JP2002095229A - 直流機 - Google Patents

直流機

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JP2002095229A
JP2002095229A JP2000278264A JP2000278264A JP2002095229A JP 2002095229 A JP2002095229 A JP 2002095229A JP 2000278264 A JP2000278264 A JP 2000278264A JP 2000278264 A JP2000278264 A JP 2000278264A JP 2002095229 A JP2002095229 A JP 2002095229A
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magnetic pole
rectification
rotor
magnet
pole
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JP2000278264A
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Takeshi Tanaka
猛 田中
Hiroyuki Harada
博幸 原田
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】整流を改善して火花の発生を抑制することがで
きる直流機を提供する。 【解決手段】ブロアモータ1は、磁石2,3、回転子
4、ブラシ5a,5b等を備える。回転子4はコイル9
a,9bにより巻装された複数のティース8aを有す
る。回転子4を内包するモータハウジング7の内側面に
て、異なる極性の主磁極2a,3aを有する磁石2,3
が設けられている。磁石2,3は、主磁極2a,3aか
ら回転子4の回転方向逆側に延設される端部磁極2b,
3bを有し、該部磁極2b,3bは、主磁極2a,3a
に対して逆の極性となっている。主磁極2aと端部磁極
3bとの間、主磁極3aと端部磁極2bとの間には空隙
12が設けられる。整流中のコイル9a,9bにより巻
装されるティース先端部8bは、整流前半には空隙12
に位置し、整流後半には端部磁極2b,3bに位置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流モータ等の直
流機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、直流モータ(直流電
動機)20は、磁石21,22、回転子23、ブラシ2
4等を有している。回転子23のコア26には、複数の
ティース26aが形成されており、そのうちの5つのテ
ィース26aの周囲にコイル27が巻き付けられてい
る。なお、図示を省略しているが、5つのティース26
a毎に他のコイルが同様に巻き付けられている。つま
り、この直流モータ20の巻装方式は分布巻である。ま
た、回転子23には、コンミテータ28が配設されてい
る。コンミテータ28は、複数のセグメント28aを有
し、そのセグメント28aに摺接するように2つのブラ
シ24が配設されている。
【0003】この直流モータ20において、直流電流が
ブラシ24及びコンミテータ28のセグメント28aを
経てコイル27に流入されることで、コイル27に流れ
る電流の向きが変更され、回転子23が回転するように
なっている。
【0004】ここで、ブラシ24からコイル27に流入
される電流変化を図9を用いて説明する。先ず、図9
(a)に示すようにコイル27に右から左へ電流Iが流
れている状態から、回転子23が回転してコンミテータ
28が図9(b)のようにブラシ24に対して右側に移
動する。すると、ブラシ24によって2つのセグメント
28aが短絡されて、コイル27に短絡電流iが流れ
る。さらに、回転子23が回転すると、図9(c)のよ
うに、コイル27には、左から右へ電流Iが流れるよう
になる。つまり、図9(a)→(b)→(c)の順に回
転子23が回転するとき、その際にコイル27を流れる
電流Iの向きが逆になる。なおこのとき、+Iから−I
まで2Iの変化をさせるための電流がブラシ24から流
入される。このように、コイル27を流れる電流Iの向
きが変更され、そのコイル27に巻装されたコア26内
の磁界の向きが反転する。このコイル27の電磁力と、
磁石21,22からの磁力とによって回転力が発生し、
モータ20が回転駆動する。
【0005】上述のように、ブラシ24によって短絡さ
れたコイル27を流れる電流Iが、その短絡期間中に反
転することを、「整流」という。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直流モータ
20において、回転子23におけるコイル27の巻回数
を多くすると、整流時の電流Iが遅れ側にずれ、整流の
終わりで電流Iの向きが突然切り替わる現象(不足整
流)が発生する。つまり、コイル27の巻回数を多くす
ると、コイル27のインダクタンスLが大きくなるた
め、リアクタンス電圧(L・di/dt)が増大する。
このリアクタンス電圧は、整流電圧に対し逆方向の起電
力であり、リアクタンス電圧が増大すると、不足整流が
発生してしまう。この不足整流によって、火花放電が発
生し、音、電磁雑音、ブラシの寿命などが問題となる。
【0007】このため、ブラシ24の組成で銅の含有量
を低くしブラシ24とコンミテータ28との接触抵抗を
大きくすることで、リアクタンス電圧の影響を小さくす
る対策がとられているが、この対策だけでは、不足整流
を十分に改善することができない。つまり、整流中のコ
イル27には、前記リアクタンス電圧の他に、図10に
て点線で示すように、漏れ磁束の影響によって誘起電圧
eが発生する。ここで、誘起電圧eは、コイル27を通
過する磁束Φの変化により同コイル27に誘起される逆
起電力であって、e=−dΦ/dtで表される。誘起電
圧eは、整流区間(整流時の回転角度)θにおいて、マ
イナス側からプラス側へ徐々に変化しており、整流区間
θの後半では、誘起電圧eが整流を遅らせる方向(プラ
ス側)に発生している。そのため、図10にて一点鎖線
で示す直線整流に対して電流Iの反転が遅れ、整流区間
θの最後で電流Iが急激に変化することとなる。このよ
うに、整流が悪化して、ブラシ24の後端での火花放電
が発生してしまう。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、整流を改善して火花の
発生を抑制することができる直流機を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、巻線により巻装された複
数のティースを有する回転子を円筒状のヨークに内包
し、該ヨークの内側面にて、周方向に沿って異なる極性
の主磁極を有する複数の磁石を交互に設けた直流機にお
いて、前記磁石は、前記主磁極から回転子の回転方向逆
側に延設され、該主磁極に対して逆極性の端部磁極を有
し、隣り合う磁石について、一方の磁石の主磁極と他方
の磁石の端部磁極との間に空隙を設け、整流中の巻線に
より巻装されるティースの回転方向側の先端部は、整流
の前半には、前記空隙に位置するようにし、整流の後半
には、前記端部磁極に位置するようにしたことを要旨と
する。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の直流機において、前記主磁極と端部磁極との間に、非
着磁部を形成したことを要旨とする。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、整流中の巻線
により巻装されるティースの回転方向側の先端部は、整
流の前半には、一方の磁石における回転方向側に設けた
空隙に位置し、整流の後半には、他方の磁石における回
転方向逆側に設けた端部磁極に位置する。この場合、一
方の磁石における主磁極と、他方の磁石における端部磁
極との極性は同じであり、整流後半では、一方の磁石の
主磁極からの磁束に加えて、他方の磁石の端部磁極から
の磁束が整流中の巻線を通過するようになる。これによ
り、整流後半にて巻線を通過する磁束が増加し、その磁
束変化による誘起電圧が、整流を進ませる方向(順方
向)に発生する。その結果、不足整流が改善されて、火
花の発生を抑制できる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、主磁極と
端部磁極との間に、非着磁部を形成したので、主磁極と
端部磁極との間にて極性が徐々に変化することとなる。
この場合、主磁極と端部磁極の着磁を容易に実施でき、
実用上好ましいものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車用エアコン
ユニットのブロアモータに具体化した実施の形態を図面
に従って説明する。
【0013】図1は、直流機としてのブロアモータ1の
概略構造を示す部分断面図である。図1に示すように、
ブロアモータ1は、磁石2,3、回転子4、ブラシ5
a,5b及び回転軸6等を有している。
【0014】詳述すると、ブロアモータ1において、ヨ
ークとしてのモータハウジング7は、強磁性体(軟鉄)
により有底円筒状に形成され、回転子4を内包してい
る。また、同モータハウジング7の湾曲した内側面に
は、断面円弧状の磁石(例えば、フェライト磁石)2,
3が周方向に沿って配設されている。回転子4は、コア
8と、そのコア8に巻装されるコイル(巻線)9a,9
bと、コンミテータ(整流子)10とを有し、直流電流
の供給により図1のX方向に回転駆動するようになって
いる。コア8には、複数のティース8aが形成されてお
り、そのうちの6つのティース8aの周囲にコイル9
a,9bが巻き付けられている。なお、本実施形態で
は、ティース8aの個数は12個であり、そのティース
8aが、回転子4の周方向に30°毎に形成されてい
る。つまり、隣り合うティース8aは、その中心線のな
す角が30°(=360°/12)となるように形成さ
れている。また、図示を省略しているが、複数の他のコ
イルが6つのティース8a毎に同様に巻き付けられてい
る。つまり、巻線の巻装方式は分布巻である。
【0015】コンミテータ10は、回転子4の一端に配
設され、複数の整流子片11を有して構成されている。
図1及び図2に示すように、隣り合う整流子片11間は
前記コイル9a,9bにて結線されている。また、ブラ
シ5a,5bがコンミテータ10に摺接するように付勢
された状態で配設されており、図示しない直流電源から
供給される直流電流が、ブラシ5a,5bとコンミテー
タ10の整流子片11を経てコイル9a,9bに流入さ
れる。
【0016】そして、図1の状態から回転子4がX方向
に回転すると、図2に示すように、ブラシ5aにより整
流子片11間が短絡されてコイル9aには短絡電流i1
が流れ、ブラシ5bにより整流子片11間が短絡されて
コイル9bには短絡電流i2が流れる。ここで、ブラシ
5aは直流電源のプラス端子(+)に接続され、ブラシ
5bは直流電源のマイナス端子(−)に接続されてい
る。このブラシ5a,5bによる短絡中に、コイル9
a,9bに流れる電流の向きが変更されて、回転子4が
時計回り方向(図1のX方向)に回転するようになって
いる。そして、その回転力が回転子4の中央部から延設
された回転軸6を介して外部に伝達される。なお、本実
施の形態では、12個の整流子片11が周方向に30°
毎に設けられており、図1の状態から回転子4がブラシ
5a,5bに対して30°回転するとき、コイル9a,
9bの電流の向きが変更される。
【0017】また、本実施の形態では、ブラシ5a,5
bの組成で銅の含有量を少なくしている。これにより、
ブラシ5a,5bとコンミテータ10との接触抵抗が大
きくなり、整流時におけるリアクタンス電圧の影響を抑
えるようにしている。
【0018】本実施の形態の磁石2,3は、図1及び図
3に示すように、主な磁束発生部である主磁極2a,3
aと、該主磁極2a,3aから回転子4の回転方向逆側
に延設される端部磁極2b,3bとを有している。主磁
極2aと主磁極3aは、周方向に同じ円弧幅となるよう
形成され、各端部磁極2b,3bも周方向に同じ円弧幅
となるよう形成されている。また、図3に示すように、
主磁極2a,3aと端部磁極2b,3bとは、軸線方向
に同じ幅を有して形成されている。
【0019】磁石2において、主磁極2aはN極となる
ように着磁されており、端部磁極2bはS極となるよう
に着磁されている。一方、磁石3において、主磁極3a
は、S極となるように着磁されており、端部磁極3b
は、N極となるように着磁されている。つまり、各磁石
2,3にて主磁極2a,3aと端部磁極2b,3bとの
極性は異なり、磁石2の主磁極2aと磁石3の主磁極3
aとの極性も異なっている。また、図1に示すように、
磁石2の主磁極2aと磁石3の端部磁極3bとの間、磁
石3の主磁極3aと磁石2の端部磁極2bとの間には、
端部磁極2b,3bと同程度の角度幅となるように空隙
12が形成されている。なお、この空隙12と端部磁極
2b,3bとの中心線間の角度は、コイル9a,9bの
整流時における回転角度θ(=30°)と一致するよう
になっている。
【0020】また、ブラシ5a,5bにより短絡されて
コイル9a,9bの整流が開始される回転位置にて、同
コイル9a,9bにより巻装されるティース8aの回転
方向側の先端部8bが前記空隙12の中心に位置するよ
うに前記ブラシ5a,5bの位置が設定されている。そ
して、回転子4が図1のX方向に30°回転しティース
先端部8bが端部磁極2b,3bの中心に位置するとき
に、整流が終了するようになっている。
【0021】このように構成したブロアモータ1におい
て、磁石2,3の回転方向に対する磁束密度分布は、図
4に示すようになる。図4では、磁石2から磁石3へ移
行する回転位置での磁束分布を示している。図4に示す
ように、磁束密度は、磁石2の主磁極2aの端部付近で
減少し、空隙12に対応する区間で0となる。そして、
磁石3の端部磁極3bに対応する区間では再び増加し
て、端部磁極3bの中心位置にて極大値となっている。
なお、磁石3から磁石2へ移行する回転位置では、図4
と同じ磁束密度分布(但し、極性は逆)となるので説明
を省略する。
【0022】従って、回転子4が回転しコイル9a,9
bの整流が開始される際には、図1及び図4に示すよう
に、ティース先端部8bが空隙12に位置するので、整
流中のコイル9a,9bを通過する磁束Φの変化は抑え
られる。このため、図5に示すように、整流区間の前半
では、誘起電圧e(=−dΦ/dt)は、ほぼ0とな
る。その後、回転子4が回転して、図4にて2点鎖線で
示すようにティース先端部8bが端部磁極3bに対向す
るようになると、端部磁極3bからの磁束により整流中
のコイル9a,9bを通過する磁束Φは増大する。つま
り、磁石2の主磁極2aと磁石3の端部磁極3bは同じ
極性(N極)であり、磁石3の主磁極3aと磁石2の端
部磁極2bについても同じ極性(S極)である。そのた
め、主磁極2a,3aに加えて端部磁極3b,2bの磁
束がコイル9a,9bを通過することとなり磁束Φが増
大する。この磁束Φの変化によって、図5に示すよう
に、整流区間の後半では、誘起電圧e(=−dΦ/d
t)は、マイナス側に発生する。
【0023】マイナス側の誘起電圧eは、整流を進ませ
る方向(順方向)の起電力であり、コイル9a,9bの
インダクタンスにより生じるリアクタンス電圧を打ち消
す方向に発生する。つまり、コイル9a,9bの巻回数
を多くすることによりリアクタンス電圧が増大したとし
ても、該リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧eが発生
される。その結果、リアクタンス電圧による不足整流を
改善でき、図5にて実線で示すように、整流時にコイル
9a,9bを流れる電流Iは直線的に変化する、いわゆ
る直線整流となる。
【0024】以上記述したように、本実施の形態によれ
ば、下記のような特徴を有する。 (1)整流の前半では、ティース先端部8bが空隙12
に位置するため、整流中のコイル9a,9bを通過する
磁束の変化が抑えられ、磁束変化に伴い発生する誘起電
圧eがほぼ0となる。一方、整流の後半では、整流中の
コイル9a,9bを通過する磁束が増加し、その変化に
よる誘起電圧e(=−dΦ/dt)が、整流を進ませる
方向(順方向)に発生される。その結果、リアクタンス
電圧による不足整流が改善され、火花の発生を抑制する
ことができる。
【0025】(2)整流の改善により火花が抑制される
ので、モータ1の寿命を向上できる。また、ノイズ対策
(音、電磁雑音等の対策)が不要となるので、モータ1
の製造コストを低減できる。
【0026】(3)一般に、供給電圧が高いモータで
は、リアクタンス電圧による不足整流を改善するため
に、ブラシ5a,5bにおける銅の含有量を少なくして
ブラシ・コンミテータ間の接触抵抗を増大させる対策が
とられている。このように、低銅成分のブラシ5a,5
bを用いたモータ1に適用すると、接触抵抗による電圧
ロスを最小限に抑えることができ、実用上好ましいもの
となる。
【0027】なお本発明は、上記以外に次の態様にて具
体化できる。 ○図6に示すように、ブロアモータ1の磁石2,3にお
いて、主磁極2a,3aと端部磁極2b,3bとの間に
非着磁部(ニュートラルゾーン)2c,3cを形成して
もよい。この非着磁部2c,3cは、N極、S極の何れ
にも着磁されていない部位であって、主磁極2a,3
a、端部磁極2b,3b間において、角度αに対応する
角度幅を有している。なお、他の部分については、上記
実施の形態と同じ構成であり、同一の符号を付してい
る。このように非着磁部2c,3cを形成した場合、主
磁極2a,3aと端部磁極2b,3bとの間にて極性が
徐々に変化することとなる。よって、主磁極2a,3a
及び端部磁極2b,3bを容易に着磁することができ、
実用上好ましいものとなる。
【0028】○上記実施の形態におけるブロアモータ1
では、空隙12と端部磁極2b,3bとを同程度の角度
幅を有するようにし、該空隙12と端部磁極2b,3b
と中心線間の角度を整流区間に対応する回転角度θとす
るものであったがこれに限定するものではない。要は、
整流中のコイル9a,9bを通過する磁束が増大するよ
うに、空隙12と端部磁極2b,3bとを形成すればよ
い。
【0029】○上記実施の形態では、2つの磁石2,3
を備える2極のブロアモータ1に具体化したが、図7に
示すように4極のブロアモータ15に具体化してもよ
い。なお、図7において、図1のブロアモータ1と同じ
構成については、同一の符号を付している。図7に示す
ように、ブロアモータ15は、モータハウジング7の内
側面にて、4つの磁石16,17,18,19が配設さ
れている。同モータ15において、回転子4は図7のX
方向に回転する。
【0030】磁石16,17,18,19のそれぞれ
は、主磁極16a,17a,18a,19aと、該主磁
極16a,17a,18a,19aから回転子4の回転
方向逆側に延設される端部磁極16b,17b,18
b,19bとを有している。磁石16,18の主磁極1
6a,18aはN極となるように着磁されており、磁石
16,18の端部磁極16b,18bはS極となるよう
に着磁されている。また、磁石17,19の主磁極17
a,18aは、S極となるように着磁されており、磁石
17,19の端部磁極17b,19bは、N極となるよ
うに着磁されている。このように、モータハウジング7
の内側面にて、回転子4の周方向に沿って異なる極性の
主磁極16a〜19aを有する磁石16〜19が交互に
設けられている。また、各磁石16〜19において、主
磁極16a〜19aと端部磁極16b〜19bとの極性
は異なっている。さらに、ブロアモータ15において、
隣り合う磁石について、一方の磁石の主磁極と他方の磁
石の端部磁極との間には、端部磁極と同程度の角度幅と
なるように空隙12が形成されている。そして、ブラシ
5a,5bにより短絡されてコイル9a,9bの整流が
開始される回転位置では、そのコイル9a,9bにより
巻装されるティース8aの回転方向側の先端部8bが空
隙12に位置するようにブラシ位置を設定している。ま
た、整流の後半では、ティース先端部8bが端部磁極1
6b〜19bに対向するようになっている。
【0031】このようにブロアモータ15を構成すれ
ば、上記第1の実施の形態と同様に、整流後半にて、整
流中のコイル9a,9bを通過する磁束を増加させ、そ
の変化に伴い発生する誘起電圧を、整流を進ませる方向
(順方向)に発生させることができる。その結果、リア
クタンス電圧による不足整流を改善でき、火花の発生を
抑制できる。なお、2極、4極のモータ1,15以外の
多極直流モータに本発明を適用してよい。
【0032】○上記実施の形態では、直流機としてブロ
アモータ1,15に具体化したが、他のモータに具体化
してもよい。また、直流発電機に具体化してもよい。こ
の場合も、整流が良好に実施されて火花の発生を防止で
きる。
【0033】さらに、上記実施形態により把握される請
求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と
共に記載する。 (イ)請求項1に記載の直流機において、前記空隙は、
前記端部磁極と同程度の角度幅を有し、該空隙と端部磁
極との中心線間の角度は、整流区間に対応する角度を有
していることを特徴とする直流機。このようにすれば、
整流中の巻線により巻装されるティースの回転方向側の
先端部が、整流の前半には前記空隙に位置し、整流の後
半には端部磁極に位置するように構成できる。よって、
不足整流が改善されて火花放電を抑制できる。
【0034】(ロ)技術的思想(イ)に記載の直流機に
おいて、前記巻線の整流が開始される回転位置にて、そ
の巻線により巻装されるティースの回転方向側の先端部
が、前記空隙の中心に位置するようにしたことを特徴と
する直流機。このようにすれば、整流の後半には端部磁
極に対向するようになり、その整流の終わりで端部磁極
の中心に位置する。この場合、整流後半にて、リアクタ
ンス電圧を打ち消す誘起電圧が的確に発生されて不足整
流を改善できる。
【0035】(ハ)巻線により巻装された複数のティー
スを有する回転子と、円筒状に形成され、前記回転子を
内包するヨークと、断面円弧状に形成され前記ヨークの
内側面に配設される複数の磁石と、コンミテータの整流
子片を介して前記巻線に直流電流を供給するブラシとを
備えた直流機において、前記磁石は、主磁極と、該主磁
極から回転子の回転方向逆側に延設され主磁極に対して
逆極性の端部磁極とを有し、異なる極性の主磁極を有す
る磁石を、前記ヨーク内側面の周方向に沿って交互に配
置するとともに、隣り合う磁石について、一方の磁石の
主磁極と他方の磁石の端部磁極との間に空隙を設け、該
空隙は、前記端部磁極と同程度の角度幅を有するととも
に、該空隙と端部磁極との中心線間の角度は、整流区間
に対応する角度を有し、前記ブラシにより短絡されて前
記巻線の整流が開始される回転位置にて、その整流を開
始する巻線により巻装されるティースの回転方向側の先
端部が前記空隙部に位置するように前記ブラシを配置し
たことを特徴とする直流機。このようにすれば、整流後
半では、一方の磁石の主磁極からの磁束に加え、他方の
磁石の端部磁極からの磁束が、整流中の巻線を通過する
ようになる。これにより、整流後半にて、整流中の巻線
を通過する磁束が増加し、その変化による誘起電圧が、
整流を進ませる方向(順方向)に発生される。その結
果、不足整流を改善でき、火花の発生を抑制できる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生されるの
で、整流が改善されて火花放電を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における直流モータの概略構成
図。
【図2】コイルの整流を説明するための図。
【図3】本実施の形態における磁石の斜視図。
【図4】磁石による磁束密度分布と、整流時のコイルに
より巻装されるティースとの位置関係を示す図。
【図5】整流時における電流変化と誘起電圧とを示す
図。
【図6】別の直流モータの概略構成図。
【図7】別の直流モータの概略構成図。
【図8】従来の直流モータの概略構成図。
【図9】整流を説明するための図。
【図10】整流時における電流変化と誘起電圧を示す
図。
【符号の説明】
1…直流機としてのブロアモータ、2,3…磁石、2
a,3a…主磁極、2b,3b…端部磁極、2c,3c
…非着磁部、4…回転子、7…ヨークとしてのモータハ
ウジング、8a…ティース、8b…先端部、9a,9b
…巻線としてのコイル、12…空隙、15…直流機とし
てのブロアモータ、16,17,18,19…磁石、1
6a,17a,18a,19a…主磁極、16b,17
b,18b,19b…端部磁極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線により巻装された複数のティースを
    有する回転子を円筒状のヨークに内包し、該ヨークの内
    側面にて、周方向に沿って異なる極性の主磁極を有する
    複数の磁石を交互に設けた直流機において、 前記磁石は、前記主磁極から回転子の回転方向逆側に延
    設され、該主磁極に対して逆極性の端部磁極を有し、 隣り合う磁石について、一方の磁石の主磁極と他方の磁
    石の端部磁極との間に空隙を設け、 整流中の巻線により巻装されるティースの回転方向側の
    先端部は、整流の前半には、前記空隙に位置するように
    し、整流の後半には、前記端部磁極に位置するようにし
    たことを特徴とする直流機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の直流機において、 前記主磁極と端部磁極との間に、非着磁部を形成したこ
    とを特徴とする直流機。
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