜)50によって覆われている。
【0065】第1垂直転送電極31の一領域は、垂直電
荷転送チャネル20aの一領域を平面視上覆って、この
一領域と共に垂直電荷転送素子(VCCD)20を構成
する。また、第1垂直転送電極31の他の一領域は、読
出ゲート用チャネル領域21aを平面視上覆って、この
読出ゲート用チャネル領域21aとともに読出ゲート2
1を構成する。
【0066】第1垂直転送電極31に後述する読出パル
スを印加すると、読出ゲート21(読出ゲート用チャネ
ル領域21a)にp型チャネルが誘起され、光電変換素
子15(n型不純物添加領域15a)とこれに対応する
垂直電荷転送チャネル20aとが導通する。
【0067】光遮蔽膜51が、電気的絶縁膜25および
その上に形成されている各種の電極を覆っている。ただ
し、この光遮蔽膜51は、光電変換素子15(p+ 型不
純物添加領域15b)それぞれの上に1個ずつ所定形状
の開口部51aを有する。各開口部51aは、光電変換
素子15におけるn型不純物添加領域15aの外周面よ
りも平面視上の内側において開口している。
【0068】光遮蔽膜51は、例えばアルミニウム、ク
ロム、タングステン、チタン、モリブデン等の金属から
なる薄膜や、これらの金属の2種以上からなる合金薄
膜、あるいは、前記の金属薄膜と前記の合金薄膜とを含
む群から選択された2種以上を組み合わせた多層金属薄
膜等によって形成される。
【0069】保護膜52が、光遮蔽膜51上および開口
部51aから露出している電気的絶縁膜25上に形成さ
れている。この保護膜52は、例えばシリコン窒化物、
シリコン酸化物、PSG(ホスホシリケートガラス)、
BPSG(ボロホスホシリケートガラス)、ポリイミド
等によって形成される。
【0070】第1の平坦化膜53が、保護膜52を覆っ
ている。第1の平坦化膜53はマイクロレンズ用の焦点
調節層としても利用される。必要に応じて、第1の平坦
化膜53中にインナーレンズが形成される。
【0071】第1の平坦化膜53は、例えばフォトレジ
スト等の透明樹脂を例えばスピンコート法によって所望
の厚さに塗布することによって形成される。
【0072】色フィルタアレイ55が、第1の平坦化膜
53上に形成されている。この色フィルタアレイ55
は、カラー撮像を可能にする複数種の色フィルタを所定
のパターンで形成したものである。カラー撮像用の色フ
ィルタアレイとしては、原色型の色フィルタアレイ、お
よび、補色型の色フィルタアレイがある。
【0073】原色型の色フィルタアレイおよび補色型の
色フィルタアレイのいずれにおいても、個々の光電変換
素子15の上方に色フィルタが1個ずつ配設される。図
示の色フィルタアレイ55における色フィルタの配列パ
ターンについては、後に図3を参照しつつ詳述する。図
2においては、赤色フィルタ55R、緑色フィルタ55
Gおよび青色フィルタ55Bが1個ずつ示されている。
【0074】色フィルタアレイ55は、例えば、所望色
の顔料もしくは染料を含有させた樹脂(カラーレジン)
の層を、フォトリソグラフィ法等の方法によって所定箇
所に形成することによって作製することができる。
【0075】第2の平坦化膜56が、色フィルタアレイ
55上に形成されている。第2の平坦化膜56は、例え
ばフォトレジスト等の透明樹脂を例えばスピンコート法
によって所望の厚さに塗布することによって形成され
る。
【0076】マイクロレンズアレイ58が、第2の平坦
化膜56上に形成されている。このマイクロレンズアレ
イ58は、個々の光電変換素子15の上方に1個ずつ配
設されたマイクロレンズ58aによって構成されてい
る。
【0077】これらのマイクロレンズ58aは、例え
ば、屈折率が概ね1.3〜2.0の透明樹脂(フォトレ
ジストを含む。)からなる層をフォトリソグラフィ法等
によって所定形状に区画した後、熱処理によって各区画
の透明樹脂層を溶融させ、表面張力によって角部を丸め
込ませた後に冷却すること等によって得られる。
【0078】図3は、色フィルタアレイ55の一部を示
す平面図である。同図においては、便宜上、赤色フィル
タを記号Rで示し、緑色フィルタを記号G1またはG2
で示し、青色フィルタを記号Bで示している。
【0079】同図に示した色フィルタアレイ55では、
緑色フィルタG1のみによって構成された第1色フィル
タ列FC1と、赤色フィルタRのみによって構成された
第2色フィルタ列FC2と、緑色フィルタG2のみによ
って構成された第3色フィルタ列FC3と、青色フィル
タBのみによって構成された第4色フィルタ列FC4と
が、紙面の左から右へ向かってこの順番で繰り返し配置
されている。
【0080】第1色フィルタ列FC1を構成する緑色フ
ィルタG1と、第3色フィルタ列FC3を構成する緑色
フィルタG2とは、参照符号を便宜的に変えただけであ
り、両者は同じ材料によって形成されている。
【0081】なお、図3において各色フィルタ内に示し
た破線で囲まれた領域は、後述する光電変換素子領域1
6の輪郭を示す。
【0082】図4は、CCDイメージセンサ10aを概
略的に示す部分平面図である。ただし、同図において
は、図2に示した光遮蔽膜51、保護膜52、第1の平
坦化膜53、第2の平坦化膜56およびマイクロレンズ
アレイ58の図示を省略している。また、色フィルタア
レイ55自体の図示も省略しているが、各光電変換素子
15上に配置されている色フィルタの色を記号G1、G
2、RまたはBで示してある。記号G1、G2、Rおよ
びBの意味は、図3におけるこれらの記号の意味と同じ
である。図4に示した構成要素のうちで図2において既
に示した構成要素については、図2で用いた参照符号と
同じ参照符号を付してある。
【0083】図4に示すように、CCDイメージセンサ
10aにおいては、半導体基板11に多数個の光電変換
素子15が複数行、複数列に亘って行列状に配設されて
いる。図示されている光電変換素子15の数は、部分的
に見えているものを除き、30個である。実際のCCD
イメージセンサでは、光電変換素子15の総数が例えば
数100万個を超える。光電変換素子列方向および光電
変換素子行方向の光電変換素子のピッチは、例えば2〜
10μmの範囲内で適宜選定される。
【0084】1列の光電変換素子列に1本ずつ、その右
側(図4での右側)に沿って垂直電荷転送チャネル20
aが近接配置されている。
【0085】第1〜第2垂直転送電極31〜32は、1
行の光電変換素子行に各々1本ずつ配設されている。第
1垂直転送電極31の各々は、各垂直電荷転送チャネル
20aと平面視上交差しつつ、対応する光電変換素子行
に沿ってその下流側に延在する。第2垂直転送電極32
の各々は、各垂直電荷転送チャネル20aと平面視上交
差しつつ、対応する光電変換素子行に沿ってその上流側
に延在する。
【0086】各第1垂直転送電極31は、対応する光電
変換素子15それぞれの図4での右側方において、1つ
の読出ゲート用チャネル領域21a(図2参照)と共に
1つの読出ゲート21を構成する。図4に示したII−II
線に沿った断面を拡大して概略的に示した図が、図2に
相当する。
【0087】1行の光電変換素子行に対応する第1〜第
2垂直転送電極31〜32は、左端の光電変換素子列に
含まれる光電変換素子15を除き、この光電変換素子行
中の光電変換素子15の各々を平面視上取り囲んで光電
変換素子領域16を画定している。
【0088】最も下流の第1垂直転送電極31の下流側
に、第1〜第3補助転送電極33〜35がこの順番で1
本ずつ配設されている。これらの第1〜第3補助転送電
極33〜35の各々も、各垂直電荷転送チャネル20a
と平面視上交差しつつ、光電変換素子行方向に延在す
る。
【0089】第1〜第2転送制御電極41〜42が、第
3補助転送電極35の下流側にこの順番で配設されてい
る。これら第1〜第2転送制御電極41〜42も、各垂
直電荷転送チャネル20aと平面視上交差しつつ、光電
変換素子行方向に延在する。
【0090】第2垂直転送電極32、第1補助転送電極
33、第3補助転送電極35および第2転送制御電極4
2は、半導体基板11上の第1レベルに設けられた第1
ポリシリコン層によって形成される。第1垂直転送電極
31、第2補助転送電極34および第1転送制御電極4
1は、半導体基板11上の第1レベルよりも上の第2レ
ベルに設けられた第2ポリシリコン層によって形成され
る。個々の電極31〜35、41〜42は、前述したよ
うに電気的絶縁膜(熱酸化膜)50(図2参照)によっ
て覆われている。
【0091】垂直電荷転送チャネル20aの各々におい
て第1垂直転送電極31、第2垂直転送電極32、第1
補助転送電極33、第2補助転送電極34、または第3
補助転送電極35と対向する領域は、その上の電極3
1、32、33、34または35と共に1つの垂直電荷
転送段を構成する。第1〜第2垂直転送電極31〜32
および第1〜第3補助転送電極33〜35は、垂直電荷
転送チャネル20aの各々と1つずつ垂直電荷転送段を
構成する。
【0092】1本の垂直電荷転送チャネル20aを含ん
で構成される垂直電荷転送段の各々は、光電変換素子列
方向に連なって1つの垂直電荷転送素子20を構成す
る。個々の垂直電荷転送チャネル20aのうちで垂直電
荷転送素子20を構成する領域は、n型チャネルによっ
て構成されている。
【0093】一方、垂直電荷転送チャネル20aの各々
において第1転送制御電極41および第2転送制御電極
42と対向する領域は、その上の転送制御電極41、4
2と共に1つの電荷転送段40aを構成する。この電荷
転送段40aを、以下、「転送制御段40a」という。
【0094】第1〜第2転送制御電極41〜42は2本
が1組となって、垂直電荷転送チャネル20aの各々と
1つずつ転送制御段40aを構成する。これらの転送制
御段40aは、全体として1つのCCDラインメモリ部
40を構成する。CCDラインメモリ部40での垂直電
荷転送チャネル20aの構成については、後に図6を参
照しつつ詳述する。
【0095】各垂直電荷転送チャネル20aの下流端
(第1電荷転送チャネル領域の下流端)は、水平電荷転
送素子(HCCD)45に電気的に接続されている。
【0096】水平電荷転送素子45の一端に、出力部6
0が接続されている。出力部60は、水平電荷転送素子
45の下流端に接続されている。この出力部60は、水
平電荷転送素子45から送られてきた電荷を例えばフロ
ーティング容量(図示せず。)によって信号電圧に変換
し、この信号電圧をソースホロワ回路(図示せず。)等
を利用して増幅する。検出(変換)された後のフローテ
ィング容量の電荷は、図示を省略したリセットトランジ
スタを介して電源(図示せず。)に吸収される。出力部
60は、例えば、特願平11−287332号明細書の
第0084段〜0091段において図4(b)を参照し
つつ説明されている出力部と同様にして構成することが
できる。
【0097】以下、ラインメモリ部40および水平電荷
転送素子45の構成について、図5、図6(A)および
図6(B)を用いて詳述する。
【0098】図5は、CCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45にかけての領域を拡大して示す概略
図である。
【0099】図6(A)は、図5に示したVIA−VIA線
に沿った断面の概略図であり、図6(B)は、図5に示
したVIB−VIB線に沿った断面の概略図である。
【0100】図6(A)に示すように、垂直電荷転送チ
ャネル20aの各々の下流端は、水平電荷転送チャネル
46に接している。
【0101】CCDラインメモリ部40での垂直電荷転
送チャネル20aの各々は、n型不純物添加領域(n型
チャネル)20a1の上にp- 型不純物添加領域20
a2が形成されている1つのポテンシャル・バリア領域
20Bと、n型不純物添加領域(n型チャネル)20a
1のみによって構成されている1つのポテンシャル・ウ
ェル領域20Wとを有する。
【0102】ポテンシャル・バリア領域20Bの幅(光
電変換素子列方向の幅)は、例えば0.5〜1μm程度
であり、ポテンシャル・ウェル領域20Wの幅(光電変
換素子列方向の幅)は、例えば2〜20μm程度であ
る。いずれの領域も、電荷転送チャネルとしての導電型
はn型である。
【0103】ポテンシャル・バリア領域20Bの各々
は、電気的絶縁膜25を介して第1転送制御電極41に
よって覆われている。ポテンシャル・ウェル領域20W
の各々は、電気的絶縁膜25を介して第2転送制御電極
42によって覆われている。
【0104】第1転送制御電極41は、ポテンシャル・
バリア領域20Bの上方に電気的絶縁膜25を介して配
置されている。第2転送制御電極42は、ポテンシャル
・ウェル領域20Wの上方に電気的絶縁膜25を介して
配置されている。例えば、第1ポリシリコン層によって
第2転送制御電極42が形成され、第2ポリシリコン層
によって第1転送制御電極41が形成される。
【0105】個々の転送制御段40aは、1つのポテン
シャル・バリア領域20Bと、その上方の第1転送制御
電極41と、1つのポテンシャル・ウェル領域20W
と、その上方の第2転送制御電極42とによって構成さ
れる。
【0106】第1転送制御電極41と第2転送制御電極
42とは共通結線され、制御信号φLMの供給を受け
る。制御信号φLMのレベルを制御してポテンシャル・
バリア領域20Bの電位を高くすることにより、垂直電
荷転送素子20から転送制御段40aへ電荷を転送する
ことが可能になる。制御信号φLMのレベルを制御して
ポテンシャル・ウェル領域20Wの電位を低くすること
により、転送制御段40aから水平電荷転送素子45へ
電荷を転送することができる。
【0107】転送制御段40aから水平電荷転送素子4
5への電荷転送については、後に図9(A)および図9
(B)を参照しつつ詳述する。
【0108】図5に示すように、水平電荷転送素子40
は、光電変換素子行方向に帯状に延在する1本の水平電
荷転送チャネル41と、この水平電荷転送チャネル41
上に形成された多数個の第1〜第2水平転送電極42〜
43とを有する。
【0109】図6(A)および図6(B)に示すよう
に、水平電荷転送チャネル46は、n型不純物添加領域
(n型チャネル)46aの上にp- 型不純物添加領域
46bが形成されているポテンシャル・バリア領域46
Bと、n型不純物添加領域(n型チャネル)46aのみ
によって構成されているポテンシャル・ウェル領域46
Wとを有する。いずれの領域46B、46Wも、電荷転
送チャネルとしての導電型はn型である。
【0110】ポテンシャル・バリア領域46Bは、光電
変換素子行方向に帯状に延在する1つの第1バリア領域
46B1と、第1バリア領域46B1から一定の間隔で
分岐して光電変換素子列方向に帯状に延在する多数の第
2バリア領域46B2とを含む。1つの第2バリア領域
46B2とその下流の第2バリア領域46B2との間
に、これらに隣接する1つのポテンシャル・ウェル領域
46Wが形成されている。最も下流の第2バリア領域4
6B2の下流側にも、1つのポテンシャル・ウェル領域
46Wが形成されている。
【0111】第1バリア領域46B1は、転送制御段4
0aと水平電荷転送素子45内のポテンシャル・ウェル
領域46Wとを分離する。第2バリア領域46B2の各
々は、水平電荷転送素子45内でポテンシャル・ウェル
領域46W同士を分離する。
【0112】個々の第1水平転送電極47は、1つの第
2バリア領域46B2と、この第2バリア領域46B2
に続く第1バリア領域46B1とを覆う。第1水平転送
電極47は、平面視上、逆L字状を呈する(図5参
照)。
【0113】個々の第2水平転送電極48は、1つのポ
テンシャル・ウェル領域46Wを覆う。第2水平転送電
極48は、平面視上、矩形を呈する(図5参照)。
【0114】これらの第1および第2水平転送電極4
7、48は、電気的絶縁膜23を介して半導体基板1上
に形成されている。例えば、第2ポリシリコン層によっ
て第2水平転送電極48が形成され、第3ポリシリコン
層によって第1水平転送電極47が形成される。
【0115】1個の第1水平転送電極47と、その下方
のポテンシャル・バリア領域46Bと、1個の第2水平
転送電極48と、その下方のポテンシャル・ウェル領域
46Wとは、1つの水平電荷転送段45aまたは補助水
平電荷転送段45bを構成する。1つの水平電荷転送段
45aは、唯1つのポテンシャル・バリア領域と唯1つ
のポテンシャル・ウェル領域とを有する。
【0116】水平電荷転送段45aは、1本の垂直電荷
転送チャネル20aに1つずつ対応しながら一列に形成
されている。補助水平電荷転送段45bは、図5での最
も左の垂直電荷転送チャネル20aに対応する水平電荷
転送段40aの下流側(後述する出力部60側を意味す
る。)に、計3つ形成されている。
【0117】1つの水平電荷転送段または補助水平電荷
転送段を構成する第1および第2水平転送電極47、4
8は共通結線され、水平駆動信号φH1、φH2または
φH3の供給を受ける。
【0118】転送制御段40aから水平電荷転送素子4
5へ電荷を転送する際には、制御信号φLMならびに水
平駆動信号φH1、φH2またはφH3のレベルが例え
ば次のように制御される。すなわち、水平電荷転送段4
5aにおけるポテンシャル・バリア領域46Bの電位
が、転送制御段40aにおけるポテンシャル・ウェル領
域20Wの電位よりも相対的に高くなるように制御され
る。転送制御段40aから水平電荷転送素子45へ電荷
を転送することが可能になる。転送制御段40aから水
平電荷転送素子45への電荷転送の原理については、後
に図9(A)および図9(B)を参照しつつ詳述する。
【0119】水平電荷転送素子45内で電荷を転送する
際には、水平駆動信号φH1〜φH8のレベルが例えば
次のように制御される。すなわち、電荷が分布している
水平電荷転送段40aにおけるポテンシャル・ウェル領
域20Wの電位が、その下流の水平電荷転送段40aに
おけるポテンシャル・バリア領域46Bの電位よりも相
対的に低くなるように制御される。
【0120】なお、図6(B)に示すように、各垂直電
荷転送チャネル20aの平面視上の周囲には、水平電荷
転送チャネル46との隣接箇所を除いて、チャネルスト
ップ22が配置されている。図6(A)および図6
(B)に示すように、水平電荷転送チャネル46におけ
る光電変換素子列方向(ただし、垂直電荷転送チャネル
20aから離れる側)の外周部にも、光電変換素子行方
向に延在するようにしてチャネルストップ22が配置さ
れている。
【0121】以上説明した構成を有するCCDイメージ
センサ10aは、駆動回路65(図1参照)から供給さ
れる駆動信号および制御信号に従って駆動する。
【0122】図4には、垂直電荷転送素子20の各々を
8相の垂直駆動信号φV1〜φV8によって駆動させる
際の配線例を付記してある。図5には、水平電荷転送素
子45を8相の水平駆動信号φH1〜φH8によって駆
動させる際の配線例を付記してある。図4および図5に
は、CCDラインメモリ部40を制御信号φLMによっ
て駆動させる際の配線例も付記してある。
【0123】図4に示すように、第1〜第2垂直転送電
極31〜32の各々と第1〜第3補助転送電極33〜3
5とが8つのグループに分けられ、グループ毎に異なる
垂直駆動信号φV1〜φV8が供給される。1つのグル
ープは、7本おきに選択された第1垂直転送電極31、
第2垂直転送電極32、第1補助転送電極33、第2補
助転送電極34または第3補助転送電極35によって構
成される。制御信号φLMは、第1〜第2転送制御電極
41〜42の各々に供給される。
【0124】図5に示すように、水平電荷転送段および
補助水平電荷転送段の各々が8つのグループに分けら
れ、グループ毎に異なる水平駆動信号φH1〜φH8が
供給される。1つのグループは、7つおきに選択された
水平電荷転送段によって構成される。
【0125】水平電荷転送素子45においては、図5で
の最も左の垂直電荷転送チャネル20aに対応する水平
電荷転送段を基点にして、各水平電荷転送段が8つのグ
ループに分けられている。これらのグループを順番に第
1グループ〜第8グループと呼ぶものとすると、第1グ
ループに水平駆動信号φH1が供給され、第2グループ
に水平駆動信号φH2が供給され、以下同様にして、第
8グループに水平駆動信号φH8が供給される。
【0126】最も下流の補助水平電荷転送段には水平駆
動信号φH6が供給され、下流から2番目の補助水平電
荷転送段には水平駆動信号φH7が供給される。最も上
流の補助水平電荷転送段(下流から3番目の補助水平電
荷転送段)には水平駆動信号φH8が供給される。
【0127】なお、本明細書においては、駆動信号を供
給する電圧供給線に接続された後の水平電荷転送素子に
おける水平転送電極の数を、以下の約束の下に数えるも
のとする。
【0128】すなわち、互いに隣接し、かつ同一の電圧
供給配線に接続されている2または3個以上の水平転送
電極は、これらをまとめて1個として数えるものとす
る。この約束の下では、互いに隣接してはいるが、互い
に異なる電圧供給線に接続されている2個の水平転送電
極の数は、2個である。また、同一の電圧供給配線に接
続されてはいるが、互いに離隔している2個の水平転送
電極の数も2個である。
【0129】上記の約束事は、次の場合にも適用するも
のとする。すなわち、複数の第1電荷転送チャネル領域
(例えば、複数本の垂直電荷転送チャネル20aそれぞ
れにおける下流側端部)と、これらの第1電荷転送チャ
ネル領域の各々に電気的に接続される第2電荷転送チャ
ネルを含む電荷転送素子(例えば水平電荷転送素子4
5)とを備えた電荷転送装置であって、第2電荷転送チ
ャネル上に電気的絶縁膜を介して形成された複数個の転
送電極を有し、これらの転送電極の各々が所定の電圧供
給配線に接続されている電荷転送装置における転送電極
の数を数える際にも適用するものとする。また、CCD
ラインメモリ部における転送制御電極の数を数える際に
も適用するものとする。
【0130】上記の約束事に従えば、図5に示した水平
電荷転送素子45は、1水平電荷転送段45a当たり、
および1補助水平電荷転送段45b当たり、1個の水平
転送電極を有する。水平電荷転送素子45は、光電変換
素子行方向に連続する8個の水平転送電極を1群とする
複数群の水平転送電極を有する。1つの群を構成する8
個の水平転送電極の各々は、互いに異なる電圧供給線に
接続されている。8個を周期とする水平転送電極の各々
は、同一の電圧供給線に接続されている。
【0131】CCD撮像システム100(図1参照)に
おいては、撮像モードに応じて、所定波形の駆動信号φ
V1〜φV8、制御信号φLMおよびφH1〜φH8が
駆動回路65からCCDイメージセンサ10に供給され
る。垂直電荷転送素子20の各々、CCDラインメモリ
部40および水平電荷転送素子45は、CCD撮像シス
テム100の撮像モードに応じた所定の動作を行う。
【0132】以下、CCD撮像システム100の撮像モ
ードがモニターモードのときの各垂直電荷転送素子2
0、CCDラインメモリ部40および水平電荷転送素子
45の動作の一例について説明する。
【0133】CCD撮像システム100の撮像モードが
モニターモードのときには、例えば1/2間引き走査が
行われる。さらに、各垂直電荷転送素子20内で電荷の
垂直加算が行われ、水平電荷転送素子45内で電荷の水
平加算が行われる。
【0134】1/2間引き走査の際には、全光電変換素
子行のうちの1/2の光電変換素子行、例えば1行おき
の光電変換素子行から各垂直電荷転送素子20へ電荷が
読み出される。例えば垂直駆動信号φV5およびφV1
に読出パルスが重畳される。垂直駆動信号φV7および
φV3に読出パルスを重畳するようにしてもよい。
【0135】各垂直電荷転送素子20内で電荷の垂直加
算を行うために、以下に述べるように、読出パルスは異
なるタイミングで垂直駆動信号φV5と垂直駆動信号φ
V1とに重畳される。
【0136】まず、垂直駆動信号φV5に第1の読出パ
ルスが重畳される。これにより、垂直駆動信号φV5が
印加される転送電極31に近接する4行目毎の光電変換
素子15の各々から、対応する垂直電荷転送素子20へ
電荷が読み出される。
【0137】次いで、これらの電荷が4垂直電荷転送段
(2行)分下流側に転送され、垂直駆動信号φV1が供
給される垂直電荷転送段の各々に分布する。
【0138】この後、垂直駆動信号φV1に第2の読出
パルスが重畳され、垂直駆動信号φV1が印加される転
送電極31に近接する4行目毎の光電変換素子15の各
々から、対応する垂直電荷転送素子20へ電荷が読み出
される。
【0139】第2の読出パルスによって読み出された電
荷は、垂直駆動信号φV1が供給される垂直電荷転送段
の各々において、第1の読出パルスによって既に読み出
されている電荷に加算(混合)される。
【0140】各垂直電荷転送素子20内で加算(垂直加
算)された電荷の各々は、その後さらに下流へ転送され
て、CCDラインメモリ部40を構成する転送制御段4
0aに達する。
【0141】図7に示すように、水平電荷転送素子45
内で電荷の水平加算を行うために、各垂直電荷転送チャ
ネル20aが例えば第1グループGp1と第2グループ
Gp2の計2つのグループに分けられる。グループ毎に
異なるタイミングで、CCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45へ電荷が転送される。
【0142】第1グループGp1は、水平駆動信号φH
1〜φH4が供給される各水平電荷転送段に対応する垂
直電荷転送チャネル20aの各々によって構成される。
第2グループGp2は、水平駆動信号φH5〜φH8が
供給される各水平電荷転送段に対応する垂直電荷転送チ
ャネル20aの各々によって構成される。第1グループ
Gp1および第2グループGp2の各々は、光電変換素
子行方向に隣る4つの垂直電荷転送チャネル20aによ
って構成されるサブグループSgを所定個ずつ含む。図
7には、第1グループGp1および第2グループGp2
それぞれについて、2つのサブグループSg1、Sg2
が示されている。
【0143】なお、図7に示した構成要素は全て図5に
示されているので、各構成要素には図5で用いた参照符
号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0144】サブグループSgの各々は、図3に示した
第1〜第4色フィルタ列FC1〜FC4それぞれの下方
に配置されている計4つの光電変換素子列に対応する計
4本の垂直電荷転送チャネル20aによって構成され
る。
【0145】以下、第2グループGp2の垂直電荷転送
チャネル20aの各々から水平電荷転送素子45へ電荷
を転送した後に、第1グループGp1の垂直電荷転送チ
ャネル20aの各々から水平電荷転送素子45へ電荷を
転送して、水平電荷転送素子45内で電荷の水平加算を
行う方法について、図8、図9(A)、図9(B)、図
10(A)、図10(B)、図11(A)、図11
(B)、図12(A)、図12(B)、図13(A)、
図13(B)、図14(A)、図14(B)、図15
(A)および図15(B)を参照しつつ説明する。
【0146】以下の説明においては、個々の垂直電荷転
送チャネル20aを介して転送される電荷を、この垂直
電荷転送チャネル20aに対応する光電変換素子15の
上方に配置されている色フィルタの色に応じて、「電荷
g1」、「電荷r」、「電荷g2」、「電荷b」と称す
る。1つのサブグループSgを構成する4本の垂直電荷
転送チャネル20aの各々は、図7での左側から順番
に、電荷g1、電荷r、電荷g2、電荷bを転送する。
【0147】図8は、水平電荷転送素子45内で電荷を
水平加算する場合の制御信号φLMおよび水平駆動信号
φH1〜φH8の波形の一例を示す。
【0148】図9(A)および図9(B)は、CCDラ
インメモリ部40から水平電荷転送素子45へ電荷を転
送する際の原理を模式的に示す。
【0149】図10(A)〜図10(B)は、図8に示
した時刻t1〜t2での電荷の分布の様子を模式的に示
す。
【0150】図11(A)〜図11(B)は、図8に示
した時刻t3〜t4での電荷の分布の様子を模式的に示
す。
【0151】図12(A)〜図12(B)は、図8に示
した時刻t5〜t6での電荷の分布の様子を模式的に示
す。
【0152】図13(A)〜図13(B)は、図8に示
した時刻t7〜t8での電荷の分布の様子を模式的に示
す。
【0153】図14(A)〜図14(B)は、図8に示
した時刻t9〜t10での電荷の分布の様子を模式的に
示す。
【0154】図15(A)〜図15(B)は、図8に示
した時刻t11〜t12での電荷の分布の様子を模式的
に示す。
【0155】なお、図10(A)〜図15(B)に示し
た構成要素は全て図7に示されているので、各構成要素
には図7で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその
説明を省略する。
【0156】図8に示すように、CCDラインメモリ部
40から水平電荷転送素子45へ電荷を転送する前の段
階の時刻t0では、水平駆動信号φH1〜φH4がロー
レベルL(例えば0V)にあり、水平駆動信号φH5〜
φH8および制御信号φLMがハイレベルH(例えば+
3.3V)にある。
【0157】図9(A)に示すように、水平駆動信号φ
Hn(nは1〜8のうちの任意の整数を表す。以下同
じ。)がローレベルLのとき、第1水平転送電極47の
下での水平電荷転送チャネル46(ポテンシャル・バリ
ア領域)の電位は、制御信号φLMがハイレベルHにあ
るかローレベルLにあるかに拘わらず、第2転送制御電
極42の下での垂直電荷転送チャネル20a(第2領
域)の電位より低い。したがって、水平駆動信号φHn
がローレベルLにあると、電荷QはCCDラインメモリ
部40から水平電荷転送素子45へ転送されることな
く、CCDラインメモリ部40に留まる。
【0158】一方、図9(B)に示すように、水平駆動
信号φHnがハイレベルHのとき、第1水平転送電極4
7の下での水平電荷転送チャネル46(ポテンシャル・
バリア領域)の電位は、制御信号φLMがハイレベルH
のときの第2転送制御電極42の下での垂直電荷転送チ
ャネル20a(第2領域)の電位より低い。したがっ
て、水平駆動信号φHnがハイレベルHにあったとして
も、制御信号φLMがハイレベルHにあると、電荷Qは
CCDラインメモリ部40から水平電荷転送素子45へ
転送されることなく、CCDラインメモリ部40に留ま
る。
【0159】したがって、図8に示した時刻t0におい
ては、CCDラインメモリ部40から水平電荷転送素子
45へ電荷が転送されない。
【0160】図8に示した時刻t1におけるように、C
CDラインメモリ部40から水平電荷転送素子45へ電
荷を転送する際には、制御信号φLMをハイレベルHか
らローレベルL(例えば0V)にする。水平駆動信号φ
H1〜φH4をローレベルLにし、水平駆動信号φH5
〜φH8をハイレベルHにする。
【0161】図9(B)に示したように、水平駆動信号
φHnがハイレベルHにあり、かつ、制御信号φLMが
ローハイレベルLにあると、第1水平転送電極47の下
での水平電荷転送チャネル46(ポテンシャル・バリア
領域)の電位が第2転送制御電極42の下での垂直電荷
転送チャネル20a(第2領域)の電位より高くなる。
したがって、電荷QがCCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45へ転送される。
【0162】図10(A)に示すように、図8に示した
時刻t1では、水平駆動信号φH5〜φH8が供給され
ている各水平電荷転送段に、CCDラインメモリ部40
から電荷が転送される。すなわち、第2グループGp2
の垂直電荷転送チャネル20aの各々から電荷g1、
r、g2またはbが水平電荷転送素子45へ転送され
る。水平駆動信号φH1〜φH4が供給されている水平
電荷転送段の各々へは、CCDラインメモリ部40から
電荷が転送されない。すなわち、第1グループGp1の
垂直電荷転送チャネル20aの各々から水平電荷転送素
子45へは、電荷が転送されない。
【0163】次いで、制御信号φLMがローレベルLか
らハイレベルHに転じ、CCDラインメモリ部40から
水平電荷転送素子45への電荷の転送を禁止する。その
後、図8の時刻t2におけるように、水平駆動信号φH
4をローレベルLからハイレベルHにすると共に、水平
駆動信号φH5をハイレベルHからローレベルLにす
る。水平駆動信号φH5が供給されている水平電荷転送
段内の電荷が、水平駆動信号φH4が供給されている水
平電荷転送段へ転送される。水平駆動信号φH5が供給
されている水平電荷転送段が空になる。
【0164】図10(B)は、図8に示した時刻t2で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
10(A)に示した時刻t1での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷g1の各々が1水平電荷転送段分だ
け下流側に転送されている。
【0165】次に、図8の時刻t3におけるように、水
平駆動信号φH4をハイレベルHからローレベルLにす
ると共に、水平駆動信号φH3をローレベルLからハイ
レベルHにする。また、水平駆動信号φH5をローレベ
ルLからハイレベルHにし、水平駆動信号φH6をハイ
レベルHからローレベルLにする。
【0166】水平駆動信号φH4またはφH6が供給さ
れている水平電荷転送段内の電荷が、水平駆動信号φH
3またはφH5が供給されている水平電荷転送段へ転送
される。
【0167】このように、下流側の電荷から徐々に転送
してゆくアコーディオン転送を、1つのサブグループS
gから転送された4つの電荷単位で行う。このアコーデ
ィオン転送では、ある時期までは下流側の電荷と最上流
の電荷との間隔が徐々に拡がる。その後は、後述するよ
うに、最下流の電荷の転送を止めて上流側の電荷のみを
徐々に下流側へ転送する。最下流の電荷と上流側の電荷
との間隔が徐々に狭まる。電荷の分布域を下流側に拡げ
る動作と、電荷の分布域の上流端を下流側に移動させる
動作とが、所望回数ずつ行われる。
【0168】図11(A)は、図8に示した時刻t3で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
10(B)に示した時刻t2での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷g1およびrの各々が1水平電荷転
送段分だけ下流側に転送されている。
【0169】次いで、図8の時刻t4におけるように、
水平駆動信号φH2をハイレベルHにし、水平駆動信号
φH3をローレベルLにする。水平駆動信号φH4をハ
イレベルHにし、水平駆動信号φH5をローレベルLに
する。また、水平駆動信号φH6をハイレベルHにし、
水平駆動信号φH7をローレベルLにする。水平駆動信
号φH3、φH5、φH7が供給される水平電荷転送段
に分布していた各電荷が、それぞれ1水平電荷転送段
分、下流側へ転送される。
【0170】図11(B)は、図8に示した時刻t4で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
11(A)に示した時刻t3での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷g1、rおよびg2の各々が1水平
電荷転送段分だけ下流側に転送されている。電荷が最も
広範囲に亘って分布し、4種類の電荷g1、r、g2、
bの各々が1つおきの水平電荷転送段に分布している。
この状態では、4種類の電荷を互いに同期させて転送す
ることができる。
【0171】次に、図8の時刻t5におけるように、水
平駆動信号φH1をハイレベルHにし、水平駆動信号φ
H2をローレベルLにする。水平駆動信号φH3をハイ
レベルHにし、水平駆動信号φH4をローレベルLにす
る。水平駆動信号φH5をハイレベルHにし、水平駆動
信号φH6をローレベルLにする。また、水平駆動信号
φH7をハイレベルHにし、水平駆動信号φH8をロー
レベルLにする。水平駆動信号φH2、φH4、φH
6、φH8が供給される水平電荷転送段に分布していた
各電荷が、それぞれ1水平電荷転送段分、下流側へ転送
される。
【0172】図12(A)は、図8に示した時刻t5で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
11(B)に示した時刻t4での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷g1、r、g2およびbの各々が1
水平電荷転送段分だけ下流側に転送されている。水平電
荷転送素子45内の電荷g1の各々が、第1グループG
p1に含まれる垂直電荷転送チャネル20aのうちで電
荷g1を転送する垂直電荷転送チャネル20aに対応す
る水平電荷転送段に分布する。この後、1つのサブグル
ープSgから転送された4つの電荷単位で、最下流の電
荷g1の転送を停止したまま上流側の電荷を徐々に下流
側に転送して、電荷の分布幅を狭くする。
【0173】図8の時刻t6におけるように、水平駆動
信号φH2をハイレベルHにし、水平駆動信号φH3を
ローレベルLにする。水平駆動信号φH4をハイレベル
Hにし、水平駆動信号φH5をローレベルLにする。ま
た、水平駆動信号φH6をハイレベルHにし、水平駆動
信号φH7をローレベルLにする。水平駆動信号φH
3、φH5、φH7が供給される水平電荷転送段に分布
していた各電荷が、それぞれ1水平電荷転送段分、下流
側へ転送される。
【0174】図12(B)は、図8に示した時刻t6で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
12(A)に示した時刻t5での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷r、g2およびbの各々が、1水平
電荷転送段分だけ下流側に転送されている。
【0175】次に、図8の時刻t7におけるように、水
平駆動信号φH3をハイレベルHにし、水平駆動信号φ
H4をローレベルLにする。また、水平駆動信号φH5
をハイレベルHにし、水平駆動信号φH6をローレベル
Lにする。水平駆動信号φH4、φH6が供給される水
平電荷転送段に分布していた各電荷が、それぞれ1水平
電荷転送段分、下流側へ転送される。
【0176】図13(A)は、図8に示した時刻t7で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
12(B)に示した時刻t6での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷g2およびbの各々が1水平電荷転
送段分だけ下流側に転送されている。
【0177】次いで、図8の時刻t8におけるように、
水平駆動信号φH4をハイレベルHとし、水平駆動信号
φH5をローレベルLにする。水平駆動信号φH5が供
給される水平電荷転送段に分布していた各電荷が、それ
ぞれ1水平電荷転送段分、下流側へ転送される。
【0178】図13(B)は、図8に示した時刻t8で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。図
13(A)に示した時刻t7での状態から、水平電荷転
送素子45内の電荷bの各々が1水平電荷転送段分だけ
下流側に転送されている。
【0179】図13(B)に示すように、水平電荷転送
素子45内の電荷g1、r、g2およびbの各々が、第
1グループGp1の垂直電荷転送チャネル20aの各々
に対応する水平電荷転送段、すなわち水平駆動信号φH
1〜φH4が供給される水平電荷転送段に分布する。第
1グループGp1の各垂直電荷転送チャネル20aに対
応する転送制御段の各々には、未だ水平電荷転送素子4
5へ転送されていない電荷が留まっている。
【0180】次に、図8の時刻t9におけるように、制
御信号φLMがハイレベルHからローレベルLになる。
水平駆動信号φH1〜φH4はそれぞれハイレベルHに
あり、水平駆動信号φH5〜φH8はそれぞれローレベ
ルLにある。このため、水平駆動信号φH1〜φH4が
供給されている水平電荷転送段の各々へCCDラインメ
モリ部40から電荷が転送される。すなわち、第1グル
ープGp1の垂直電荷転送チャネル20aの各々から電
荷g1、r、g2またはbが水平電荷転送素子45へ転
送される。
【0181】図14(A)は、図8に示した時刻t9で
の各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。水
平電荷転送素子45内において電荷g1同士、電荷r同
士、電荷g2同士および電荷b同士が加算(混合)され
る。以下、本明細書においては、互いに加算(混合)さ
れた2つの電荷g1、2つの電荷r、2つの電荷g2お
よび2つの電荷bを、それぞれ、「電荷g1−g1」、
「電荷r−r」、「電荷g2−g2」または「電荷b−
b」と表記する。
【0182】次いで、制御信号φLMがローレベルLか
らハイレベルHへ転じ、CCDラインメモリ部40から
水平電荷転送素子45への電荷の転送を禁止する。引き
続き、図8の時刻t10におけるように、水平駆動信号
φH1をローレベルLにし、水平駆動信号φH8をハイ
レベルHにする。水平駆動信号φH2、φH3、φH4
はハイレベルHのままとし、水平駆動信号φH5、φH
6、φH7はローレベルLのままとする。水平駆動信号
φH1が供給される水平電荷転送段に分布していた各電
荷が、それぞれ1水平電荷転送段分、下流側へ転送され
る。
【0183】図14(B)は、図8に示した時刻t10
での各電荷g1−g1、r−r、g2−g2およびb−
bの分布状態を示す。図14(A)に示した時刻t9で
の状態から、水平電荷転送素子45内の電荷g1−g1
の各々が1水平電荷転送段分だけ下流側に転送されてい
る。最も下流の電荷g1−g1は、最も上流の補助水平
電荷転送段に分布する。
【0184】次に、図8の時刻t11におけるように、
水平駆動信号φH1をハイレベルHにし、水平駆動信号
φH2をローレベルLにする。また、水平駆動信号φH
7をハイレベルHにし、水平駆動信号φH8をローレベ
ルLにする。水平駆動信号φH2、φH8が供給される
補助水平電荷転送段または水平電荷転送段に分布してい
た各電荷が、それぞれ1補助水平電荷転送段分または1
水平電荷転送段分、下流側へ転送される。
【0185】図15(A)は、図8に示した時刻t11
での各電荷g1−g1、r−r、g2−g2およびb−
bの分布状態を示す。図14(B)に示した時刻t10
での状態から、水平電荷転送素子45内の電荷g1−g
1、r−rの各々が1水平電荷転送段分だけ下流側に転
送されている。
【0186】次いで、図8の時刻t12におけるよう
に、水平駆動信号φH2をハイレベルHにし、水平駆動
信号φH3をローレベルLにする。水平駆動信号φH6
をハイレベルHにし、水平駆動信号φH7をローレベル
Lにする。また、水平駆動信号φH8をハイレベルHに
し、水平駆動信号φH1をローレベルLにする。水平駆
動信号φH1、φH3、φH7が供給される補助水平電
荷転送段または水平電荷転送段に分布していた各電荷
が、それぞれ1補助水平電荷転送段分または1水平電荷
転送段分、下流側へ転送される。アコーディオン転送を
終了する。
【0187】図15(B)は、図8に示した時刻t12
での各電荷g1−g1、r−r、g2−g2およびb−
bの分布状態を示す。図14(B)に示した時刻t10
での状態から、水平電荷転送素子45内の電荷g1−g
1の各々が1補助水平電荷転送段分または1水平電荷転
送段分だけ下流側に転送され、電荷r−rの各々が1補
助水平電荷転送段分または1水平電荷転送段分だけ下流
側に転送され、電荷g2−g2の各々が1水平電荷転送
段分だけ下流側に転送される。
【0188】その結果、水平電荷転送素子45内におい
ては、最も下流の補助水平電荷転送段から上流に向かっ
て1補助水平電荷転送段または1水平電荷転送段おき
に、電荷g1−g1、r−r、g2−g2およびb−b
がこの順番で繰返し分布する。
【0189】この後、水平駆動信号φH1、φH3、φ
H5およびφH7が組になって、同じ位相の下にローレ
ベルLからハイレベルHへ、また、ハイレベルHからロ
ーレベルLへと繰返しそのレベルを変化させる。また、
水平駆動信号φH2、φH4、φH6およびφH8が組
になって、同じ位相の下にハイレベルHからローレベル
Lへ、また、ローレベルLからハイレベルHへと繰返し
そのレベルを変化させる。このとき、水平駆動信号φH
1、φH3、φH5およびφH7の位相は、水平駆動信
号φH2、φH4、φH6およびφH8の位相と逆にな
る。
【0190】その結果、水平電荷転送素子45内の電荷
g1−g1、r−r、g2−g2およびb−bの各々が
互いに同期しつつ出力部60へ向けて転送される。
【0191】以上のようにラインメモリ部40および水
平電荷転送素子45を制御することにより、水平電荷転
送素子45内で所望の電荷同士を加算(水平加算)する
ことができる。
【0192】出力部60は、水平電荷転送素子45から
受け取った電荷に基づいて、画像信号(信号電圧)を順
次出力する。図1に示した映像信号処理回路70は、こ
れらの画像信号(信号電圧)を利用して画像データを生
成する。映像信号処理回路70で生成された画像データ
は、画像データ出力部75へ送られて、フレームメモリ
等の記憶媒体に一旦記憶される。その後、画像データ出
力部75から表示部80へ画像データが供給され、表示
部80が画像を表示する。
【0193】第1の実施例によるCCDイメージセンサ
10aを備えたCCD撮像システム100は、上述のよ
うにして電荷の垂直加算および水平加算を行って、モニ
ター表示を行うことができる。動画をモニター表示する
こともできるし、静止画をモニター表示することも可能
である。また、電荷の水平加算のみを行うことも可能で
ある。
【0194】電荷を垂直加算および水平加算して画像デ
ータを得るので、電荷の垂直加算のみを行って画像デー
タを得た場合に比べて、より良好な再生画像を得ること
が容易になる。
【0195】また、水平電荷転送素子45における水平
電荷転送段の数が1垂直電荷転送チャネルに対して1つ
で済むことから、次の利点が得られる。
【0196】すなわち、1垂直電荷転送チャネルに対し
て2つの水平電荷転送段を設けている従来の水平電荷転
送素子に比べて、同じデータレートの下での1水平読出
期間の長さがほぼ1/2に短縮される。これに伴って、
モニター表示の際のフレーム数をほぼ2倍に高めること
ができ、より自然なモニター表示を行うことが容易にな
る。従来と同じフレーム数でモニター表示を行った場合
には、データレートがほぼ1/2になることから、水平
電荷転送素子の駆動周波数をほぼ1/2に低減させるこ
とができる。その結果、CCD撮像システムにおける主
な電力消費源である水平電荷転送素子の駆動電力をほぼ
1/2に削減することができる。
【0197】一方、CCD撮像システム100の撮像モ
ードが静止画記録モードのときには、例えばインターレ
ース走査の下に各垂直電荷転送素子20が駆動される。
1つの光電変換素子行から各垂直電荷転送素子20へ読
み出された電荷の各々は、同じタイミングでCCDライ
ンメモリ部40まで転送される。電荷の垂直加算は行わ
れない。
【0198】静止画記録モードの際にも、各垂直電荷転
送チャネル20aが例えば2つのグループに分けられ
る。そして、これらのグループ毎に異なるタイミング
で、CCDラインメモリ部40から水平電荷転送素子4
5へ電荷が転送される。
【0199】例えば各垂直電荷転送チャネル20aを2
つのグループに分けた場合、一方のグループは、光電変
換素子列を偶数列と奇数列とに分けたときの偶数列に対
応する各垂直電荷転送チャネル20aによって構成され
る。他方のグループは、奇数列に対応する各垂直電荷転
送チャネル20aによって構成される。
【0200】まず、一方のグループの各垂直電荷転送チ
ャネル20aから水平電荷転送素子45へ電荷が転送さ
れる。これらの電荷を水平電荷転送素子45から出力部
60へ転送し終えた後に、他方のグループの各垂直電荷
転送チャネル20aから水平電荷転送素子45へ電荷が
転送され、さらに、出力部60へ転送される。
【0201】CCDラインメモリ部40から水平電荷転
送素子45への電荷の転送は、図9を用いて既に説明し
た原理に従って行われる。
【0202】水平電荷転送素子45内での電荷転送の際
には、水平駆動信号φH1、φH3、φH5およびφH
7が組になって、同じ位相の下にローレベルLからハイ
レベルHへ、また、ハイレベルHからローレベルLへと
繰返しそのレベルを変化させる。また、水平駆動信号φ
H2、φH4、φH6およびφH8が組になって、同じ
位相の下にハイレベルHからローレベルLへ、また、ロ
ーレベルLからハイレベルHへと繰返しそのレベルを変
化させる。このとき、水平駆動信号φH1、φH3、φ
H5およびφH7の位相は、水平駆動信号φH2、φH
4、φH6およびφH8の位相と逆になる。
【0203】その結果、水平電荷転送素子45内の各電
荷が互いに同期しつつ出力部60へ向けて転送される。
【0204】出力部60は、水平電荷転送素子45から
受け取った電荷に基づいて、画像信号(信号電圧)を順
次出力する。図1に示した映像信号処理回路70は、こ
れらの画像信号(信号電圧)を利用して静止画の画像デ
ータを生成する。映像信号処理回路70で生成された画
像データは、画像データ出力部75へ送られて、フレー
ムメモリ等の記憶媒体に一旦記憶される。
【0205】その後、画像データ出力部75から表示部
80へ画像データが供給され、表示部80が静止画を表
示する。あるいは、画像データ出力部75から記録部8
2へ画像データが供給され、例えばメモリカード等の記
録媒体に静止画の画像データが記録される。CCD撮像
システム100は、全ての光電変換素子15それぞれに
蓄積された電荷に基づいて、静止画の画像データを生成
する。勿論、静止画記録モードの際に電荷の垂直加算ま
たは水平加算を行うことも可能である。
【0206】制御信号φLMおよび水平駆動信号φH1
〜φH8の波形を図8に示した波形にすると、上述のよ
うに、水平電荷転送素子45内で電荷g1同士、電荷r
同士、電荷g2同士および電荷b同士が加算(混合)さ
れる。
【0207】制御信号φLMおよび水平駆動信号φH1
〜φH8の波形を選択することにより、以下に述べるよ
うに、水平電荷転送素子45内で電荷r同士および電荷
b同士を加算(混合)し、更に、電荷g1と電荷g2と
を加算(混合)することができる。
【0208】図16は、水平電荷転送素子45内で電荷
g1と電荷g2とを加算(混合)し、さらに、電荷r同
士および電荷b同士をそれぞれ加算(混合)することが
できる制御信号φLMおよび水平駆動信号φH1〜φH
8の波形の一例を示す。
【0209】図17は、各垂直電荷転送チャネル20a
のグループ分けの仕様を示す。
【0210】図18(A)および図18(B)は、図1
6に示した時刻T1、T2での電荷の分布の様子を模式
的に示す。
【0211】図19(A)および図19(B)は、図1
6に示した時刻T3、T5での電荷の分布の様子を模式
的に示す。
【0212】図20(A)および図20(B)は、図1
6に示した時刻T7、T10での電荷の分布の様子を模
式的に示す。
【0213】なお、図17〜図20(B)に示した構成
要素は全て図5に示されているので、各構成要素には図
5で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を
省略する。
【0214】図17に示すように、水平駆動信号φH1
〜φH8の波形を図16に示す波形にすることにより、
各垂直電荷転送チャネル20aが第1グループGp1お
よび第2グループGp2の計2つのグループに分けられ
る。これら2つのグループ毎に異なるタイミングで、C
CDラインメモリ部40から水平電荷転送素子45へ電
荷が転送される。
【0215】第1グループGp1および第2グループG
p2のそれぞれは、光電変換素子行方向に所定のパター
ンで選択された4つの垂直電荷転送チャネル20aによ
って構成されるサブグループSgを所定個含む。図17
には、第1グループGp1に含まれる3つのサブグルー
プSg1、Sg2、Sg3と、第2グループGp2含ま
れる2つのサブグループSg1、g2とが示されてい
る。
【0216】第1グループGp1中のサブグループSg
の各々は、図17での左から数えて(1+8y)(yは
0以上の整数を表す。以下同じ。)番目に当たる垂直電
荷転送チャネル20aと、この垂直電荷転送チャネル2
0aから右側へ数えて1、3、4番目に当たる各垂直電
荷転送チャネル20aとによって構成される。これらの
垂直電荷転送チャネル20aは、左のものから順番に、
電荷g1、電荷r、電荷b、電荷g1を転送する。
【0217】第2グループGp2中のサブグループSg
の各々は、図17での左から数えて(3+8y)番目に
当たる垂直電荷転送チャネル20aと、この垂直電荷転
送チャネル20aから右側へ数えて3、4、5番目に当
たる各垂直電荷転送チャネル20aとによって構成され
る。これらの垂直電荷転送チャネル20aは、左のもの
から順番に、電荷g2、電荷r、電荷g2、電荷bを転
送する。
【0218】以下、第2グループGp2の垂直電荷転送
チャネル20aの各々から水平電荷転送素子45へ電荷
を転送した後に、第1グループGp1の垂直電荷転送チ
ャネル20aの各々から水平電荷転送素子45へ電荷を
転送して、水平電荷転送素子45内で電荷の水平加算を
行う方法について、具体的に説明する。
【0219】図16に示すように、CCDラインメモリ
部40から水平電荷転送素子45へ電荷を転送する前の
段階の時刻T0では、水平駆動信号φH1、φH2、φ
H4、φH5がローレベルL(例えば0V)にあり、水
平駆動信号φH3、φH6、φH7、φH8および制御
信号φLMがハイレベルH(例えば+3.3V)にあ
る。したがって、図16に示した時刻T0においては、
CCDラインメモリ部40から水平電荷転送素子45へ
電荷が転送されない。
【0220】図16に示した時刻T1におけるように、
CCDラインメモリ部40から水平電荷転送素子45へ
電荷を転送する際には、制御信号φLMをローレベルL
にし、水平駆動信号φH3およびφH6〜φH8をそれ
ぞれハイレベルHにする。水平駆動信号φH1〜φH2
およびφH4〜φH5は、それぞれローレベルLにす
る。
【0221】図18(A)に示すように、図16に示し
た時刻T1では、水平駆動信号φH3、φH6〜φH8
が供給されている各水平電荷転送段に、CCDラインメ
モリ部40から電荷が転送される。すなわち、第2グル
ープGp2の垂直電荷転送チャネル20aの各々から電
荷g2、g1またはbが水平電荷転送素子45へ転送さ
れる。第1グループGp1の垂直電荷転送チャネル20
aの各々から水平電荷転送素子45へは、電荷が転送さ
れない。
【0222】次いで、制御信号φLMをローレベルLか
らハイレベルHにし、CCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45への電荷の転送を禁止する。その
後、図16の時刻T2におけるように、水平駆動信号φ
H5をハイレベルHにし、水平駆動信号φH6をローレ
ベルLにする。水平駆動信号φH6が供給されている水
平電荷転送段内の電荷が、水平駆動信号φH5が供給さ
れている水平電荷転送段へ転送される。このとき、水平
駆動信号φH1を、図16においてハッチングを付して
示したように、ローレベルLからハイレベルHに転じさ
せてもよい。
【0223】図18(B)は、図16に示した時刻T2
での各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。
図18(A)に示した時刻T1での状態から、水平電荷
転送素子45内の電荷rの各々が1水平電荷転送段分だ
け下流側に転送されている。
【0224】次に、図16の時刻T3におけるように、
水平駆動信号φH2をハイレベルHにし、水平駆動信号
φH3をローレベルLにする。水平駆動信号φH4をハ
イレベルHにし、水平駆動信号φH5をローレベルLに
する。また、水平駆動信号φH6をハイレベルHにし、
水平駆動信号φH7をローレベルLにする。水平駆動信
号φH3、φH5、φH7が供給されている水平電荷転
送段内の電荷が、それぞれ1水平電荷転送段分、下流側
へ転送される。
【0225】図19(A)は、図16に示した時刻T3
での各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。
図18(B)に示した時刻T2での状態から、水平電荷
転送素子45内の電荷g2およびrの各々が1水平電荷
転送段分だけ下流側に転送されている。
【0226】次いで、図16の時刻T4におけるよう
に、水平駆動信号φH1をハイレベルHにし、水平駆動
信号φH2をローレベルLにする。水平駆動信号φH3
をハイレベルHにし、水平駆動信号φH4をローレベル
Lにする。水平駆動信号φH5をハイレベルHにし、水
平駆動信号φH6をローレベルLにする。また、水平駆
動信号φH7をハイレベルHにし、水平駆動信号φH8
をローレベルLにする。水平駆動信号φH2、φH4、
φH6、φH8が供給されている水平電荷転送段内の電
荷が、それぞれ1水平電荷転送段分、下流側へ転送され
る。
【0227】その結果、水平電荷転送素子45内の電荷
g2の各々は、第1グループGp1の垂直電荷転送チャ
ネル20aのうちで電荷g1を転送する垂直電荷転送チ
ャネル20aの各々に対応する水平電荷転送段に分布す
る。第1グループGp1の各垂直電荷転送チャネル20
aに対応する転送制御段の各々には、未だ水平電荷転送
素子45へ転送されていない電荷が留まっている。
【0228】次に、図16の時刻T5におけるように、
制御信号φLMをハイレベルHからローレベルLにす
る。水平駆動信号φH1およびφH5は、ハイレベルH
にあり、水平駆動信号φH2〜φH4、φH6〜φH8
はローレベルLにある。このため、水平駆動信号φH
1、φH5が供給されている水平電荷転送段の各々へC
CDラインメモリ部40から電荷が転送される。
【0229】図19(B)は、図16に示した時刻T5
での各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。
第1グループGp1に含まれる垂直電荷転送チャネル2
0aのうちで電荷g1を転送する垂直電荷転送チャネル
20aの各々から、水平駆動信号φH1、φH5が供給
されている水平電荷転送段の各々へ、電荷g1が転送さ
れる。その結果、水平電荷転送素子45内において、電
荷g1と電荷g2とが加算(混合)される。以下、本明
細書においては、互いに加算(混合)された電荷r1と
電荷r2とを、「電荷r1−r2」と表記する。
【0230】次いで、制御信号φLMをローレベルLか
らハイレベルHにし、CCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45への電荷の転送を禁止する。その
後、図16の時刻T6におけるように、水平駆動信号φ
H2をハイレベルHにし、水平駆動信号φH3をローレ
ベルLにする。水平駆動信号φH4をハイレベルHに
し、水平駆動信号φH5をローレベルLにする。水平駆
動信号φH6をハイレベルHにし、水平駆動信号φH7
をローレベルLにする。水平駆動信号φH8をハイレベ
ルHにし、水平駆動信号φH1をローレベルLにする。
【0231】水平駆動信号φH1、φH3、φH5、φ
H7が供給されている水平電荷転送段内の電荷が、それ
ぞれ1水平電荷転送段分、下流側へ転送される。最も下
流の電荷r1−r2は、最も上流の補助水平電荷転送段
に達する。
【0232】その結果、水平電荷転送素子45内の電荷
rの各々は、第1グループGp1の垂直電荷転送チャネ
ル20aのうちで電荷rを転送する垂直電荷転送チャネ
ル20aの各々に対応する水平電荷転送段に分布する。
【0233】次に、図16の時刻T7におけるように、
制御信号φLMをハイレベルHからローレベルLにす
る。水平駆動信号φH2はハイレベルHにあり、水平駆
動信号φH1、φH3〜φH8はローレベルLにある。
このため、水平駆動信号φH2が供給されている水平電
荷転送段の各々へCCDラインメモリ部40から電荷が
転送される。
【0234】図20(A)は、図16に示した時刻T7
での各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示す。
第1グループGp1に含まれる垂直電荷転送チャネル2
0aのうちで電荷rを転送する垂直電荷転送チャネル2
0aの各々から、水平駆動信号φH2が供給されている
水平電荷転送段の各々へ、電荷rが転送される。
【0235】その結果、水平電荷転送素子45内におい
て、2つの電荷r同士が加算(混合)される。一方の電
荷rは、第2グループGp2に含まれる垂直電荷転送チ
ャネル20aを介して水平電荷転送素子45へ転送され
てきたものであり、他方の電荷rは、第1グループGp
1に含まれる垂直電荷転送チャネル20aを介して水平
電荷転送素子45へ転送されてきたものである。
【0236】次いで、制御信号φLMをローレベルLか
らハイレベルHにし、CCDラインメモリ部40から水
平電荷転送素子45への電荷の転送を禁止する。その
後、図16の時刻T8におけるように、水平駆動信号φ
H1をハイレベルHにし、水平駆動信号φH2をローレ
ベルLにする。水平駆動信号φH3、φH5、φH7を
ハイレベルHにする。水平駆動信号φH4、φH4、φ
H6、φH8はローレベルLにある。
【0237】水平駆動信号φH2、φH4、φH6、φ
H8が供給される水平電荷転送段または補助水平電荷転
送段に分布していた電荷の各々が、それぞれ1水平電荷
転送段分または1補助水平電荷転送段分、下流側に転送
される。すなわち、水平電荷転送素子45内の電荷g1
−g2、r−rおよびbの各々が、1水平電荷転送段分
または1補助水平電荷転送段分だけ下流側に転送され
る。
【0238】次に、図16の時刻T9におけるように、
水平駆動信号φH2をハイレベルHにし、水平駆動信号
φH3をローレベルLにする。水平駆動信号φH4をハ
イレベルHにし、水平駆動信号φH5をローレベルLに
する。水平駆動信号φH6をハイレベルHにし、水平駆
動信号φH7をローレベルLにする。また、水平駆動信
号φH8をハイレベルHにし、水平駆動信号φH1をロ
ーレベルLにする。
【0239】水平駆動信号φH1、φH3、φH5、φ
H7が供給される水平電荷転送段または補助水平電荷転
送段に分布していた電荷の各々が、それぞれ1水平電荷
転送段分または1補助水平電荷転送段分、下流側に転送
される。すなわち、水平電荷転送素子45内の電荷g1
−g2、r−rおよびbの各々が、1水平電荷転送段分
または1補助水平電荷転送段分だけ下流側に転送され
る。
【0240】その結果、水平電荷転送素子45内の電荷
bの各々は、第1グループGp1の垂直電荷転送チャネ
ル20aのうちで電荷bを転送する垂直電荷転送チャネ
ル20aの各々に対応する水平電荷転送段に分布する。
【0241】次に、図16の時刻T10におけるよう
に、制御信号φLMをハイレベルHからローレベルLに
する。水平駆動信号φH4はハイレベルHにあり、水平
駆動信号φH1〜φH3、φH5〜φH8はローレベル
Lにある。このため、水平駆動信号φH4が供給されて
いる水平電荷転送段の各々へCCDラインメモリ部40
から電荷が転送される。
【0242】図20(B)は、図16に示した時刻T1
0での各電荷g1、r、g2およびbの分布状態を示
す。第1グループGp1に含まれる垂直電荷転送チャネ
ル20aのうちで電荷bを転送する垂直電荷転送チャネ
ル20aの各々から、水平駆動信号φH4が供給されて
いる水平電荷転送段の各々へ、電荷bが転送される。
【0243】その結果、水平電荷転送素子45内におい
て、2つの電荷b同士が加算(混合)される。一方の電
荷bは、第2グループGp2に含まれる垂直電荷転送チ
ャネル20aを介して水平電荷転送素子45へ転送され
てきたものであり、他方の電荷bは、第1グループGp
1に含まれる垂直電荷転送チャネル20aを介して水平
電荷転送素子45へ転送されてきたものである。
【0244】水平電荷転送素子45内においては、最も
下流の補助水平電荷転送段から上流に向かって1補助水
平電荷転送段または1水平電荷転送段おきに、電荷g1
−g2、r−r、g1−g2およびb−bがこの順番で
繰返し分布する。
【0245】この後、図16に示すように、水平駆動信
号φH1、φH3、φH5およびφH7を1組にして、
同じ位相の下にローレベルLからハイレベルHへ、ま
た、ハイレベルHからローレベルLへと繰返しそのレベ
ルを変化させる。また、水平駆動信号φH2、φH4、
φH6およびφH8を1組にして、同じ位相の下にハイ
レベルHからローレベルLへ、また、ローレベルLから
ハイレベルHへと繰返しそのレベルを変化させる。この
とき、水平駆動信号φH1、φH3、φH5およびφH
7の位相を、水平駆動信号φH2、φH4、φH6およ
びφH8の位相と逆にする。
【0246】その結果、水平電荷転送素子45内の電荷
g1−g1、r−r、g2−g2およびb−bの各々
が、互いに同期しつつ出力部60へ向けて転送される。
【0247】このようにしてラインメモリ部40および
水平電荷転送素子45とを制御することにより、水平電
荷転送素子45内で電荷g1と電荷g2とを加算(水平
加算)し、更に電荷r同士および電荷b同士をそれぞれ
加算(水平加算)することができる。このような水平加
算を行うと、図8に示したタイミングチャートに従って
電荷を水平加算した場合に得られる利点と同様の利点が
得られる他、更に、下記(1) 〜(3) の利点が得られる。 (1) 光電変換素子行方向に最も近接する同種の電荷が水
平加算されるので、光電変換素子行方向のMTF(モジ
ュレーション・トランスファー・ファンクション:変調
度)が加算(平均化)によって低下するのを最小限に抑
えることができる。
【0248】すなわち、モニター表示される画像の解像
度が水平加算に起因して低下するのを、最小限に抑える
ことができる。
【0249】なお、図3に示した色フィルタアレイ55
についての説明の中で述べたように、第1色フィルタ列
FC1を構成する緑色フィルタG1と、第3色フィルタ
列FC3を構成する緑色フィルタG2とは、参照符号を
便宜的に変えただけであり、両者は同じ材料によって形
成されている。したがって、電荷g1と電荷g2とは同
種の電荷である。 (2) 上記(1) の利点が得られる結果として、高品質の再
生画像を表示することが容易になる。 (3) 図16から明らかなように、水平駆動信号φH3と
水平駆動信号φH7とを同じ波形にすることができる。
また、図16においてハッチングを付したパルスを水平
駆動信号φH1に加えれば、水平駆動信号φH1と水平
駆動信号φH5とを同じ波形にすることができる。した
がって、水平電荷転送素子45の駆動に必要な水平駆動
信号の種類数を8から6〜7にまで低減させることがで
きる。
【0250】これに伴って、水平電荷転送素子45を駆
動させるのに必要な電圧供給線(水平駆動信号供給線)
の本数も6〜7にまで低減させることができる。
【0251】その結果として、CCDイメージセンサ1
0aの作製に要する半導体チップを小型化できると共
に、駆動回路65(図1参照)の構成を簡素化化するこ
とができる。
【0252】次に、図1に示したCCDイメージセンサ
10に係る第2の実施例によるCCDイメージセンサに
ついて説明する。
【0253】図21は、第2の実施例によるCCDイメ
ージセンサ10bにおける光電変換素子、垂直電荷転送
素子、CCDラインメモリ部、水平電荷転送素子および
出力部の平面配置を概略的に示す部分平面図である。
【0254】図21に示すように、CCDイメージセン
サ10bにおいては、多数個の光電変換素子15が画素
ずらし配置されている。この点で、CCDイメージセン
サ10bは、第1の実施例によるCCDイメージセンサ
10aと大きく異なる。
【0255】他に下記(1) 〜(7) の点でも、CCDイメ
ージセンサ10bはCCDイメージセンサ10aと異な
る。 (1) 各光電変換素子15の平面視上の形状および各光電
変換素子領域16の平面視上の形状が、それぞれ八角形
である。 (2) 個々の垂直電荷転送チャネル20aが、対応する光
電変換素子列に沿って蛇行する領域を含んでいる。これ
に伴って、個々の垂直電荷転送素子20も、対応する光
電変換素子列に沿って蛇行する領域を含んでいる。 (3) 個々の光電変換素子15の平面視上の右斜下の辺に
沿って、読出ゲート用チャネル領域が1つずつ配置され
ている。 (4) 最も下流の第1垂直転送電極31aを除き、第1垂
直転送電極31aの各々が、水平電荷転送素子45側か
ら数えて偶数番目の光電変換素子行とその直ぐ下流の奇
数番目の光電変換素子行との間をこれらの光電変換素子
行に沿って蛇行する領域を含んでいる。最も下流の第1
垂直転送電極31aは、水平電荷転送素子45側から数
えて1番目の光電変換素子行の下流側をこの光電変換素
子行に沿って蛇行する領域を含んでいる。 (5) 最も上流の第2垂直転送電極32aを除き、第2垂
直転送電極32aの各々が、水平電荷転送素子45側か
ら数えて奇数番目の光電変換素子行とその直ぐ下流の偶
数番目の光電変換素子行との間をこれらの光電変換素子
行に沿って蛇行する領域を含んでいる。最も上流の第2
垂直転送電極32aは、最も上流の光電変換素子行の上
流側をこの光電変換素子行に沿って蛇行する領域を含ん
でいる。 (6) 個々の第1垂直転送電極31aは、この第1垂直転
送電極31aが対応している奇数行中の光電変換素子そ
れぞれに対応する全ての読出ゲート21を構成し、個々
の第2垂直転送電極32aは、この第2垂直転送電極3
2aが対応している奇数行中の光電変換素子それぞれに
対応する全ての読出ゲート21を構成する。 (7) 第1補助転送電極33が、蛇行しつつ全体としては
光電変換素子行方向に延在している。
【0256】これらの相違点を除けば、図21に示した
CCDイメージセンサ10bは、第1の実施例によるC
CDイメージセンサ10aと同様の構成を有する。
【0257】このため、図21に示した構成要素のうち
で図4に示した構成要素と機能上共通するものについて
は、図4で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその
説明を省略する。ただし、第1垂直転送電極については
新たな参照符号「31a」を付し、第2垂直転送電極に
ついては新たな参照符号「32a」を付してある。
【0258】なお、図21においては、光遮蔽膜、保護
膜、第1の平坦化膜、第2の平坦化膜およびマイクロレ
ンズアレイの図示を省略している。また、色フィルタア
レイ自体の図示も省略しているが、各光電変換素子15
上に配置されている色フィルタの色を記号G1、G2、
RまたはBで示してある。記号G1、G2、RおよびB
の意味については、後に図22を参照しつつ説明する。
【0259】本実施例によるCCDイメージセンサ10
bの特徴の1つである「画素ずらし配置」とは、本明細
書においては下記の配置を意味する。
【0260】すなわち、奇数番目に当たる光電変換素子
列の各光電変換素子に対し、偶数番目に当たる光電変換
素子列の光電変換素子の各々が、光電変換素子列内での
光電変換素子のピッチの約1/2、列方向にずれ、奇数
番目に当たる光電変換素子行の各光電変換素子に対し、
偶数番目に当たる光電変換素子行の光電変換素子の各々
が、光電変換素子行内での光電変換素子のピッチの約1
/2、行方向にずれ、光電変換素子列の各々が奇数行ま
たは偶数行の光電変換素子のみを含むような、多数個の
光電変換素子の配置を意味する。「画素ずらし配置」
は、複数行、複数列に亘って行列状に形成された多数個
の光電変換素子の一形態である。
【0261】上記の「光電変換素子列内での光電変換素
子のピッチの約1/2」とは、1/2を含む他に、製造
誤差、設計上もしくはマスク製作上起こる画素位置の丸
め誤差等の要因によって1/2からはずれてはいるもの
の、得られるCCDイメージセンサの性能およびその画
像の画質からみて実質的に1/2と同等とみなすことが
できる値をも含むものとする。上記の「光電変換素子行
内での光電変換素子のピッチの約1/2」についても同
様である。
【0262】図22は、CCDイメージセンサ10bが
備えている色フィルタアレイ55aの一部を示す平面図
である。同図においては、便宜上、赤色フィルタを記号
Rで示し、緑色フィルタを記号G1またはG2で示し、
青色フィルタを記号Bで示している。
【0263】図22に示した色フィルタアレイ55a
は、緑色フィルタG1のみによって構成された第1色フ
ィルタ列FC11と、赤色フィルタRと青色フィルタB
とが交互に配置された第2色フィルタ列FC12と、緑
色フィルタG2のみによって構成された第3色フィルタ
列FC13と、青色フィルタBと赤色フィルタRとが交
互に配置された第4色フィルタ列FC14とが、紙面の
左から右へ向かってこの順番で繰り返し配置されてい
る。第2色フィルタ列FC12における赤色フィルタR
と青色フィルタBとの配置は、第4色フィルタ列FC1
4における赤色フィルタRと青色フィルタBとの配置と
逆になっている。
【0264】各色フィルタG1、R、G2およびBは、
画素ずらし配置された光電変換素子と同様に、色フィル
タ列方向および色フィルタ行方向にずれている。
【0265】個々の色フィルタG1、R、G2およびB
は、平面視上、色フィルタ列方向に延在する対角線と色
フィルタ行方向に延在する対角線とを有する菱形を呈す
る。色フィルタ列方向は光電変換素子列方向と平行であ
り、色フィルタ行方向は光電変換素子行方向と平行であ
る。
【0266】なお、第1色フィルタ列FC11を構成す
る緑色フィルタG1と、第3色フィルタ列FC13を構
成する緑色フィルタG2とは、参照符号を便宜的に変え
ただけであり、両者は同じ材料によって形成されてい
る。
【0267】上述した構成を有するCCDイメージセン
サ10bでは、例えば8相の垂直駆動信号φV1〜φV
8によって各垂直電荷転送素子20を駆動することによ
り、1/2間引き走査の下に電荷の垂直加算を行うこと
が可能である。このときの配線は、例えば図4に示した
CCDイメージセンサ10aでの配線例と同様である。
この配線を図21に併記する。また、図21には、制御
信号φLMをCCDラインメモリ部40に供給するため
の配線も併記してある。
【0268】1/2間引き走査の下に電荷の垂直加算を
行うときには、例えば、垂直駆動信号φV5とφV4と
に第1の読出パルスが重畳され、垂直駆動信号φV1と
φV8とに第2の読出パルスが重畳される。
【0269】まず、第1の読出パルスが供給されて、図
21での水平電荷転送素子45側から数えて(5+4
y)番目と(6+4y)番目とに相当する各光電変換素
子行中の光電変換素子15の各々から、対応する垂直電
荷転送素子20へ電荷が読み出される。
【0270】次いで、これらの電荷が4垂直電荷転送段
分下流側に転送される。その結果、図21での左から数
えて奇数列に当たる光電変換素子列に対応する垂直電荷
転送素子20の各々においては、垂直駆動信号φV1が
供給される第1垂直転送電極31aを含んで構成される
垂直電荷転送段の各々に、電荷が分布する。一方、図2
1での左から数えて偶数列に当たる光電変換素子列に対
応する垂直電荷転送素子20の各々においては、垂直駆
動信号φV8が供給される第1垂直転送電極32aを含
んで構成される垂直電荷転送段の各々に、電荷が分布す
る。
【0271】この後、第2の読出パルスが供給されて、
図21での水平電荷転送素子45側から数えて(1+4
y)番目と(2+4y)番目とに相当する各光電変換素
子行中の光電変換素子15の各々から、対応する垂直電
荷転送素子20へ電荷が読み出される。
【0272】第2の読出パルスによって読み出された電
荷は、図21での左から数えて奇数列に当たる光電変換
素子列に対応する垂直電荷転送素子20の各々において
は、垂直駆動信号φV1が供給される第1垂直転送電極
31aを含んで構成される垂直電荷転送段の各々に、電
荷が分布する。一方、図21での左から数えて偶数列に
当たる光電変換素子列に対応する垂直電荷転送素子20
の各々においては、垂直駆動信号φV8が供給される第
1垂直転送電極32aを含んで構成される垂直電荷転送
段の各々に、電荷が分布する。これらの垂直電荷転送段
には、上述のように、第1の読出パルスによって読み出
された電荷が既に分布している。したがって、これらの
垂直電荷転送段の各々において、2つの電荷が加算(混
合)される。
【0273】各垂直電荷転送素子20内で加算(垂直加
算)された電荷の各々は、その後さらに下流へ転送され
て、CCDラインメモリ部40を構成する転送制御段4
0aに達する。このとき、CCDラインメモリ部40に
は、全ての種類の電荷、すなわち、電荷g1、電荷r、
電荷g2および電荷が図21での左端の転送制御段40
aからこの順番で繰り返し分布する。
【0274】したがって、この後は第1の実施例による
CCDイメージセンサ10aでの電荷の水平加算の場合
と同様にしてCCDラインメモリ部40および水平電荷
転送素子45を駆動させることにより、所望の電荷を水
平加算することができる。
【0275】その結果、第2の実施例によるCCDイメ
ージセンサ10bを備えたCCD撮像システム100に
おいても、第1の実施例によるCCDイメージセンサ1
0aを備えたCCD撮像システム100について既に説
明した利点と同様の利点が得られる。
【0276】一方、CCD撮像システム100の撮像モ
ードが静止画記録モードのときには、例えば1フレーム
が2つのフィールドに分類される。第1のフィールド
は、例えば、垂直駆動信号φV1が供給される垂直転送
電極31aの上流側に隣接する光電変換素子行と、垂直
駆動信号φV8が供給される垂直転送電極32aの上流
側に隣接する光電変換素子行と、垂直駆動信号φV5が
供給される垂直転送電極31aの上流側に隣接する光電
変換素子行と、垂直駆動信号φV4が供給される垂直転
送電極32aの上流側に隣接する光電変換素子行とによ
って構成される。第2のフィールドは、垂直駆動信号φ
V7が供給される垂直転送電極31aの上流側に隣接す
る光電変換素子行と、垂直駆動信号φV6が供給される
垂直転送電極32aの上流側に隣接する光電変換素子行
と、垂直駆動信号φV3が供給される垂直転送電極31
aの上流側に隣接する光電変換素子行と、垂直駆動信号
φV2が供給される垂直転送電極32aの上流側に隣接
する光電変換素子行とによって構成される。
【0277】第1のフィールドを構成する光電変換素子
の各々から各垂直電荷転送路20へ電荷を読み出す際に
は、垂直駆動信号φV1、φV8、φV5およびφV4
に読出パルスがほぼ同じタイミングで重畳される。第2
のフィールドを構成する光電変換素子の各々から各垂直
電荷転送路20へ電荷を読み出す際には、垂直駆動信号
φV7、φV6、φV3およびφV2に読出パルスがほ
ぼ同じタイミングで重畳される。
【0278】光電変換素子15からの電荷の読み出しお
よびその転送は、フィールド単位で行われる。相隣る2
つの光電変換素子行から対応する垂直電荷転送路20へ
読み出された電荷の各々は、同じタイミングでCCDラ
インメモリ部40まで転送される。
【0279】第1の実施例によるCCDイメージセンサ
10aを用いたCCD撮像システムにおける静止画記録
モードでの動作と同様に、各垂直電荷転送チャネル20
aが例えば2つのグループに分けられる。そして、これ
らのグループ毎に異なるタイミングで、CCDラインメ
モリ部40から水平電荷転送素子45へ電荷が転送され
る。1つのグループから受け取った電荷の各々を水平電
荷転送素子45が出力部60へ転送し終えた後に、他の
グループから水平電荷転送素子45へ電荷が転送され
る。
【0280】次に、図1に示したCCDイメージセンサ
10に係る第3の実施例によるCCDイメージセンサに
ついて説明する。
【0281】図23(A)は、第3の実施例によるCC
Dイメージセンサ10cの模式図である。
【0282】CCDイメージセンサ10cは、下記(1)
〜(2) の点で、図4に示したCCDイメージセンサ10
aと異なる。 (1) 色フィルタアレイにおける色フィルタの配列パター
ンが、いわゆるGストライプRB市松型である。Gスト
ライプRB市松型の色フィルタアレイにおいては、緑色
フィルタのみによって構成される色フィルタ列と、赤色
および青色の各色フィルタが交互に繰り返し配列されて
いる色フィルタ列とが、交互に繰り返し配置されてい
る。 (2) 水平電荷転送素子45が、水平駆動信号φH1〜φ
H4によって駆動される。個々の水平駆動信号は、3つ
おきに選択された各水平電荷転送段に供給される。図2
3(A)での左から数えて1、2、3、4番目の垂直電
荷転送チャネル20aの各々は、それぞれ、水平駆動信
号φH1、φH2、φH3、φH4の供給を受ける。各
補助水平電荷転送段は、図23(A)での左のものから
順番に、水平駆動信号φH2、φH3、φH4の供給を
受ける。
【0283】これら(1) 〜(2) の相違点を除けば、CC
Dイメージセンサ10cは図4に示したCCDイメージ
センサ10aと同様の構成を有する。このため、図23
(A)においては、CCDラインメモリ部40よりも上
流側については垂直電荷転送チャネル20aのみを図示
している。
【0284】図23(A)で用いている参照符号および
記号は、図4または図5で用いた参照符号または記号に
よって示される構成要素と機能上同種のものを示してい
る。したがって、これらの参照符号または記号によって
示される構成要素についてはその説明を省略する。
【0285】CCDイメージセンサ10cにおいては、
水平駆動信号φH1〜φH4および制御信号φLMの波
形を適宜選定することにより、電荷の水平加算を行うこ
とができる。
【0286】図23(B)は、CCDラインメモリ部4
0(転送制御段40a)から水平電荷転送素子45へ電
荷を転送した時刻T1から、電荷の加算を行った時刻T
5までの期間での、電荷の分布状態の推移を示す。
【0287】時刻T1において、第2グループGp2に
含まれる各垂直電荷転送チャネル20aから水平電荷転
送素子45へ電荷g2またはrが転送される。これらの
電荷は、水平駆動信号φH3またはφH4が供給される
水平電荷転送段45aに分布する。
【0288】次いで、時刻T2において、水平電荷転送
素子45内の各電荷g2を、1水平電荷転送段45a
分、下流側に転送する。時刻T3において、水平電荷転
送素子45内の各電荷g2、rを、1水平電荷転送段4
5a分、下流側に転送する。さらに、時刻T4におい
て、水平電荷転送素子45内の各電荷rを、1水平電荷
転送段45a分、下流側に転送する。
【0289】水平駆動信号φH1が供給される水平電荷
転送段45aの各々に、電荷g2が分布する。水平駆動
信号φH2が供給される水平電荷転送段45aの各々
に、電荷rが分布する。
【0290】時刻T5において、第1グループGp1に
含まれる垂直電荷転送チャネル20aの各々から水平電
荷転送素子45へ電荷を転送する。水平駆動信号φH1
が供給される水平電荷転送段45aの各々に電荷g1が
転送され、水平駆動信号φH2が供給される水平電荷転
送段45aの各々に電荷rが転送される。
【0291】水平駆動信号φH1が供給される水平電荷
転送段45aの各々において、2つの電荷g1、g2が
加算される。水平駆動信号φH2が供給される水平電荷
転送段45aの各々において、2つの電荷rが加算され
る。
【0292】この後、加算された電荷g1−g2の各々
を1水平電荷転送段45a分、下流側に転送する。加算
された電荷g1−g2と、加算された電荷r−rとが、
1水平電荷転送段45aおきに分布する。
【0293】この後は、水平駆動信号φH1とφH3と
を1組とし、水平駆動信号φH2とφH4とを他の1組
として、これらの組毎にローレベルLからハイレベルH
へ、また、ハイレベルHからローレベルLへと繰返しレ
ベルを変化させる。このとき、水平駆動信号φH1、φ
H3の位相を、水平駆動信号φH2、φH4の位相と逆
にする。
【0294】水平電荷転送素子45内の電荷g1−g
2、r−rの各々が、互いに同期しつつ出力部60へ向
けて転送される。
【0295】このようにして水平電荷転送素子45を駆
動させることができるCCDイメージセンサ10cは、
第1の実施例によるCCDイメージセンサ10aと同様
の効果を奏する。
【0296】以上、実施例によるCCD撮像システムな
らびにCCDイメージセンサおよびその駆動方法につい
て説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるも
のではない。種々の変更、改良、組み合わせ等が可能で
ある。
【0297】例えば、実施例によるCCDイメージセン
サの各々では、各水平転送電極を電圧供給線に接続する
前の段階での数で、1つの水平電荷転送段当たり第1〜
第2水平転送電極を1個ずつ配置した。しかしながら、
水平電荷転送チャネルの構造は変えずに、各水平転送電
極を電圧供給線に接続する前の段階での水平転送電極の
数を、1つの水平電荷転送段当たり1個にすることもで
きる。この場合、第1および第2水平転送電極がそれぞ
れ覆っていた領域が、1個の水平転送電極で覆われる。
補助水平電荷転送段についても同様である。
【0298】また、水平電荷転送素子は、1本のn型チ
ャネルにn+ 型不純物添加領域とn型不純物添加領域と
を所定のパターンで繰り返し形成し、このn型チャネル
上に膜厚がほぼ一定の電気的絶縁膜を介して所定数の転
送電極を形成したタイプの電荷転送素子によって構成す
ることもできる。
【0299】このとき、各水平転送電極を電圧供給線に
接続する前の段階での数で、個々のn+ 型不純物添加領
域の上方に電気的絶縁膜を介して1個ずつ水平転送電極
が配置され、個々のn型不純物添加領域の上方にも電気
的絶縁膜を介して1個ずつ水平転送電極が配置される。
あるいは、1つのn+ 型不純物添加領域とその直ぐ上流
側の1つのn型不純物添加領域とによって構成される1
組の不純物添加領域に1個ずつ、この組を構成する不純
物添加領域の両方を平面視上覆う水平転送電極が電気絶
縁膜を介して配置される。また、上記のn+ 型不純物添
加領域に代えてn型不純物添加領域を形成し、上記のn
型不純物添加領域に代えてn型不純物添加領域とその上
に形成されたp- 型不純物添加領域とによって構成さ
れる領域を形成してもよい。
【0300】n型不純物の濃度がほぼ一定である1本の
n型チャネルの上に、膜厚が相対的に厚い領域(以下、
この領域を「厚肉領域」という。)と相対的に薄い領域
(以下、この領域を「薄肉領域」という。)とを所定の
パターンで繰り返し配置した電気的絶縁膜を形成し、こ
の電気的絶縁膜上に所定数の転送電極を形成したタイプ
の電荷転送素子によって水平電荷転送素子を構成するこ
ともできる。
【0301】このとき、各水平転送電極を電圧供給線に
接続する前の段階での数で、厚肉領域および薄肉領域そ
れぞれの上に1個ずつ、水平転送電極が形成される。あ
るいは、1つの厚肉領域とその直ぐ上流側の1つの薄肉
領域とによって構成される1組の領域に1個ずつ、この
組を構成する厚肉領域および薄肉領域の両方を平面視上
覆う水平転送電極が電気絶縁膜を介して配置される。
【0302】さらには、n型不純物の濃度がほぼ一定で
ある1本のn型チャネルの上に、膜厚がほぼ一定の電気
的絶縁膜を形成し、この電気的絶縁膜上に所定数の転送
電極を形成したタイプの電荷転送素子によって水平電荷
転送素子を構成することもできる。
【0303】このとき、個々の水平転送電極に相対的に
高いレベルの電圧を印加することにより、この水平転送
電極の下に位置するn型チャネルの一領域にポテンシャ
ル・ウェル領域を形成することができる。個々の水平転
送電極に相対的に低いレベルの電圧を印加することによ
り、この水平転送電極の下に位置するn型チャネルの一
領域にポテンシャル・バリア領域を形成することができ
る。
【0304】いずれのタイプの電荷転送素子を水平電荷
転送素子として利用する場合でも、1つの垂直電荷転送
素子に対応して1つの水平電荷転送段が形成される。個
々の水平電荷転送段は、唯1つのポテンシャル・バリア
領域と、唯1つのポテンシャル・ウェル領域とを有す
る。垂直電荷転送素子に対応する各水平電荷転送段は、
互いに隣接しつつ一列に配置される。
【0305】水平電荷転送素子における水平転送電極の
各々は、これらの水平転送電極を電圧供給線に接続した
後の段階での数を基準にしてみたときに、複数の群に分
けることができる。1つの群は、光電変換素子行方向に
連続するm個(mは3以上の整数を表す。)の水平転送
電極によって構成され、1つの群を構成するm個の水平
転送電極の各々は、互いに異なる電圧供給線に接続され
ている。m個を周期とする水平転送電極の各々は、同一
の電圧供給線に接続されている。mの値は、例えば3、
4、6、7、8等、水平電荷転送素子の駆動方法等に応
じて適宜選定可能である。
【0306】水平電荷転送素子の駆動方法は、6〜8相
駆動に限定されるものではない。目的とする水平加算の
態様に応じて、3相以上の所望相数で駆動させることが
可能である。
【0307】水平加算は、2つの電荷を加算するものに
限らず、3つの電荷を加算するものであってもよいし、
4つ以上の所望数の電荷を加算するものであってもよ
い。水平電荷転送素子から出力部へ電荷を転送する段階
で、加算された電荷の数が異なる複数種の電荷が水平電
荷転送素子内に分布していてもよい。
【0308】3つの電荷を水平加算する場合には、垂直
電荷転送チャネルの各々が3つのグループに分けられ、
グループ毎に異なるタイミングで、CCDラインメモリ
部から水平電荷転送素子へ電荷が転送される。4つの電
荷を水平加算する場合には、垂直電荷転送チャネルの各
々が4つのグループに分けられ、グループ毎に異なるタ
イミングで、CCDラインメモリ部から水平電荷転送素
子へ電荷が転送される。
【0309】同じグループに属するサブグループ同士が
互いに隣り合っていたのでは、電荷を転送するために必
要となる補助水平電荷転送段の数が増大する。また、水
平電荷転送素子内での電荷転送や水平加算が困難にな
る。
【0310】カラー撮像を行う場合、1つのグループを
構成するサブグループの各々は、フルカラー情報を得る
うえで必要となる種類数の電荷、例えば電荷g、電荷r
および電荷bの3種類を転送する3〜4本程度の垂直電
荷転送チャネルによって構成される。白黒撮像の場合に
は、1本の垂直電荷転送チャネルによって1つのサブグ
ループを構成することも可能である。
【0311】モニター表示される画像の解像度が水平加
算に起因して低下するの抑制するうえからは、光電変換
素子行方向にできるだけ近接している同種の電荷を水平
加算することが好ましい。
【0312】水平電荷転送素子に補助水平電荷転送段を
設けるか否かは、適宜選択可能である。
【0313】CCDラインメモリ部の構成も、水平電荷
転送素子と同様に、適宜変更可能である。1つのポテン
シャル・バリア領域と1つのポテンシャル・ウェル領域
とを有する転送制御段を形成することができる構成であ
れば、基本的によい。
【0314】垂直電荷転送素子は、補助転送電極を含め
ずに構成することもできる。垂直電荷転送素子の駆動方
法は、1/2間引き走査やインターレース走査に基づく
駆動方法に限定されるものではない。素子の構造、撮像
モード、垂直加算の態様等に応じて、1/8間引き走
査、1/16間引き走査、プログレッシブ走査等、適宜
選定可能である。電荷の垂直加算は、必ずしも必須の要
件ではない。
【0315】カラー撮像用のCCDイメージセンサで
は、光遮蔽膜を設けることが好ましい。カラー撮像用の
単板式CCDイメージセンサでは、色フィルタアレイが
設けられる。マイクロレンズアレイは省略することも可
能であるが、設けた方が好ましい。
【0316】白黒撮像用のCCDイメージセンサでは、
光遮蔽膜およびマイクロレンズアレイを省略することが
できる。色フィルタアレイを設けることは必須の要件で
はないが、必要に応じて単色の色フィルタアレイを設け
てもよい。
【0317】カラー撮像用の単板式CCDイメージセン
サに設けられる色フィルタアレイは、図3や図22に示
した配列パターンを有するものに限定されるものではな
い。また、原色型の色フィルタアレイに限定されるもの
ではなく、補色型の色フィルタアレイであってもよい。
【0318】原色型の色フィルタアレイにおける色フィ
ルタの配列パターンとしては、ベイヤー型、インターラ
イン型、GストライプRB市松型、GストライプRB完
全市松型、ストライプ型、斜めストライプ型等と呼ばれ
る配列パターンが知られている。これらの配列パターン
を平面上で45°程度回転させれば、多数個の光電変換
素子が画素ずらし配置されたCCDイメージセンサに適
用することが可能な原色型の色フィルタアレイを得るこ
とができる。
【0319】補色型の色フィルタアレイにおける色フィ
ルタの配列パターンとしては、フィールド色差順次型、
フレーム色差順次型、MOS型、改良MOS型、フレー
ムインタリーブ型、フィールドインタリーブ型、ストラ
イプ型等と呼ばれる配列パターンが知られている。これ
らの配列パターンを平面上で45°程度回転させれば、
多数個の光電変換素子が画素ずらし配置されたCCDイ
メージセンサに適用することが可能な補色型の色フィル
タアレイを得ることができる。
【0320】原色型および補色型のいずれの型の色フィ
ルタアレイを設ける場合でも、色フィルタの配列パター
ンは、次の要件を満たすことが好ましい。すなわち、フ
ルカラー情報を得るうえで必要となる種類数の電荷、例
えば電荷g、電荷rおよび電荷bの3種類の電荷を、同
じタイミングで、かつ、光電変換素子行方向に一定の繰
り返しパターンの下に揃えて、CCDラインメモリ部に
転送することができる。
【0321】CCDイメージセンサは、インターライン
転送型に限らず、フルフレーム型、フレーム転送型、フ
レームインターライン転送型、全画素読出型等であって
もよい。
【0322】その他、種々の変更、改良、組み合わせ等
が可能であることは当業者に自明であろう。
【0323】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
垂直電荷転送素子内および水平電荷転送素子内の両方で
所望の電荷を容易に加算することができるCCDイメー
ジセンサが提供される。このCCDイメージセンサを用
いたCCD撮像システムでは、垂直画素数および水平画
素数の両方が間引かれた画像データを得ることができる
ので、良好な再生画像を得ることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるCCD撮像システムの概略を示す
ブロック図である。
【図2】第1の実施例によるCCDイメージセンサにお
ける光電変換素子とその周辺を概略的に示す断面図であ
る。
【図3】第1の実施例によるCCDイメージセンサが備
えている色フィルタアレイの一部を示す平面図である。
【図4】第1の実施例によるCCDイメージセンサを概
略的に示す部分平面図である。
【図5】第1の実施例によるCCDイメージセンサのC
CDラインメモリ部から水平電荷転送素子にかけての領
域を拡大して示す概略図である。
【図6】図6(A)は、図5に示したB−B線に沿った
断面の概略図であり、図6(B)は、図5に示したC−
C線に沿った断面の概略図である。
【図7】水平電荷転送素子内で電荷の水平加算を行う際
になされる垂直電荷転送チャネルのグループ分けの1つ
の仕様を示す部分平面図である。
【図8】第1の実施例によるCCDイメージセンサのC
CDラインメモリ部および水平電荷転送素子をそれぞれ
駆動させる際の制御信号φLMおよび水平駆動信号φH
1〜φH8の波形の一例を示すタイミングチャートであ
る。
【図9】図9(A)および図9(B)は、第1の実施例
によるCCDイメージセンサにおいてCCDラインメモ
リ部から水平電荷転送素子へ電荷を転送する際の原理を
模式的に示すポテンシャル図である。
【図10】図10(A)〜図10(B)は、図8に示し
た時刻t1〜t2での電荷の分布の様子を示す模式図で
ある。
【図11】図11(A)〜図11(B)は、図8に示し
た時刻t3〜t4での電荷の分布の様子を示す模式図で
ある。
【図12】図12(A)〜図12(B)は、図8に示し
た時刻t5〜t6での電荷の分布の様子を示す模式図で
ある。
【図13】図13(A)〜図13(B)は、図8に示し
た時刻t7〜t8での電荷の分布の様子を示す模式図で
ある。
【図14】図14(A)〜図14(B)は、図8に示し
た時刻t9〜t10での電荷の分布の様子を示す模式図
である。
【図15】図15(A)〜図15(B)は、図8に示し
た時刻t11〜t12での電荷の分布の様子を示す模式
図である。
【図16】第1の実施例によるCCDイメージセンサの
CCDラインメモリ部および水平電荷転送素子をそれぞ
れ駆動させる際の制御信号φLMおよび水平駆動信号φ
H1〜φH8の波形の他の一例を示すタイミングチャー
トである。
【図17】水平電荷転送素子内で電荷の水平加算を行う
際になされる垂直電荷転送チャネルのグループ分けの他
の仕様を示す部分平面図である。
【図18】図18(A)〜図15(B)は、図16に示
した時刻T1〜T2での電荷の分布の様子を示す模式図
である。
【図19】図19(A)〜図19(B)は、図16に示
した時刻T3、T5での電荷の分布の様子を示す模式図
である。
【図20】図20(A)〜図20(B)は、図16に示
した時刻T7、T10での電荷の分布の様子を示す模式
図である。
【図21】第2の実施例によるCCDイメージセンサに
おける光電変換素子、垂直電荷転送素子、CCDライン
メモリ部、水平電荷転送素子および出力部の平面配置を
概略的に示す部分平面図である。
【図22】第2の実施例によるCCDイメージセンサが
備えている色フィルタアレイの一部を示す平面図であ
る。
【図23】図23(A)は第3の実施例によるCCDイ
メージセンサの模式図であり、図23(B)は図23
(A)に示したCCDイメージセンサにおける水平電荷
転送素子内での電荷の分布状態の経時変化を示す模式図
である。
【符号の説明】
10、10a、10b、10c…CCDイメージセン
サ、 11…半導体基板、 15…光電変換素子、 1
6…光電変換素子領域、 20…垂直電荷転送素子、
20a…垂直電荷転送チャネル、 21…読出ゲート、
21a…読出ゲート用チャネル領域、 31、31a
…第1垂直転送電極、 32、32a…第2垂直転送電
極、 40…CCDラインメモリ部、 40a…転送制
御段、 41…第1転送制御電極、 42…第2転送制
御電極、 45…水平電荷転送素子、 45a…水平電
荷転送段、 46…水平電荷転送チャネル、 47…第
1水平転送電極、 48…第2水平転送電極、 55、
55a…色フィルタアレイ、60…出力部、 65…駆
動回路、 70…映像信号処理回路、 80…表示部、
100…CCD撮像システム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA10 AB01 BA10 CA04 CA20 CB14 DA03 DA13 DA28 DB05 FA02 FA06 FA38 FA43 GB11 GC08 GC14 GC15 GD04 5C024 AX01 CX03 CX41 DX01 EX52 GX02 GX04 GY01 GY05 GY06 GY16 GZ26 GZ27 GZ28 JX21 JX27

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の一表面に形成された第1導電型のN個
    の第1電荷転送チャネル領域と、 前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル
    領域の各々に電気的に接続される第1導電型の第2電荷
    転送チャネルを含む電荷転送素子であって、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に少なくとも1つずつ対応し
    て前記第2電荷転送チャネル上に電気的絶縁膜を介して
    形成された少なくともN個の転送電極を備え、該N個の
    転送電極は、連続したm個(mは3以上の整数を表
    す。)を1群とした複数群によって構成され、前記m個
    の転送電極のうちのn個(nはm以下の正の整数を表
    す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧供給線に接続さ
    れ、m個を周期とする各転送電極が同一の電圧供給線に
    接続されている電荷転送素子と、を備えた電荷転送装
    置。
  2. 【請求項2】 前記電荷転送素子が、前記第1電荷転送
    チャネル領域の各々に1つずつ対応しながら一列に配置
    される複数の電荷転送段を形成することができる構成を
    有し、 前記電荷転送段の各々は、唯1つの第1ポテンシャル・
    バリア領域と、唯1つの第1ポテンシャル・ウェル領域
    とを有する請求項1に記載の電荷転送装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記第1電荷転送チャネル領域
    の各々と前記電荷転送素子との接続領域に少なくとも1
    つずつ電荷転送段を形成することができる構成を有し、 前記接続領域に形成される電荷転送段の各々が、1つの
    第2ポテンシャル・バリア領域と、該第2ポテンシャル
    ・バリア領域の前記第2電荷転送チャネル側に形成され
    た1つの第2ポテンシャル・ウェル領域とを有する請求
    項1または請求項2に記載の電荷転送装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板と、 前記半導体基板の一表面に形成された第1導電型の複数
    の第1電荷転送チャネル領域と、 前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル
    領域の各々に電気的に接続される第1導電型の第2電荷
    転送チャネルを含む電荷転送素子であって、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に1つずつ対応しながら一列
    に配置される複数の電荷転送段を形成することができる
    構成を有し、前記電荷転送段の各々が、唯1つの第1ポ
    テンシャル・バリア領域と、唯1つの第1ポテンシャル
    ・ウェル領域とを有する電荷転送素子とを備えた電荷転
    送装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ポテンシャル・バリア領域での
    実効不純物濃度が前記第1ポテンシャル・ウェル領域で
    の実効不純物濃度よりも低い請求項4に記載の電荷転送
    装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記第1電荷転送チャネル領域
    の各々と前記電荷転送素子との接続領域に少なくとも1
    つずつ電荷転送段を形成することができる構成を有し、 前記接続領域に形成される電荷転送段の各々が、1つの
    第2ポテンシャル・バリア領域と、該第2ポテンシャル
    ・バリア領域の前記第2電荷転送チャネル側に形成され
    た1つの第2ポテンシャル・ウェル領域とを有する請求
    項4または請求項5に記載の電荷転送装置。
  7. 【請求項7】 (i) 半導体基板と、(ii)前記半導体基板
    の一表面に形成された第1導電型のN個の第1電荷転送
    チャネル領域と、(iii) 前記半導体基板に形成されて前
    記第1電荷転送チャネル領域の各々に電気的に接続され
    る第1導電型の第2電荷転送チャネルを含む電荷転送素
    子であって、前記第1電荷転送チャネル領域の各々に少
    なくとも1つずつ対応して前記第2電荷転送チャネル上
    に電気的絶縁膜を介して形成された少なくともN個の転
    送電極を備え、該N個の転送電極は、連続したm個(m
    は3以上の整数を表す。)を1群とした複数群によって
    構成され、前記m個の転送電極のうちのn個(nはm以
    下の正の整数を表す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧
    供給線に接続され、m個を周期とする各転送電極が同一
    の電圧供給線に接続されている電荷転送素子と、を備え
    た電荷転送装置の駆動方法であって、 前記N個の第1電荷転送チャネル領域の一部から選択的
    に前記電荷転送素子へ電荷を転送する工程と、 前記電荷転送素子へ転送された電荷の少なくとも一部
    を、該電荷転送素子内で下流側に転送する工程と、 前記電荷転送素子内で転送された電荷の少なくとも一部
    に対し、前記第1電荷転送チャネル領域から電荷を加算
    する工程とを含み、 前記加算によって、前記第1電荷転送チャネル領域m個
    当たりm/2個以下の電荷を前記電荷転送素子内に分布
    させる電荷転送装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 (i) 半導体基板と、(ii)前記半導体基板
    の一表面に形成された第1導電型のN個の第1電荷転送
    チャネル領域と、(iii) 前記半導体基板に形成されて前
    記第1電荷転送チャネル領域の各々に電気的に接続され
    る第1導電型の第2電荷転送チャネルを含む電荷転送素
    子であって、前記第1電荷転送チャネル領域の各々に少
    なくとも1つずつ対応して前記第2電荷転送チャネル上
    に電気的絶縁膜を介して形成された少なくともN個の転
    送電極を備え、該N個の転送電極は、連続したm個(m
    は3以上の整数を表す。)を1群とした複数群によって
    構成され、前記m個の転送電極のうちのn個(nはm以
    下の正の整数を表す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧
    供給線に接続され、m個を周期とする各転送電極が同一
    の電圧供給線に接続されている電荷転送素子と、を備え
    た電荷転送装置の駆動方法であって、 前記N個の第1電荷転送チャネル領域をX個(Xは2以
    上の整数を表す。)のグループに分け、そのうちの第1
    グループに属する第1電荷転送チャネル領域の各々から
    前記電荷転送素子へ電荷を転送し、さらに該電荷転送素
    子内を転送させて外部に出力する工程と、 他の1つのグループに属する第1電荷転送チャネル領域
    の各々から前記電荷転送素子へ電荷を転送し、さらに該
    電荷転送素子内を転送させて外部に出力する工程とを含
    み、 前記X個のグループ毎に、第1電荷転送チャネル領域の
    各々から前記電荷転送素子へ電荷を転送し、さらに該電
    荷転送素子内を転送させて外部に出力する電荷転送装置
    の駆動方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板と、 前記半導体基板の一表面に複数行、複数列に亘って行列
    状に形成された多数個の光電変換素子と、 光電変換素子列の各々に1個ずつ、該光電変換素子列に
    沿って延在するように前記半導体基板に形成された複数
    個の垂直電荷転送素子と、 前記垂直電荷転送素子それぞれの下流に電荷転送段を少
    なくとも1つずつ形成することができるCCDラインメ
    モリ部であって、前記電荷転送段の各々が、対応する垂
    直電荷転送素子に続く第1導電型の第1電荷転送チャネ
    ル領域を含むCCDラインメモリ部と、 前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル
    領域の各々に電気的に接続される第1導電型の水平電荷
    転送チャネル、および、該水平電荷転送チャネルの上方
    に電気的絶縁膜を介して形成された複数個の水平転送電
    極を有する水平電荷転送素子とを備えたCCDイメージ
    センサ。
  10. 【請求項10】 前記水平電荷転送素子が、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に少なくとも1つずつ対応し
    て形成された少なくともN個の水平転送電極を備え、該
    N個の水平転送電極は、連続したm個(mは3以上の整
    数を表す。)を1群とした複数群によって構成され、前
    記m個の水平転送電極のうちのn個(nはm以下の正の
    整数を表す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧供給線に
    接続され、m個を周期とする各水平転送電極が同一の電
    圧供給線に接続されている請求項9に記載のCCDイメ
    ージセンサ。
  11. 【請求項11】 前記水平電荷転送素子が、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に1つずつ対応しながら一列
    に配置される複数の水平電荷転送段を形成することがで
    きる構成を有し、 前記水平電荷転送段の各々は、唯1つの第1ポテンシャ
    ル・バリア領域と、唯1つの第1ポテンシャル・ウェル
    領域とを有する請求項9または請求項10に記載のCC
    Dイメージセンサ。
  12. 【請求項12】 前記CCDラインメモリ部が、1つの
    第2ポテンシャル・バリア領域と、該第2ポテンシャル
    ・バリア領域の前記第2電荷転送チャネル側に形成され
    た1つの第2ポテンシャル・ウェル領域と、前記第2ポ
    テンシャル・バリア領域および前記第2ポテンシャル・
    ウェル領域の上方に配置された転送制御電極とを含む請
    求項9〜請求項11のいずれか1項に記載のCCDイメ
    ージセンサ。
  13. 【請求項13】 (i) 半導体基板と、(ii)前記半導体基
    板の一表面に複数行、複数列に亘って行列状に形成され
    た多数個の光電変換素子と、(iii) 光電変換素子列の各
    々に1個ずつ、該光電変換素子列に沿って延在するよう
    に前記半導体基板に形成された複数個の垂直電荷転送素
    子と、(iv)前記垂直電荷転送素子それぞれの下流に電荷
    転送段を少なくとも1つずつ形成することができるCC
    Dラインメモリ部であって、前記電荷転送段の各々が、
    対応する垂直電荷転送素子に続く第1導電型の第1電荷
    転送チャネル領域を含むCCDラインメモリ部と、(v)
    前記半導体基板に形成されて前記第1電荷転送チャネル
    領域の各々に電気的に接続される第1導電型の水平電荷
    転送チャネル、および、該水平電荷転送チャネルの上方
    に電気的絶縁膜を介して形成された複数個の水平転送電
    極を有する水平電荷転送素子と、を備えたCCDイメー
    ジセンサと、前記CCDイメージセンサ内または前記C
    CDイメージセンサ外に配設され、前記水平電荷転送素
    子から出力される電荷を信号電圧に変換することができ
    る出力部と、 前記垂直電荷転送素子の各々、前記CCDラインメモリ
    部および前記水平電荷転送素子それぞれに供給される駆
    動信号または制御信号を生成することができる駆動回路
    と、 前記出力部で発生した信号電圧に基づいて画像データを
    生成することができる映像信号処理回路とを備えたCC
    D撮像システム。
  14. 【請求項14】 前記水平電荷転送素子が、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に少なくとも1個ずつ対応し
    て形成された少なくともN個の水平転送電極を備え、該
    N個の水平転送電極は、連続したm個(mは3以上の整
    数を表す。)を1群とした複数群によって構成され、前
    記m個の水平転送電極のうちのn個(nはm以下の正の
    整数を表す。)はそれぞれ電気的に独立な電圧供給線に
    接続され、m個を周期とする各水平転送電極が同一の電
    圧供給線に接続されている請求項13に記載のCCD撮
    像システム。
  15. 【請求項15】 前記水平電荷転送素子が、前記第1電
    荷転送チャネル領域の各々に1つずつ対応しながら一列
    に配置される複数の水平電荷転送段を形成することがで
    きる構成を有し、 前記水平電荷転送段の各々は、唯1つの第1ポテンシャ
    ル・バリア領域と、唯1つの第1ポテンシャル・ウェル
    領域とを有する請求項13または請求項14に記載のC
    CD撮像システム。
  16. 【請求項16】 前記CCDラインメモリ部が、1つの
    第2ポテンシャル・バリア領域と、該第2ポテンシャル
    ・バリア領域の前記第2電荷転送チャネル側に形成され
    た1つの第2ポテンシャル・ウェル領域と、前記第2ポ
    テンシャル・バリア領域および前記第2ポテンシャル・
    ウェル領域の上方に配置された転送制御電極とを含む請
    求項13〜請求項15のいずれか1項に記載のCCD撮
    像システム。
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