JP2002098138A - 少なくとも一つの弾性変形領域を有するベアリング及びブレーキアセンブリ - Google Patents

少なくとも一つの弾性変形領域を有するベアリング及びブレーキアセンブリ

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JP2002098138A
JP2002098138A JP2001228359A JP2001228359A JP2002098138A JP 2002098138 A JP2002098138 A JP 2002098138A JP 2001228359 A JP2001228359 A JP 2001228359A JP 2001228359 A JP2001228359 A JP 2001228359A JP 2002098138 A JP2002098138 A JP 2002098138A
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サルー アルノー
Christophe Nicot
ニコ クリストフ
Olivier Blanchin
ブランシャン オリヴィエ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の静的及び動的な作用からの力及び車輪
上に働くブレーキトルクの測定、正常化を可能にする。 【解決手段】 固定構造物と連結される固定レース
（２）と、回転部材（６，８，９）と連結される回転レ
ース（３）と、それらの間に配置される回転体とから成
るベアリングである。固定レース（２）は、固定構造物
にベアリング（１）を固定する第一手段から成る。固定
レース（２）は、ベアリング（１）上に力の作用が働く
状態で、変形可能な少なくとも一つの弾性変形領域を有
する。少なくとも一つの力を測定できるセンサ（２６）
が、弾性変形領域と作動連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベアリングと、ベ
アリング等から成るブレーキアセンブリと、車両の一つ
又は両車輪に作用するトルク及び力を測定し、且つ車両
の少なくとも一つの制御装置を規制するためのこれらの
アセンブリの使用方法とに関する。
【０００２】
【従来の技術】ベアリングは、固定構造物と連結される
ようにする固定レースと、回転部材と連結されるように
する回転レースと、それらの間に配置された回転体とか
ら成る型のものが既に公知である。固定レースは固定構
造物にベアリングを固定する手段から成る。
【０００３】固定構造物により、回転構造物に作用され
る力を測定することが望ましい場合、測定ユニットを形
成する取付部品が、固定レースと固定構造物との間の接
続部に配置される。
【０００４】欧州特許出願公開０ ４３２，１２２号の
文献は、この技術を開示しており、固定レースに強固に
固定された測定ユニットを設け、同測定ユニットは、輪
状支持物及び回転軸に対して所定の配向で同支持物と連
結された複数のセンサから成る。
【０００５】この種の技術は、いくつかの欠点を有す
る。これは、取付られた測定ユニットの存在と多様性
が、ベアリングのアセンブリを、複雑で扱いにくいもの
にするためである。ベアリングが組立られる際に測定ユ
ニットを取り付けることにより、固定レースは測定ユニ
ットを圧縮状態にし、その結果、生じた力の測定に不利
である。
【０００６】更に、ブレーキキャリパによって車輪にか
かるブレーキトルクを測定することも望まれ、この種の
技術は予見されることができない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明は、
連結された形態でセンサを備えた変形領域から成るベア
リングを提案することにより、これらの欠点を補強する
ことを目的とし、車両の静的及び動的な動作からの力と
車両の車輪上に働くブレーキトルクとの両方の測定を可
能にする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このため、第一の態様に
よると、本発明は、固定構造物と連結される固定レース
と、回転部材と連結される回転レースと、それらの間に
配置される回転体から成るタイプのベアリングを提案
し、固定レースが固定構造物に対して同ベアリングを固
定する第一手段から成り、固定レースは、同ベアリング
上に働く力の作用中に変形し得る少なくとも一つの弾性
変形領域から成り、上記の力を測定できる少なくとも一
つのセンサは、同弾性変形領域と機能的に関連付けられ
ている。
【０００９】このベアリングは、また、回転レースと連
結される回転部材に力を作用することを目的とした装置
を固定する第二手段を有する。弾性変形領域は、例え
ば、第一及び第二の少なくともいずれか一方の固定手段
の近傍に配置される。
【００１０】一つの実施形態によると、第一固定手段の
近傍にある一つ又は複数のセンサは、第一固定手段に作
用する力を測定し、これらの各モーメントは互いに三面
体を形成する三つの直交方向であるように配置される。
【００１１】第二固定手段の近傍にある一つ又は複数の
センサは、第二固定手段に作用する力を測定し、これら
の各モーメントは互いに三面体を形成する三つの直交方
向であるように配置される。
【００１２】一つの実施形態によると、ベアリングは、
同フランジは固定レースから径方向に突出し、且つ径方
向に延伸して周面により連結される二つの平面から成
り、第一固定手段を形成するフランジから成る。
【００１３】同フランジは、例えば、複数の第一径方向
突出部から成り、そこでの軸穴は、ベアリングを固定構
造物へネジ込みすることにより固定するように形成さ
れ、二つの隣接した突出部は、より小さい軸方向及び径
方向のいずれか一方で弾性変形領域を形成する領域によ
り分割され、そこに一つ又は複数のセンサが配置され
る。
【００１４】例えば、フランジは、互いにほぼ９０°を
おいて配置される四つの第一突出部から成り、それらの
間に、四つの弾性変形領域を定義し、少なくとも一つの
センサがそれぞれに配置される。
【００１５】更に、フランジは、回転レースと連結され
た回転部材に力が作用するようにする装置をベアリング
に固定する第二手段を形成する第二径方向突出部と、基
部領域と端部領域を有する同突出部とから成り得る。
【００１６】例えば、これらの第二突出部は、ネジ込み
により同装置を固定するための軸穴から成り、同軸穴は
端部領域に設けられ、少なくとも一つのセンサが基部領
域に近傍の表面又内部に配置され、弾性変形領域を形成
する。
【００１７】一つの実施形態によると、二つのセンサ
が、それぞれの径方向突出部の各側面上の周面に配置さ
れ、且つ少なくとも一つのセンサがフランジの側面に配
置されるか、どちらか一方に配置される。
【００１８】好ましくは、一つの第二突出部の径の寸法
は、一つの第一突出部の寸法より大きい。一つの実施形
態によると、フランジは、互いにほぼ９０°をおいて配
置される四つの第一突出部から成り、それらの間には三
つの弾性変形領域が形成され、各領域に少なくとも一つ
のセンサが配置され、二つの第二突出部には二つの隣接
した第一突出部の間に位置し、各第二突出部は少なくと
も一つのセンサが設けられる。
【００１９】改良型として、第一及び第二のいずれか一
方の突出部に開口部が形成され、センサは、同開口部の
内部表面に配置される。一つの実施形態によると、少な
くとも一つのセンサは、埋め込み、溶接、接着剤等によ
り弾性変形領域に固定された中間部に配置されるか、そ
の中間部を構成する。
【００２０】第二の態様によると、本発明は、上記で説
明したベアリングから成るブレーキアセンブリと、第二
固定手段の手段によりベアリングと連結されたブレーキ
キャリパとを提案し、同キャリパは固定構造物から分割
されている。
【００２１】一つの実施形態によると、このアセンブリ
は回転レースと連結され、且つキャリパのジョーの間に
挿入されるブレーキディスクから成り、その結果、後者
は、同ジョーを引き合わせることによるブレーキ力をブ
レーキディスクに作用する。
【００２２】第三の態様によると、本発明は、一方では
車両のブレーキトルク、他方では車両の一つ又は両車輪
に働く長さ方向、横方向及び垂直方向の力を測定するこ
れらのアセンブリの実施を提案し、そこでのアセンブリ
は車両の一つ又は各車輪と連結され、トルクは第二固定
手段の近傍に配置されたセンサにより測定され、力は第
一固定手段の近傍に配置されたセンサの手段により測定
される。
【００２３】一つの実施形態によると、制御装置は、一
つの車輪か各車輪に働くブレーキトルク及び力又はいず
れか一方の測定値を受信し、同装置は、同測定値による
車両の動的制御、特にブレーキ、アクセル、ステアリン
グ、又はサスペンションのための少なくとも一つの駆動
能力を規制するように準備されている。
【００２４】
【発明の実施の形態】図１乃至５は、固定外部レース２
と回転内部レース３と両者間に配置された回転体（図示
略）とから成るベアリングを示す。固定レースが固定構
造物にベアリングを固定する第一手段から成る。同固定
レースはベアリングに働く力が作用する状態で変形され
得るいくつかの弾性変形領域から成り、これらの力を測
定できる複数のセンサがこれらの変形領域に連結され
る。ハブは駆動車両のブレーキディスクが連結される同
フランジから成る。
【００２５】回転レース３が回転部材６と連結される一
方で、固定レース２は、第一固定手段５により、車両４
のシャーシ等の固定構造物と連結される。図４及び５で
示される実施例において、ベアリング１は、ハブ１３の
フランジ９に装着されたブレーキディスク８から成るブ
レーキアセンブリに組み込まれ、キャリパ１０は、ディ
スク８の各側面に配置された二つのジョー１１，１２を
有し、ジョー１１，１２が引き合わされることでディス
ク８を掴むことによりブレーキ力Ｆをディスク８に作用
させる。
【００２６】図に示される第一の改良型において、回転
レース３はディスク８と同軸上にあるハブ１３上に整合
され、ディスク８及びハブ１３は上述された回転部材９
の一部を形成する。
【００２７】第二の改造型（図示略）において、ハブ１
３は、回転レース３の一部を形成するように、回転体の
ための少なくとも一つのトラックを有する。この改造型
では、ハブ１３は、例えば、固定レース２上に圧着さ
れ、回転部材はフランジ９に装着されたディスク８から
成る。
【００２８】本説明を容易にするために、図１乃至５に
示される三つの任意の方向は、ブレーキアセンブリ７に
対する関係により定義されており、軸方向Ｘは長手方向
として参照され、ベアリング１、ディスク８及びハブ１
３の軸方向と一致し、二つの径方向は軸方向に対し直交
し、且つ互いに直交する方向Ｙは横方向として参照さ
れ、方向Ｚは高さ方向として参照される。その結果、三
つの方向Ｘ，Ｙ，Ｚは、空間での直線三面体を形成す
る。
【００２９】ブレーキアセンブリ７の場合において、長
手方向Ｘ及び横方向Ｙが地面に対して平行である場合
は、高さ方向Ｚは地面に対して直角であることがより都
合がよいと想定される。
【００３０】ベアリング１の軸に近傍の位置は内側とさ
れ、軸から距離を置いた位置が外側とされる。特に加
速、カーブ、サスペンション及びブレーキの動作によ
る、車輪及び軸に連結する車両のシャーシの運動（勾
配，横揺れ，片揺れ）の際、力は固定構造物により第一
固定手段５に対して作用されるか、その逆に作用され
る。
【００３１】これらの力は、三つの方向Ｘ，Ｙ，Ｚでの
力と、これらの方向と平行して、軸に対する運動の原因
となる。少なくともいくつかのこれらの力を測定するこ
とが所望される。固定構造物にベアリング１を固定する
ために、固定レース２は、単一の部品であるフランジ１
４から成り、少なくともベアリング１の円周の一部に径
方向に延伸する。
【００３２】同フランジ１４は、横断面に径方向に延伸
する周面１７によって連結された二つの表面１５，１６
を有し、ネジ込みにより固定構造物に固定レース２を固
定するための穴１８を有する。
【００３３】一方は同固定レース２を通して固定構造物
と連結され、他方は回転レース３を通して回転部材６と
に連結され、ベアリング１は少なくとも部分的に力を受
け、且つ伝達し、それにより、好ましい測定位置を構成
する。
【００３４】このため、フランジ１４は、ベアリングに
働く力が作用する状態で変形可能な少なくとも一つの弾
性変形領域１９，２０，２１を有する。特に固定レース
２において、ベアリングが製造される材料及び変形領域
１９，２０，２１の形状は、変形が同材料の弾性限界を
超えないように選択される。
【００３５】一つの実施形態によると、ベアリングが製
造される材料は、ベアリングの分野で従来から用いられ
るスチール製である。加えて、図１乃至５に示される実
施形態によると、フランジ１４は四つの第一突出部２
２，２３，２４，２５から成り、そこには穴１８が設け
られ、前述された第一固定手段５を形成する。
【００３６】別の実施形態（略図示）によると、フラン
ジ１４は、互いに約１２０°の角度をおいて配置された
三つの第一径方向突出部から成り、そこには穴が設けら
れる。穴１８を通過し軸受台にネジ込むか、軸受台を通
過して穴１８にネジ込むか、いずれかのネジ込み手段に
より、ベアリング１はシャーシに装着される。
【００３７】フランジは、固定構造物にベアリング１を
強固に固定することを確実にし、フランジが受ける力の
影響下で固定レース２を変形させる適切な厚さ（フラン
ジの二つの面１５，１６を分割する距離、又は周面の横
方向の寸法とされる）を有する。
【００３８】図１乃至５に示される実施形態によると、
フランジは凹部領域１９，２０，２１から成り、それら
の径方向及び軸方向又はいずれか一方の寸法は、半径又
は第一突出部２２，２３，２４，２５の各軸方向寸法よ
り小さい。
【００３９】一つの実施形態によると、第一径方向突出
部は、凹部領域１９，２０，２１が第一突出部２２，２
３，２４，２５に間に配置されるように、互いに９０°
の角度をおいて配置される。
【００４０】フランジ１４の位置変形を容易にすること
が目的であるこれらの窪み領域は、前述された変形領域
１９，２０，２１を形成する。これらの変形、結果的に
はベアリング１が受ける力を測定することを可能にする
ため、少なくとも一つのセンサ２６は、少なくとも一つ
の弾性変形領域、例えば、各弾性変形領域１９，２０，
２１と機能的に連動される。
【００４１】例えば、各センサ２６は以下から選択され
る要素から製造されることができる。 圧電抵抗素子に基づく歪ゲージ 音響表面波センサ 磁界センサ、例えば、磁気抵抗又は大磁気抵抗の感知セ
ンサ、ホール効果又はトンネル効果を有する磁気抵抗タ
イプに基づく。
【００４２】図６及び７に示された実施形態によると、
ベアリングの上部表面で、基盤に接着されるブリッジに
装着された四つの歪ゲージから成り、同基盤によって受
ける曲げ及びねじれ変形を測定可能にするセンサ２６が
拡大されて示され、センサ２６は歪ゲージ２７，２８，
２９から作成され、それらの抵抗値は、伸びの関数とし
て線形に変化する。
【００４３】センサ２６は、例えば、ゲージ２７，２
８，２９が接着されるか、スクリーン印刷又はこれと同
等の処理により形成されたプレート３０を形成する誘電
体の基板から成る。
【００４４】例えば、二つの曲げゲージ２９がプレート
３０の同じ側面に配置される場合に、二つの曲げゲージ
２７と二つのねじれゲージ２８は、プレートの同じ上面
に配置される。
【００４５】これらの歪ゲージには、電流が流れてお
り、低電圧ホイートストン・ブリッジ回路に接続され、
各歪ゲージの抵抗値を測定することを可能にする。一方
はねじれ状態、他方は二つの直交方向での屈曲状態のプ
レート３０により受ける変形をそこから推定することが
可能である。
【００４６】プレート３０は、例えば、接着又は溶接に
より、変形領域１９，２０，２１上のフランジに対して
強固に固定され、変形領域１９，２０，２１の変形及び
結果的に受ける応力をそこから推定することが可能であ
る。
【００４７】センサ２６は、フランジ１４の横断面１
５，１６か変形領域１９，２０，２１の上又は変形領域
１９，２０，２１に近傍の同フランジの周面１７かの少
なくともそのいずれか一方に配置され、第一突出部２
２，２３，２４，２５は固定構造物に対して強固に固定
される。
【００４８】加えて、図１乃至５に示される実施形態に
よると、フランジ１４は、ブレーキキャリパをフランジ
１４に固定する第二手段３１から成る。異なる実施形態
（略図示）によると、これらの第二固定手段３１は、回
転部材６に力を作用させる別のタイプの装置と連結され
ている。
【００４９】一つの実施形態によると、フランジ１４
は、ネジ込みによりキャリパ１０を固定するための貫通
穴３４から成り、第二固定手段３１を形成する少なくと
も一つの、例えば、二つの径方向突出部３２，３３から
成る。
【００５０】第二突出部３２，３３は、内部から外部の
順で、基部領域３５及び端部領域３６から成り、それら
には穴３４が形成される。図１乃至５に示された実施形
態によると、二つの第二突出部３２，３３は、二つの連
続した第一突出部２２，２３の間に配置されるため、フ
ランジ１４は長手方向高さの対象面、第二突出部３２，
３３の径寸法は、第一突出部２２，２３，２４，２５の
径寸法より大きい。
【００５１】この実施形態によると、第一突出部２２〜
２５及び第二突出部３２，３３のは、同一平面上に配置
されるが、二つの異なる平面上に配置されることもでき
る。
【００５２】第二突出部３２，３３はブレーキキャリパ
１０のための一つの支持部分を形成し、同支持部分は車
両のシャーシから別々であり、後者により作用されるデ
ィスクへのすべての力及びブレーキトルクは、第二突出
部３２，３３によりベアリング１に伝達される。
【００５３】特にブレーキトルクを推定するために、こ
れらの力及び三つの方向Ｘ，Ｙ，Ｚでのこれらのモーメ
ントを測定することが所望される。このために、第二突
出部３２，３３は、少なくとも一つの弾性変形領域をそ
れぞれに有し、ブレーキ中に受ける変形を、三つの方向
Ｘ，Ｙ，Ｚで測定できる、前述されたセンサ２６を同弾
性変形領域又はその近傍に配置する。
【００５４】この弾性変形領域は、例えば、第二突出部
３２，３３の基部領域３５と融合される。一つの実施形
態によると、図１，２から明らかな二つのセンサ２６は
フランジ１４の周面１７、各側面及び各第二突出部３
２，３３の基部に配置される。
【００５５】センサ２６は、フランジ１４の横断面１
５，１６の内の一つ又は両横断面の各突出部３２，３３
の基部に配置される。測定の正確さを改良するため、周
面１７及びフランジ１４の横断面１５，１６上でのセン
サ２６の配置を組み合わせることが可能である。
【００５６】改良型として図３に示される開口部４２
は、力に基き発生する弾性変形の大きさを増大するよう
に、第二突出部３２，３３の各基部３５において形成さ
れる。これらの開口部４２は、貫通する長円形穴により
形成され、これらの機能は、力に基き発生する弾性変形
の大きさを増大することであり、その結果、測定値を改
善する。
【００５７】加えて、少なくとも一つのセンサ２６は、
センサを備えた変形領域を形成するように、開口部４２
の内部表面４３に配置されることができる。図８では、
制御装置は車輪に作用するブレーキトルク及び力の少な
くともいずれか一方の測定値を受信し、同装置は受信さ
れた同測定値によりブレーキ、アクセル、ステアリン
グ、又はサスペンションを正常化するために車両の四つ
の制御ユニットに接続される。
【００５８】図８に示される実施形態によると、一方は
固定構造物に固定レース２を固定する第一手段５の近傍
にあり、他方は固定レース２にブレーキキャリパを固定
する第二手段３１の近傍にあり、フランジ１４の変形を
測定するセンサ２６からの情報は制御装置３７により接
続される。
【００５９】この制御装置は、例えば、フランジに作用
する応力を計算するセンサ２６に接続されたコンピュー
タ３８から成る。コンピュータ３８は、センサ３８にて
フランジが受けた歪を計算し、その演算から、それぞれ
の方向Ｘ，Ｙ，Ｚ及びこれらの方向のモーメントＭｘ，
Ｍｙ，Ｍｚに基づいてベアリング１に働く力の結果値Ｆ
ｘ，Ｆｙ，Ｆｚをセンサから入力する。
【００６０】この方法では、コンピュータ３８は特に、
キャリパ１０によりディスク８に加えられたブレーキト
ルクを計算する。改造型として、ベアリング１は車両の
各車輪と連結され、その結果、コンピュータ３８は、ブ
レーキトルク及び各車輪に作用する力の少なくともいず
れか一方を測定することを可能にする。
【００６１】図８に示す実施例によれば、制御装置３７
は４個のサーボモータ３９，４０，４１，４４も備え
る。これらサーボモータ３９，４０，４１，４４はコン
ピュータ３８に接続される一方、それぞれが車両４のブ
レーキシステム、ステアリングシステム、アクセレーシ
ョンシステム及びサスペンションに接続されている。よ
って、車両の制動、操舵、増速及び懸架の各々がコンピ
ュータにて演算された力の値Ｆｘ，Ｆｙ，Ｆｚ及びモー
メントの値Ｍｘ，Ｍｙ，Ｍｚに従って規制される。
【００６２】改良型として、ベアリング１は、回転部材
の回転速度を測定するために、回転レース３と連結され
た磁気コーダーを備えることができ、又は固定レース２
と連結されたシーリングジョイント及びセンサを形成す
ることができる。
【００６３】この改造型では、車両制御の規制の際に用
いることができるよう、回転速度は制御装置３７により
実行されることができる。
【００６４】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、車両の静的及び動的な作用からの力と車輪上に働く
ブレーキトルクの両方の測定が可能になるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 車輪のハブに整合する固定外部レースと回転
内部レースから成るベアリングの斜視図。
【図２】 図１に示されるベアリングの別の角度からの
斜視図。
【図３】 開口部が第二固定手段の近傍に形成される、
図１及び２で示されたベアリングに類似するベアリング
を示した斜視図。
【図４】 図１及び２で示されたベアリングに類似する
ベアリングと、固定レースと連結されたブレーキキャリ
パと、回転レースと連結されたブレーキディスクとから
成るブレーキアセンブリを示した斜視図。
【図５】 図４に示されるベアリングの別の角度からの
斜視図。
【図６】 前図のベアリングと共に用いられるセンサの
上部を示した平面図。
【図７】 基盤によって受ける他の曲げ変形を測定する
ために、センサの側面に装着された二つの歪ゲージセン
サから成る図６のセンサを示す側面図。
【図８】 車両ブレーキトルクの測定する図４及び５の
実施を示した略図。
【符号の説明】
１…ベアリング、２…固定レース、３…回転レース、４
…車両、５…第一固定手段、７…アセンブリ、８…ブレ
ーキディスク、１０…ブレーキキャリパ、１４…フラン
ジ、１７…周面、２６…センサ、３１…第二固定手段、
３７…制御装置、４２…開口部、４３…内部表面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストフ ニコ フランス国 Ｆ−74330 エパニ リュ デ ラ プレリ 100 (72)発明者 オリヴィエ ブランシャン フランス国 Ｆ−74000 アヌシー ブル ヴァール デュ リセ ３ ビス Ｆターム(参考） 3J058 AA53 AA62 BA60 CA59 CD13 CD18 DB27 DD02 FA01 3J101 AA01 AA62 BA54 BA77 FA21 GA03

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 固定構造物と連結される固定レース
    （２）と、回転部材（６，８，９）と連結される回転レ
    ース（３）と、それらの間に配置された回転体とから成
    り、前記固定レースが前記固定構造物に対してベアリン
    グ（１）を固定する第一手段（５）から成るベアリング
    において、 前記固定レース（２）は、ベアリング（１）に働く力の
    作用下で変形し得る少なくとも一つの弾性変形領域（１
    ９，２０，２１，３５）から成り、前記力を測定できる
    少なくとも一つのセンサは、弾性変形領域（１９，２
    ０，２１，３５）と機能的に関連付けられることを特徴
    とするベアリング。
  2. 【請求項２】 前記回転レース（３）と連結される前記
    回転部材（６，８，９）に力を作用するキャリパ（１
    ０）を固定する第二手段（３１）を有することを特徴と
    する請求項１に記載のベアリング。
  3. 【請求項３】 前記弾性変形領域（１９，２０，２１，
    ３５）が第一及び第二の少なくともいずれか一方の固定
    手段（５，３１）の近傍に配置されることを特徴とする
    請求項１又は２に記載のベアリング。
  4. 【請求項４】 第一固定手段（５）の近傍にある一つ又
    は複数のセンサ（２６）は、前記第一固定手段（５）に
    作用する力を測定し、これらの各モーメントは互いに三
    面体を形成する三つの直交方向であるように配置される
    ことを特徴とする請求項３に記載のベアリング。
  5. 【請求項５】 第二固定手段（３１）の近傍にある一つ
    又は複数のセンサ（２６）は、前記第二固定手段（３
    １）に作用する力を測定し、これらの各モーメントは互
    いに三面体を形成する三つの直交方向であるように配置
    されることを特徴とする請求項３又は４に記載のベアリ
    ング。
  6. 【請求項６】 前記固定レース（２）から径方向に突出
    し、径方向に延伸して周面（１７）により互いに連結さ
    れる二つの平面（１５，１６）から成り、第一固定手段
    （５）を形成するフランジ（１４）から成ることを特徴
    とする請求項１乃至５に記載のベアリング。
  7. 【請求項７】 前記フランジ（１４）は複数の第一径方
    向突出部（２２，２３，２４，２５）から成り、前記径
    方向突出部での軸穴（１８）はベアリング（１）を固定
    構造物へネジ込みにより固定するように形成され、二つ
    の隣接した突出部はより小さい軸寸法及び径寸法のいず
    れか一方で弾性変形領域（１９，２０，２１）を形成す
    る領域により分割され、前記領域に一つ又は複数のセン
    サ（２６）が配置されることを特徴とする請求項６に記
    載のベアリング。
  8. 【請求項８】 前記フランジ（１４）は互いにほぼ９０
    °をおいて配置される四つの第一突出部（２２，２３，
    ２４，２５）から成り、前記第一突出部の間に、四つの
    弾性変形領域（１９，２０，２１）が形成され、少なく
    とも一つのセンサ（２６）が各弾性変形領域に配置され
    ることを特徴とする請求項７に記載のベアリング。
  9. 【請求項９】 前記フランジ（１４）は、回転レースと
    連結された回転部材（６，８，９）に力が作用するよう
    にする装置（１０）を前記ベアリングに固定する第二手
    段（３１）を形成する第二径方向突出部（３２，３３）
    と、基部領域（３５）と端部領域（３６）を有する前記
    突出部（３２，３３）とから成ることを特徴とする請求
    項７又は８に記載のベアリング。
  10. 【請求項１０】 前記第二突出部（３２，３３）は、ネ
    ジ込みにより前記装置（１０）を固定するための軸穴
    （３４）から成り、前記軸穴は端部領域に設けられ、少
    なくとも一つのセンサ（２６）が基部領域（３５）に近
    傍の表面又は内部に配置され、弾性変形領域を形成する
    ことを特徴とする請求項９に記載のベアリング。
  11. 【請求項１１】 二つのセンサ（２６）が、各第二突出
    部（３２，３３）の各側面上の前記フランジ（１４）の
    周面（１７）に配置されることを特徴とする請求項９又
    は１０に記載のベアリング。
  12. 【請求項１２】 少なくとも一つのセンサ（２６）が前
    記フランジ（１４）の側面（１５，１６）に配置される
    ことを特徴とする請求項６乃至１１のいずれか一項に記
    載のベアリング。
  13. 【請求項１３】 一つの第二突出部（３２，３３）の径
    の寸法は、一つの第一突出部（２２，２３，２４，２
    ５）の径の寸法より大きいことを特徴とする請求項９乃
    至１２のいずれか一項に記載のベアリング。
  14. 【請求項１４】 前記フランジは、 互いにほぼ９０°をおいて配置される四つの第一突出部
    （２２，２３，２４，２５）から成り、それらの間には
    三つの弾性変形領域（１９，２０，２１）が形成され、
    各領域に少なくとも一つのセンサ（２６）が配置され、 二つの第二突出部（３２，３３）は二つの隣接した第一
    突出部（２２，２３）の間に位置し、各第二突出部（３
    ２，３３）は少なくとも一つのセンサ（２６）が設けら
    れることを特徴とする請求項９乃至１３のいずれか一項
    に記載のベアリング。
  15. 【請求項１５】 第一突出部（２２―２５）及び第二突
    出部（３２，３３）又はいずれか一方の突出部に開口部
    （４２）が形成され、センサ（２６）は前記開口部（４
    ２）の内部表面（４３）に配置されることを特徴とする
    請求項９乃至１４のいずれか一項に記載のベアリング。
  16. 【請求項１６】 前記センサ（２６）は圧電抵抗素子に
    基づく歪ゲージであるか、前記歪ゲージを有することを
    特徴とする請求項１乃至１５のいずれか一項に記載のベ
    アリング。
  17. 【請求項１７】 前記センサ（２６）は音響表面波セン
    サであるか、音響表面波センサを含むことを特徴とする
    請求項１乃至１５のいずれか一項に記載のベアリング。
  18. 【請求項１８】 前記センサ（２６）は磁界センサであ
    るか、磁界センサを含むことを特徴とする請求項１乃至
    １５に記載のベアリング。
  19. 【請求項１９】 少なくとも一つのセンサ（２６）は、
    埋め込み、溶接、接着剤等により弾性変形領域に固定さ
    れた中間部分（３０）に配置されるか、前記中間部分を
    構成することを特徴とする請求項１乃至１８のいずれか
    一項に記載のベアリング。
  20. 【請求項２０】 請求項４乃至１９のいずれか一項に記
    載されたベアリングと、第二固定手段（３１）によりベ
    アリングと連結されたブレーキキャリパ（１０）とから
    成り、前記キャリパ（１０）は固定構造物から分割され
    ているブレーキアセンブリ。
  21. 【請求項２１】 前記アセンブリは回転レース（３）と
    連結され、且つキャリパ（１０）のジョー（１１，１
    ２）の間に挿入されるブレーキディスク（８）を更に有
    し、前記キャリパは前記ジョー（１１，１２）を引き合
    わせることによってブレーキ力（Ｆ）をブレーキディス
    クに作用することを特徴とする請求項２０に記載のブレ
    ーキアセンブリ。
  22. 【請求項２２】 アセンブリは車両の一つ又は各車輪と
    連結され、一方では車両（４）のブレーキトルク、他方
    では車両（４）の一つ又は各車輪に働く長さ方向、横方
    向及び垂直方向の力を測定し、トルクは第二固定手段
    （３１）の近傍に配置されたセンサ（２６）により測定
    され、力は第一固定手段（５）の近傍に配置されたセン
    サ（２６）により測定される請求項２０又は２１に記載
    のアセンブリ（７）の使用方法。
  23. 【請求項２３】 一つの車輪か、各車輪に働くブレーキ
    トルク及び力又はいずれか一方の測定値を受信する制御
    装置（３７）であって、前記装置（３７）は前記測定値
    による車両（４）の動的制御、特にブレーキ、アクセ
    ル、ステアリング、又はサスペンションのための少なく
    とも一つの駆動能力を規制するように準備されている請
    求項２２に記載の使用方法。
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