JP2002098125A - クイックナット - Google Patents

クイックナット

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JP2002098125A
JP2002098125A JP2000286464A JP2000286464A JP2002098125A JP 2002098125 A JP2002098125 A JP 2002098125A JP 2000286464 A JP2000286464 A JP 2000286464A JP 2000286464 A JP2000286464 A JP 2000286464A JP 2002098125 A JP2002098125 A JP 2002098125A
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case
nut
bolt
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screw portion
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JP2000286464A
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English (en)
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Kazunari Matsuzawa
一成 松澤
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Nifco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばロータンクや便座を便器に、ボルトを
用いて取り付けるときに使用するクイックナットに関
し、特にワンタッチで取り外すことができるようにした
ものである。 【解決手段】 各ナット片60には、ロック部63、解
除部64を備える。ロック部63は、ケース70をボル
ト30の基端部に接近する方向に向かってスライドさせ
たときに、ケース70の内周面に外面が押されて回転軸
62を中心に回転し、雌ねじ部61をボルト穴51内に
突出させ、当該雌ねじ部61をボルト穴51に挿入され
たボルト30の雄ねじ部31に係合させるものである。
解除部64は、ケース70をボルト30の基端部から離
隔する方向に向かってスライドさせたときに、ケース7
0の内周面に外面が押されて回転軸62を中心に逆転
し、雌ねじ部61をボルト30の雄ねじ部31から離隔
させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばロータン
クや便座を便器に、ボルトを用いて取り付けるときに使
用するクイックナットに関し、特にワンタッチで取り外
すことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クイックナットとしては、次の公
報に記載された発明が知られている。 (1)特開平9−119424号公報 上記公報には、ボルトが通るボルト穴を有するベース
と、前記ベースにヒンジ部を介して連続し、ボルト穴に
挿入されたボルトの雄ねじ部に係合する雌ねじ部を有す
る少なくとも一対のナット片と、前記ナット片の雌ねじ
部を雄ねじ部から離隔する方向に付勢する金属製の弾性
ばね材と、ベースの外周にはまり込み、ボルト穴の軸方
向にスライドすることで、前記弾性ばね材に抗して、各
ナット片の雌ねじ部を雄ねじ部に接近させ、当該雄ねじ
部に係合させるケースとを備えたクイックナットが記載
されている。
【0003】上記ベースには、上記公報の図4,6に示
されているように、ピンを備えていた。また、前記ケー
スには、ピンがスライドするL字形のカム溝を備えてい
た。前記カム溝は、ケースのスライド方向に延びる第1
のカム溝と、ケースの円周方向に延びる第2のカム溝と
から構成されていた。前記ケースをスライドさせると、
ベースのピンが第1のカム溝に沿って相対的に移動す
る。その後、雌ねじ部を雄ねじ部に係合させたロック位
置において、ケースを回転させると、上記公報の図6に
示されているように、ベースのピンが第2のカム溝に沿
って相対的に移動する。その結果、ケースがベースに対
してスライドするのが阻止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のクイックナットでは、ロックやその解除操作が面倒で
あるという問題点があった。すなわち、ロック時には、
ケースをスライド後、回転させなければならない。ま
た、ロックの解除時も、ケースを回転後、スライドさせ
なければならない。このため、ロックやその解除操作が
2アクションになっていた。
【0005】また、上記した従来のクイックナットで
は、金属製の弾性ばね材を使用していたので、構造が複
雑であるという問題点があった。そこで、各請求項にそ
れぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有す
る問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、次の点にある。 (請求項1)すなわち、請求項1に記載の発明は、ケー
スを回転させることなく、ケースをスライドするだけ
で、ロックやその解除操作を行うことができ、操作性を
向上することができるようにしたものである。
【0006】また、請求項1に記載の発明によれば、金
属製の弾性ばね材を使用しないので、構造を簡単にする
ことができる。 (請求項2)請求項2に記載の発明は、上記した請求項
1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0007】すなわち、請求項2に記載の発明は、ケー
スのスライド時、ベースと各ナット片との摺動抵抗を低
減することができるようにしたものである。 (請求項3)請求項3に記載の発明は、上記した請求項
2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0008】すなわち、請求項3に記載の発明は、突起
がケースのスライド方向に沿って延びているので、ケー
スと各ナット片とを線接触させることができるようにし
たものである。 (請求項4)請求項4に記載の発明は、上記した請求項
2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0009】すなわち、請求項4に記載の発明は、突起
をケースのスライド方向に沿って点在させることで、ケ
ースと各ナット片とを点接触させることができるように
したものである。 (請求項5)請求項5に記載の発明は、上記した請求項
1〜4のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の
点を目的とする。
【0010】すなわち、請求項5に記載の発明は、スト
ッパーにより、ケースがベースから抜けるのを防止する
ことができるようにしたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】各請求項にそれぞれ記載
された各発明は、上記した各目的を達成するためになさ
れたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の
実施の形態を用いて、以下に説明する。なお、カッコ内
の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示
し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】また、図面番号も、発明の実施の形態にお
いて用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定する
ものではない。 (請求項1)請求項1に記載の発明は、次の点を特徴と
する。第一に、例えば図1及び図15に示すように、ボ
ルト(30)の雄ねじ部(31)に係合させるクイックナット(1
0)である。
【0013】第二に、クイックナット(10)は、次の構成
を備える。 (1)ベース(50) ベース(50)は、例えば図1〜5に示すように、ボルト(3
0)が通るボルト穴(51)を有するものである。 (2)少なくとも一対のナット片(60) 少なくとも一対の各ナット片(60)は、例えば図1、図2
及び図15に示すように、ボルト穴(51)に挿入されたボ
ルト(30)の雄ねじ部(31)に係合する雌ねじ部(61)を有
し、ベース(50)に保持されて雄ねじ部(31)に対して接離
するものである。
【0014】なお、ナット片(60)の数は、一対に限定さ
れず、3個以上でも良い。 (3)ケース(70) ケース(70)は、例えば図1、図2及び図15に示すよう
に、ベース(50)の外周にはまり込み、ボルト穴(51)の軸
方向にスライドすることで、各ナット片(60)を雄ねじ部
(31)に対して接離させるものである。
【0015】第三に、ベース(50)と各ナット片(60)との
間、例えば各ナット片(60)には、例えば図6及び図7に
示すように、回転軸(62)を設けている。上記回転軸(62)
は、ボルト穴(51)の軸方向と直交する方向に、各ナット
片(60)を軸止するためのものである。第四に、各ナット
片(60)には、次の構成を備える。
【0016】(1)ロック部(63) ロック部(63)は、例えば図2に示すように、内面に雌ね
じ部(61)を有するものである。そして、ロック部(63)
は、例えば図15に示すように、ケース(70)をボルト(3
0)の基端部に接近する方向に向かってスライドさせたと
きに、ケース(70)の内周面に外面が押されて回転軸(62)
を中心に回転し、雌ねじ部(61)をボルト穴(51)内に突出
させ、当該雌ねじ部(61)をボルト穴(51)に挿入されたボ
ルト(30)の雄ねじ部(31)に係合させるものである。
【0017】(2)解除部(64) 解除部(64)は、例えば図2に示すように、回転軸(62)を
中心にロック部(63)から屈曲して延びるものである。そ
して、解除部(64)は、例えば図1に示すように、ケース
(70)をボルト(30)の基端部から離隔する方向に向かって
スライドさせたときに、ケース(70)の内周面に外面が押
されて回転軸(62)を中心に逆転し、雌ねじ部(61)をボル
ト(30)の雄ねじ部(31)から離隔させるものである。 (請求項2)請求項2に記載の発明は、上記した請求項
1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0018】第一に、ケース(70)の内周面には、例えば
図10及び図11に示すように、押圧部(72)を設けてい
る。上記押圧部(72)は、半径方向内向きに突出し、各ナ
ット片(60)の外面を押圧するものである。第二に、各ナ
ット片(60)の外面には、例えば図6〜9に示すように、
突起(65)を設けている。
【0019】上記突起(65)は、ケース(70)の押圧部(72)
に摺接するものである。 (請求項3)請求項3に記載の発明は、上記した請求項
2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、突起(65)は、例えば図6〜9に示すように、
ケース(70)のスライド方向に沿って延びている。 (請求項4)請求項4に記載の発明は、上記した請求項
2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0020】すなわち、突起(65)は、例えば図17〜2
0に示すように、ケース(70)のスライド方向に沿って点
在している。 (請求項5)請求項5に記載の発明は、上記した請求項
1〜4のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次
の点を特徴とする。
【0021】すなわち、ベース(50)とケース(70)との
間、例えばケース(70)には、例えば図16に示すよう
に、ストッパ(74)を設けている。上記ストッパ(74)は、
ケース(70)内でのベース(50)のスライド範囲を規制する
ためのものである。
【0022】
【発明の実施の形態】(図面の説明)図1〜16は、本
発明の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。図
1〜2は、クイックナットをそれぞれ示すものであり、
図1はクイックナットの取付過程を説明するための断面
図、図2はクイックナットの分解断面図をそれぞれ示す
ものである。
【0023】図3〜5は、ベースをそれぞれ示すもので
あり、図3は断面図、図4は図3のIV-IV線に沿う断面
図、図5は図3のV-V線に沿う断面図をそれぞれ示すも
のである。図6〜9は、ナット片をそれぞれ示すもので
あり、図6は側面図、図7は正面図、図8は平面図、図
9は図8のIX-IX線に沿う断面図をそれぞれ示すもので
ある。
【0024】図10〜11は、ケースをそれぞれ示すも
のであり、図10は平面図、図11は図10のXI-XI線
に沿う断面図をそれぞれ示すものである。図12〜16
は、組立状態のクイックナットをそれぞれ示すものであ
り、図12は側面図、図13は平面図、図14は図13
のXIV-XIV線に沿う断面図、図14は図1に対応し、図
13のXV-XV線に沿う断面図、図16は図13のXVI-XVI
線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。
【0025】図17〜20は、本発明の第二の実施の形
態の一例をそれぞれ示すものである。図17〜20は、
ナット片をそれぞれ示すものであり、図17は側面図、
図18は正面図、図19は平面図、図20は図19のXX
-XX線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。 (クイックナット)図1中、10は、クイックナットを示
すものである。
【0026】上記クイックナット10は、図1に示すよう
に、ロータンク20に通したボルト30を、便器40に止め付
けるのに使用される。なお、クイックナット10は、ロー
タンク20の取り付けに限らず、又、便器40以外にも使用
することができる。上記クイックナット10は、図2に示
すように、大別すると、次のパーツを備える。
【0027】(1)ベース50 (2)ナット片60 (3)ケース70 なお、クイックナット10は、上記した(1)〜(3)に
限定されない。 (ベース50)ベース50は、図3〜5に示すように、円筒
形を成し、適度な剛性を有する、例えばPP等の熱可塑
性樹脂により、一体的に成形されている。
【0028】上記ベース50の内部には、図3〜5に示す
ように、ボルト30が通る円形のボルト穴51を有する。ベ
ース50には、図3〜5に示すように、鍔部52と、一対の
凸部53とを備える。上記鍔部52は、図3に示すように、
ベース50の上端外周から環状に張り出し、断面がコ字形
を成している。
【0029】なお、鍔部52の断面形状は、コ字形に限定
されない。前記凸部53は、図4及び図5に示すように、
ベース50の外周から直径方向に互いに背向して一対突出
する。各凸部53は、図4及び図5に示すように、断面凸
状に突出し、図16に示すように、ベース50の全長方向
に長く延びている。上記各凸部53には、図16に示すよ
うに、ベース50の全長方向に長く延び、凹状に窪んだス
ライド溝54をそれぞれ設けている。
【0030】なお、凸部53の数は、一対に限らず、1
個、或いは3個以上設けても良い。 (ナット片60)ナット片60は、図6〜9に示すように、
く字形やL字形に屈曲し、ベース50と同様に、適度な剛
性を有する、例えばPP等の熱可塑性樹脂により、一体
的に成形されている。
【0031】そして、ナット片60は、図2に示すよう
に、複数個、例えばベース50のボルト穴51の直径方向に
相対向して一対配置されている。なお、ナット片60の数
は、一対に限らず、3個以上のナット片60を、ボルト穴
51の中心に対して放射状に配置しても良い。各ナット片
60は、図1及び図15に示すように、各ボルト穴51に挿
入されたボルト30の雄ねじ部31に係合する雌ねじ部61を
有し、ベース50に保持されて雄ねじ部31に対して接離す
るものである。
【0032】具体的には、ベース50と各ナット片60との
間には、図2に示すように、ボルト穴51の軸方向と直交
する方向に、各ナット片60を軸止するための回転軸62を
設けている。本実施の形態では、回転軸62は、図6及び
図7に示すように、各ナット片60にそれぞれ設けられ、
左右両側に円柱形に突出している。
【0033】これに対し、ベース50には、図2及び図3
に示すように、各ナット片60の回転軸62が回転可能には
まり込む、半円形に窪んだ2組の軸受け部55を設けてい
る。2組の軸受け部55は、一対の凸部53と90度位相を
異ならせて設けている。なお、軸受け部55の数は、ナッ
ト片60の数に等しければ良く、2組に限らない。また、
逆にベース50に複数の回転軸を設け、各ナット片60に軸
受け部をそれぞれ設けても良い。
【0034】各ナット片60は、図6〜9に示すように、
大別すると、次の部分を備える。なお、各ナット片60の
部分は、次の(1)〜(2)に限定されない。 (1)ロック部63 ロック部63は、図9に示すように、内面に雌ねじ部61を
有する。そして、ロック部63は、図15に示すように、
ケース70をボルト30の基端部に接近する方向、すなわち
上方に向かってスライドさせたときに、ケース70の内周
面に外面が押されて回転軸62を中心に回転し、雌ねじ部
61をボルト穴51内に突出させ、当該雌ねじ部61をボルト
穴51に挿入されたボルト30の雄ねじ部31に係合させるも
のである。
【0035】(2)解除部64 解除部64は、図6に示すように、回転軸62を中心にロッ
ク部63からく字形やL字形に屈曲して延びている。そし
て、解除部64は、図1に示すように、ケース70をボルト
30の基端部から離隔する方向、すなわち下方に向かって
スライドさせたときに、ケース70の内周面に外面が押さ
れて回転軸62を中心に逆転し、雌ねじ部61をボルト30の
雄ねじ部31から離隔させるものである。 (ケース70) ケース70は、図10及び図11に示すように、ベース50
の外径より一回り大きい内径を有する円筒形を成し、ベ
ース50と同様に、適度な剛性を有する、例えばPP等の
熱可塑性樹脂により、一体的に成形されている。
【0036】上記ケース70は、図1及び図15に示すよ
うに、ベース50の外周にはまり込み、ボルト穴51の軸方
向にスライドすることで、各ナット片60を雄ねじ部31に
対して接離させるものである。具体的には、ケース70の
内部には、図10及び図11に示すように、ベース50の
外径にほぼ等しい円形の貫通穴71を設けている。
【0037】上記貫通穴71の内周面には、図10及び図
11に示すように、押圧部72を設けている。上記押圧部
72は、図10及び図11に示すように、半径方向内向き
に相対向して貫通穴71内に一対突出し、各ナット片60の
外面を押圧するものである。なお、押圧部72の数は、一
対に限らず、ナット片60の数に等しい数としたり、或い
は環状に1個形成しても良い。
【0038】これに対し、各ナット片60の外面には、図
6〜9に示すように、ケース70の押圧部72に摺接する突
起65を設けている。上記突起65は、本実施の形態では、
ケース70のスライド方向に沿って延び、筋状に複数本形
成されている。そして、各突起65は、図8に示すよう
に、山形に突出している。
【0039】一方、貫通穴71の内周面には、図10及び
図11に示すように、一対の押圧部72と90度位相を異
ならせて、ベース50の一対の凸部53がスライド可能には
まり込む、凹状に凹んだ一対の凹溝73を設けている。一
対の凹溝73には、ベース50の一対の凸部53がスライド可
能にはまり込み、ケース70の貫通穴71中でのベース50の
回転を阻止している。
【0040】一方、ベース50とケース70との間には、図
16に示すように、ケース70内でのベース50のスライド
範囲を規制するためのストッパ74を設けている。具体的
には、上記ストッパ74は、図10、図11及び図16に
示すように、ケース70の一対の凹溝73の底から貫通穴71
内に向かって相対向してそれぞれ突出している。各スト
ッパ74は、図16に示すように、斜面を上方に向けた断
面直角三角形状に突出する。
【0041】そして、各ストッパ74は、図14及び図1
6に示すように、ベース50の各スライド溝54にスライド
可能にそれぞれはまり込む。すなわち、ベース50の一対
の凸部53の下端部には、図16に示すように、各ストッ
パ74の斜面に適合した斜面を形成している。そして、図
示しないが、ベース50を、ケース70の貫通穴71の開口下
面から上方に向かって挿入することで、両斜面が接触
し、ここで、ベース50を強く押し込むと、ベース50とケ
ース70とが若干撓むことで、各ストッパ74が各スライド
溝54内にそれぞれはまり込む。
【0042】各ストッパ74が、各スライド溝54に沿って
相対的に上下方向にスライドすることで、ケース70内で
のベース50のスライド範囲を規制している。すなわち、
ケース70の各ストッパ74が、図示しないが、ベース50の
各スライド溝54の下面に突き当たることで、ベース50が
ケース70の貫通穴71から上方に抜けなくなる。 (使用方法)上記した構成を有するクイックナット10の
使用方法について、以下に説明する。
【0043】図1に示すように、ロータンク20に通した
ボルト30を、便器40に通し、ボルト30の先端部に、ベー
ス50のボルト穴51を合わせて下方からはめ込む。当初
は、図1に示すように、左右のナット片60の各ロック部
63は、花形に開いた状態で互いに離隔している。つぎ
に、ケース70を、図15及び図16に示すように、上方
にスライドする。
【0044】ケース70を上方にスライドすると、図15
及び図16に示すように、その左右の押圧部72が左右の
ナット片60の各突起65に摺接する。ここで、ケース70を
強く押し上げると、その左右の押圧部72により、図15
に示すように、左右のナット片60の各ロック部63が押さ
れて、左右のロック部63が互いに接近する方向に各回転
軸62を中心にそれぞれ回転する。
【0045】左右のロック部63が回転すると、各雌ねじ
部61が、図15に示すように、ボルト穴51内に通された
ボルト30の雄ねじ部31にそれぞれかみ合う。このため、
ボルト30が、ベース50のボルト穴51中にロックされる。
一方、ボルト30を外す際には、ケース70を、図1に示す
ように、下方にスライドすれば良い。
【0046】ケース70を下方にスライドすると、その各
押圧部72が各ナット片60の突起65に摺接し、各押圧部72
により、各回転軸62の下側に位置する各解除部64がそれ
ぞれ押される。このため、各ナット片60が、図1に示す
ように、各回転軸62を中心にそれぞれ逆転し、各雌ねじ
部61がボルト穴51内に通されたボルト30の雄ねじ部31か
ら離隔する。
【0047】このため、ロック状態が解除され、図示し
ないが、ベース50のボルト穴51中からボルト30を上方に
引き抜くことが可能となる。 (第二の実施の形態)つぎに、図17〜20を用いて、
本発明の第二の実施の形態について、以下に説明する。
【0048】本実施の形態の特徴は、ナット片60の突起
65の形状にあり、図17〜20に示すように、突起65を
ケース70のスライド方向に沿って点在させている点にあ
る。すなわち、各突起65は、図17〜20に示すよう
に、ナット片60の外面から断面半球形に突出している。
本実施の形態によれば、ケース70の押圧部72との間の摺
動抵抗を軽減することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。 (請求項1)請求項1に記載の発明によれば、次のよう
な効果を奏する。
【0050】すなわち、請求項1に記載の発明によれ
ば、ケースを回転させることなく、ケースをスライドす
るだけで、ロックやその解除操作を行うことができ、操
作性を向上することができる。また、請求項1に記載の
発明によれば、金属製の弾性ばね材を使用しないので、
構造を簡単にすることができる。 (請求項2)請求項2に記載の発明によれば、上記した
請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を
奏する。
【0051】すなわち、請求項2に記載の発明によれ
ば、ケースのスライド時、ベースと各ナット片との摺動
抵抗を低減することができる。 (請求項3)請求項3に記載の発明によれば、上記した
請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を
奏する。
【0052】すなわち、請求項3に記載の発明によれ
ば、突起がケースのスライド方向に沿って延びているの
で、ケースと各ナット片とを線接触させることができ
る。 (請求項4)請求項4に記載の発明によれば、上記した
請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を
奏する。
【0053】すなわち、請求項4に記載の発明によれ
ば、突起をケースのスライド方向に沿って点在させるこ
とで、ケースと各ナット片とを点接触させることができ
る。 (請求項5)請求項5に記載の発明によれば、上記した
請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の効果に加
え、次のような効果を奏する。
【0054】すなわち、請求項5に記載の発明によれ
ば、ストッパーにより、ケースがベースから抜けるのを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クイックナットの取付過程を説明するための断
面図である。
【図2】クイックナットの分解断面図である。
【図3】ベースの断面図である。
【図4】図3のIV-IV線に沿うベースの断面図である。
【図5】図3のV-V線に沿うベースの断面図である。
【図6】ナット片の側面図である。
【図7】ナット片の正面図である。
【図8】ナット片の平面図である。
【図9】図8のIX-IX線に沿うナット片の断面図であ
る。
【図10】ケースの平面図である。
【図11】図10のXI-XI線に沿うケースの断面図であ
る。
【図12】組立状態のクイックナットの側面図である。
【図13】組立状態のクイックナットの平面図である。
【図14】図13のXIV-XIV線に沿う組立状態のクイッ
クナットの断面図である。
【図15】図1に対応し、図13のXV-XV線に沿う組立
状態のクイックナットの断面図である。
【図16】図13のXVI-XVI線に沿う組立状態のクイッ
クナットの断面図である。
【図17】本発明の第二の実施の形態の一例を示し、同
図はナット片の側面図である。
【図18】図17のナット片の正面図である。
【図19】図17のナット片の平面図である。
【図20】図19のXX-XX線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10 クイックナット 20 ロータンク 30 ボルト 31 雄ねじ部 40 便器 50 ベース 51 ボルト穴 52 鍔部 53 凸部 54 スライド溝 55 軸受け部 60 ナット片 61 雌ねじ部 62 回転軸 63 ロック部 64 解除部 65 突起 70 ケース 71 貫通穴 72 押圧部 73 凹溝 74 ストッパ 73 凹溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトの雄ねじ部に係合させるクイック
    ナットであって、 前記クイックナットは、 前記ボルトが通るボルト穴を有するベースと、 前記ボルト穴に挿入された前記ボルトの前記雄ねじ部に
    係合する雌ねじ部を有し、前記ベースに保持されて前記
    雄ねじ部に対して接離する少なくとも一対のナット片
    と、 前記ベースの外周にはまり込み、前記ボルト穴の軸方向
    にスライドすることで、前記各ナット片を前記雄ねじ部
    に対して接離させるケースとを備えるクイックナットに
    おいて、 前記ベースと前記各ナット片との間には、前記ボルト穴
    の軸方向と直交する方向に、前記各ナット片を軸止する
    ための回転軸を設け、 前記各ナット片には、 内面に前記雌ねじ部を有し、前記ケースを前記ボルトの
    基端部に接近する方向に向かってスライドさせたとき
    に、前記ケースの内周面に外面が押されて前記回転軸を
    中心に回転し、前記雌ねじ部を前記ボルト穴内に突出さ
    せ、当該雌ねじ部を前記ボルト穴に挿入された前記ボル
    トの前記雄ねじ部に係合させるロック部と、 前記回転軸を中心にロック部から屈曲して延び、前記ケ
    ースを前記ボルトの基端部から離隔する方向に向かって
    スライドさせたときに、前記ケースの内周面に外面が押
    されて前記回転軸を中心に逆転し、前記雌ねじ部を前記
    ボルトの前記雄ねじ部から離隔させる解除部とを備えて
    いることを特徴とするクイックナット。
  2. 【請求項2】 前記ケースの内周面には、 半径方向内向きに突出し、前記各ナット片の外面を押圧
    する押圧部を設け、 前記各ナット片の外面には、 前記ケースの前記押圧部に摺接する突起を設けているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のクイックナット。
  3. 【請求項3】 前記突起は、 前記ケースのスライド方向に沿って延びていることを特
    徴とする請求項2に記載のクイックナット。
  4. 【請求項4】 前記突起は、 前記ケースのスライド方向に沿って点在していることを
    特徴とする請求項2に記載のクイックナット。
  5. 【請求項5】 前記ベースと前記ケースとの間には、 前記ケース内での前記ベースのスライド範囲を規制する
    ためのストッパを設けていることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のクイックナット。
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JP2006118595A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Toyota Motor Corp 締結具
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