JP2002105743A - 蓄光性繊維 - Google Patents

蓄光性繊維

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JP2002105743A JP2000291019A JP2000291019A JP2002105743A JP 2002105743 A JP2002105743 A JP 2002105743A JP 2000291019 A JP2000291019 A JP 2000291019A JP 2000291019 A JP2000291019 A JP 2000291019A JP 2002105743 A JP2002105743 A JP 2002105743A
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Genichi Uemoto
元一 上本
Hiroyuki Kamei
博之 亀井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日中または照明下での色は繊維に要求される
純白さを維持し、かつ暗闇で高輝度に発光する優れた蓄
光性繊維を提供すること。 【解決手段】 アルミン酸ストロンチウムに希土類をド
ープさせてなる蓄光性物質1〜15重量%と蛍光増白剤
を0.01〜1重量%を含有してなる蓄光性繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄光性繊維に関す
る。詳しくは、ドールヘアやかつら等の人工頭髪、玩
具、衣料、装身具、ラベル、夜間安全グッズ、蓄光ロー
プ、携帯電話ホルダー、カーペット、カーテン、デコレ
ーショングッズ、クリスマスツリー装飾疑似雪等など白
度、色彩が重視される装飾商品等に用いられる繊維であ
って、光りを吸収して蓄光し、暗闇で発光する蓄光性繊
維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、太陽光や蛍光灯等の光を吸収
して蓄光(励起)し、暗闇で発光することを特徴とする
蓄光性物質として、硫化亜鉛等が知られている。また、
最近では、上記硫化亜鉛よりも輝度、残光性能の優れた
蓄光性物質としてアルミン酸ストロンチウムが提案され
賞用されている。これらの蓄光物質は、塗料やシートに
含有され、各種の案内表示や時計の文字板、アクセサリ
ー等に用いられている。近年これらの優れた特性を有す
るアルミン酸ストロンチウムを樹脂等の基材に配合して
蓄光性繊維が提案されており、たとえば樹脂とアルミン
酸ストロンチウム等の蓄光性物質とを配合した繊維(特
開平8−127937号公報)、蓄光性物質を含有する
熱可塑性樹脂からなる芯成分、及び、蓄光性物質を含有
しない熱可塑性樹脂からなる鞘成分から構成され、かつ
中空部を有する芯鞘複合蓄光性軽量繊維(特開平9−2
28149号公報)、蓄光性物質を含有する芯成分、及
び顔料もしくは染料の付与によって鞘部表面が着色され
ていることを特徴とする芯鞘複合蓄光性繊維(特開20
00−96349号公報)などが知られている。
【0003】しかしながら、従来の用途では、とにかく
「暗闇で光ること」に主眼がおかれているため、日中ま
たは照明下での蓄光性繊維の色は、基材樹脂に配合され
た蓄光性物質自体の色に影響されて黄色くくすんだ色に
なり、繊維に要求される純白性が得られないことが問題
となる場合がある。その為、繊維の純白性を得るため特
開2000−96349号公報の様に、芯鞘複合繊維の
芯層に蓄光性顔料を含有し、かつ鞘部を酸化チタン等の
顔料を含有せしめ、白く着色した芯鞘複合蓄光性繊維が
考案されているが、鞘部の酸化チタンが蓄光性物質を含
む芯層からの発光を阻害し、十分な輝度が得られない場
合があるのである。本発明はこのような問題を解決し、
日中または照明下での色は繊維に要求される純白さを維
持し、かつ暗闇で高輝度に発光する優れた蓄光性繊維の
提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至
った。すなわち、本発明は下記の通りである。 (1)アルミン酸ストロンチウムに希土類をドープさせ
てなる蓄光性物質1〜15重量%と蛍光増白剤を0.0
1〜1重量%を含有してなる蓄光性繊維。 (2)前記蓄光性物質の平均粒子径が1μm以上であっ
て、かつ平均粒子径d〔μm〕と該蓄光性繊維の太さD
〔μm〕との間に、下記式(I)の関係が成立すること
を特徴とする前記1)に記載の蓄光性繊維。 d/D ≦ 0.5 (I) (3)繊維の基体材料が、塩化ビニリデン系樹脂である
前記1)または2)に記載の蓄光性繊維。
【0005】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明が従来技術と最も相違するところは、従来技術が蓄光
性物質を単独で樹脂基材に練り込み蓄光性繊維にした
り、芯鞘複合繊維の芯層に蓄光性顔料を含有させ、かつ
鞘部を酸化チタン等の顔料を含有せしめ、白く着色した
芯鞘複合蓄光性繊維を得るのに対し、本発明は、アルミ
ン酸ストロンチウムに希土類をドープさせてなる蓄光性
物質と蛍光増白剤を共存含有してなる蓄光性繊維を得る
事である。
【0006】上記従来技術と相違するところの本発明の
構成要件にもとづく効果は、当該蓄光性物質と当該蛍光
増白剤を繊維中に共存させる事により、酸化チタン等白
色顔料を添加せずともこれら白色顔料を添加した繊維以
上に純白性を有し、さらに蓄光性物質からの発光が妨げ
られる事なく暗闇で高輝度に発光する事である。この原
因についてはさだかではないが、当該蓄光性物質の励起
(吸光)スペクトルは250mμから500mμまで分
布するが、400mμから500mμまでの可視光領域
である紫〜青色の部分まで吸収するため、これを繊維基
体樹脂に含有した場合、繊維自体の色も黄色味を帯びた
濁りのあるものとなり、また一方、本発明の蛍光増白剤
は300mμから400mμの紫外線領域を吸収し、こ
のエネルギーを400mμから500mμまでの可視光
領域である紫〜青色に変換し放射するために、上記の当
該蓄光性物質が吸収した400mμから500mμまで
の可視光領域である紫〜青色を補完し、鮮やかな白さを
取り戻す事が出来るものではないかと推定される。
【0007】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明でいう、アルミン酸ストロンチウムに希土類をドープ
させてなる蓄光性物質とは、アルミン酸ストロンチウム
を母結晶としたものに、賦活剤としてストロンチウムに
対して0.001〜10モル%のユウロピウムを含有す
るものである。さらには、共賦活剤として、ランタン、
セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウム、ガ
ドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウ
ム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウ
ム、マンガン、スズ、ビスマスからなる群の少なくとも
1つを含有する元素をストロンチウムに対して0.00
1〜10モル%含有する化合物であってもかまわない。
【0008】本発明において、繊維中の当該蓄光性物質
の含有量は1〜15重量%が好ましい。さらに好ましく
は3〜10重量%である。1重量%を下回ると所望の好
適な蓄光性能が得られず、逆に15重量%を越えると紡
糸安定性は低下し、得られた繊維の強度は低下する。さ
らに当該蓄光性物質の平均粒子径は1μm以上がより好
ましく、当該蓄光性物質の平均粒径が1μmを下回る
と、当該粒状物の比表面積の増大により、励起時に繊維
表面に存在する蓄光性物質に阻害されて、外部からの光
が繊維中央部に存在する蓄光性物質まで届かず十分に蓄
光されず、また発光時には繊維中心部に存在する蓄光性
物質から発光した光が阻害されてしまい輝度が低下する
という不都合が生じる場合がある。
【0009】本発明の繊維は、当該蓄光性物質の大きさ
と繊維の太さとの関係が、当該蓄光性物質の平均粒子径
をd〔μm〕、得られる繊維の太さをD〔μm〕とした
場合に、下記式(I)の関係が成立することが良好な紡
糸性と実用強度を十分確保する上でより好ましい。 d/D ≦ 0.5 (I) 紡糸性がより安定する0.1以下が、さらにより好まし
い。これが0.5を上回ると繊維本来の強度が著しく低
下するとともに紡糸工程における糸切れが多発し生産が
困難になる場合がある。
【0010】本発明において、当該蓄光性物質の平均粒
子径とは、通常タイプのレーザー回折/散乱式粒度分布
計(例えば島津製作所株式会社製島津レーザー回折式粒
度分布測定装置SALD−3000)によって測定され
た体積基準メジアン径を意味するものであるが、実際の
蓄光性繊維の断面を顕微鏡観察して得られる実測値をも
って代用することもできる。
【0011】本発明において、繊維の太さとは、糸の断
面の直径を意味するものであるが、異形断面において
は、糸の断面積と同一の真円の直径を言う。本発明の繊
維の太さは特に制限はないが、直径は通常5μm〜10
00μm程度がより好ましく、さらに好ましいのは10
〜200μmである。一般には繊維の集合体であるマル
チフィラメントが主に用いられるがモノフィラメントで
も支障はない。繊維断面形状は特に制限はないが、丸、
中空、多角形、星形、楕円形等が通常利用される。
【0012】本発明で用いる蛍光増白剤は、特に限定さ
れるものではないが、例えば2,5チオフェンジイルビ
ス(5−tert−ブチル−1,3−ベンズオキサゾー
ル)、4,4‘−ビス(ベンズオキサゾール−2−イ
ル)スチルベン等のベンズオキサゾール誘導体、1,3
−ジアリル−ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、クマリ
ン誘導体等が挙げられが、安全性が高く増白効果に優れ
るベンズオキサゾール誘導体がより好ましい。
【0013】本発明において、繊維中の蛍光増白剤の含
有量は0.01〜1重量%が好ましい。より好ましくは
0.05〜0.3重量%である。0.01重量%を下回
ると所望の好適な純白性が得られず、逆に1重量%を上
回っても白度は変わらず、蛍光増白剤のブリード現象が
発生し、表面が汚染され商品価値を損ねる事の弊害が出
てくる場合がある。本発明で用いる繊維の基体樹脂は特
に限定されるものではないが、加工性、難燃性、耐薬品
性、さらに蓄光性物質からの発光を阻害する事の少ない
透明性に優れた塩化ビニリデン系樹脂がより好ましい。
本発明でいう塩化ビニリデン系樹脂とは、塩化ビニリデ
ンに対して、塩化ビニル、メチルアクリレート、メチル
メタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、酢酸ビ
ニルからなる群から選ばれた少なくとも1種のモノマー
成分を29重量%以下含有してなる共重合体であり、塩
化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体は紡糸適性や諸
耐久性に特に優れるのでさらにより好ましい。29重量
%を超えると糸の延伸斑が起きる場合がある。下限は1
重量%である。
【0014】本発明の繊維を得る方法は特に限定されな
いが、溶融紡糸よって得る事が好ましい。溶融紡糸法
が、溶融工程において、基体樹脂に当該蓄光性物質と蛍
光増白剤を均一に分散混合できることから、より均質な
色彩と機械物性を有する繊維を得るのに適した紡糸法で
あるためである。本発明における溶融紡糸法の好適な具
体的条件を挙げると、例えば、当該蓄光性物質と蛍光増
白剤を塩化ビニリデン系樹脂とブレンダーで混合した塩
化ビニリデン系樹脂混合物を溶融押出ししてノズルより
紡出し、次いで冷水槽で急冷した後、速度差のあるロー
ラーにより繊維を3ないし5倍程度に延伸し、所望の直
径を有する繊維を得ることができる。さらに本発明の繊
維の形態としては特に制限はなく、マルチフィラメン
ト、モノフィラメント、ステープル等が挙げられ、さら
にニット・デニット法等で倦縮を付与された繊維であっ
ても良い。
【0015】本発明の当該蓄光性物質と蛍光増白剤を塩
化ビニリデン系樹脂樹脂を混合して塩化ビニリデン系樹
脂組成物を得る方法は、特に限定されず、公知の混合設
備を用いて混合することができる。混合設備としては、
例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサーやリボンブ
レンダー等が挙げられる。また分散性向上のために当該
蓄光性物質をアクリル系の樹脂等で混練した樹脂組成物
を微粉砕したマスターパウダーと蛍光増白剤を塩化ビニ
リデン系樹脂と混合して塩化ビニリデン系樹脂組成物を
得てもよい。
【0016】本発明の繊維は、必要に応じて、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、光安定剤、染料、蛍光染料、顔料、
蛍光顔料、感温変色顔料、フォトクロミック材料、エレ
クトロクロミック材料、パール顔料、体質顔料、ガラス
ビーズ、金属粉、熱安定剤、可塑剤、ワックス、撥水
剤、難燃剤、ダル化剤、艶消剤、架橋剤、香料、抗菌
剤、消臭剤、光触媒、防虫剤、防カビ剤、忌避剤などの
従来公知の各種添加剤を支障のない範囲で含有してもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき詳
しく説明する。なお、本発明で用いる評価方法は下記の
通りである。 《紡糸性評価》実施例の紡糸工程において生産を行い、
ノズルから速度差ローラーの間で糸切れが発生する回数
を評価した。 (評価基準) ◎:2時間以上糸切れなく紡糸可能。 ○:糸切れ1回/2時間未満で紡糸可能。 △:糸切れ1回/2時間以上〜5回/2時間以内で、実
質上紡糸が困難。 ×:糸切れ5回/2時間をこえ、紡糸不可能。
【0018】《蓄光性評価》実施例、比較例で得られた
繊維をそれぞれ4gずつ5cm角の厚紙に均一に糸巻き
した試料にD65光源(1000Lux)の照射を行っ
た後、60分後に残光輝度測定機(トプコン株式会社製
BM−5A輝度計)を用いて輝度を測定した。 (評価基準) ◎:5mcd/m2以上で、暗闇で非常に明るく光る。 ○:5mcd/m2未満、3mcd/m2以上であり、
ものの輪郭まで確認出来る。 △:3mcd/m2未満、1mcd/m2以上であり、
薄くぼやけて、何とか確認出来る。 ×:1mcd/m2未満で、ほとんど視認出来ない。。
【0019】《純白性評価》実施例、比較例で得られた
繊維をそれぞれ4gずつ5cm角の厚紙に均一に糸巻き
した試料を、色調計Z−II OPTICAL SEN
SOR 300A(日本電色工業株式会社製)を用いて
b値を測定した。 (評価基準) ◎:b値が4未満で、純白に近く、蓄光性製品として十
分実用に耐えうる。 △:b値が4以上12未満で、やや黄色く濁っており、
用途によっては実用に支障がある。 ×:b値が12以上で黄色く濁り、蓄光性製品としては
実用に不向きである。
【0020】
【実施例1〜6】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニ
ル13重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重
合体樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重
量%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%
を混合した樹脂組成物に対して、表1に示した配合処方
で製せられたアルミン酸ストロンチウムに希土類をドー
プさせてなる蓄光性物質〔根本特殊化学株式会社製 商
品名:N夜光〕(平均粒子径2μm)と蛍光増白剤とし
て2,5チオフェンジイルビス(5−tert−ブチル
−1,3−ベンゾキサゾール)〔チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ株式会社製 商品名:UVITEX O
B〕を、表1に示す各実施例の配合比に従いV型ブレン
ダーでそれぞれ混合して、該混合物をスクリュー径50
mmφサイズの単軸押出機(押出量25kg/hr)で
押出温度180℃で紡口より溶融紡出し、冷水槽で急冷
した後、速度差ローラーで4倍延伸して断面円形の直径
70μmの単糸10本よりなるマルチフィラメントの蓄
光性繊維を得た。当該繊維について紡糸性、蓄光性、純
白性を評価した結果を表1に示す。得られた繊維は紡糸
性、蓄光性、純白性においていずれについても優れてい
ることが確かめられた。
【0021】
【実施例7】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に、上記の
蓄光性物質(平均粒子径1μm)を5重量%と上記の蛍
光増白剤0.1重量%を混合して実施例1〜5と同様に
溶融紡糸を行った。当該繊維について紡糸性、蓄光性、
純白性を評価した結果を表1に示す。得られた繊維は紡
糸性、蓄光性、純白性においていずれも優れていること
が確かめられた。
【0022】
【実施例8】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に、上記の
蓄光性物質(平均粒子径33μm)を5重量%と上記の
蛍光増白剤0.1重量%を混合して実施例1〜5と同様
に溶融紡糸を行った。当該繊維について紡糸性、蓄光
性、純白性を評価した結果を表1に示す。得られた繊維
は紡糸性、蓄光性、純白性においていずれも優れている
ことが確かめられた。
【0023】
【比較例1】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に上記の蓄
光性物質(平均粒子径2μm)を5%混合して、蛍光増
白剤を無添加とする事以外は実施例1〜5と同様として
溶融紡糸を行った。当該繊維について紡糸性、蓄光性、
純白性を評価した結果を表1に示す。得られた繊維は黄
色く濁り、蓄光性繊維としては実用に不向きなものであ
った。
【0024】
【比較例2】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に、上記の
蓄光性物質(平均粒子径2μm)を5重量%と二酸化チ
タン(石原産業株式会社製:タイペーク酸化チタンR6
80)2重量%を混合して、実施例1〜5と同様に溶融
紡糸を行い紡糸性、蓄光性、純白性を評価した。その結
果を表1に示す。得られた繊維は、蓄光性能、純白性に
劣り、蓄光性繊維としては実用に不向きなものであっ
た。
【0025】
【比較例3】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に、上記の
蓄光性物質(平均粒子径2μm)20重量%を混合して
溶融紡糸を行った結果、糸切れが多発し、繊維を得るこ
とが出来ない状態であった。
【0026】
【比較例4】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して、表1に示す様に、上記の
蓄光性物質(平均粒子径2μm)を0.1重量%と上記
の蛍光増白剤0.1重量%を混合して実施例1〜5と同
様に溶融紡糸を行い紡糸性、蓄光性、純白性を評価し
た。その結果を表1に示す。得られた繊維は、蓄光性能
に劣り、蓄光性繊維としては実用に不向きなものであっ
た。
【0027】
【比較例5】塩化ビニリデン87重量%、塩化ビニル1
3重量%からなる塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体
樹脂と可塑剤としてクエン酸アセトトリブチル5重量
%、及び熱安定剤としてエポキシ化アマニ油2重量%を
混合した樹脂組成物に対して表1に示す様に、上記の蓄
光性物質(平均粒子径42μm)5重量%を混合して溶
融紡糸を行った結果、糸切れが多発し、繊維を得ること
が出来ない状態であった。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、蓄光性繊維が有する暗
闇での良好な輝度を維持しつつ、明るい場所でも、繊維
製品として優れた純白性を有する蓄光性繊維を提供でき
る。かかる繊維は、ドールヘアやかつら等の人工頭髪、
玩具、衣料、装身具、ラベル、夜間安全グッズ、蓄光ロ
ープ、携帯電話ホルダー、カーペット、カーテン、デコ
レーショングッズ、クリスマスツリー装飾疑似雪等の装
飾商品に新しいデザインと色彩を提供することを可能と
するものであり、産業上有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/64 CPM C09K 11/64 CPM D01F 1/10 D01F 1/10 6/48 6/48 A Fターム(参考) 4H001 CA01 CC13 XA08 XA13 XA38 YA00 YA21 YA39 4J002 AA001 BD101 DE186 EL097 EU127 EU227 EV307 FB076 FD206 FD207 GK01 4L035 BB31 BB57 BB91 DD14 EE07 FF01 FF04 JJ05 JJ11 JJ15 JJ21 JJ28 KK01 KK03 KK05 KK08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミン酸ストロンチウムに希土類をド
    ープさせてなる蓄光性物質1〜15重量%と蛍光増白剤
    を0.01〜1重量%を含有してなる蓄光性繊維。
  2. 【請求項2】 前記蓄光性物質の平均粒子径が1μm以
    上であって、かつ平均粒子径d〔μm〕と該蓄光性繊維
    の太さD〔μm〕との間に、下記式(I)の関係が成立
    することを特徴とする請求項1に記載の蓄光性繊維。 d/D ≦ 0.5 (I)
  3. 【請求項3】 繊維の基体材料が、塩化ビニリデン系樹
    脂である請求項1又は2に記載の蓄光性繊維。
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