JP4392494B2 - ブレーキ作動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マスタシリンダと気圧倍力装置とを組合せたブレーキ作動装置に関するものである。
最近、この種のブレーキ作動装置は、車両への搭載スペースの削減を図るため、マスタシリンダとして、シリンダの後端開口からピストンを延出させてシリンダ長を短縮したものを用いている。このマスタシリンダのピストンは、気圧式倍力装置のフロントシェルに設けられた凹部の底を挿通して負圧室内まで延びて、この負圧室内で前記ピストンに気圧式倍力装置の出力軸を作動連結させた構造となっている(特許文献1参照)。
特開2001−260865号公報
上記した特許文献1のマスタシリンダにおいては、シリンダの後端開口から延出したピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持する口元キャップ(ピストン保持部材)を設けている。この口元キャップは、前記シリンダの後端開口よりも大径のリングネジでシリンダに固定されるようになっている。このリングネジは、外周側にネジ山が形成され、側面に形成された複数の溝に専用工具を挿入して前記シリンダの後端開口の内周側のネジ山に螺合されている。
このようなリングネジによって口元キャップを固定することは、専用工具を必要とすると共に、リングネジが大径であるために螺合しにくく、その取付時にネジ山をこじりやすいという問題があり、ブレーキ作動装置の製造を煩雑なものとしていた。
上記課題を解決するために、第1の発明は、ママスタシリンダと倍力装置との組合せからなり、前記マスタシリンダは、そのシリンダの後端開口から延出して前記倍力装置の出力軸と作動連結するピストンと、該ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材と、前記ピストンの前方に形成される圧力室と、該圧力室を画成し前記ピストンの外周をシールするシール部材とを有するブレーキ作動装置において、前記ピストン保持部材は、前記圧力室からの圧力が前記シール部材を介して伝達されるとともに、前記倍力装置のフロントシェルにより後退位置が規定されることを特徴としている。
第2の発明は、マスタシリンダと倍力装置との組合せからなり、前記マスタシリンダは、そのシリンダの後端開口から該シリンダ外に延出して前記倍力装置の出力軸と作動連結するピストンと、該ピストンが挿通してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材と、前記ピストンの前方に形成される圧力室と、該圧力室を画成し前記ピストンの外周をシールするシール部材とを有するブレーキ作動装置において、前記ピストン保持部材は、前記マスタシリンダと前記倍力装置のフロントシェルとに当接して該両者の間に固定されてなることを特徴としている。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記マスタシリンダは、前記ピストンの外周を摺動可能に保持するリングガイドを備え、該リングガイドと前記ピストンの外周との間を前記シール部材がシールするようになっており、前記ピストン保持部材は、前記圧力室に発生した圧力により前記リングガイドが後方に移動するのを規制することを特徴としている。
第4の発明は、上記第1または第2の発明において、前記マスタシリンダは、前記ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するリングガイドにより前記ピストン保持部材が構成されていることを特徴としている。
上記第1の発明によれば、ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材は、前記倍力装置のフロントシェルにより後退位置が規定される。このため、ピストン保持部材を前記シリンダにリングネジで固定する必要がなく、ピストン保持部材を固定する際に専用工具を必要としないと共に、リングネジのネジ山をこじることがなくなり、ブレーキ作動装置の製造が容易になる。
上記第2の発明によれば、ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材を、前記マスタシリンダと前記倍力装置のフロントシェルとに当接して該両者の間に固定する。このため、ピストン保持部材をマスタシリンダとフロントシェルとにより軸方向にしっかり固定することができると共に、ピストン保持部材を前記シリンダにリングネジで固定する必要がなく、ピストン保持部材を固定する際の専用工具を必要とせず、また、リングネジのネジ山をこじることがなくなり、ブレーキ作動装置の製造が容易になる。
上記第3の発明によれば、前記マスタシリンダは、前記ピストンの外周を摺動可能に保持するリングガイドを備えている。そして、前記ピストン保持部材により、前記圧力室に発生した圧力で前記リングガイドが後方に移動するのを規制する。このため、圧力室で発生する圧力によりシール部材を介してリングガイドに伝達される押圧力をピストン保持部材によって倍力装置のフロントシェルで受けることができる。したがって、従来のように圧力室の圧力をリングネジが繰り返し受けることでリングネジの緩みが発生するという懸念を払拭することができ、ブレーキ作動装置の信頼性が向上する。また、ピストン保持部材が、前記圧力室に発生した圧力で前記リングガイドが後方に移動するのを規制するので、上記シール部材の位置が移動してしまうことがなく、圧力室に圧力が発生する前のシール部材とピストンとの相対移動量、すなわちマスタシリンダの無効ストロークを的確に管理できるようになる。
上記第4の発明によれば、上記第3の発明とほぼ同様の効果を奏すると共に、前記リングガイドにより前記ピストン保持部材が構成されるので、従来のものに比べて部品点数を削減することができ、ブレーキ作動装置のコストダウンを図ることが可能となる。
以下、本発明の第1の実施形態を添付図面に基いて説明する。図1は、本発明に係るブレーキ作動装置の一つの実施形態を示したものである。本ブレーキ作動装置の全体構造は、タンデム型マスタシリンダ1と、気圧式倍力装置2と、前記マスタシリンダ1と気圧式倍力装置2との間に介装したシールリング3とから概略構成されている。
上記タンデム型マスタシリンダ1は、有底の穴4を有するシリンダ5とこのシリンダ5の後端開口5aの近傍に位置して後述のプライマリピストン8とともに後端開口5aを塞ぐ口元キャップ6(ピストン保持部材)とを備えている。この口元キャップ6はシリンダ5の開口端面7に当接するようになっている。このシリンダ5内には、プライマリピストン8とセカンダリピストン9とこれを摺動可能に保持・案内する組立スリーブ10とが収められている。組立スリーブ10は、スリーブ本体11と、このスリーブ本体11の両端側に配置されたプライマリ側リングカイド12(リングガイド)とセカンダリ側リングガイド13とからなっている。前記プライマリ側リングガイド12の前端側には、前記プライマリピストン8の外周に摺接して、該プライマリピストン8の前方でセカンダリピストン9との間にプライマリ圧力室14(圧力室)を画成するシールカップ16(シール部材)が保持されている。また、リングガイド13の前端側には、セカンダリピストン9に摺接して、該セカンダリピストン9とシリンダ5との間にセカンダリ圧力室15とを区画形成するシールカップ17が保持されている。
上記プライマリピストン8は、シリンダ5の開口端面7に当接する口元キャップ6を挿通してケーシング外までその後端部8aを延出させており、この後端部8aは、気圧式倍力装置2内に挿入されるようになっている。
上記プライマリピストン8は、シリンダ5の穴4への挿入側となる前端部がカップ形状部8bとなっており、上記プライマリ圧力室14内には、このプライマリピストン8のカップ形状部8bのカップ底とセカンダリピストン9の後端とに両端を係合させるプライマリ戻しばね18が、伸縮可能なばね受け19を用いて配設されている。一方、セカンダリピストン9はその全体がカップ形状となっており、セカンダリ圧力室15には、このセカンダリピストン9のカップ底と穴4の底面とに両端を係合させるセカンダリ戻しばね20が配設されている。プライマリ戻しばね18のばね力はセカンダリ戻しばね20のばね力よりも大きく設定されており、したがって、プライマリピストン8が穴4の底面側へ前進すると、その動きがプライマリ戻しばね18を介してセカンダリピストン9に伝達され、セカンダリピストン9もセカンダリ戻しばね20を縮ませて前進するようになる。
プライマリ圧力室14には、スリーブ本体11の内周面に設けた軸方向溝21を介して一系統のホイールシリンダ(図示略)に配管接続されるプライマリ配管口22が連通している。一方、セカンダリ圧力室15には他系統のホイールシリンダに配管接続されるセカンダリ配管口23が開口している。これらにより、前記ピストン8、9の前進に応じて、各圧力室14、15内に封じ込められている油液(ブレーキ液)が、対応する系統のホイールシリンダへ圧送されるようになる。
シリンダ5には、油液を貯留するリザーバ24が連結されており、シリンダ5の上部壁には、前記リザーバ24に通じる二つのポート25、26がシリンダ5の軸方向に離間して設けられている。また、スリーブ本体11の外周面には一方のポート25に連通する軸方向溝27が形成されると共に、プライマリ側リングガイド12には前記軸方向溝27に連通するリザーバポート28が形成されている。このリザーバポート28は、プライマリ側リングガイド12の内面に穿設された環状溝と、この環状溝を介してプライマリ側リングガイド12をその半径方向に貫通した半径方向孔とから形成されている。このスリーブ本体11の軸方向溝27、プライマリ側リングガイド12、口元キャップ6およびシリンダ5によりリザーバ室29が形成されている。このリザーバ室29を外部と画成するために孔4の開口縁にOリング30と口元キャップ6の底部にカップシール31とが設けられており、これらOリング30とカップシール31とにより前記リザーバ24からのブレーキ液がマスタシリンダ1の外部に漏洩しないようにシールされている。
また、セカンダリ側リングガイド13には、上述のリザーバ24に通じるポート26に連通するリザーバポート32が形成され、さらに、プライマリピストン8のカップ形状部8bの先端部とセカンダリピストン9の先端部とには、それぞれ円周方向に等分に配置した複数の貫通孔33、34が設けられている。上記リザーバポート32は、セカンダリ側リングガイド13の内面に穿設された環状溝と、この環状溝を介してセカンダリ側リングガイド13をその半径方向に貫通した半径方向孔とから形成されている。
プライマリピストン8、セカンダリピストン9が図示の原位置に位置決めされた状態において、これらピストン8、9に形成された貫通孔33、34が、前記各リングガイド12、13のリザーバポート28、32にわずかラップしている。これにより、リザーバ24から各ポート25、26、リザーバポート28、32および貫通孔33、34を経て、プライマリ圧力室14及びセカンダリ圧力室15にそれぞれブレーキ液が補給されるようになる。
シリンダ5には、上記気圧式倍力装置2に固定するための取付部35が設けられており、取付部35には、取付部35を貫通する取付穴36が穿設されている。
上記気圧式倍力装置2は、フロントシェル41と図示せぬリアシェルとで密封された容器を構成し、その内部がダイアフラムを備えたパワーピストン(ともに図示せず)によって負圧室42と変圧室(図示せず)とに区画されている。上記パワーピストンには、図示せぬバルブボディが設けられており、該バルブボディには出力軸43が負圧室42に延出して設けられている。また、バルブボディはリターンスプリング44によりブレーキ作動装置の非作動時に原位置に保持されるようになっている。
上記フロントシェル33の軸心には、負圧室42に入り込むように凹部45が形成されており、凹部45には、先端側から基端側に向けて小径部45a、段部45b、及び大径部45cが形成されている。また、上記凹部45よりも外周側には、複数の取付ボルト46が植立されている。この取付ボルト46の基端は、負圧室42内にあり、取付ボルト46の取付剛性を確保するためにフロントシェル41の負圧室42側に宛がわれたスティフナ47に固定されている。
口元キャップ6は、シリンダ5の開口端面7とフロントシェル41のマスタシリンダ1側とに当接して両者間に挟まれて固定されシリンダ5の開口端面7の外縁とほぼ同様の外縁形状となっている平面部6aと、前記フロントシェル41の凹部45に入り込む段付凸部6bとより大略構成されている。平面部6aには、取付ボルト46が挿通される孔6cが設けられる。本実施形態においては、上記平面部6aがフロントシェル41に当接することで、口元キャップ6(ピストン保持部材)の後退位置が規定されるようになっている。
口元キャップ6の段付凸部6bの先端には、プライマリピストン8が挿通する挿通孔6dが形成されており、この挿通孔6dから平面部6aに向けて小径部6e、段部6f及び大径部6gが形成されている。上記プライマリピストン8の外周と上記小径部6eの内周との間には、前記カップシール31が設けられ、口元キャップ6はこのカップシール31を介して上記プライマリピストン8を軸方向に移動可能に保持するようになっている。上記段部6fの内側にはリングホルダ12に形成されている段部12aが当接するようになっており、また、段部6fの外側に前記シールリング3が当接するようになっている。
このように、平面部6aがフロントシェル41に当接して後端位置が規定され、段部6fがリングホルダ12の段部12aに当接することで、リングホルダ12の軸方向位置が規定される。ここで、プライマリピストン8が前進してプライマリ圧力室14に液圧がかかると、シールカップ16を介してその液圧がリングガイド12を気圧式倍力装置2方向へ押圧する。従来のブレーキ作動装置では、この押圧力は口元キャップを介してリングネジが受けることになっており、押圧力を繰り返して受けることでリングネジが緩む可能性があった。しかし、本実施形態では、上記押圧力はリングガイド12から口元キャップ6を介してフロントシェル41が受けることになるため、プライマリ圧力室14によってリングガイド12が繰り返し押圧力を受けても、従来のようなネジ緩みの懸念がないものとなっている。
また、リングホルダ12の軸方向位置が規定されることで、シールカップ16の位置が規定される。このことで、プライマリピストン8の貫通孔33とシールカップ16との位置関係が規定される。よって、プライマリピストン8が原位置より移動してから前記貫通孔33がシールカップ16にラップしてプライマリ圧力室14に液圧が発生するまでの移動量、いわゆる、マスタシリンダ1の無効ストロークを適正に管理することが可能となっている。
上記プライマリ側リングガイド6の大径部6hの外周面は、前記フロントシェル41の凹部45の大径部45cの内周面に嵌合されるようになっており、この大径部6hが大径部45cに嵌合することで、口元キャップ6の径方向位置が決定するようになっている。
上記のような構成を有するマスタシリンダ1と気圧式倍力装置2との結合は、以下のように行われる。まず、シリンダ5の後端開口5aが上を向いた状態で、組立スリーブ10、セカンダリピストン9及びプライマリピストン8等をシリンダ5に挿入した後に、口元キャップ6をプライマリピストン8に挿通させておく。そして、気圧式倍力装置1をシリンダ5の上部から、前記口元キャップ6の段付凸部6bを前記フロントシェル41の凹部45に嵌入させると共に、この口元キャップ6から延出するプライマリピストン8が気圧式倍力装置2の負圧室42に挿入させられる。この挿入時に、前記プライマリピストン8の後端部8aに設けられた穴37内に前記気圧式倍力装置2の出力軸43が挿入され、その先端が該プライマリピストン8の穴37の底に当接するようになる。そして、取付ボルト46には、口元キャップ6の孔6cとシリンダ5の取付孔36とが挿通されてナット38を螺合することにより、マスタシリンダ1と気圧式倍力装置2とが結合されて、ブレーキ作動装置を構成するようになっている。上記のような結合により、前記した口元キャップ6は、プライマリピストン8の軸方向で、マスタシリンダ1のシリンダ5の開口端面7と気圧式倍力装置2のフロントシェル41との間に当接して挟まれるように固定される。
このように、本第1の実施形態において、プライマリピストン8の外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持しシリンダ5の後端開口5aの近傍に位置する口元キャップ6(ピストン保持部材)は、気圧式倍力装置2のフロントシェル41により後退位置が規定される。また、口元キャップ6(ピストン保持部材)が、マスタシリンダ1と気圧式倍力装置2のフロントシェル41との間に両者に当接して固定されている。このことにより、口元キャップ6をマスタシリンダ1とフロントシェル41とにより軸方向にしっかり固定することができると共に、口元キャップ6をシリンダ5にリングネジ等で固定する必要がなく、口元キャップ6を固定する際の専用工具を必要とせず、また、リングネジのネジ山をこじることがなくなる。したがって、ブレーキ作動装置の製造が容易になる。
また、プライマリ圧力室14で発生する液圧によりシールカップ16の後端側に当接するプライマリ側リングガイド12が後方に移動するのを口元キャップ6が規制する。このため、プライマリ圧力室14で発生する液圧によりシールカップ16を介してプライマリ側リングガイド12に伝達される押圧力を口元キャップ6によって気圧式倍力装置2のフロントシェル41で受けることができる。よって、従来のもののように液圧をリングネジが繰り返し受けることでリングネジの緩みが発生するという懸念を払拭することができ、ブレーキ作動装置の信頼性が向上する。
さらに、シールカップ16の後端側に当接するプライマリ側リングガイド12が後方に移動するのを口元キャップ6が規制するので、上記シールカップ16の位置が移動してしまうことがなく、プライマリピストン8が原位置から移動してプライマリ圧力室14に圧力が発生するまでのシールカップ16とプライマリピストン8との相対移動量、すなわちマスタシリンダ1の無効ストロークを的確に管理できるようになる。
なお、上記実施形態においては、マスタシリンダ1と気圧式倍力装置2との結合前において、シリンダ5に対して口元キャップ6を係止させるようにはしていないが、係止させるようにしてもよい。例えば、シリンダ5の外周面に当接するように折り返された仮止め部を、口元キャップ6の平面部6aの外周側に形成し、また、シリンダ5の外周面に上記仮止め部を係止可能な係止部を形成する。上記仮止め部を上記係止部に係止させることで、マスタシリンダ1を気圧式倍力装置2に組み付ける前に、口元キャップ6がシリンダ5より離脱しないように保持させることができ、気圧式倍力装置2に組み付ける前のマスタシリンダ1を単体で取扱うことが可能となる。
また、本実施の形態においては、口元キャップ6の小径部6fの内周にカップシール31を設けてプライマリピストン8を軸方向に移動可能に保持するようにしている。しかしながら、これに限らず、図2に示すような構成としてもよい。
図2に示す別の実施形態においては、プライマリ側リングガイド12’の気圧式倍力装置1側の開口近傍の内周面に環状溝12bを形成し、この環状溝12bにカップシール31’を保持させる。口元キャップ6’を上記図1の口元キャップ6から小径部6eを無くした形状とし、口元キャップの段部6’hとプライマリ側リングガイド12’の段部12’aとが当接するようにしている。この場合には、本発明のピストン保持部材が、口元キャップ6’とプライマリ側リングガイド12’とにより構成されることになる。
つぎに、本発明の第2の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、本第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と同様の部分には同符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態は、第1の実施形態に対して、前記口元キャップ6とシールリング3とを用いずに、マスタシリンダ50のシリンダ51に設けられるプライマリ側リングガイド60の形状を変更し、プライマリ側リングガイド60により本発明のピストン保持部材を構成したものである。
プライマリ側リングガイド60は、全体が筒状に形成されており、シリンダ51の孔52内に挿入され、リザーバポート28が形成された第1小径部61と、シリンダ51の後端開口53の開口縁に形成された段部54に当接するフランジ部62と有している。このフランジ部62は、図3中矢印B側が気圧式倍力装置2のフロントシェル41に当接するようになっており、これにより、プライマリ側リングガイド60の後退位置が規定されるようになっている。また、フランジ部62は、マスタシリンダ50と気圧式倍力装置2とが結合したときに、両者に当接して該両者の間に固定されるようになっている。
また、プライマリ側リングガイド60には、フランジ部62から延出して気圧式倍力装置2の凹部45に挿入される大径部63と第2小径部64とが形成されている。大径部63は、その外周面と前記フロントシェル41の凹部45の大径部45cの内周面との間に若干のクリアランスが形成されるような径寸法となっている。
プライマリ側リングガイド60の第2小径部64の外周面は、前記フロントシェル41の凹部45の小径部45aの内周面に嵌合されるようになっている。この第2小径部64が小径部45aに嵌合することで、プライマリ側リングガイド60の径方向位置が決定するようになっている。
上記第2小径部64の先端側には、このリザーバ室29を外部と画成するためのカップシール31が設けられており、このカップシール31は、本第2の実施の形態おいては、リザーバ室29を外部と画成するだけでなく、気圧式倍力装置2の負圧室42をシールするためにも用いられている。
さらに、プライマリ側リングガイド60の大径部63と第2小径部64との間には、段部65が形成されており、この段部65は、気圧式倍力装置2の凹部5に形成された段部45bと対向するようになっている。しかしながら、マスタシリンダ50と気圧式倍力装置2とが結合した状態で、プライマリ側リングガイド60の段部65と気圧式倍力装置2の段部45bとの間には、クリアランスが形成され、両者は当接しないようになっている。
上記のように、本第2の実施形態においては、プライマリピストン8を摺動可能に保持するとともにシリンダ51の後端開口53の近傍に位置するプライマリ側リングガイド60(ピストン保持部材)は、気圧式倍力装置2のフロントシェル41により後退位置が規定される。また、プライマリ側リングガイド60(ピストン保持部材)のフランジ部62が、マスタシリンダ50と気圧式倍力装置2のフロントシェル41との間に挟まれて両者に当接して固定されている。このことにより、上記第1の実施形態と同様に、プライマリ側リングガイド60(ピストン保持部材)をマスタシリンダ50とフロントシェル41とにより軸方向にしっかり固定することができると共に、プライマリ側リングガイド60をシリンダ51にリングネジ等で固定する必要がなく、プライマリ側リングガイド60を固定する際の専用工具を必要とせず、また、リングネジのネジ山がこじることがなくなる。したがって、ブレーキ作動装置の製造が容易になる。
また、従来のものや第1の実施形態に対して、口元キャップ6を不要としているので、ブレーキ作動装置の部品点数が減り、コストダウンを実現することができる。
さらに、シールカップ16の後端側に当接するプライマリ側リングガイド60の移動が気圧式倍力装置2のフロントシェル41で規制されるので、プライマリ圧力室14で発生する液圧によりシールカップ16を介してプライマリ側リングガイド60に伝達される押圧力を気圧式倍力装置2のフロントシェル41で受けることができ、従来のもののように液圧をリングネジが繰り返し受けることでリングネジの緩みが発生するという懸念を払拭することができ、ブレーキ作動装置の信頼性が向上する。
また、上記シールカップ16の後端側に当接するプライマリ側リングガイド60の移動が規制されるので、シールカップ16の位置が規定でき、マスタシリンダ50の無効ストロークを的確に管理することができる。
また、本第2の実施の形態においては、フランジ部62が気圧式倍力装置2のフロントシェル41に当接してプライマリ側リングガイド60の後退位置が規定されるようになっている。しかしながら、これに限らず、図4に示すような構成としてもよい。
図4に示す別の実施形態においては、プライマリ側リングガイド60’を、上記図3のプライマリ側リングガイド60からフランジ部62を無くした形状とし、さらに、プライマリ側リングガイド60’の大径部63’が気圧式倍力装置2の大径部45cと当接するように、また、プライマリ側リングガイド60’の段部65’が気圧式倍力装置2の段部45bと当接するように形成している。この場合には、本発明のプライマリ側リングガイド60’の段部65’が気圧式倍力装置2の段部45bと当接することで、プライマリ側リングガイド60’(ピストン保持部材)が、気圧式倍力装置2のフロントシェル41(段部45b)により後退位置が規定されるようになっている。
つぎに、参考技術を図5に基づいて説明する。なお、本参考技術においては、上記第1の実施形態と同様の部分には同符号を付してその説明を省略する。
参考技術は、第1の実施形態に対して、前記組立スリーブ10(スリーブ本体11、プライマリ側リングカイド12、及びセカンダリ側リングガイド13)を廃したマスタシリンダ70したものである。
マスタシリンダ70におけるシリンダ71の孔72には、シールカップ16、17を配設する環状溝73,74と、プライマリ圧力室14とプライマリ配管口22と常時連通するための軸方向溝75と、セカンダリ圧力室15とセカンダリ配管口23とを常時連通するための軸方向溝76とが形成されている。また、シリンダ52の後端開口側端面77と上記環状溝73との間には、リザーバ24に通じるポート25に連通されるための環状溝78が、軸方向溝75と環状溝74との間には、リザーバ24に通じるポート26に連通される環状溝79が形成されている。また、上記ポート25と環状溝78とは、シリンダ71の開口端側外周面80に形成された軸方向溝81により連通されるようになっている。
上記シリンダ71の開口端側外周面80は、口元キャップ6の大径部6hで覆われるようになっており、これにより、口元キャップ6、環状溝78、及び軸方向溝81でプライマリ側のリザーバ室29が形成され、このリザーバ室29を外部と画成するために孔72の外周側にOリング30が設けられている。
参考技術においても、プライマリピストン8の外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持しシリンダ71の後端開口71aの近傍に位置する口元キャップ6(ピストン保持部材)が、マスタシリンダ70と気圧式倍力装置2のフロントシェル41との間に両者に当接して固定されている。このことにより、口元キャップ6をマスタシリンダ70とフロントシェル41とにより軸方向にしっかり固定することができると共に、口元キャップ6をシリンダ71にリングネジ等で固定する必要がなく、口元キャップ6を固定する際の専用工具を必要とせず、また、リングネジのネジ山がこじることがなくなる。したがって、ブレーキ作動装置の製造が容易になる。
なお、上記実施の形態においては、マスタシリンダ1,50,70として、タンデム型のマスタシリンダを用いて説明したが、シングル型のマスタシリンダとしてもよい。また、マスタシリンダの形式としてプランジャ型のマスタシリンダにより説明を行ったが、シリンダ5、51、71の後端からピストン8が延出したものであれば、センターバルブ型やコンベンショナル型のマスタシリンダとしてもよい。
また、上記実施の形態において、気圧式倍力装置2の作動構成は公知のものであるため、その詳細な説明を省略したが、タンデム型またはシングル型のもの、負圧式または正圧式等のいずれの形式のものを用いてもよいことはもちろんである。
本発明の第1の実施形態としてのブレーキ作動装置を構成するマスタシリンダと気圧式倍力装置との結合部の構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の別の実施形態としてのブレーキ作動装置を構成するマスタシリンダと気圧式倍力装置との結合部の構造を示す部分断面図である。 本発明の第2の実施形態としてのブレーキ作動装置を構成するマスタシリンダと気圧式倍力装置との結合部の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の別の実施形態としてのブレーキ作動装置を構成するマスタシリンダと気圧式倍力装置との結合部の構造を示す部分断面図である。 参考技術としてのブレーキ作動装置を構成するマスタシリンダと気圧式倍力装置との結合部の構造を示す断面図である。
符号の説明
1,50,70 マスタシリンダ
2 気圧式倍力装置(倍力装置)
6 口元キャップ(ピストン保持部材)
5,51,71 シリンダ
5a,53,71a 後端開口
8 プライマリピストン(ピストン)
12 プライマリ側リングガイド(リングガイド)
16 シールカップ(シール部材)
28 リザーバポート
41 フロントシェル
60,60’ プライマリ側リングガイド(ピストン保持部材)

Claims (4)

  1. マスタシリンダと倍力装置との組合せからなり、前記マスタシリンダは、そのシリンダの後端開口から延出して前記倍力装置の出力軸と作動連結するピストンと、該ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材と、前記ピストンの前方に形成される圧力室と、該圧力室を画成し前記ピストンの外周をシールするシール部材とを有するブレーキ作動装置において、
    前記ピストン保持部材は、前記圧力室からの圧力が前記シール部材を介して伝達されるとともに、前記倍力装置のフロントシェルにより後退位置が規定されることを特徴とするブレーキ作動装置。
  2. マスタシリンダと倍力装置との組合せからなり、前記マスタシリンダは、そのシリンダの後端開口から該シリンダ外に延出して前記倍力装置の出力軸と作動連結するピストンと、該ピストンが挿通してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するピストン保持部材と、前記ピストンの前方に形成される圧力室と、該圧力室を画成し前記ピストンの外周をシールするシール部材とを有するブレーキ作動装置において、
    前記ピストン保持部材は、前記マスタシリンダと前記倍力装置のフロントシェルとに当接して該両者の間に固定されてなることを特徴とするブレーキ作動装置。
  3. 前記マスタシリンダは、前記ピストンの外周を摺動可能に保持するリングガイドを備え、該リングガイドと前記ピストンの外周との間を前記シール部材がシールするようになっており、前記ピストン保持部材は、前記圧力室に発生した圧力により前記リングガイドが後方に移動するのを規制することを特徴とする請求項1または2記載のブレーキ作動装置。
  4. 前記マスタシリンダは、前記ピストンの外周に嵌合してこれを軸方向に移動可能に保持し前記シリンダの後端開口の近傍に位置するリングガイドにより前記ピストン保持部材が構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のブレーキ作動装置。
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