JP2002111298A - 稼働分析装置、稼働分析システム、稼働分析プログラムおよび稼働分析方法 - Google Patents

稼働分析装置、稼働分析システム、稼働分析プログラムおよび稼働分析方法

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JP2002111298A
JP2002111298A JP2001112340A JP2001112340A JP2002111298A JP 2002111298 A JP2002111298 A JP 2002111298A JP 2001112340 A JP2001112340 A JP 2001112340A JP 2001112340 A JP2001112340 A JP 2001112340A JP 2002111298 A JP2002111298 A JP 2002111298A
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Tadashi Yokomori
正 横森
Koichi Kanematsu
宏一 兼松
Hiroshi Okamura
博 岡村
Keiji Hanada
恵二 花田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品実装ライン100において、ライン実装
タクトまたはラインの稼働率が低下しないように監視
し、低下の要因を分析し取り除くことによりライン全体
の高い生産効率を維持する稼働分析装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 各実装工場の部品実装ライン100と稼
働分析装置1とをインターネット3で接続し、各実装工
場内の部品実装ライン100からタクト情報および設備
情報211を収集し設備稼働情報DB2に蓄積し、タク
ト情報を分析した結果、部品実装機の実装動作にタクト
ロスがあると判明した場合、部品実装機を動作させるN
Cデータを、タクトロスを減少させるよう最適化し、設
備情報211を分析した結果、稼働状況を低下させる要
因があると判明した場合、この要因を解消するためのサ
ービスを部品実装ライン100へフィードバックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品実装機を始め
とする複数の生産設備が工程順に連結された生産ライン
の稼働状況を監視分析し高稼働生産を実現する稼動分析
装置、稼動分析方法およびこの稼動分析装置と生産ライ
ンとを含む稼働分析システムに関するものである。ま
た、本発明は、前記稼動分析装置を動作させるための稼
動分析プログラム、および各生産設備を動作させるNC
データにおいて生産ラインの稼働状況を改善するための
最適化を行うNCデータ最適化プログラムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】多くの電子機器は小型化および軽量化が
なされ、電子機器を構成する回路基板は、高集積化、高
密度実装化が進んでいる。このような回路基板は、部品
実装機を工程順に連結した部品実装ラインにより部品が
実装される。
【0003】部品実装ラインは、回路基板への部品の装
着を自動で行う生産ラインの1種であり、一例として、
回路基板を一枚ずつ供給する基板供給装置、回路基板に
クリーム半田を印刷するクリーム半田印刷機、印刷され
たクリーム半田の状態を検査するクリーム半田印刷検査
機、部品を基板に接着するための接着剤を塗布する接着
剤塗布機、部品を回路基板に高速に装着する高速装着
機、異形部品を始めとする多種類の部品を回路基板に装
着する多機能装着機、部品装着後の回路基板上の部品の
欠品や位置ずれ等を検査する装着部品検査機、クリーム
半田を溶融し部品の電極と回路基板上のランドとの半田
付けを行うリフロー装置、半田付けの状態や部品の装着
状態等を外観により検査する外観検査機、実装された回
路基板を収納する基板収納装置などから構成され、これ
ら複数の種類の装置が直列状に連結されており、回路基
板は1枚ずつこれらの装置を順次経ることにより実装生
産される。
【0004】このような部品実装機に対する高速化の要
望は大きく、例えば、高速装着機における部品1個当た
り0.1秒以下のレベルになってきている。これによ
り、回路基板1枚の実装に要する時間である実装タクト
において(以後実装タクトと呼ぶ)、部品実装機個々の
タクト向上はもちろん、実装ラインとしても高速のタク
トで実装生産することが強く求められてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、部品実装
ラインにおいては、部品実装の高速化が図られているも
のの、部品実装ラインを構成する1台の部品実装機にお
いて、部品切れ、部品吸着エラー等の原因により、タク
トが予定時間より遅くなることが有り得る。また、例え
ば高速装着機の場合、図3(a)に示すように、実装す
る部品を供給する部品供給装置5が部品を供給する位置
に位置決めするために矢印12の方向に移動する時間、
または回路基板10を搭載したXYテーブル9が実装位
置に位置決めする時間がその高速装着機で実装可能な部
品1個当たりのタクト(以後、標準タクトと呼ぶ)より
も長くなることにより、標準タクトで実装できず、タク
トが余分に遅くなることも生じる(以後、タクトロスと
呼ぶ)。そして、各部品を実装する度にこのようなタク
トロスが積み重なると、実装タクトの低下をもたらす。
【0006】このように、タクトが遅くなった場合に、
その部品実装機のタクトのみが低下し、前工程において
生産された回路基板が多量にその部品実装機において実
装待ちになり、部品実装ライン全体のスループットが下
がるという問題点がある。また、ライン内の各部品実装
機のタクトのバランスは許容範囲内にあったとしても、
それぞれの部品実装機でそれぞれタクトロスがあった場
合は、ラインとしての実装タクト(以後、ライン実装タ
クトと呼ぶ)が遅くなるという問題点もある。
【0007】上記の問題点を解決するために、本発明
は、部品実装ラインを始めとする生産ラインにおいて、
各設備のエラー停止やタクトロスにより、ライン実装タ
クトまたはラインの稼働率が低下しないように監視し、
低下の要因があるときはその要因を分析して要因を取り
除くことによりライン全体の高い生産効率を維持する稼
働分析装置、稼働分析方法、稼働分析システムを提供す
ることを目的とする。また、稼働分析装置に稼働分析を
実行させるための稼働分析プログラム、および稼働分析
装置を始めとする装置に部品実装ラインのタクトロスを
解消させるNCデータ最適化を実行させるためのNCデ
ータ最適化プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の第1発明の稼働分析装置は、被生産物に加工
または組み立てを行う生産設備または前記生産設備が連
結した生産ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置で
あって、前記生産設備または生産ラインから生産タクト
実績値を含むタクト情報を収集し、前記収集したタクト
情報を分析した結果、前記生産設備の生産動作に標準の
生産タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロスが
あると判明した場合、前記生産設備を動作させるNCデ
ータを、前記タクトロスを減少させる内容に修正して前
記生産設備または生産ラインへフィードバックするもの
である。
【0009】上記した構成により、生産設備のタクトロ
スを分析により発見でき、その発見したタクトロスを減
少させる内容にNCデータを最適化してそのNCデータ
を生産設備または生産ラインにフィードバックするの
で、タクトロスを最小化させた高い生産効率を維持する
ことができる。
【0010】また、上記目的を達成するために、本願の
第2発明の稼働分析装置は、部品を供給する部品供給装
置と、前記部品供給装置から部品を保持し回路基板に実
装する部品保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連
結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装
置であって、実装工場内にある前記部品実装ラインとイ
ンターネットを始めとする通信手段で接続し、前記部品
実装ラインから前記通信手段を介して実装タクト実績
値、または標準の実装タクトより伸びた余分なタクトで
あるタクトロスを含むタクト情報を収集し、または、前
記部品実装ラインからフロッピディスクまたはCDロム
を始めとする記録媒体を介して前記タクト情報を収集す
る送受信部と、前記部品実装ラインの各部品実装機のタ
クト情報を監視するために前記タクト情報を表示する表
示部と、前記送受信部が前記タクト情報を収集し、前記
表示部が前記タクト情報を表示するための制御を行う制
御部と、を備えたものである。
【0011】上記した構成により、稼働分析装置によ
り、実装工場のタクト情報を同時にリアルタイムに監視
し分析できる。そして、タクトロスを発見してリアルタ
イムにタクトロスを除去する対処ができるので、全ての
実装工場の生産効率を同一の手法で管理でき高い生産効
率に維持できる。
【0012】また、上記目的を達成するために、本願の
第3発明の稼働分析装置は、表示部は、各部品実装機の
実装タクト実績値をグラフ表示し、前記表示した各実装
タクト実績値に含まれるタクトロスもそれぞれグラフ表
示するものである。
【0013】上記した構成により、部品実装ラインの中
の各部品実装機の実装タクト実績値を監視することがで
き、その中で、実装タクト実績値が遅くなる要因となる
タクトロスを表示するため、どの部品実装機で生産効率
を阻害するタクトロスが発生しているかを一目で発見で
きる。
【0014】また、上記目的を達成するために、本願の
第4発明の稼働分析装置は、表示部は、部品実装ライン
の中で実装タクト実績値が最大の部品実装機であるネッ
ク部品実装機において、そのネック部品実装機の実装タ
クト実績値であるライン実装タクトをその目標値と比較
して表示し、各部品実装機の実装タクト実績値のばらつ
きが許容範囲内かわかるように表示し、各部品実装機の
タクトロスが許容範囲内かわかるように表示するもので
ある。
【0015】上記した構成により、部品実装ラインとし
ての生産効率を示す指標である、ライン実装タクトが目
標値を達成しているかが一目でわかる。そして、各部品
実装機の実装タクト実績値のバランスが許容範囲内か、
各部品実装機のタクトロスが許容範囲内か、をも一目で
見てわかるため、ライン実装タクトが目標値を達成しな
い原因を即座に分析することができる。
【0016】また、上記目的を達成するために、本願の
第5発明の稼働分析装置は、制御部は、送受信部が収集
した、各部品実装機を動作させるNCデータに基づきタ
クトシミュレーションによりタクトロスを算出し、表示
部は、前記算出したタクトロスを表示するものである。
【0017】上記した構成により、部品実装機でタクト
ロスを検出できない場合でも、部品実装機から収集した
NCデータに基づいたタクトシミュレーションによりタ
クトロスを算出することにより、確実にどこにタクトロ
スがあるか分析することができる。実際には、市場に
は、タクトロスを検出する部品実装機はほとんどなく、
これからタクトロスを検出する部品実装機が出てきた場
合でも、部品実装ラインの全ての部品実装機がタクトロ
スを検出するものであるケースはほとんどないと思われ
るので、タクトシミュレーションによりタクトロスを算
出することはかなり有効といえる。
【0018】また、上記目的を達成するために、本願の
第6発明の稼働分析装置は、送受信部は、各部品実装機
で検出されたタクトロスの実績値を収集し、表示部は、
前記収集したタクトロスを表示するものである。
【0019】上記した構成により、タクトロスを部品実
装機において検出したものを収集し表示するので、タク
トロスが全くの実績値となり、タクトロスの精度は良く
なる。また、稼働分析装置でタクトシミュレーションを
行う必要がなくなるので、稼働分析装置の負荷は軽くな
る。
【0020】また、上記目的を達成するために、本願の
第7発明の稼働分析装置は、収集した実装タクト実績値
およびタクトロスを含む実装タクト情報を、各生産品種
のインデックス毎および各部品実装機のインデックス毎
に記憶させる実装タクトデータベースを備えたものであ
る。
【0021】上記した構成により、各部品実装機から収
集したタクト情報を各生産品種のインデックス毎および
各部品実装機のインデックス毎に蓄積するため、分析す
るのに重要なキーワードとなる生産品種、部品実装機で
簡単に検索することができ、有効に分析することができ
る。
【0022】また、上記目的を達成するために、本願の
第8発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装ライン
の中で実装タクト実績値が最大の部品実装機であるネッ
ク部品実装機において、そのネック部品実装機の実装タ
クト実績値であるライン実装タクトが目標値に達しない
原因を解消するために、タクトロスを減少させる部品供
給装置の配列または部品実装順にする最適化を行うもの
である。
【0023】上記した構成により、ライン実装タクトが
目標値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果に
応じてタクトロスを減少させる最適化を行うので、即座
にライン実装タクトを目標値に維持することができる。
例えば、原因が、各部品実装機の実装タクト実績値のア
ンバランスにあるのであれば、部品の各実装機への振り
分けの補正を行う。また、原因が、ネック部品実装機の
タクトロスが原因であれば、ネック部品実装機のタクト
ロスを減少させる部品供給装置の配列または部品実装順
にする最適化を行う。更に、異なる生産品種間で共通な
部品供給装置の配列にした共通部品配列に問題があるの
が原因の場合は、共通部品配列を見直す最適化を行う。
このように、分析結果により的確な最適化を行うことに
より、確実にライン実装タクトが目標値に復帰させるこ
とができる。
【0024】また、上記目的を達成するために、本願の
第9発明の稼働分析装置は、制御部は、NCデータに対
して、タクトロスを減少させる部品供給装置の配列また
は部品実装順にする最適化を行った後に、前記最適化後
のNCデータに基づきタクトシミュレーションによりタ
クトロスを算出し、タクトロスが短縮されたかを確認す
るものである。
【0025】上記した構成により、最適化後のNCデー
タに基づいたタクトシミュレーションを行った結果で、
タクトロスが短縮しライン実装タクトが目標値に達した
かを確認してから、NCデータを部品実装ラインにフィ
ードバックするので、最適化をしたにも関らず部品実装
機で実装したら最適化の効果がなかったという、再度部
品実装ラインの生産効率を落とす事態を避けることがで
きる。もし、タクトシミュレーションを行った結果で、
ライン実装タクトが目標値に達してなかったら、部品実
装ラインの生産効率を落とすことなく、その時点で再度
分析し対処法を検討することができる。
【0026】また、上記目的を達成するために、本願の
第10発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装ライ
ンの中で実装タクト実績値が最大の部品実装機であるネ
ック部品実装機において、そのネック部品実装機の実装
タクト実績値であるライン実装タクトが目標値に達しな
い原因が、各部品実装機の標準実装タクトがライン実装
タクトの目標値を越えていることにあると判断した場
合、ライン実装タクトが目標値を達成する部品実装ライ
ンの構成を出力し、送受信部は、前記制御部が出力した
部品実装ラインの構成をタクト情報を収集した実装工場
へ提案するものである。
【0027】上記した構成により、部品実装ラインが目
標とするライン実装タクトを維持する能力がない場合
は、確実に目標とするライン実装タクトを実現できる能
力のあるライン構成を提案できるので、実装工場の責任
者の的確な判断を助けることができる。
【0028】また、上記目的を達成するために、本願の
第11発明の稼働分析装置は、被生産物に加工または組
み立てを行う生産設備が連結した生産ラインの稼働状況
を分析する稼働分析装置であって、前記生産ラインを保
有する生産工場とインターネットを始めとする通信手段
で接続し、前記生産工場内の生産ラインから前記通信手
段を介して稼働率を含む設備情報を収集し、前記収集し
た設備情報を分析した結果、稼働状況を低下させる要因
があると判明した場合、前記要因を解消するためのサー
ビスを前記生産ラインへ前記通信手段を介してフィード
バックするものである。
【0029】上記した構成により、稼働分析装置によ
り、生産工場の設備情報を同時にリアルタイムに監視し
分析できる。そして、稼働状況を低下する要因を発見し
てリアルタイムにその要因を解消するためのサービスが
できるので、全ての生産工場の稼働状況を同一の手法で
管理でき高い生産効率に維持できる。
【0030】また、上記目的を達成するために、本願の
第12発明の稼働分析装置は、部品を供給する部品供給
装置と、前記部品供給装置から部品を保持し回路基板に
実装する部品保持手段と、を備えた部品実装機を含んで
連結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析
装置であって、実装工場内にある前記部品実装ラインと
インターネットを始めとする通信手段で接続し、前記部
品実装ラインから前記通信手段を介して稼働率、停止時
間、品種切替え時間または前記部品保持手段の部品保持
率を含む設備情報、および実装タクト実績値または標準
の実装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロス
を含むタクト情報を収集し、または、前記部品実装ライ
ンからフロッピディスクまたはCDロムを始めとする記
録媒体を介して前記設備情報およびタクト情報を収集す
る送受信部と、前記部品実装ラインの各部品実装機の設
備情報およびタクト情報を監視するために前記設備情報
およびタクト情報を表示する表示部と、前記送受信部が
前記設備情報およびタクト情報を収集し、前記表示部が
前記設備情報およびタクト情報を表示するように制御す
る制御部と、を備えたものである。
【0031】上記した構成により、稼働分析装置によ
り、実装工場の設備情報およびタクト情報を同時にリア
ルタイムに監視し分析できる。そして、稼働状況を低下
する要因およびタクトロスを発見して、また、その両者
の相関関係を見ながらリアルタイムに前記要因およびタ
クトロスを除去する対処ができるので、全ての実装工場
の稼働状況および生産効率を同一の手法でに管理でき高
い生産効率に維持できる。
【0032】また、上記目的を達成するために、本願の
第13発明の稼働分析装置は、表示部は、各部品実装機
の稼働率または部品保持手段の部品保持率を始めとする
設備情報の推移をグラフ表示するものである。
【0033】上記した構成により、部品実装ラインの中
の各部品実装機の稼働率、部品保持率を始めとする設備
情報の推移を様々な角度から監視することができるの
で、どのタイミングでどの設備情報が低下したか相関関
係を見ることにより、どの部品実装機で稼働状況を低下
する要因が発生したかを一目で発見できる。
【0034】また、上記目的を達成するために、本願の
第14発明の稼働分析装置は、表示部は、部品実装ライ
ンの中で実装タクト実績値が最大の部品実装機であるネ
ック部品実装機において、そのネック部品実装機の稼働
率であるライン稼働率の推移をグラフ表示するものであ
る。
【0035】上記した構成により、部品実装ラインとし
ての稼働状況が維持できているか指標となる、ライン稼
働率が低下していないかが一目でわかる。仮に、低下し
ている場合は、そのライン稼働率が低下したタイミング
で他の設備情報が低下してないかを分析することによ
り、的確に稼働状況を改善するための分析を行うことが
できる。
【0036】また、上記目的を達成するために、本願の
第15発明の稼働分析装置は、収集した稼働率を含む設
備情報を時間のインデックス毎および各部品実装機のイ
ンデックス毎に記憶させる設備情報データベースと、収
集した実装タクト実績値およびタクトロスを含む実装タ
クト情報を、各生産品種のインデックス毎および各部品
実装機のインデックス毎に記憶させる実装タクトデータ
ベースと、を備え、制御部は、前記設備情報データベー
スから時間および部品実装機のインデックスで検索して
前記設備情報を読み出し、前記実装タクトデータベース
から生産品種および部品実装機のインデックスで検索し
て前記実装タクト実績値およびタクトロスを読み出し、
表示部は、前記読み出した設備情報、実装タクト実績値
およびタクトロスを表示するものである。
【0037】上記した構成により、各部品実装機から収
集した設備情報を時間のインデックス毎および各部品実
装機のインデックス毎に蓄積し、各部品実装機から収集
したタクト情報を各生産品種のインデックス毎および各
部品実装機のインデックス毎に蓄積するため、分析する
のに重要なキーワードとなる生産品種、時間、部品実装
機で簡単に検索することができ、有効に分析することが
できる。
【0038】また、上記目的を達成するために、本願の
第16発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装ライ
ンのいずれかの部品実装機の品種切替え時間が大きいの
がライン稼働率が目標値に達しない原因と判断した場
合、前記部品実装機を動作させるNCデータに対して、
異なる生産品種において共通に固定した部品供給装置の
配列を見直す最適化を行い、部品供給装置の交換回数を
減少させるサービスを行い、送受信部は、前記最適化を
行ったNCデータを部品実装ラインへフィードバックす
るものである。
【0039】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品実装ラインのいずれかの部品実装機の品種切替
え時間が大きいのがライン稼働率が目標値に達しない原
因であった場合は、共通部品配列を見直す最適化を行う
ので、品種切替え時の部品供給装置の交換回数を減少す
ることができ、品種切替え時間を減少させることができ
る。従って、品種切替え時間を減少させ、確実にライン
稼働率が目標値に達するようにすることができる。
【0040】また、上記目的を達成するために、本願の
第17発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装ライ
ンのいずれかの部品実装機の部品保持手段の部品保持率
が低下したのがライン稼働率が目標値に達しない原因と
判断した場合、前記部品実装機の不良になった部品保持
手段または部品供給装置を交換する旨メッセージを送受
信部に出力し、補修パーツとして部品保持手段または部
品供給装置を手配する旨出力し、または、前記部品実装
機を動作させるNCデータに対して、部品供給装置の移
動による振動をおさえるため部品供給装置の移動ロスを
減少させる最適化を行うサービスを行うものである。
【0041】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品実装ラインのいずれかの部品実装機の部品保持
率が低下したのがライン稼働率が目標値に達しない原因
であった場合は、部品保持率の低下につながる部品保持
手段、部品供給装置の交換を実装工場に的確に指示する
ので、確実に即座に部品保持率を回復させライン稼働率
が目標値に達するようにすることができる。また、部品
保持率の低下につながる、部品供給装置の移動による振
動をおさえるため部品供給装置の移動ロスを減少させる
最適化を行うサービスを行うので、部品供給装置の振動
をおさえライン稼働率が目標値に達するようにすること
ができる。
【0042】また、上記目的を達成するために、本願の
第18発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装機を
操作するオペレータの操作ミスがライン稼働率が目標値
に達しない原因と判断した場合、取り扱い説明書のファ
イルを送受信部に出力し、または、実装工場に対してリ
モートで仮想トレーニングを行うサービスを行うもので
ある。
【0043】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品実装機を操作するオペレータの操作ミスがライ
ン稼働率が目標値に達しない原因であった場合は、取り
扱い説明書のファイルを送受信部に出力し、または、実
装工場に対してリモートで仮想トレーニングを行うサー
ビスを行うので、オペレータの操作ミスによるトラブル
停止時間が減少し、ライン稼働率が目標値に達するよう
にすることができる。
【0044】また、上記目的を達成するために、本願の
第19発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装機を
動作させるソフトウェアのバージョンが旧いのがライン
稼働率が目標値に達しない原因と判断した場合、該当の
部品実装機へ最新のソフトウェアをインストールするた
め、送受信部へ前記最新のソフトウェアを出力ものであ
る。
【0045】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品実装機を動作させるソフトウェアのバージョン
が旧いのがライン稼働率が目標値に達しない原因であっ
た場合は、該当の部品実装機へ最新のソフトウェアをイ
ンストールするサービスを行うため、ソフトウェアの不
備による部品実装機のトラブル停止時間が減少し、ライ
ン稼働率が目標値に達するようにすることができる。
【0046】また、上記目的を達成するために、本願の
第20発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装機を
動作させるNCデータ、もしくは前記NCデータの中で
各部品に関する形状、実装条件等の情報からなる部品ラ
イブラリの不備がライン稼働率が目標値に達しない原因
と判断した場合、該当の部品実装機へ正常な部品ライブ
ラリを提供するため、送受信部へ前記正常な部品ライブ
ラリを出力するものである。
【0047】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品ライブラリの不備がライン稼働率が目標値に達
しない原因であった場合は、該当の部品実装機へ正常な
部品ライブラリを提供するサービスを行うため、部品ラ
イブラリの不備による部品実装機のトラブル停止時間が
減少し、ライン稼働率が目標値に達するようにすること
ができる。また、オペレータが部品ライブラリを作成す
る必要がなくなるので、オペレータが部品ライブラリを
作成する負担を大幅に削減することができ、部品ライブ
ラリの作成ミスは発生しなくなる。
【0048】また、上記目的を達成するために、本願の
第21発明の稼働分析装置は、制御部は、実装工場の使
用部品メーカや生産する回路基板のタイプにより、その
条件に合致した部品に関する部品ライブラリのみを出力
するものである。
【0049】上記した構成により、実装工場にとって必
要不可欠の部品の範囲での部品ライブラリのみをサービ
スするため、不要な部品も含む全ての部品をサービスす
ることに比較すると、実装工場の部品ライブラリの記憶
容量を大幅に削減することができ、かつオペレータが部
品ライブラリを作成する必要がなくなるので、オペレー
タが部品ライブラリを作成する負担を大幅に削減するこ
とができる。また、管理する部品の種類が必要最小限な
ので、不要な部品も含む全ての部品を管理することに比
較して、部品ライブラリのメンテナンス管理が容易にな
る。
【0050】また、上記目的を達成するために、本願の
第22発明の稼働分析装置は、制御部は、部品実装ライ
ンのいずれかの部品実装機の部品供給装置において部品
切れが発生したのがライン稼働率が目標値に達しない原
因と判断した場合、前記部品実装機を動作させるNCデ
ータを、部品の使用数の多い部品供給装置を複数の部品
供給装置から供給するように分割するように最適化を行
い、送受信部は、前記最適化を行ったNCデータを部品
実装ラインへフィードバックするものである。
【0051】上記した構成により、ライン稼働率が目標
値に達しない原因を確実に分析し、その分析結果によ
り、部品供給装置において部品切れが発生したのがライ
ン稼働率が目標値に達しない原因であった場合は、部品
の使用数の多い部品供給装置を複数の部品供給装置から
供給するように分割するように最適化を行うサービスを
行うため、使用数に応じて分割数を調整すれば生産中に
部品切れが発生することを解消でき、ライン稼働率が目
標値に達するようにすることができる。
【0052】また、上記目的を達成するために、本願の
第23発明の稼働分析装置は、サービスを行うために必
要な取り扱い説明書のファイル、リモートによる仮想ト
レーニングを行うためのツール、各バージョンの部品実
装機を動作させるソフトウェア、または各部品に関する
形状、実装条件等の情報からなる部品ライブラリ等を蓄
積し、必要な時に取出してサービスを提供できる実装サ
ービスサーバを備えたものである。
【0053】上記した構成により、各実装工場において
稼働状況を改善するためのサービスを行うのに必要なツ
ール、ノウハウ、ソフトウェア等を稼働分析装置で一元
管理できるので、全実装工場へリアルタイムに同様な的
確なサービスを提供することができる。従って、全実装
工場における高稼働生産を実現することができる。
【0054】また、上記目的を達成するために、本願の
第24発明の稼働分析システムは、部品を供給する部品
供給装置と、前記部品供給装置から部品を保持し回路基
板に実装する部品保持手段と、を備えた部品実装機を含
んで連結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼働
分析システムであって、実装工場内に保有する前記部品
実装ラインと、前記部品実装ラインとインターネットを
始めとする通信手段で接続し、前記部品実装ラインから
前記通信手段を介して実装タクト実績値を含むタクト情
報を収集し、前記収集したタクト情報を分析した結果、
前記部品実装機の実装動作に標準の実装タクトより伸び
た余分なタクトであるタクトロスがあると判明した場
合、前記部品実装機を動作させるNCデータを、前記タ
クトロスを減少させる前記部品供給装置の配列または部
品実装順にして、前記実装工場内の部品実装ラインへ前
記通信手段を介してフィードバックする稼働分析装置
と、を備えたものである。
【0055】上記した構成により、実装工場のタクト情
報を同時にリアルタイムに監視し分析できるシステムを
実現できる。即ち、各部品実装機のタクトロスを分析に
より発見でき、その発見したタクトロスを減少させる内
容にNCデータを最適化してそのNCデータを部品実装
ラインにフィードバックするので、タクトロスを最小化
させた高い生産効率を維持することができる。
【0056】また、上記目的を達成するために、本願の
第25発明の稼働分析プログラムは、部品を供給する部
品供給装置と、前記部品供給装置から部品を保持し回路
基板に実装する部品保持手段と、を備えた部品実装機を
含んで連結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼
働分析装置に前記部品実装ラインの稼働状況を分析させ
るための稼働分析プログラムであって、前記稼働分析装
置に、実装工場内の部品実装ラインからインターネット
を始めとする通信手段を介して実装タクト実績値を含む
タクト情報を収集する工程と、前記収集したタクト情報
を分析した結果、前記部品実装機の実装動作に標準の実
装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロスがあ
ると判明した場合、前記部品実装機を動作させるNCデ
ータを、前記タクトロスを減少させる前記部品供給装置
の配列または部品実装順にして、前記実装工場内の部品
実装ラインへ前記通信手段を介してフィードバックする
工程と、を実行させるためのものである。
【0057】上記した構成により、上記稼働分析プログ
ラムをフロッピ、CDロム等の記録媒体またはネットワ
ークを介してパーソナルコンピュータ等のハードウェア
にインストールすれば、実装工場のタクト情報を同時に
リアルタイムに監視し分析できるシステムを実現でき
る。即ち、各部品実装機のタクトロスを分析により発見
でき、その発見したタクトロスを減少させる内容にNC
データを最適化してそのNCデータを部品実装ラインに
フィードバックするので、タクトロスを最小化させた高
い生産効率を維持することができる。
【0058】また、上記目的を達成するために、本願の
第26発明のNCデータ最適化プログラムは、部品を供
給する部品供給装置と、前記部品供給装置から部品を保
持し回路基板に実装する部品保持手段と、を備えた部品
実装機を含んで連結した部品実装ラインにおいて、標準
の実装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロス
を短縮するために、前記部品実装ラインの稼働状況を分
析する稼働分析装置を始めとする装置に、前記部品実装
機を動作させるNCデータの最適化を実行させるための
NCデータ最適化プログラムであって、前記稼働分析装
置を始めとする装置に、対象とする異なる生産品種にお
いて全ての部品供給装置を共通の配列に固定した共通部
品配列を作成する工程と、対象とする異なる生産品種間
で共通に使用する部品供給装置を同一の配列にし、共通
に使用しない部品供給装置を生産品種毎の個別の配列に
する部分共通部品配列を作成する工程と、対象とする異
なる生産品種において全ての部品供給装置の配列を各生
産品種毎に個別にタクトロスを短縮できるものにする個
別部品配列を作成すると、前記共通部品配列、部分共通
部品配列および個別部品配列の各々の配列で生産した場
合の各生産品種の生産枚数分の実装時間や品種切替え時
間の合計であるトータル生産時間をそれぞれ算出した結
果、前記トータル生産時間が最小になる部品供給装置の
配列に決定する工程と、を実行させるためのものであ
る。
【0059】上記した構成により、上記NCデータ最適
化プログラムを記憶した記録媒体を用いてパーソナルコ
ンピュータ等のハードウェアに稼働分析プログラムをイ
ンストールすれば、対象とする期間に生産する複数の生
産品種において、トータルの生産時間を最小とする実装
生産が実現できる。その中で、多品種少量生産か大量生
産かの生産状況により、最も適した部品供給装置の配列
をタクトシミュレーションにより決定することができ
る。
【0060】また、上記目的を達成するために、本願の
第27発明のNCデータ最適化プログラムは、品種切替
え時間は、部品供給装置の交換回数を算出し、前記交換
回数に基づき求められるものである。
【0061】上記した構成により、各生産品種のNCデ
ータに基づき品種切替え時間を理論計算することができ
るので、多品種少量生産か大量生産かの生産状況によ
り、最も適した部品供給装置の配列をタクトシミュレー
ションにより決定することができ、対象とする期間に生
産する複数の生産品種において、トータルの生産時間を
最小とする実装生産が実現できる。
【0062】また、上記目的を達成するために、本願の
第28発明の稼働分析方法は、部品を供給する部品供給
装置と、前記部品供給装置から部品を保持し回路基板に
実装する部品保持手段と、を備えた部品実装機を含んで
連結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析
装置を用いて前記部品実装ラインの稼働状況を分析する
稼働分析方法であって、実装工場内の部品実装ラインか
らインターネットを始めとする通信手段を介して実装タ
クト実績値を含むタクト情報を収集する工程と、前記収
集したタクト情報を分析した結果、前記部品実装機の実
装動作に標準の実装タクトより伸びた余分なタクトであ
るタクトロスがあると判明した場合、前記部品実装機を
動作させるNCデータを、前記タクトロスを減少させる
前記部品供給装置の配列または部品実装順にして、前記
実装工場内の部品実装ラインへ前記通信手段を介してフ
ィードバックする工程と、を備えたものである。
【0063】上記した構成により、部品実装ラインにお
けるタクトロスを分析により発見でき、その発見したタ
クトロスを減少させる内容にNCデータを最適化してそ
のNCデータを部品実装機または部品実装ラインにフィ
ードバックするので、タクトロスを最小化させた高い生
産効率を維持することができる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態に
ついて説明する。
【0065】図1は、部品実装ライン100と、部品実
装ライン100から設備情報を収集し部品実装ライン1
00を管理する管理装置101と、を備えた部品実装シ
ステム120を示す。図2は、本実施の形態の稼働分析
システムの全体システム構成を示し、実装システム12
0を有する実装機納入先の各工場と実装機供給メーカと
の間を例えばインターネットを始めとするネットワーク
3(この限りでなく通信ができる通信手段であれば良
い。但し、インターネットであれば情報の送受が高速で
できるので好適である。)で接続し、各工場の稼働状況
を監視し分析するものを示す。
【0066】図1において、100は、個々の部品実装
機105〜111が連結された部品実装ラインで、接続
ユニット103a〜103f、113a、113bを経
て各部品実装機105〜111の回路基板1枚に実装す
る時間である実装タクト、標準実装タクト(部品1点当
たりを標準で実装可能なタクトである標準タクトで回路
基板1枚分の実装を行うとした場合の実装タクト)より
伸びた余分なタクトであるタクトロス等のタクト情報、
および稼働率、停止時間、品種切替え時間等の設備情報
を管理装置101に収集する。図2において、図1に示
す部品実装ライン100a〜100cを有する部品実装
機納入先の各工場A〜Cの管理装置101a〜101c
と、実装機供給メーカが有する稼働分析装置1とをイン
ターネット3で接続している。管理装置101a〜10
1cからインターネット3を介して各工場の部品実装ラ
イン100の個々の部品実装機の実装タクト等のタクト
情報および稼働率等の設備情報が稼働分析装置1に収集
され、これらのタクト情報および設備情報は稼働分析し
易いデータ構造に変換され設備稼働情報データベース2
(以後、設備稼働情報DBと呼ぶ)に蓄積される。稼働
分析装置1では、実装タクトや稼働率が目標に達してい
るかを監視し、目標に達してなければ要因分析を行う。
例えば、要因が特定の部品実装機のタクトロスにあれ
ば、そのタクトロスをおさえる実装順序の最適化や部品
供給装置5の配置の最適化を行い、最適化を行ったNC
データをインターネット3を介して該当する工場の管理
装置101へフィードバックする。管理装置101は、
フィードバックされた最適化後NCデータを該当の部品
実装機へ該当する接続ユニットを介して転送する。ま
た、要因が、特定の部品実装機の実装タクトが部品実装
ライン100の中で遅くなっていることにある場合は、
稼働分析装置1では、該当部品実装ライン100の各部
品実装機への部品の再振り分けを行い、タクトバランス
が取れた各部品実装機のNCデータに生成し直してNC
データを該当する工場の管理装置101へフィードバッ
クする。
【0067】このように、部品実装機のタクトロスを分
析により発見でき、その発見したタクトロスを減少させ
る内容にNCデータを最適化してそのNCデータを部品
実装機または部品実装ラインにフィードバックするの
で、タクトロスを最小化させた高い生産効率を維持する
ことができる。
【0068】また、実装工場のタクト情報を同時にリア
ルタイムに監視し分析できる。そして、タクトロスを発
見してリアルタイムにタクトロスを除去する対処ができ
るので、全ての実装工場の生産効率を同一の手法で管理
でき高い生産効率に維持できる。
【0069】更に、稼働率をダウンさせる原因が、分析
の結果、部品吸着ノズル7(図3(a))や部品供給装
置5等のパーツの不良であった場合は、該当する工場へ
補修パーツの配達を手配する。また、部品実装ライン1
00の能力不足が原因であれば、能力に見合った部品実
装ライン構成の提案を行う。また、部品実装機を動作さ
せるNCデータに不備があることが原因であれば、正し
いNCデータ、特に部品毎に部品形状、実装条件等のデ
ータをライブラリ化した後述する部品ライブラリを部品
実装機納入先の工場にダウンロードするサービスも行
う。
【0070】これにより、稼働分析装置1により、各実
装工場の設備情報を同時にリアルタイムに監視し分析す
ることができる。そして、稼働状況が低下する要因を発
見してリアルタイムにその要因を解消するためのサービ
スを提供できる。従って、全ての実装工場の稼働状況を
同一の手法で管理でき高い生産効率に維持できる。
【0071】なお、上記では、各実装機納入先工場と実
装機供給メーカとをインターネット3で接続した事例で
説明したが、この限りではない。実装生産を行う各工場
の中の特定の工場に稼働分析装置1があり、その他の工
場からインターネットを始めとするネットワークを介し
て稼働情報を収集し分析するものでも構わない。また、
同一工場内において、各部品実装ライン100に設けた
管理装置101からネットワークを介して集中管理室に
ある稼働分析装置1に稼働情報を収集し分析するもので
も構わない。更に、1本の部品実装ライン100に1つ
の管理装置101を設けていたが、この限りではなく、
複数本の部品実装ライン100に1つの管理装置101
を設けたものであっても構わない。また、部品実装機1
台のみに1つの管理装置101を設けたものであっても
構わない。
【0072】また、上記では、部品実装機から構成され
る部品実装ライン100で説明したが、この限りではな
い。部品実装以外の、被生産物に加工または組み立てを
行う生産設備単体でも、その生産設備が連結した生産ラ
インであっても構わない。その場合は、生産ラインを保
有する生産工場とインターネットを始めとする通信手段
で接続し、生産工場内の生産ラインから通信手段を介し
て生産タクト実績値を含むタクト情報および稼働率を含
む設備情報を収集し、収集したタクト情報を分析した結
果、生産設備の生産動作に標準の生産タクトより伸びた
余分なタクトであるタクトロスがあると判明した場合、
生産設備を動作させるNCデータを、タクトロスを減少
させる内容に修正して生産ラインへ通信手段を介してフ
ィードバックし、また、収集した設備情報を分析した結
果、稼働状況を低下させる要因があると判明した場合、
その要因を解消するためのサービスを生産ラインへ通信
手段を介してフィードバックする。
【0073】また、通信手段を介さずにフロッピ、CD
ロム等の記録媒体を介して実装工場または生産工場から
タクト情報および設備情報を収集するものであっても構
わない。
【0074】以上、本発明の実施の形態の概要を示した
が、その個々のシステム構成、動作についての詳細を以
下に説明する。
【0075】1 部品実装システム120の構成 部品実装システム120は、部品が実装されていない回
路基板に部品を装着することにより、回路基板の実装生
産を行う生産システムであり、図1に示すように、管理
装置101、LAN装置102、接続ユニット103a
〜103f、113a,113bおよび部品実装ライン
100から構成されている。部品実装ライン100は、
供給装置104、クリーム半田印刷機105、クリーム
半田印刷検査機106、接着剤塗布機107、高速装着
機108a、多機能装着機108b、装着部品検査機1
09、リフロー装置110、外観検査機111および収
納装置112から構成されている。
【0076】なお、高速装着機108a、多機能装着機
108bは、部品実装機の1種であり、チップ部品を回
路基板上に面実装するものであり、マウンタともいう。
本実施の形態では挙げないが、部品実装機には、回路基
板上のリード挿入穴にアキシャル部品またはラジアル部
品等の部品のリードを挿入する部品挿入機も含まれる。
部品挿入機はインサータとも呼ばれる。また、部品実装
ライン100を構成するクリーム半田印刷機105、ク
リーム半田印刷検査機106、接着剤塗布機107、装
着部品検査機109、リフロー装置110、外観検査機
111等も広義には部品実装機である。本実施の形態で
は、特に断わらない限りこれらのクリーム半田印刷機1
05、クリーム半田印刷検査機106等も部品実装機に
含まれるものとする。
【0077】クリーム半田印刷機105、クリーム半田
印刷検査機106、接着剤塗布機107、高速装着機1
08a、多機能装着機108b、装着部品検査機10
9、リフロー装置110および外観検査機111は、そ
れぞれ、接続ユニット103a〜103c、113a,
113b、103d〜103fと接続されている。管理
装置101および接続ユニット103a〜103f、1
13a、113bは、それぞれLAN装置102と接続
されている。
【0078】ここで、接続ユニット103a〜103
f、113a、113bは、同一種類の装置であり、接
続ユニットが接続される相手の設備(符号105〜10
7、108a、108b、109〜111で示される設
備)に応じて符号を使い分けている。なお、以下におい
て、特にこの接続ユニットが符号108a、108bで
示される設備と接続される場合において、これらの接続
ユニットを接続ユニットn113として説明する。
【0079】(1)供給装置104 供給装置104は、予め複数枚の回路基板をストックし
ている。これらの回路基板には、まだ部品は実装されて
いない。供給装置104は、回路基板を一枚ずつクリー
ム半田印刷機105へ供給する。
【0080】(2)クリーム半田印刷機105および接
続ユニット103a クリーム半田印刷機105は、供給装置104から一枚
ずつ回路基板を受け取り、受け取った回路基板にクリー
ム半田を印刷し、クリーム半田の印刷された回路基板を
クリーム半田印刷検査機106へ供給する。また、クリ
ーム半田の印刷に関する設備情報等を接続ユニット10
3aへ出力する。
【0081】接続ユニット103aは、クリーム半田印
刷機105からクリーム半田の印刷に関する設備情報等
を受け取り、受け取った情報を、または受け取った情報
を加工して生成した情報を、管理装置101へ出力す
る。
【0082】(3)クリーム半田印刷検査機106およ
び接続ユニット103b クリーム半田印刷検査機106は、クリーム半田印刷機
105から一枚ずつ回路基板を受け取り、受け取った回
路基板上に印刷されたクリーム半田の状態を検査し、検
査の終了した回路基板を接着剤塗布機107へ供給す
る。また、検査結果等の情報を接続ユニット103bへ
出力する。
【0083】接続ユニット103bは、クリーム半田印
刷検査機106から検査結果等の情報を受け取り、受け
取った情報を、または受け取った情報を加工して生成し
た情報を、管理装置101へ出力する。
【0084】(4)接着剤塗布機107および接続ユニ
ット103c 接着剤塗布機107は、クリーム半田印刷検査機106
から一枚ずつ回路基板を受け取り、受け取った回路基板
上に部品を基板に装着するための接着剤を塗布し、接着
剤が塗布された回路基板を高速装着機108aへ供給す
る。また、接着剤の塗布に関する設備情報等を接続ユニ
ット103cへ出力する。
【0085】接続ユニット103cは、接着剤塗布機1
07から接着剤の塗布に関する設備情報等を受け取り、
受け取った情報を、または受け取った情報を加工して生
成した情報を、管理装置101へ出力する。
【0086】(5)高速装着機108aおよび接続ユニ
ット113a 高速装着機108aは、接着剤塗布機107から一枚ず
つ回路基板を受け取り、受け取った回路基板上に部品を
高速に装着し、部品の装着された回路基板を多機能装着
機108bへ供給する。
【0087】部品実装ライン100において、高速装着
機108aおよび多機能装着機108bは、それぞれ部
品を回路基板上に装着する装着機の一種類である。高速
装着機108aは、主に小型チップ部品を高速に回路基
板上に装着することを目的としており、多機能装着機1
08bは、異形部品を含む多くの種類のチップ部品を回
路基板上に装着することを目的としており、部品を回路
基板上に装着する点において共通している。
【0088】高速装着機108aの構成を図3(a)に
示す。図3(a)において、11は部品供給部で、部品
を供給する部品供給装置5を移動テーブル6上に搭載し
ている。部品供給装置5は、図で詳細に示していない
が、同一種類の部品を一定ピッチで複数収納した部品収
納テープをリール状にしたものを搭載し、部品収納テー
プを部品収納ピッチで間欠送りすることにより部品を1
個ずつ供給する。部品供給部11は、実装する部品の種
類に応じて必要数だけ部品供給装置5を移動テーブル6
上に搭載する。移動テーブル6は矢印12に示す方向に
移動し、実装する部品供給装置5が部品供給位置に合致
するように位置決めする。9は、回路基板10を搭載
し、XY方向に移動位置決めするXYテーブルである。
4は、実装ヘッドで、間欠回転する回転テーブル8と、
回転テーブル8の外周に一定ピッチで配置された部品吸
着ノズル7と、を備えている。部品供給位置に位置決め
された部品供給装置5から部品を取出す位置にある部品
吸着ノズル7が部品供給装置5から供給された部品を吸
着すると、回転テーブル8は矢印13の方向に部品吸着
ノズル7の配置ピッチ毎に間欠回転する。部品を吸着し
た部品吸着ノズル7は、回転テーブル8の順次間欠回転
により、回転テーブル8の外周上において部品を吸着し
た位置と反対側の対向する位置に来た時に、回路基板1
0上の実装位置に部品を実装する。XYテーブル9は、
部品吸着ノズル7が実装する部品の実装位置に合わせて
回路基板10を位置決めする。201は、部品供給部1
1、XYテーブル9および実装ヘッド4等を制御する制
御部である。
【0089】なお、部品供給装置5は、上記したテープ
送りタイプのものに限定したものでなく、例えばトレイ
やスティックタイプのものも含まれる。上記したテープ
送りタイプのものは、パーツカセットまたはパーツフィ
ーダとも呼ばれる。
【0090】また、上記の事例における高速装着機10
8aでは、実装ヘッド4に部品吸着ノズル7が備わって
おり、その部品吸着ノズル7により、部品を吸着保持す
るものであったが、部品をつかんで保持するチャックで
あっても構わない。高速装着機108a以外の部品実装
機では、後述する多機能装着機108bでは部品をつか
んで保持するチャックが多く使用される。また、部品挿
入機では、ほとんどチャックが使用される。これら、部
品供給装置5から部品を保持して回路基板に実装する部
品吸着ノズルやチャック等を総称して部品保持手段とい
う。
【0091】ここで、図3(a)のような高速装着機に
おいて、本来の目的である高速で部品を実装すること、
即ち標準タクトで部品を実装するためには、部品の実装
順序や部品供給装置5の移動テーブル6上への配置位置
を最適化する必要がある。例えば、実装ヘッド4の回転
テーブル8が1ピッチ回転する時間が標準タクトに相当
するが、その標準タクトの間に部品供給装置5が部品供
給位置に位置決めされないと標準タクトで部品を実装す
ることができない。また、標準タクトの間にXYテーブ
ル9が回路基板10を部品実装位置に位置決めしないと
標準タクトで部品を実装することができない。部品供給
装置5およびXYテーブル9のそれぞれの位置決めに関
して、標準タクト内に移動可能な許容移動範囲が決めら
れている。この許容移動範囲内に部品供給装置5の移
動、XYテーブル9の移動の両方がそれぞれが収まるよ
うな部品実装順序、部品供給装置5の配置に最適化す
る。しかし、全ての実装部品を標準タクトで実装するこ
とは通常は不可能である。この場合、標準タクトでは無
理でも、標準タクトよりのオーバ分であるタクトロスを
最小にするように最適化する。このタクトロスは、部品
供給装置5の移動量が許容移動範囲を越えた分に基づい
て算出される時間と、XYテーブル9の移動量が許容移
動範囲を越えた分に基づいて算出される時間とのいずれ
か大きい方の時間を算出することにより理論的に求めら
れる。
【0092】なお、部品実装ライン100においては、
2台の装着機(即ち、高速装着機108aおよび多機能
装着機108b)を直列に接続しているが、さらに多く
の装着機を直列に接続しても良い。
【0093】従って、ここでは、部品実装ライン100
において、複数台の装着機が直列に接続されており、ま
た各装着機には接続ユニットが接続されているものと想
定し、複数台の装着機のうちのn番目の装着機を装着機
n108とし、n番目の接続ユニットを接続ユニットn
113とする。以下において、高速装着機108aの説
明に代えて装着機n108について説明し、また接続ユ
ニット113aの説明に代えて接続ユニットn113に
ついて説明する。
【0094】(5−1)装着機n108 装着機n108の制御系の構成は、図4に示すように、
制御部201、装着制御部202、装着部203、デー
タ記憶部204、送受信部205、入力部206、画面
制御部207および表示部208からなっている。
【0095】装着部203は、高速装着機においては、
図3(a)で示した、部品供給部11、XYテーブル9
および実装ヘッド4に相当する。送受信部205は、接
続ユニットn113の装着機側送受信部301と接続さ
れている。送受信部205と接続ユニットn113の装
着機側送受信部301との間の通信は、本実施の形態で
はRS−232C規格に基づいて行われるが、これに限
定するものではない。
【0096】(a)データ記憶部204 データ記憶部204は、図8に示す設備情報211、図
9に示すNCデータ220を記憶している。
【0097】設備情報211は、図8に一例として示す
ように、生産管理情報とカセット情報(部品供給装置
5、即ちパーツカセットに関する情報)とから構成され
ている。生産管理情報は、生産予定枚数、生産予定回路
数、生産枚数、・・・、稼働率、吸着率・・などの情報
を含んでおり、カセット情報は、部品供給装置5の配置
位置を示す番号であるZNO.、部品名称、部品供給装
置5の部品残数などの情報を含んでいる。
【0098】ここで、生産枚数は、装着機n108が生
産した回路基板の枚数であり、稼働率は、装着機n10
8の回路基板への部品の実装着時間の全稼働時間に対す
る比率であり、吸着率は、装着機n108における部品
吸着ノズル7による部品の実吸着数の全吸着数に対する
比率である。
【0099】NCデータ220には、図9に示すよう
に、NCプログラム221、配列プログラム231およ
び部品ライブラリ241を含んでいる。
【0100】NCプログラム221は、装着機n108
が1枚の回路基板に対して、実装する部品の種類と位置
および実装順序を指定するプログラムである。具体的
に、図9に示すように、ステップNo.が部品の実装順
序で、各ステップNo.毎に、実装位置(X,Y、W
(実装角度)、回路番号)、Z(部品を取出す部品供給
装置5の配置番号)、部品名称が指定される。
【0101】配列プログラム231は、NCプログラム
221に対応しており、NCプログラム221の各ステ
ップNo.で指定したZ番号の部品供給装置5にセット
されている部品名称、形状コードを指定する。なお、形
状コードとは、部品の形状が同一のものに対して一意に
付けられたコードである。
【0102】部品ライブラリ241は、各部品に関する
詳細データから構成され、部品配列プログラム231中
の形状コード毎に部品の形状(長さ、幅、厚み等)、実
装条件(ヘッド速度、XY速度、ノズル、ツール等)等
の情報が格納されている。
【0103】ここで、ヘッド速度は、図3(a)の高速
装着機の例では、実装ヘッド4が間欠回転する速度であ
り、部品の大きさに応じて(形状コード毎に)指定でき
る。例えば、1005チップ部品(長さ1mm、幅0.
5mmのチップ部品)等の微小チップ部品では、高速で
実装ヘッド4を回転できるが、SOP部品等の大型部品
では低速で回転しないと、吸着した部品が慣性により吸
着位置ずれを起こす。同様に、XY速度はXYテーブル
9の移動速度、ノズルは使用する部品吸着ノズル7の種
類で、形状コード毎に指定できる。なお、図3(a)で
は、簡単にするため、部品吸着ノズル7は、回転テーブ
ル8の外周における一定ピッチ間隔の各配置位置に1種
類しか配置してなかったが、実際には、各配置位置に部
品の種類に応じて選択される複数の部品吸着ノズル(例
えば、小、中、大)が備わっている。
【0104】(b)装着制御部202 装着制御部202は、制御部201の指示により、デー
タ記憶部204からNCデータ220を読み出し、NC
データ220が指示する通りに順次部品を実装するよう
に装着部203を制御する。また、装着部203から実
装した結果の情報を受け取り、データ記憶部204に記
憶されている設備情報211に含まれる各情報を更新す
る。
【0105】(c)送受信部205 送受信部205は、接続ユニットn113から設備情報
211またはNCデータ220をアップロードする旨の
要求を受信すると、受信した前記要求を制御部201へ
出力する。制御部201の指示により、データ記憶部2
04に記憶されている設備情報211またはNCデータ
220を読み取り、接続ユニットn113へ送信する。
【0106】また、送受信部205は、接続ユニットn
113から新規に作成した、もしくは1度アップロード
して上位で最適化し直したNCデータ220を受け取
り、受け取ったNCデータ220を制御部201の指示
によりデータ記憶部204に記憶させる。
【0107】(d)制御部201 制御部201は、装着機の各部の制御を行い、設備情報
211、NCデータ220のアップロード、NCデータ
220のダウンロードをするために、上記したように、
装着制御部202、送受信部205等に指示を行い制御
する。
【0108】また、制御部201は、入力部206から
オペレータからの指示命令を受け取り、受け取った指示
命令に応じた処理を行う。また、画面制御部207へ画
面表示に関する指示命令と表示内容を出力する。
【0109】(5−2)接続ユニットn113 接続ユニットn113は、図5に示すように、装着機側
送受信部301、管理装置側送受信部302、制御部3
03およびデータ記憶部304から構成されている。
【0110】管理装置側送受信部302は、LAN装置
102を介して、管理装置101の送受信部401に接
続されている。管理装置側送受信部302と、管理装置
101の送受信部401との間の通信は、IEEE 8
02.3規格に基づいて行われる。但し、これに限定さ
れるものではなく、RS−232C規格であっても構わ
ない。しかし、接続ユニットn113と管理装置101
との間の通信はデータ送受信量が大量になるため、処理
能力からすると、高速ネットワークで通信するのが妥当
である。また、上述した装着機n108と接続ユニット
n113との間の通信は、出来れば高速ネットワークに
よるのが望ましいが、装着機n108その他の設備の中
では古いものも含まれ、RS−232Cによる通信しか
できないものもあるため、RS−232Cによるか、も
しくはLANとの併用にするのが妥当である。
【0111】(a)データ記憶部304 データ記憶部304は、データ領域311とプログラム
領域312とを有している。
【0112】データ領域311は、図6に一例として示
すように、設備情報211、標準実装タクト、目標実装
タクト、実装タクト実績値、・・、NCプログラム22
1、配列プログラム231、部品ライブラリ241、・
・・を含んでいる。なお、分析水準稼働率、累積設備情
報等は説明を省略する。
【0113】標準実装タクトは、装着機n108が1枚
の回路基板に装着する時間を、標準タクトに部品の実装
点数を掛けて算出したものであって、全くタクトロスが
ない理想的な実装タクトである。
【0114】目標実装タクトは、装着機n108が1枚
の回路基板に装着する時間を、タクトロスも含めて算出
した実装タクトに対して、これ以下にタクトを維持する
べく目標値を設定したものである。
【0115】実装タクト実績値は、装着機n108が1
枚の回路基板に装着する時間を、複数回設備の実績値を
収集したものの平均値を算出して求めたものである。
【0116】プログラム領域312には、タクト計算プ
ログラムが格納されている。
【0117】(b)装着機側送受信部301 装着機側送受信部301は、制御部303から設備情報
211またはNCデータ220のアップロードの要求を
受け取り、受け取った要求を装着機n108へ送信す
る。装着機n108から設備情報211またはNCデー
タ220を受信すると、受信した設備情報211または
NCデータ220を制御部303へ出力する。
【0118】また、装着機側送受信部301は、制御部
303から装着機n108へダウンロードするNCデー
タ220を受け取り、受け取ったNCデータ220を装
着機n108へ送信する。
【0119】(c)管理装置側送受信部302 管理装置側送受信部302は、管理装置101から設備
情報211、NCデータ220または実装タクト実績値
のアップロード要求を受け取り、受け取った前記要求を
制御部303へ出力する。また、制御部303から設備
情報211、NCデータ220または実装タクト実績値
を受け取り、受け取った設備情報211、NCデータ2
20または実装タクト実績値を管理装置101へ送信す
る。
【0120】また、管理装置側送受信部302は、管理
装置101からダウンロードすべきNCデータ220を
受け取り、受け取ったNCデータ220を制御部303
へ出力する。
【0121】(d)制御部303 制御部303は、ファイル管理部305を介してデータ
記憶部304に対するデータ入出力、データ削除等を行
う。
【0122】制御部303は、H秒周期で設備情報21
1を収集すべく、装着機側送受信部301へ設備情報2
11の要求を出力する。そして、装着機側送受信部30
1から設備情報211を受け取り、データ記憶部304
のデータ領域311へ書き込み更新する。なお、Hは一
例として20秒に設定する。
【0123】また、制御部303は、管理装置側送受信
部302から実装タクト実績値のアップロード要求を受
け取った場合は、実装タクト実績値の算出を行う。
【0124】実装タクト実績値を算出するために、ま
ず、一定周期毎に設備情報211をアップロードする。
一定周期の時間から、その間のP板(プリント基板、即
ち回路基板)待ち時間、メンテナンス時間、トラブル停
止時間および部品切れ停止時間の合計値を引いた値を、
その間の生産枚数で割った値が実装タクトの実績値とな
る。そして、この実装タクトの実績値を数回求めた値の
平均を取ったものを実装タクト実績値として出力する。
【0125】制御部303は、上記したように算出した
実装タクト実績値をデータ記憶部304のデータ領域3
11に書き込み更新し、管理装置側送受信部302に出
力する。
【0126】なお、実装タクト実績値は、装着機n10
8から収集した設備情報211を基に接続ユニットn1
13の制御部303により算出された事例を紹介した
が、この限りではない。装着機n108において、回路
基板1枚を実装する時間を検出しこれを実装タクト実績
値として記憶しておき、この実装タクト実績値を接続ユ
ニットn113が設備情報211と伴に収集するもので
あっても構わない。
【0127】更に、制御部303は、管理装置側送受信
部302からNCデータ220のアップロード要求を受
け取ると、前記要求を装着機側送受信部301へ出力す
る。そして、装着機側送受信部301からNCデータ2
20を受け取り、受け取ったNCデータ220を管理装
置側送受信部302へ出力する。
【0128】また、制御部303は、管理装置側送受信
部302からダウンロードすべきNCデータ220を受
け取り、受け取ったNCデータ220を装着機側送受信
部301へ出力する。
【0129】(6)多機能装着機108bおよび接続ユ
ニット113b 多機能装着機108bは、高速装着機108aから一枚
ずつ回路基板を受け取り、受け取った回路基板上に部品
を装着し、部品の装着された回路基板を装着部品検査機
109へ供給する。多機能装着機108bは、上述した
通り、異形部品を含む多くの種類のチップ部品を回路基
板上に装着する。
【0130】多機能装着機108bの構成を図3(b)
に示す。図3(b)において、5は部品供給装置で、ト
レイタイプのものである。図では簡単にするため、トレ
イ一枚のみを示しているが、実際には部品の種類に応じ
てトレイが複数枚トレイ収納装置に収納されており、必
要なトレイを引き出して部品を供給する。また、多機能
装着機に、図3(a)で用いたようなパーツカセットを
部品供給装置5として搭載することもできる。10は回
路基板で、所定位置に固定されている。4は実装ヘッド
で、図3(b)の例では、2個を備えている。7は、部
品吸着ノズルで、実装ヘッド4にそれぞれ備えている。
14は、部品吸着ノズル7の位置を部品供給装置5の部
品吸着位置と、回路基板10の実装位置とに位置決め
し、両方の間を移動させるXYロボットである。15
は、部品吸着ノズル7が吸着し、回路基板10上に実装
する部品である。201は、XYロボット等の制御を行
う制御部である。
【0131】上記のような構成の多機能装着機108b
において、タクトは、実装ヘッド4が部品供給装置5ま
で移動し、部品を吸着した後実装位置まで移動する1サ
イクルの移動距離によって決まる。この移動距離が所定
の範囲内で収まる場合は標準タクトで実装できるが、所
定の範囲内を越える場合は標準タクトで実装できず、タ
クトロスを含んだタクトとなる。従って、多機能装着機
の場合、実装する部品において、実装位置と部品供給装
置5の位置との距離を最小化することが最適化のポイン
トとなる。また、図3(b)のように、XYロボットに
実装ヘッド4を複数搭載した場合は、同時または連続し
て実装ヘッド4で部品を部品供給装置5から吸着するこ
ともタクトを短縮するポイントとなる。更に、図示して
ないが、部品の種類に応じて部品吸着ノズル7を交換す
る必要があり、交換する場合はタクトロスが発生する。
従って、部品吸着ノズル7の交換回数を最小にすること
も最適化のポイントになる。
【0132】また、多機能装着機108bおよび接続ユ
ニット113bの制御系の構成は、それぞれ上記した装
着機n108および接続ユニット113bと同様である
ので、説明を省略する。
【0133】(7)装着部品検査機109および接続ユ
ニット103d 装着部品検査機109は、多機能装着機108bから一
枚ずつ回路基板を受け取り、受け取った回路基板上の部
品の欠品や位置ずれを検査し、検査の終了した回路基板
をリフロー装置110へ供給する。また、検査結果等の
情報を接続ユニット103dへ出力する。
【0134】接続ユニット103dは、装着部品検査機
109から検査結果等の情報を受け取り、受け取った情
報を、または受け取った情報を加工して生成した情報
を、管理装置101へ出力する。
【0135】(8)リフロー装置110および接続ユニ
ット103e リフロー装置110は、装着部品検査機109から一枚
ずつ回路基板を受け取り、受け取った回路基板について
クリーム半田を溶融し部品の電極と回路基板上のランド
との半田付けを行う。そして、半田付けがされた回路基
板を外観検査機111へ供給する。また、リフローに関
する設備情報等を接続ユニット103eへ出力する。
【0136】接続ユニット103eは、リフロー装置1
10からリフローに関する設備情報等を受け取り、受け
取った情報を、または受け取った情報を加工して生成し
た情報を、管理装置101へ出力する。
【0137】(9)外観検査機111および接続ユニッ
ト103f 外観検査機111は、リフロー装置110から一枚ずつ
回路基板を受け取り、受け取った回路基板について、半
田付けの状態、部品実装状態等を外観により検査し、検
査の終了した回路基板を収納装置112へ供給する。ま
た、検査結果等の情報を接続ユニット103fへ出力す
る。
【0138】接続ユニット103fは、外観検査機11
1から検査結果等の情報を受け取り、受け取った情報
を、または受け取った情報を加工して生成した情報を、
管理装置101へ出力する。
【0139】(10)収納装置112 収納装置112は、外観検査機111から一枚ずつ回路
基板を受け取り、受け取った回路基板を収納する。
【0140】(11)LAN装置102 LAN装置102は、接続ユニット103a〜103
f、113a、113b、管理装置101をそれぞれ接
続している。
【0141】(12)管理装置101 管理装置101は、図7に示すように、送受信部40
1、制御部402、データ記憶部403、入力部404
および表示部405から構成されている。
【0142】送受信部401は、LAN装置102を介
して、接続ユニット103a〜103f、113a、1
13bに接続されている。
【0143】(a)データ記憶部403 データ記憶部403は、各装着機n108の設備情報2
11、実装タクト実績値およびNCデータ220を記憶
する。
【0144】設備情報211および実装タクト実績値
は、各装着機n108からアップロードしたものであ
り、各装着機毎に記憶されている。また、NCデータ2
20は、各装着機n108にダウンロードするためのも
の、または各装着機n108からアップロードしたもの
であり、各装着機毎に記憶されている。
【0145】(b)送受信部401 送受信部401は、制御部402から実装タクト実績値
のアップロード要求を全ての接続ユニットへ送信する旨
の指示を受け取った場合に、全ての接続ユニットn11
3に対して、実装タクト実績値のアップロード要求を送
信する。ここで、全ての接続ユニットn113とは、接
続ユニット113aおよび113bであって、接続ユニ
ット103a〜103fは含まない。そして、送受信部
401は、全ての接続ユニットn113から実装タクト
実績値を受信し、受信した各実装タクト実績値を制御部
402へ出力する。
【0146】また、送受信部401は、制御部402か
ら設備情報211のアップロード要求を全ての接続ユニ
ットへ送信する旨の指示を受け取った場合に、全ての接
続ユニットに対して、設備情報211のアップロード要
求を送信する。ここで、全ての接続ユニットとは、接続
ユニット103a〜103f、113a、113bであ
って、接続ユニット103a〜103fも含む。そし
て、送受信部401は、全ての接続ユニットから設備情
報211を受信し、受信した設備情報211を制御部4
02へ出力する。
【0147】また、送受信部401は、制御部402か
らNCデータ220のアップロード要求を全ての接続ユ
ニットへ送信する旨の指示を受け取った場合に、全ての
接続ユニットn113に対して、NCデータ220のア
ップロード要求を送信する。そして、送受信部401
は、全ての接続ユニットn113からNCデータ220
を受信し、受信したNCデータ220を制御部402へ
出力する。
【0148】また、送受信部401は、制御部402か
ら装着機n108にダウンロードすべきNCデータ22
0を受け取り、それぞれ装着機n108が接続されてい
る接続ユニットn113へ送信する。
【0149】(c)制御部402 制御部402は、自動的に実装タクト実績値をアップロ
ードするタイミングを判断し、またはオペレータの判断
により、送受信部401に実装タクト実績値のアップロ
ード要求を指示する。そして、送受信部401から各装
着機n108毎の実装タクト実績値を受け取り、データ
記憶部403に各装着機毎に記憶させる。なお、自動的
に実装タクト実績値をアップロードするタイミングは、
例えば、その品種の回路基板の生産が始まった時とす
る。
【0150】また、制御部402は、自動的に設備情報
211をアップロードするタイミングを判断し、または
オペレータの判断により、送受信部401に設備情報2
11のアップロード要求を指示する。そして、送受信部
401から各装着機n108毎の設備情報211を受け
取り、データ記憶部403に各装着機毎に記憶させる。
なお、自動的に設備情報211をアップロードするタイ
ミングは、例えば、10分に1度というように定期的な
ものとして設定するものとする。
【0151】また、制御部402は、NCデータ220
のアップロード要求を全ての接続ユニットに対して送信
するように、送受信部401に指示する。そして、送受
信部401から全ての接続ユニットからのNCデータ2
20を受け取り、受け取ったNCデータ220をデータ
記憶部403に各装着機毎に書き込む。また、NCデー
タ220のアップロード要求は、特定の装着機を指定し
て発信することもできる。
【0152】また、制御部402は、データ記憶部40
3に記憶されている装着機毎のNCデータ220を読み
出し、読み出した装着機のNCデータ220をダウンロ
ードすべく送受信部401へ出力する。
【0153】更に、制御部402は、入力部404から
オペレータからの指示命令を受け取り、受け取った指示
命令に基づいて、画面データを生成し、生成した画面デ
ータを表示部405へ出力する。
【0154】2 部品実装システム120の動作 部品実装システム120の動作について、図10に示す
フローチャートに従って、以下に説明する。
【0155】接続ユニットn113(接続ユニット10
3a〜103fも含む)は、定期的(例えば20秒に1
回周期)に装着機n108に対して設備情報211のア
ップロード要求を送信する(ステップS20)。装着機
n108は、設備情報211のアップロード要求を受信
すると(ステップS11)、接続ユニットn113へ設
備情報211を送信する(ステップS12)。こうし
て、各接続ユニットn113には、該当する装着機n1
08の最新の設備情報211が収集され(ステップS2
1)、更新し保持される。
【0156】管理装置101は、自動的に制御部402
がタイミングを判断して、またはオペレータからの指示
操作をしたタイミングで(ステップS31)、設備情報
211のアップロード要求を全接続ユニットn113
(接続ユニット103a〜103fも含む)へ送信する
(ステップS32)。なお、自動的に設備情報211の
アップロードをするタイミングは、例えば、10分に1
度というように定期的なものとして設定するものとす
る。接続ユニットn113は、設備情報211のアップ
ロード要求を受信すると(ステップS22)、保持して
いる最新の設備情報211を管理装置101へ送信する
(ステップS23)。こうして、管理装置101は、全
接続ユニットn113から設備情報211を収集し(ス
テップS33)、即ち、装着機n108だけでなくそれ
以外のクリーム半田印刷機105、クリーム半田印刷検
査機106等も含む全設備の稼働情報211を収集でき
る。
【0157】次に、管理装置101は、自動的に制御部
402がタイミングを判断して、またはオペレータから
の指示操作をしたタイミングで(ステップS34)、実
装タクト実績値のアップロード要求を全接続ユニットn
113(接続ユニット113a、113bのみで、接続
ユニット103a〜103fは含まない)へ送信する
(ステップS35)。なお、自動的に実装タクト実績値
のアップロードをするタイミングは、例えば、その品種
の回路基板の生産が始まった時とする。
【0158】接続ユニットn113は、実装タクト実績
値のアップロード要求を受信すると(ステップS2
4)、実装タクト実績値の算出を行う(ステップS2
5)。
【0159】ステップS25において、接続ユニットn
113は、ステップS21にて収集した設備情報211
を用いて実装タクト実績値の算出を行う。例えば、接続
ユニットn113が設備情報211を収集する周期の5
倍(100秒)の周期毎に、その間のP板(プリント基
板、即ち回路基板)待ち時間、メンテナンス時間、トラ
ブル停止時間および部品切れ停止時間の合計値を、設備
情報211に基づき算出する。そして、前記の周期の時
間(100秒)から前記算出した合計値を引いた差を求
める。この差を前記周期(100秒)の間の生産枚数で
割った値が、この周期における実装タクトの実績値とな
る。更に、この実績値を求める処理を、次の周期、また
その次の周期と複数回繰り返し、算出された実装タクト
の実績値の平均値を取り、実装タクト実績値が求められ
る。
【0160】接続ユニットn113は、実装タクト実績
値が算出されると、算出した実装タクト実績値を管理装
置101へ送信する(ステップS26)。こうして、管
理装置101は、全接続ユニットn113から実装タク
ト実績値を収集し(ステップS36)、即ち、全装着機
n108の実装タクト実績値を収集できる。
【0161】次に、管理装置101は、上位システムか
らの指示で(詳細は後述する)、またはオペレータから
の指示操作をしたタイミングで(ステップS37)、N
Cデータ220のU/D(アップロードまたはダウンロ
ード)要求を全接続ユニットn113(接続ユニット1
13a、113bのみで、接続ユニット103a〜10
3fは含まない)へ送信する(ステップS38)。接続
ユニットn113は、NCデータ220のアップロード
またはダウンロード要求を受信すると(ステップS2
7)、装着機n108に対してNCデータ220のアッ
プロードまたはダウンロード要求を送信する(ステップ
S28)。装着機n108は、NCデータ220のアッ
プロードまたはダウンロード要求を受信すると(ステッ
プS13)、アップロード要求の場合は、接続ユニット
n113へNCデータ220を送信する(ステップS1
4)。続いて、接続ユニットn113から管理装置10
1へ受信したNCデータ220を送信し(ステップS2
9)、管理装置101は全装着機n108からNCデー
タ220をアップロードできる(ステップS39)。ま
た、ダウンロード要求の場合は、管理装置101は、接
続ユニットn113へNCデータ220を送信し(ステ
ップS39)、接続ユニットn113は受信したNCデ
ータ220を装着機n108へ送信し(ステップS2
9)全装着機n108へNCデータ220をダウンロー
ドできる(ステップS14)。
【0162】以上、部品実装システム120の動作につ
いて説明したが、設備情報211、実装タクト実績値の
収集方法に関してこれに限定されるものではない。例え
ば、設備情報211は、接続ユニットn113から要求
して装着機n108からアップロードするのではなく、
装着機n108から接続ユニットn113に対して一定
周期で送信要求を送信し、設備情報211を接続ユニッ
トn113を送信するものであっても構わない。また、
トラブル発生や回路基板装着完了などの事象が発生する
度に各事象が発生した旨を知らせるリアルタイム命令を
装着機n108から接続ユニットn113へ発信し、接
続ユニットn113は、受信したリアルタイム命令を集
計して設備情報211を作成するものであっても構わな
い。
【0163】また、実装タクト実績値は、接続ユニット
n113により、装着機n108から回路基板装着完了
のリアルタイム命令を受信した時間を集計して得られた
実装タクトの実績値から算出するものであっても構わな
い。また、接続ユニットn113は、管理装置101か
ら実装タクト実績値のアップロード要求があった時のみ
に実装タクト実績値の算出を行うのではなく、接続ユニ
ットn113が主体的に定期的に算出し、管理装置10
1から実装タクト実績値のアップロード要求があった時
にその時に保持している最新の実装タクト実績値を管理
装置101へ送信するものであっても良い。
【0164】3 稼働分析装置1の構成 稼働分析装置1は、実装機供給メーカが使用する装置
で、実装システム120を有する実装機納入先の各工場
との間で、インターネットを始めとするネットワーク3
を介して各工場の稼働状況を監視し分析する装置であ
る。
【0165】(1)稼働分析装置1の機能 稼働分析装置1は、図11に示すような機能を備えてい
る。
【0166】(1−1)稼働状況分析 稼働状況分析は、各実装機納入先工場の部品実装システ
ム120から、インターネット等のネットワーク3(以
後、インターネットとして説明する)を介して収集した
設備情報211、実装タクト実績値等の情報を基に、各
工場の稼働状況を監視し分析する機能である。稼働状況
分析には、ライン稼働率推移分析、ライン実装タクト分
析および吸着率推移分析等の機能が備わっている。
【0167】(a)ライン稼働率推移分析 ライン稼働率推移分析は、ライン稼働率が目標値以上を
維持しているか、その推移をグラフ表示し、監視するも
のである(図20(a)参照)。ここで、ライン稼働率
とは、部品実装ライン100の各装着機n108の中で
最も実装タクト実績値が大きい装着機(以後、ネック装
着機と呼ぶ)の稼働率のことである。
【0168】上記の機能により、稼働分析装置1によ
り、各実装工場の設備情報211を同時にリアルタイム
に監視し分析できる。特に、部品実装ライン100とし
ての稼働状況が維持できているか指標となる、ライン稼
働率が低下していないかが一目でわかる。
【0169】ここで、チップ部品を回路基板に面実装す
る装着機の場合に、上記した通りネック装着機という
が、装着機の他の挿入機等も含む部品実装機という広義
の言葉を用いる場合は、部品実装ライン100の各部品
実装機の中で最も実装タクト実績値が大きい部品実装機
のことを、ネック部品実装機と呼ぶものとする。従っ
て、この場合、ネック部品実装機の稼働率をライン稼働
率と呼ぶ。
【0170】(b)ライン実装タクト分析 ライン実装タクト分析は、図20(b)に示すように、
指定した回路基板の品種の生産中において、部品実装実
装ライン100の各装着機n108の実装タクト実績値
をグラフ表示し、タクトバランスが取れているかを監視
するものである。また、グラフ中において、各装着機n
108の実装タクト実績値の内訳を表示する。例えば、
標準実装タクト、XYテーブル移動ロスおよび部品供給
装置移動ロス等である。この機能により、ライン実装タ
クト(ネック装着機の実装タクト実績値のことである)
が目標値を維持しているかを監視できる。また、目標値
を下回った場合は、その原因がどの装着機のどのタクト
ロスにあるかを分析することができる。
【0171】なお、XYテーブル移動ロスは、XYテー
ブル移動が標準タクト内の移動許容範囲を越えたことに
よるタクトロスの回路基板1枚の実装における集計値で
ある。また、部品供給装置移動ロスは、部品供給装置移
動が標準タクト内の移動許容範囲を越えたことによるタ
クトロスの回路基板1枚の実装における集計値である。
【0172】上記の機能により、稼働分析装置1によ
り、各実装工場のタクト情報を同時にリアルタイムに監
視し分析できる。そして、どの装着機で生産効率を阻害
するタクトロスが、具体的にXYテーブル移動ロスが、
または、部品供給装置移動ロスが発生しているかを一目
で発見できる。また、部品実装ライン100としての生
産効率を示す指標である、ライン実装タクトが目標値を
達成しているかが一目でわかる。そして、各装着機の実
装タクト実績値のバランスが許容範囲か、各装着機のタ
クトロスが許容範囲か、をも一目で見てわかるため、ラ
イン実装タクトが目標値を達成しない原因を即座に分析
することができる。
【0173】ここで、ネック部品実装機の実装タクト実
績値のこともライン実装タクトと呼ぶ。また、後述する
実装タクトシミュレーションにより求めたネック装着機
またはネック部品実装機の実装タクトの理論値をライン
実装タクトの理論値という。
【0174】(c)吸着率推移分析 吸着率推移分析は、各装着機n108の部品吸着ノズル
7の吸着率が目標値以上を維持しているか、その推移を
グラフ表示し、監視するものである(図25(b)参
照)。上述したライン稼働率推移分析において、ライン
稼働率が低下した同じ時間帯において、ネック装着機を
含む装着機の中でいずれかの装着機の吸着率推移を見
て、吸着率が低下しているならば、吸着率の低下がライ
ン稼働率が低下した原因となる。
【0175】なお、部品吸着ノズルを備えた部品実装機
の場合は、上記の通り吸着率というが、部品吸着ノズル
の他のチャック等も含めた部品保持手段を備えた部品実
装機においては、部品保持手段による部品保持率と呼
ぶ。但し、本実施の形態では、吸着率で説明する。
【0176】(1−2)NCデータ最適化 NCデータ最適化は、各実装機納入先工場の部品実装シ
ステム120から、インターネット3を介して収集した
NCデータ220を最適化し直す機能である。上述した
稼働状況分析の結果、タクトロスがライン稼働率もしく
はライン実装タクトの低下の原因と判明した場合に、該
当する工場から該当の部品実装ライン100のNCデー
タ220を取り込み、取り込んだNCデータ220の最
適化をし直し、NCデータ220を取り込んだ工場へフ
ィードバックする。但し、NCデータ220の最適化を
し終えたら、必ず実装タクトシミュレーションにより実
装タクトの理論計算を行い、問題となったタクトロスが
解消されたかを確認してからフィードバックする。
【0177】NCデータ最適化は、装着機単体最適化、
部品振り分け、共通部品配列作成および実装タクトシミ
ュレーション等の機能を備えている。
【0178】(a)装着機単体最適化 装着機単体最適化は、一台の装着機n108のNCデー
タに対して最適化を行うものである。タクトロスが最小
になるような部品の実装順序、部品供給装置5の配列の
最適化を行う。
【0179】例えば、ライン実装タクト分析の結果、ネ
ック装着機のタクトロスが大きく、そのタクトロスの大
部分がXYテーブル9の移動ロスであった場合は、XY
テーブル9の移動が小さくなるような実装順に最適化す
る。
【0180】また、同一の部品供給装置5から供給され
る部品が回路基板上に大きく分散しており、実装順をど
のように変えてもXYテーブル移動ロスが解消されない
場合は、分散している部品を別のグループに分け、グル
ープ毎に別々の部品供給装置5で供給するように、部品
供給装置5を分割する。その上で、部品供給装置5の配
置位置および実装順序を最適化すると、XYテーブル移
動ロスが解消される。
【0181】(b)部品振り分け 部品振り分けは、回路基板に装着する部品を部品実装ラ
イン100の各装着機n108に振り分ける処理のこと
である。各装着機n108の標準実装タクトまたは実装
タクト実績値が平準化されるように振り分けるが、タク
トロス分も含めた実装タクトで平準化されるように振り
分けるのが望ましい。
【0182】実際には、工場から収集した各装着機n1
08のNCデータ220において、実装タクト実績値が
大きい装着機から実装タクト実績値が小さい装着機へ平
準化されるよう見越した数だけ部品を移動させる。
【0183】(c)共通部品配列作成 共通部品配列作成は、多品種少量生産の場合に使用する
機能で、連続して生産する複数品種の回路基板で共通に
使用する部品を同一の装着機n108の同一の部品供給
装置5の配置にするものである。これにより、品種切替
え時の部品供給装置5の配置変更をなくし、品種切替え
時間を減少させることができる。しかし、共通部品配列
を採用すると、それぞれの品種の回路基板の実装生産に
とって最適の部品供給装置5の配列に必ずしもならない
場合が多く、これにより、実装タクトにおけるタクトロ
スが大きくなる可能性がある。従って、共通部品配列を
採用すると品種切替え時間を短縮できるが、逆に実装タ
クトを増加させる。もちろん、1日の生産の中で例えば
10回も品種切替えが発生するような多品種少量生産の
場合は、実装タクトを犠牲にしてでも品種切替え時間を
短縮させる方が有利である。
【0184】一方、大量生産の場合は、上述した部品振
り分け機能で部品実装ライン100の各装着機n108
がタクトバランスが取れた状態にし、装着機単体最適化
機能により個々の装着機n108の実装タクトを短縮さ
せた方が有利である。
【0185】本機能では、稼働状況分析において、ライ
ン実装タクトと品種切替え時間とを監視し、共通部品配
列を採用した方が良いかどうかを判断し、必要であれば
共通部品配列を作成し、NCデータ220の最適化をし
直す。生産の状況を見て、品種切替え時間短縮を優先す
べきか、実装タクト短縮を優先すべきかを実装タクトシ
ミュレーションを行いながら総合的に判断する。
【0186】(d)実装タクトシミュレーション 実装タクトシミュレーションは、最適化した後のNCデ
ータ220に基づき実装タクトの理論計算を行う機能で
ある。これにより、最適化したNCデータ220を装着
機n108まで転送し、実際に装着動作をさせなくて
も、最適化によりタクトロスが解消されたかを確認でき
る。実装タクトシミュレーションでは、実装タクトの理
論計算以外にも、品種切り替え時の部品供給装置の交換
時間も理論計算する。
【0187】(1−3)実装サービス 実装サービスは、各実装機納入先工場の部品実装ライン
100に対して稼働状況を改善させるための処置を行う
機能である。上述した稼働状況分析の結果、ライン稼働
率を低下させている原因が判明した場合に、前記原因を
取り除く的確な種々のサービスを行う。実装サービスに
は、補修パーツ手配、トレーニング、ライン構成提案お
よびデータ・ソフトインストール等の機能が含まれる。
【0188】(a)補修パーツ手配 補修パーツ手配は、部品供給装置5であるパーツカセッ
ト、または部品吸着ノズル7等の補修パーツを実装機納
入先工場に発送するように手配する機能である。例え
ば、稼働状況分析の結果、ライン稼働率を低下させてる
原因が、ネック装着機を含む装着機の内いずれかの装着
機の特定の種類の部品吸着ノズル7が破損していること
にあると判明した場合に、部品吸着ノズル7を補修パー
ツとして該当工場へ発送の手配を行う。
【0189】(b)トレーニング トレーニングは、実装機納入先工場において装着機n1
08を操作するオペレータに対して、インターネット3
を介して管理装置101または装着機n108の表示部
208を用いて仮想トレーニングを行う機能である。例
えば、稼働状況分析の結果、ライン稼働率を低下させて
る原因が、オペレータの操作ミスにあったと判明した場
合に、仮想トレーニグを行う。
【0190】なお、実装機納入先工場において装着機n
108の表示部208で仮想トレーニングを行う場合
は、管理装置101および該当装着機の接続ユニットn
113は、稼働分析装置1がリモートトレーニングする
ための画面表示するための指令を中継するものとなり、
稼働分析装置1が装着機n108へ1対1で指示するも
のとなる。この場合、接続ユニットn113と装着機n
108との間の通信は、RS−232C規格でなく、高
速ネットワーク通信の方が好適である。また、仮想トレ
ーニングの際に、ネットワークの負荷増大を避けるため
に、接続ユニットn113が装着機n108から設備情
報211を収集する通信を中断する、もしくは、収集す
る周期を差し支えがない程度まで長くすることも必要で
ある。
【0191】また、仮想トレーニングとは別に、装着機
n108を操作するための取り扱い説明書の電子ファイ
ルをインターネット3を介して実装機納入先工場の管理
装置101へ転送する機能もある。
【0192】(c)ライン構成提案 ライン構成提案は、稼働状況を改善することができる部
品実装ラインの構成を実装機納入先工場へ提案する機能
である。ライン実装タクトが目標値を下回る原因がタク
トロスにあるのではなく、装着機の能力もしくは、ライ
ン構成の能力に問題があるためであると判明した場合
は、改善したライン構成を提案する。この場合、改善案
のライン構成においてライン実装タクトがどうなるかを
実装タクトシミュレーションを用いて理論計算し、実装
機納入先工場の管理装置101へインターネット3を介
して提案する。
【0193】(d)データ・ソフトインストール データ・ソフトインストールは、装着機n108を動作
させるソフトウェアまたはNCデータ220に不備があ
る場合に、ソフトウェアまたはNCデータ220を修正
する、または修正したソフトウェアまたはNCデータ2
20をインターネット3を介してインストールする機能
である。
【0194】例えば、既に実装機供給メーカでは従来の
装着機n108のソフトウェアのバージョンでは、バグ
があることが判明し、そのバグに対するソフトウェアの
修正が完了しバージョンアップしていた場合に、実装機
納入先工場の装着機n108にはソフトウェアの前記バ
ージョンアップがされてなかったとする。稼働状況分析
の結果、稼働率低下の原因が装着機n108のソフトウ
ェアのバグにあると判明した場合は、インターネット3
を介して装着機n108のソフトウェアのバージョンア
ップを行う。勿論、稼働状況分析の結果を待つまでもな
く、装着機n108のソフトウェアのバージョンアップ
が必要と判断した場合は、同様にソフトウェアのバージ
ョンアップを行う。
【0195】また、例えば、稼働状況分析の結果、稼働
率低下の原因がNCデータ220の不備にあった場合
は、修正後のNCデータ220をインターネット3を介
して転送する。NCデータ220の中で部品ライブラリ
241は、各実装機納入先工場で共通に使用できるもの
であり、一方、オペレータが作成するのに時間と負荷が
掛かるため入力ミスが起こり易い。従って、全ての部品
を含んだ正常な部品ライブラリ241を実装機供給メー
カが保持しておき、実装機納入先工場からの要求によ
り、または稼働率低下の原因が部品ライブラリ241の
不備にあると判明したことにより、正常な部品ライブラ
リ241をインターネット3を介して転送する。
【0196】なお、実装機納入先工場において装着機n
108に管理装置101および接続ユニットn113を
経由してソフトウェアのバージョンアップを行う場合に
は、接続ユニットn113と装着機n108との間の通
信は、RS−232C規格でなく、高速ネットワーク通
信の方が好適である。
【0197】(2)稼働分析装置1の制御構成 稼働分析装置1の制御構成について、図12を用いて説
明する。
【0198】稼働分析装置1は、送受信部20、データ
記憶部22、DB変換部23、設備稼働情報DB2、実
装サービスサーバ26、制御部21、入力部24および
表示部25により構成される。送受信部20は、インタ
ーネット3と接続されており、各実装機納入先工場の管
理装置101の送受信部401と情報の送受信が可能で
ある。なお、管理装置101の送受信部401とは別に
インターネット接続用の別の送受信部を管理装置101
に設けても良いが、本実施の形態では、送受信部401
を共用するものとして以後説明する。
【0199】(2−1)データ記憶部22 データ記憶部22は、各実装機納入先工場の各装着機n
108の設備情報211、実装タクト実績値およびNC
データ220を記憶する。また、実装タクトシミュレー
ションにより算出された実装タクト、タクトロスの理論
値を記憶する。更に、実装タクトシミュレーションをす
るために必要なデータである、図14に示す速度マスタ
414およびタクトシミュレーションパラメータ413
を予め記憶している。
【0200】設備情報211および実装タクト実績値
は、各実装機納入先工場の各装着機n108からアップ
ロードしたものであり、各実装機納入先工場毎かつ各装
着機毎に記憶されている。NCデータ220は、最適化
をするために各実装機納入先工場から収集したもの、ま
たは最適化したものを各実装機納入先工場へフィードバ
ックするためのものであり、各実装機納入先工場毎かつ
各装着機毎に記憶されている。
【0201】速度マスタ414は、一例として図14
(a)に示すように、装着機n108を識別する名称で
ある装着機名毎に、部品の形状毎に一意に決まる形状コ
ードに対する標準タクトが記憶されている。また、装着
機名毎に、ローディング時間、ツールチェンジ時間およ
びカセット交換時間を記憶している。ここで、ローディ
ング時間は、一枚前の回路基板が実装し終えた時から次
に実装する回路基板を装着する位置にセッティングする
までの時間であり、ツールチェンジ時間は、部品を吸着
する部品吸着ノズル7または部品をチャッキングするツ
ールを交換する時間であり、これは多機能装着機で考慮
すべきものである。これらにより、回路基板1枚を実装
する標準実装タクトを算出できる。
【0202】また、カセット交換時間は、1つのパーツ
カセット、即ち部品供給装置5を交換するのに要する時
間である。この予め記憶されたカセット交換時間と、品
種切替えの前後のNCデータ220とに基づき品種切替
え時間が理論的に算出される。つまり、品種切替えの前
後のNCデータ220から部品供給装置5の交換数がわ
かり、この交換数にカセット交換時間を乗じて品種切替
え時間とするものである。
【0203】タクトシミュレーションパラメータ413
は、各装着機名毎に存在するもので、一例として図14
(b)に示すように、装着機n108の各実装速度毎に
標準タクト、XY範囲(XYテーブル9の標準タクト内
許容移動範囲)、XY速度(XYテーブル移動速度)、
Z範囲(部品供給装置5の標準タクト内許容移動範囲)
およびZ速度(部品供給装置移動速度)が予め記憶され
ている。なお、実装速度は、実装ヘッド速度またはXY
テーブル移動速度のことである。これらにより、XYテ
ーブル移動ロスおよび部品供給装置移動ロスが算出され
る。
【0204】また、データ記憶部22には、稼働分析装
置1が稼働状況分析、NCデータ最適化およびサービス
等の機能を実施するためのプログラムが予めインストー
ルされ記憶されている。この稼働分析装置1が稼働状況
分析、NCデータ最適化およびサービス等の機能を実施
するためのプログラムのことを稼働分析プログラムと呼
ぶが、稼働分析プログラムは、フロッピ、CDロム等の
記録媒体もしくはインターネット等の伝送媒体を介して
インストールおよび販売することが可能である。また、
NCデータ最適化のみを行うNCデータ最適化プログラ
ムを、フロッピ、CDロム等の記録媒体もしくはインタ
ーネット等の伝送媒体を介してインストールおよび販売
することも可能である。
【0205】(2−2)設備稼働情報DB2 設備稼働情報DB2は、データ記憶部22に記憶された
設備情報211、実装タクト実績値等を取り込み、稼働
状況分析し易いデータ構造に加工しデータベースに蓄積
したものである。
【0206】一例として、図13に示すように、設備稼
働情報DB2は、設備情報DB30および実装タクトD
B32を含んでいる。
【0207】設備稼働情報DB2は、設備情報31が、
実装機納入先工場名と装着機名とで特定される設備のイ
ンデックス毎および時間で特定される時間のインデック
ス毎に書き込まれる。設備情報31は、各実装機納入先
工場の管理装置101から取り込みデータ記憶部22に
書き込まれた設備情報211に基づくものであり、稼働
率、吸着率、P板待ち時間、トラブル停止時間およびメ
ンテナンス時間等からなる。
【0208】実装タクトDB32は、実装機納入先工場
名毎に存在する。回路基板の生産品種毎に生産開始時刻
および生産終了時刻が記憶されており、実装タクト情報
33が、装着機名で特定される設備のインデックス毎お
よび生産品種で特定される品種のインデックス毎に書き
込まれる。実装タクト情報33は、各実装機納入先工場
の管理装置101から取り込みデータ記憶部22に書き
込まれた実装タクト実績値と、データ記憶部22に予め
記憶されているタクトシミュレーションパラメータ41
3を用いて算出されたタクトロスとを含む。
【0209】このように、各装着機から収集した設備情
報211およびタクト情報を各生産品種のインデックス
毎または時間のインデックス毎、並びに各装着機のイン
デックス毎に蓄積するため、分析するのに重要なキーワ
ードとなる生産品種、時間、装着機で簡単に検索し照合
し分析することができる。
【0210】また、設備稼働情報DB2は、ライン稼働
率、ライン実装タクト、吸着率の目標値およびラインタ
クトバランス、タクトロスの許容範囲が予め書き込まれ
ている。
【0211】(2−3)DB変換部23 DB変換部23は、データ記憶部22に書き込まれた設
備情報211、実装タクト情報(実績値である実装タク
ト実績値と、理論値であるタクトロスとを含む)を設備
稼働情報DB2のデータ構造に変換して設備稼働情報D
B2に書き込む。例えば、設備情報211を設備稼働情
報DB2に書き込む場合は、その設備情報がどの実装機
納入先工場か、どの装着機か、更にどの時間のものかを
考慮して、設備情報DB30のインデックスを検索し、
該当するインデックスの場所に設備情報31を書き込
む。
【0212】(2−4)実装サービスサーバ26 実装サービスサーバ26は、実装サービス機能を提供す
るために必要なノウハウ、ツール、ソフトウェア、デー
タ等が蓄積されており、必要な時に取出してサービスを
提供できるようになっている。
【0213】例えば、装着機n108を操作するための
取り扱い説明書の電子ファイル、および仮想トレーニン
グするためのトレーニング用の画面を表示するためのト
レーニング用ツールソフトウェアが、全ての装着機n1
08について装備されている。
【0214】また、例えば、装着機n108を動作させ
るためのソフトウェアの最新バージョンを備えており、
必要な時に読み出して実装機納入先工場の装着機n10
8にインストールできる。
【0215】また、例えば、全部品についてのデータを
備えた部品ライブラリ241を準備しており、必要な時
に読み出して実装機納入先工場へ提供できる。
【0216】(2−5)送受信部20 送受信部20は、制御部21から実装機納入先工場を指
定した設備情報211および実装タクト実績値の収集要
求を受け、指定された実装機納入先工場の管理装置10
1へ設備情報211および実装タクト実績値の要求を送
信する。送受信部20は、前記管理装置101から設備
情報211および実装タクト実績値を受信すると、受信
した設備情報211および実装タクト実績値をデータ記
憶部22に書き込む。
【0217】また、送受信部20は、制御部21から実
装機納入先工場を指定したNCデータ220の収集また
は送信要求を受け、指定された実装機納入先工場の管理
装置101へNCデータ220の収集または送信要求を
送信する。送受信部20は、前記管理装置101からN
Cデータ220を受信すると、受信したNCデータ22
0をデータ記憶部22に書き込む。また、送受信部20
は、前記管理装置101からNCデータ220の送信了
解の信号を受信すると、NCデータ220を前記管理装
置101へ送信する。
【0218】また、送受信部20は、制御部21から実
装機納入先工場を指定した補修パーツ手配をする旨のメ
ッセージを受け、指定された実装機納入先工場の管理装
置101へ前記メッセージを送信する。
【0219】また、送受信部20は、制御部21からの
装着機操作の仮想トレーニングの各コマンドを指定され
た実装機納入先工場の管理装置101へ送信することに
より、リモート処理による仮想トレーニングが可能にな
る。また、制御部21から装着機操作のための取り扱い
説明書の電子ファイルを受け取り、指定された実装機納
入先工場の管理装置101へ送信する。
【0220】また、送受信部20は、制御部21から実
装機納入先工場を指定したライン構成の提案および提案
したライン構成でのライン実装タクトのシミュレーショ
ン結果を受け取り、指定された実装機納入先工場の管理
装置101へ、受け取ったライン構成の提案および提案
したライン構成でのライン実装タクトのシミュレーショ
ン結果を送信する。
【0221】また、送受信部20は、制御部21から実
装機納入先工場を指定した装着機n108の最新ソフト
ウェアを受け取り、指定された実装機納入先工場の管理
装置101へ、受け取った装着機n108の最新ソフト
ウェアを送信する。
【0222】また、送受信部20は、制御部21から実
装機納入先工場を指定した部品ライブラリ241を受け
取り、指定された実装機納入先工場の管理装置101
へ、受け取った部品ライブラリ241を送信する。
【0223】(2−6)制御部21 (a)設備情報211および実装タクト実績値の収集 制御部21は、自動的に設備情報211および実装タク
ト実績値を収集するタイミングを判断し、送受信部20
に設備情報211および実装タクト実績値の収集要求を
指示する。そして、送受信部20から各装着機毎の設備
情報211および実装タクト実績値を受け取り、データ
記憶部22に各装着機毎に記憶させる。なお、自動的に
設備情報211および実装タクト実績値を収集するタイ
ミングは、任意に設定できるものとする。例えば、全実
装機納入先工場一斉に1時間毎に収集するもので良い。
また、各実装機納入先工場の管理装置101に1日分の
設備情報、実装タクト実績値を記憶しているものとし、
1日1回全実装機納入先工場一斉にまたは実装機納入先
工場毎にタイミングをずらして収集するものでも良い。
また、これ以外のタイミングでも構わない。更に、稼働
状況分析をする緊急度に応じて、短い周期で収集するか
長い周期で収集するかを判断するものでも良い。また更
に、オペレータの操作により、設備情報211、実装タ
クト実績値を収集するものでも構わない。
【0224】(b)NCデータ220の収集、送信 制御部21は、実装タクト実績値を収集したら、実装タ
クト実績値を収集したのと同じ実装機納入先工場からN
Cデータ220を収集するように送受信部20に指示す
る。送受信部20から指示したNCデータ220を受け
取ると、データ記憶部22に各装着機毎に記憶させる。
そして、収集したNCデータ220と、データ記憶部2
2に記憶されている速度マスタ414およびタクトシミ
ュレーションパラメータ413と、を用いて実装タク
ト、タクトロスの理論計算を行う。この結果得られた実
装タクト、タクトロスの理論値をデータ記憶部22に書
き込む。この理論値が実装タクト実績値と伴にDB変換
部23により実装タクト情報33として設備稼働情報D
B2に書き込まれることにより、ライン実装タクト分析
機能において、実装タクト実績値の内訳としてタクトロ
スもグラフ表示することができる。
【0225】上記においては、ライン実装タクト分析機
能のグラフ表示において、毎回実装タクト実績値の内訳
としてタクトロスを表示するために、実装タクト実績値
を収集したら必ずNCデータ220も収集するものとし
たが、インターネット3の通信負荷を減らすために、ラ
イン実装タクト分析機能において、常時は実装タクト実
績値のみを表示し、必要な時のみNCデータ220を収
集してタクトロスを表示するようにしても良い。
【0226】上記した実装タクト、タクトロスの理論計
算、即ち、実装タクトシミュレーションについての詳細
は後述する。
【0227】なお、タクトロスをタクトシミュレーショ
ンにより求める事例を説明したが、この限りではない。
タクトロスは装着機n108において検出され、このタ
クトロスを設備情報211や実装タクト実績値と伴に収
集し、データ記憶部22に記憶するものであっても構わ
ない。装着機n108でのタクトロスの検出方法は、例
えば、部品供給装置5またはXYテーブル9の移動開始
から位置決め終了までの時間を計測し、標準タクトをオ
ーバした分をタクトロスとして検出するもので良い。
【0228】このように、タクトロスを装着機n108
において検出するようにした方が、タクトロスは全くの
実績値となり、タクトロスの精度は良くなる。また、稼
働分析装置1でタクトロスを表示する度にタクトシミュ
レーションを行う必要がなくなるので、稼働分析装置1
の負荷は軽くなる。しかし、実際にはタクトロスを検出
する装着機n108はほとんどなく、これからタクトロ
スを検出する装着機n108が出てきた場合でも、部品
実装ライン100の全ての装着機n108がタクトロス
を検出するものであるケースはほとんどないと思われる
ので、システム構築上タクトシミュレーションによりタ
クトロスを算出することはかなり有効といえる。
【0229】また、制御部21は、NCデータ最適化機
能により最適化を行った後のNCデータ220をデータ
記憶部22から読み出し、読み出したNCデータ220
を該当する実装機納入先工場の管理装置101へ送信す
べく送受信部20へ出力する。
【0230】(c)稼働状況分析 制御部21は、オペレータからの入力部24の指示操作
により、設備稼働情報DB2から必要な情報を検索して
読み込み稼働状況分析を行う。具体的に、ライン稼働率
推移分析、ライン実装タクト分析および吸着率推移分析
等を行う。
【0231】ライン稼働率推移分析は、設備稼働情報D
B2の実装タクトDB32から指定する実装機納入先工
場の全装着機n108の各生産品種における実装タクト
実績値を読み込み、各生産品種でどの装着機n108が
ネック装着機(部品実装ライン100で実装タクト実績
値が最大の装着機)かを判断する。次に、設備情報DB
30から、指定する実装機納入先工場における前記各生
産品種毎に判断したネック装着機の稼働率をその生産品
種を生産した時間に該当する時間から取出し、ライン稼
働率推移を表示部25を用いてグラフ表示する(図20
(a))。なお、グラフ中に設備稼働情報DB2から取
り込んだライン稼働率の目標値のライン40を表示し、
ライン稼働率が目標値を下回った場合に一目でわかるよ
うにする。また、オペレータからの入力部24の指示操
作により、ネック装着機以外の装着機でも稼働率の推移
を表示部25を用いて表示でき、また、各装着機毎に停
止時間の内訳、即ち、P板待ち時間、トラブル停止時間
およびメンテナンス時間等を各時間帯毎に表示部25を
用いて表示する(図24(b))。
【0232】ライン実装タクト分析は、設備稼働情報D
B2の実装タクトDB32から指定する実装機納入先工
場の全装着機の指定する生産品種における実装タクト情
報33を読み込み、各装着機の実装タクト実績値をタク
トバランスがわかるように並べて表示部25を用いてグ
ラフ表示する(図20(b))。そして、グラフ表示し
た各装着機n108の実装タクト実績値の内訳として、
XYテーブル移動ロス、部品供給装置移動ロスを同時に
表示する。なお、グラフ中に設備稼働情報DB2から取
り込んだライン実装タクト(ネック装着機の実装タクト
実績値、即ち、部品実装ラインで実装タクト実績値が最
大の装着機の実装タクト実績値)の目標値のライン41
を表示し、ライン実装タクトが目標値より遅い場合に一
目でわかるようにする。
【0233】吸着率推移分析は、設備稼働情報DB2の
設備情報DB30から指定する実装機納入先工場の全装
着機n108の吸着率を取出し、各装着機n108の吸
着率推移を表示部25を用いてグラフ表示する(図25
(b))。なお、グラフ中に設備稼働情報DB2から取
り込んだ吸着率の目標値のライン46を表示し、吸着率
が目標値を下回った場合に一目でわかるようにする。
【0234】(d)NCデータ最適化 NCデータ最適化は、上述した稼働状況分析の結果、タ
クトロスがライン稼働率もしくはライン実装タクトの低
下の原因と判明した場合に、該当する工場から取り込ん
だNCデータ220をデータ記憶部22から読み込み、
NCデータ220の最適化をし直し、データ記憶部22
へ最適化後のNCデータ220を書き込む。NCデータ
最適化には、装着機単体最適化、部品振り分け、共通部
品配列作成および実装タクトシミュレーションの各機能
が備わっている。
【0235】装着機単体最適化は、一台の装着機n10
8のNCデータ220に対して最適化を行うものであ
る。タクトロスが最小になるような部品の実装順序、部
品供給装置5の配列の最適化を行う。データ記憶部22
に記憶されている速度マスタ414およびタクトシミュ
レーションパラメータ413から各実装部品における標
準タクト、XYテーブルの標準タクト内許容移動範囲、
部品供給装置5の標準タクト内許容移動範囲を読み込
み、データ記憶部22に記憶されている該当するNCデ
ータ220の最適化を行い、最適化後のNCデータ22
0をデータ記憶部22に書き込む。具体的に、高速装着
機の場合、各部品を実装する時のXYテーブル9および
部品供給装置5の1つ前の実装位置からの相対移動量が
この標準タクト内許容移動範囲内になるようにし、どう
しても標準タクト内許容移動範囲を越える時は越える移
動量を最小になるようにする実装順序、部品供給装置5
の配列にする。
【0236】部品振り分けは、回路基板に装着する部品
を部品実装ライン100の各装着機n108に振り分け
る処理のことである。データ記憶部22に記憶されてい
る速度マスタ414から各実装部品の標準タクトを読み
込み、データ記憶部22に記憶されている各装着機n1
08のNCデータ220において、実装タクト実績値が
大きい装着機から実装タクト実績値が小さい装着機へ平
準化されるよう見越した数だけ部品を移動させる修正を
行い、修正後の各装着機のNCデータ220をデータ記
憶部22に書き込む。
【0237】共通部品配列作成は、多品種少量生産の場
合に使用する機能で、連続して生産する複数品種の回路
基板で共通に使用する部品を同一の装着機n108の同
一の部品供給装置5の配置にするものである。データ記
憶部22に記憶されている連続して生産する複数の生産
品種の回路基板のNCデータ220を取り込み、各回路
基板で共通に使用する部品を同一の装着機n108の同
一の部品供給装置5の配置をさせ、それ以外の部品の部
品供給装置5は空いている位置に配置するように、部品
供給装置5の配列を決定する。次に、上記決定した部品
供給装置5の配列を固定した状態で、各生産品種の回路
基板毎に装着機単体最適化を行った結果の各生産品種毎
のNCデータ220をデータ記憶部22に書き込む。
【0238】NCデータ220の最適化をし終えたら、
必ず実装タクトシミュレーションにより実装タクトの理
論計算を行い、問題となったタクトロスが解消されたか
を確認する。
【0239】(e)実装タクトシミュレーション 実装タクトシミュレーションは、最適化した後のNCデ
ータ220に基づき実装タクトの理論計算を行う機能で
ある。回路基板への実装タクトの理論計算および品種切
替え時の部品供給装置5の交換時間の理論計算を行う。
【0240】データ記憶部22に記憶されている速度マ
スタ414およびタクトシミュレーションパラメータ4
13から各実装部品における標準タクト、XYテーブル
の標準タクト内許容移動範囲、部品供給装置5の標準タ
クト内許容移動範囲を読み込み、データ記憶部22に記
憶されている該当するNCデータ220から得られるX
Yテーブル9や部品供給装置5の各部品実装時の1つ前
の実装位置からの相対移動距離に基づき実装タクトの理
論値を算出する。具体的に、以下に算出方法を説明す
る。最初に、(式1)を用いて標準実装タクトを算出す
る。
【0241】(式1) 標準実装タクト=ローディング時間+Σ(部品の標準タ
クト×部品数)+ツールチェンジ時間×チェンジ回数 ここで、ローディング時間およびツールチェンジ時間
は、速度マスタ414から装着機名を検索して得られ
る。また、部品の標準タクトは、速度マスタ414から
装着機名と形状コードとを検索して得られる。部品数
は、NCプログラム221より該当部品を実装するステ
ップ数をカウントして得られる。チェンジ回数はNCデ
ータ220において各実装ステップで使用している部品
吸着ノズル7またはツールが切替わる回数をカウントし
て得られる。また、Σ(部品の標準タクト×部品数)
は、回路基板1枚に実装する全ての部品について、(部
品の標準タクト×部品数)の総和を算出することを意味
する。また、ツールチェンジ時間×チェンジ回数は、多
機能装着機で適用されるもので、高速装着機では適用さ
れない(高速装着機ではツールチェンジ時間=0とな
る)。
【0242】次に、高速装着機の場合において、各実装
ステップで実装する時のXYテーブル移動ロスを、(式
2)を用いて算出する。
【0243】(式2) XY移動量<=XY許容移動範囲 であれば ステップXY移動ロス=0 XY移動量> XY許容移動範囲 であれば ステップXY移動ロス=(XY移動量−XY許容移動範
囲)/XY速度 ここで、XY移動量は、各実装ステップで実装する時の
XYテーブル9の1つ前の実装位置からの相対移動量で
あり、XY許容移動範囲は、タクトシミュレーションパ
ラメータ413から該当する実装速度で検索したXYテ
ーブル9の標準タクト内許容移動範囲である。また、ス
テップXY移動ロスは、各実装ステップで実装する時の
XYテーブル移動ロスであり、XY速度は、タクトシミ
ュレーションパラメータ413から該当する実装速度で
検索したXYテーブル9の移動速度である。
【0244】次に、高速装着機の場合において、各実装
ステップで実装する時の部品供給装置移動ロスを、(式
3)を用いて算出する。
【0245】(式3) Z移動量<=Z許容移動範囲 であれば ステップZ移動ロス=0 Z移動量> Z許容移動範囲 であれば ステップZ移動ロス=(Z移動量−Z許容移動範囲)/
Z速度 ここで、Z移動量は、各実装ステップで実装する時の部
品供給装置5の1つ前の実装ステップでの位置からの相
対移動量であり、Z許容移動範囲は、タクトシミュレー
ションパラメータ413から該当する実装速度で検索し
た部品供給装置5の標準タクト内許容移動範囲である。
また、ステップZ移動ロスは、各実装ステップで実装す
る時の部品供給装置移動ロスであり、Z速度は、タクト
シミュレーションパラメータ413から該当する実装速
度で検索した部品供給装置5の移動速度である。
【0246】次に、XYテーブル移動ロスを算出する。
XYテーブル移動ロスは、(式4)を用いて算出する。
【0247】(式4) XYテーブル移動ロス=Σ((ステップXY移動ロス>
=ステップZ移動ロス) となるステップXY移動ロス) ここで、XYテーブル移動ロスは、回路基板1枚実装す
る時のXYテーブルの移動に関するタクトロスの合計で
ある。また、Σ((ステップXY移動ロス>=ステップ
Z移動ロス)となるステップXY移動ロス)は、各実装
ステップで実装する時のXYテーブル移動ロスが部品供
給装置移動ロス以上となる実装ステップのXYテーブル
移動ロスの合計という意味である。
【0248】同様に、部品供給装置移動ロスを算出す
る。部品供給装置移動ロスは、(式5)を用いて算出す
る。
【0249】(式5) 部品供給装置移動ロス=Σ((ステップZ移動ロス>ス
テップXY移動ロス) となるステップZ移動ロス) ここで、部品供給装置移動ロスは、回路基板1枚実装す
る時の部品供給装置の移動に関するタクトロスの合計で
ある。また、Σ((ステップZ移動ロス>ステップXY
移動ロス)となるステップZ移動ロス)は、各実装ステ
ップで実装する時のZ移動ロスがXY移動ロスを上回る
実装ステップのZ移動ロスの合計という意味である。
【0250】そして、(式1)で算出した標準実装タク
ト、(式4)で算出したXYテーブル移動ロスおよび
(式5)で算出した部品供給装置移動ロスから、(式
6)により実装タクトの理論値が算出される。
【0251】(式6) 実装タクトの理論値=標準実装タクト+XYテーブル移
動ロス+部品供給装置移動ロス なお、同一のNCデータ220により実装生産して得ら
れた実績値である実装タクト実績値と、(式6)により
算出された実装タクトの理論値とを比較し、両者の差が
誤差の範囲内かチェックする機能も備えている。もし、
誤差の範囲内でないと判断した場合は、タクトシミュレ
ーションパラメータ413の各パラメータを調整して誤
差の範囲内に入るようにする。
【0252】また、上記(式2)〜(式6)は、高速装
着機のタクトロスおよび実装タクトの理論値を算出する
ものである。多機能装着機の計算式は省略するが、同様
にタクトロスを算出する。多機能装着機の場合は、実装
ヘッド4がXY移動ロボット14により部品供給装置5
の供給位置と回路基板10上の実装位置との間を移動す
るので、この移動距離を算出し、この移動距離が標準タ
クト内許容移動範囲を越えた場合に越えた分の移動量に
基づきタクトロスが算出される。このタクトロスの全実
装ステップの合計と(式1)で算出した標準実装タクト
との加算で実装タクトの理論値が求められる。なお、実
装ヘッド4が複数設けられたことにより、複数の部品を
同時吸着した場合は、実装ヘッド4の移動距離の算出が
同時吸着の移動動作に応じて算出される。
【0253】(f)実装サービス 実装サービスは、上述したサービスをするために、実装
サービスサーバ26から必要なツール、ソフトウェア、
データ等を取出し送受信部20へ出力する。そして、必
要であれば、送受信部20を介して実装機納入先工場の
管理装置101または装着機n108に対してリモート
制御を行う。
【0254】4 稼働分析装置1の動作 稼働分析装置1の動作について、図15のフローチャー
トを用いて、以下に説明する。
【0255】稼働分析装置1の動作の概略の流れは、実
装機納入先工場からの情報収集(ステップS100)を
行い、次に稼働状況分析(ステップS200)を行う。
ここで、ライン稼働率またはライン実装タクトが低下し
た原因がラインバランスが取れてないことも含むタクト
ロスにあると判断された場合は(ステップS400)、
NCデータ最適化(ステップS500)を行い、上記以
外の原因であると判断された場合は(ステップS40
0)、実装サービス(ステップS900)を行う。NC
データ最適化を行った場合は、最適化後のNCデータ2
20を実装機納入先工場へフィードバックする(ステッ
プS800)。
【0256】なお、分析の結果の対処をどうするかの判
断は、稼働分析装置1自身が自動的に判断するもので
も、または、稼働分析装置1を操作するオペレータが、
表示されたライン稼働率やライン実装タクト等のグラフ
を見て判断するものでも、いずれでも構わない。
【0257】(1)情報収集の動作 稼働分析装置1の情報収集の動作について、図16のフ
ローチャートを用いて説明する。
【0258】稼働分析装置1は、タイミングを自動的に
判断して(ステップS101)、定期的に(例えば1時
間に1回、もしくは1日に1回)実装機納入先工場の管
理装置101に対して設備情報211、実装タクト実績
値の送信要求をインターネット3を介して送信する(ス
テップS102)。管理装置101は、設備情報21
1、実装タクト実績値の送信要求を受信すると(ステッ
プS51)、稼働分析装置1へ設備情報211、実装タ
クト実績値を送信する(ステップS52)。こうして、
稼働分析装置1は、実装機納入先工場の管理装置101
から設備情報211、実装タクト実績値を収集できる
(ステップS103)。なお、上記した通り、設備情報
211、実装タクト実績値の送信要求を送信するタイミ
ングは、自動的に判断され、定期的に送信されるものと
するが、オペレータの指示操作により、送信されるもの
であっても良い。
【0259】設備情報211、実装タクト実績値が収集
された後に、実装タクト実績値を収集した実装機納入先
工場の管理装置101に対して、NCデータ220の送
信要求を送信する(ステップS104)。管理装置10
1は、NCデータ220の送信要求を受信すると(ステ
ップS53)、稼働分析装置1へNCデータ220を送
信する(ステップS54)。こうして、稼働分析装置1
は、実装機納入先工場の管理装置101からNCデータ
220を収集できる(ステップS105)。
【0260】収集された設備情報211、実装タクト実
績値およびNCデータ220は、データ記憶部22に記
憶される。
【0261】次に、収集しデータ記憶部22に記憶され
たNCデータ220のタクトシミュレーションを、デー
タ記憶部22に予め記憶されている速度マスタ414お
よびタクトシミュレーション413を用いて行う(ステ
ップS106)。これにより、実装タクト理論値および
タクトロスが算出され、データ記憶部22に書き込まれ
る。
【0262】上記のようにして、収集もしくは算出され
データ記憶部22に記憶された設備情報211および実
装タクト情報(実装タクト実績値およびタクトロス)
は、設備稼働情報DB2に書き込まれ、蓄積される(ス
テップS107)。
【0263】なお、上記説明では、ライン実装タクト分
析で実装タクト実績値の内訳として理論値のタクトロス
を表示するために、実装タクト実績値の収集をした後に
NCデータ220の収集、タクトシミュレーションを行
うものとしたが、常時は実装タクト実績値を表示し、必
要な時のみにタクトロスを表示するためのNCデータ2
20収集、タクトシミュレーションを行うものとしても
良い。
【0264】なお、タクトロスをタクトシミュレーショ
ンにより求める事例を説明したが、この限りではない。
タクトロスは装着機n108において検出され、このタ
クトロスを設備情報211や実装タクト実績値と伴に収
集し、データ記憶部22に記憶するものであっても構わ
ない。装着機n108でのタクトロスの検出方法は、例
えば、部品供給装置5またはXYテーブル9の移動開始
から位置決め終了までの時間を計測し、標準タクトをオ
ーバした分をタクトロスとして検出するもので良い。
【0265】(2)稼働状況分析のグラフ表示の動作 稼働分析装置1の稼働状況分析のグラフ表示の動作につ
いて、図17のフローチャートを用いて説明する。
【0266】(2−1)ライン稼働率推移分析のグラフ
表示の動作 図17(a)は、ライン稼働率推移分析の動作のフロー
チャートである。図によると、制御部21は、設備稼働
情報DB2の実装タクトDB32から指定する実装機納
入先工場の全装着機の各生産品種における実装タクト実
績値を読み込み(ステップS201)、各生産品種でど
の装着機がネック装着機(部品実装ライン100で実装
タクト実績値が最大の装着機)かを判断する(ステップ
S202)。次に、制御部21は、設備情報DB30か
ら、指定する実装機納入先工場における前記各生産品種
毎に判断したネック装着機の稼働率をその生産品種を生
産した時間に該当する時間から取出し(ステップS20
3)、表示部25にライン稼働率推移をグラフ表示させ
る(ステップS204)。
【0267】もし、例えば、稼働分析装置1のオペレー
タが、ライン稼働率が低下した原因を分析するために、
停止時間の詳細を表示させる入力操作を行うと(ステッ
プS205)、制御部21は、設備情報DB30から、
指定する実装機納入先工場における各装着機n108の
設備情報31を各時間毎に読み込み(ステップS20
6)、各装着機n108毎に停止時間の内訳、即ち、P
板待ち時間、トラブル停止時間およびメンテナンス時間
等を各時間帯毎に表示部25に表示させる(ステップS
207)。
【0268】(2−2)ライン実装タクト分析のグラフ
表示の動作 図17(b)は、ライン実装タクト分析のグラフ表示の
動作のフローチャートである。図によると、制御部21
は、設備稼働情報DB2の実装タクトDB32から指定
する実装機納入先工場の全装着機の指定する生産品種に
おける実装タクト情報33を読み込み(ステップS22
1)、各装着機n108の実装タクト実績値をタクトバ
ランスがわかるように並べて表示部25にグラフ表示さ
せる(ステップS222)。そして、グラフ表示させた
各装着機n108の実装タクト実績値の内訳として、X
Yテーブル移動ロス、部品供給装置移動ロスを同時に表
示させる。
【0269】(2−3)吸着率推移分析のグラフ表示の
動作 図17(c)は、吸着率推移分析のグラフ表示の動作の
フローチャートである。図によると、制御部21は、設
備稼働情報DB2の設備情報DB30から指定する実装
機納入先工場の全装着機の吸着率を取出し(ステップS
241)、各装着機n108の吸着率推移を表示部25
にグラフ表示する(ステップS242)。
【0270】(3)稼働状況分析の動作 稼働状況分析の動作について、図18のフローチャート
を用いて説明する。
【0271】なお、以下の稼働状況分析の動作は、部品
実装ラインの中で、装着機n108について監視・分析
する事例について説明するが、この限りではなく、装着
機n108以外の部品実装機についても同様な考え方で
稼働状況分析するものであっても構わない。
【0272】また、稼働状況分析する動作の主体は、稼
働分析装置1のオペレータであり、その稼働分析装置1
のオペレータが上述したような稼働状況のグラフを表示
したものをいろいろな切り口でチェックして問題を絞り
込み原因を追求するもので良い。しかし、これだけでな
く、稼働分析装置1の制御部21が、上述したような稼
働状況のグラフを表示させるだけでなく、その稼働状況
のグラフを表示させるためのデータを内部的にいろいろ
な切り口でチェックして問題を絞り込み原因を追求する
こともできるものとする。以後で説明する監視や分析の
手順についても、その監視や分析の動作の主体は、稼働
分析装置1のオペレータおよび稼働分析装置1の制御部
21のいずれでも該当するものとする。
【0273】図において、ライン稼働率推移のグラフを
見て、ライン稼働率が目標値以上を維持しているかを監
視する(ステップS300)。例えば、実装機納入先を
指定して部品実装ライン100のライン稼働率を表示し
たものを図20(a)に示す。横軸は時刻、縦軸はライ
ン稼働率で、各時刻毎のライン稼働率を1時間おきにグ
ラフで表示している。40は、ライン稼働率の目標値を
示すラインである。このグラフでは、ライン稼働率の目
標値40を73%に設定している。このグラフによると
ライン稼働率は目標値以上を維持して推移している。
【0274】なお、ライン稼働率は目標値以上を維持し
て推移してない場合の処理は、図19を用いて後述す
る。
【0275】ライン稼働率の監視の後は、同じ部品実装
ライン100の指定した生産品種におけるライン実装タ
クトのグラフを見て、ライン実装タクトが目標値以下を
維持しているかを監視する(ステップS301)。ライ
ン実装タクトをグラフ表示させた事例を図20(b)に
示す。なお、図20(b)のグラフは、図20(a)の
グラフと同一の部品実装ライン100のものである。横
軸は装着機、縦軸は実装タクト実績値で、部品実装ライ
ン100の各装着機n108の実装タクト実績値を表示
している。実装タクト実績値の内訳として、標準実装タ
クト、XYテーブル移動ロス(XYロス)および部品供
給装置移動ロス(Zロス)もグラフ表示している。41
は、ライン実装タクトの目標値を示すラインである。こ
のグラフによるとライン実装タクトは、目標値より遅い
実装タクトになっている。従って、ステップS302へ
進む。
【0276】次に、ステップS301で表示させたライ
ン実装タクトのグラフにおいて、全装着機の標準実装タ
クトがライン実装タクトの目標値41以上になっていな
いかを監視する(ステップS302)。図20(b)に
おいて、標準実装タクトがライン実装タクトの目標値4
1以上になっている装着機はないため、ステップS30
3へ進む。
【0277】次に、ステップS301で表示させたライ
ン実装タクトのグラフにおいて、ラインタクトバランス
が許容範囲内かを監視する(ステップS303)。な
お、ラインタクトバランスの許容範囲は、予め設備稼働
情報DB2に設定しておくものである。一例として、各
装着機の平均値の5%以内というように設定する。図2
0(b)において、ネック装着機である装着機1と実装
タクト実績値が最小値である装着機2との実装タクト実
績値の差42がラインタクトバランスの許容範囲43を
越えているため、ステップS304へ進む。
【0278】次に、ステップS301で表示させたライ
ン実装タクトのグラフにおいて、ネック装着機のタクト
ロスが許容範囲内かを監視する(ステップS304)。
なお、タクトロスの許容範囲は、予め設備稼働情報DB
2に設定しておくものである。一例として、標準実装タ
クトの5%以内というように設定する。図20(b)に
おいて、ネック装着機である装着機1のタクトロス44
がタクトロスの許容範囲45を越えていることがわか
る。図20の事例では、ネック装着機である装着機1の
タクトロスが許容範囲45を越えていることが、ライン
実装タクトが目標値より遅くなっている原因である。従
って、このタクトロスを解消しなければならない。この
場合は、ステップS305へ進む。
【0279】次に、分析中の生産品種において、部品供
給装置5は前の品種と同一位置に固定(共通部品配列)
しているかを判断する(ステップS305)。この判断
をする方法は、NCデータ220(配列プログラム23
1)から部品供給装置5の配列が1つ前の生産品種と同
一かを調べるものでも良いし、共通部品配列かどうかを
示すフラグを装着機n108、管理装置101で設定し
たものを稼働分析装置1が設備情報211と伴に収集
し、収集したフラグを見て判断するものでも構わない。
【0280】部品供給装置5の配置が固定でない(フリ
ー)の場合は、ネック装着機のタクトロスを解消しライ
ン実装タクトを目標値以下とするため装着機単体最適化
を行う(ステップS306)。この場合、部品供給装置
5の配列と実装順序との両方の最適化を行う。詳細は、
後述する。
【0281】一方、部品供給装置5の配置が固定の場合
は、まず、ネック装着機のタクトロスを解消するため装
着機単体最適化を行うが、これは、部品供給装置5の配
置を固定した条件での実装順の最適化となる。これでラ
イン実装タクトを目標値以下とすることができれば最適
化終了するが、実装タクトが目標値以下にならなけれ
ば、部品供給装置5の共通配列を見直す最適化を行う
(ステップS307)。詳細は、後述する。
【0282】ステップS304において、図21(b)
に示すように、ネック装着機である装着機1のタクトロ
ス44がタクトロスの許容範囲45内に収まっている場
合は、部品の各装着機n108への振り分けに問題があ
ったことになる。この場合は、振り分けの補正をしてや
る必要がある。従って、ステップS308に進む。
【0283】ステップS308において、分析中の生産
品種において、部品供給装置5は前の品種と同一位置に
固定(共通部品配列)しているかを判断する。判断する
方法は、ステップS305と同様である。
【0284】部品供給装置5の配置が固定でない(フリ
ー)の場合は、ラインタクトアンバランスを解消しライ
ン実装タクトを目標値以下とするため、部品の各装着機
n108への振り分けをし直す最適化を行う(ステップ
S309)。この場合、部品振り分けの後に、部品供給
装置5の配列と実装順序との両方の最適化を行う装着機
単体最適化を各装着機n108において行う。詳細は、
後述する。
【0285】一方、部品供給装置5の配置が固定の場合
は、部品供給装置5の共通配列を見直す最適化を行う
(ステップS310)。この場合、勿論、部品の各装着
機n108への振り分けをし直す最適化も行う。詳細
は、後述する。
【0286】ステップS303において、図22(b)
に示すように、ラインタクトバランスが取れている場合
は、各装着機のタクトロス分でライン実装タクトが目標
値より大きい値になっていることになるので、各装着機
のタクトロスが大きいことが原因である。この各装着機
のタクトロスを解消する最適化をする必要がある。従っ
て、ステップS311へ進む。
【0287】ステップS311において、分析中の生産
品種において、部品供給装置5は前の品種と同一位置に
固定(共通部品配列)しているかを判断する。判断する
方法は、ステップS305と同様である。
【0288】部品供給装置5の配置が固定でない(フリ
ー)の場合は、各装着機n108のタクトロスを解消す
ることによりライン実装タクトを目標値以下とするた
め、各装着機において装着機単体最適化を行う(ステッ
プS312)。この場合、部品供給装置5の配列と実装
順序との両方の最適化を行う。詳細は、後述する。
【0289】一方、部品供給装置5の配置が固定の場合
は、まず、各装着機のタクトロスを解消するため、各装
着機n108において装着機単体最適化を行うが、これ
は、部品供給装置5の配置を固定した条件での実装順の
最適化となる。これでライン実装タクトを目標値以下と
することができれば最適化終了するが、実装タクトが目
標値以下にならなければ、部品供給装置5の共通配列を
見直す最適化を行う(ステップS313)。詳細は、後
述する。
【0290】ステップS302において、図23(b)
に示すように、全装着機の標準実装タクトがライン実装
タクトの目標値41以上になっている場合は、この部品
実装ライン100の構成ではライン実装タクトが目標値
以下となるのは不可能として、部品実装ラインの構成の
提案を行う(ステップS314)。
【0291】ステップ300においてライン稼働率が低
下した場合の処理について、図19のフローチャートを
用いて説明する。
【0292】図24(a)において、ライン稼働率が1
5時から20時の間に目標値40を下回っている。この
原因を調べるため、図24(b)に示すように、ネック
装着機である装着機1の15時から20時の間における
停止時間の内訳をグラフ表示させる。図において、横軸
は時刻、縦軸は停止時間で、停止時間の内訳を各時間毎
に表示している。図によると、15時から20時の間に
おいて、品種切替え時間が大きいことがわかる(ステッ
プS315)。従って、ライン稼働率が低下した原因は
品種切替え時間が大きいことにあるため、この品種切替
え時間を減少させる最適化をするべく、ステップS31
6へ進む。
【0293】ステップS316において、部品供給装置
5の共通配列の最適化を実施し、各生産品種におけるラ
イン実装タクトおよび各品種間の品種切替え時間をタク
トシミュレーションにより理論値を求め検証する。詳細
は、後述する。
【0294】なお、上記では、ネック装着機において品
種切替え時間が大きい場合にライン稼働率が低下した事
例を説明したが、ネック装着機以外の装着機であっても
部品実装ライン100を構成するいずれかの装着機で品
種切替え時間が大きくなった場合は、その影響を受け
て、ネック装着機の停止時間が多くなる(例えば、ライ
ン一斉に品種切替えを行い、全装着機の品種切替え終了
して次の生産を開始する場合)。その結果、ライン稼働
率が低下することもありえる。
【0295】次に、図25(a)の例では、ライン稼働
率が20時以後目標値40を下回っている。この原因を
調べるため、図25(b)に示すように、ネック装着機
である装着機1の部品吸着ノズル7の吸着率の推移を表
示させて見ると、20時以後吸着率が目標値46(吸着
率の目標値を99.99%に設定している)を下回って
いることがわかる(ステップS317)。これにより、
ライン稼働率の低下の原因は吸着率の低下にあることが
判明する。そこで、更に、装着機1の吸着率が低下した
原因を分析する。
【0296】まず、装着機1の部品吸着ノズルの種類別
の吸着率の推移を調べ(図8の設備情報211には表示
していないが、各装着機n108より部品吸着ノズルの
種類別の吸着率を収集するものとする)、もし特定の部
品吸着ノズルのみの吸着率が低下していたら(ステップ
S318)、吸着ノズルで不良が発生したのが原因であ
る。この場合は、吸着ノズルを交換するよう該当の実装
機納入先工場の管理装置101へメッセージを送る。も
し必要であれば、部品吸着ノズルを補修パーツとして該
当の実装機納入先工場へ発送する手配を行う(ステップ
S319)。
【0297】次に、装着機1の部品供給装置5(パーツ
カセット)の種類別の吸着率の推移を調べ(これも設備
情報211の中の1データとして収集される)、もし特
定の部品供給装置5のみの吸着率が低下していたら(ス
テップS320)、部品供給装置5で不良が発生したの
が原因である。この場合は、部品供給装置5を交換する
よう該当の実装機納入先工場の管理装置101へメッセ
ージを送る。もし必要であれば、部品供給装置5を補修
パーツとして該当の実装機納入先工場へ発送する手配を
行う(ステップS321)。
【0298】また、該当する生産品種におけるライン実
装タクトを調べる。図26(a)の例では、ライン稼働
率が20時から22時の間に低下している。その時間帯
に該当する生産品種におけるライン実装タクトを表示し
たのが図26(b)である。図において、ネック装着機
である装着機1の部品供給装置5の移動ロス(Zロス)
が大きい(ステップS322)。部品供給装置5の移動
量が大きいため、部品供給部11の振動が大きくなり、
吸着率の低下に関係したことがわかる。この場合は、装
着機1について装着機単体最適化を行い、部品供給装置
5の移動ロスを解消させる(ステップS323)。詳細
は、後述する。
【0299】なお、上記では、ネック装着機において部
品吸着ノズル7の吸着率が低下したことが原因でライン
稼働率が低下した事例を説明したが、ネック装着機以外
の装着機であっても部品実装ラインを構成するいずれか
の装着機で部品吸着ノズル7の吸着率が低下した場合
は、その影響を受けて、ネック装着機の停止時間が多く
なる。例えば、ネック装着機が吸着率が低下した装着機
の下流にある場合は、P板待ち(回路基板搬送待ち)の
停止時間が大きくなり、また、ネック装着機が吸着率が
低下した装着機の上流にあれば、下流で回路基板が滞る
下流満杯(P板待ちの1種)の停止時間が大きくなる。
その結果、ライン稼働率が低下することもありえる。
【0300】次に、図27(a)の事例でも、20時か
ら22時の間にライン稼働率が低下している。この原因
を調べるため、図27(b)に示すように、ネック装着
機である装着機1の20時から22時の間における停止
時間の内訳をグラフ表示させる。図によると、20時か
ら22時の間において、トラブル停止時間が大きいこと
がわかる。トラブル停止時間が大きいことがライン稼働
率が低下した原因であることが判明する。そこで、更
に、装着機1のトラブル停止時間が大きくなった原因を
分析する。
【0301】まず、操作ミスの発生した回数の推移を調
べ(図8の設備情報211には表示していないが、各装
着機n108が操作ミスを検知し、操作ミスの発生した
回数を収集するものとする)、装着機1の20時から2
2時の間において操作ミスの回数が多ければ、オペレー
タの操作ミスがライン稼働率が低下した原因となる(ス
テップS324)。この場合は、オペレータの操作ミス
がライン稼働率が低下した原因である旨のメッセージを
該当する実装機納入先工場の管理装置101へ送る。そ
して、必要であれば、装着機1の取り扱い説明書の電子
ファイルを前記管理装置101へ転送する。また、実装
機納入先工場の管理装置101または装着機1の表示部
を用いたリモート処理による仮想トレーニングをオペレ
ータに対して行う(ステップS325)。この仮想トレ
ーニングは、操作ミスの内容(設備情報211として収
集され設備稼働情報DB2に書き込まれているものとす
る)に応じてミスの起こった操作について行う。また、
設備稼働情報DB2には、オペレータのシフトに関する
データも書き込まれており、操作ミスが特定のシフトで
発生しているかも分析できる。これにより、特定のシフ
ト時間帯のみ、即ち、特定のオペレータの時に発生して
いるとしたら、そのオペレータに対する仮想トレーニン
グを行う等のオペレータを特定した対策を行うことがで
きる。
【0302】次に、装着機1のソフトウェアのバージョ
ンを調べ(図8の設備情報211には表示していない
が、各装着機n108のソフトウェアのバージョン情報
を設備情報211として収集し、設備稼働情報DB2に
保持しているものとする)、最新バージョンでなかった
とする。実装サービスサーバ26には、各装着機n10
8のソフトウェアの各バージョンの履歴データが保持さ
れており、各バージョンでのバージョンアップ内容やバ
グ修正情報を調べることができる。これにより、該当装
着機である装着機1のソフトウェアのバージョンでは、
未修正のバグが残存しておりそのためのトラブル停止で
あることが判明したら、ソフトウェアのバージョンが旧
いことがトラブル停止の原因、即ち、ライン稼働率が低
下した原因となる(ステップS326)。この場合は、
実装サービスサーバ26から該当する装着機の最新バー
ジョンのソフトウェアを該当する実装機納入先工場の管
理装置101に転送し、リモート処理で該当の装着機へ
インストールする(ステップS327)。この時、イン
ストールした最新バージョンに関する情報、例えば、バ
ージョンアップ内容や修正バグ内容も管理装置101に
転送する。また、最新バージョンになったことにより、
装着機n108の操作やメンテナンス方法またはトラブ
ル時のメッセージ等の変更、追加が生じた場合は、その
内容がわかる取り扱い説明書の電子ファイルを転送す
る、または、仮想トレーニングを実施する等のサービス
も行う。
【0303】次に、NCデータ220に不備がないか、
特に部品ライブラリ241の中身のデータに不備がない
かを調べた結果(部品ライブラリ241は、上述した通
り、データ記憶部22に装着機毎に保持している)、不
備があったとする。例えば、部品ライブラリ241中の
ヘッド速度が低速にすべき部品なのに高速に設定してあ
ったとする。この場合は、実装ヘッド4が回転する速度
が速すぎるため、部品吸着ノズル7の吸引力が部品の質
量による慣性力に抗しきれず、部品の吸着ずれや部品脱
落等のトラブルになる。従って、この場合は、部品ライ
ブラリ241の不備がライン稼働率が低下した原因とな
る(ステップS328)。この場合は、実装サービスサ
ーバ26から該当する装着機の部品ライブラリ241を
読み出し、該当する実装機納入先工場の管理装置101
へ転送する(ステップS329)。実装サービスサーバ
26に保持した部品ライブラリ241は、実装業界で使
用している全部品メーカの部品のデータをカバーしてい
る。しかし、サービスする先の使用部品メーカや生産す
る回路基板のタイプにより、その条件に合致した部品に
関する部品ライブラリ241のみを転送できる。これに
より、必要最小限の部品ライブラリ241を転送するた
め、部品ライブラリ241を入力された装着機n108
が不必要なデータで記憶量を取ることがない。
【0304】なお、上記では、ネック装着機においてト
ラブル停止時間が大きいことが原因でライン稼働率が低
下した事例を説明したが、ネック装着機以外の装着機で
あっても部品実装ラインを構成するいずれかの装着機で
トラブル停止時間が大きくなった場合は、その影響を受
けて、ネック装着機の停止時間が多くなる。例えば、ネ
ック装着機がトラブル停止時間が大きい装着機の下流に
ある場合は、P板待ち(回路基板搬送待ち)の停止時間
が大きくなり、また、ネック装着機がトラブル停止時間
が大きい装着機の上流にあれば、下流で回路基板が滞る
下流満杯(P板待ちの1種)の停止時間が大きくなる。
その結果、ライン稼働率が低下することもありえる。
【0305】また、図28(a)の事例において、20
時から22時の間にライン稼働率が低下している。この
原因を調べるため、図28(b)に示すように、ネック
装着機である装着機1の20時から22時の間における
停止時間の内訳をグラフ表示させる。図によると、20
時から22時の間において、部品切れ停止時間が大きい
ことがわかる。部品切れ停止時間が大きいことがライン
稼働率が低下した原因であることが判明する(ステップ
S330)。この場合は、部品切れの生じた部品供給装
置5を速やかに交換することが肝要であるが、例えば、
1つの部品供給装置5が供給する部品の使用数に応じ
て、その部品供給装置5を複数の部品供給装置5から供
給するように分割して使用すると、部品切れそのものが
発生することがなくなる。そのために、同一の部品供給
装置5を複数に分割する最適化を行う選択肢もある(ス
テップS331)。詳細は、後述する。
【0306】なお、上記では、ネック装着機において部
品切れ停止時間が大きいことが原因でライン稼働率が低
下した事例を説明したが、ネック装着機以外の装着機で
あっても部品実装ラインを構成するいずれかの装着機で
部品切れ停止時間が大きくなった場合は、その影響を受
けて、ネック装着機の停止時間が多くなる。例えば、ネ
ック装着機が部品切れ停止時間が大きい装着機の下流に
ある場合は、P板待ち(回路基板搬送待ち)の停止時間
が大きくなり、また、ネック装着機が部品切れ停止時間
が大きい装着機の上流にあれば、下流で回路基板が滞る
下流満杯(P板待ちの1種)の停止時間が大きくなる。
その結果、ライン稼働率が低下することもありえる。
【0307】以上のように、ライン実装タクトまたはラ
イン稼働率が目標値に達しない原因を、得られた現象に
基づき様々な角度から分析し、そのケ−スバイケースに
より、NCデータ220の最適化やサービスの提供など
の最適な対処をインターネット3を介した遠隔操作によ
り行えるので、リアルタイムに確実にライン実装タクト
またはライン稼働率を目標値に復帰させることができ
る。また、様々な角度で稼働状況を監視分析することに
より、致命的なトラブルや生産停止になる前に予防の対
策を打つことができる。
【0308】(4)NCデータ最適化の動作 前述した図18、図19の稼働状況分析のフローチャー
トにおいて、分析の結果わかった原因を取り除く対処法
としてのNCデータ最適化を随所に紹介したが、その詳
細処理動作を以下に説明する。
【0309】(4−1)ステップS306の装着機単体
最適化の動作 ステップS306の装着機単体最適化の動作について、
高速装着機の場合の例を図29に示すフローチャートを
用いて説明する。
【0310】ステップS306の装着機単体最適化の目
的は、ネック装着機のタクトロスが許容範囲を越えたの
を解消させることである。
【0311】最初に、実装部品を実装速度毎にグルーピ
ングし、回路基板10への実装順序および部品供給装置
5の配列において、実装速度が高速から低速のグループ
の順序にする(ステップS401)。なお、実装速度
は、実装ヘッド4の移動速度やXYテーブル9の移動速
度である。また、部品供給装置5の配列は、移動テーブ
ル6上の初期位置(原点)の近傍から高速から低速のグ
ループ順とする。
【0312】次に、上記各速度グループ内の実装順序お
よび部品供給装置5の配列を決定する(ステップS40
2)。実装順序および部品供給装置5の配列の決定にお
いて、最優先として、部品供給装置5の移動量が部品供
給装置5の標準タクト内許容移動範囲(Z移動許容移動
範囲)内になるように考慮する。次の優先順位として、
XYテーブル9の移動量がXYテーブルの標準タクト内
許容移動範囲(XY移動許容移動範囲)内になるように
考慮する。これにより、部品供給装置5の移動ロスは全
くなくなる。
【0313】上記のように、部品供給装置5の移動ロス
を全くなくしたことにより、現実装位置から次に選べる
実装位置の部品に制約ができるため、回路基板上の現実
装位置から近い実装位置の部品より遠い実装位置の部品
を選ばざるを得ないこともあるので、逆にXYテーブル
の移動ロスはどうしても残りうる。部品供給装置5の移
動量が部品供給装置5の標準タクト内許容移動範囲内に
なるようにするということは、例えば、部品供給装置5
の標準タクト内許容移動範囲が±1とすると、同一の部
品供給装置5またはその隣の部品供給装置5の部品に限
られる。それらの部品の中で現実装位置から標準タクト
内許容移動範囲内の実装位置の部品がなければXYテー
ブルの移動ロスになる。しかし、XYテーブルの移動量
がXYテーブルの標準タクト内許容移動範囲に収まらな
いにしても、最小の移動量になる次の実装位置の部品を
選ぶように考慮する。これにより、部品供給装置5の移
動ロスを全くなくした条件の中でも最小のXYテーブル
の移動ロスになる実装順にすることができる。
【0314】なお、標準タクトが0.2秒以下で実装す
るような高速装着機の場合は、もっと厳密に部品供給装
置5の移動量を制限する。即ち、1つの部品供給装置5
の全ての部品を実装し終えて初めて隣の部品供給装置5
へ移動させる実装順序とする。こうすれば、部品供給装
置5の移動量を最小にすることができ、部品供給装置5
の振動による吸着率低下を防ぐことができる。但し、こ
うすると、厳密に部品供給装置5の移動量を制限するこ
とにより、XYテーブル9の移動ロスが若干増えるので
実装タクトは遅くなる。
【0315】次に、決定された部品供給装置5の配列、
部品実装順序となった最適化後のネック装着機のNCデ
ータに基づき実装タクトシミュレーションを行い、実装
タクトの理論値、即ち、ライン実装タクトを算出する
(ステップS403)。実装タクトの理論値は、上述し
た(式1)〜(式6)を用いて算出する。
【0316】次に、算出したライン実装タクトの理論値
が目標値を達成してるか評価する(ステップS40
4)。目標値を達成していれば、最適化処理を終了す
る。目標値を達成してなければ、ステップS405へ進
む。
【0317】ステップS405において、図30に示す
ように、回路基板(P板)10上に1つの部品供給装置
5が供給する部品が大きく分散しているものがあれば、
分散している部品のグループ(図の例では各グループが
個別の部品になっている)毎に複数の部品供給装置5に
分割して供給するようにする。図の例では、部品aの部
品供給装置を3つの部品供給装置5に分割している。こ
れにより、分割前は、部品供給装置5の移動ロスをなく
す実装順序にするため、例えば、同一の部品供給装置5
の部品を連続して実装させると、図のように、XYテー
ブル9の移動量がかなり大きくなっていたが、分割後
は、図のように、回路基板10の実装位置が近い順に部
品供給装置5の配列を決めれるため、XYテーブルの移
動量が大幅に低減される。
【0318】次に、部品供給装置5の分割後のNCデー
タ220に対して、ステップS402と同じ処理の部品
供給装置5の配列および実装順序の決定を行う(ステッ
プS406)。また、ステップS406の最適化後のN
Cデータ220に基づき実装タクトシミュレーションを
行い、実装タクトの理論値、即ち、ライン実装タクトの
理論値を算出する(ステップS407)。
【0319】次に、算出したライン実装タクトの理論値
が目標値を達成してるか評価する(ステップS40
8)。目標値を達成していれば、最適化処理を終了す
る。ほとんどの場合、目標値を達成するものと考えられ
る。しかし、目標値を達成してなければ、ステップS4
09へ進む。
【0320】ステップS409において、上記のように
最適化しても目標値を達成できないということは、回路
基板上の部品配置に問題がある可能性があるため、回路
設計の修正の提案を行う。または、部品実装ライン10
0の構成をもっと能力が高くなるように提案する。
【0321】(4−2)ステップS307の最適化の動
作 ステップS307の最適化の動作について、高速装着機
の場合の例を図31に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0322】ステップS307の最適化の目的は、ネッ
ク装着機のタクトロスが許容範囲を越えたのを解消させ
ることである。
【0323】(a)ネック装着機の部品供給装置5の配
列固定の条件での最適化 最初に、ネック装着機において、現在の部品供給装置5
の配列を変えずに固定した条件で、実装順序を決定する
(ステップS421)。実装順序の決定において、最優
先として、部品供給装置5の移動量が部品供給装置5の
標準タクト内許容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内に
なるように考慮する。次の優先順位として、XYテーブ
ル9の移動量がXYテーブルの標準タクト内許容移動範
囲(XY移動許容移動範囲)内になるように考慮する。
これにより、部品供給装置5の移動ロスは全くなくな
る。
【0324】しかし、部品供給装置5の配列を固定した
条件では、XYテーブル9の移動ロスは固定してない場
合よりも更に大きくなる。その点について、図32を用
いて説明する。図32(a)のように、部品供給装置5
の配列が固定されていると、部品供給装置5の移動を標
準タクト許容範囲内におさえようとすると、例えば、部
品aを実装し終わると必ず隣の部品供給装置の部品bを
実装しなければならない。図のように部品bが部品aの
現実装位置から離れていると、XYテーブル移動ロスに
なる。一方、図32(b)のように、部品供給装置5の
配列が固定されてなくてフリーの場合は、部品aを実装
し終わると部品aから標準タクト許容範囲内にある部品
dの部品供給装置5を部品aの部品供給装置5の隣に配
置することができる。即ち、XYテーブル9の移動ロス
が発生しない部品供給装置5の配列にすることができ
る。従って、部品供給装置5の配列を固定した場合は、
固定しない場合に比べてXYテーブル9の移動ロスが発
生する可能性が高くなる。
【0325】次に、決定された部品実装順序となった最
適化後のネック装着機のNCデータ220に基づき実装
タクトシミュレーションを行い、実装タクトの理論値、
即ち、ライン実装タクトを算出する(ステップS42
2)。実装タクトの理論値は、上述した(式1)〜(式
6)を用いて算出する。
【0326】次に、算出したライン実装タクトの理論値
が目標値を達成してるか評価する(ステップS42
3)。目標値を達成していれば、最適化処理を終了す
る。目標値を達成してなければ、生産品種間で共通化し
た部品供給装置5の配列、即ち、部品供給装置5の共通
配列(以後、共通部品配列という)に問題があるため、
評価した生産品種ではライン実装タクトが目標値を達成
できなかったものとして、共通部品配列を見直す最適化
をするべく、ステップS424へ進む。
【0327】(b)共通部品配列最適化 ステップS424において、共通部品配列を作成する。
共通部品配列の作成した事例を図33(a)に示す。対
象とする範囲の生産品種分(例えば、1日の生産または
1週間の生産の品種)における部品実装ライン100の
全装着機のNCデータ220に基づき作成する。但し、
簡単のため、図のように、部品実装ライン100の装着
機は装着機1,2の2台のみ、生産品種はA,B,Cの
3品種の例で説明する。なお、生産する回路基板の枚数
は、品種Aが200枚、品種Bが120枚、品種Cが7
0枚と、A>B>Cの順に多いものとし、生産順序は、
A、B,Cの順とする。
【0328】図33(a)において、装着機1および装
着機2の部品供給装置5の配列(図のZが配置番号)を
品種A,B,Cの順に表示している。共通部品配列で
は、全品種の配列が同一になる。その中で、品種間で共
通に使用する部品の部品供給装置5は同一の位置に配置
する。また、例えばその品種でしか使用しない部品の場
合は、他の品種ではその部品の部品供給装置5を配置し
たままにし、その部品供給装置5は使用しない(例え
ば、装着機1のZ7の部品gは、品種Aのみで使用し、
品種B,Cでは使用せず部品供給装置5をそのまま配置
させている)。なお、部品の装着機1,2への振り分け
は、最も生産枚数が多い品種Aにとって標準タクトで算
出した標準実装タクトでのタクトバランスが取れるよう
に振り分けているものとする。また、複数の品種で共通
に使用する部品の部品供給装置5の配置位置は、生産枚
数が最大の品種において最適な配置になるようにする。
例えば、部品a、b、cは、品種Aに最適な配置にす
る。また、1つの品種でしか使用しない部品の部品供給
装置5の配置位置はその品種にとって最適な配置位置と
する。例えば、部品hは、品種Bにとって最適な配置位
置とする。
【0329】次に、ステップS424で作成した共通部
品配列で部品供給装置5を固定した条件で、各品種の各
装着機n108の部品実装順を決定する(ステップS4
25)。最適化方法は、ステップS421と同じであ
る。
【0330】次に、対象とする全品種トータルの生産時
間のシミュレーションを行い、ト−タル生産時間を算出
する(ステップS426)。これを以後は実装生産タク
トシミュレーションと呼ぶ。実装生産タクトシミュレー
ションの具体的な算出方法を図33の事例で説明する。
【0331】まず、図33(a)に示すように、各装着
機の実装タクトを各生産品種毎に算出する。実装タクト
の算出には、ステップS422と同様、(式1)〜(式
6)を用いて算出する。算出した結果を装着機1、装着
機2の実装タクトの欄に各品種毎に示している。そし
て、各装着機の実装タクトの最大値がライン実装タクト
になり、図に示す通り、各品種毎得られる。更に、ライ
ン実装タクトに該当品種の生産枚数を乗ずると、図に示
す品種生産時間が得られる。品種生産時間は、その品種
の基板を生産枚数分の実装生産するのに要する時間であ
る。
【0332】また、品種切替え時の部品供給装置5の交
換回数に基づき、図33(b)に示すように、各品種間
の品種切替え時間を算出する。共通部品配列の場合は、
全ての対象品種で使用する部品供給装置5が各装着機に
搭載されているので、部品供給装置5の交換は全く発生
しない。
【0333】以上、算出した結果の各生産品種の品種生
産時間と各生産品種間の品種切替え時間との合計を取る
ことにより、トータル生産時間が算出される。ステップ
S426にて、図33の事例において算出されたトータ
ル生産時間は、506分20秒である。この共通部品配
列を用いた場合の実装生産タクトシミュレーションを実
装生産タクトシミュレーション(1)と呼ぶ。なお、ス
テップS426では、簡単にするため、品種切替え時間
を部品供給装置5の交換に要する時間のみを考慮した
が、この限りではない。例えば、NCデータ220を各
装着機n108にて選択する時間、各装着機n108に
おける回路基板の搬送幅を変更する時間や回路基板を下
側からサポートするサポートピンの配置を変更する時間
等の段取り替え作業時間を考慮するものであっても構わ
ない。
【0334】(c)部分共通部品配列最適化 共通部品配列を用いた最適化の次に、ステップS424
と同一の部品実装ライン100の各装着機の同一の生産
品種のNCデータ220に基づき、部分共通部品配列を
作成する(ステップS427)。部分共通部品配列は、
品種間で共通で使用する部品の部品供給装置5は同一の
配置とするが、その品種のみで使用する部品の部品供給
装置5は、その品種のみの生産で使用し、部分的に部品
の交換が発生する部品供給装置5の配列である。
【0335】部分共通部品配列の作成した事例を図34
(a)に示す。図34(a)は、図33(a)と同一の
回路基板を同一のライン構成で生産するものである。図
34(a)において、装着機1および装着機2の部品供
給装置5の配列(図のZが配置番号)を品種A,B,C
の順に表示している。部分共通部品配列では、生産順序
が連続する品種間で共通で使用する部品の部品供給装置
5の配列が同一になる。例えば、装着機1のZ1からZ
3までは、品種A、B、Cともに同一の配列である。し
かし、連続する品種間で共通で使用しない部品の部品供
給装置5は、その品種のみの配置になり、品種が替わる
と交換される。例えば、装着機1のZ5は、品種Aでは
部品eの部品供給装置5が配置されているが、品種Bに
なると部品hの部品供給装置5に交換し、品種Cになる
と部品eの部品供給装置5に再度戻される。同様に、図
中で矢印を付した箇所では、部品供給装置5の交換が発
生する。なお、部品の装着機1,2への振り分けは、最
も生産枚数が多い品種Aにとって標準タクトで算出した
標準実装タクトでのタクトバランスが取れるように振り
分けているものとする。また、複数の品種で共通に使用
する部品の部品供給装置5の配置位置は、生産枚数が最
大の品種において最適な配置になるようにする。例え
ば、部品a、b、cは、品種Aに最適な配置にする。ま
た、1つの品種でしか使用しない部品の部品供給装置5
の配置位置はその品種にとって最適な配置位置とし、ス
テップS428で決定する。例えば、部品hは、品種B
にとって最適な配置位置とする。
【0336】次に、ステップS427で作成した部分共
通部品配列に基づき、品種間で共通な配置の部品供給装
置5は固定とし、その品種でしか使用しない部品の部品
供給装置5は固定しない条件で、実装順序および、その
品種でしか使用しない部品の部品供給装置5の配置を各
装着機n108および各品種毎に決定する(ステップS
428)。実装順序の決定およびその品種でしか使用し
ない部品の部品供給装置5の配置の決定において、最優
先として、部品供給装置5の移動量が部品供給装置5の
標準タクト内許容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内に
なるように考慮する。次の優先順位として、XYテーブ
ル9の移動量がXYテーブル9の標準タクト内許容移動
範囲(XY移動許容移動範囲)内になるように考慮す
る。
【0337】次に、対象とする全品種において、実装生
産タクトシミュレーションを行い、ト−タル生産時間を
算出する(ステップS429)。実装生産タクトシミュ
レーションの具体的な算出方法を図34の事例で説明す
る。
【0338】まず、図34(a)に示すように、各装着
機の実装タクトを各生産品種毎に算出する。実装タクト
の算出には、ステップS422と同様、(式1)〜(式
6)を用いて算出する。算出した結果を装着機1、装着
機2の実装タクトの欄に各品種毎に示している。図の値
を見ると、共通部品配列のものと比較して、各品種毎に
フリーで最適化している箇所がある分だけ実装タクトが
わずかに短縮されている。そして、各装着機の実装タク
トの最大値がライン実装タクトになり、図に示す通り、
各品種毎得られる。更に、ライン実装タクトに該当品種
の生産枚数を乗ずると、図に示す品種生産時間が得られ
る。品種生産時間は、その品種の基板を生産枚数分の実
装生産するのに要する時間である。
【0339】また、品種切替え時の部品供給装置5の交
換回数に基づき、図34(b)に示すように、各品種間
の品種切替え時間を算出する。図において、装着機1、
2における品種AからB、品種BからCの各品種切替え
時の部品供給装置5の交換回数を示している。例えば、
装着機1において、品種AからBへの品種切替え時の部
品供給装置5の交換は、Z5が部品eから部品h、Z6
が部品gから部品fへと2回発生している。そして、1
回の部品供給装置5の交換に要する時間は、稼働分析装
置1のデータ記憶部22から速度マスタ414(カセッ
ト交換時間)を読み出すことにより得られる。速度マス
タ414によると、例えば、装着機1の部品供給装置5
の1回の交換に180秒、装着機2の部品供給装置5の
1回の交換に240秒必要である。これにより、各装着
機毎の各品種間の品種切替え時間を、部品マスタ414
から得た部品交換時間に部品交換回数を乗ずることによ
り求めることができる。そして、簡単にするために、部
品実装ライン100で一斉に品種切替えするものとする
と、装着機1,2の内で最大の品種切替え時間がライン
品種切替え時間となる。図によると、ライン品種切替え
時間は、品種AからB,品種BからCの両方の切替えに
おいて、8分になる。
【0340】以上、算出した結果の各生産品種の品種生
産時間と各生産品種間の品種切替え時間との合計を取る
ことにより、トータル生産時間が算出される。ステップ
S429にて、図34の事例において算出されたトータ
ル生産時間は、483分である。この部分共通部品配列
を用いた場合の実装生産タクトシミュレーションを実装
生産タクトシミュレーション(2)と呼ぶ。
【0341】(d)個別部品配列最適化 部分共通部品配列を用いた最適化の次に、ステップS4
24、ステップS427と同一の部品実装ライン100
の各装着機の同一の各生産品種のNCデータ220に基
づき、各生産品種毎に、全部の部品供給装置5の配列を
フリー(固定させない)とした、ラインとしての最適化
を行う。なお、各品種間は無関係とし品種毎独立にライ
ンとして最短時間で実装するよう最適化を行う。即ち、
部品供給装置5を品種間で共通化することは全く考慮せ
ず、各生産品種で個別にそれぞれ最短時間で実装できる
部品供給装置5の配列とする。そのために、まず、各品
種においてそれぞれ、部品を各装着機にラインタクトバ
ランスが取れるように振り分ける(ステップS43
0)。この時の振り分けは、例えば、各装着機のタクト
ロスの許容範囲値(設備稼働情報DB2に記憶されてお
り、例えば標準実装タクトの5%を設定)を標準実装タ
クトに加えた実装タクトの理論値で各装着機の実装タク
トのバランスが取れるように部品を振り分ける。しか
し、この限りでなく、標準実装タクトでバランスを取っ
ても、部品の実装点数でバランス取るものでも構わな
い。また、タクトロスの今までの平均値を標準実装タク
トに加えた実装タクトでバランスを取るのでも良い。し
かし、タクトロスを考慮した実装タクトでバランスを取
った方がバランスを取る精度は高くなる。
【0342】次に、部品が振り分けられた各装着機毎
に、部品供給装置5の配列および部品実装順序の決定を
行う(ステップS431)。部品供給装置5の配置の決
定および実装順序の決定において、最優先として、部品
供給装置5の移動量が部品供給装置5の標準タクト内許
容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内になるように考慮
する。次の優先順位として、XYテーブル9の移動量が
XYテーブルの標準タクト内許容移動範囲(XY移動許
容移動範囲)内になるように考慮する。
【0343】ステップS430およびステップS431
により決定された、個別部品配列、即ち、各品種毎に部
品供給装置5の配列をフリーとして最適化した後の部品
供給装置5の配列の事例を図35(a)に示す。図35
(a)は、図33(a)、図34(a)と同一の回路基
板を同一のライン構成で生産するものである。図35
(a)において、装着機1および装着機2の部品供給装
置5の配列(図のZが配置番号)を品種A,B,Cの順
に表示している。図に示すように、各品種の部品供給装
置5の配列はそれぞれの品種にとって個別に最適な配列
になっており、品種間は独立なものになっている。従っ
て、同一の部品の部品供給装置5でも配置位置が異なる
場合が多く、頻繁に部品供給装置5の交換が発生する。
【0344】次に、対象とする全品種において、実装生
産タクトシミュレーションを行い、ト−タル生産時間を
算出する(ステップS432)。実装生産タクトシミュ
レーションの具体的な算出方法を図35の事例で説明す
る。
【0345】まず、図35(a)に示すように、各装着
機の実装タクトを各生産品種毎に算出する。実装タクト
の算出には、ステップS422と同様、(式1)〜(式
6)を用いて算出する。算出した結果を装着機1、装着
機2の実装タクトの欄に各品種毎に示している。図の値
を見ると、部分共通部品配列のものと比較して、各品種
毎に全部の部品供給装置5をフリーで最適化している分
だけ実装タクトが更にわずかに短縮されている。一般的
に、実装タクトは、共通部品配列よりも部分共通部品配
列、また、部分共通部品配列よりも個別部品配列の方が
短縮される。そして、各装着機の実装タクトの最大値が
ライン実装タクトになり、図に示す通り、各品種毎得ら
れる。更に、ライン実装タクトに該当品種の生産枚数を
乗ずると、図に示す品種生産時間が得られる。品種生産
時間は、その品種の基板を生産枚数分の実装生産するの
に要する時間である。
【0346】また、品種切替え時の部品供給装置5の交
換回数に基づき、図35(b)に示すように、各品種間
の品種切替え時間を算出する。図において、装着機1、
2における品種AからB、品種BからCの各品種切替え
時の部品供給装置5の交換回数を示している。図を見る
と、部分共通部品配列のものより、交換回数が増加して
いる。そして、1回の部品供給装置5の交換に要する時
間は、稼働分析装置1のデータ記憶部22から速度マス
タ414(カセット交換時間)を読み出すことにより得
られる。これにより、各装着機毎の各品種間の品種切替
え時間を、部品マスタ414から得た部品交換時間に部
品交換回数を乗ずることにより求めることができる。そ
して、簡単にするために、部品実装ライン100で一斉
に品種切替えするものとすると、装着機1,2の内で最
大の品種切替え時間がライン品種切替え時間となる。図
によると、ライン品種切替え時間は、品種AからBの切
替えが20分、品種BからCの切替えが16分になる。
【0347】以上、算出した結果の各生産品種の品種生
産時間と各生産品種間の品種切替え時間との合計を取る
ことにより、トータル生産時間が算出される。ステップ
S432にて、図35の事例において算出されたトータ
ル生産時間は、490分40秒である。この部分共通部
品配列を用いた場合の実装生産タクトシミュレーション
を実装生産タクトシミュレーション(3)と呼ぶ。
【0348】(e)共通部品配列を見直す最適化の結果 ステップS433において、実装タクトシミュレーショ
ン(1)〜(3)の結果を評価し、トータル生産時間が
最小となるNCデータ220に決定する。図33〜図3
5の事例では、部分共通部品配列の結果がトータル生産
時間483分と最小になっている。従って、部分共通部
品配列最適化を行ったNCデータ220に決定する。
【0349】次に、稼働状況分析でライン実装タクトが
目標値を達成できなかった生産品種において、ステップ
S433で決定したNCデータ220でライン実装タク
トが目標値を達成するように改善されてるか評価する
(ステップS434)。ライン実装タクトが目標値を達
成していれば最適化処理を終了する。達成してなけれ
ば、上記のように最適化しても目標値を達成できないと
いうことは、回路基板上の部品配置に問題がある可能性
があるため、回路設計の修正の提案を行う。または、部
品実装ライン100の構成をもっと能力が高くなるよう
に提案する(ステップS435)。または、トータル生
産時間が目標を達成でき、即ち、生産計画が達成できる
ものであれば、該当の品種のみライン実装タクトが目標
を達成してないものとして、最適化後のNCデータ22
0を採用する。
【0350】なお、ライン実装タクトが目標値を達成し
ていれば、該当する生産品種のみでなく、当然、他の生
産品種のNCデータも上記最適化したものを採用する。
【0351】また、図33〜図35の事例では、簡単に
するため、実装速度が単一なものとして説明し、実装速
度のグルーピングには触れなかったが、実装速度が異な
る部品があれば実装速度が高速から低速の順の部品供給
装置の配列にする必要がある。以後のNCデータ最適化
の事例でも同様に、簡単にするため、実装速度が単一な
ものとして説明するが、実装速度が異なる部品があれば
実装速度が高速から低速の順の部品供給装置の配列にす
る必要がある。
【0352】また、上記事例では、全ての品種において
共通部品配列であれば共通部品配列、部分共通部品配列
であれば部分共通部品配列というように一律の部品配列
方法としたが、この限りではなく、品種によって部品配
列方法を変えても構わない。例えば、品種A,B、C,
D,Eと連続して生産する場合で、品種A、B,Cまで
は生産枚数が少なくて、品種D、Eは生産枚数が大幅に
多くなるとする。その場合、品種A、B、Cまでは共通
部品配列とし、品種D,Eはそれぞれ個別部品配列とす
る。このように、生産枚数によって品種をグループに分
け、部品配列方法を途中で切替えると、トータル生産時
間をより短縮させるきめ細かい部品配列の最適化が可能
になる。
【0353】(4−3)ステップS309の最適化の動
作 ステップS309の最適化の動作について、高速装着機
の場合の例を図36に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0354】ステップS309の最適化の目的は、ライ
ンタクトバランスが取れるように部品の振り分けを補正
することである。
【0355】最初に、実装タクト実績値の大きい装着機
から実装タクト実績値が小さい装着機へ実装タクト実績
値が均等化されるように実装部品を部品供給装置5単位
で移動させる。例えば、ネック装着機から他の装着機へ
ラインタクトバランスが取れるだけの数の実装部品を移
動させる(ステップS441)。この時、例えば、ネッ
ク装着機の実装部品を少しずつ実装タクト最小の装着機
へ順に移動させて、最終的に全装着機の実装タクトが許
容範囲に入るようにする。なお、部品移動後の各装着機
の実装タクトの算出は、あくまでも仮の算出で、部品移
動前の実装タクトに移動により増えた部品のタクトを加
算する、または、部品移動前の実装タクトから移動によ
り減った部品のタクトを引くものとする。この時の移動
する部品のタクトは、標準タクト、もしくは標準タクト
に所定のタクトロスを含んだ比率を乗じたタクトとす
る。
【0356】次に、部品振り分けの補正がされた各装着
機n108において、部品供給装置5の配列および部品
実装順を決定する(ステップS442)。部品供給装置
5の配置の決定および実装順序の決定において、最優先
として、部品供給装置5の移動量が部品供給装置5の標
準タクト内許容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内にな
るように考慮する。次の優先順位として、XYテーブル
9の移動量がXYテーブル9の標準タクト内許容移動範
囲(XY移動許容移動範囲)内になるように考慮する。
【0357】次に、決定された部品供給装置5の配列、
部品実装順序となった最適化後の各装着機n108のN
Cデータ220に基づき実装タクトシミュレーションを
行い、各装着機n108の実装タクトの理論値、および
ライン実装タクトを算出する(ステップS443)。実
装タクトの理論値は、上述した(式1)〜(式6)を用
いて算出する。
【0358】次に、実装タクトシミュレーションの結
果、ラインタクトバランスが許容範囲にあるか評価する
(ステップS444)。ラインタクトバランスが許容範
囲にあれば、ライン実装タクトが目標値を達成している
か評価する(ステップS445)。ライン実装タクトが
目標値を達成していれば、最適化処理を終了する。達成
してなければ、上記のように最適化しても目標値を達成
できないということは、回路基板上の部品配置に問題が
ある可能性があるため、回路設計の修正の提案を行う。
または、部品実装ライン100の構成をもっと能力が高
くなるように提案する(ステップS446)。また、図
36では省略したが、ステップS445でライン実装タ
クトが目標値を達成してない場合、タクトロスがないか
再度評価し、もしタクトロスがあれば解消する最適化を
各装着機に対して行っても良い。
【0359】ステップS444で、ラインタクトバラン
スが許容範囲に入ってなければ、その原因を調べる。ま
ず、他の部品に比べて使用数が多い部品があるため、即
ち、振り分ける部品の最小単位がかなりの部品数になる
ため、その部品を振り分けた装着機の実装タクトが突出
する現象が起こってないか調べる(ステップS44
7)。もし該当する場合は、ステップS449に進む
が、該当しなければ、ステップS448に進む。ステッ
プS448では、ネック装着機のタクトロスが大きいの
が原因か調べる。ネック装着機のタクトロスが大きいの
が原因であれば、ステップS450に進むが、そうでな
ければ、ステップS441へ戻り、ステップS441〜
ステップS443を再度行い、タクトバランスが許容範
囲にあるか再度評価する。
【0360】ステップS449では、使用数が多い部品
を複数の部品供給装置で供給するように分割する。この
時、例えば、図30に示すように、回路基板上に大きく
分散する部品を複数の部品供給装置5で供給するように
分割しても良い。ステップS449の後は、ステップS
441へ戻り、再度振り分けの補正を行う。そして、ス
テップS442、ステップS443を行い、タクトバラ
ンスが許容範囲にあるか再度評価する。
【0361】ステップS450では、ネック装着機にお
いて、図30に示すように、回路基板上に大きく分散す
る部品を複数の部品供給装置5で供給するように分割す
る。これにより、XYテーブル9の移動ロスを削減する
ことができる。
【0362】ステップS450の次は、ネック装着機に
おいて、部品供給装置5の配列および部品実装順を決定
する(ステップS451)。部品供給装置5の配置の決
定および実装順序の決定において、最優先として、部品
供給装置5の移動量が部品供給装置5の標準タクト内許
容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内になるように考慮
する。次の優先順位として、XYテーブル9の移動量が
XYテーブルの標準タクト内許容移動範囲(XY移動許
容移動範囲)内になるように考慮する。
【0363】次に、決定された部品供給装置5の配列、
部品実装順序となった最適化後のネック装着機のNCデ
ータ220に基づき実装タクトシミュレーションを行
い、ネック装着機の実装タクトの理論値、即ち、ライン
実装タクトを算出する(ステップS452)。実装タク
トの理論値は、上述した(式1)〜(式6)を用いて算
出する。ステップS452の次は、ステップS444に
おいて、ラインタクトバランスが許容範囲にあるか再度
評価する。
【0364】(4−4)ステップS310の最適化の動
作 ステップS310の最適化の目的は、ラインタクトバラ
ンスが取れるように部品の振り分けを補正することであ
る。但し、既に、品種間で共通な部品供給装置の配置に
するように考慮されているので、共通部品配列を見直す
ステップS307と同様な最適化を行う。その中で部品
の各装着機への振り分けをも見直す。但し、図31のフ
ローチャートにおいて、ステップS424以降の処理を
行う。即ち、図33〜図35に示す、共通部品配列、部
分共通部品配列、個別部品配列最適化をそれぞれおこな
い、その中でトータル生産時間が最小になる最適化結果
を選択する。その他は、ステップS307の最適化と同
様である。
【0365】(4−5)ステップS312の最適化の動
作 ステップS312の最適化の動作について、高速装着機
の場合の例を図37に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0366】ステップS312の最適化の目的は、部品
実装ライン100の各装着機のタクトロスを許容範囲内
におさえ、ライン実装タクトが目標値を達成するように
することである。
【0367】最初に、各装着機において、部品供給装置
5の配列および部品実装順を決定する(ステップS46
1)。部品供給装置5の配置の決定および実装順序の決
定において、最優先として、部品供給装置5の移動量が
部品供給装置5の標準タクト内許容移動範囲(Z移動許
容移動範囲)内になるように考慮する。次の優先順位と
して、XYテーブル9の移動量がXYテーブルの標準タ
クト内許容移動範囲(XY移動許容移動範囲)内になる
ように考慮する。
【0368】次に、決定された部品供給装置5の配列、
部品実装順序となった最適化後の各装着機のNCデータ
220に基づき実装タクトシミュレーションを行い、各
装着機n108の実装タクトの理論値、およびライン実
装タクトを算出する(ステップS462)。実装タクト
の理論値は、上述した(式1)〜(式6)を用いて算出
する。
【0369】次に、実装タクトシミュレーションの結
果、ライン実装タクトが目標値を達成しているか評価す
る(ステップS463)。ライン実装タクトが目標値を
達成していれば、最適化処理を終了する。達成してなけ
れば、ラインタクトバランスが許容範囲内にあるか評価
する(ステップS464)。ラインタクトバランスが許
容範囲内になければ、その原因を調べるため、ステップ
S465へ進む。ラインタクトバランスが許容範囲内に
あれば、ステップS472へ進む。
【0370】まず、ステップS465において、他の部
品に比べて使用数が多い部品があるため、即ち、振り分
ける部品の最小単位がかなりの部品数になるため、その
部品を振り分けた装着機の実装タクトが突出する現象が
起こってないか調べる。もし該当する場合は、ステップ
S467に進むが、該当しなければ、ステップS466
に進む。ステップS466では、ネック装着機のタクト
ロスが大きいのが原因か調べる。ネック装着機のタクト
ロスが大きいのが原因であれば、ステップS469に進
むが、そうでなければ、ステップS468にて、部品振
り分けの補正を行う。部品振り分けの補正とは、実装タ
クトが大きい装着機から実装タクトが小さい装着機へラ
インタクトバランスが取れるだけの数の実装部品を移動
させることである。この時、例えば、ネック装着機の実
装部品を少しずつ実装タクト最小の装着機から順に移動
させて、最終的に全装着機の実装タクトが許容範囲に入
るようにする。部品振り分けの補正をしたら、ステップ
S461へ戻り、各装着機の部品供給装置5の配列およ
び部品実装順を再度決定する。
【0371】ステップS467では、使用数が多い部品
を複数の部品供給装置5で供給するように分割する。こ
の時、例えば、図30に示すように、回路基板上に大き
く分散する部品を複数の部品供給装置5で供給するよう
に分割しても良い。分割した後は、ステップS468に
て、部品振り分けの補正を行い、ステップS461へ戻
る。
【0372】ステップS469では、ネック装着機にお
いて、図30に示すように、回路基板上に大きく分散す
る部品を複数の部品供給装置5で供給するように分割す
る。これにより、XYテーブル9の移動ロスを削減する
ことができる。
【0373】ステップS469の次は、ネック装着機に
おいて、部品供給装置5の配列および部品実装順を決定
する(ステップS470)。部品供給装置5の配置の決
定および実装順序の決定において、最優先として、部品
供給装置5の移動量が部品供給装置5の標準タクト内許
容移動範囲(Z移動許容移動範囲)内になるように考慮
する。次の優先順位として、XYテーブル9の移動量が
XYテーブル9の標準タクト内許容移動範囲(XY移動
許容移動範囲)内になるように考慮する。
【0374】次に、決定された部品供給装置5の配列、
部品実装順序となった最適化後のネック装着機のNCデ
ータ220に基づき実装タクトシミュレーションを行
い、ネック装着機の実装タクトの理論値、即ち、ライン
実装タクトを算出する(ステップS471)。実装タク
トの理論値は、上述した(式1)〜(式6)を用いて算
出する。ステップS471の次は、ステップS463に
おいて、ライン実装タクトが目標値を達成したか再度評
価する。
【0375】ステップS472では、ラインタクトバラ
ンスが取れているが、各装着機の中でタクトロスが許容
範囲内にない装着機が1台でもあるか調べる。あれば、
タクトロスが許容範囲内にない装着機において、図30
に示すように、回路基板上に大きく分散する部品を複数
の部品供給装置5で供給するように分割する(ステップ
S473)。これにより、XYテーブル9の移動ロスを
削減することができる。分割した後は、ステップS46
8において、部品振り分けの補正を行い、ステップS4
61へ戻る。
【0376】ステップS472において、タクトロスが
許容範囲内にない装着機が1台もなければ、上記のよう
に最適化しても目標値を達成できないということは、回
路基板上の部品配置に問題がある可能性があるため、回
路設計の修正の提案を行う。または、部品実装ライン1
00の構成をもっと能力が高くなるように提案する。
【0377】(4−6)ステップS313の最適化の動
作 ステップS313の最適化の目的は、部品実装ライン1
00の各装着機n108のタクトロスを許容範囲内にお
さえ、ライン実装タクトが目標値を達成するようにする
ことである。従って、ステップS307の最適化と同様
な処理を図31に示すフローチャートに基づいて行う。
但し、ステップS307の最適化と異なるのは、ステッ
プS421、ステップS422において、部品実装ライ
ン100内の全ての装着機が対象になっていることであ
る。つまり、全装着機の部品供給装置5の配列を固定し
た条件での実装順決定をした上で、全装着機の実装タク
トシミュレーションを行い、ライン実装タクトが目標値
を達成しているか評価する。それで、目標値を達成して
なければ、ステップS424以降の処理で、図33〜図
35に示す、共通部品配列、部分共通部品配列、個別部
品配列最適化をそれぞれおこない、その中でトータル生
産時間が最小になる最適化結果を選択する。その他は、
ステップS307の最適化と同様である。
【0378】(4−7)ステップS316の最適化の動
作 ステップS316の最適化の目的は、品種切替え時間が
減少するような部品供給装置5の共通化を行うことであ
る。従って、ステップS307の最適化と同様な処理を
図31に示すフローチャートに基づいて行う。但し、図
31において、ステップS424から開始する。そし
て、図33〜図35に示す、共通部品配列、部分共通部
品配列、個別部品配列最適化をそれぞれおこない、その
中でトータル生産時間が最小になる最適化結果を選択す
る。
【0379】目標は、あくまでも品種切替え時間の短縮
によるライン稼働率の目標維持であるが、トータル生産
時間が最小になることと連動することが肝要である。ト
ータル生産時間が最小になり、品種切替え時間も短縮さ
れるのが最良であるが、品種切替え時間が短縮されなく
てもトータル生産時間が最小であれば良しとする判断も
有り得る。
【0380】(4−8)ステップS323の最適化の動
作 ステップS323の最適化の動作について、高速装着機
の場合の例を図38に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0381】ステップS323の最適化の目的は、部品
供給装置5の移動ロスを解消させ、部品供給装置を搭載
した移動テーブル6の振動を低減させ、部品吸着ノズル
7の吸着率の低下をなくすことである。
【0382】ステップS481において、現状の部品供
給装置5の配列のまま固定し、同一の部品供給装置5の
部品を連続して実装する実装順にする。即ち、1つの部
品供給装置5の全ての部品を実装し終えて初めて隣の部
品供給装置5へ移動させる実装順序とする。こうすれ
ば、部品供給装置5の移動量を最小にすることができ、
部品供給装置5の振動による吸着率低下を防ぐことがで
きる。
【0383】ステップS482において、同一の部品供
給装置5の部品を実装する実装順は、XYテーブル9の
移動が標準タクト移動許容範囲内になるような実装順に
する。どうしても、標準タクト移動許容範囲内にならな
い場合は、XYテーブル9の移動が最小になるようにす
る。
【0384】なお、特に、標準タクトが0.2秒以下で
実装するような高速装着機の場合、このような厳密に部
品供給装置5の移動量を制限する実装順は、部品供給部
11の振動による吸着率低下を防止する上で有効であ
る。但し、こうすると、厳密に部品供給装置5の移動量
を制限することにより、XYテーブル9の移動ロスが若
干増えるので実装タクトは遅くなる。しかし、吸着率低
下という品質トラブルを防止する方を優先するのが、こ
の場合は一般的である。
【0385】(4−9)ステップS331の最適化の動
作 ステップS331の最適化の動作について、高速装着機
の場合の例を図39に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0386】ステップS331の最適化の目的は、使用
数の多い部品の部品供給装置5を複数に分割することに
より、部品の減少量を分散させ、生産中に部品切れが発
生しないようにすることである。
【0387】最初に、装着機n108で使用する各部品
供給装置5において、回路基板の生産品種で使用する部
品数を見積もる(ステップS501)。そのために、ま
ず、NCプログラム221の各部品毎のステップ数をカ
ウントすると、回路基板1枚の実装に使用する各部品供
給装置5の部品使用数が得られる。この、各部品供給装
置5の部品使用数に、その品種の生産枚数を乗ずると、
生産品種における部品使用数が求まる。
【0388】この部品使用数と部品供給装置5内の部品
残数とを比較すると、その品種の生産中に部品切れが発
生するか判断できる(ステップS502)。もし、部品
使用数の方が多ければ、その部品供給装置5でその品種
の生産中に部品切れが発生する。
【0389】ステップS502において、部品切れが発
生する部品供給装置5があれば、その部品供給装置5を
複数の部品供給装置5で供給するように分割する(ステ
ップS503)。なお、部品使用数を分割数で割った値
が部品残数を下回るように、分割数を設定する。
【0390】次に、部品供給装置5の分割した後のNC
データ220において、装着機単体最適化を行い、(ス
テップS504)処理を終了する。
【0391】このような最適化を行ったNCデータ22
0で生産すると、品種生産中に部品切れが発生すること
はなくなる。
【0392】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、生産設備
のタクトロスを分析により発見でき、その発見したタク
トロスを減少させる内容にNCデータを最適化してその
NCデータを生産設備または生産ラインにフィードバッ
クするので、タクトロスを最小化させた高い生産効率を
維持することができる。
【0393】また、稼働分析装置により、実装工場のタ
クト情報を同時にリアルタイムに監視し分析できる。そ
して、タクトロスを発見してリアルタイムにタクトロス
を除去する対処ができるので、全ての実装工場の生産効
率を同一の手法でに管理でき高い生産効率に維持でき
る。
【0394】また、稼働分析装置により、生産工場の設
備情報を同時にリアルタイムに監視し分析できる。そし
て、稼働状況を低下する要因を発見してリアルタイムに
その要因を解消するためのサービスができるので、全て
の生産工場の稼働状況を同一の手法でに管理でき高い生
産効率に維持できる。
【0395】また、稼働分析装置により、実装工場の設
備情報およびタクト情報を同時にリアルタイムに監視し
分析できる。そして、稼働状況を低下する要因およびタ
クトロスを発見して、また、その両者の相関関係を見な
がらリアルタイムに前記要因およびタクトロスを除去す
る対処ができるので、全ての実装工場の稼働状況および
生産効率を同一の手法でに管理でき高い生産効率に維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における部品実装システム
の構成図
【図2】本発明の実施の形態における稼働分析システム
の全体構成図
【図3】本発明の実施の形態における装着機の構成図
【図4】本発明の実施の形態における装着機の制御系の
構成図
【図5】本発明の実施の形態における接続ユニットの制
御系の構成図
【図6】本発明の実施の形態における接続ユニットのデ
ータ領域の構成図
【図7】本発明の実施の形態における管理装置の制御系
の構成図
【図8】本発明の実施の形態における設備情報のデータ
構成図
【図9】本発明の実施の形態におけるNCデータの構成
【図10】本発明の実施の形態における部品実装システ
ムの動作を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
機能構成図
【図12】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
制御系の構成図
【図13】本発明の実施の形態における設備稼働情報D
Bの構成図
【図14】本発明の実施の形態における速度マスタ、タ
クトシミュレーションパラメータのデータ構成図
【図15】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
全体動作を示すフローチャート
【図16】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
情報収集動作を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
情報表示動作を示すフローチャート
【図18】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
タクト情報の分析動作を示すフローチャート
【図19】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
設備情報の分析動作を示すフローチャート
【図20】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析およびライン実装タクト分析の表
示画面を示す図
【図21】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析およびライン実装タクト分析の表
示画面を示す図
【図22】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析およびライン実装タクト分析の表
示画面を示す図
【図23】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析およびライン実装タクト分析の表
示画面を示す図
【図24】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析および停止時間推移分析の表示画
面を示す図
【図25】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析および吸着率推移分析の表示画面
を示す図
【図26】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析およびライン実装タクト分析の表
示画面を示す図
【図27】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析および停止時間推移分析の表示画
面を示す図
【図28】本発明の実施の形態における稼働分析装置の
ライン稼働率推移分析および停止時間推移分析の表示画
面を示す図
【図29】本発明の実施の形態における装着機単体最適
化処理を示すフローチャート
【図30】本発明の実施の形態における部品供給装置の
分割と部品実装順との関連を示すイメージ図
【図31】本発明の実施の形態における装着機単体最適
化処理および共通部品配列を見直す最適化処理を示すフ
ローチャート
【図32】本発明の実施の形態における部品供給装置の
固定/フリーと部品実装順との関連を示すイメージ図
【図33】本発明の実施の形態における共通部品配列お
よび生産タクトシミュレーションを示す図
【図34】本発明の実施の形態における部分共通部品配
列および生産タクトシミュレーションを示す図
【図35】本発明の実施の形態における個別部品配列お
よび生産タクトシミュレーションを示す図
【図36】本発明の実施の形態における部品振り分け補
正処理を示すフローチャート
【図37】本発明の実施の形態における装着機単体最適
化処理および部品振り分け補正処理を示すフローチャー
【図38】本発明の実施の形態における部品供給装置の
振動をおさえる装着機単体最適化処理を示すフローチャ
ート
【図39】本発明の実施の形態における部品供給装置の
分割最適化処理を示すフローチャート
【符号の説明】
1 稼働分析装置 2 設備稼働情報データベース 3 インターネットを始めとする通信手段 4 実装ヘッド 5 部品供給装置 6 移動テーブル 7 部品吸着ノズル 8 回転テーブル 9 XYテーブル 10 回路基板 11 部品供給部 14 XYロボット 26 実装サービスサーバ 100 部品実装ライン 101 管理装置 120 部品実装システム 211 設備情報 220 NCデータ 221 NCプログラム 231 配列プログラム 241 部品ライブラリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 花田 恵二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3C100 AA34 AA65 BB15 BB33 CC02 CC04 EE07 5E313 AA11 AA15 EE02 EE03 EE23 EE24 FG01

Claims (69)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被生産物に加工または組み立てを行う生
    産設備または前記生産設備が連結した生産ラインの稼働
    状況を分析する稼働分析装置であって、 前記生産設備または生産ラインから生産タクト実績値を
    含むタクト情報を収集し、前記収集したタクト情報を分
    析した結果、前記生産設備の生産動作に標準の生産タク
    トより伸びた余分なタクトであるタクトロスがあると判
    明した場合、前記生産設備を動作させるNCデータを、
    前記タクトロスを減少させる内容に修正して前記生産設
    備または生産ラインへフィードバックする稼働分析装
    置。
  2. 【請求項2】 部品を供給する部品供給装置と、前記部
    品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品保
    持手段と、を備えた部品実装機または前記部品実装機を
    含んで連結した部品実装ラインの稼働状況を分析する稼
    働分析装置であって、 前記部品実装機または部品実装ラインから実装タクト実
    績値を含むタクト情報を収集し、前記収集したタクト情
    報を分析した結果、前記部品実装機の実装動作に標準の
    実装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロスが
    あると判明した場合、前記部品実装機を動作させるNC
    データを、前記タクトロスを減少させる前記部品供給装
    置の配列または部品実装順にして前記部品実装機または
    部品実装ラインへフィードバックする稼働分析装置。
  3. 【請求項3】 被生産物に加工または組み立てを行う生
    産設備が連結した生産ラインの稼働状況を分析する稼働
    分析装置であって、 前記生産ラインを保有する生産工場とインターネットを
    始めとする通信手段で接続し、前記生産工場内の生産ラ
    インから前記通信手段を介して生産タクト実績値を含む
    タクト情報を収集し、前記収集したタクト情報を分析し
    た結果、前記生産設備の生産動作に標準の生産タクトよ
    り伸びた余分なタクトであるタクトロスがあると判明し
    た場合、前記生産設備を動作させるNCデータを、前記
    タクトロスを減少させる内容に修正して前記生産ライン
    へ前記通信手段を介してフィードバックする稼働分析装
    置。
  4. 【請求項4】 部品を供給する部品供給装置と、前記部
    品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品保
    持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品実
    装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置であって、 前記部品実装ラインを保有する実装工場とインターネッ
    トを始めとする通信手段で接続し、前記実装工場内の部
    品実装ラインから前記通信手段を介して実装タクト実績
    値を含むタクト情報を収集し、前記収集したタクト情報
    を分析した結果、前記部品実装機の実装動作に標準の実
    装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロスがあ
    ると判明した場合、前記部品実装機を動作させるNCデ
    ータを、前記タクトロスを減少させる前記部品供給装置
    の配列または部品実装順にして、前記実装工場内の部品
    実装ラインへ前記通信手段を介してフィードバックする
    稼働分析装置。
  5. 【請求項5】 部品を供給する部品供給装置と、前記部
    品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品保
    持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品実
    装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置であって、 実装工場内にある前記部品実装ラインとインターネット
    を始めとする通信手段で接続し、前記部品実装ラインか
    ら前記通信手段を介して実装タクト実績値、または標準
    の実装タクトより伸びた余分なタクトであるタクトロス
    を含むタクト情報を収集し、または、前記部品実装ライ
    ンからフロッピディスクまたはCDロムを始めとする記
    録媒体を介して前記タクト情報を収集する送受信部と、 前記部品実装ラインの各部品実装機のタクト情報を監視
    するために前記タクト情報を表示する表示部と、 前記送受信部が前記タクト情報を収集し、前記表示部が
    前記タクト情報を表示するための制御を行う制御部と、
    を備えた稼働分析装置。
  6. 【請求項6】 表示部は、各部品実装機の実装タクト実
    績値をグラフ表示し、前記表示した各実装タクト実績値
    に含まれるタクトロスもそれぞれグラフ表示する請求項
    5に記載の稼働分析装置。
  7. 【請求項7】 表示部は、部品実装ラインの中で実装タ
    クト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装機
    において、そのネック部品実装機の実装タクト実績値で
    あるライン実装タクトを監視するために前記ライン実装
    タクトを表示する請求項5に記載の稼働分析装置。
  8. 【請求項8】 表示部は、ライン実装タクトがわかるよ
    うに各部品実装機の実装タクト実績値を並べてグラフ表
    示し、前記表示した各実装タクト実績値に含まれるタク
    トロスもそれぞれグラフ表示する請求項7に記載の稼働
    分析装置。
  9. 【請求項9】 表示部は、タクトロスとして、回路基板
    を搭載し水平方向に移動位置決めするXYテーブルの移
    動ロスと、部品供給位置に移動位置決めする部品供給装
    置の移動ロスと、を表示する請求項6または請求項8に
    記載の稼働分析装置。
  10. 【請求項10】 表示部は、部品実装ラインの中で実装
    タクト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装
    機において、そのネック部品実装機の実装タクト実績値
    であるライン実装タクトをその目標値と比較して表示
    し、各部品実装機の実装タクト実績値のばらつきが許容
    範囲内かわかるように表示し、各部品実装機のタクトロ
    スが許容範囲内かわかるように表示する請求項8または
    請求項9に記載の稼働分析装置。
  11. 【請求項11】 制御部は、送受信部が収集した各部品
    実装機のタクト情報を加工してグラフを作成し表示部に
    出力する請求項5ないし請求項10のいずれか1項に記
    載の稼働分析装置。
  12. 【請求項12】 制御部は、送受信部が収集した、各部
    品実装機を動作させるNCデータに基づきタクトシミュ
    レーションによりタクトロスを算出し、表示部は、前記
    算出したタクトロスを表示する請求項11に記載の稼働
    分析装置。
  13. 【請求項13】 送受信部は、各部品実装機で検出され
    たタクトロスの実績値を収集し、表示部は、前記収集し
    たタクトロスを表示する請求項6ないし請求項11のい
    ずれか1項に記載の稼働分析装置。
  14. 【請求項14】 収集した実装タクト実績値およびタク
    トロスを含む実装タクト情報を、各生産品種のインデッ
    クス毎および各部品実装機のインデックス毎に記憶させ
    る実装タクトデータベースを備えた請求項6ないし請求
    項13のいずれか1項に記載の稼働分析装置。
  15. 【請求項15】 制御部は、実装タクトデータベースか
    ら生産品種および部品実装機のインデックスで検索して
    実装タクト実績値およびタクトロスを読み出し、表示部
    は、前記読み出した実装タクト実績値およびタクトロス
    を表示する請求項14に記載の稼働分析装置。
  16. 【請求項16】 制御部は、部品実装機を動作させるN
    Cデータに対して、タクトロスを減少させる部品供給装
    置の配列または部品実装順にする最適化を行い、送受信
    部は、前記最適化したNCデータを通信手段または記録
    媒体を介して部品実装ラインへフィードバックする請求
    項5ないし請求項15のいずれか1項に記載の稼働分析
    装置。
  17. 【請求項17】 制御部は、部品実装ラインの中で実装
    タクト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装
    機において、そのネック部品実装機の実装タクト実績値
    であるライン実装タクトが目標値に達しない原因を解消
    するために、タクトロスを減少させる部品供給装置の配
    列または部品実装順にする最適化を行う請求項16に記
    載の稼働分析装置。
  18. 【請求項18】 制御部は、NCデータに対して、タク
    トロスを減少させる部品供給装置の配列または部品実装
    順にする最適化を行った後に、前記最適化後のNCデー
    タに基づきタクトシミュレーションによりタクトロスを
    算出し、タクトロスが短縮されたかを確認する請求項1
    6または請求項17に記載の稼働分析装置。
  19. 【請求項19】 タクトシミュレーションは、各実装部
    品の標準タクトと、各実装部品を回路基板に実装する際
    の部品供給装置の移動量と回路基板を搭載し水平方向に
    移動位置決めするXYテーブルの移動量とがそれぞれの
    標準タクト内に移動できる許容範囲を越えた量に基づき
    得られるタクトロスと、に基づき算出される請求項18
    に記載の稼働分析装置。
  20. 【請求項20】 制御部は、ネック部品実装機のタクト
    ロスが許容範囲を越えているのがライン実装タクトが目
    標値に達しない原因と判断した場合、前記ネック部品実
    装機を動作させるNCデータに対して、前記ネック部品
    実装機のタクトロスを短縮するような部品供給装置の配
    列および部品実装順にする最適化を行う請求項17ない
    し請求項19のいずれか1項に記載の稼働分析装置。
  21. 【請求項21】 ネック部品実装機の最適化は、部品供
    給位置に移動位置決めする部品供給装置の移動ロスを最
    小にするような部品供給装置の配列および部品実装順に
    するのを最優先条件とし、前記条件の中で回路基板を搭
    載し水平方向に移動位置決めするXYテーブルの移動ロ
    スを最小にする部品供給装置の配列および部品実装順に
    する請求項20に記載の稼働分析装置。
  22. 【請求項22】 制御部は、部品実装ラインにおいて、
    異なる生産品種の回路基板に対して、部品供給装置の配
    列を共通に固定して部品を実装する場合で、ネック部品
    実装機のタクトロスが許容範囲を越えているのがライン
    実装タクトが目標値に達しない原因と判断した場合、前
    記ネック部品実装機を動作させるNCデータに対して、
    前記部品供給装置の配列を固定した条件で、前記ネック
    部品実装機のタクトロスを短縮するような部品実装順に
    する最適化を行う請求項17ないし請求項19のいずれ
    か1項に記載の稼働分析装置。
  23. 【請求項23】 制御部は、ネック部品実装機のNCデ
    ータの最適化をしてもライン実装タクトが目標値に達し
    ない場合は、異なる生産品種において共通に固定した部
    品供給装置の配列を見直す最適化を行う請求項22に記
    載の稼働分析装置。
  24. 【請求項24】 制御部は、各部品実装機への部品の振
    り分けにより各部品実装機の実装タクト実績値のバラン
    スが取れないことがライン実装タクトが目標値に達しな
    い原因と判断した場合、各部品実装機への部品振り分け
    を補正する請求項17ないし請求項19のいずれか1項
    に記載の稼働分析装置。
  25. 【請求項25】 各部品実装機への部品振り分けの補正
    は、実装タクト実績値の大きい部品実装機から実装タク
    ト実績値が小さい部品実装機へ実装タクト実績値が均等
    化されるように実装部品を部品供給装置単位で移動させ
    る請求項24に記載の稼働分析装置。
  26. 【請求項26】 制御部は、部品実装ラインにおいて、
    異なる生産品種の回路基板に対して、部品供給装置の配
    列を共通に固定して部品を実装する場合で、各部品実装
    機への部品の振り分けにより各部品実装機の実装タクト
    実績値のバランスが取れないことがライン実装タクトが
    目標値に達しない原因と判断した場合、異なる生産品種
    において共通に固定した前記部品供給装置の配列を見直
    す最適化を行う請求項17ないし請求項19のいずれか
    1項に記載の稼働分析装置。
  27. 【請求項27】 制御部は、各部品実装機のタクトロス
    が許容範囲を越えているのがライン実装タクトが目標値
    に達しない原因と判断した場合、各部品実装機を動作さ
    せるNCデータに対して、各部品実装機のタクトロスを
    短縮するような部品供給装置の配列および部品実装順に
    する最適化を行う請求項17ないし請求項19のいずれ
    か1項に記載の稼働分析装置。
  28. 【請求項28】 各部品実装機の最適化は、部品供給位
    置に移動位置決めする部品供給装置の移動ロスを最小に
    するような部品供給装置の配列および部品実装順にする
    のを最優先条件とし、前記条件の中で回路基板を搭載し
    水平方向に移動位置決めするXYテーブルの移動ロスを
    最小にする部品供給装置の配列および部品実装順にする
    請求項27に記載の稼働分析装置。
  29. 【請求項29】 制御部は、部品実装ラインにおいて、
    異なる生産品種の回路基板に対して、部品供給装置の配
    列を共通に固定して部品を実装する場合で、各部品実装
    機のタクトロスが許容範囲を越えているのがライン実装
    タクトが目標値に達しない原因と判断した場合、各部品
    実装機を動作させるNCデータに対して、前記部品供給
    装置の配列を固定した条件で、各部品実装機のタクトロ
    スを短縮するような部品実装順にする最適化を行う請求
    項17ないし請求項19のいずれか1項に記載の稼働分
    析装置。
  30. 【請求項30】 制御部は、各部品実装機のNCデータ
    の最適化をしてもライン実装タクトが目標値に達しない
    場合は、異なる生産品種において共通に固定した部品供
    給装置の配列を見直す最適化を行う請求項29に記載の
    稼働分析装置。
  31. 【請求項31】 1つの部品供給装置から供給する部品
    が回路基板上に大きく分散する場合、または、1つの部
    品供給装置からの部品の使用数が多い場合、その部品を
    複数の部品供給装置から供給するように分割した上で、
    部品の前記部品供給装置単位での各部品実装機への振り
    分け、前記部品供給装置の配列の最適化、または、部品
    実装順の最適化を行う請求項20、請求項21、請求項
    24、請求項25、請求項27または請求項28に記載
    の稼働分析装置。
  32. 【請求項32】 共通に固定した部品供給装置の配列を
    見直す最適化は、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    を共通の配列に固定した共通部品配列を作成し、 対象とする異なる生産品種間で共通に使用する部品供給
    装置を同一の配列にし、共通に使用しない部品供給装置
    を生産品種毎の個別の配列にする部分共通部品配列を作
    成し、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    の配列を各生産品種毎に個別にタクトロスを短縮できる
    ものにする個別部品配列を作成し、 前記共通部品配列、部分共通部品配列および個別部品配
    列の各々の配列で生産した場合の各生産品種の生産枚数
    分の実装時間や品種切替え時間の合計であるトータル生
    産時間をそれぞれ算出した結果、前記トータル生産時間
    が最小になる部品供給装置の配列に決定する請求項2
    3、請求項26または請求項30に記載の稼働分析装
    置。
  33. 【請求項33】 共通部品配列の場合は、各生産品種に
    おける各部品実装機のNCデータに対して、部品供給装
    置を共通部品配列に固定した条件でタクトロスを短縮す
    るような部品実装順の最適化を行い、 部分共通部品配列の場合は、各生産品種における各部品
    実装機のNCデータに対して、配列を固定した部品供給
    装置から供給する実装部品は、部品供給装置を共通部品
    配列に固定した条件でタクトロスを短縮するような部品
    実装順にし、配列を固定しない部品供給装置から供給す
    る実装部品は、タクトロスを短縮するような部品供給装
    置の配列および部品実装順にする最適化を行い、 個別部品配列の場合は、各生産品種における各部品実装
    機のNCデータに対して、タクトロスを短縮するような
    部品供給装置の配列および部品実装順にする最適化を行
    い、 前記それぞれの最適化を行ったNCデータに基づきそれ
    ぞれタクトシミュレーションを行って実装タクトを算出
    し、各生産品種の生産枚数分の実装時間を求める請求項
    32に記載の稼働分析装置。
  34. 【請求項34】 品種切替え時間は、部品供給装置の交
    換回数を算出し、前記交換回数に基づき求められる請求
    項32または請求項33に記載の稼働分析装置。
  35. 【請求項35】 制御部は、部品実装ラインの中で実装
    タクト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装
    機において、そのネック部品実装機の実装タクト実績値
    であるライン実装タクトが目標値に達しない原因が、各
    部品実装機の標準実装タクトがライン実装タクトの目標
    値を越えていることにあると判断した場合、ライン実装
    タクトが目標値を達成する部品実装ラインの構成を出力
    し、 送受信部は、前記制御部が出力した部品実装ラインの構
    成をタクト情報を収集した実装工場への提案として送信
    する請求項5ないし請求項15のいずれか1項に記載の
    稼働分析装置。
  36. 【請求項36】 被生産物に加工または組み立てを行う
    生産設備が連結した生産ラインの稼働状況を分析する稼
    働分析装置であって、 前記生産ラインを保有する生産工場とインターネットを
    始めとする通信手段で接続し、前記生産工場内の生産ラ
    インから前記通信手段を介して稼働率を含む設備情報を
    収集し、前記収集した設備情報を分析した結果、稼働状
    況を低下させる要因があると判明した場合、前記要因を
    解消するためのサービスを前記生産ラインへ前記通信手
    段を介してフィードバックする稼働分析装置。
  37. 【請求項37】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置であっ
    て、 前記部品実装ラインを保有する実装工場とインターネッ
    トを始めとする通信手段で接続し、前記実装工場内の部
    品実装ラインから前記通信手段を介して稼働率を含む設
    備情報を収集し、前記収集した設備情報を分析した結
    果、稼働状況を低下させる要因があると判明した場合、
    前記要因を解消するためのサービスを前記実装工場内の
    部品実装ラインへ前記通信手段を介してフィードバック
    する稼働分析装置。
  38. 【請求項38】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置であっ
    て、 実装工場内にある前記部品実装ラインとインターネット
    を始めとする通信手段で接続し、前記部品実装ラインか
    ら前記通信手段を介して稼働率、停止時間、品種切替え
    時間または前記部品保持手段の部品保持率を含む設備情
    報、および実装タクト実績値または標準の実装タクトよ
    り伸びた余分なタクトであるタクトロスを含むタクト情
    報を収集し、または、前記部品実装ラインからフロッピ
    ディスクまたはCDロムを始めとする記録媒体を介して
    前記設備情報およびタクト情報を収集する送受信部と、 前記部品実装ラインの各部品実装機の設備情報およびタ
    クト情報を監視するために前記設備情報およびタクト情
    報を表示する表示部と、 前記送受信部が前記設備情報およびタクト情報を収集
    し、前記表示部が前記設備情報およびタクト情報を表示
    するように制御する制御部と、を備えた稼働分析装置。
  39. 【請求項39】 表示部は、各部品実装機の稼働率また
    は部品保持手段の部品保持率を始めとする設備情報の推
    移をグラフ表示する請求項38に記載の稼働分析装置。
  40. 【請求項40】 表示部は、部品実装ラインの中で実装
    タクト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装
    機において、そのネック部品実装機の稼働率であるライ
    ン稼働率の推移をグラフ表示する請求項38または請求
    項39に記載の稼働分析装置。
  41. 【請求項41】 表示部は、ライン稼働率の推移をその
    目標値と比較して表示する請求項40に記載の稼働分析
    装置。
  42. 【請求項42】 表示部は、各部品実装機の停止時間の
    推移を表示し、前記停止時間を構成するトラブル停止時
    間、部品切れ停止時間または品種切替え時間等の推移を
    表示する請求項38ないし請求項41のいずれか1項に
    記載の稼働分析装置。
  43. 【請求項43】 表示部は、各部品実装機の実装タクト
    実績値をグラフ表示し、前記表示した各実装タクト実績
    値に含まれるタクトロスもそれぞれグラフ表示し、更
    に、タクトロスとして、回路基板を搭載し水平方向に移
    動位置決めするXYテーブルの移動ロスと、部品供給位
    置に移動位置決めする部品供給装置の移動ロスと、を表
    示する請求項38ないし請求項42のいずれか1項に記
    載の稼働分析装置。
  44. 【請求項44】 収集した稼働率を含む設備情報を時間
    のインデックス毎および各部品実装機のインデックス毎
    に記憶させる設備情報データベースと、収集した実装タ
    クト実績値およびタクトロスを含む実装タクト情報を、
    各生産品種のインデックス毎および各部品実装機のイン
    デックス毎に記憶させる実装タクトデータベースと、を
    備え、 制御部は、前記設備情報データベースから時間および部
    品実装機のインデックスで検索して前記設備情報を読み
    出し、前記実装タクトデータベースから生産品種および
    部品実装機のインデックスで検索して前記実装タクト実
    績値およびタクトロスを読み出し、 表示部は、前記読み出した設備情報、実装タクト実績値
    およびタクトロスを表示する請求項38ないし請求項4
    3のいずれか1項に記載の稼働分析装置。
  45. 【請求項45】 制御部は、部品実装ラインの中で実装
    タクト実績値が最大の部品実装機であるネック部品実装
    機において、そのネック部品実装機の稼働率であるライ
    ン稼働率が目標値に達しない原因を解消するために、サ
    ービスを送受信部へ出力し、送受信部は、前記サービス
    を通信手段または記録媒体を介して部品実装ラインへフ
    ィードバックする請求項38ないし請求項44のいずれ
    か1項に記載の稼働分析装置。
  46. 【請求項46】 制御部は、部品実装ラインのいずれか
    の部品実装機の品種切替え時間が大きいのがライン稼働
    率が目標値に達しない原因と判断した場合、前記部品実
    装機を動作させるNCデータに対して、異なる生産品種
    において共通に固定した部品供給装置の配列を見直す最
    適化を行い、部品供給装置の交換回数を減少させるサー
    ビスを行い、 送受信部は、前記最適化を行ったNCデータを部品実装
    ラインへフィードバックする請求項45に記載の稼働分
    析装置。
  47. 【請求項47】 制御部は、部品実装ラインのいずれか
    の部品実装機の部品保持手段の部品保持率が低下したの
    がライン稼働率が目標値に達しない原因と判断した場
    合、前記部品実装機の不良になった部品保持手段または
    部品供給装置を交換する旨メッセージを送受信部に出力
    し、補修パーツとして部品保持手段または部品供給装置
    を手配する旨出力し、または、前記部品実装機を動作さ
    せるNCデータに対して、部品供給装置の移動による振
    動をおさえるため部品供給装置の移動ロスを減少させる
    最適化を行うサービスを行う請求項45に記載の稼働分
    析装置。
  48. 【請求項48】 制御部は、部品実装機を操作するオペ
    レータの操作ミスがライン稼働率が目標値に達しない原
    因と判断した場合、取り扱い説明書のファイルを送受信
    部に出力し、または、実装工場に対してリモートで仮想
    トレーニングを行うサービスを行う請求項45に記載の
    稼働分析装置。
  49. 【請求項49】 制御部は、部品実装機を動作させるソ
    フトウェアのバージョンが旧いのがライン稼働率が目標
    値に達しない原因と判断した場合、該当の部品実装機へ
    最新のソフトウェアをインストールするため、送受信部
    へ前記最新のソフトウェアを出力する請求項45に記載
    の稼働分析装置。
  50. 【請求項50】 制御部は、部品実装機を動作させるN
    Cデータ、もしくは前記NCデータの中で各部品に関す
    る形状、実装条件等の情報からなる部品ライブラリの不
    備がライン稼働率が目標値に達しない原因と判断した場
    合、該当の部品実装機へ正常な部品ライブラリを提供す
    るため、送受信部へ前記正常な部品ライブラリを出力す
    る請求項45に記載の稼働分析装置。
  51. 【請求項51】 制御部は、実装工場の使用部品メーカ
    や生産する回路基板のタイプにより、その条件に合致し
    た部品に関する部品ライブラリのみを出力する請求項5
    0に記載の稼働分析装置。
  52. 【請求項52】 制御部は、部品実装ラインのいずれか
    の部品実装機の部品供給装置において部品切れが発生し
    たのがライン稼働率が目標値に達しない原因と判断した
    場合、前記部品実装機を動作させるNCデータを、部品
    の使用数の多い部品供給装置を複数の部品供給装置から
    供給するように分割するように最適化を行い、 送受信部は、前記最適化を行ったNCデータを部品実装
    ラインへフィードバックする請求項45に記載の稼働分
    析装置。
  53. 【請求項53】 サービスを行うために必要な取り扱い
    説明書のファイル、リモートによる仮想トレーニングを
    行うためのツール、各バージョンの部品実装機を動作さ
    せるソフトウェア、または各部品に関する形状、実装条
    件等の情報からなる部品ライブラリ等を蓄積し、必要な
    時に取出してサービスを提供できる実装サービスサーバ
    を備えた請求項45ないし請求項52のいずれか1項に
    記載の稼働分析装置。
  54. 【請求項54】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析システムであ
    って、 実装工場内に保有する前記部品実装ラインと、前記部品
    実装ラインとインターネットを始めとする通信手段で接
    続し、前記部品実装ラインから前記通信手段を介して実
    装タクト実績値を含むタクト情報を収集し、前記収集し
    たタクト情報を分析した結果、前記部品実装機の実装動
    作に標準の実装タクトより伸びた余分なタクトであるタ
    クトロスがあると判明した場合、前記部品実装機を動作
    させるNCデータを、前記タクトロスを減少させる前記
    部品供給装置の配列または部品実装順にして、前記実装
    工場内の部品実装ラインへ前記通信手段を介してフィー
    ドバックする稼働分析装置と、を備えた稼働分析システ
    ム。
  55. 【請求項55】 稼働分析装置は、部品実装ラインから
    通信手段を介して稼働率を含む設備情報を収集し、前記
    収集した設備情報を分析した結果、稼働状況を低下させ
    る要因があると判明した場合、前記要因を解消するため
    のサービスを前記部品実装ラインへ前記通信手段を介し
    てフィードバックする請求項54に記載の稼働分析シス
    テム。
  56. 【請求項56】 稼働分析装置は、収集した設備情報お
    よびタクト情報を分析し易いように加工して時系列、生
    産品種毎または部品実装機毎に蓄積し、これらの蓄積さ
    れた設備情報およびタクト情報に基づき画面にグラフ表
    示して分析するための設備稼働データベースと、サービ
    スを行うために必要な取り扱い説明書のファイル、リモ
    ートによる仮想トレーニングを行うためのツール、各バ
    ージョンの部品実装機を動作させるソフトウェア、また
    は各部品に関する形状、実装条件等の情報からなる部品
    ライブラリ等を蓄積し、必要な時に取出してサービスを
    提供できる実装サービスサーバと、を備えた請求項55
    に記載の稼働分析システム。
  57. 【請求項57】 実装工場内に設置され、部品実装ライ
    ンから設備情報およびタクト情報を収集し、NCデータ
    を前記部品実装ラインへ送信する管理装置を備え、稼働
    分析装置は、インターネットを始めとする通信手段を介
    して、前記管理装置から前記設備情報およびタクト情報
    を収集し、前記管理装置へNCデータまたはサービスを
    フィードバックする請求項55または請求項56に記載
    の稼働分析システム。
  58. 【請求項58】 部品実装ラインの各部品実装機と管理
    装置との間に相互の通信を中継する接続ユニットを各部
    品実装機毎に備え、前記各接続ユニットは、部品実装機
    から設備情報を収集し、前記設備情報に基づき実装タク
    ト実績値を算出する請求項57に記載の稼働分析システ
    ム。
  59. 【請求項59】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置に前記部
    品実装ラインの稼働状況を分析させるための稼働分析プ
    ログラムであって、 前記稼働分析装置に、 実装工場内の部品実装ラインからインターネットを始め
    とする通信手段を介して実装タクト実績値を含むタクト
    情報を収集する工程と、 前記収集したタクト情報を分析した結果、前記部品実装
    機の実装動作に標準の実装タクトより伸びた余分なタク
    トであるタクトロスがあると判明した場合、前記部品実
    装機を動作させるNCデータを、前記タクトロスを減少
    させる前記部品供給装置の配列または部品実装順にし
    て、前記実装工場内の部品実装ラインへ前記通信手段を
    介してフィードバックする工程と、 を実行させるための稼働分析プログラム。
  60. 【請求項60】 稼働分析装置に、 部品実装ラインから通信手段を介して稼働率を含む設備
    情報を収集する工程と、 前記収集した設備情報を分析した結果、稼働状況を低下
    させる要因があると判明した場合、前記要因を解消する
    ためのサービスを前記部品実装ラインへ前記通信手段を
    介してフィードバックする工程と、 を実行させるための請求項59に記載の稼働分析プログ
    ラム。
  61. 【請求項61】 請求項59または請求項60に記載の
    稼働分析プログラムを記録した記録媒体。
  62. 【請求項62】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインにおいて、標準の実装タクトより伸びた余分
    なタクトであるタクトロスを短縮するために、前記部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置を始めと
    する装置に、前記部品実装機を動作させるNCデータの
    最適化を実行させるためのNCデータ最適化プログラム
    であって、 前記稼働分析装置を始めとする装置に、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    を共通の配列に固定した共通部品配列を作成する工程
    と、 対象とする異なる生産品種間で共通に使用する部品供給
    装置を同一の配列にし、共通に使用しない部品供給装置
    を生産品種毎の個別の配列にする部分共通部品配列を作
    成する工程と、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    の配列を各生産品種毎に個別にタクトロスを短縮できる
    ものにする個別部品配列を作成すると、 前記共通部品配列、部分共通部品配列および個別部品配
    列の各々の配列で生産した場合の各生産品種の生産枚数
    分の実装時間や品種切替え時間の合計であるトータル生
    産時間をそれぞれ算出した結果、前記トータル生産時間
    が最小になる部品供給装置の配列に決定する工程と、 を実行させるためのNCデータ最適化プログラム。
  63. 【請求項63】 前記稼働分析装置を始めとする装置
    に、 共通部品配列の場合は、各生産品種における各部品実装
    機のNCデータに対して、部品供給装置を共通部品配列
    に固定した条件でタクトロスを短縮するような部品実装
    順の最適化を行う工程と、 部分共通部品配列の場合は、各生産品種における各部品
    実装機のNCデータに対して、配列を固定した部品供給
    装置から供給する実装部品は、部品供給装置を共通部品
    配列に固定した条件でタクトロスを短縮するような部品
    実装順にし、配列を固定しない部品供給装置から供給す
    る実装部品は、タクトロスを短縮するような部品供給装
    置の配列および部品実装順にする最適化を行う工程と、 個別部品配列の場合は、各生産品種における各部品実装
    機のNCデータに対して、タクトロスを短縮するような
    部品供給装置の配列および部品実装順にする最適化を行
    う工程と、 前記それぞれの最適化を行ったNCデータに基づきそれ
    ぞれタクトシミュレーションを行って実装タクトを算出
    し、各生産品種の生産枚数分の実装時間を求める工程
    と、 を実行させるための請求項62に記載のNCデータ最適
    化プログラム。
  64. 【請求項64】 タクトシミュレーションは、各実装部
    品の標準タクトと、各実装部品を回路基板に実装する際
    の部品供給装置の移動量と回路基板を搭載し水平方向に
    移動位置決めするXYテーブルの移動量とがそれぞれの
    標準タクト内に移動できる許容範囲を越えた量に基づき
    得られるタクトロスと、に基づき算出される請求項63
    に記載のNCデータ最適化プログラム。
  65. 【請求項65】 品種切替え時間は、部品供給装置の交
    換回数を算出し、前記交換回数に基づき求められる請求
    項62ないし請求項64のいずれか1項に記載のNCデ
    ータ最適化プログラム。
  66. 【請求項66】 請求項62ないし請求項65のいずれ
    か1項に記載のNCデータ最適化プログラムを記録した
    記録媒体。
  67. 【請求項67】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置を用いて
    前記部品実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析方法
    であって、 実装工場内の部品実装ラインからインターネットを始め
    とする通信手段を介して実装タクト実績値を含むタクト
    情報を収集する工程と、 前記収集したタクト情報を分析した結果、前記部品実装
    機の実装動作に標準の実装タクトより伸びた余分なタク
    トであるタクトロスがあると判明した場合、前記部品実
    装機を動作させるNCデータを、前記タクトロスを減少
    させる前記部品供給装置の配列または部品実装順にし
    て、前記実装工場内の部品実装ラインへ前記通信手段を
    介してフィードバックする工程と、 を備えた稼働分析方法。
  68. 【請求項68】 部品実装ラインから通信手段を介して
    稼働率を含む設備情報を収集する工程と、 前記収集した設備情報を分析した結果、稼働状況を低下
    させる要因があると判明した場合、前記要因を解消する
    ためのサービスを前記部品実装ラインへ前記通信手段を
    介してフィードバックする工程と、 を備えた請求項67に記載の稼働分析方法。
  69. 【請求項69】 部品を供給する部品供給装置と、前記
    部品供給装置から部品を保持し回路基板に実装する部品
    保持手段と、を備えた部品実装機を含んで連結した部品
    実装ラインにおいて、標準の実装タクトより伸びた余分
    なタクトであるタクトロスを短縮するために、前記部品
    実装ラインの稼働状況を分析する稼働分析装置を用い
    て、前記部品実装機を動作させるNCデータの最適化を
    実行するNCデータ最適化方法であって、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    を共通の配列に固定した共通部品配列を作成する工程
    と、 対象とする異なる生産品種間で共通に使用する部品供給
    装置を同一の配列にし、共通に使用しない部品供給装置
    を生産品種毎の個別の配列にする部分共通部品配列を作
    成する工程と、 対象とする異なる生産品種において全ての部品供給装置
    の配列を各生産品種毎に個別にタクトロスを短縮できる
    ものにする個別部品配列を作成すると、 前記共通部品配列、部分共通部品配列および個別部品配
    列の各々の配列で生産した場合の各生産品種の生産枚数
    分の実装時間や品種切替え時間の合計であるトータル生
    産時間をそれぞれ算出した結果、前記トータル生産時間
    が最小になる部品供給装置の配列に決定する工程と、 を備えたNCデータ最適化方法。
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