JP6297318B2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用ブレーキ装置に負圧ブースタとして用いられる気圧式倍力装置に関する。
一般に、車両のブレーキ系統には、ブレーキペダルとマスタシリンダとの間に気圧式倍力装置が設けられている。この種の気圧式倍力装置としては、例えば制動初期に、ブレーキペダル側の入力ロッドに対するマスタシリンダ側の出力ロッドのストロークを大きくすることができるように、弁手段のポペット弁とリアクション部材との間に所定の移動範囲を有するロッドを介装して設け、このロッドにリアクション部材からの反力の一部を伝えることによって、前記ポペット弁を開弁して変圧室への大気の導入量を増加させる構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−273214号公報
ところで、従来技術による気圧式倍力装置では、ブレーキペダルへの入力に対するマスタシリンダへの出力が増加してしまい、制動力が過大になってしまう可能性がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ブレーキペダルへの入力に対して制動力が過大になってしまうことを抑制し得る気圧式倍力装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、ハウジング内を定圧室と変圧室とに画成するパワーピストンと、該パワーピストンに連結されて前記ハウジング内を移動するバルブボディと、該バルブボディ内に配置されブレーキペダルの操作に応じて移動するブランジャと、該プランジャの移動により大気を前記変圧室に導入し前記定圧室と変圧室との間に差圧を発生させる弁手段と、この差圧に従って前記パワーピストンが作動し前記バルブボディと共に移動するときに該バルブボディの推力をリアクション部材を介してマスタシリンダに伝達する出力ロッドと、を有し、該出力ロッドに作用する反力の一部を先端側が前記リアクション部材に当接する前記プランジャによって前記ブレーキペダルへ伝達し、また、前記バルブボディの前進によって前記弁手段による前記変圧室への大気導入を停止するようにした気圧式倍力装置に適用される。
そして、本発明が採用する構成の特徴によると、前記弁手段は、前記バルブボディに移動可能に取付けられたポペット弁と、前記プランジャに形成され前記ポペット弁に離着座することで前記変圧室と大気とを連通,遮断する第1のシート部と、前記バルブボディに移動可能に案内され前記ポペット弁に離着座することで前記変圧室と前記定圧室とを連通,遮断する第2のシート部と、該第2のシート部に基端側が当接し、先端側が前記プランジャの先端側に隣接して前記リアクション部材に当接可能に配置された伝達部材と、を有し、前記伝達部材は、前記リアクション部材に当接する当接面が、前記プランジャにおける前記リアクション部材に当接する端面を取り囲んで配置され、前記伝達部材は、前記リアクション部材からの反力の一部を前記第2のシート部を介して前記ポペット弁に伝え、該ポペット弁を移動させて前記第1のシート部とポペット弁とを離座させ、前記変圧室を大気に連通させる構成としている。
本発明によれば、ブレーキペダルへの入力に対して制動力が過大になってしまうことを抑制することができる。
本発明の実施の形態による気圧式倍力装置を示す縦断面図である。 図1中の主要部を拡大して示す部分断面図である。 図2中の伝達部材を単体として示す斜視図である。 気圧式倍力装置のジャンプイン時を示す図2と同様位置での部分断面図である。 気圧式倍力装置の液圧反力発生時を示す図2と同様位置での部分断面図である。 気圧式倍力装置の伝達部材の移動途中での制動保持時を示す図2と同様位置での部分断面図である。 気圧式倍力装置の伝達部材の移動完了での制動保持時を示す図2と同様位置での部分断面図である。 気圧式倍力装置の入力ストロークとブレーキ液圧との関係を示す特性線図である。 気圧式倍力装置の入力値とブレーキ液圧との関係を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態による気圧式倍力装置として、車両用ブレーキ装置に適用される気圧式倍力装置を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
図1において、本実施の形態で採用した気圧式倍力装置1は、その外殻を構成するハウジング2を有し、気圧式倍力装置1のハウジング2は、車両前側のフロントシェル3と後側のリヤシェル4とにより構成されている。これらシェル2,3は、その外周側で互いに気密状態に固着され、後述のダイヤフラム5によりハウジング2の内部に2つの室(後述の負圧室Aと変圧室B)を画成している。
ハウジング2のフロントシェル3には、前壁3Aの中央部にマスタシリンダ(図示せず)の一部を収納するために有底筒状をなす収納凹部3Bが形成されている。フロントシェル3の収納凹部3Bには、後述のシール部材35が設けられ、出力ロッド24の外周と収納凹部3Bの間は気密状態でシールされている。一方、リヤシェル4には、車両(図示せず)への取付面となる後壁4Aの中央部から軸方向外向きに後方筒部4Bが突設され、後方筒部4Bの軸方向一側は、その端部が開口端となっている。
また、リヤシェル4には、後方筒部4Bの長さ方向途中部位に環状の肩部4Cが設けられている。即ち、後方筒部4Bのうち環状の肩部4Cよりも軸方向一側(開口端側)に位置する部分は、軸方向他側に位置する部分よりも小径に形成されている。リヤシェル4の肩部4Cには、後述の入力ロッド12に対する押動操作を解除したときに後述のストップキー23が図1、図2に示すように当接し、これによって、バルブボディ6およびプランジャ20の戻り位置が規制される。
ハウジング2内には、補強板5Aが当接するダイヤフラム5が設けられている。該ダイヤフラム5と補強板5Aは、パワーピストンを構成している。ダイヤフラム5は、外周側がフロントシェル3とリヤシェル4との間に固着され、内周側が補強板5Aにより後述のバルブボディ6に固着されている。フロントシェル3とリヤシェル4との間に形成されるハウジング2内の空間は、ダイヤフラム5により定圧室としての負圧室Aと変圧室Bとに画成されている。
バルブボディ6は、例えば高強度の樹脂材料を用いて形成され、軸方向の他側(即ち、マスタシリンダ側)に位置する大径部6Aと軸方向の一側(即ち、ブレーキペダル側)に位置する小径筒部6Bとを有している。バルブボディ6は、小径筒部6Bがリヤシェル4の後方筒部4B内に挿通され、ハウジング2内に軸方向に変位可能に設けられている。バルブボディ6の大径部6Aは、ハウジング2内でダイヤフラム5の内周側に連結(固着)されている。バルブボディ6の小径筒部6Bは、リヤシェル4の後方筒部4Bからハウジング2の外部に延出されている。バルブボディ6は、ダイヤフラム5の変位に連動してハウジング2内を軸方向に変位するものである。
また、バルブボディ6の大径部6Aには、負圧室Aに常時連通して変圧室Bに連通,遮断される連通路7が形成され、該連通路7は、小径筒部6B側に向けて軸方向一側に延びている。図2に示すように、バルブボディ6の小径筒部6Bの奥所側には、連通路7よりも径方向内側となる位置に軸方向に延びる円筒面として形成されたシート摺動面6Cと、該シート摺動面6Cの軸方向他側(奥側)に位置し環状の段差面として形成された環状段部6Dとが設けられている。後述の可動シート部材29は、シート摺動面6Cに挿嵌して設けられ、環状段部6Dに離接可能に当接されている。
バルブボディ6の大径部6Aには、その内周側に位置して環状の嵌合凹部6Eが軸方向に延びて形成され、該嵌合凹部6Eには、後述する出力ロッド24のフランジ部24A側が嵌合して取付けられている。ここで、バルブボディ6には、小径筒部6Bの内周側に連通する貫通穴としての段付穴8が形成されている。この段付穴8は、小径筒部6B内の環状段部6Dの位置から嵌合凹部6E側に向けて軸方向他側へと延び、段付穴8の内周側には、後述のプランジャ20が摺動変位可能に挿嵌されている。
バルブボディ6の段付穴8は、軸方向他側の開口端8Aが後述のリアクションディスク27により閉塞されている。また、バルブボディ6の段付穴8には、後述する伝達部材31の筒状部31Bと寸法L(図2参照)の隙間を介して対向する環状の段差部8Bが形成されている。この段差部8Bには、伝達部材31の筒状部31Bが図7に示すように当接する。一方、バルブボディ6には、段付穴8の径方向に延びるキー挿入穴9と他の連通路10とが形成されている。キー挿入穴9内には、後述するプランジャ20用のストップキー23が挿入されている。他の連通路10は、段付穴8の奥所側を変圧室Bに常時連通させるものである。
さらに、バルブボディ6には、段付穴8の段差部8B側から小径筒部6B内の環状段部6Dに向けて軸方向に延びる、本実施形態においては3個のロッド挿通孔11が穿設されている。該各ロッド挿通孔11は、キー挿入穴9の位置を避けるように周方向に間隔をもって配置されている。各ロッド挿通孔11内には、後述する伝達部材31の各ロッド部31Aが軸方向に変位可能に挿通されている。なお、ロッド挿通孔11は、3個として説明しているが、1個、2個または4個以上設けるようにしてもよい。
入力ロッド12は、軸方向の一側がリヤシェル4の後方筒部4Bから外部に突出し、軸方向の他側がバルブボディ6の小径筒部6B内に挿入して設けられている。該入力ロッド12の他側端部には、略球形状をなす球形部12Aが一体形成され、この球形部12Aは、後述のプランジャ20(即ち、プランジャ本体21)にカシメ等の手段を用いて連結されている。そして、入力ロッド12は、軸方向の一側(突出端側)が車両のブレーキペダル(図示せず)に連結され、ブレーキ操作時には図1中の矢示C方向に押動操作される。
バルブボディ6の小径筒部6Bと入力ロッド12との間には、ハウジング2内の負圧室Aと変圧室Bとの間に差圧を発生させる弁手段としての弁機構13が設けられている。この弁機構13は、後述のポペット弁14、プランジャ本体21の当接部21A、可動シート部材29および伝達部材31を含んで構成されている。弁機構13は、ポペット弁14がプランジャ本体21の当接部21A及び/又は後述の可動シート部材29に離着座することにより、変圧室Bに大気を導入したり、変圧室Bを負圧室Aに連通,遮断させるため後述の如く開,閉弁するものである。
弁機構13のポペット弁14は、バルブボディ6の小径筒部6B内に設けられている。該ポペット弁14は、弾性材料によって略筒状に形成され、その一端側は後述の戻しばね16等により小径筒部6Bの内周壁に押付けられた状態で固定されている。そして、ポペット弁14の他端側は、図2に示すように弱ばね15によりプランジャ本体21の当接部21A及び後述の可動シート部材29に向けて常時付勢されている。これにより、弁機構13の一部を構成するポペット弁14は、後述するプランジャ本体21の当接部21Aと後述の可動シート部材29とに離着座するものである。
戻しばね16は、バルブボディ6の小径筒部6Bと入力ロッド12との間に配設されている。該戻しばね16は、バルブボディ6に対して入力ロッド12を図1中の矢示D方向に向けて常時付勢している。これにより、入力ロッド12に対する押動操作(ブレーキ操作)の解除時には、バルブボディ6がハウジング2内を図1に示す初期位置(後述のストップキー23により規制された位置)に戻るまで、入力ロッド12が戻しばね16により矢示D方向に押動される。
ここで、リヤシェル4の後方筒部4Bには、その開口端側に環状のシール部材17が設けられている。該シール部材17は、バルブボディ6の小径筒部6Bの外周面に摺接し、後方筒部4Bの開口端と小径筒部6Bとの間をシールしている。即ち、シール部材17は、後方筒部4Bの開口端と小径筒部6Bとの間で変圧室Bを外部の大気に対して気密にシールするものである。
バルブボディ6の小径筒部6B内に装着されたフィルタ18は、ハウジング2(リヤシェル4)の外部から小径筒部6B内に導入される作動気体と一緒にダスト等が侵入するのを防止するものである。保護ブーツ19は、バルブボディ6の小径筒部6Bの突出端側を外部のダスト等から保護するものである。該保護ブーツ19は、弾性材料により蛇腹状の筒体として形成され、その一端側は入力ロッド12の軸方向中間部に取付けられている。保護ブーツ19の他端側は、リヤシェル4の後方筒部4Bの開口端(先端)側に取付けられ、後方筒部4B内を摺動する小径筒部6Bの外周面を外部のダスト等から保護している。
プランジャ20はバルブボディ6の段付穴8内に軸方向に変位可能に挿嵌されている。該プランジャ20は、軸方向一側に位置して当接部21Aが一体に形成されたプランジャ本体21と、該プランジャ本体21の軸方向他側(当接部21Aとは軸方向の反対側)の端面に当接して設けられた段付ピストン22とにより構成されている。なお、プランジャ本体21と段付ピストン22とは一体物で形成してもよい。プランジャ本体21と段付ピストン22とからなるプランジャ20は、ブレーキペダル(即ち、入力ロッド12)の操作に応じてバルブボディ6の段付穴8内を軸方向に相対移動するものである。
ここで、プランジャ本体21の軸方向一側(一端側)は段付筒状に形成され、バルブボディ6の小径筒部6B内ヘと突出している。そして、プランジャ本体21の突出端(一端)側には、入力ロッド12の球形部12Aが揺動可能に係止されている。これにより、プランジャ本体21は、入力ロッド12と一体に図1中の矢示C,D方向に変位する構成となっている。
図2に示すように、プランジャ本体21の突出端(一端)側には、後述の可動シート部材29よりも小径に形成された環状弁座としての当接部21Aが一体に設けられている。プランジャ本体21の当接部21Aは、第1のシート部を構成しポペット弁14に離着座する。これにより、当接部21Aは小径筒部6B内の大気圧を連通路10側に導入したり、大気導入を停止(遮断)したりする。即ち、プランジャ本体21の当接部21Aは、ポペット弁14に離着座することにより小径筒部6B内の大気に対する変圧室Bの連通,遮断を制御すると共に、ポペット弁14が後述の可動シート部材29に離着座することにより、負圧室Aに対する変圧室Bの連通,遮断を制御するものである。
プランジャ20の一部を構成する段付ピストン22は、後述の伝達部材31と共にバルブボディ6の段付穴8内に変位可能に配置され、小径部22Aと大径部22Bとを有している。段付ピストン22の小径部22Aは、その軸方向一側の端面がプランジャ本体21の他側端面に当接されている。一方、段付ピストン22は、軸方向他側が大径部22Bとなっている。この大径部22Bの端面22C(軸方向他側に位置する先端側端面)は、図2に示す非制動状態において後述のリアクションディスク27に隙間Sを介して対面しており、図4〜7に示す制動状態において後述のリアクションディスク27に当接するようになっている。
図4〜図7に示すように、プランジャ20がブレーキ操作に伴って軸方向に押動されるときには、段付ピストン22の大径部22B側の端面がリアクションディスク27に当接し、これによって、リアクションディスク27に作用するブレーキ反力は、段付ピストン22およびプランジャ本体21を介して入力ロッド12に伝達されるものである。さらに、プランジャ本体21の外周側にはキー挿入穴9と対応する位置に環状溝21Bが形成され、該環状溝21Bには、ストップキー23が係合状態で取付けられている。
ストップキー23はプランジャ20の戻り位置を規制するもので、該ストップキー23は、略長方形の平板を用いて形成され、バルブボディ6のキー挿入穴9を介してプランジャ本体21の環状溝21Bに遊嵌状態で係合されている。そして、ストップキー23の端部は、バルブボディ6から径方向に一定寸法だけ突出し、リヤシェル4の肩部4Cに当接可能となっている。
即ち、入力ロッド12に対する押動操作の解除時に、ストップキー23は、リヤシェル4の肩部4Cに当接することにより、バルブボディ6およびプランジャ20の戻り位置を図1、図2に示すように規制するものである。なお、リヤシェル4には、前記肩部4Cに替えて別体のストッパ部材(図示せず)を設け、このストッパ部材に対してストップキー23の端部を当接させる構成としてもよい。
出力ロッド24は、入力ロッド12の押動操作力を倍力したバルブボディ6の推力を後述のリアクションディスク27を介して外部(マスタシリンダ側)に伝達する出力部材である。該出力ロッド24は、軸方向の一側に大径のフランジ部24Aが設けられ、該フランジ部24Aは、バルブボディ6の嵌合凹部6Eと段付穴8とを後述のリアクションディスク27を介して軸方向他側から施蓋するように、バルブボディ6の嵌合凹部6Eに嵌合されている。
そして、出力ロッド24は、入力ロッド12への押動操作時にバルブボディ6と一緒に図1中の矢示E方向に大きな出力をもって押動される。即ち、出力ロッド24の他端側は、フロントシェル3の収納凹部3Bから後述のシール部材35を介して軸方向外側に突出し、入力ロッド12の押動操作力を倍力したバルブボディ6の推力(出力)で前記マスタシリンダのピストン(図示せず)を軸方向に押圧する構成となっている。
ばね受25は、バルブボディ6の大径部6Aに軸方向の他側から嵌合して設けられている。該ばね受25は、出力ロッド24のフランジ部24Aを軸方向の他側から覆うように取付けられ、バルブボディ6の嵌合凹部6Eに対するフランジ部24Aの抜止めを戻しばね26と共に行う構成となっている。ここで、戻しばね26は、負圧室A内で収納凹部3Bの径方向外側に位置してフロントシェル3とばね受25との間に配設され、バルブボディ6を図1中の矢示F方向に常時付勢するものである。
リアクションディスク27は、バルブボディ6の嵌合凹部6Eと出力ロッド24のフランジ部24Aとの間に配設されたリアクション部材である。このリアクションディスク27は、弾性変形可能な樹脂やゴム材料を用いて円板状に形成されている。そして、リアクションディスク27は、後述の如く負圧室Aと変圧室Bとの間に発生した差圧(圧力差)により、バルブボディ6に生じた推力(図1中の矢示E方向の推力)を出力ロッド24に伝達する。
このとき、リアクションディスク27は、バルブボディ6からの推力に従って弾性変形し、その一部が段付ピストン22(大径部22B側の端面)に当接する位置まで後述の伝達部材31(筒状部31B)内に向けて隙間S(図2参照)の寸法分だけ膨出する。この状態で、リアクションディスク27は、出力ロッド24からの反力をフランジ部24Aを介して受承すると共に、反力の一部をプランジャ20(即ち、段付ピストン22とプランジャ本体21)を介して入力ロッド12側に伝達し、前記ブレーキペダル側の運転者に踏み応えを与えるものである。
一方、バルブボディ6の大径部6A内には、剛体からなる環状の受圧部材28が段付穴8の開口端8Aに軸方向他側から嵌合して設けられ、バルブボディの一部をなしている。この受圧部材28は、常にリアクションディスク27の一側面に当接面28Aが当接するように段付穴8の開口端8A側に固定され、後述する伝達部材31の筒状部31Bを介して段付ピストン22の大径部22Bを径方向外側から取囲むように、即ち、当接面28Aの内周側に形成される孔28B内に伝達部材31が配置されるように配設されている。受圧部材28の内周側と段付ピストン22の大径部22Bとの間には、伝達部材31の筒状部31Bが摺動可能に配置されており、後述するように伝達部材31の内部にプランジャ20が摺動可能に配置されている。従って、受圧部材28の孔28B内には、プランジャ20と伝達部材31とが配置されることになる。
可動シート部材29は、バルブボディ6の連通路7をポペット弁14と共に変圧室Bに対して連通,遮断させる第2のシート部であり、バルブボディ6のシート摺動面6C内に挿嵌された段付筒状体として形成されている。該可動シート部材29は、弁機構13の一部を構成し、バルブボディ6のシート摺動面6Cに沿って軸方向に移動可能に案内される。即ち、段付筒状の可動シート部材29は、バルブボディ6のうち小径筒部6Bの奥所側(シート摺動面6C)に摺動変位可能に挿嵌して設けられ、常時はバルブボディ6の環状段部6Dに当接するようにばね30により付勢されている。可動シート部材29の外周側には、断面C型のシール部材29Aが設けられている。シール部材29Aは、シート摺動面6Cに当接して変圧室Bを大気からシールしている。
ばね30は、プランジャ本体21の当接部21Aと可動シート部材29との間に圧縮状態で配設され、可動シート部材29をバルブボディ6の環状段部6Dに向けて常時付勢している。そして、可動シート部材29は、後述の伝達部材31(ロッド部31A)によりばね30に抗して軸方向の一側(矢示F方向)に押動される。この状態で、可動シート部材29は、ポペット弁14が離着座することにより負圧室Aと変圧室Bとを連通,遮断するものである。
伝達部材31は、図2に示す寸法Lの範囲でバルブボディ6の段付穴8内に各ロッド挿通孔11を介して変位可能に配設されている。伝達部材31は、図3に示すように、その軸方向一側(基端側)に位置しバルブボディ6の各ロッド挿通孔11内に変位可能に挿通された例えば3本のロッド部31Aと、該ロッド部31Aの軸方向他側(先端側)を互いに連結するように筒状に形成された筒状部31Bとにより構成されている。本実施形態において、ロッド部31Aと筒状部31Bとは樹脂材料により一体成形されている。
換言すると、伝達部材31は、プランジャ20の径方向外側に位置してバルブボディ6の各ロッド挿通孔11内を可動シート部材29に当接する位置まで軸方向に延びた複数個(例えば3本)のロッド部31Aと、軸方向他側の環状の端面31Cがプランジャ20の先端側に隣接してリアクションディスク27の一側面に面接触状態で当接する筒状体として形成され、可動シート部材29とは軸方向の反対側となる位置で各ロッド部31Aに連結された筒状部31Bとにより構成されている。
伝達部材31の各ロッド部31Aは、図3に示すように、筒状部31Bに連結される軸方向の他側部位がL字状に屈曲して形成され、その先端側(径方向内側の端部)が筒状部31Bに径方向で連結されている。そして、ブレーキペダルの操作を解除して図1、図2に示す非制動状態にあるときには、バルブボディ6(段付穴8)の段差部8Bと伝達部材31の筒状部31Bとの間には、軸方向の寸法Lとなる隙間が形成され、この寸法Lは、バルブボディ6内での伝達部材31の可動範囲を規定するものである。
伝達部材31は、リアクションディスク27からの反力の一部を各ロッド部31Aから可動シート部材29を介してポペット弁14に伝え、該ポペット弁14を弱ばね15に抗して軸方向に移動(弾性変形)させる。これにより、プランジャ20の第1のシート部(当接部21A)とポペット弁14とは、図5に示すように離間して離座され、変圧室Bを小径筒部6B内の大気に連通させる。
ここで、伝達部材31の各ロッド部31Aは、軸方向の一側部位のそれぞれが断面円弧板形状となっており、バルブボディ6の各ロッド挿通孔11内を環状段部6Dの位置まで軸方向に延び、その端部(ロッド部31Aの軸方向一側であり基端側となる端部)が可動シート部材29の他側端面に当接している。伝達部材31の筒状部31Bは、段付ピストン22の大径部22B(プランジャ20の先端側)を径方向外側から取囲んで配置され、リアクションディスク27に当接可能な当接面31Cを有している。
伝達部材31の筒状部31Bは、出力ロッド24からリアクションディスク27を介して伝えられるブレーキ反力の一部を各ロッド部31Aに伝え、該各ロッド部31Aをそれぞれのロッド挿通孔11内で軸方向(矢示F方向)に変位させる。このときに、伝達部材31の各ロッド部31Aは、バルブボディ6の環状段部6Dから軸方向一側に突出し、可動シート部材29をばね30に抗して軸方向に後退(変位)させる。このため、図5に示すように、ポペット弁14は、プランジャ本体21の当接部21Aから離間する方向に移動(即ち、弾性変形)され、小径筒部6B内の大気圧が連通路10を介して変圧室B側に導入されるのを許す。
このように、バルブボディ6の連通路10が大気に連通し、変圧室B内に大気が導入されると、負圧室Aと変圧室Bとの間に差圧が発生して補強板5Aには負圧室Aに向けた矢示E方向の推力が生じる。そして、バルブボディ6は、図6に示すように、ポペット弁14がプランジャ本体21の当接部21Aに着座する位置まで前進することになる。その結果、出力ロッド24のストロークは、入力ロッド12のストロークに対して大きくなるので、ブレーキ装置のロスストロークを小さく抑えて、ブレーキペダルのストロークを短縮させることができる。
図7に示すように、伝達部材31が寸法L(図2参照)分だけ後退して筒状部31Bが段付穴8の段差部8Bに当接したときには、各ロッド部31Aを介した可動シート部材29の後退変位も停止されるので、入力ロッド12に対する出力ロッド24のストロークの増大も停止されることになる。このとき、バルブボディ6は、ポペット弁14がプランジャ本体21の当接部21Aに着座するまで前進している。
負圧導入管32はフロントシェル3の前壁3Aに設けられている。該負圧導入管32は、図1に示すようにフロントシェル3の前壁3Aから突出するパイプ等からなり、エンジンの吸気マニホールドまたは真空ポンプ等に逆止弁(いずれも図示せず)等を介して接続されている。そして、負圧導入管32は、前記エンジンまたは真空ポンプ等の作動時に発生した負圧を負圧室A内へと導くことにより、負圧室A内を大気圧よりも低い圧力に保持するものである。
また、フロントシェル3の前壁3Aには、前記マスタシリンダをフロントシェル3に固定するため複数の固定ボルト33(図1中に1個のみ図示)が設けられている。リヤシェル4の後壁4Aには、リヤシェル4を含めてハウジング2全体を車両のエンジンルーム内壁等に取付ける複数の取付ボルト34(図1中に2個図示)が設けられている。さらに、フロントシェル3の収納凹部3Bには、シール部材35の外周側が抜止め状態で取付けられている。シール部材35の内周側は、出力ロッド24の外周面に摺接し、ハウジング2内の負圧室Aを外部の大気に対して気密にシールしている。
本実施の形態による気圧式倍力装置1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、車両の運転者がブレーキペダルを踏込み操作すると、これにより入力ロッド12が矢示C方向に押動され、プランジャ20のプランジャ本体21と段付ピストン22とは、バルブボディ6の段付穴8内で図2に示す隙間Sにおいて入力ロッド12と一体に変位する。そして、プランジャ20(プランジャ本体21)の変位により環状の当接部21Aが、可動シート部材29との当接によって追従を規制されたポペット弁14から離座(図4参照)すると、バルブボディ6の小径筒部6B内から連通路10を介して変圧室B内に大気が導入され、負圧室Aと変圧室Bとの間に圧力差が発生する。
このため、バルブボディ6は、負圧室Aと変圧室Bとの間の差圧により補強板5Aに生じた推力で矢示E方向に前進し、このときの推力がリアクションディスク27を介して出力ロッド24に伝達されると共に、マスタシリンダからの液圧反力が出力ロッド24からリアクションディスク27に伝えられ、このときの反力によりリアクションディスク27は、図5に示す如く弾性変形する。この弾性変形により液圧反力がリアクションディスク27を介してプランジャ20へと出力反力として伝達される。このとき、プランジャ20へと出力反力が伝達されるまでは、入力ロッド12への入力が一定の状態で出力ロッド24の出力が上昇する、いわゆるジャンプイン状態となっている。そして、図6に示すように所謂バランス状態となって、プランジャ本体21の当接部21Aはポペット弁14に対して着座することになる。このとき、ブレーキペダルの踏込み操作に伴う入力ロッド12のストロークとマスタシリンダ内に発生するブレーキ液圧との関係は、図8中に実線で示す特性線36のようになる。
即ち、このようなブレーキ操作状態では、負圧室Aと変圧室Bとの間の差圧に応じてバルブボディ6が補強板5Aと共に矢示E方向に変位し、ポペット弁14は可動シート部材29に着座した状態でバルブボディ6と共に同方向に変位する。そして、この間はプランジャ本体21の当接部21Aがポペット弁14に対する離着座を繰返す。また、入力ロッド12に対する矢示C方向の入力とリアクションディスク27を介した矢示F方向の反力とが釣合った(均衡)状態を保つことにより、プランジャ本体21の当接部21Aはポペット弁14に対して着座することになる。
図6に示す状態から、ブレーキペダルを踏込み続けることにより、プランジャ本体21の当接部21Aが、ポペット弁14に対して離座して変圧室Bに大気が導入されることにより出力反力が増大する。このため、リアクションディスク27が更に弾性変形し、図7に示すように、伝達部材31の筒状部31Bがバルブボディ6の段差部8Bに当接するまで移動する。ここまでの作動が制動初期であり、入力ロッド12のストロークに対して出力ロッド24を大きくしている。
そして、筒状部31Bが段差部8Bに当接状態でブレーキペダルの踏込み操作を続けていくと、プランジャ20の当接面22Cの面積に対する受圧部材28の当接面28Aと伝達部材31の端面31Cとを加算した面積に基づく一定の倍力比で入力に対する出力が変化する。そして、変圧室Bの圧力が大気圧となった状態では、これ以上にブレーキペダル(入力ロッド12)を踏込み操作しても圧力差による倍力作用は発揮できなくなり、入力ロッド12に伝達される踏力でしか出力ロッド24を推進することができない、いわゆる、全負荷状態となる。この全負荷状態となって以降は、出力ロッド24が、この状態で入力ロッド12と実質的に一体となって軸方向に変位することになる。
一方、ブレーキ操作を解除したときには、入力ロッド12が戻しばね16により矢示D方向に押戻され、これに伴ってプランジャ20も同方向に引張られる。このため、プランジャ本体21は、当接部21Aがポペット弁14に着座して変圧室Bを大気に対して遮断している状態で、ポペット弁14を矢示D方向に移動する。また、このときに可動シート部材29は、ばね30により矢示C方向に押圧され、可動シート部材29はポペット弁14から強制的に離座される。
この結果、負圧室Aと変圧室Bとが連通路7,10等を介して互いに連通することになり、負圧室A内の負圧が変圧室B側に導入されることにより負圧室Aと変圧室Bとがブレーキ操作解除前の圧力差よりも低い圧力差になる。そして、出力ロッド24は、バルブボディ6と共に戻しばね26により矢示F方向に押戻され、最終的には図1に示す如く、ストップキー23の突出端側がリヤシェル4の肩部4Cに当接することになる。
そして、ストップキー23が肩部4Cに当接した状態で、プランジャ20の最終戻り位置が規制され、補強板5A、バルブボディ6、入力ロッド12および出力ロッド24等がマスタシリンダからのブレーキ液圧が解除される等により、図1に示す初期位置に復帰する。また、ポペット弁14は、このときに可動シート部材29とプランジャ本体21の当接部21Aとに着座し、変圧室Bを負圧室Aと同様の負圧状態に保ったまま次なるブレーキ操作に備えることになる。
次に、本実施の形態で採用した弁機構13(ポペット弁14、プランジャ本体21の当接部21A、可動シート部材29および伝達部材31)によってペダルストロークを短縮する動作、即ち入力ロッド12のストロークに対する出力ロッド24のストロークを大きくし、ブレーキ装置の制動力が過大になってしまうことを抑える動作について説明する。
ここで、入力ロッド12の操作量の増大に伴う前記マスタシリンダからの反力によってリアクションディスク27が弾性的に撓み変形される。このとき、図5に示すようにリアクションディスク27は、段付穴8内で伝達部材31の筒状部31Bを矢示F方向に押圧すると共に、各ロッド挿通孔11内でそれぞれのロッド部31Aを押圧して軸方向に後退させる。
これにより、伝達部材31の各ロッド部31Aは、バルブボディ6の環状段部6Dから軸方一側に突出して可動シート部材29をシート摺動面6Cに沿って軸方向に後退させる。該可動シート部材29の後退(軸方向変位)により、ポペット弁14は、同方向に撓み変形するようになるので、図5に示す如くプランジャ本体21の当接部21Aからポペット弁14が離座(離間)する。
このため、バルブボディ6の小径筒部6B内(大気)がポペット弁14と当接部21Aとの隙間を介して連通路10側に連通し、変圧室Bには大気が導入される。これにより、補強板5Aには室A,B間の差圧による推力が発生し、図6に示す如くバルブボディ9は、ポペット弁14がプランジャ本体21の当接部21Aに着座する位置まで前進することになる。この結果、入力ロッド12のストロークに対する出力ロッド24のストロークを、伝達部材31(ロッド部31A)の軸方向変位に対応する寸法分、即ち、リアクションディスク27の厚さ変化分だけ大きくすることができ、所望の制動力を発生するためのブレーキペダルのストロークを短縮することができる。
これに対し、図8中に破線で示す特性線37は、弁機構13の可動シート部材29および伝達部材31が装備されていない気圧式倍力装置の特性となっており、入力ロッド12のストロークStに対するブレーキP液圧の特性を、特性線36のようには高めることができず、所望の制動力を発生するためのブレーキペダルのストロークを短縮することができない。
しかし、本実施の形態では、前述の如く、ポペット弁14、プランジャ本体21の当接部21A、可動シート部材29および伝達部材31を備えた弁機構13を採用している。これにより、実線で示す特性線36のようにブレーキ液圧Pを、入力ロッド12のストロークStに対して相対的に高めることができ、ブレーキ装置のストロークを短縮することができる。
一方、図9中に破線で示す特性線38は、前述した特許文献1のように、弁手段のポペット弁とリアクション部材との間に所定の移動範囲を有するロッドを設け、リアクション部材からの反力の一部をロッドに伝えることによって、ポペット弁を開弁させて入力ロッドのストロークに対する出力ロッドのストロークを大きくする構成とした場合の入力f−液圧P特性である。
破線で示す特性線38のように、ブレーキの踏込み操作力f(入力値)がf1となって、所謂ジャンプイン状態となったときに、ブレーキ液圧Pが急激に上昇する傾向があり、ブレーキペダル(入力ロッド)への入力に対して制動力が過大になってしまう虞れがある。即ち、特許文献1の従来技術では、ロッドを移動させるために、比較的細いロッド孔内にリアクション部材を膨出させなければならないので、リアクション部材を変形させるための力(出力反力)が必要になっている。このため、プランジャとリアクション部材とのクリアランス(ジャンプインクリアランス)をリアクション部材が変形して埋めるための力(出力反力)が大きくなってしまい、制動力が過大になってしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態では、バルブボディ6の小径筒部6Bと入力ロッド12との間に設ける弁機構13を、バルブボディ6の小径筒部6Bに移動可能に取付けられたポペット弁14と、プランジャ20のプランジャ本体21に形成されポペット弁14に離着座することにより変圧室Bを大気に連通,遮断させる環状の当接部21Aと、バルブボディ6のシート摺動面6Cに移動可能に挿嵌して設けられポペット弁14に離着座することにより負圧室Aと変圧室Bとを連通,遮断する可動シート部材29と、軸方向一側の各ロッド部31Aが可動シート部材29に当接し、軸方向他側の筒状部31Bがプランジャ20の段付ピストン22(大径部22B)を囲んでリアクションディスク27に当接可能に配置された伝達部材31とで構成している。
ここで、伝達部材31の筒状部31Bは、段付ピストン22の大径部22Bを径方向外側から取囲んで配置され、筒状部31Bの端面31Cがリアクションディスク27に当接可能に配置されている。
このため、伝達部材31は、リアクションディスク27に対する当接面積を筒状部31Bにより周方向に延びる大きな面積として確保することができ、リアクションディスク27の弾性変形に伴った伝達部材31の軸方向変位量を大きくし、バルブボディ6内での伝達部材31の可動範囲を予め決められた寸法L(図2参照)に容易に設定することができる。そして、リアクションディスク27は、段付ピストン22と伝達部材31との当接面積分変形できるので、マスタシリンダの出力反力に対して変形量が大きくなる。言い換えれば、リアクションディスク27が変形するための力(出力反力)が小さくなる。このため、ジャンプインの増加を低減することが可能となる。
これにより、図9中に実線で示す特性線39のように、ブレーキの踏込み操作力f(入力値)に対するブレーキ液圧Pの特性が、入力値f1のジャンプイン状態が終了するときの出力値が急激に上昇することを抑えることができ、制動力を適正な大きさにすることができる。
即ち、伝達部材31の各ロッド部31Aと筒状部31Bが段付穴8内で寸法L(図2、図4参照)の隙間分だけ軸方向に後退変位し、筒状部31Bが段付穴8の段差部8Bに当接したときには、図7に示すように、各ロッド部31Aを介した可動シート部材29の後退変位が停止される。このため、入力ロッド12に対する出力ロッド24のストロークの増大は解除される。なお、図7で示す状態では、バルブボディ6は、ポペット弁14がプランジャ本体21の当接部21Aに着座する位置まで前進し、負圧室Aを変圧室Bと大気側とに対して遮断した状態に保持している。
かくして、本実施の形態によれば、伝達部材31の各ロッド部31Aを筒状部31Bによって一体化しており、この筒状部31Bは、段付ピストン22の大径部22Bを径方向外側から取囲んだ状態、即ち、伝達部材31の先端側がプランジャ20の先端側に隣接して配置されている状態でリアクションディスク27に面接触するため、リアクションディスク27が弾性変形する部分が1つの大きな面積になることにより、リアクションディスク27が弾性変形し易くなって、即ち、リアクションディスク27を変形させるための力(出力反力)を小さくすることができ、ブレーキ操作時の制動力が過大になるのを抑えることができる。
また、伝達部材31の筒状部31Bには、周方向に互いに離間してバルブボディ6の各ロッド挿通孔11内を環状段部6Dの位置まで軸方向に延びる複数(例えば、合計3本)のロッド部31Aを一体に設け、該各ロッド部31Aは、それぞれの軸方向一側の端部が筒状をなす可動シート部材29の他側端面に当接している。このため、プランジャ本体21の当接部21Aに対してポペット弁14を離着座させるように、ポペット弁14のバランス位置を押下げる可動シート部材29を、複数のロッド部31Aにより所定ストローク(即ち、伝達部材31の可動範囲である寸法L)まで安定して容易に押動することができる。
なお、上記実施の形態では、伝達部材31に合計3個のロッド部31Aを設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば1個、2個または4個以上のロッド部を伝達部材に設ける構成としてもよい。また、伝達部材31は、金属材料で構成してもよいし、ロッド部31Aと筒状部31Bとを別体で成形して結合する構成としてもよい。ロッド部31Aは、断面が円弧板形状に限るものではなく、断面が多角形や円形となっていてもよい。
また、上記実施の形態では、筒状部31Bの端面31Cを環状に形成しているが、プランジャ20の当接面28Aと隣接していれば、当接面28Aの外周の全てを取り囲むのではなく、当接面28Aの外周の一部に端面を設けるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、バルブボディ6が初期位置まで戻ったときに可動シート部材29がポペット弁14に当接して負圧室Aと変圧室Bとの間を遮断する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばバルブボディ6が初期位置まで戻ったときにポペット弁14が第2のシート部(例えば、可動シート部材29)から離間して負圧室Aと変圧室Bとを互いに連通させる構成としてもよい。
次に、前記実施の形態に含まれる発明について記載する。本発明によれば、前記伝達部材は、前記リアクション部材に当接する当接面が、前記プランジャにおける前記リアクション部材に当接する端面を取り囲んで配置されている。
また、前記伝達部材は、前記プランジャの径方向外側に位置して前記バルブボディ内を前記第2のシート部に当接する位置まで軸方向に延びた1個または複数個のロッド部と、前記リアクション部材に面接触状態で当接する筒状体として形成され、前記第2のシート部とは軸方向の反対側となる位置で前記ロッド部に連結された筒状部とにより構成している。さらに、前記バルブボディは、前記リアクション部材に当接する当接面の内周側に前記プランジャと前記伝達部材とが配置される孔が形成される構成としている。
1 気圧式倍力装置
2 ハウジング
5 ダイヤフラム(パワーピストン)
5A 補強板(パワーピストン)
6 バルブボディ
12 入力ロッド
13 弁機構(弁手段)
14 ポペット弁
17,35 シール部材
20 プランジャ
21 プランジャ本体(プランジャ)
21A 当接部(第1のシート部)
22 段付ピストン(プランジャ)
24 出力ロッド
27 リアクションディスク(リアクション部材)
28 受圧部材(バルブボディ)
29 可動シート部材(第2のシート部)
31 伝達部材
31A ロッド部
31B 筒状部
A 負圧室(定圧室)
B 変圧室

Claims (3)

  1. ハウジング内を定圧室と変圧室とに画成するパワーピストンと、該パワーピストンに連結されて前記ハウジング内を移動するバルブボディと、該バルブボディ内に配置されブレーキペダルの操作に応じて移動するプランジャと、該プランジャの移動により大気を前記変圧室に導入し前記定圧室と変圧室との間に差圧を発生させる弁手段と、この差圧に従って前記パワーピストンが作動し前記バルブボディと共に移動するときに該バルブボディの推力をリアクション部材を介してマスタシリンダに伝達する出力ロッドと、を有し、
    該出ロッドに作用する反力の一部を先端側が前記リアクション部材に当接する前記プランジャによって前記ブレーキペダルへ伝達し、また、前記バルブボディの前進によって前記弁手段による前記変圧室への大気導入を停止するようにした気圧式倍力装置において、
    前記弁手段は、
    前記バルブボディに移動可能に取り付けられたポペット弁と、
    前記プランジャに形成され前記ポペット弁に離着座することで前記変圧室と大気とを連通,遮断する第1のシート部と、
    前記バルブボディに移動可能に案内され前記ポペット弁に離着座することで前記変圧室と前記定圧室とを連通,遮断する第2のシート部と、
    該第2のシート部に基端側が当接し、先端側が前記プランジャの先端側に隣接して前記リアクション部材に当接可能に配置された伝達部材と、を有し、
    前記伝達部材は、前記リアクション部材に当接する当接面が、前記プランジャにおける前記リアクション部材に当接する端面を取り囲んで配置され、
    前記伝達部材は、前記リアクション部材からの反力の一部を前記第2のシート部を介して前記ポペット弁に伝え、該ポペット弁を移動させて前記第1のシート部とポペット弁とを離座させ、前記変圧室を大気に連通させることを特徴とする気圧式倍力装置。
  2. 前記伝達部材は、前記プランジャの径方向外側に位置して前記バルブボディ内を前記第2のシート部に当接する位置まで軸方向に延びた1個または複数個のロッド部と、前記リアクション部材に面接触状態で当接する筒状体として形成され、前記第2のシート部とは軸方向の反対側となる位置で前記ロッド部に連結された筒状部とにより構成してなる請求項1に記載の気圧式倍力装置。
  3. 前記バルブボディは、前記リアクション部材に当接する当接面の内周側に前記プランジャと前記伝達部材とが配置される孔が形成されている請求項1または2に記載の気圧式倍力装置。
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