JP4010446B2 - 電荷転送装置および固体撮像素子 - Google Patents

電荷転送装置および固体撮像素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電荷転送装置および固体撮像素子に係り、特に、CCD(電荷結合素子)型の電荷転送装置およびCCD型の固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(電荷結合素子)型の固体撮像素子をエリア・イメージセンサとして利用した撮像装置、例えばビデオカメラやデジタルスチルカメラが急速に普及しており、この撮像装置を搭載したパーソナルコンピュータや携帯情報端末も開発されている。
【0003】
エリア・イメージセンサとして利用されるCCD型の固体撮像素子(以下、単に「CCD型固体撮像素子」という。)では、半導体基板の一表面に多数個の光電変換素子が複数行、複数列に亘って行列状に配置される。各光電変換素子は一般にフォトダイオードによって構成され、入射光量に応じた電荷を蓄積する。
【0004】
CCD型固体撮像素子上に光学像を結像させると、各光電変換素子に電荷が蓄積される。これらの電荷を読出して電気信号に変換すれば、この電気信号を基に上記の光学像を再生することが可能である。
【0005】
CCD型固体撮像素子は、各光電変換素子に蓄積された電荷を読出して電気信号に変換するために、2種類の電荷転送素子を有する。
【0006】
1つは、光電変換素子からの電荷の読出し、および読出した電荷の転送を行う電荷転送素子(以下、この電荷転送素子を「垂直電荷転送素子」ということがある。)であり、1つの光電変換素子列に1つずつ、当該光電変換素子列に沿って配置される。個々の垂直電荷転送素子は、一般に、CCDと、1つの光電変換素子に1つずつ配置された読出しゲートとを有する。
【0007】
CCDは、例えば、半導体基板の一表面に線状ないし帯状にチャネルを形成し、このチャネル上に電気的絶縁膜を介して複数の電極を配置することによって得られる。
【0008】
他の1つは、各垂直電荷転送素子から電荷を受け取り、これらの電荷を所定方向に転送する電荷転送素子(以下、この電荷転送素子を「水平電荷転送素子」ということがある。)であり、CCDによって構成される。
【0009】
多くのCCD型固体撮像素子では、水平電荷転送素子の出力端に接続される電荷検出回路が、上記の半導体基板上に集積される。この電荷検出回路は、水平電荷転送素子から送られてくる電荷を順次検出し、その大きさに応じた電気信号(信号電圧)を順次生成し、出力する。
【0010】
ところで、CCD型固体撮像素子の解像度を向上させるうえからは、多くの光電変換素子を半導体基板に集積することが望まれる。多数の光電変換素子をできるだけ小さなピッチの下に配列させることが望まれる
1つの光電変換素子列に1つずつ垂直電荷転送素子を配置するにあたって、これらの垂直電荷転送素子を互いに電気的に分離したのでは、隣り合う光電変換素子列の間それぞれに、垂直電荷転送素子に駆動信号を供給するための配線を配置することが必要となり、光電変換素子の集積度を向上させにくくなる。
【0011】
このため、一般には、1つの光電変換素子列に1つずつ、この光電変換素子列に沿って垂直電荷転送素子用のチャネル(以下、「垂直電荷転送チャネル」ということがある。)を形成すると共に、各々がこれらの垂直電荷転送チャネルを横切る多数の電極線を上記の半導体基板上に配置することによって、必要個の垂直電荷転送素子が形成される。
【0012】
上記の電極線は、1つの光電変換素子行あたり1〜4本程度、半導体基板上に電気的絶縁膜を介して設けられる。個々の電極線における電荷転送チャネルとの平面視上の交差部が、垂直電荷転送素子の転送電極として機能する。
【0013】
このように形成された垂直電荷転送素子の各々は、互いに同期して、水平電荷転送素子に向けて電荷を転送する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
CCD型固体撮像素子における光電変換素子の数は増加の一途にあり、光電変換素子列の数は、多いものでは数千に達する。したがって垂直電荷転送素子の数も、多いものでは数千に達する。
【0015】
その結果として、動画を撮影する際や、1秒間当たり複数コマの静止画を連続撮影する際には、水平電荷転送素子の駆動周波数を高くしてフレームレートを上げることが必要となり、消費電力が増大する。
【0016】
また、光電変換素子の数がある程度多くなると、たとえ水平電荷転送素子の駆動周波数を高くしても、各光電変換素子から読出した電荷を垂直電荷転送素子内および水平電荷転送素子内で間引かない限り、1秒間当たり複数コマの静止画を連続撮影することが困難になる。
【0017】
本発明の目的は、例えばCCD型固体撮像素子に用いることができる新たな電荷転送装置を提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、高いフレームレートを得ることが容易な固体撮像素子を提供することである。
【0019】
本発明の一観点によれば、電荷転送装置は、半導体基板と、前記半導体基板の一表面に形成された複数の第1電荷転送チャネル部と、前記半導体基板の一表面上に形成された電気的絶縁膜と、前記電気的絶縁膜上に配置された複数の電極線対であって、各々が2本の電極線によって構成され、該2本の電極線が、前記第1電荷転送チャネル部上での互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部毎に平面視上入れ替えながら該第1電荷転送チャネル部の各々を横切る複数の電極線対と、互いに近接する2つの第1電荷転送チャネル部によって構成されるチャネル対それぞれに設けられ、一方の第1電荷転送チャネル部の一端を他方の第1電荷転送チャネル部の一端に電気的に接続する第2電荷転送チャネル部とを有する。
【0020】
本発明の他の観点によれば、固体撮像素子は、半導体基板と、前記半導体基板の一表面に複数行、複数列に亘って行列状に配置された多数個の光電変換素子と、1つの光電変換素子列に1つずつ該光電変換素子列に近接して前記半導体基板の一表面に形成され、各々が、対応する光電変換素子列に沿って延在する複数の第1電荷転送チャネル部と、前記半導体基板の一表面上に形成された電気的絶縁膜と、1つの光電変換素子行に1対ずつ該光電変換素子行に沿って前記電気的絶縁膜上に配置された第1電極線対であって、各々が2本の第1電極線によって構成され、該2本の第1電極線が、前記第1電荷転送チャネル部上での互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部毎に平面視上入れ替えながら該第1電荷転送チャネル部の各々を横切る第1電極線対と、光電変換素子列方向の一方の端に配置され、前記複数の第1電荷転送チャネル部の中から1つおきに選択された第1電荷転送チャネル部の各々に電気的に接続される第1の電荷転送素子と、前記光電変換素子列方向の他方の端に配置され、前記複数の第1電荷転送チャネル部の中から他の1つおきに選択された第1電荷転送チャネル部の各々に電気的に接続される第2の電荷転送素子と、前記多数個の光電変換素子と前記第1の電荷転送素子との間、および、前記多数個の光電変換素子と前記第2の電荷転送素子との間にそれぞれ形成された電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部の各々が、該電荷蓄積部に近接する前記第1電荷転送素子もしくは前記第2電荷転送素子に電気的に接続可能な前記第1電荷転送チャネル部それぞれに1つずつ、該第1電荷転送チャネル部から間隔をあけて前記半導体基板の一表面に形成された第2電荷転送チャネル部と、前記第2電荷転送チャネル部の一端と該第2電荷転送チャネル部に対応する第1電荷転送チャネル部とを電気的に接続する第3電荷転送チャネル部と、前記第2電荷転送チャネル部の他端と該第2電荷転送チャネル部に対応する前記第1電荷転送チャネル部とを電気的に接続する第4電荷転送チャネル部と、前記多数個の光電変換素子と前記第1の電荷転送素子との間の前記電気的絶縁膜上に配置された複数の第2電極線対であって、各々が2本の第2電極線によって構成され、該2本の第2電極線が、互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部上と前記第2電荷転送チャネル部上とで平面視上入れ替えながら前記第1電荷転送チャネル部の各々および前記第2電荷転送チャネル部の各々を横切る複数の第2電極線対とを有する。
【0021】
上記の構成を有する電荷転送装置では、例えば各第1電荷転送チャネル部をその延在方向を互いに揃えて形成すると、1つおきの第1電荷転送チャネル部内の電荷をある向きAに転送し、他の1つおきの第1電荷転送チャネル部内の電荷を向きAとは逆の向きBに転送することができる。勿論、駆動信号は、各電極線が第1電荷転送チャネル部を横切っていることから、個々の電極線の一端にのみ供給すればよい。隣り合う第1電荷転送チャネル部を互いに近接させることができる。
【0022】
この電荷転送装置の構成をCCD型固体撮像素子の垂直電荷転送素子に応用すれば、各光電変換素子に蓄積された電荷を2つの水平電荷転送素子に分散させて転送することができる。すなわち、1つおきの光電変換素子列から読出した電荷は、光電変換素子列方向の一端に配置した第1の水平電荷転送素子へ転送し、他の1つおきの光電変換素子列から読出した電荷は、光電変換素子列方向の他端に配置した第2の水平電荷転送素子へ転送することが可能になる。
【0023】
第1の水平電荷転送素子および第2の水平電荷転送素子は、それぞれ、全ての垂直電荷転送素子の半数から電荷を受け取ればよい。1つの水平電荷転送素子が全ての垂直電荷転送素子から電荷を受け取る場合に比べて、ほぼ2倍のフレームレートを得ることが可能である。
【0024】
このCCD型固体撮像素子を用いて撮像装置を構成することにより、多くの光電変換素子を集積して解像度を高めた場合でも、1秒間当たり複数コマの静止画を連続撮影することが容易になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、第1の実施例による電荷転送装置10での第1電荷転送チャネル部3a、3bおよび電極線対5の平面配置を概略的に示す。
【0026】
図2は、図1に示したII−II線に沿った電荷転送装置10の断面を概略的に示す。
【0027】
図1に示すように電荷転送装置10は、半導体基板1と、半導体基板1の一表面に形成された2つの第1電荷転送チャネル部3a、3bと、半導体基板1の上方に互いに並列に配置された複数の電極線対5とを有する。
【0028】
個々の電極線対5は、2本の電極線5a、5bによって構成され、これらの電極線5a、5bは、第1電荷転送チャネル部3a、3b上での互いの相対的な位置を第1電荷転送チャネル部3a上と第1電荷転送チャネル部3b上とで平面視上入れ替えながら、第1電荷転送チャネル部3a、3bを横切る。
【0029】
例えば、半導体基板1はp型シリコン基板からなり、各第1電荷転送チャネル部3a、3bは、半導体基板1に形成されたn型不純物添加領域からなる。
【0030】
図2に示すように、半導体基板1上(第1電荷転送チャネル部3a、3b上を含む。)に電気的絶縁層4が形成され、その上に、各電極線5a、5bが配置される。
【0031】
電気的絶縁層4としては、例えば、シリコン酸化膜(熱酸化膜を含む。)、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜(以下、「ON膜」と略記する。)、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層膜(以下、「ONO膜」と略記する。)等が用いられる。
【0032】
電極線5aの各々は例えば第1ポリシリコンによって形成され、電極線5bの各々は例えば第2ポリシリコンによって形成される。個々の電極線5a、5bの表面には、例えば熱酸化膜からなる電気的絶縁膜IFが形成される。
【0033】
第1電荷転送チャネル部3a、3b上において隣り合う電極線5aと電極線5bとを、所謂重ね合わせ構造とすることにより、電荷の転送効率を高めることが容易になる。この重ね合わせ構造では、個々の電極線5bでの線幅方向の縁部が、その上流側の電極線5aおよび下流側の電極線5aそれぞれの線幅方向の縁部に重なる。
【0034】
なお、本明細書では、電荷の移動を1つの流れとみなして、個々の部材等の相対的な位置を、必要に応じて「何々の上流」、「何々の下流」等と称して特定するものとする。
【0035】
必要に応じて、第1電荷転送チャネル部3aの一端近傍に第1転送電極7aを配置し、他端近傍に第2転送電極8aを配置することができる。同様に、第1電荷転送チャネル部3bの一端近傍に第3転送電極7bを配置し、他端近傍に第4転送電極8bを配置することができる。これら第1〜第4転送電極7a、7b、8a、8bも、電気的絶縁層4上に配置される。
【0036】
第1〜第4転送電極7a、7b、8a、8bに供給する電圧を制御することにより、各第1電荷転送チャネル部3a、3bへの電荷の入力、および各第1電荷転送チャネル部3a、3bからの電荷の出力を制御しやすくなる。
【0037】
例えば図1に示すように、1つおきに選択された電極線対5に、配線WL1を介して第1駆動信号φ1を供給すると共に、配線WL2を介して第2駆動信号φ2を供給する。他の1つおきに選択された電極線対5に、配線WL3を介して第3駆動信号φ3を供給すると共に、配線WL4を介して第4駆動信号φ4を供給する。第1駆動信号φ1と第3駆動信号φ3とは、それぞれ、所定の電極線5aに供給し、第2駆動信号φ2と第4駆動信号φ4とは、それぞれ、所定の電極線5bに供給する。
【0038】
第1〜第4駆動信号φ1〜φ4の波形を適宜選定することにより、各第1電荷転送チャネル部3内の電荷を所定方向に転送することができる。
【0039】
図3は、図1に示した電荷転送装置10によって電荷を転送する際の転送方向の一例を示す。同図においては、各電極線5a、5b上に、当該電極線5a、5bに供給される駆動信号を参照符号φ1、φ2、φ3、φ4で示している。
【0040】
前述したように、各電極線対5における電極線5aと電極線5bとの平面視上の相対的な位置は、第1電荷転送チャネル部3a上と第1電荷転送チャネル部3b上とで入れ替わっている。このため、駆動信号φ1〜φ4が供給される電極線5a〜5bの分布が、第1電荷転送チャネル部3a上と第1電荷転送チャネル部3b上とで互いに逆になる。
【0041】
すなわち、第1電荷転送チャネル部3a上においては、紙面奥から紙面手前にかけて駆動信号φ1〜φ4が降順に供給されるように電極線5a〜5bが分布し、第1電荷転送チャネル部3b上においては、紙面奥から紙面手前にかけて駆動信号φ1〜φ4が昇順に供給されるように電極線5a〜5bが分布する。
【0042】
その結果として、第1電荷転送チャネル部3aにおいて電荷が矢印Aの方向に転送されるとすれば、第1電荷転送チャネル部3bにおいては矢印Aの方向とは逆の矢印Bの方向に電荷が転送される。
【0043】
第1電荷転送チャネル部3a、3bに別個に配線WL1〜WL4を配置することなく、第1電荷転送チャネル部3a内の電荷と第1電荷転送チャネル部3b内の電荷とを異なる方向に転送することができる。
【0044】
このような特性を有する電荷転送装置10は、例えば、複数の遅延素子を備えた遅延装置として使用することができる。この場合、1つの遅延素子は、1つの第1電荷転送チャネル部3aまたは3bと、その上方に配置された複数の電極線対5とを含む。
【0045】
また、電荷転送装置10の構成を、CCD型固体撮像素子での垂直電荷転送素子に応用することもできる。この場合、1つの垂直電荷転送素子は、1つの第1電荷転送チャネル部3aまたは3bと、その上方に配置された複数の電極線対5とを含む。
【0046】
次に、第2の実施例による電荷転送装置について説明する。
【0047】
図4は、本実施例による電荷転送装置20での電荷転送チャネル部および電極線対の平面配置を概略的に示す。
【0048】
この電荷転送装置では、第1電荷転送チャネル部3a、3bに加えて、(i) 第1電荷転送チャネル部3aの一端と第1電荷転送チャネル部3bの一端とを電気的に接続する第2電荷転送チャネル部12、および、(ii) 第1電荷転送チャネル部3aの他端と第1電荷転送チャネル部3bの他端とを電気的に接続する第3電荷転送チャネル部15が形成されている。
【0049】
また、第2電荷転送チャネル部12が第1転送電極7aと第3転送電極7bとによって平面視上覆われ、第3電荷転送チャネル部15が第3転送電極8aと第4転送電極8bとによって平面視上覆われる。
【0050】
これらの点を除けば、電荷転送装置20の構成は前述した第1の実施例による電荷転送装置10の構成と同様である。図4に示した構成要素のうち、図1に示した構成要素と機能上共通するものは図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0051】
電荷転送装置20では、2つの第1電荷転送チャネル部3a、3bと、第2電荷転送チャネル部12と、第3電荷転送チャネル部15とによって、1つの閉じた電荷転送路を形成することができる。
【0052】
例えば第1電荷転送チャネル部3aの一端を電荷の入力端ITとして利用し、他端を電荷の出力端OTとして利用すれば、入力端ITから電荷転送装置20に供給した電荷を当該電荷転送装置20内で1周以上循環させた後に、出力端OTから出力することができる。
【0053】
勿論、電荷の入力端ITおよび出力端OTは、第1、第2および第3電荷転送チャネル部3a、3b、12、15のいずれかに電気的に接続可能であればよく、例えばこれら第1、第2および第3電荷転送チャネル部3a、3b、12、15の任意の一領域を利用して構成することができる。
【0054】
電荷転送装置20を遅延素子として利用した場合には、直線的に形成された遅延素子に比べてほぼ半分の長さで、同じ遅延時間ないしはより多くの遅延時間を稼ぐことができる。
【0055】
また、電荷転送装置20の構成を応用して、フレーム転送式、またはフレームインターライン転送式のCCD型固体撮像素子における電荷蓄積部を構成することもできる。
【0056】
次に、第1の実施例によるCCD型固体撮像素子について説明する。
【0057】
図5は、本実施例によるCCD型固体撮像素子100での光電変換素子110、垂直電荷転送素子120、第1の水平電荷転送素子140、第2の水平電荷転送素子145、第1の電荷検出回路150、および第2の電荷検出回路155の平面配置を概略的に示す。
【0058】
このCCD型固体撮像素子100は、カラー撮影が可能な単板式の撮像装置に利用されるものであり、図5においては図示を省略しているが、個々の光電変換素子110の上方に色フィルタが1つずつ配置され、さらに、個々の光電変換素子110の上方にマイクロレンズが1つずつ配置されている。
【0059】
同図に示すように、このCCD型固体撮像素子100においては、多数個の光電変換素子110が画素ずらし配置されている。
【0060】
ここで、本明細書でいう「画素ずらし配置」とは、奇数番目に当たる光電変換素子列中の各光電変換素子に対し、偶数番目に当たる光電変換素子列中の光電変換素子の各々が、光電変換素子列内での光電変換素子のピッチの約1/2、列方向にずれ、奇数番目に当たる光電変換素子行中の各光電変換素子に対し、偶数番目に当たる光電変換素子行中の光電変換素子の各々が、光電変換素子行内での光電変換素子のピッチの約1/2、行方向にずれ、光電変換素子列の各々が奇数行または偶数行の光電変換素子のみを含むような、多数個の光電変換素子の配置を意味する。「画素ずらし配置」は、多数個の光電変換素子を複数行、複数列に亘って行列状に配置する際の一形態である。
【0061】
上記の「光電変換素子列内での光電変換素子のピッチの約1/2」とは、1/2を含む他に、製造誤差、設計上もしくはマスク製作上起こる光電変換素子位置の丸め誤差等の要因によって1/2から外れてはいるものの、得られる固体撮像素子の性能およびその画像の画質からみて実質的に1/2と同等とみなすことができる値をも含むものとする。上記の「光電変換素子行内での光電変換素子のピッチの約1/2」についても同様である。
【0062】
エリア・イメージセンサとして利用される実際のCCD型固体撮像素子では、例えば数10万〜1500万個程度の光電変換素子が画素ずらし位置されるか、または、正方行列状(ただし、行数と列数とが異なるものを含む。)に配置される。
【0063】
光電変換素子110の各々は、例えば、半導体基板101の一表面に形成された埋込み型のpnフォトダイオードによって構成され、平面視上、例えば八角形を呈す。光電変換素子110に光が入射すると、この光電変換素子110に電荷が蓄積される。
【0064】
個々の光電変換素子110に蓄積された電荷を第1または第2の電荷検出回路150または155へ転送するために、1つの光電変換素子列に1つずつ、この光電変換素子列に沿って垂直電荷転送素子120が配置される。
【0065】
垂直電荷転送素子120の各々は、CCDと、対応する光電変換素子110の1つに1つずつ配置された読出しゲートとによって構成され、平面視上、対応する光電変換素子列に沿った蛇行形状を有する。個々の垂直電荷転送素子120の構成については、後に図6を参照しつつ詳述する。
【0066】
これらの垂直電荷転送素子120は、例えば4相の垂直駆動信号によって駆動されて、対応する光電変換素子110から読出した電荷を所定方向に転送する。すなわち、図5の左から数えて偶数番目に当たる垂直電荷転送素子120の各々は、対応する光電変換素子110から読出した電荷を第1の水平電荷転送素子140へ転送する。図5の左から数えて奇数番目に当たる垂直電荷転送素子120の各々は、対応する光電変換素子110から読出した電荷を第2の水平電荷転送素子145へ転送する。
【0067】
第1の水平電荷転送素子140および第2の水平電荷転送素子145は、共に、CCDによって構成される。これら第1〜第2の水平電荷転送素子140、145は、いずれも、半導体基板101に形成されて光電変換素子行方向に延在する1つのn型の電荷転送チャネル(以下、「水平電荷転送チャネル」という。)と、半導体基板101上に第1の電気的絶縁層(図示せず。)を介して形成されて水平電荷転送チャネルを平面視上横切る複数本の転送電極(以下、「水平転送電極」という。)とを有する。
【0068】
第1〜第2の水平電荷転送素子140、145の各々を例えば2相駆動型CCDによって構成する場合、これらの水平電荷転送素子140、145における水平電荷転送チャネルは、例えば、n型不純物添加領域とn- 型不純物添加領域とを下流側から上流側に向かってこの順番で繰り返し配置した構成を有する。n型不純物添加領域におけるn型不純物の濃度は、n- 型不純物添加領域におけるn型不純物の濃度よりも高い。
【0069】
このとき、電気的に接続される1個の垂直電荷転送素子120につき、n型不純物添加領域とn- 型不純物添加領域とが2つずつ対応して配置される。各n型不純物添加領域上および各n- 型不純物添加領域上に、水平転送電極が1本ずつ配置される。1個の垂直電荷転送素子120に対応する4本の水平転送電極のうち、下流側の2本が1つの配線に共通結線されて第1相の水平駆動信号の供給を受け、上流側の2本が他の配線に共通結線されて、第2相の水平駆動信号の供給を受ける。
【0070】
第1の水平電荷転送素子140は、対応する垂直電荷転送素子120の各々から受け取った電荷を第1の電荷検出回路150へ転送する。
【0071】
第2の水平電荷転送素子145は、対応する垂直電荷転送素子120の各々から受け取った電荷を第2の電荷検出回路155へ転送する。
【0072】
第1〜第2の電荷検出回路150、155は、対応する第1または第2の水平電荷転送素子140または145から転送されてくる電荷を順次検出して信号電圧を生成すると共にこの信号電圧を順次増幅して、画素信号を生成する。
【0073】
これら第1〜第2の電荷検出回路150、155は、例えば、対応する第1または第2の水平電荷転送素子140または145の出力端に電気的に接続された出力ゲートと、出力ゲートに隣接して半導体基板101に形成されたフローティングディフュージョン領域(以下、「FD領域」と略記する。)と、このFD領域に電気的に接続されたフローティングディフュージョンアンプ(以下、「FDA」と略記する。)とを有する。
【0074】
出力ゲートは、水平電荷転送素子からFD領域への電荷転送を行う。FD領域の電位は、当該FD領域内の電荷の大きさに応じて変化する。
【0075】
FDAは、FD領域の電位変動を検出、増幅して、画素信号を生成する。この画素信号が、CCD型固体撮像素子100からの出力となる。
【0076】
FD領域に隣接してリセットゲートが配置され、このリセットゲートに隣接して、リセットドレイン領域が半導体基板101に形成される。FD領域と、リセットゲートと、リセットドレイン領域とは、リセットトランジスタを構成する。
【0077】
FDAによって検出された後の電荷、あるいは、FDAによって検出する必要のない電荷は、リセットゲートを介してリセットドレイン領域へ掃出され、例えば電源電圧に吸収される。リセットゲートの動作は、所定の駆動信号によって制御される。
【0078】
図6は、図5に示したCCD型固体撮像素子100における垂直電荷転送素子120の構成を概略的に示す。同図には、各垂直電荷転送素子120に4相の垂直駆動信号φV1〜φV4を供給するための配線例も併記している。
【0079】
同図に示すように、個々の垂直電荷転送素子120は、半導体基板101の一表面に形成された第1電荷転送チャネル部123(以下、「垂直電荷転送チャネル部123」という。)を有する。個々の垂直電荷転送チャネル部123は、例えばn型不純物添加領域からなり、対応する光電変換素子列に沿った蛇行形状を有する。
【0080】
これらの垂直電荷転送チャネル部123を横切るようにして、多数の第1電極線対125が半導体基板101上に第1の電気的絶縁層(図示せず。)を介して配置される。1つの光電変換素子行に1つの第1電極線対125が対応し、各第1電極線対125は、対応する光電変換素子行に沿って延在する。
【0081】
例えば、個々の第1電極線対125を、対応する光電変換素子行からみてその第2の水平電荷転送素子145側に配置した場合には、第1の水平電荷転送素子140に最も近い光電変換素子行と第1の水平電荷転送素子140との間にも、当該第1の水平電荷転送素子140に最も近い光電変換素子行に沿って、更にもう1つの第1電極線対125が配置される。
【0082】
逆に、個々の第1電極線対125を、対応する光電変換素子行からみてその第1の水平電荷転送素子140側に配置した場合には、第2の水平電荷転送素子145に最も近い光電変換素子行と第2の水平電荷転送素子145との間にも、当該第2の水平電荷転送素子145に最も近い光電変換素子行に沿って、更にもう1つの第1電極線対125が配置される。
【0083】
必要に応じて、第1の水平電荷転送素子140に最も近い第1電極線対と第1の水平電荷転送素子140との間に1つ以上の第2電極線対が配置され、第2の水平電荷転送素子145に最も近い第1電極線対125と第2の水平電荷転送素子145との間にも、1つ以上の第2電極線対が配置される。これらの第2電極線対は、対応する光電変換素子行がない点を除き、第1電極線対125と同様に構成される。勿論、対応する光電変換素子行がない分、個々の第2電極線対は、例えば図1に示した各電極線対5のように、第1電極線対125よりも直線的に形成することができる。
【0084】
個々の第1電極線対125は、2本の第1電極線125a、125bによって構成され、これら第1電極線125a、125bは、垂直電荷転送チャネル部123上での互いの相対的な位置を当該垂直電荷転送チャネル部123部毎に平面視上入れ替えながら、これら垂直電荷転送チャネル部123の各々を横切る。個々の第1電極線125a、125bは、その表面に設けられた電気的絶縁膜(図示せず。)によって、互いに電気的に分離される。
【0085】
上記の説明から明らかなように、CCD型固体撮像素子100における各垂直電荷転送素子120の構成は、第1の実施例による電荷転送層装置10の構成を応用したものである。
【0086】
個々の第1電極線125a、125bにおける垂直電荷転送チャネル部123との平面視上の交差部が、垂直電荷転送素子120の転送電極として機能する。垂直電荷転送チャネル部123上において隣り合う第1電極線125a、125bを所謂重ね合わせ構造とすることにより、各垂直電荷転送素子120による電荷の転送効率を高めることが容易になる。この重ね合わせ構造では、個々の第1電極線125bでの線幅方向の縁部が、その上流側の第1電極線125aおよび下流側の第1電極線125aそれぞれの線幅方向の縁部に重なる。第1電極線125bにおいて第1電極線125a上に位置する領域は、垂直電荷転送素子120の転送電極としては機能しない。
【0087】
これらの第1電極線125a、125bのうち、全ての第1電極線125aの中から1本おきに選択された第1電極線125aと、全ての第1電極線125bの中から1本おきに選択された第1電極線125bとは、それぞれ、所定の読出しゲート130のゲート電極としても機能する。
【0088】
図7は、図6に示した半導体基板101、光電変換素子110、垂直電荷転送チャネル部123、および第1電極線125aの平面配置を概略的に示す。同図に示すように、1本おきの第1電極線125aが、1行おきの各光電変換素子110に対応する読出しゲート130のゲート電極として機能する。
【0089】
図8は、図6に示した半導体基板101、光電変換素子110、垂直電荷転送チャネル部123、および第1電極線125bの平面配置を概略的に示す。同図に示すように、1本おきの第1電極線125bが、他の1行おきの各光電変換素子110に対応する読出しゲート130のゲート電極として機能する。
【0090】
ゲート電極として機能する第1電極線125a、125bに例えば15V程度の読出しパルスを印加すると、当該第1電極線125a、125bをゲート電極としている読出しゲート130の各々が開となる。各読出しゲート130の開閉を制御することにより、光電変換素子110に蓄積されていた電荷の垂直電荷転送素子120への読出しを制御することができる。
【0091】
各垂直電荷転送素子120を4相の垂直駆動信号φV1〜φV4によって駆動する場合には、図6に示したように、1つおきに選択された第1電極線対125に、配線WLV1を介して垂直駆動信号φV1を供給すると共に、配線WLV2を介して垂直駆動信号φV2を供給する。他の1つおきに選択された第1電極線対125に、配線WLV3を介して垂直駆動信号φV3を供給すると共に、配線WLV4を介して垂直駆動信号φV4を供給する。垂直駆動信号φV1と垂直駆動信号φV3とは、それぞれ、所定の第1電極線125bに供給し、垂直駆動信号φV2と垂直駆動信号φV4とは、それぞれ、所定の第1電極線125aに供給する。
【0092】
垂直駆動信号φV1〜φV4それぞれの波形を適宜選定することにより、各垂直電荷転送素子120によって電荷を所定方向に転送することができる。このとき、図5の左から数えて偶数番目に当たる垂直電荷転送素子120は第1の水平電荷転送素子140へ向けて電荷を転送し、図5の左から数えて奇数番目に当たる垂直電荷転送素子120の各々は第2の水平電荷転送素子145へ向けて電荷を転送する。
【0093】
第1の水平電荷転送素子140および第2の水平電荷転送素子145は、それぞれ、全ての垂直電荷転送素子120の半数から電荷を受け取ればよい。1つの水平電荷転送素子が全ての垂直電荷転送素子120から電荷を受け取る場合に比べて、駆動周波数が同じであればほぼ2倍のフレームレートを容易に得ることが可能である。
【0094】
このCCD型固体撮像素子100を用いて撮像装置を構成することにより、多くの光電変換素子110を集積して解像度を高めた場合でも、各光電変換素子110から読出した電荷を垂直電荷転送素子120内または第1〜第2水平電荷転送素子140、145内で間引くことなく、1秒間当たり複数コマの静止画を連続撮影することが容易になる。
【0095】
ただし、第1の水平電荷転送素子140からは、当該第1の水平電荷転送素子140に近い光電変換素子行から順番に光電変換素子行単位で電荷が出力され、第2の水平電荷転送素子145からは、第1の水平電荷転送素子140からみて遠い光電変換素子行から順番に光電変換素子行単位で電荷が出力される。
【0096】
したがって、CCD型固体撮像素子100を用いた撮像装置では、第1の電荷検出回路150および第2の電荷検出回路155から出力される各画素信号を一旦、フレームメモリに記憶させ、このフレームメモリから所定の順番で画素信号を読出して、再生画像用の画素信号を生成することが好ましい。
【0097】
なお、CCD型固体撮像素子100では、前述したように、個々の光電変換素子110の上方に色フィルタが1つずつ配置され、さらに、個々の光電変換素子の上方にマイクロレンズが1つずつ配置される。
【0098】
これらの色フィルタおよびマイクロレンズの配置も含めて、CCD型固体撮像素子100の断面構造を図9を参照しつつ説明する。
【0099】
図9は、図6に示すIX−IX線に沿ったCCD型固体撮像素子100の断面を概略的に示す。
【0100】
同図に示すように、半導体基板101は、例えばn型シリコン基板101aの一表面にp- 型不純物添加領域101bが形成された層構成を有する。
【0101】
- 型不純物添加領域101bは、例えば、n型シリコン基板101aの一表面にp型不純物をイオン注入し、その後に熱処理を施すことによって形成される。あるいは、p型不純物を含有したシリコンをn型シリコン基板101aの一表面上にエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0102】
本明細書においては、同じ導電型を有する不純物添加領域間での不純物濃度の大小を区別するために、不純物濃度が相対的に低いものから順番に、p- 型不純物添加領域、p型不純物添加領域、p+ 型不純物添加領域、あるいはn- 型不純物添加領域、n型不純物添加領域、n+ 型不純物添加領域と表記する。p- 型不純物添加領域101bをエピタキシャル成長法によって形成する場合以外、全ての不純物添加領域は、イオン注入とその後の熱処理とによって形成することが好ましい。
【0103】
光電変換素子110は、例えば、p- 型不純物添加領域101aの所定箇所にn型不純物添加領域110aを形成し、さらに、このn型不純物添加領域110a上にp+ 型不純物添加領域110bを形成することによって作製された埋込み型のフォトダイオードによって構成される。n型不純物添加領域110aは電荷蓄積領域として機能する。
【0104】
垂直電荷転送チャネル部123は、p- 型不純物添加領域101bに形成されたn型不純物添加領域からなる。
【0105】
読出しゲート130の各々は、読出しゲート用チャネル領域131を有する。このチャネル領域131は、例えば、対応する光電変換素子110(n型不純物添加領域110a)の所定箇所と垂直電荷転送チャネル部123との間に形成されたp型不純物添加領域からなる。
【0106】
チャネル領域131の形成箇所を除き、各光電変換素子110の平面視上の周囲、各垂直電荷転送チャネル部123の平面視上の周囲、および前述した水平電荷転送チャネルの平面視上の周囲には、チャネルストップ領域CSが設けられる。このチャネルストップ領域CSは、例えばp+ 型不純物添加領域からなる。
【0107】
第1の電気的絶縁層115が半導体基板101上に形成され、その上に第1電極線対125、第2電極線対、水平転送電極、および、第1〜第2の電荷検出回路150、155を構成する各種の電極が配置される。
【0108】
各光電変換素子110上には、第1の電気的絶縁層115として、例えばシリコン酸化膜(例えば熱酸化膜)が配置される。光電変換素子110上の領域を除いた他の領域上には、第1の電気的絶縁層115として、例えばONO膜やON膜が配置される。
【0109】
第1の電気的絶縁層115上に配置される各電極線ないし電極は、例えばポリシリコンによって形成される。個々の電極線ないし電極の表面には、例えば熱酸化膜からなる電気的絶縁膜IFが設けられる。図9には、第1電極線125aと第1電極線125bとがそれぞれ1本ずつ示されている。
【0110】
第1電極線125a、125bの各々は、前述のように、所謂重ね合わせ構造をなす。水平転送電極についても同様である。
【0111】
第2の電気的絶縁層160が、各光電変換素子110、各第1電極線対125、第1および第2の水平電荷転送素子140、145、ならびに第1および第2の電荷検出回路150、155を覆い、その上に光遮蔽膜164、層間絶縁膜168、パッシベーション膜170、および第1の平坦化膜175がこの順番で順次配置される。
【0112】
第2の電気的絶縁層160は、例えばシリコン酸化物によって形成されて、光遮蔽膜164とその下の各種の電極線ないし電極との電気的な分離を十分なものとする。
【0113】
光遮蔽膜164は、各垂直電荷転送素子120、第1〜第2の水平電荷転送素子140、145、ならびに第1〜第2の電荷検出回路150、155を平面視上覆って、光電変換素子110以外の領域で無用の光電変換が行われるのを防止する。その一方で、各光電変換素子110へは光が入射するように、個々の光電変換素子110の上方に当該光電変換素子110よりも平面視上の大きさが小さい開口部164aを1つずつ有する。個々の光電変換素子110表面において開口部164a内に平面視上位置する領域が、この光電変換素子110における受光面となる。
【0114】
光遮蔽膜164は、タングステン、アルミニウム、クロム、チタン、モリブデン等の金属や、これらの金属の2種以上からなる合金、前記の金属の化合物等によって形成される。
【0115】
層間絶縁膜168は例えばシリコン酸化物によって形成されて、垂直電荷転送素子120、第1または第2の水平電荷転送素子140、145、ならびに第1または第2の電荷検出回路150、155へそれぞれ所定の信号を供給するための配線と、光遮蔽膜164との導通を防止する。
【0116】
パッシベーション膜170は、例えばシリコン窒化膜等によって構成されて、その下の部材を保護する。
【0117】
第1の平坦化膜175はフォトレジスト等の有機材料や、シリコン酸化物、PSG(フォスホシリケートガラス)、BPSG(ボロフォスホシリケートガラス)、シリコン窒化物等の無機材料によって形成されて、色フィルタアレイ180を形成するための平坦面を提供する。第1の平坦化膜175を無機材料によって形成する場合には、パッシベーション膜170を省略することも可能である。
【0118】
色フィルタアレイ180は、カラー撮影に必要な複数色の色フィルタによって構成される。1つの光電変換素子110に1つの色フィルタが対応する。図9には、1つの赤色フィルタ180Rと1つの青色フィルタ180Bとが示されている。個々の色フィルタは、例えば、所望色の顔料または染料を含有した樹脂によって形成される。
【0119】
色フィルタアレイ180の上方にマイクロレンズアレイを配置する場合には、当該色フィルタアレイ180上に第2の平坦化膜185が形成され、その上にマクロレンズアレイ190が形成される。
【0120】
第2の平坦化膜185はフォトレジスト等の有機材料によって形成されて、マイクロレンズアレイ190を形成するための平坦面を提供する。
【0121】
マイクロレンズアレイ190は多数個のマイクロレンズ190aによって構成され、1つの光電変換素子110に1つのマイクロレンズ190aが対応する。これらのマイクロレンズ190aは、例えば、透明樹脂(フォトレジストを含む。)層をフォトリソグラフィ法等によって所定形状に区画した後、熱処理によって各区画の透明樹脂層を溶融させ、表面張力によって角部を丸め込ませた後に冷却することによって形成される。1つの区画から1つのマイクロレンズ190aが形成される。
【0122】
なお、白黒撮影用のCCD型固体撮像素子では、色フィルタアレイ180に代えて、単色の着色層、例えば緑色もしくは青色の着色層、または透明樹脂層が用いられる。単板式の撮像装置に利用されるCCD型固体撮像素子では、色フィルタアレイ180に代えて、赤色、緑色または青色の着色層が用いられる。マイクロレンズアレイは任意の構成部材であり、省略可能である。
【0123】
次に、第2の実施例によるCCD型固体撮像素子について説明する。
【0124】
図10は、本実施例による固体撮像素子200での光電変換素子110、垂直電荷転送チャネル部123、第1の水平電荷転送素子140、第2の水平電荷転送素子145、第1の電荷検出回路150、および第2の電荷検出回路155の平面配置を概略的に示す。
【0125】
同図に示すように、CCD型固体撮像素子200では、第1の水平電荷転送素子140に最も近い光電変換素子行と第1の水平電荷転送素子140との間に電荷蓄積部AR1が形成され、第2の水平電荷転送素子145に最も近い光電変換素子行と第2の水平電荷転送素子145との間に電荷蓄積部AR2が形成されている。図示のCCD型固体撮像素子200は、フレームインターライン転送式のCCD型固体撮像素子である。
【0126】
CCD型固体撮像素子200における他の構成は、前述したCCD型固体撮像素子100の構成と同様であるので、ここではその説明を省略する。図10についても、図5または図6に示した構成要素と共通するものには図5または図6で用いた参照符号と同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0127】
電荷蓄積部AR1は、第1の水平電荷転送素子140に電気的に接続可能な垂直電荷転送チャネル部123それぞれに1つずつ、この垂直電荷転送チャネル部123から間隔をあけて半導体基板101の一表面に形成された第2電荷転送チャネル部205を有する。
【0128】
第2電荷転送チャネル部205の一端は、第3電荷転送チャネル部210によって、この第2電荷転送チャネル部205に対応する垂直電荷転送チャネル部123に電気的に接続される。第2電荷転送チャネル部205の他端は、第4電荷転送チャネル部215によって、この第2電荷転送チャネル部205に対応する垂直電荷転送チャネル部123に電気的に接続される。
【0129】
第2電荷転送チャネル部205、第3電荷転送チャネル部210、および第4電荷転送チャネル部215は、いずれも、例えば半導体基板101の一表面に形成されたn型不純物添加領域からなる。
【0130】
電荷蓄積部AR1は、上述の電荷転送チャネル部123、205、210、215の他に、前述した第1の電気的絶縁層115(図9参照)上に配置された複数の第2電極線対の第2電極線対を有する。
【0131】
電荷蓄積部AR1に配置される第2電極線対の数は、例えば、1フレームの撮影時に転送されてくる全ての電荷を当該電荷蓄積部AR1に蓄積することができるように、1列の光電変換素子列中の光電変換素子110の数に応じて適宜選定される。
【0132】
個々の第2電極線対は、その平面視上の形状が図4に示した電極線対5を更に紙面の左右方向に延長させた形状である点を除いて、図4に示した電極線対5と同様の構造を有するので、ここではその図示を省略する。勿論、第2電極線対を構成する2本の第2電極線は、互いの相対的な位置を垂直電荷転送チャネル部123上と第2電荷転送チャネル部205上とで平面視上入れ替えながら、これら第1電荷転送チャネル部123の各々および第2電荷転送チャネル部205の各々を横切る。
【0133】
電荷蓄積部AR2は、上述した電荷蓄積部AR1と同様の構成を有する。電荷蓄積部AR1およびAR2は、共に、光遮蔽膜164によって覆われる。
【0134】
このように構成されたCCD型固体撮像素子200は、第1の実施例によるCCD型固体撮像素子100と同様の効果を奏する。
【0135】
さらに、光電変換素子110から読出した電荷を比較的短時間の内に電荷蓄積部AR1またはAR2に転送することができるので、各光電変換素子110に強い光が入射したときでも、スミアの発生を抑制しやすい。
【0136】
また、1つの垂直電荷転送チャネル部123と、これに対応する第2電荷転送チャネル部205、第3電荷転送チャネル部210、第4電荷転送チャネル部215と、各第2電極線対とによって、1つの閉じた電荷転送路を形成することができるので、この電荷転送路内で電荷の加算(混合)等を行うことができる。
【0137】
例えば、1フレーム(以下「、第1フレーム」という。)を撮影したとき各光電変換素子110に蓄積された電荷を、電荷蓄積部AR1および電荷蓄積部AR2へ転送すると共に、この転送期間中に次の1フレーム(以下「、第2フレーム」という。)の撮影を開始し、その後に第1フレームの電荷と第2フレームの電荷とを電荷蓄積部AR1、AR2内で加算(混合)することができる。この加算(混合)は、例えば以下のようにして行うことができる。
【0138】
まず、第1フレームの撮影時に光電変換素子列のそれぞれから読出した電荷(以下、これらの電荷を「電荷A」という。)を、当該光電変換素子列に対応する上記閉じた電荷転送路へ転送する。次いで、第2フレームの撮影時に各光電変換素子列に蓄積された電荷(以下、これらの電荷を「電荷B」という。)を対応する垂直電荷転送素子120へ読出し、当該光電変換素子列に対応する第1または第2の水平電荷転送素子140、145へ向けて転送する。
【0139】
個々の電荷蓄積部AR1、AR2における第2電極線対の数を予め選定して、電荷Bのうちの先頭の電荷が上記閉じた電荷転送路に達した時点で、当該閉じた電荷転送路内に既に分布している電荷Aが第4電荷転送チャネル部215から垂直電荷転送チャネル部123へ転送され始めるように調整しておく。
【0140】
この調整により、電荷蓄積部AR1、AR2における各垂直電荷転送チャネル部123内で電荷Aと電荷Bとを1つずつ加算し、加算された電荷から順次第1または第2の水平電荷転送素子140、145へ転送すること可能になる。
【0141】
このとき電荷Aの各々は、例えば、先頭の電荷が第4電荷転送チャネル部215内で垂直電荷転送チャネル部123の手前に分布し、最後尾の電荷が垂直電荷転送チャネル部123内で上記閉じた電荷転送路内に入った所に分布する。電荷Bのうちの先頭の電荷が上記閉じた電荷転送路内に入るときには、当該先頭の電荷と一緒に、電荷Aのうちの先頭の電荷が第4電荷転送チャネル部215から垂直電荷転送チャネル部123へ転送される。1つの電荷Aと1つの電荷Bとが加算される。以降、1つの電荷Bが上記閉じた電荷転送路内に入るたび毎に、第4電荷転送チャネル部215から垂直電荷転送チャネル部123へ1つの電荷Aが転送されるので、これらの電荷が加算される。
【0142】
上述した電荷の加算を行うことにより、例えば、夜景や暗い被写体の撮影が容易になる。また、高感度で撮影することが容易になる。さらに、光電変換素子110の高集積化に伴って各光電変換素子110の飽和容量が低下した場合でも、ダイナミックレンジを容易に拡大することが可能になる。
【0143】
また、CCD型固体撮像素子200を用いた撮像装置では、フレームメモリを用いることなく再生画像用の画素信号を生成することが可能である。
【0144】
例えば、第2の水平電荷転送素子145に最も近い光電変換素子行を基準にすると、電荷蓄積部AR2に転送された各電荷は、上記閉じた電荷転送路内を1周させた後に再び垂直電荷転送チャネル部123を介して第2の水平電荷転送素子145へ転送する。
【0145】
その一方で、電荷蓄積部AR1に転送された各電荷は、上記閉じた電荷転送路を概ね1周半させた後、より具体的には、最後尾の電荷が垂直電荷転送チャネル部123内で第3電荷転送チャネル部210の手前に来るまで、または、第3電荷転送チャネル部210に入るまで転送した後、最後尾の電荷から第1の電荷転送素子140へ転送する。
【0146】
上述のように電荷を転送すると、第1の水平電荷転送素子140および第2の水平電荷転送素子145それぞれへ、上記基準とした光電変換素子行から光電変換素子行単位で順次電荷が転送されることになる。
【0147】
その結果として、CCD型固体撮像素子200を用いた撮像装置では、フレームメモリを用いることなく再生画像用の画素信号を生成することが可能になる。
【0148】
垂直電荷転送素子120(図6参照)による電荷の転送、ならびに、電荷蓄積部AR1およびAR2内での電荷の転送は、例えば図6に示した4相の垂直駆動信号φV1〜φV4によって行うことができる。このとき、第1電極線対125(図6参照)の各々と上述した第2電極線の各々とを合わせた電極線全体への垂直駆動信号φV1〜φV4の供給パターンが、各第1電極線対125への垂直駆動信号φV1〜φV4の供給パターンと同じになるようにして、垂直駆動信号φV1〜φV4を供給する。
【0149】
ただし、電荷蓄積部AR1またはAR2に転送した各電荷を、前述のように最後尾の電荷から第1または第2の水平電荷転送素子140または145へ転送する場合には、少なくとも当該電荷蓄積部AR1またはAR2を構成する各第2電極線へは、各第1電極線対へ垂直駆動信号を供給するために配線とは別の配線によって、駆動信号を供給することが好ましい。前記別の配線を設けることにより、動画についても、フレームメモリを用いることなく再生画像用の画素信号を生成することが容易になる。
【0150】
次に、第3の実施例によるCCD型固体撮像素子について説明する。
【0151】
図11は、本実施例による固体撮像素子210での光電変換素子110、垂直電荷転送素子120、第1の水平電荷転送素子140、第2の水平電荷転送素子145、第1の電荷検出回路150、第2の電荷転出回路155、および第3の電荷検出回路158の平面配置を概略的に示す。
【0152】
図示のCCD型固体撮像素子210は、カラー撮影用の単板式撮像装置に利用されるCCD型固体撮像素子であり、半導体基板101の上方には、カラー撮影に必要な原色系の色フィルタアレイ(図示せず。)が配置されている。個々の光電変換素子110の上方には、赤色フィルタ、緑色フィルタ、および青色フィルタのいずれか1つが位置する。
【0153】
図11には、個々の光電変換素子110の上方に位置している色フィルタの種類を参照符号R、G、Bで示している。参照符号Rは赤色フィルタを意味し、参照符号Gは緑色フィルタを意味し、参照符号Bは青色フィルタを意味する。
【0154】
これらの参照符号の分布から明らかなように、上記の色フィルタアレイでは、赤色フィルタRと青色フィルタBとが光電変換素子列方向に交互に繰り返し配置された第1色フィルタ列と、緑色フィルタGのみによって構成された第2色フィルタ列とが交互に繰り返し配置されている。1つの第2色フィルタ列を挟んで隣り合う2つの第1色フィルタ列では、赤色フィルタと青色フィルタとの配置が互いに逆になっている。
【0155】
また、CCD型固体撮像素子210では、第2の水平電荷転送素子145の出力端に、第2の電荷検出回路155の他に第3の電荷検出回路158が接続されている。
【0156】
CCD型固体撮像素子210における他の構成は、第1の実施例によるCCD型固体撮像素子100の構成と同様であるので、ここではその説明を省略する。図11についても、図5に示した構成要素と共通するものには図5で用いた参照符号と同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0157】
このように構成されたCCD型固体撮像素子210では、上方に緑色フィルタGが配置されている光電変換素子110から読出された電荷が第1の水平電荷転送素子140へ転送され、上方に赤色フィルタRまたは青色フィルタBが配置されている光電変換素子110から読出された電荷が第2の水平電荷転送素子145へ転送される。
【0158】
第2の水平電荷転送素子145は、例えば、上方に赤色フィルタRが配置されている光電変換素子110から読出された電荷を第2の電荷検出回路155へ転送し、上方に青色フィルタBが配置されている光電変換素子110から読出された電荷を第3の電荷検出回路155へ転送する。
【0159】
第1の電荷検出回路150、第2の電荷検出回路155、および第3の電荷検出回路158それぞれの利得は、別個に調整することが可能である。
【0160】
換言すれば、上方に緑色フィルタGが配置されている光電変換素子110から読出された電荷に基づく画素信号、上方に赤色フィルタRが配置されている光電変換素子110から読出された電荷に基づく画素信号、および、上方に青色フィルタBが配置されている光電変換素子110から読出された電荷に基づく画素信号それぞれの利得を、別個に調整することが可能である。
【0161】
したがって、CCD型固体撮像素子210は、第1の実施例によるCCD型固体撮像素子100と同様の効果を奏する他に、ダイナミックレンジの拡大や、低ノイズ化が容易になるという効果を奏し、さらには、ほぼホワイトバランスのとれた画素信号を出力することができるという効果も奏する。
【0162】
以上、実施例による電荷転送装置およびCCD型固体撮像素子について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。
【0163】
例えば、第2の実施例による電荷転送装置20(図4参照)では、第2電荷転送チャネル部12と第3電荷転送チャネル部15が配置されているが、これら第2電荷転送チャネル部12および第3電荷転送チャネル部15のいずれか一方のみを配置して電荷転送装置を構成することもできる。このようにして構成された電荷転送装置でも、直線的に形成された遅延素子に比べてほぼ半分の長さで、同じ遅延時間を稼ぐことができる。また、電荷の入力端と出力端とを同じ方向に設けることができる。
【0164】
また、第2の実施例によるCCD型固体撮像素子200では、垂直電荷転送チャネル部123の他に第2電荷転送チャネル部205を形成したが、電荷蓄積部AR1内の第2電荷転送チャネル部205は、第1の水平電荷転送素子140に電気的に接続されない垂直電荷転送チャネル部123の一端を第1の水平電荷転送素子140側に延長することによっても形成することができる。
【0165】
同様に、電荷蓄積部AR2内の第2電荷転送チャネル部205は、第2の水平電荷転送素子145に電気的に接続されない垂直電荷転送チャネル部123の一端を第2の水平電荷転送素子140側に延長することによっても形成することができる。
【0166】
CCD型固体撮像素子における光電変換素子は、画素ずらし配置する他に、正方行列状(行数と列数とが異なるものを含む。)に配置してもよい。
【0167】
実施例によるCCD型固体撮像素子では、偶数番目に当たる光電変換素子列と奇数番目に当たる光電変換素子列とで光電変換素子の数が異なるが、実際のCCD型固体撮像素子では、多くの場合、各光電変換素子列が同数の光電変換素子によって構成される。
【0168】
電荷転送装置の駆動に使用する駆動信号、およびCCD型固体撮像素子で各垂直電荷転送素子の駆動に使用する垂直駆動信号は、いずれも4相に限定されるものではなく、適宜選定可能である。例えば、光電変換素子が画素ずらし配置されているCCD型固体撮像素子においては、8相の垂直駆動信号によって各垂直電荷転送素子を駆動させることにより、全画素読出し動作の他に、1/2間引き読出し動作や、垂直2画素加算動作(個々の垂直電荷転送素子内で、対応する光電変換素子列から読出した電荷のうちの近接する2つの電荷同士を加算する動作)を行うことが可能になる。
【0169】
CCD型固体撮像素子における水平電荷転送素子の構成および駆動方法は、製造しようとするCCD型固体撮像素子の用途やグレード等に応じて適宜選定可能である。同様に、電荷検出回路それぞれの構成も、製造しようとするCCD型固体撮像素子の用途やグレード等に応じて適宜選定可能である。
【0170】
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能であることは、当業者に自明であろう。
【0171】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、新たな電荷転送装置が提供される。この電荷転送装置の構成を、CCD型固体撮像素子での垂直電荷転送素子に応用すれば、高いフレームレートを得ることが容易なCCD型固体撮像素子を提供することができる。
【0172】
このCCD型固体撮像素子を用いて撮像装置を構成すれば、多くの光電変換素子を集積して解像度を高めた場合でも、1秒間当たり複数コマの静止画を連続撮影することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による電荷転送装置での第1電荷転送チャネル部および電極線対の平面配置を示す概略図である。
【図2】図1に示したII−II線に沿った電荷転送装置の断面を示す概略図である。
【図3】図1に示した電荷転送装置によって電荷を転送する際の転送方向の一例を示す概略図である。
【図4】第2の実施例による電荷転送装置での電荷転送チャネル部および電極線対の平面配置を示す概略図である。
【図5】第1の実施例によるCCD型固体撮像素子での光電変換素子、垂直電荷転送素子、第1の水平電荷転送素子、第2の水平電荷転送素子、第1の電荷検出回路、および第2の電荷検出回路の平面配置を示す概略図である。
【図6】図5に示したCCD型固体撮像素子における垂直電荷転送素子の構成を示す概略図である。
【図7】図6に示した半導体基板、光電変換素子、垂直電荷転送チャネル部、および第1電極線の平面配置を示す概略図である。
【図8】図6に示した半導体基板、光電変換素子、垂直電荷転送チャネル部、および他の第1電極線の平面配置を示す概略図である。
【図9】図6に示すIX−IX線に沿ったCCD型固体撮像素子の断面を示す概略図である。
【図10】第2の本実施例による固体撮像素子での光電変換素子、垂直電荷転送チャネル部、第1の水平電荷転送素子、第2の水平電荷転送素子、第1の電荷検出回路、および第2の電荷検出回路の平面配置を示す概略図である。
【図11】第3の実施例によるCCD型固体撮像素子での光電変換素子、垂直電荷転送素子、第1の水平電荷転送素子、第2の水平電荷転送素子、第1の電荷検出回路、第2の電荷転出回路155、および第3の電荷検出回路の平面配置を示す概略図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、 3a、3b…第1電荷転送チャネル部、 5a、5b…電極線、 5…電極線対、 7a…第1転送電極、 7b…第3転送電極、 8a…第2転送電極、 8b…第4転送電極8b、 10、20…電荷転送装置、 12…第2電荷転送チャネル部、 15…第3電荷転送チャネル部、 100、200、210…CCD型固体撮像素子、 101…半導体基板、 110…光電変換素子、 120…垂直電荷転送素子、 123…垂直電荷転送チャネル部、 125a、125b…第1電極線、 125…第1電極線対、 130…読出しゲート、 140…第1の水平電荷転送素子、 145…第2の水平電荷転送素子、 150…第1の電荷検出回路、 155…第2の電荷検出回路、 158…第3の電荷検出回路、 205…第2電荷転送チャネル部、 210…第3電荷転送チャネル部、 215…第4電荷転送チャネル部。

Claims (6)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の一表面に形成された複数の第1電荷転送チャネル部と、
    前記半導体基板の一表面上に形成された電気的絶縁膜と、
    前記電気的絶縁膜上に配置された複数の電極線対であって、各々が2本の電極線によって構成され、該2本の電極線が、前記第1電荷転送チャネル部上での互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部毎に平面視上入れ替えながら該第1電荷転送チャネル部の各々を横切る複数の電極線対と、
    互いに近接する2つの第1電荷転送チャネル部によって構成されるチャネル対それぞれに設けられ、一方の第1電荷転送チャネル部の一端を他方の第1電荷転送チャネル部の一端に電気的に接続する第2電荷転送チャネル部と
    を有する電荷転送装置。
  2. さらに、前記第2電荷転送チャネル部の上方に前記電気的絶縁膜を介した配置された少なくとも1つの第1転送電極を有する請求項1に記載の電荷転送装置。
  3. さらに、前記チャネル対それぞれに設けられ、前記一方の第1電荷転送チャネル部の他端を前記他方の第1電荷転送チャネル部の他端に電気的に接続する第3電荷転送チャネル部と、前記第3電荷転送チャネル部の上方に前記電気的絶縁膜を介して配置された少なくとも1つの第2転送電極と、前記2つの第1電荷転送チャネル部、前記第2電荷転送チャネル部、および前記第3電荷転送チャネル部のいずれかに電気的に接続可能な電荷入力端と、前記2つの第1電荷転送チャネル部、前記第2電荷転送チャネル部、および前記第3電荷転送チャネル部のいずれかに電気的に接続可能な電荷出力端と、を有する請求項1または請求項2に記載の電荷転送装置。
  4. 半導体基板と、
    前記半導体基板の一表面に複数行、複数列に亘って行列状に配置された多数個の光電変換素子と、
    1つの光電変換素子列に1つずつ該光電変換素子列に近接して前記半導体基板の一表面に形成され、各々が、対応する光電変換素子列に沿って延在する複数の第1電荷転送チャネル部と、
    前記半導体基板の一表面上に形成された電気的絶縁膜と、
    1つの光電変換素子行に1対ずつ該光電変換素子行に沿って前記電気的絶縁膜上に配置された第1電極線対であって、各々が2本の第1電極線によって構成され、該2本の第1電極線が、前記第1電荷転送チャネル部上での互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部毎に平面視上入れ替えながら該第1電荷転送チャネル部の各々を横切る第1電極線対と、
    光電変換素子列方向の一方の端に配置され、前記複数の第1電荷転送チャネル部の中から1つおきに選択された第1電荷転送チャネル部の各々に電気的に接続される第1の電荷転送素子と、
    前記光電変換素子列方向の他方の端に配置され、前記複数の第1電荷転送チャネル部の中から他の1つおきに選択された第1電荷転送チャネル部の各々に電気的に接続される第2の電荷転送素子と、
    前記多数個の光電変換素子と前記第1の電荷転送素子との間、および、前記多数個の光電変換素子と前記第2の電荷転送素子との間にそれぞれ形成された電荷蓄積部と、
    前記電荷蓄積部の各々が、該電荷蓄積部に近接する前記第1電荷転送素子もしくは前記第2電荷転送素子に電気的に接続可能な前記第1電荷転送チャネル部それぞれに1つずつ、該第1電荷転送チャネル部から間隔をあけて前記半導体基板の一表面に形成された第2電荷転送チャネル部と、
    前記第2電荷転送チャネル部の一端と該第2電荷転送チャネル部に対応する第1電荷転送チャネル部とを電気的に接続する第3電荷転送チャネル部と、
    前記第2電荷転送チャネル部の他端と該第2電荷転送チャネル部に対応する前記第1電荷転送チャネル部とを電気的に接続する第4電荷転送チャネル部と、
    前記多数個の光電変換素子と前記第1の電荷転送素子との間の前記電気的絶縁膜上に配置された複数の第2電極線対であって、各々が2本の第2電極線によって構成され、該2本の第2電極線が、互いの相対的な位置を前記第1電荷転送チャネル部上と前記第2電荷転送チャネル部上とで平面視上入れ替えながら前記第1電荷転送チャネル部の各々および前記第2電荷転送チャネル部の各々を横切る複数の第2電極線対と
    を有する固体撮像素子。
  5. さらに、前記第1の電荷転送素子の出力端に接続された第1電荷検出回路と、前記第2の電荷転送素子の出力端に接続された第2電荷検出回路とを有する請求項4に記載の固体撮像素子。
  6. さらに、前記第1の電荷転送素子および前記第2の電荷転送素子のいずれか一方の出力端に電気的に接続された第3電荷検出回路を有する請求項5に記載の固体撮像素子。
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