JP2002104164A - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2002104164A
JP2002104164A JP2000300016A JP2000300016A JP2002104164A JP 2002104164 A JP2002104164 A JP 2002104164A JP 2000300016 A JP2000300016 A JP 2000300016A JP 2000300016 A JP2000300016 A JP 2000300016A JP 2002104164 A JP2002104164 A JP 2002104164A
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retainer
inner hole
diameter
spring
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JP2000300016A
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English (en)
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Naoyasu Enomoto
直泰 榎本
Toshihiro Nakano
利博 中野
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンに複雑な加工を追加することなく、
更に、ピストンの小型化について制限することなくし
て、リテーナ、ロッド、ストッパ及びスプリングがピス
トンに一体化されるマスタシリンダを提供すること。 【解決手段】後端にて開口するハウジングと、前端にて
開口した内孔31b、32bを有すると共に前記ハウジ
ングに嵌挿されたピストン31、32と、前記ピストン
31、32の内孔に配設されたスプリングS1、S2を
備えたマスタシリンダにおいて、前方に向けて拡径する
複数の突起部33a、34aを外周に有したリテーナ3
3、34を、前記ピストン31、32の内孔31b、3
2bの底部に圧入固定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のブレーキ装
置やクラッチ装置に利用されるマスタシリンダに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のマスタシリンダとしては、例え
ば、特開2000−71969号公報に記載されている
ように、後端にて開口するハウジングと、前端にて開口
した内孔を有すると共に前記ハウジングに嵌挿されたピ
ストンと、前記ピストンの内孔に配設されたスプリング
と、前記ピストンと前記スプリングとの間に介装されて
いるリテーナとを備えるものがある。
【0003】この従来のマスタシリンダにおいては、リ
テーナはロッドの後方端部に嵌着固定されると共に、ピ
ストンの内孔の底部に挿入されている。更に、リテーナ
とストッパとの間に、ロッドとストッパの長さで規定さ
れている取付長にスプリングが縮設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術にかかるマスタシリンダの構成では、リテー
ナ、ロッド、ストッパ及びスプリングがピストンに一体
化されていないので、ピストンをハウジングに組み付け
るとき、組み込みにくいという問題がある。
【0005】ピストンの内孔の底面近傍に拡径溝を形成
し、該拡径溝にリテーナの外周部またはスプリングの外
周部を拡径させて係合し、リテーナ、ロッド、ストッパ
及びスプリングをピストンに一体化したマスタシリンダ
が、例えば、特開平10−44967号公報に開示され
ているが、この場合、拡径溝を形成することによりピス
トンの内孔の加工が複雑となり、従って、コスト増加と
なると共に拡径溝にエアが残留しやすいという問題があ
る。
【0006】また、例えば、米国特許明細書第6012
288号に示されているように、ピストンの内孔の底面
にロッドの後方端部を圧入し、リテーナ、ロッド、スト
ッパ及びスプリングがピストンに一体化したマスタシリ
ンダが提案されているが、この場合、ピストンにはロッ
ドを圧入するため、ピストンの内孔の加工におけるコス
ト増加となると共に、ピストンの軸方向に所定の長さが
必要となることからマスタシリンダの小型化について制
限があるという問題がある。
【0007】それゆえ、本発明は、以上の事情を背景に
為されたものであり、ピストンに複雑な加工を追加する
ことなく、更に、ピストンの軸方向の小型化について制
限することなくして、リテーナ、ロッド、ストッパ及び
スプリングがピストンに一体化されるマスタシリンダを
提供することを、その技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために本発明により講じたじた手段は、後端にて開口
するハウジングと、前端にて開口した内孔を有すると共
に前記ハウジングに嵌挿された少なくとも1個のピスト
ンと、前記ピストンの内孔に配設されたスプリングと、
該スプリングの前端を係止するストッパと、前記ピスト
ンの内孔の底部に位置されて前記スプリングの後端を係
止するリテーナと、該リテーナと前記ストッパとを前記
スプリングの軸方向への圧縮を許容しながら連結するロ
ッドとを備えたマスタシリンダにおいて、前記リテーナ
の外周部に複数の突起部を設け、該突起部を介して前記
リテーナを前記ピストンの内孔の底部に圧入固定したこ
とである。
【0009】上記した手段によれば、ピストンに複雑な
加工を追加することなく、更に、ピストンの軸方向の小
型化について制限することなくして、リテーナ、ロッ
ド、ストッパ及びスプリングがピストンに一体化され、
ハウジングに容易に組み付けることができる。
【0010】ここで、好ましくは、前記リテーナの外周
部に設けられた複数の前記突起部は、前方に向けて拡径
していることが望ましい。これにより、リテーナのピス
トンへの組み付け時は、リテーナの窄まっている側から
挿入することによりピストンの内径の底部まで容易に挿
入できる。
【0011】更に、前記ピストンの内孔を開口側に位置
する大径部と底部側に位置する小径部とから成る段付状
に形成し、前記大径部の内径を前記突起部の最大外径よ
りも大きく設定すると共に、前記小径部の内径を前記突
起部の最大外径よりも小さく設定することが望ましい。
これにより、リテーナをピストンに挿入する時、リテー
ナの圧入固定部以外の内孔の側筒部を、リテーナの突起
部で傷つけることなく挿入することができ、異物の発生
を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従った実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は、本発明の第1実施形態にかかるマ
スタシリンダの断面図であり、図2は、図1の第1ピス
トン31の部分の拡大図であり、図3は第1リテーナ3
3を示す図で、図3(a)はその平面図、図3(b)は
図3(a)の側面図である。
【0014】図1に示したマスタシリンダは、ボデー1
1とキャップ12(カバーということもある)によって
構成されるシリンダハウジング10と、シリンダハウジ
ング10に組み付けられたシールカップ101、ガイド
21、スペーサ91、シールカップ102、スリーブ2
2、シールカップ103、スペーサ92、シールカップ
104、第1ピストン31、第2ピストン32を主な構
成部品とする。
【0015】ボデー11は、鋳鉄・アルミニウム合金等
の金属製であり、後方(図1中右側)に開口する内孔1
1aを有するとともに、リザーバ13に接続されるリザ
ーバ接続ポートP1、P2と、ブレーキ配管を介して車
輪ブレーキ(図示せず)に接続される送出ポートP7、
P8を有していて、内孔11aの開口端部には、めねじ
部が形成されている。
【0016】また、ボデー11の内孔11aには、第2
圧力室R2を液密的にシールするための環状のシールカ
ップ104がスペーサ92とともに同軸的に嵌合してい
る。
【0017】スペーサ92は、環状に形成されていて、
シールカップ104とスリーブ22との間に介装されて
おり、内外周にて軸方向のブレーキ液の流通を許容する
とともに、第2圧力室R2に圧力が発生したときにシー
ルカップ92の一部がスリーブ22の連通溝22cに食
い込むことを防止する。
【0018】キャップ12は、鋳鉄・アルミニウム合金
等の金属製であり、ボデー11の内孔11aの開口端部
に形成されているめねじ部に螺合するおねじ部を中間部
外周に有するとともに、ボデー11の内孔11aに嵌合
してスリーブ22の小径筒部を収容する筒部を有してい
る。
【0019】また、キャップ12は、Oリング112、
113を介してボデー11に液密的に組み付けられてい
て、ボデー11の内孔11aに同軸的に嵌合したシール
カップ104、スペーサ92及びスリーブ22を左端部
にて抜け止めすると共に、キャップ12の内孔12dに
同軸的に嵌合したシールカップ102、スペーサ91及
びガイド21を内孔12dの右端段部にて抜け止めして
いる。
【0020】スペーサ91は、環状に形成されていて、
シールカップ102とガイド21との間に介装されてお
り、内外周にて軸方向のブレーキ液の流通を許容すると
ともに、第1圧力室R1に圧力が発生したときにシール
カップ102の一部がガイド21の連通溝21cに食い
込むことを防止する。
【0021】キャップ12の右端部内周には、環状のシ
ールカップ101が組み付けられ、キャップ12と第1
ピストン31との間を気密且つ液密的にシールしてい
る。
【0022】キャップ12の右端部外周には、Oリング
111が組み付けられていて、キャップ12とブレーキ
ブースタのハウジング(図示せず)との間を気密的にシ
ールしている。
【0023】キャップ12の左端部外周には、Oリング
113が組み付けられていて、ボデー11とキャップ1
2との間を液密的にシールしている。
【0024】ボデー11の内孔11aの環状溝には、O
リング112が組み付けられていて、ボデー11とキャ
ップ12との間を液密的にシールしている。
【0025】なお、キャップ12の右端外周には平面部
が形成されていて、この部位を工具で挟持してキャップ
12を回転させることにより、キャップ12がボデー1
1に対して着脱される。
【0026】スリーブ22は、中間部外周に段部を有す
る円筒状の樹脂成形品であって、後方に小径筒部を有
し、前方に大径筒部を有しており、小径筒部にてキャッ
プ12の内孔12dに同軸的に嵌合され、大径筒部がボ
デー11の内孔段部とキャップ12の左端面とによって
挟持されている。
【0027】スリーブ22の内周には、環状のシールカ
ップ103が組み付けられていて、スリーブ22と第2
ピストン32との間を液密的にシールしている。また、
スリーブ22の大径筒部の外周には、Oリング114が
組み付けられていて、スリーブ22とボデー11との間
を液密的にシールしている。
【0028】スリーブ22の左端部に設けられた連通溝
22cは、スリーブ22の左端部に傾斜して成形されて
いて、周方向に所定の間隔で複数個設けられており、リ
ザーバ接続ポートP2に常に連通するとともに、スペー
サ92と第2ピストン32とのクリアランスを介して第
2ピストン32に設けられたピストンポート32aに連
通している。
【0029】スリーブ22の大径筒部から小径筒部にか
けて、軸方向に案内溝22aが設けられている。この案
内溝22aは、第1ストッパ37の突出部37aが第2
ピストンと一体的に前後方向移動する際の案内通路とし
て機能する。
【0030】ガイド21は、円筒状の樹脂成形品であ
り、キャップ12の内孔12dに嵌合している。ガイド
21には、外周から両端面にまで延在するコ字状の連通
溝21cが形成されている。連通溝21cの前方溝部
は、リザーバ接続ポートP1に常に連通するとともに、
スペーサ91と第1ピストン31とのクリアランスを介
して第1ピストン31に設けられたピストンポート31
aに連通している。
【0031】第1ピストン31は、キャップ12を通し
てシリンダハウジング10内に嵌挿されていて、スリー
ブ22とガイド21とによって前後方向へ摺動可能に支
持されている。また、第1ピストン31は、第2ピスト
ン32との間に介装された第1スプリングS1によって
後方に付勢されているとともに、第1ロッド35、第1
リテーナ33及び第1ストッパ37によって第2ピスト
ン32に対する後退量(第1スプリングS1の取付長で
もある)が規定されている。
【0032】第1スプリングS1は、両端部の小径部の
外径より大きい最大外径部を中央部に有するとともに、
最大外径部は、ブレーキ非作動状態において、第1ピス
トン31の開口端面より内孔31bの内部側に配置され
ている。
【0033】第1ロッド35は、後方端部にて第1リテ
ーナ33を介して第1ピストン31に一体的に組み付け
られていて、第1ピストン31と一体的に前後方向へ移
動する。第1リテーナ33は、第1スプリングS1のス
プリングリテーナを兼ねていて、第1ロッド35の後方
端部に嵌着固定されるとともに、第1ピストン31の内
孔31bの底部に圧入固定されている。
【0034】尚、図3に示すように、第1リテーナ33
は、前方(スプリング側)に向けて拡径する複数個(本
実施形態では4個)の突起部33aを外周に有してい
る。そのため、第1リテーナ33の第1ピストン31へ
の組み付け時は、第1リテーナ33の窄まっている側か
ら挿入することにより第1ピストン31の内孔31bの
底部まで容易に挿入できる。更に、第1リテーナ33が
第1ピストン31の内孔31bの底部に圧入固定後は、
第1リテーナ33に第1ピストン31に対して前方向の
力が加わっても、突起部33aが内孔31bの側筒部に
ひっかかり、第1リテーナ33は第1ピストン31から
抜けない構造となっている。
【0035】また、第1リテーナ33の底面より後方に
突出している第1ロッド35の後方端部を収容し、第1
ピストン31の内孔31bの底部に形成されている凹部
31cは、側筒部が前方開口端の拡径したテーパ形状と
なっている。このため、凹部31c内に残留したエア
は、第1リテーナ33の底面部に形成されている複数個
(本実施形態では4個)の孔33b、ピストンポート3
1aを介して第1ピストン31の外径側に抜けることが
でき、凹部31cにエアが残留することはない。
【0036】第1ストッパ37は、第1スプリングS1
と第2ピストン32との間に介装されていて、後方端部
にて第1ロッド35の頭部35aと係合し、第1ロッド
35の頭部35aに対して後方に移動可能である。ま
た、第1ストッパ37の前方(図1中左側)端部には、
半径方向外側に向けて延在する突出部37aを有してい
る。
【0037】第2ピストン32は、第1ピストン31に
対して同軸的に配置されていて、シリンダハウジング1
0内にてスリーブ22によって前後方向へ摺動可能に支
持されている。また、第2ピストン32は、ボデー11
との間に介装された第2スプリングS2によって後方に
付勢されているとともに、第2ロッド36、第2リテー
ナ34及び第2ストッパ38によって後方への後退量
(第2スプリングS2の取付長でもある)が規定されて
いる。
【0038】第2スプリングS2は、両端部の小径部の
外径より大きい最大外径部を中央部に有するとともに、
最大外径部は、ブレーキ非作動状態において、第2ピス
トン32の開口端面より内孔32bの内部側に配置され
ている。
【0039】第2ロッド36は、後方端部にて第2リテ
ーナ34を介して第2ピストン32に一体的に組み付け
られていて、第2ピストン32と一体的に前後方向へ移
動する。第2リテーナ34は、第2スプリングS2のス
プリングリテーナを兼ねていて、第2ロッド36の後方
端部に嵌着固定されるとともに、第2ピストン32の内
孔32bの底部に圧入固定されている。
【0040】尚、第2リテーナ34は、第1リテーナ3
3と同様に、前方(第2スプリングS2側)に向けて拡
径する複数個の突起部34aを外周に有している。その
ため、第2リテーナ34を第2ピストン32に組み付け
時は、第2リテーナ34の窄まっている側から挿入する
ことにより第2ピストン32の内孔32bの底部まで容
易に挿入できる。更に、第2リテーナが第2ピストン3
2の内孔32bの底部に圧入固定後は、第2リテーナ3
4に第2ピストン32に対して前方向の力が加わって
も、突起部34aが内孔32bの側筒部にひっかかり、
第2リテーナ34は第2ピストン32から抜けない構造
となっている。
【0041】また、第2リテーナ34の底面より後方に
突出している第2ロッド36の後方端部を収容し、第2
ピストン32の内孔32bの底部に形成されている凹部
32cは、側筒部が前方開口端の拡径したテーパ形状と
なっている。このため、凹部32c内に残留したエア
は、第2リテーナ34の底面部に形成されている複数個
の孔、ピストンポート32aを介して第2ピストン32
の外径側に抜けることができ、凹部32cにエアが残留
することはない。
【0042】第2ストッパ38は、第2スプリングS2
とボデー11との間に介装されていて、後方端部にて第
2ロッド36の頭部36aと係合し、第2ロッド36の
頭部36a対して後方に移動可能である。
【0043】上記のように構成した本実施形態におい
て、ブレーキ操作時の作用を説明する。
【0044】マスタシリンダが車両に取付けられ、シリ
ンダハウジング10内にブレーキ液が充填された状態で
ブレーキペダル(図示せず)が踏まれると、第1ピスト
ン31が前方(図1中左側)に押込まれて移動し、第1
ピストン31のピストンポート31aがシールカップ1
02によって閉塞され、第1圧力室R1とリザーバ接続
ポートP1との連通が遮断される。その結果、第1圧力
室R1内に圧力が発生する。
【0045】また、このときに、第2ピストン32が前
方(図1中左側)に押込まれて移動し、第2ピストン3
2のピストンポート32aがシールカップ104によっ
て閉塞され、第2圧力室R2とリザーバ接続ポートP2
との連通が遮断される。その結果、第2圧力室R2内に
圧力が発生する。
【0046】このため、第1圧力室R1から送出ポート
P7に向けてブレーキ液が押し出されるとともに、第2
圧力室R2から送出ポートP8に向けてブレーキ液が押
し出されてブレーキ作用が得られる。
【0047】ブレーキ操作の終了に伴いブレーキペダル
が戻されると、第1ピストン31及び第2ピストン32
は、第1スプリングS1及び第2スプリングS2の復元
力によって後方へ押し戻され、第1ピストン31、第2
ピストン32が後退限位置に復帰する。
【0048】第1ピストン31、第2ピストン32が後
退限位置すなわち初期状態に復帰すると、シールカップ
102、104によるピストンポート31a、32aの
閉塞がなくなり、第1圧力室R1、第2圧力室R2は、
それぞれリザーバ接続ポートP1、P2を介してリザー
バ13と連結されて大気圧となる。
【0049】上記した本実施形態のマスタシリンダにお
いては、組み付け時、第2ストッパ38と第2リテーナ
34との間に、第2ストッパ38と第2ロッド36の長
さで規定されている取付長に第2スプリングS2が縮設
された後、第2ピストン32の内孔32bに第2リテー
ナ34側から挿入され、内孔32bの底部に圧入固定さ
れる。このとき、第2ピストン32の内孔32bに第2
リテーナ34の窄まっている側から挿入するので、内孔
32bの底部まで容易に挿入できる。また、第2リテー
ナ34は、前方(スプリング側)に向けて拡径する複数
個の突起部34aを外周に有しているので、第2リテー
ナが第2ピストン32の内孔32bの底部に圧入固定後
は、第2リテーナ34に第2ピストン32に対して前方
向の力が加わっても、突起部34aが内孔32bの側筒
部にひっかかり、第2リテーナ34は第2ピストン32
から抜けにくい。その結果、第2ストッパ38、第2ロ
ッド36、第2リテーナ34及び第2スプリングS2が
一体化された第2ピストン32を、シリンダハウジング
10に容易に組み付けることができる。
【0050】同様に、組み付け時、第1ストッパ37と
第1リテーナ33との間に、第1ストッパ37と第1ロ
ッド35の長さで規定されている取付長に第1スプリン
グS1が縮設された後、第1ピストン31の内孔31b
に第1リテーナ33側から挿入され、内孔31bの底部
に圧入固定される。このとき、第1ピストン31の内孔
31bに第1リテーナ33の窄まっている側から挿入す
るので、内孔31bの底部まで容易に挿入できる。ま
た、第1リテーナ33は、前方(スプリング側)に向け
て拡径する複数個の突起部33aを外周に有しているの
で、第1リテーナが第1ピストン31の内孔31bの底
部に圧入固定後は、第1リテーナ33に第1ピストン3
1に対して前方向の力が加わっても、突起部33aが内
孔31bの側筒部にひっかかり、第1リテーナ33は第
1ピストン31から抜けにくい。その結果、第1ストッ
パ37、第1ロッド35、第1リテーナ33及び第1ス
プリングS1が一体化された第1ピストン31を、シリ
ンダハウジング10に容易に組み付けることができる。
【0051】更に、組み付け後、第1ピストン31を引
き抜こうとする力(後方向の力)が加わると、第1スト
ッパ37の突出部37aが案内溝22aの後端に当接す
るまで第1ピストン31は後退し、その後は、第1ピス
トン31を引き抜こうとする力に反する力が第1ストッ
パ37、第1ロッド35及び第1リテーナ33を介して
第1ピストン31に働き、第1ピストンはシリンダハウ
ジング10から抜けないという効果が得られる。
【0052】ここで、好ましくは、ピストン31、32
の内孔31b、32bを開口側に位置する大径部と底部
側に位置する小径部とから成る段付状に形成し、大径部
の内径を突起部の最大外径よりも大きく設定すると共
に、小径部の内径を突起部の最大外径よりも小さく設定
するのが望ましい。即ち、ピストン31、32の内孔3
1b、32bにおけるリテーナ33、34の圧入固定部
は、内孔31b、32bの開口側の径より小さい径で形
成されていることが望ましい。さすれば、リテーナ3
3、34をピストン31、32に挿入する時、リテーナ
33、34の圧入固定部以外の内孔31b、32bの側
筒部を、リテーナ33、34の突起部33a、34aで
傷つけることなく挿入することができ、異物の発生を抑
制することができる。例えば、図4に示すように、第1
ピストン131の内孔131bは第1リテーナ33の突
起部33aの最大外径よりも大きく設定してあると共
に、第1リテーナ33の圧入固定部(小径部)131b
1は第1リテーナ33の突起部33aの最大外径よりも
小さく設定してある。このため、第1リテーナ33の挿
入時、内孔131bの側筒部を傷つけることなく、圧入
固定部131b1に固定可能としている。
【0053】また、ピストン31、32の内孔31b、
32bの形状(凹部31c、32cの形状も含む)は勿
論ピストン131の内孔131bのような形状であって
も鍛造等によって容易に成形できるので、切削加工が大
幅に削減されコスト低減を図ることができる。
【0054】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図5は、第2実施形態におけるリテーナ133を
示す図で、図5(a)はその平面図、図5(b)は図5
(a)の側面図である。
【0055】図5に示すように、リテーナ133は、径
方向に突出する複数個(本実施形態では4個)の突起部
133bを外周に有している。そのため、リテーナ13
3が第1ピストン31の内孔31bの底部に圧入固定後
は、リテーナ133に第1ピストン31に対して前方向
の力が加わっても、突起部133bが内孔31bの側筒
部にひっかかり、リテーナ133は第1ピストン31か
ら抜けない構造となっている。また、第1ピストンの内
孔31bの底部に形成されている凹部31c内に残留し
たエアは、リテーナ133に形成されている複数個(本
実施形態では4個)の孔133b、ピストンポート31
aを介して第1ピストン31の外径側に抜けることがで
き、凹部31cにエアが残留することはない。
【0056】従って、第2実施形態においても、上記し
た第1実施形態と同様の効果を得ることができる。更
に、第2実施形態におけるリテーナ133は、プレス加
工等により容易に成形できるのでコストが低減でき、ま
た、リテーナ133は軸方向に対して裏表がないため誤
組み付けが防止できるという効果もある。
【0057】以上、本発明を上記した実施の形態に則し
て説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるもの
ではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むもので
ある。
【0058】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、ピストン
に複雑な加工を追加することなく、更に、ピストンの軸
方向の小型化について制限することなくして、リテー
ナ、ロッド、ストッパ及びスプリングがピストンに一体
化されるマスタシリンダを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従ったマスタシリンダの第1実施形態
を示す断面図である。
【図2】図1の第1ピストン31の部分の拡大図であ
る。
【図3】第1実施形態における第1リテーナ33を示す
図で、図3(a)はその平面図、図3(b)は図3
(a)の側面図である。
【図4】図2に示す第1実施形態の変形例を示す第1ピ
ストン131の断面図である。
【図5】第2実施形態におけるリテーナ133を示す図
で、図5(a)はその平面図、図5(b)は図5(a)
の側面図である。
【符号の説明】
10 シリンダハウジング(ハウジング) 31 第1ピストン(ピストン) 32 第2ピストン(ピストン) 31a、32a ピストンポート 31b、32b 内孔 33 第1リテーナ(リテーナ) 34 第2リテーナ(リテーナ) 33a、34a 突起部 35 第1ロッド 36 第2ロッド 37 第1ストッパ(ストッパ) 37a 突出部 38 第2ストッパ(ストッパ) S1 第1スプリング(スプリング) S2 第2スプリング(スプリング)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端にて開口するハウジングと、前端に
    て開口した内孔を有すると共に前記ハウジングに嵌挿さ
    れた少なくとも1個のピストンと、前記ピストンの内孔
    に配設されたスプリングと、該スプリングの前端を係止
    するストッパと、前記ピストンの内孔の底部に位置され
    て前記スプリングの後端を係止するリテーナと、該リテ
    ーナと前記ストッパとを前記スプリングの軸方向への圧
    縮を許容しながら連結するロッドとを備えたマスタシリ
    ンダにおいて、前記リテーナの外周部に複数の突起部を
    設け、該突起部を介して前記リテーナを前記ピストンの
    内孔の底部に圧入固定したことを特徴とするマスタシリ
    ンダ。
  2. 【請求項2】 前記リテーナの外周部に設けられた複数
    の前記突起部は、前方に向けて拡径していることを特徴
    とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
  3. 【請求項3】 前記ピストンの内孔を開口側に位置する
    大径部と底部側に位置する小径部とから成る段付状に形
    成し、前記大径部の内径を前記突起部の最大外径よりも
    大きく設定すると共に、前記小径部の内径を前記突起部
    の最大外径よりも小さく設定したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載のマスタシリンダ。
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