JP2002105962A - 植生マットの製造方法 - Google Patents
植生マットの製造方法Info
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Abstract
やすく、河川の植生護岸として十分な機能を持ち、かつ
施工面でのコストを下げることが可能な植生マットの製
造方法を提供する。 【解決手段】 不透水性或いは難透水性の平坦基盤の上
に、可撓性を有する高張力のネット材を展開し、更に、
芝生マット叉は芝生ランナー、芝生用植物種子のいずれ
かもしくはこれらを混合した種苗を敷設叉は散布し、種
苗から発根及び発芽した根茎及び茎葉を該ネット材に絡
ませて一体化させて成ることを特徴とする植生マットの
製造方法。
Description
などの切土、盛土などの法面、その他、河川敷などを植
生保護するための植生マットの製造方法に関する。
主として防災の見地から、コンクリートブロックを堤防
の法面に張り付ける張りブロック工法が施工されてきた
が、近年では、親水護岸の形成など景観的見地から、ま
た、コスト面から、芝生による護岸の形成が要望されつ
つある。
芝生マットを河川沿岸の護岸域法面に施工する工法が採
用されるようになったが、従来の工法では、単に芝生マ
ットを法面に張り付けていたことと、芝の根の法面への
侵入深さが比較的浅かったことから、たとえば河川の増
水時に、流水によって芝生マットが簡単に剥がれて流失
してしまい、護岸機能を早期に失って、流水による法面
の浸食が起こり易いという問題があった。
るために、可撓性を有するネット材に芝生マットを一体
化させて成る植生マットを提案している。しかしなが
ら、この植生マットは、可撓性を有するネット材を圃場
に敷設し、このネット材の上に、別途圃場で生育させた
芝生マットを敷き詰め、この芝生マットの根をネット材
に絡ませた後、芝生マット付きのネット材を圃場から剥
がし取ることで製造される。
芝生マットの強い表層根がネット材に強固に根絡みした
保形性の高い植生マットが得られるのであって、この植
生マットを法面などに敷き詰めて、この植生マットある
いはネット材をアンカー等によって止着すれば、芝生マ
ットがネット材に強固に根絡みしていることから、実質
的に芝生マットを、ネット材を介して法面などに強固に
張り付けることができるのであり、かつ芝生マットは時
を経て法面などに強固に根張りすることになるのであ
る。
麗芝が良好に生育し、法面の全面を覆っている時には、
野芝等に接触する流水が相当の流速となっても野芝等が
剥がれることはない。
よる植生マットの製造方法では、上記の優れた機能を有
する植生マットを大量に得る上で、芝生マットを生育さ
せるための別途圃場を広く必要としていたのであり、か
つ芝生マットの根がネット材に強固に絡まって植生マッ
トを収穫すまでに約半年の期間を要したのである。
然的に付着することになるために、かなりの重量があ
り、1m2当たりの重量が15kg〜20kgとなり、その取り扱
いに多大な労力を要し、また運搬費用も多大になるとい
う問題があった。更に、従来の製造方法では、芝生の根
が圃場表面土壌に強固に食い込み、その剥がし取りに多
大の労力と時間を必要としていた。
ので、その目的は、製造工程を簡略で、軽量化により、
運搬、施工面でのコストを下げることが可能な植生マッ
トの製造方法を提供することである。
に、本発明の植生マットの製造方法は、不透水性或いは
難透水性の平坦基盤の上に、可撓性を有する高張力のネ
ット材を展開し、この上に、芝生マット叉は芝生ランナ
ー、芝生用植物種子のいずれかもしくはこれらを混合し
た種苗を敷設叉は散布し、種苗から発根及び発芽した根
茎及び茎葉を該ネット材に絡ませて一体化させて成るこ
とを特徴とする植生マットの製造方法である。(請求項
1)また、保水基材を上記ネット材の上側または下側に
敷設し、その上に、芝生マット叉は芝生ランナー、芝生
用植物種子のいずれかもしくはこれらを混合した種苗を
敷設叉は散布し、種苗から発根及び発芽した根茎及び茎
葉を該ネット材に絡ませて一体化させて成ることを特徴
とする植生マットの製造方法である。(請求項2,3)
いは難透水性平坦基盤が、コンクリート、アスファルト
舗装体、叉は不透水性の樹脂シートである(請求項4)
ことを特徴としている。
ライト、ゼオライト等の鉱物質系保水基材、ピートモ
ス、バーク堆肥等の有機質系保水基材、高吸水性ポリマ
ー等から選ばれた1種叉は2種以上が混合された軽量な
基材を使用することを特徴としている。(請求項5)
植生マットは、ネット材に根絡みしている芝生マットの
根茎は不透水性基盤上で基盤に固着することがないため
に剥がし取りが極めて容易で、また軽量の保水基材を使
用した場合には、土壌をほとんど含まず、軽量な植生マ
ットを提供することができる。
不織布が敷設されていることを特徴としている。(請求
項6)
合、本発明の植生マットを、河川の法面へ張付け施工す
ると、河川の増水時などに流水による、植生マット張付
け面の法面土壌の吸い出しを防止することができ、芝生
植物の根が支障なく伸長して、法面土壌に蔓延し、法面
を強固に保護することができる。
参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例に係る
植生マットDの施工方法の構成を概略的に示す斜視図で
ある。図2、3は本発明の、植生マットの製造状況を示
す断面図である。植生マットDは、たとえば平面視が2.
0m×5.0mや、1.0×10.0mの長方形状のものであっ
て、可撓性を有する高張力のネット材1に芝生マット2
を一体化させて成るものである(図2)。更に、他の実施
例では、上記ネット材1の下面にメッシュ状の不織布F
が配置され(図3)、これらを芝生マット2の根茎の根絡
みにより一体化させて成るものである。
透水性平坦基盤3をアスファルト舗装体で形成し、この
上に保水基材4として、ピートモスとバーク堆肥をほぼ
均等に混合したものを散布して、2〜3cmの厚さに敷き詰
め、この上に可撓性を有する高張力のネット材1を敷き
詰めた後、予め圃場で育成しておいた芝生マット2を敷
き詰める。
定方向に、緩い勾配をつけておく。平坦基盤の形状や大
きさにもよるが、概ね1/100から1/200程度に傾斜させて
おき、降雨や散水によって芝生マット2に供給される過
剰な水分が速やかに排出する勾配とする。
ト舗装体の他に、コンクリート舗装体や、均平に均した
地面の上に、塩ビやポリエチレンのシートを敷き詰める
ことで、同様な機能の不透水性基盤3が形成できる。そ
の他、この基盤3は、散水した水や自然降雨がある程度
留まり、芝生の根をほとんど通さないものであれば、使
用できるのであり、芝生の根を通しにくい、フェルト状
のマットや粗粒アスファルト舗装体などの難透水性基盤
3も使用可能である。
坦基盤3の上に、保水基材4を散布したり敷設する。保
水基材4としては、上記のピートモスやバーク堆肥のよ
うな有機質系の保水基材他に、ティッシュペーパー等の
保水性の高い紙や、不織布、パーライト、ゼオライト等
の鉱物質系の保水基材4や、ポリアクリルアマイド、ポ
リエチレンオキサイドなどの所謂高吸水性ポリマーなど
が使用できる。これらの保水基材は、単独でも使用でき
るが、これらの中から適宜選択して、組み合わせて使用
することも可能である。例えば、上記の紙叉は不織布
に、高吸水性ポリマーを装着叉は充填したものなども好
適に使用可能である。また、上記の保水基材4は本発明
の植生マットDの製造方法においては、必須の構成では
なく、不透水性基盤3の上に、可撓性のある高張力のネ
ット材1を敷き詰めた上に、圃場から切り取った芝生マ
ット2を敷設し、芝生から根を伸長させて前記ネット材
1に絡ませ、これを剥がし取って植生マットDとする製
造方法も可能である。この場合、芝生マット2に圃場の
土壌を付着させたものを使用すると、育成中の水管理が
容易であるが、土壌をふるい落とした芝生マット2を使
用すると育成中の水管理が必要になるが、製造された植
生マットDは軽量で、取り扱いが容易である。
る高張力のネット材1を敷設するが、このネット材1
は、幅1m当たりの引っ張り強度が0.5〜7トン程度
で、目合いが5〜10×5〜10mm程度となるように形成
されている。前記ネット材1は、耐久性に富む繊維、た
とえばナイロンやポリエステル、アラミド、カーボン、
ポリアセタールなどの繊維を用いて、格子状に成形した
ものであるが、上記の繊維による線条を用いて、上記と
同様の目合いの網状体に編組したものにしてもよい。上
記の工程とは別に、保水基材4をネット材1の上に散布
または敷設する場合もあり、ほぼ同様の作用効果を発揮
することができる。
別の圃場で育成した芝生マット2を敷設し、乾燥に注意
しながら育成する。育成は、自然降雨を基本とするが、
芝生マット2の乾燥状態を観察しながら、スプリンクラ
ー等の散水設備を準備し散水をする。この芝生マット2
の他に、芝生マット2をほぐした芝生のランナーを上記
の高張力ネット材2上に掻き広げることで目的とする植
生マットDを製造できる。この場合には、芝生のランナ
ーの乾燥を防止し、発根・発芽を促進するために、1.0c
m程度の覆土をすることがある。この芝生ランナーを使
用する方法は、芝の使用量を1/3〜1/4と少ない量で本発
明の植生マットDを製造することができる。
は、通常、我が国の気候風土によく適応し、メンテナン
スが比較的容易な野芝や高麗芝が使用されるが、この他
に所謂洋芝といわれる、トールフェスク、クリーピング
レッドフェスク、バミューダグラス、ベントグラス類や
チガヤ等普通に河川敷に生育している植物も生芝の状態
とか、種子の形態で使用可能である。
ト材1の下側に、メッシュ状の不織布Fを使用する場合
があるが、このメッシュ状の不織布Fは、ポリエステ
ル、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ガラス繊維などの耐
腐食性繊維で構成され、縦及び横方向において、疎部と
密部とを交互に配置した状態を有している。
が少なくなっていたり存在していなかったりして、芝生
の根茎が通過し得る部分であり、密部は、不織布Fを形
成する素材が一定以上密に詰まっていて、芝生の根茎を
通さない程度以上の強度となっている部分である。
くすると、芝生の根茎の通過が困難となり、5.0mmよ
り大きくすると、土砂を通し易くなって、土壌の吸出し
による侵食・崩壊の防止効果が悪くなることから、隣り
合う密部のピッチを0.5〜10mmとし、疎部の幅寸法を0.3
〜5mmとすることが望ましい。
m×10mmの大きさの不織布Fにおいて、1.0mm
程度の孔による疎部が横方法に5〜6個、縦方向に3〜4個
形成されたものを採用しており、この不織布Fの目付け
量は30〜70g/m2となっている。
は、上記のように高調力のネット材1の下側に敷設する
が、この位置は、不透水性平坦基盤3の直上部に位置さ
せる場合と、保水基材4の上側、即ち高張力のネット材
1の直下に位置させる場合とがある。また、このメッシ
ュ上の不織布Fを、上記の保水基材4として使用し、保
水基材4の一部を省略する場合もある。
成された植生マットDは、従来の植生マットに比較して
次のような優位性がある。即ち、従来の植生マットの場
合、芝生の根がネット材に根絡みしてから剥ぎ取ってい
たが、この状態では、芝生の根が圃場の土壌にしっかり
と根付いており、この剥がし取りに多大の労力を要して
いたが、本発明では、アスファルトなどの不透水性基盤
3上で栽培するために芝生の根が基盤に張り付いていな
いことにより、剥がし取りが極めて容易になり、使用す
る芝生マット2の土壌をふるい落としたり、芝生ランナ
ーや芝生用植物種子を使用するなど、また軽量保水基材
4を使用するなど、軽量化したことにより、この剥がし
取りが極めてスムーズに行える。更に上記のように軽量
化したことにより、植生マットDの取り扱いが容易にな
り、従来より一枚当たりの規格を大型化することも可能
になり、現地における施工がスピードアップすること
で、経済的にも有利となる。
Dは、現地の河川法面の状況や運搬の形態により、芝生
マット2が形成される主体部と、この主体部の周縁に形
成され、芝生マット2が形成されない周縁部とからな
る。すなわち、前記主体部は、メッシュ状の不織布Fと
ネット材1と芝生マット2とからなる部分であり、前記
周縁部は、メッシュ状の不織布Fとネット材1とからな
る部分である。
に形成された、たとえば100mm幅の周縁部分と、植生
マットDの長手方向の一方に形成された、たとえば15
0mm幅の周縁部分と、植生マットDの長手方向の他方
に形成された、たとえば50mm幅の周縁部分とからな
る。
いて、植生マットDの製造開始時にネット材1の周辺部
に角材などを配置し、植生マットDの製造が完了した段
階で、この角材などを取り出すようにすれば、植生マッ
トDに、芝生マット2が形成されない前記周縁部を設け
ることができる。
植生マットD製造後に芝生マット2の周辺部を崩し取る
ことで、前記周縁部を形成するようにしてもよい。
連結時の目ずれ防止のために、高張力のネット材1に、
2〜5cm程度の幅で網目を密にした部分を形成してお
くことが望ましい。
て、図1、図4で説明する。なお、図1において、R
は、水の流れる方向である。 植生護岸のために、河川
法面Nに植生マットDを施工するには、まず、図1、図
4に示すように、法尻の堪水域、または、かなりの期間
堪水する部分を適宜掘削して、この掘削部分に、たとえ
ばカゴマット7の張り工法を実施(その他、捨て石やフ
トンカゴの敷設も好適である)する。
ット材1と同様のネット材8を適宜の幅にわたって敷き
込んで、その上辺部8aを、カゴマット7の上部の法面
N側(護岸域側)に突出させておく。一方、想定される
増水時の最高水位付近、好ましくは図4に示すように、
最高水位Hよりもやや上部側の護岸域にも、上記のネッ
ト材2と同様のネット材9を、その川側の突出辺部9a
を突出させて埋設しておく。
材9、8にわたり、上記のネット材2と同様のネット材
10を埋設しておく。このネット材10は、増水時の流
速を勘案して、たとえば川の流れる方向に10m〜30
mの間隔で、かつ一部を下流側に向けて露出させるよう
にして埋設される。
じてアンカー11止めすることが望ましい。
マットDの長手方向一方の周縁部分にフック部材12を
引っかけて、クレーン13などを利用して、上記構成の
植生マットDを、たとえば護岸域の下流側から上流側に
向けてかつ護岸域の下部側から上部側に向けて法面Nに
張設するのである。
生マットD、D…については、カゴマット7の下側に敷
き込まれたネット材8から突出させた前記上辺部8a
に、ネット材2の他方の周縁部分を上方から重ね合わせ
て、この両者にアンカー11を打設する。
植生マットD、Dについては、下部側の植生マットDの
上部側周縁部分に、上部側の植生マットDの下部側周縁
部分を上方から重ね合わせて、この両者にアンカー11
を打設するのである。
マットDについては、それの上部側周縁部分を、ネット
材9の突出辺部9aに上方から重ね合わせて、この両者
にアンカー11を打設するのであるが、この際、植生マ
ットDの長さ寸法の関係で、植生マットDの上端が突出
辺部9aを越えることがあり、この場合は、突出辺部9
aの重なり部分にアンカー11を打設すればよく、ある
いは、ネット材2を切断して、植生マットDの長さ寸法
を調整し、両者を重ね合わせるようにしてもよいのであ
る。
張設される植生マットD、D…については、下流側の植
生マットDの上流側周縁部分に、上流側の植生マットD
の下流側周縁部分を上方から重ね合わせて、この両者に
アンカー11を打設するのであり、かつネット材10に
対しては、植生マットDの上流側周縁部分を重ね合わせ
て、この両者をコイル線材やステイプルなどの連結手段
(図示せず)によって連結して、この重ね合わせ部に、
上流側の植生マットDの下流側周縁部分を重ね合わせ、
これら三者にアンカー11を打設するのである。
植生マットDがネット材10をオーバーすることがある
が、この場合は、前記連結手段による連結を止めて、ネ
ット材10への重なり部分にアンカー11を打設すれば
よく、あるいはネット材2を切断して、植生マットDの
幅寸法を調整し、両者を連結手段によって連結した上
で、三者にアンカー11を打設してもよいのである。
植生マットD、Dのそれぞれの重ね合わせ部と、護岸域
上部側の植生マットDとネット材9との重ね合わせ部と
については、これらのネット材1、9を、予め護岸域に
埋設した接続金具14に係止させるのであり、かつ必要
に応じて植生マットDを覆うように、芝生マット2に覆
土15を施すのである。
図4に示すように、ネット材9の埋設域よりも上方の護
岸域に、メッシュ状の不織布Fおよびネット材1を一体
化させていない芝生マット16を張設しているが、この
芝生マット16に代えて、上記構成の植生マットDを張
設してもよいことは言うまでもない。
その施工方法に用いる植生マットDが、芝生マット2の
強い表層根がメッシュ状の不織布Fおよびネット材1に
強固に根絡みした保形性の高い植生マットDであって、
隣り合う植生マットD同士を重ね合わせて、アンカー1
1などで法面Nに固定することから、実質的に四側辺が
互いに連結された芝生マット2を、不織布Fおよびネッ
ト材1を介して法面Nに強固に張り付けることができる
のであり、そして、芝生マット2は時を経て法面Nに強
固に根張りすることになる。
することができる上に、たとえば植生マットDの施工直
後に河川が増水したとしても、植生マットDは、流水に
よって簡単に崩れたり剥がれたりしないのであって、施
工直後から高い親水護岸の機能を発揮するのであり、景
観上で優れることはもちろん、流水による法面Nの浸食
も効果的に防止されるのである。
ならびに上流側のネット材1を、下部側ならびに下流側
の植生マットDのネット材1に上方から重ね合わせてい
るので、増水の際、ネット材1の端縁は流水に逆らわ
ず、水がスムーズに流れるのであって、植生マットDの
剥がれが一層効果的に防止されるのである。
状の不織布Fが形成されており、この不織布Fは、芝生
マット2と同様に、増水時などの流水による植生マット
Dの裏側からの法面土壌の吸い出しを防止する吸出し防
止効果を有している。このため、たとえば施工当初にお
いて芝の生育が不十分であることが原因で芝の欠損箇所
が生じたり、施工後における雑草の侵入(芝生が株状の
植物に置換されることを含む)や芝の衰退により芝の欠
損域が拡大したりすることなどによって、植生マットD
に芝生マット2が欠落した部分が生じたとしても、前記
不織布Fが、その部分から土が吸い出されることを防止
し、欠落した芝の機能を補完することができる。さら
に、芝生マット2が形成されない周縁部や植生マットD
のつなぎ目の部分の下側から土や砂が吸い出されること
も、メッシュ状の不織布Fによって防止することが可能
となる。
に、不織布Fは、法面Nを形成する土や砂などを通しに
くく、かつ芝生マット2の芝の根を通すメッシュ状の複
数の穴もしくは適宜間隔および幅で不織布を構成する繊
維が疎密を繰り返す構成をとったために、法面土壌の吸
出し防止効果と同時に、芝生の根も法面土壌に伸長・蔓
延し、芝生の根によって、植生マットDを強固に法面に
固定することができる。
メッシュ状の不織布Fが設けられていることから、流水
による土や砂などの吸い出し防止のために、吸い出し防
止部材(たとえば吸出し防止シート)などを現場で施工
する手間が省け、施工面でコストを下げることが可能と
なる。
通さないことから、施工後の植生マットDに対して周囲
から飛散侵入してきた雑草の成長を抑制、妨害し、ひい
ては雑草の侵入を防止することができる。
法における植生マットDの法面Nへの張設は、植生マッ
トDの重量に応じて、上述したようなクレーン13など
を利用してもよいし、人力で行ってもよい。
Dの施工方法によれば、植生マットDに接触する流水の
速度が3(m/s)以上となっても、強靭なネット材2
に芝生マット2の芝の根茎が絡むことにより、流水によ
って芝生が容易に剥がれることがなく、更に、メッシュ
状の不織布Fと芝生マット2とを組み合わせたことによ
り、流水による土や砂の吸い出し防止を図ることがで
き、施工直後から河川法面の浸食防止および景観向上を
図ることができる。
の存在しない植生マットの周縁部にも蔓延し、芝の根は
この周縁部の土壌にも良好に伸長し、芝生マット間の隙
間を短期間に閉塞して、法面全面を隙間なく一体となっ
た植生マットDで被覆することができ、侵食防止と景観
の向上を図ることができる。
トの製造方法であるから、アスファルトなどの不透水性
基盤上で栽培するために芝生の根が基盤に張り付いてい
ないことにより、剥がし取りが極めて容易になり、使用
する芝生マットの土壌をふるい落としたり、芝生ランナ
ーや芝生用植物種子を使用するなど、また軽量保水基材
を使用するなど、軽量化したことにより、この剥がし取
りが極めてスムーズに行える。更に上記のように軽量化
したことにより、植生マットの取り扱いが容易になり、
従来より一枚当たりの規格を大型化することも可能にな
り、現地における施工がスピードアップすることで、経
済的にも有利となる等の効果を奏する植生マットを提供
することができた。
工方法の構成を概略的に示す斜視図である。
る。
成を概略的に示す縦断面図である。
不織布、
Claims (6)
- 【請求項1】 不透水性或いは難透水性の平坦基盤の上
に、可撓性を有する高張力のネット材を展開し、更に、
芝生マット叉は芝生ランナー、芝生用植物種子のいずれ
かもしくはこれらを混合した種苗を敷設叉は散布し、種
苗から発根及び発芽した根茎及び茎葉を該ネット材に絡
ませて一体化させて成ることを特徴とする植生マットの
製造方法。 - 【請求項2】 不透水性或いは難透水性の平坦基盤の上
に、保水基材を敷設し、その上に、可撓性を有する高張
力のネット材を展開し、更に、芝生マット叉は芝生ラン
ナー、芝生用植物種子のいずれかもしくはこれらを混合
した種苗を敷設叉は散布し、種苗から発根及び発芽した
根茎及び茎葉を該ネット材に絡ませて一体化させて成る
ことを特徴とする植生マットの製造方法。 - 【請求項3】 不透水性或いは難透水性の平坦基盤の上
に、可撓性を有する高張力のネット材を展開し、その上
に、保水基材を敷設し、更に、芝生マット叉は芝生ラン
ナー、芝生用植物種子のいずれかもしくはこれらを混合
した種苗を敷設叉は散布し、種苗から発根及び発芽した
根茎及び茎葉を該ネット材に絡ませて一体化させて成る
ことを特徴とする植生マットの製造方法。 - 【請求項4】 不透水性或いは難透水性平坦基盤が、コ
ンクリート、アスファルト舗装体、叉は不透水性の樹脂
シートである請求項1〜3ののいずれかに記載された植
生マットの製造方法。 - 【請求項5】 保水性基材が、不織布、紙布片、パーラ
イト、ゼオライト等の鉱物質系保水基材、ピートモス、
バーク堆肥等の有機質系保水基材、高吸水性ポリマー等
から選ばれた1種叉は2種以上が混合された軽量な基材で
ある請求項1〜4のいずれかに記載された植生マットの
製造方法。 - 【請求項6】 前記ネット材の下面もしくは上面にメッ
シュ状の不織布が敷設されていることを特徴とする請求
項1〜5のいずれかに記載された植生マットの製造方
法。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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