JP2002105093A - 新規な糖誘導体、その製法及び用途 - Google Patents

新規な糖誘導体、その製法及び用途

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JP2002105093A
JP2002105093A JP2000294445A JP2000294445A JP2002105093A JP 2002105093 A JP2002105093 A JP 2002105093A JP 2000294445 A JP2000294445 A JP 2000294445A JP 2000294445 A JP2000294445 A JP 2000294445A JP 2002105093 A JP2002105093 A JP 2002105093A
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fatty acid
acid ester
sucrose fatty
glucosyl
surfactant
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Kumiko Tachikawa
久美子 太刀川
Jiro Sasaki
次郎 佐々木
Hiroshi Asano
浩志 浅野
Satoru Nakada
悟 中田
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性が高く取り扱いは簡単で、さらに、乳
化および可溶化に対し安定な乳化物および可溶化物を与
え、かつ異臭や異味を呈することのない新規な界面活性
剤と、それを添加してなる乳化・可溶化組成物並びに飲
食物を提供する。 【解決手段】 糖転移酵素および/または糖加水分解酵
素を用いてショ糖脂肪酸エステルと単糖類もしくは二糖
類以上の糖類とを転移反応させることにより生成する糖
誘導体すなわちα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル、
およびそれを含有する混合組成物は、水溶解性が高く取
り扱いが容易で、乳化および可溶化に対し安定な乳化・
可溶化物を与え、かつこのものは食品用界面活性剤とし
て好適に使用でき、得られた飲食物は組織が微細で安定
性に優れ、異臭や異味を呈さない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、界面活性剤として
医薬、食品用に使用可能な糖誘導体に関するものであ
る。詳しくは、既存の親水性界面活性剤において問題と
なっていた異味や臭気が改善され、同時に水溶解性が向
上された、乳化および可溶化に対し安定な乳化物および
可溶化物を与える糖誘導体とその製法、それを主成分と
する食品用界面活性剤、そしてそれを使用してなる乳化
・可溶化組成物および飲食物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、食品用の乳化剤としてショ糖
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビ
タン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル(PGエステル)、レシチン等が一般的に使われて
いる。
【0003】ショ糖脂肪酸エステルは、ポリグリセリン
脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステルと同様、H
LBのバリエーションが広く、水中油型、油中水型いず
れの型のエマルション形性にも有効に働き、無毒で安定
的な乳化物および可溶化物を得ることが出来ることか
ら、界面活性剤として食品や医薬品など幅広い分野で用
いられる。
【0004】しかし、汎用のショ糖脂肪酸エステルは乳
化力がそれほど強いものではなく、またモノエステルば
かりではなくジエステル、トリエステルを含み、水溶性
が不十分である。そのため、可溶化や乳化を行うには、
過剰量のショ糖脂肪酸エステルを添加する必要があり、
独特の風味のため、異臭や異味による製品の劣化を引き
起こす原因となっていた。また、これを改善するため、
高純度にモノエステルを精製する手法もあるが、これを
用いて乳化を行っても、親水部としてのショ糖の水和層
が弱く、乳化粒子が合一、クリーミングしやすい傾向に
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、水溶性が高く取り扱いは簡単で、さらに、乳化およ
び可溶化に対し安定な乳化物および可溶化物を与え、か
つ異臭や異味を呈することのない新規な界面活性剤、及
びこれを添加した乳化・可溶化組成物並びに飲食物を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる状況に
鑑み、鋭意研究を行った結果、糖転移酵素および/また
は糖加水分解酵素でショ糖脂肪酸エステルに単糖類もし
くは二糖類以上の糖類を転移反応させることにより生成
する新規な糖誘導体が、上記の目的を達成できることを
見いだした。すなわち、上記の新規糖誘導体が、水溶性
が高く取り扱いは簡単で、乳化および可溶化に対し安定
な乳化物および可溶化物を与え、かつ異臭や異味を呈す
ることのない有用な新規界面活性剤であることを見いだ
した(以後、上記の新規糖誘導体をα−グルコシルショ
糖脂肪酸エステルと称する)。さらに、α−グルコシル
ショ糖脂肪酸エステルを含有して成る飲食物が、微細で
安定性に優れるのみならず、既存の界面活性剤に起因す
る異臭や異味の感じられない品質となることを見いだ
し、本発明を完成させた。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるα−グルコシルシ
ョ糖脂肪酸エステルとは、下記一般式1のような構造式
を有する化合物であり、ショ糖脂肪酸エステルのショ糖
部位のグルコース4位水酸基に単糖もしくはマルトオリ
ゴ糖がα−結合した構造をもつ。
【0008】
【化2】一般式1 式中、Rは水素原子または脂肪酸残基(炭素数8〜22
の、飽和または不飽和の直鎖もしくは、分岐鎖のもの
で、部分的にヒドロキシル化されたものも含む)であ
り、Rのうち少なくとも1つ以上が脂肪酸残基である。
Rの構造は例えば、R=CO(CH2)nCH3(n=6〜20)
で表せる。またGは単糖もしくは二糖以上のマルトオリ
ゴ糖残基である。
【0009】本発明は、上記糖部分とショ糖脂肪酸エス
テル部分との複数の組み合わせの中から選ばれるα−グ
ルコシルショ糖脂肪酸エステルおよびそれを含有する組
成物に関するものである。
【0010】α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルは、
(1)ショ糖脂肪酸エステル、(2)糖転移酵素および
/または糖加水分解酵素、および(3)単糖類もしくは
二糖類以上の糖類を、各種緩衝液を溶媒として反応させ
ることにより生成する。
【0011】この反応に用いる(1)ショ糖脂肪酸エス
テルは、ショ糖を親水基とし、脂肪酸を疎水基としてエ
ステル結合させて得た両親媒性物質であり、食品用等に
一般的に用いられている。このショ糖脂肪酸エステルの
脂肪酸残基としては、天然脂肪酸、合成脂肪酸が挙げら
れ、直鎖状でも分岐状でも構わない。また、飽和脂肪酸
でも不飽和脂肪酸でもよく、さらに部分的にヒドロキシ
ル化された脂肪酸であってもよい。脂肪酸残基の炭素数
としては、好ましくは8個以上、さらに好ましくは12
〜22個のものがよく、脂肪酸残基として具体的には、
カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等
のアルカン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸等
の直鎖アルケン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキド
ン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の
アルカンジ、トリ、テトラ、ペンタ及びヘキサエン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシ脂肪酸、
イソステアリン酸等の分岐脂肪酸が挙げられる。また、
これらのショ糖脂肪酸エステルは、その合成特性から、
モノエステル、ジエステル、トリエステル及びそれ以上
のポリエステル、またそれらの混合物であってもよい。
これらのショ糖脂肪酸エステルは、原料入手の簡便さか
ら市販品でも構わない。具体的には、三菱化学フーズ社
製のリョートーシュガーエステル シリーズ、第一工業
製薬社製のDKエステル シリーズなどが流通しており
入手しやすい。
【0012】この反応に用いる(2)糖転移酵素および
/または糖加水分解酵素は、その酵素に好適の基質すな
わち単糖類もしくは二糖類以上の糖類から成るα−グル
コシル糖化合物とショ糖脂肪酸エステルとを含有する水
溶液にて反応させるとき、ショ糖脂肪酸エステルを分解
せずにα−グルコシルショ糖脂肪酸エステルを生成する
ものであれば自由に用いることができる。以後、上記条
件を満たす酵素群をα−グルコシル糖転移酵素と称す
る。
【0013】例えば、豚の肝臓のような動物起源、ソバ
の種子のような植物起源、ムコール(Mucor)属、ペニシ
リウム(Penicillium)属に属するカビ、サッカロミセス
(Saccharomyces)属に属する酵母等各種起源から調製さ
れるα−グルコシダーゼ(E.C.3.2.1.2
0)、各種微生物、特にバチルス(Bacillus)属に属する
細菌、アスペルギルス(Aspergillus)属に属するカビ等
から調製されるシクロデキストリングルカノトランスフ
ェラーゼ(E.C.2.4.1.19)、ロイコノスト
ック(Leuconostoc)属に属する細菌等から調製されるデ
キストランシュクラーゼ(E.C.2.4.1.5)、
アセトバクター(Acetobacter)属に属する細菌等から調
製されるデキストリンデキストラナーゼ(E.C.2.
4.1.2)、ネイセリア(Neisseria)属に属する細菌
等から調製されるアミロシュクラーゼ(E.C.2.
4.1.4)等もα−グルコシル糖転移酵素として有利
に用いることができる。
【0014】これらの酵素は、前記の条件を満足しさえ
すれば、必ずしも精製して使用する必要はなく、通常は
粗製品を使用することができる。
【0015】例えば、動植物起源の場合は、動植物の組
織を磨砕抽出した溶液を硫安等で塩析するか、またはア
ルコール、アセトン等の有機沈殿剤で沈殿分離した粗製
のα−グルコシル転移酵素で目的を達することができ
る。必要ならば、公知の各種方法でさらに精製して用い
ればよい。
【0016】また、微生物の場合にはバクテリア、カ
ビ、酵母等の各種のものが知られている。その酵素の生
産方法には麹培養のような固体培養と、タンク培養のよ
うな液体培養とが通常行われる。固体培養したものから
α−グルコシル転移酵素を調製するには動植物の場合と
同様に抽出し、必要に応じて公知の方法によって精製し
て使用すればよい。液体培養したものからのα−グルコ
シル転移酵素を利用するには培養物をそのまま使用する
こともできるが、通常は不溶物を除去した上清の酵素を
利用するか、場合によっては菌体の酵素をそのままかま
たは抽出して利用すればよい。また、必要に応じてさら
に精製したα−グルコシル転移酵素を用いてもよい。さ
らに、市販されているα−グルコシル転移酵素を利用す
ることもできる。
【0017】また、固定化されたα−グルコシル転移酵
素をバッチ式で反応に利用することも自由である。
【0018】以上に述べたように、α−グルコシル糖転
移酵素としては、微生物由来のものまたは動植物由来の
ものいずれにおいてもα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テルを製造できるが、中でもバチルスステアロサーモフ
ィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のシクロ
デキストリングルカノトランスフェラーゼを使用すると
収率がよく好ましい。
【0019】この反応における(3)単糖類もしくは二
糖類以上の糖類は、同時に用いるα−グルコシル転移酵
素によって、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルが生
成するものであればよい。従って、α−グルコシルショ
糖脂肪酸エステルの生成を容易にするためにはα−グル
コシル糖転移酵素に好適な基質、すなわち澱粉部分分解
物や砂糖等が選ばれる。例えば、α−グルコシル糖転移
酵素としてα−グルコシダーゼ(E.C.3.2.1.
20)を用いる際にはマルトース、マルトトリオース、
マルトテトラオース等のマルトオリゴ糖、またはD.
E.約10〜70の澱粉部分分解物、砂糖等のα−グル
コシル糖化合物が、α−アミラーゼ(E.C.3.2.
1.1)を用いる際にはD.E.1以下の澱粉糊化物か
らD.E.約30の澱粉部分分解物(デキストリン)ま
でのα−グルコシル糖化合物が、シクロデキストリング
ルカノトランスフェラーゼ(E.C.2.4.1.1
9)を用いる際にはシクロデキストリン、またはD.
E.1以下の澱粉糊化物からD.E.約60の澱粉部分
加水分解物までのα−グルコシル糖化合物が、デキスト
ランシュクラーゼ(E.C.2.4.1.5)を用いる
際には砂糖が好適である。以後、上記条件を満たす糖類
をα−グルコシル糖化合物と称する。
【0020】この反応に用いるショ糖脂肪酸エステル
は、反応液中の濃度を約0.1〜約20w/w%とし、
α−グルコシル糖化合物は約1〜約50w/w%とすれ
ばよい。またこの際、ショ糖脂肪酸エステルに対するα
−グルコシル糖化合物の比率は固形物重量当たり、約
0.5〜約500倍の範囲が好ましい。
【0021】反応液のpHと温度は、α−グルコシル転
移酵素が反応してα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル
を生成すれば良く、一般にはpH3〜10、温度20〜
80℃が選ばれる。また、ショ糖脂肪酸エステルを可溶
化させ転移反応を進めるために、親水性の有機溶媒を適
量添加することができる。
【0022】このようにしてα−グルコシルショ糖脂肪
酸エステルを生成せしめた反応溶液は、そのままでも界
面活性剤として使用できる。また、必要に応じて酵素を
加熱失活させ、次いで濾過した濾液をイオン交換樹脂
(例えばH型強酸性イオン交換樹脂およびOH型弱塩基
性イオン交換樹脂)を用いて脱塩し、これを濃縮してシ
ラップ状の界面活性剤とするか、または乾燥、粉末化し
て粉末状の界面活性剤とすることもできる。この際、濃
縮、乾燥、粉末化は公知の方法、例えば減圧濃縮、真空
乾燥、噴霧乾燥等の各種の方法が自由に用いられる。
【0023】なお、アスコルビン酸やルチン等に対して
グルコース残基転移作用を有する種々の酵素を作用させ
ることにより糖付加物が得られることは公知である(特
公昭48−38158号公報、特公昭54−32073
号公報等)が、ショ糖脂肪酸エステルにマルトースまた
はマルトオリゴ糖等の澱粉部分加水分解物を混合し、上
記の如き酵素を作用させてショ糖脂肪酸エステルに転移
させた物質を製造したという例はみられない。
【0024】本発明によれば、(A)界面活性剤、
(B)油性物質、(C)水、および必要に応じて(D)
可溶化助剤から構成される乳化・可溶化組成物におい
て、(A)の界面活性剤としてα−グルコシルショ糖脂
肪酸エステルを単独または少なくとも一つ配合すること
で、組成物を微細化し安定性を向上させることができ
る。
【0025】(A)の界面活性剤としては、α−グルコ
シルショ糖脂肪酸エステルと、本発明の目的達成を阻害
しない範囲で、既存の一般的な界面活性剤を1種または
複数組み合わせて共存させることができる。α−グルコ
シルショ糖脂肪酸エステルと併用できる界面活性剤とし
ては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル(PGエステル)、ステアロイル乳酸カルシウム、エ
ンジュサポニン、大麦穀皮抽出物、キラヤ抽出物、酵素
処理大豆サポニン、酵素処理レシチン、植物性ステロー
ル、植物レシチン、スフィンゴ脂質、大豆サポニン、胆
汁末、チャ種子サポニン、動物性ステロール、トマト糖
脂質、ビートサポニン、分別レシチン、ユッカフォーム
抽出物、卵黄レシチン等が挙げられる。
【0026】α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルと既
存の界面活性剤は、(A)界面活性剤組成中、α−グル
コシルショ糖脂肪酸エステル:一般的乳化剤=10:0
〜0.1:9.9(重量比)の割合で配合される。ただ
しα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル自身の界面活性
能から、特に10:0〜4:6(重量比)が好ましい。
【0027】(B)油性物質としては、可食性油性材料
全般、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、オリーブ
油、ヤシ油、サフラワー油、ヒマワリ油、米油、牛脂、
豚脂、魚油などの動植物油脂;C5〜C12の中鎖飽和
脂肪酸トリグリセライド等の加工食用油脂;オレンジ、
レモン、ライム、グレープフルーツなどの柑橘類精油、
花精油、ペパーミント油、スペアミント油、スパイス油
などの植物精油;肝油、ビタミンA、ビタミンA油、ビ
タミンB2酪酸エステル、天然ビタミンE混合物などの
油溶性ビタミン類;β−カロチン、パプリカ色素、アナ
トー色素及びクロロフィルなどの油溶性天然色素類;コ
ーラナッツエキストラクト、コーヒーエキストラクト、
ワニラエキストラクト、ココアエキストラクト、紅茶エ
キストラクト、スパイス類エキストラクト等の油性のエ
キストラクト及びこれらのオレオレジン類;合成香料化
合物、油性調合香料組成物及びこれらを任意で混合して
なる油性着香料;等が例示できる。これら可食性油性材
料は任意の混合物として適用することができる。
【0028】(D)可溶化助剤としては、水溶性で1分
子中に水酸基を2個以上有するものの中から自由に選択
することができる。例えばグリセリン;プロピレングリ
コール;グルコース、フラクトース、マルトース、砂
糖、水飴、果糖ブドウ糖液糖、マルトオリゴ糖、セロオ
リゴ糖、キシロオリゴ糖等の糖類;ソルビトール、マル
チトール、エリスリトール、キシリトール、パラチニッ
ト等の糖アルコール類;等が例示でき、これらから1種
または2種以上を適宜選択して使用できる。
【0029】本発明のα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テルは、種々の乳化飲食物に好適に使用できる。その際
には必要に応じて、本発明の効果を失わない範囲で、通
常飲食物に使用される材料を適宜配合することができ
る。
【0030】飲食物の例としては、ソース、マヨネー
ズ、ドレッシングなどの調味料;シャーベットなどの冷
菓;アイスクリーム、ホイップクリーム、コーヒーホワ
イトナーなどの乳製品;パン、スポンジケーキなどのベ
ーカリー類;チョコレート、ビスケットなどの菓子;果
実飲料、乳性飲料、スポーツドリンク、コーヒードリン
ク、紅茶ドリンク、ココアなどの清涼飲料および嗜好飲
料;などが挙げられる。
【0031】乳化飲食物に関して、α−グルコシルショ
糖脂肪酸エステルの配合量は特に限定はされないが、安
定的かつ微細で均一な組織を与えるためには、乳化飲食
物中に0.0005〜20重量%配合するのが好まし
い。配合量が0.0005重量%未満である場合は界面
活性能が認められず、一方20重量%を越える場合は機
能が飽和する。
【0032】
【実施例】以下の実施例に従って、本発明についてより
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0033】<実施例1>デキストリン240gを20
mM酢酸塩緩衝液(pH5.5)900mlに加熱溶解
し、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製DKエス
テルSS、モノエステル100%)60gを添加した。
これに、バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus s
tearothermophilus)由来のシクロデキストリングルカ
ノトランスフェラーゼ3000単位を加えて、60℃で
24時間反応した。反応物はn−ブタノール抽出後、吸
着樹脂(三菱化成社製ダイヤイオンHP−20)処理を
行い、凍結乾燥によりα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テル混合組成物54.0gを得た。
【0034】<実施例2>実施例1に従って製造したα
−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物10gを
シリカゲルカラムで分離し、α−グルコシルショ糖脂肪
酸エステルの成分の一部を単離した。混合組成物におけ
る各成分の比率は、ショ糖脂肪酸エステルが65重量
%、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分が12
重量%であった。
【0035】<実施例3>デキストリン240gを20
mM酢酸塩緩衝液(pH5.5)900mlに加熱溶解
し、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ社製リョー
トーシュガーエステルP−1670、モノエステル80
%)60gを添加した。これに、バチルスステアロサー
モフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のシ
クロデキストリングルカノトランスフェラーゼ3000
単位を加えて、60℃で24時間反応した。反応物はn
−ブタノール抽出後、吸着樹脂(三菱化成社製ダイヤイ
オンHP−20)処理を行い、凍結乾燥によりα−グル
コシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物53.7gを得
た。
【0036】<実施例4>実施例3に従って製造したα
−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物10gを
シリカゲルカラムで分離し、α−グルコシルショ糖脂肪
酸エステルの成分の一部を単離した。混合組成物におけ
る各成分の比率は、ショ糖脂肪酸エステルが68重量
%、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分が12
重量%であった。
【0037】<実施例5>マルトース20.0gを50
mM酢酸緩衝液(pH5.5)50mlに溶解し、ショ
糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製DKエステルS
S、モノエステル100%)5.0gを添加した。これ
に、α−グルコシダーゼ300単位を加えて、40℃で
24時間反応した。反応物はn−ブタノール抽出後、吸
着樹脂(三菱化成社製ダイヤイオンHP−20)処理を
行い、凍結乾燥によりα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テル混合組成物4.5gを得た。
【0038】<実施例6>実施例5に従って製造したα
−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物1gをシ
リカゲルカラムで分離し、α−グルコシルショ糖脂肪酸
エステルの成分の一部を単離した。混合組成物における
各成分の比率は、ショ糖脂肪酸エステルが66重量%、
α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分が11重量
%であった。
【0039】<実施例7>デキストリン20.0gを2
0mM酢酸緩衝液(pH5.5)50mlに溶解し、シ
ョ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製DKエステルS
S、モノエステル100%)5.0gをアセトン25m
lにて溶解させたものを添加した。これに、α−アミラ
ーゼ300単位を加えて、40℃で24時間反応した。
反応物はn−ブタノール抽出後、吸着樹脂(三菱化成社
製ダイヤイオンHP−20)処理を行い、凍結乾燥によ
りα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物4.
7gを得た。
【0040】<実施例8>実施例7に従って製造したα
−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物1gをシ
リカゲルカラムで分離し、α−グルコシルショ糖脂肪酸
エステルの成分の一部を単離した。混合組成物における
各成分の比率は、ショ糖脂肪酸エステルが68重量%、
α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分が12重量
%であった。
【0041】<実施例9>デキストリン20.0gを2
0mM酢酸緩衝液(pH5.5)50mlに溶解し、シ
ョ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ社製リョートーシ
ュガーエステルS−1170、モノエステル70%)
5.0gをアセトン25mlにて溶解させたものを添加
した。これに、バチルスステアロサーモフィラス(Baci
llus stearothermophilus)由来のシクロデキストリン
グルカノトランスフェラーゼ300単位を加えて、60
℃で24時間反応した。反応物はn−ブタノール抽出
後、吸着樹脂(三菱化成社製ダイヤイオンHP−20)
処理を行い、凍結乾燥によりα−グルコシルショ糖脂肪
酸エステル混合組成物4.5gを得た。
【0042】<実施例10>実施例9に従って製造した
α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物1gを
シリカゲルカラムで分離し、α−グルコシルショ糖脂肪
酸エステルの成分の一部を単離した。混合組成物におけ
る各成分の比率は、ショ糖脂肪酸エステルが64重量
%、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分が12
重量%であった。
【0043】[試験例1]実施例2,4,6,8および
10にて得られたα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル
一成分につき、薄層クロマトグラフィーにて分析した。
α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分のRf値は
概ね0.33〜0.42の範囲内であった。 (薄層クロマトグラフィー条件) 薄層:Merck社製 Kieselgel 60 F254 展開溶媒:クロロホルム/メタノール/酢酸/水=40
/20/2/2
【0044】[試験例2]実施例2,4,6,8および
10にて得られたα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル
一成分につき、各々0.01gをとり、0.1N水酸化
カリウム/50%エタノール溶液を10ml添加し、室
温で1時間処理してアルカリ加水分解物を得た。これら
を薄層クロマトグラフィーにて展開した結果、加水分解
反応により生成する糖はエルロース、すなわちショ糖の
α−グルコシル化物と(グルコース1分子転移物)一致
した。従って実施例1,3,5,7および9に示す何れ
の方法でもα−グルコシルショ糖脂肪酸エステルが確か
に生成することを確認した。
【0045】(薄層クロマトグラフィー条件) 薄層:Merck社製 Kieselgel 60 F254 展開溶媒:クロロホルム/メタノール/酢酸/水=14
/12/1/3二回展開 エルロースRf値=0.66
【0046】[試験例3]実施例1にて得られたα−グ
ルコシルショ糖脂肪酸エステルにつき、実施例2に示す
α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル一成分とは異なる
成分2点を薄層クロマトグラフィーにて分取し、試験例
2と同様の手法にてアルカリ加水分解物2点を得た。加
水分解物2点の薄層クロマトグラムは、ショ糖のグルコ
ース2分子および3分子転移物のそれと一致した。実施
例3,5,7および9に示すα−グルコシルショ糖脂肪
酸エステルにおいても同様の結果が得られた。以上より
実施例1,3,5,7および9に示す何れの方法もα−
グルコシルショ糖脂肪酸エステル、すなわちショ糖脂肪
酸エステルのグルコース1〜3分子転移物を与えること
が明らかとなった。 (薄層クロマトグラフィー条件) 薄層:Merck社製 Kieselgol 60 F254 展開溶媒:クロロホルム/メタノール/酢酸/水=14
/12/1/3二回展開 ショ糖のグルコース2分子転移物 Rf値=0.61 ショ糖のグルコース3分子転移物 Rf値=0.56
【0047】<実施例11> (α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルの水溶解性試
験)常温のイオン交換水100mlに対し、実施例1〜
10により製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エステ
ルおよび混合組成物、および市販のショ糖脂肪酸エステ
ル(第一工業製薬社製DKエステルSS、および三菱化
学フーズ社製リョートーシュガーエステルP−167
0)0.1gまたは1gを投入し、スターラーにて20
分間攪拌し、続いて70℃に加温した後10℃まで冷却
した。一連を目視にて評価した結果を表1に示す。
【0048】
【表1】 表1より、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルは常温
の水に容易に溶解し、ショ糖脂肪酸エステルより水溶解
性に優れることが確認できた。
【0049】<実施例12> (α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルの味質試験)常
温のイオン交換水100mlに対し、実施例2,4,
6,8および10により製造したα−グルコシルショ糖
脂肪酸エステル、または市販のショ糖脂肪酸モノエステ
ル(第一工業製薬社製DKエステルF−160)0.1
gを投入し、スターラーにて20分間攪拌したものの味
質と臭気を評価した。結果を表2に示す。
【0050】
【表2】 表2より、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルの水溶
液は異味や臭気を呈さず、これらの点でショ糖脂肪酸エ
ステルより優れることが確認できた。
【0051】<実施例13> (天然ビタミンEの可溶化試験)実施例1により製造し
たα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物と実
施例2により製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テル、さらに市販のショ糖脂肪酸エステル(第一工業製
薬社製DKエステルSS)を200ml容ビーカーに各
々1g秤量し、精製水98.97gを加え、約60℃ま
で加温して各々の水溶液を調製した。これら3種の水溶
液に、約50℃の条件で攪拌しながら0.03gの天然
ビタミンE(エーザイ社製イーミックス−70L)を加
え、可溶化した。その後、常温に戻し、さらにその安定
性確認のため5℃まで冷却し目視で評価した。その結果
を表3に示す。
【0052】
【表3】 表3より、本発明のα−グルコシルショ糖脂肪酸エステ
ルとこれを含む混合組成物は安定な可溶化物を与えるこ
とが確認できた。
【0053】<実施例14> (大豆油の乳化能試験)実施例7により製造したα−グ
ルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物と実施例8に
より製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エステル、さ
らに市販のショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製D
KエステルSS)を各々3gとり、グリセリン7gを加
えて十分に攪拌した。そこへ大豆油25gを約70度で
攪拌しながら加え十分に練り込んだ。その後、約75℃
に加熱した精製水65gを攪拌しながら加え、冷却して
乳化物を得た。得られた各乳化物を、さらに安定性確認
するため100倍に希釈し試験管で常温24時間放置
後、目視でその安定性を判断した。その結果を表4に示
す。
【0054】
【表4】 表4より、本発明のα−グルコシルショ糖脂肪酸エステ
ルおよびその混合組成物は、乳化剤として安定な乳化物
を与えることを確認できた。
【0055】<実施例15> (ドレッシング様乳化液の製造および評価)穀物酢(p
H=2.4)350mlおよび水150mlを混合し、
実施例1により製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エ
ステル混合組成物、または市販のショ糖脂肪酸エステル
(第一工業製薬社製 DKエステルSS)をそれぞれ5
g添加した。サラダ油500mlを徐々に添加しながら
ホモミキサーで1分間攪拌して均一に乳化した。得られ
たドレッシング様乳化液は室温で放置し、全体の高さに
占める乳化層の高さの割合を測定した。計算式を数1
に、結果を表5に示す。
【0056】
【数1】
【0057】
【表5】 表5より、本発明のα−グルコシルショ糖脂肪酸エステ
ルおよびその混合組成物は、乳化剤として安定な乳化物
を与えることを確認できた。
【0058】<実施例16,17、比較例1,2> (ミルクティーの製造および評価)市販の紅茶葉を常法
により熱水抽出し、表6に示す処方に従って砂糖、実施
例1により製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エステ
ル混合組成物または市販のショ糖脂肪酸エステル(三菱
化学フーズ社製リョートーシュガーエステルP−167
0)を添加し、混合・攪拌し70℃に昇温した。次に7
0℃に調整した牛乳を徐々に添加しながら攪拌し、ホモ
ミキサーで30秒間処理して、ミルクティーを試作し
た。得られたミルクティーは97℃殺菌処理後、40℃
で7日間静置、乳化の状態を目視で観察した。また熟練
したパネラー15名を用いて官能評価を行った。結果を
表7に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】 表7より、α−グルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組
成物添加区の乳化適性は、市販のショ糖脂肪酸エステル
添加区より優れていた。さらにα−グルコシルショ糖脂
肪酸エステル混合組成物添加区は、ショ糖脂肪酸エステ
ル添加区と比較してショ糖脂肪酸エステル特有の異臭や
異味がほとんど感じられず、良好な味質を示した。
【0061】<実施例18> (シャーベットの製造および評価)水58重量部、果糖
ブドウ糖液糖20重量部、オレンジ果汁20重量部、脱
脂粉乳1重量部、ショートニング1重量部に対して、実
施例1により製造したα−グルコシルショ糖脂肪酸エス
テル混合組成物を0.07重量部およびグリセリン脂肪
酸エステル(理研ビタミン社製ポエムBS−20)0.
03重量部を添加し、混合・攪拌、冷却してシャーベッ
トを試作した。このものは、既存界面活性剤特有の臭気
が感じられず、味質も良好なものであった。
【0062】<実施例19> (スポンジケーキの製造および評価)小麦粉100重量
部、卵90重量部、砂糖80重量部、水50重量部、バ
ター5重量部に対して、実施例1により製造したα−グ
ルコシルショ糖脂肪酸エステル混合組成物を0.3重量
部およびショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ社製リ
ョートーシュガーエステルS−1670)0.3重量部
を添加し、混合・攪拌・焼成しスポンジケーキを試作し
た。このものは既存界面活性剤特有の臭気が感じられ
ず、味質も良質で食感も優れるものであった。
【0063】
【発明の効果】本発明を実施することにより、水溶性が
高く取り扱いは簡単で、さらに、乳化および可溶化に対
し安定な乳化物および可溶化物を与え、かつ異臭や異味
を呈することのない新規な糖誘導体、α−グルコシルシ
ョ糖脂肪酸エステルとその製法、及びα−グルコシルシ
ョ糖脂肪酸エステルを使用して成る乳化・可溶化組成物
および飲食物を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08B 37/00 C08B 37/00 J 4C057 C12P 19/18 C12P 19/18 4C090 19/20 19/20 4D077 // B01F 17/56 B01F 17/56 (72)発明者 佐々木 次郎 山口県岩国市飯田町2−8−1 日本製紙 株式会社化成品開発研究所内 (72)発明者 浅野 浩志 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目7番地 日本メナード化粧品株式会社総合研究所内 (72)発明者 中田 悟 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目7番地 日本メナード化粧品株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4B014 GB21 GL10 4B027 FB08 FC05 FC10 FE06 FK04 FK18 FP85 4B032 DB06 DG02 DK13 DL03 4B047 LB09 LE03 LG36 LG66 LP03 4B064 AF04 CA21 CB30 CC03 CD09 CD19 DA01 DA10 4C057 AA17 BB04 CC01 DD01 HH03 4C090 AA02 AA04 AA08 BA07 BA97 BB12 BB36 BB52 BB92 BD03 CA42 DA27 4D077 AA02 AB08 AC01 BA15 DC17Z DC27Z DC34X

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖転移酵素および/または糖加水分解酵
    素を用いてショ糖脂肪酸エステルと単糖類もしくは二糖
    類以上の糖類とを転移反応させることにより生成するα
    −グルコシルショ糖脂肪酸エステル。
  2. 【請求項2】 α−グルコシルショ糖脂肪酸エステルが
    下記一般式1で表される請求項1記載のα−グルコシル
    ショ糖脂肪酸エステル。 【化1】一般式1 [但し式中Rは水素原子または脂肪酸残基(炭素数8〜
    22の、飽和または不飽和の直鎖もしくは分岐鎖のもの
    で、部分的にヒドロキシル化されたものも含む)であ
    り、Rのうち少なくとも1つが脂肪酸残基であり、また
    Gは単糖もしくは二糖以上のマルトオリゴ糖残基を示
    す]
  3. 【請求項3】 糖転移酵素および/または糖加水分解酵
    素を用いてショ糖脂肪酸エステルと単糖類もしくは二糖
    類以上の糖類とを転移反応させることによる請求項1ま
    たは2記載のα−グルコシルショ糖脂肪酸エステルの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のα−グルコシル
    ショ糖脂肪酸エステルを単独、または少なくとも1つ配
    合することを特徴とするα−グルコシルショ糖脂肪酸エ
    ステル組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のα−グルコシル
    ショ糖脂肪酸エステルを主成分とする食品用界面活性
    剤。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の食品用界面活性剤を使用
    して成る乳化・可溶化組成物および飲食物。
  7. 【請求項7】 (A)界面活性剤、(B)油性物質、
    (C)水および必要に応じて(D)可溶化助剤から構成
    され乳化・可溶化組成物において、(A)の界面活性剤
    としてα−グルコシルショ糖脂肪酸エステルを単独また
    は少なくとも一つ配合する請求項6記載の乳化・可溶化
    組成物および飲食物。
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