JP2002104852A - 高強度セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物 - Google Patents

高強度セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物

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JP2002104852A JP2000295692A JP2000295692A JP2002104852A JP 2002104852 A JP2002104852 A JP 2002104852A JP 2000295692 A JP2000295692 A JP 2000295692A JP 2000295692 A JP2000295692 A JP 2000295692A JP 2002104852 A JP2002104852 A JP 2002104852A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な作業性を保持したままで高強度を発現
できる、高強度セメント混和材、及びそれを用いたセメ
ント組成物を提供すること。 【解決手段】 (1)高性能減水剤と鹸化度95mol
%以上のポリビニルアルコールを主成分とする高強度セ
メント混和材、(2)石膏類及び/又は炭酸カルシウム
を配合することを特徴とする(1)の高強度セメント混
和材、(3)活性シリカを配合することを特徴とする
(1)又は(2)の高強度セメント混和材、(4)セメ
ントに(1)〜(3)のいずれかの高強度セメント混和
材を配合することを特徴とするセメント組成物を構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モルタルやコンク
リートに使用される、モルタルフローの低下やコンクリ
ートのスランプロスを改善した良好な作業性で、かつ、
高強度を発現するセメント混和材及びそれを用いたセメ
ント組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来、高性能減水剤は、リグニンスルホン
酸塩系やポリオール系、オキシカルボン酸塩系などの一
般的な減水剤と比較して減水率が大きく、また、ポリカ
ルボン酸塩系の高性能AE減水剤と比較して比較的多量
に添加しても凝結硬化に対する遅延性が小さく、かつ、
空気連行性も小さいので高強度モルタル又はコンクリー
トの製造に好適である。しかしながら、フローの低下や
スランプロスが大きいために、生コンプラントで練混ぜ
て運搬して打設する現場打ちのモルタルやコンクリート
には使用されないという課題を有している。そして、高
性能減水剤はコンクリートの処理時間が15分程度と短
いコンクリート製品の製造のみに使用されているが、こ
の製品工場においてもトラブルが発生して30分以上放
置されると成形できない場合があるという課題を有す
る。
【0003】一方、鹸化度95mol%以上のポリビニル
アルコールは、水に不溶又は難溶性であり、通常は繊維
や紙の加工用として使用されており、モルタルやコンク
リートには使用されない(通常、壁用モルタルなどに使
用されるものは鹸化度の低い易溶性のポリビニルアルコ
ールである)が、高性能減水剤とポリビニルアルコール
を併用することにより遠心力成形時の脱水性が向上する
として遠心力成形方法が提案されている(特開昭61-127
653号公報)。しかしながら、この提案では遠心力成形
性を改善するにはポリビニルアルコールであれば何でも
良く、鹸化度などの制限はないし、本発明の目的である
高性能減水剤を添加したモルタルフローの低下やコンク
リートのスランプロスを改善する効果については全く示
唆されていない。
【0004】セメントには既に石膏類が凝結を正常化す
るために、モルタルやコンクリートが膨張しない範囲
(セメントの種類によりJIS規格値が設定されている。
添加される石膏の種類は一般には二水石膏である)で添
加されている。炭酸カルシウムは増量材としてセメント
に対して5%以下で有れば添加しても良いことになって
いるが、このように規定量の石膏や、石膏と炭酸カルシ
ウムが添加されていても高性能減水剤を添加したモルタ
ルフローの低下やコンクリートのスランプロスを改善す
る効果はない。ましてや、本発明のように、さらに多く
の石膏類及び/又は炭酸カルシウムを配合しても、その
配合量の多寡に関係なく高性能減水剤を添加したモルタ
ルのフロー低下やコンクリートのスランプロスを改善す
る効果はない。そして、鹸化度95mol%以上のポリ
ビニルアルコール有するフロー低下やスランプロスの改
善効果を助長することも知られていない。なお、石膏類
の中でもII型の無水石膏は、通常セメントに比較的多量
に配合することにより、常圧蒸気養生及び常温において
強度を高めることは知られており、高強度コンクリート
の製造に利用されている。
【0005】活性シリカの微粉末は、セメントの水和反
応によって生成する水酸化カルシウムと反応してCaO
−SiO2−H2O水和物を生成して強度を高めることは
知られているが、高性能減水剤を添加したモルタルのフ
ロー低下やコンクリートのスランプロスはむしろ促進さ
れるという課題がある。そして、鹸化度95mol%以
上のポリビニルアルコールが、この活性シリカが促進す
るモルタルフローの低下やコンクリートのスランプロス
を改善する効果があることは全く知られいてない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、高性能減
水剤の前記課題を解決するに当たり、鋭意研究した結
果、鹸化度95mol%以上のポリビニルアルコールの
少量と高性能減水剤を比較的多量に用いることにより、
また、石膏類及び/又はや炭酸カルシウム、活性シリカ
を併用することにより、良好な作業性を保持したままで
高強度を発現できることを知見し、本発明を完成するに
至った。
【0007】
【課題を解決する手段】即ち、本発明は、(1)高性能
減水剤と鹸化度95mol%以上のポリビニルアルコー
ルを主成分とする高強度セメント混和材、(2)石膏類
及び/又は炭酸カルシウムを配合することを特徴とする
(1)の高強度セメント混和材、(3)活性シリカを配
合することを特徴とする(1)又は(2)の高強度セメ
ント混和材、(4)セメントに(1)〜(3)のいずれ
かの高強度セメント混和材を配合することを特徴とする
セメント組成物、(5)セメント100部に対して高性
能減水剤は固形分換算で0.8〜5.0部、鹸化度95
mol%以上のポリビニルアルコールは0.005〜
1.0部、石膏類及び/又は炭酸カルシウムは15部以
下、活性シリカは30部以下とすることを特徴とする
(4)のセメント組成物である。なお、本発明で使用す
る配合割合を示す部は質量単位である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0009】本発明の高性能減水剤とは、ポリアルキル
アリルスルホン酸塩系、芳香族アミノスルホン酸塩系、
メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系のいずれかを主
成分とするものであり、これらの一種又は二種以上が使
用される。そして、前記したリグニンスルホン酸塩系な
どの一般的な減水剤やポリカルボン酸塩系の減水剤とは
異なるカテゴリーの減水剤である。ポリアルキルアリル
スルホン酸塩系高性能減水剤には、アルキルナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物、アントラセンスルホン酸ホルマリン縮
合物などがあり、市販品としては電気化学工業(株)商
品名「FT-500」とそのシリーズ、花王(株)商品名「マ
イティ-100(粉末)」や「マイティ-150」とそのシリー
ズ,第一工業製薬(株)商品名「セルフロー110P(粉
末)」、竹本油脂(株)商品名「ポールファイン510N」
など、山陽国策パルプ(株)社商品名「サンフローPS」
とそのシリーズなどが代表的である。芳香族アミノスル
ホン酸塩系高性能減水剤としては、藤沢薬品(株)商品
名「パリックFP200H」とそのシリーズがあり、メラミン
ホルマリン樹脂スルホン酸塩系高性能減水剤には、グレ
ースケミカルズ(株)商品名「FT-3S」、昭和電工
(株)商品名「モルマスターF-10(粉末)」や「モルマ
スターF-20(粉末)」が挙げられる。
【0010】本発明の高性能減水剤は、セメント100
部に対して固形分換算で0.8〜5.0部となるように
比較的多量に配合される。本発明の鹸化度95mol%
以上のポリビニルアルコールは、高性能減水剤の配合量
が0.8部以上で急にモルタルフローの低下やコンクリ
ートのスランプロス(以下、単にスランプロスという)
を改善する効果が示されるもので、0.8部未満では、
むしろスランプロスを促進する傾向にあるので好ましく
ない。また、5.0部を超えて配合してもスランプロス
はそれ以上改善されないので好ましくない。好ましくは
1.0〜4.0部、より好ましくは1.2〜3.0部で
ある。
【0011】本発明の鹸化度95mol%以上のポリビ
ニルアルコール(以下、単にPVAという)は、前記し
た通り、高性能減水剤がある一定量以上配合された場合
のスランプロスを改善する。鹸化度を95mol%以上
とするのは、逆に鹸化度が95mol%未満では易溶性
となり同一スランプロスを得るのに単位水量が急増し、
強度が低下するので好ましくないからである。
【0012】本発明のPVAの配合量は、セメント10
0部に対して0.005〜1.0部となるように配合す
る。0.005部未満では高性能減水剤を多く配合して
もスランプロスを改善する効果は小さく、1.0部を超
えて配合すると、逆にスランプロスを促進するようにな
るので好ましくない。好ましくは0.01〜0.6部、
より好ましくは0.02〜0.3部である。
【0013】本発明のPVAの重合度は、スランプロス
の改善効果に大きな影響は与えないが、重合度が小さい
方がスランプロス改善効果は大きくなる傾向がある。そ
して最も好ましい重合度は500前後であるが、150
0前後、2500前後でも充分実用的なスランプロスの
改善効果を発揮する。なお、PVAの重合度は200〜
4500などと任意に変えることが可能である。
【0014】本発明において石膏類及び/又は、炭酸カ
ルシウムは、PVAの有するスランプロスの改善効果を
助長する。石膏類は、II型の無水石膏、二水石膏、半水
石膏、III型無水石膏が使用されるが、特に、II型の無
水石膏はPVAによるスランプロス改善効果を助長する
作用が大きく、かつ、強度の増進効果も有するので好ま
しい。II型の無水石膏は天然産のものやフッ酸発生時に
副生するフッ酸石膏、他の形態の石膏類を350℃以上
の温度で熱処理したものが使用されるが、粉末度はセメ
ントと同等以上で有れば特に限定されない。
【0015】石膏類は、セメント100部に対して多く
ても無水物換算で15部配合されるが、これを超えると
PVAのスランプロスを改善する効果を助長する作用が
低下するので好ましくない。好ましくは1〜10部、よ
り好ましくは2〜8部である。
【0016】炭酸カルシウムは、石灰石を粉砕した重質
のもの、沈降法による軽質のもののいずれも使用可能で
あるが、石灰石を粉砕した重質のものが安価でより好ま
しい。これらはセメント100部に対して多くても15
部配合されるが、これを超えるとPVAのスランプロス
を改善する効果を助長する作用は低下するので好ましく
ない。好ましくは1〜10部、より好ましくは2〜8部
である。なお、粉末度などはセメントと同等以上で有れ
ば特に限定されない。
【0017】また、石膏類と炭酸カルシウムを併用して
配合する場合は、それぞれ任意の割合で、かつ、合量で
10部以下が好ましい。
【0018】本発明においてスランプロスを改善した良
好な作業性の高強度セメント混和材やセメント組成物を
提供するために活性シリカを配合する。活性シリカとは
シリコンやシリコン合金を電気炉で製造するときに発生
するシリカフュームや稲、藁、竹、葦などのケイ化木の
焼成灰、人工のアエロジル(以上、いずれも非晶質Si
2を主成分とする超微粉)及びアルミナケイ酸塩の粘
土鉱物を焼成したものや麦飯石や珪藻土などであり、こ
の中の一種又は二種以上を配合する。
【0019】活性シリカはセメント100部に対して、
多くても30部配合され、30部を超えて配合するとP
VAのスランプロス改善効果が阻害されるようになり、
かつ、強度の伸びも頭打ちとなるので好ましくない。好
ましくは15部以下、より好ましくは2〜10部であ
る。
【0020】本発明のセメント混和材やそれを用いたセ
メント組成物を使用することにより、スランプロスの小
さい高流動で高強度を発現するコンクリートが容易に製
造可能となるが、反面、斜面では流れるという課題が発
生する。この課題を解決する場合はベントナイトをセメ
ント100部に対して3部以下の少量を配合すればよ
い。
【0021】また、本発明におけるセメントとは、普通
ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中
庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメン
ト、超早強ポルトランドセメント、低発熱(ビーライ
ト)セメント、耐硫酸塩性ポルトランドセメントなどの
各種ポルトランドセメントの他、シリカ粉末や高炉スラ
グ粉末及びフライアッシュを混合した混合セメントであ
り、既に適量の石膏が添加されているものであるが、ポ
ルトランドセメントクリンカーをベースに予めセメント
組成物として製造してもよい。
【0022】本発明の混和材及びそれを用いたセメント
組成物を使用して、モルタルやコンクリートを練混ぜる
に際し、特別な方法は必要でなく、各成分を別々に、又
は予め混合した混和材やセメント組成物として他のコン
クリート材料と一緒にミキサに投入して常法にて練混ぜ
ることができる。
【0023】以下、本発明を実施例で詳細に説明する
が、これらに限られるものではない。
【0024】
【実施例】実施例で使用する材料と試験項目とその方法
を以下にまとめて示す。
【0025】「使用材料」 (1)セメント:電気化学工業(株)製普通ポルトラン
ドセメント (2)砂:新潟県姫川産川砂(5mm下) (3)砕石:新潟県姫川産砕石(13〜5mm) (4)高性能減水剤 A:ポリアルキルアリルスルホン酸塩系高性能減水剤、
第一工業製薬(株)商品名「セルフロー110P(粉末)」 B:メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系高性能減水
剤、昭和電工(株)商品名「モルマスターF-10(粉
末)」 (5)PVA a:電気化学工業(株)品種名「K-05」、重合度500,
鹸化度98〜99mol% b:電気化学工業(株)品種名「K-17」、重合度1700,
鹸化度98.5〜99.5mol% c:電気化学工業(株)品種名「K-24」、重合度2400,
鹸化度97.5〜98.5mol% d:電気化学工業(株)品種名「H-45」、重合度4500,
鹸化度95〜96mol% (6)石膏類など イ:フッ酸発生無水石膏:粉末度5000cm2/g ロ:二水石膏:粉末度3500cm2/g(試薬、無水物換算で
配合する) ハ:石灰石(炭酸カルシウム)粉末:粉末度6000cm2/g (7)活性シリカ I:シリカフューム(BET比表面積23m2/g) II:メタカオリン:粉末度9000cm2/g
【0026】「試験項目とその方法、試験温度は20
℃」 (1)モルタルフロー:JIS R 5201による抜き上げたとき
のフローを測定する。なお、モルタルフローの経時変化
はモルタルを静置した状態とし、測定時間毎に練り返し
て測定する。 (2)モルタル強度:JIS R 5201により圧縮強度を測定す
る。但し、モルタル配合は実施例の通りとした。 (3)コンクリートのスランプフロー:JIS A 1101により
スランプを測定した時のコンクリートの広がり。スラン
プフローの経時変化はコンクリートを静置した状態と
し、測定時間毎に練り返して測定する。 (4)コンクリート強度:JIS A 1132によりφ10×20
cmの型枠に成形し、JIS A 1108により強度測定する。
【0027】実施例1 セメント800g、砂1600gを配合し、抜き上げフ
ロー200±10mmに設定したモルタルに、高性能減
水剤の種類と配合量及びPVAの種類と配合量を変えた
場合のフローの経時変化と材齢28日の圧縮強度を測定
した結果を、用いた水量と一緒に表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より、PVAの配合量を一定として高
性能減水剤の配合量を多くして行くと、セメント100
部に対して固形分換算で0.8部以上で急にモルタルフ
ローの低下を改善する効果が示され、高性能減水剤の配
合量が多くなるほどその改善効果も増大する。そして、
好ましくは1.0部以上、より好ましくは1.2部以上
であるが、3.0部を超えて配合してもモルタルフロー
の改善効果は増大しないことが示される。したがって、
高性能減水剤の配合量は0.8〜5.0部であり、好ま
しくは1.0〜4.0部、より好ましくは1.2〜3.
0部である(実験No.1-10〜 No.1-18)。
【0030】高性能減水剤の配合量を一定としてPVA
の配合量を多くして行くと、セメント100部に対して
PVAは、0.005〜1.0部でモルタルフローの低
下を改善する効果が示され、配合量が多くなるほど改善
効果も増大するが、多すぎると逆にその改善効果は小さ
くなる。そして、好ましくは0.01〜0.6部であ
り、より好ましくは0.02〜0.3部であることが示
される(実験No.1-19〜1-27)。
【0031】なお、実験No.1-15、No.1-23、No.1-28、N
o.1-29の比較においてPVAの重合度が小さい方がモル
タルフローの低下を改善する効果も大きいことが示され
る。
【0032】実施例2 空気量3%,単位セメント量500kg/m3、単位水
量140kg/m3、単位砂量865kg/m3、単位砕
石量900kg/m3、高性能減水剤量A10kg/m3
(セメント100部に対して2部をコンクリートに対し
て外割添加)、PVAを0g/m3(無混和)とPVA
aを500g/m3と(セメント100部に対して0.
10部、コンクリートに対して外割添加)配合したコン
クリートの基本配合に、石膏類及び/又は炭酸カルシウ
ムの配合量(外割配合で砂と容積で置き換えた)を変え
てコンクリートを練混ぜ、スランプ値よりも厳しいスラ
ンプフロー値とその経時変化及び材齢28日強度を測定
した結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、石膏類の配合量を多くしてゆく
と、PVAのスランプロス改善効果を助長する作用も大
きくなるが、多くなりすぎると小さくなり、多くてもセ
メント量100部に対して15部が良く、好ましくは1
〜10部、より好ましくは2〜8部であることが示され
る(実験No.2-2〜No.2-9)。なお、石膏類がII型の無水
石膏の場合は6部が強度の最大値を示すが、常圧蒸気養
生では10部までは直線的に強度は増加し、15部では
僅かに増加傾向を示すことは判っている。
【0035】炭酸カルシウムも石膏類と同様のPVAの
スランプロス改善効果を助長する作用を示し、この場合
も、セメント100部に対して多くても15部配合でよ
く、好ましくは1〜10部、より好ましくは2〜8部で
ある(実験No.2-14〜No.2-20)。
【0036】なお、石膏類と炭酸カルシウムを併用して
配合することは配合量が少なくてスランプロス改善効果
をよく助長するのでより好ましい(実験No.2-21〜No.2-
24)。
【0037】実施例3 実施例2の実験No.2-1、No.2-2、No.2-6、No.2-23のコ
ンクリートを用いて、セメント量100部に対して活性
シリカの配合量(質量部、外割配合で砂と容積で置き換
えた)を変えた場合のスランプフローの経時変化と材齢
28日の圧縮強度を測定した結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3より、高性能減水剤と活性シリカのみ
を併用すると、始めのスランプフロー値は変わらないが
スランプフローの経時変化を大きくする(実験No.3-1〜
No.3-2)。本発明において、活性シリカの配合量を多く
して行くとスランプフローのロスは僅かづつ大きくなる
が、PVAと併用した場合も(実験No.3-3〜No.3-1
0)、PVAとII型無水石膏と併用した場合も(実験No.
3-11〜No.3-18)、さらにはPVAと石膏類及び炭酸カ
ルシウムと併用した場合も(実験No.3-19〜No.3-23)、
スランプフローの保持性からその配合量はセメント10
0部に対して多くても30部であり、30部を超えて配
合するとスランプフローの経時変化は大きくなり過ぎて
実用性がなくなることが予想される。また、強度の伸び
は2部より顕著となり、30部では頭打ちとなる傾向が
示される。したがって、活性シリカの配合量は多くても
30部以下、好ましくは15部以下、より好ましくは2
〜10部であることが示される。
【0040】
【本発明の効果】本発明の高性能減水剤と鹸化度95m
ol%以上のポリビニルアルコールを主成分とする高強
度セメント混和材、及びそれを用いたセメント組成物を
使用すると、 スランプロスを改善した良好な作業性のコンクリート
を容易に製造することができる。 石膏類及び/又は炭酸カルシウムを併用することによ
り、よりスランプロスを改善した良好な作業性のコンク
リートを容易に製造することができる。 II型無水及び/又は活性シリカを併用することによ
り、良好な作業性を保ちながら高強度コンクリートを容
易に製造でき、耐久性の高い土木建築構造物やコンクリ
ート二次製品用のコンクリートを製造することが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24/30 C04B 24/30 D 28/02 28/02 // C04B 103:32 103:32 111:20 111:20 Fターム(参考) 4G012 MA01 MB06 MB23 PA30 PB04 PB08 PB11 PB25 PB29 PB35 PC03 PC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高性能減水剤と鹸化度95mol%以上
    のポリビニルアルコールを主成分とする高強度セメント
    混和材。
  2. 【請求項2】 石膏類及び/又は炭酸カルシウムを配合
    することを特徴とする請求項1の高強度セメント混和
    材。
  3. 【請求項3】 活性シリカを配合することを特徴とする
    請求項1又は2の高強度セメント混和材。
  4. 【請求項4】 セメントに請求項1〜3のいずれかの高
    強度セメント混和材を配合することを特徴とするセメン
    ト組成物。
  5. 【請求項5】 セメント100部に対して高性能減水剤
    は固形分換算で0.8〜5.0部、鹸化度95mol%
    以上のポリビニルアルコールは0.005〜1.0部、
    石膏類及び/又は炭酸カルシウムは15部以下、活性シ
    リカは30部以下とすることを特徴とする請求項4のセ
    メント組成物。
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