JP2002105413A - 制振用テープ - Google Patents

制振用テープ

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JP2002105413A
JP2002105413A JP2000296905A JP2000296905A JP2002105413A JP 2002105413 A JP2002105413 A JP 2002105413A JP 2000296905 A JP2000296905 A JP 2000296905A JP 2000296905 A JP2000296905 A JP 2000296905A JP 2002105413 A JP2002105413 A JP 2002105413A
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viscoelastic
tape
vibration damping
parts
thickness
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JP2000296905A
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English (en)
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Shigeki Satou
滋記 佐藤
Jun Kidoba
潤 木戸場
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Nitto Shinko Corp
Original Assignee
Nitto Shinko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化・軽量化が急速に進む最近の電子機器,
家電機器,音響機器,OA機器等の比較的小さな部品に
対して効率よく貼り合わせることができ、かつ制振特性
に優れた制振用テープを提供する。 【解決手段】粘弾性材料からなる粘弾性層と上記粘弾性
層の少なくとも片面に積層されたセパレーターとからな
るテープ部材をロール状に巻回してなる制振用テープで
ある。そして、上記粘弾性層が厚み5〜1000μm
で、かつ上記粘弾性材料がヤング率1×102 〜3×1
4 N/cm2 に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器,家電製
品,音響機器,OA機器等の分野において振動の発生を
抑制し、また発生した振動を減衰させる際に用いられる
制振用テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘弾性物質の特性を利用して機器等から
発生する振動を減衰し、騒音の発生を低減する材料であ
る制振材料が従来から各種分野に広く用いられている。
近年、より快適な環境を追求する社会的ニーズが高ま
り、身の回りの電子機器,家電製品,OA機器等から発
生する騒音や振動を抑制する制振技術の高度化が求めら
れている。また、音響機器,家電用品においては、さら
に高品位の音質が求められる分野もあり、制振特性に優
れた材料の要望が拡大しつつあるとともに、より作業性
の良い材料の要求が高まっている。
【0003】従来、これらの要求に対する制振材料とし
ては、粘弾性物質の伸縮変形による内部発熱を利用して
被制振体の振動減衰をはかる単層型の制振シートや、粘
弾性物質を比較的高い弾性率を有する拘束層でサンドイ
ッチ構造とすることにより剪断変形を生じさせ、振動減
衰を図る積層型制振シートが用いられている。
【0004】上記単層型制振シートにおける粘弾性物質
としては、自動車の車体パネルに使用されるアスファル
トシートがよく知られている。
【0005】また、上記積層型制振シートにおける粘弾
性物質としては、アルキル基の炭素数が4〜10程度の
アルキルアクリレート系粘着性組成物、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体等の熱接着性樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエン
ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、再生ゴム等に、
粘着付与剤、軟化剤、充填剤を配合したゴム系組成物が
用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれ場合のシートにおいても、その重量が大きく厚みが
厚いことから、小型化・軽量化が急速に進む最近の電子
機器,家電製品,音響機器,OA機器等に対しては、使
用が著しく制限されているのが現状である。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、小型化・軽量化が急速に進む最近の電子機器,
家電機器,音響機器,OA機器等の比較的小さな部品に
対して効率よく貼り合わせることができ、かつ制振特性
に優れた制振用テープの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の制振用テープは、粘弾性材料からなる粘弾
性層と上記粘弾性層の少なくとも片面に積層されたセパ
レーターとからなるテープ部材をロール状に巻回してな
る制振用テープであって、上記粘弾性層が、厚み5〜1
000μmで、かつ上記粘弾性材料がヤング率1×10
2 〜3×104N/cm2 であるという構成をとる。
【0009】本発明者らは、効率よく貼り合わせること
ができ作業性に優れ、かつ制振特性にも優れた制振用テ
ープを得るために一連の研究を重ねた。そして、制振特
性を表す材料(粘弾性材料)の損失正接(tanδ)と
ヤング率(引張り弾性率)との間に相関関係がみられる
ことを突き止めた。すなわち、制振材料のヤング率が小
さいほどtanδが大きくなり、柔軟なほど制振特性が
よいことを突き止め、粘弾性層の厚みとその層形成材料
のヤング率との関係を中心にさらに研究を重ねた結果、
粘弾性層とセパレーターとからなるテープ部材をロール
状に巻回してなる制振用テープにおいて、上記粘弾性層
を特定の厚みに設定し、かつ特定のヤング率を備えた粘
弾性材料を用いると、所期の目的が達成されることを見
出し本発明に到達した。
【0010】そして、上記粘弾性層が、芳香族ビニル−
共役ジエン系ブロック共重合体およびその水素添加物の
少なくとも一方を主成分とし、特定量の粘着付与樹脂を
含有する粘弾性材料によって形成されたものであると、
より一層効率よく貼り合わせることができ、かつ制振特
性にも一層優れた制振用テープを得ることができるよう
になることを突き止めた。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0012】本発明の制振用テープは、粘弾性材料から
なる粘弾性層と上記粘弾性層の少なくとも片面に積層さ
れたセパレーターとからなるテープ部材をロール状に巻
回したものである。そして、上記粘弾性層が厚み5〜1
000μmであり、かつ上記粘弾性材料のヤング率が1
00〜30000N/cm2 であることを最大の特徴と
する。
【0013】上記粘弾性材料としては、上記ヤング率か
ら明らかなように、低モジュラスのいわゆるゴム系の材
料が使用されるが、常温ではタックを示さず、加熱によ
ってタックが発現して容易に貼り合わせることができ、
しかも高い接着力が得られ、常温でのずれ、クリープが
生起しにくいこと等の観点から、芳香族ビニル−共役ジ
エン系ブロック共重合体およびその水素添加物の少なく
とも一方を主成分とするゴム材料が好適に用いられる。
上記芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体とし
ては、具体的には、スチレン−イソプレン−スチレン
(SIS)ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン(S
BS)ゴム等があげられる。さらに、耐熱性および耐久
性の点から、スチレン−ブタジエン−スチレン(SB
S)ゴムおよびその水素添加物を用いることが特に好ま
しい。そして、上記SISゴムおよびSBSゴムとして
は、スチレン含有量が15〜40重量%の範囲のものを
用いることが好ましい。また、上記芳香族ビニル−共役
ジエン系ブロック共重合体のようないわゆるブロック共
重合ゴムは、他のゴム、例えば、ブチルゴム,スチレン
−ブタジエンゴム,アクリルゴム,エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴムのようなランダム共重合ゴムに比較する
と、添加する粘着付与樹脂の種類や量を選択することに
よりゴムのヤング率を大きく変更することができること
も大きな特徴であり、本発明の制振用テープにおける粘
弾性材料として有用である。さらに、上記芳香族ビニル
−共役ジエン系ブロック共重合体において、一般的にメ
ルトフローレート(MFR)が0.1〜80程度のもの
が用いられる。上記MFRは、200℃×5kg荷重の
条件下で、直径1mmのノズル(穴)から10分間に押
し出されるゴムのグラム数を測定した結果の数値を表し
たものである。なお、上記主成分とするとは、粘弾性材
料が上記ゴム成分のみで構成されることを含む趣旨であ
る。
【0014】さらに、上記粘弾性材料としては、上記ゴ
ム成分に加えて、接着性を付与するための粘着付与樹
脂,老化防止剤,紫外線吸収剤等を必要に応じて適宜添
加してもよい。
【0015】上記粘着付与樹脂としては、一般の粘着テ
ープに用いられるロジン系、石油系、テルペン系、テル
ペンフェノール系、スチレン系およびこれらの水素添加
物が用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せ
て用いられる。上記粘着付与樹脂の添加量は、上記ゴム
材料100重量部(以下「部」と略す)に対して5〜2
50部の範囲に設定することが好ましい。特に好ましく
は10〜150部である。すなわち、5部未満では、貼
り合わせ後の接着力が小さく、使用中に剥離したり、部
分的に浮きが生じる傾向がみられる。また、250部を
超えると、低温側(0℃以下)で硬く、逆に高温側(8
0℃以上)で柔らかくなりすぎて使用可能温度範囲が狭
くなり、同時に損失正接(tanδ)の値も小さくなる
傾向がみられるからである。
【0016】上記セパレーター材料としては、特に限定
するものではなく各種フィルム材料があげられる。具体
的には、ポリエステルフィルム,ポリエチレンフィル
ム,ポリプロピレンフィルム等が用いられる。また、紙
あるいは表面にポリエチレンをコート(もしくは薄くラ
ミネート)した紙等も使用することができる。そして、
上記セパレーター表面には、剥離処理を施すことが好ま
しい。上記剥離処理としては、例えば、上記セパレータ
ー材料表面にシリコーンや離型剤として一般に用いられ
る長鎖アルキルアクリレート等を塗布することにより剥
離層を形成することが好ましい。
【0017】そして、本発明の制振用テープは、上記粘
弾性材料を用い、例えば、つぎのようにして作製するこ
とができる。すなわち、上記粘弾性材料を有機溶剤に溶
解した後、この溶液を塗工機械等を用いてセパレーター
上に均一に塗布する。ついで、乾燥することにより上記
溶液中の有機溶剤を除去して粘弾性層を形成した後、テ
ープ状に巻回することにより制振用テープを作製するこ
とができる。
【0018】あるいは、上記粘弾性材料を混合して加熱
溶融し、ホットメルトアプリケーターや押出機を用い
て、一定の厚みのシート状物を成形する。ついで、上記
シート状物をセパレーター上に載置し冷却した後、巻回
することにより制振用テープを作製することもできる。
【0019】本発明の制振用テープとしては、その粘弾
性層の厚みが5〜1000μmでなければならない。特
に音響関連の音質向上のために振動板に貼り合わせるよ
うな用途においては、厚み5〜100μmの範囲に設定
することが好ましい。また、家電製品,OA機器,電子
機器等の振動防止の用途には、厚み50〜1000μm
の範囲に設定することが好ましい。すなわち、粘弾性層
の厚みが5μm未満では、厚みが薄過ぎて制振効果や音
質向上効果が小さくなってしまい、1000μmを超え
るとテープ全体の厚みが厚くなるため、本発明の制振用
テープの使用用途に対する小型化・軽量化を考慮した場
合、機器類の重量増加を招き好ましくないからである。
また、制振用テープにおいてセパレーターの厚みは、例
えば、セパレーターを貼り合わせる際に熱ラミネーター
等を使って貼り合わせる場合は、熱伝導等を考慮した場
合、厚み100μmを超えるものは好ましいものではな
く、厚み25〜50μm程度のものを用いることが好ま
しい。
【0020】さらに、本発明の制振用テープにおいて、
上記粘弾性層の形成材料である粘弾性材料のヤング率が
1×102 〜3×104 N/cm2 でなければならな
い。より好ましくは3×102 〜2×104 N/cm2
で、特に好ましくは5×102〜1×104 N/cm2
である。すなわち、1×102 N/cm2 未満では、巻
回されたテープを均一に巻き戻すことが出来ず、結果と
してテープとしての機能を発揮することができない。ま
た、3×104 N/cm2 を超えると、損失正接(ta
nδ)が小さい値となり、結果的に制振効果や音質向上
効果を得ることができないからである。
【0021】上記粘弾性材料のヤング率は、例えば、つ
ぎのようにして測定・算出される。すなわち、引張り速
度10mm/minにて測定した立ち上がり接線モジュ
ラスから算出される。より詳しく述べると、粘弾性材料
を厚み数十μm〜1mm程度のシート状に形成し、幅1
0〜20mm×長さ100mm程度の短冊状に切断す
る。ついで、これを試験片としてオートグラフ(島津製
作所社製)を用いて引っ張り、立ち上がり接線を100
%伸びのところまで延長した際の強度を読み取りヤング
率とする。なお、チャック間の距離は50mmとする。
【0022】本発明の制振用テープを用い使用対象物に
対する貼り合わせは、例えば、巻回したテープを巻き戻
しながら被着体上に載せて、加熱可能なラミネータロー
ルを通した後、セパレーターを剥離するという方法によ
り容易かつ能率的に貼り合わせ作業を行うことができ
る。
【0023】さらに、本発明の制振用テープは、その使
用目的に併せて適宜の幅に切断することにより、使用時
の作業性がさらに向上する。
【0024】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0025】
【実施例1】(ヤング率14000N/cm2 )スチレ
ン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロックゴム〔比
重0.94,スチレン含有量30重量%,メルトフロー
レート(MFR)6〕100部に対して、石油系の粘着
付与樹脂(アルコンM−100,荒川化学工業社製、軟
化温度100℃)50部およびスチレン系の粘着付与樹
脂(ピコラスティックA−110,ハーキュレス社製、
軟化温度110℃)10部をトルエンに溶解し、固形分
35%の溶液を作製した。
【0026】一方、厚み50μmのポリエステルフィル
ム両面に剥離用のシリコーン(付加型シリコーン、信越
化学社製のKS−778)を塗布してセパレーターを準
備した。
【0027】つぎに、上記セパレーター上に上記溶液を
塗工装置を用い、乾燥後の厚みが100μmとなるよう
に塗布し乾燥した後、巻回することにより粘弾性層の厚
みが100μmの制振用テープを作製した。
【0028】
【実施例2】(ヤング率2700N/cm2 )SBSブ
ロックゴム(比重0.94,スチレン含有量30重量
%,MFR6)100部に対して、テルペン系の粘着付
与樹脂(YSレジンPx#1150,安原化学社製、軟
化温度115℃)40部および老化防止剤としてイルガ
ノックス#1010(チバガイギー社製)1.5部をト
ルエンに溶解し、固形分35%の溶液を作製した。それ
以外は実施例1と同様にして粘弾性層の厚みが100μ
mの制振用テープを作製した。
【0029】
【実施例3】(ヤング率500N/cm2 )SBSブロ
ックゴム(比重0.94,スチレン含有量24重量%,
MFR40)100部に対して、テルペン系の粘着付与
樹脂(YSレジンPx#1150,安原化学社製、軟化
温度115℃)40部をトルエンに溶解し、固形分35
%の溶液を作製した。それ以外は実施例1と同様にして
粘弾性層の厚みが100μmの制振用テープを作製し
た。
【0030】
【実施例4】(ヤング率10000N/cm2 )SEB
Sブロックゴム(SBSの水添ゴム、比重0.91,ス
チレン含有量29重量%,MFR10)100部に対し
て、石油系の粘着付与樹脂(アルコンP−100,荒川
化学工業社製、軟化温度100℃)40部をトルエンに
溶解し、固形分35%の溶液を作製した。それ以外は実
施例1と同様にして粘弾性層の厚みが100μmの制振
用テープを作製した。
【0031】
【実施例5】(ヤング率100N/cm2 )SISブロ
ックゴム(比重0.93,スチレン含有量22重量%,
MFR25)100部に対して、ロジンエステル系樹脂
(エステルガム105,荒川化学工業社製、軟化温度1
05℃)50部およびスチレン系粘着付与樹脂(ピコラ
スティックA−110,ハーキュレス社製、軟化温度1
10℃)10部をトルエンに溶解し、固形分35%の溶
液を作製した。それ以外は実施例1と同様にして粘弾性
層の厚みが100μmの制振用テープを作製した。
【0032】
【実施例6】(ヤング率30000N/cm2 )SBS
ブロックゴム(比重0.95,スチレン含有量38重量
%,MFR3)100部に対して、テルペン系の粘着付
与樹脂(YSレジンPx#1150,安原化学社製、軟
化温度115℃)60部およびスチレン系粘着付与樹脂
(ピコラスティックA−110,ハーキュレス社製、軟
化温度110℃)10部をトルエンに溶解し、固形分3
5%の溶液を作製した。それ以外は実施例1と同様にし
て粘弾性層の厚みが100μmの制振用テープを作製し
た。
【0033】
【比較例1】SBSブロックゴム(比重0.95,スチ
レン含有量38重量%,MFR3)100部に対して、
石油系の粘着付与樹脂(エスコレッツ1202,エクソ
ン化学社製、軟化温度100℃)70部およびスチレン
系の粘着付与樹脂(ピコラスティックA−110,ハー
キュレス社製、軟化温度110℃)50部をトルエンに
溶解し、固形分35%の溶液を作製した。それ以外は実
施例1と同様にして粘弾性層の厚みが100μmの制振
用テープを作製した。
【0034】
【比較例2】SISブロックゴム(比重0.92,スチ
レン含有量15重量%,MFR23)100部に対し
て、石油系の粘着付与樹脂(エスコレッツ1202,エ
クソン化学社製、軟化温度100℃)100部および老
化防止剤としてイルガノックス#1010(チバガイギ
ー社製)1.5部をトルエンに溶解し、固形分35%の
溶液を作製した。それ以外は実施例1と同様にして粘弾
性層の厚みが100μmの制振用テープを作製した。
【0035】
【比較例3】スチレン−ブタジエンゴム(乳化重合のラ
ンダム共重合品、スチレン含有量40重量%、ムーニー
粘度60)100部に対して、石油系の粘着付与樹脂
(アルコンM−100,荒川化学工業社製、軟化温度1
00℃)50部および老化防止剤としてイルガノックス
#1010(チバガイギー社製)1.5部をトルエンに
溶解し、固形分35%の溶液を作製した。それ以外は実
施例1と同様にして粘弾性層の厚みが100μmの制振
用テープを作製した。なお、上記スチレン−ブタジエン
ゴムのムーニー粘度は、ML1+4 100℃にて測定し
た。
【0036】
【比較例4】(ヤング率95N/cm2 )SBSブロッ
クゴム(比重0.93,スチレン含有量18重量%)1
00部に対して、石油系の粘着付与樹脂(エスコレッツ
1202,エクソン化学社製、軟化温度100℃)40
部およびテルペン系の粘着付与樹脂(YSレジンPx#
1150,安原化学社製、軟化温度115℃)40部を
トルエンに溶解し、固形分35%の溶液を作製した。そ
れ以外は実施例1と同様にして粘弾性層の厚みが100
μmの制振用テープを作製した。
【0037】
【比較例5】(ヤング率35000N/cm2 )SBS
ブロックゴム(比重0.95,スチレン含有量38重量
%,MFR3)100部に対して、テルペン系の粘着付
与樹脂(YSレジンPx#1150,安原化学社製、軟
化温度115℃)40部およびスチレン系の粘着付与樹
脂(ピコラスティックA−110,ハーキュレス社製、
軟化温度110℃)20部をトルエンに溶解し、固形分
35%の溶液を作製した。それ以外は実施例1と同様に
して粘弾性層の厚みが100μmの制振用テープを作製
した。
【0038】このようにして得られた実施例および比較
例の各粘弾性材料および各制振用テープを用い、粘弾性
材料のヤング率、制振用テープの各特性〔損失正接(t
anδ)、制振性能としての損失係数およびテープの巻
き戻し性、接着力〕を下記の方法に従って測定・評価し
た。その結果を後記の表1〜表2に示す。
【0039】〔ヤング率〕先に述べた方法により測定・
算出した。
【0040】〔損失正接〕動的粘弾性測定により測定・
算出した。なお、上記動的粘弾性は、レオメトリックス
社製の粘弾性測定装置(商品名:ARES)を用い、直
径8mmのパラレルプレート間に厚み1mmのサンプル
を挟み測定した。測定周波数は10サイクル/秒とし
た。 tanδ=G″/G′
【0041】〔損失係数〕制振用テープの粘弾性層を5
枚重ねて500μmとし、これを厚み0.5mm×幅1
0mm×長さ250mmの2枚のアルミニウム板で挟持
して貼り合わせ試験片を作製した。ついで、上記試験片
を用い、中央支持定常加振法(周波数:1000Hz、
JIS G−0602に準拠)により測定した。
【0042】〔巻き戻し性〕制振用テープを、20℃雰
囲気下、300mm/minの速度で巻き戻し、粘弾性
層の浮きを目視により確認した。その結果、浮きが生じ
ず問題が無かったものを○、何らかの問題(浮き等)が
生じたものを×として表示した。なお、上記「浮き」と
は、制振用テープを巻き戻した際に、粘弾性層が巻下側
セパレーターに取られて浮き上がり均一な巻き戻しがで
きない状態をいう。
【0043】 〔接着力〕ステンレス板(SUS30
4)にテープを貼り90℃のオーブン中で圧着した後、
室温(25℃)にて180°ピーリング試験により接着
力を測定した。なお、剥離速度は10mm/minとし
た。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】上記表1〜表2の結果から、実施例品は、
そのヤング率が1×102 〜3×104 N/cm2 の範
囲内であるため、減衰性が良好であり、かつ巻き戻し性
においても何ら問題がなかった。さらに、接着力に関し
ても優れた値を示した。
【0047】これに対して比較例品は、ヤング率が1×
102 〜3×104 N/cm2 の範囲外であるため、減
衰性に劣る、あるいは巻き戻し性において問題が発生し
た。さらに、接着力も低い値を示した。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の制振用テープ
は、粘弾性材料からなる粘弾性層の少なくとも片面にセ
パレーターが積層されたテープ部材を巻回してなる制振
用テープであり、上記粘弾性層が特定の厚みであり、か
つ上記粘弾性材料が特定のヤング率を備えたものであ
る。このため、比較的小さな部品に対しても効率よく貼
り合わせることができ、かつ制振特性に優れている。し
たがって、小型化・軽量化が急速に進む電子機器,家電
機器,音響機器,OA機器等から発生する振動を効果的
に減衰し、騒音の発生を低減させる。
【0049】そして、上記粘弾性材料が、芳香族ビニル
−共役ジエン系ブロック共重合体およびその水素添加物
の少なくとも一方を主成分とし、特定量の粘着付与樹脂
を含有するものであると、より一層効率よく貼り合わせ
ることができ、かつ制振特性にも一層優れた制振用テー
プを得ることができるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10K 11/162 G10K 11/16 A 11/16 J Fターム(参考) 3J048 BD04 BD05 BD08 EA07 4J002 AF02X BA01X BC02X BK00X BP01W GJ01 4J004 AA05 AB01 DB02 EA01 5D061 AA06 GG01 GG06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘弾性材料からなる粘弾性層と上記粘弾
    性層の少なくとも片面に積層されたセパレーターとから
    なるテープ部材をロール状に巻回してなる制振用テープ
    であって、上記粘弾性層が、厚み5〜1000μmで、
    かつ上記粘弾性材料がヤング率1×102 〜3×104
    N/cm2 であることを特徴とする制振用テープ。
  2. 【請求項2】 上記粘弾性材料が、芳香族ビニル−共役
    ジエン系ブロック共重合体およびその水素添加物の少な
    くとも一方を主成分とし、粘着付与樹脂を含有するもの
    であって、かつ上記粘着付与樹脂の含有量が芳香族ビニ
    ル−共役ジエン系ブロック共重合体およびその水素添加
    物の少なくとも一方100重量部に対して5〜250重
    量部に設定されている請求項1記載の制振用テープ。
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