JP3958715B2 - 直流機及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネットを有する直流機及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、直流機としての直流モータ等は、一般的に異なる極性(N極、S極)を有するマグネットと、電機子と、コンミテータと、2つのブラシとを備えている。そして、直流モータは、ブラシとコンミテータとで電機子コイルに通電している電流の方向を切り替えることで回転する。
【0003】
しかし、この電流の方向を切り替えるいわゆる整流の際、電機子コイルのインダクタンスのために電流の直線的な変化を遅らせようとする作用が生じ、不足整流となり易い。この場合、整流終期においてコンミテータから電機子コイルに流れる電流は強制的に遮断されることになり、火花放電(整流火花)を発生することとなる。この現象が、ブラシ摩耗、騒音、電磁ノイズの原因となることは既に知られており、根本的な対策法が望まれている。この不足整流を解消するために、本出願人は、マグネットに磁束変化部を設定することによる整流改善の方法を提案している(特許文献1,2参照)。
【0004】
また、自動車用ワイパモータ等のように回転速度を制御するモータでは、3ブラシモータが採用されている。この3ブラシモータでは、通常運転(低速仕様)において、高速用のブラシ(第3のブラシ)が隣り合う整流子片を跨ぐ毎に、該ブラシにより短絡される電機子コイル中に発生している誘起電圧によって通電方向と逆向きに大きな電流が瞬間的に流れる。その結果、電気雑音やブラシ摩耗が生じ、第3のブラシによる整流障害を引き起こしてしまう。その対策として、本出願人は、マグネットに磁束変化部や逆磁束部等を設けて、第3のブラシによる整流障害を取り除くようにした直流機を提案している(特許文献3〜6参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001―095218号公報
【特許文献2】
特開2002―262537号公報
【特許文献3】
特開2002―262535号公報
【特許文献4】
特開2002―262536号公報
【特許文献5】
特開2002―262538号公報
【特許文献6】
特開2002―262539号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の直流モータであると、不足整流の改善や第3のブラシによる整流障害を防止するために形成した磁束変化部や逆磁束部等が、電機子を回転させるために寄与する磁束量を減少させる場合がある。そうすると、当該直流モータによるトルク出力が低下する。また、マグネットに磁束変化部や逆磁束部を形成することは製造工程を複雑にし、製造コストの増大を招くといった問題も生じる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、シンプルな構造で良好な整流を得ることができ、且つ、十分なトルク出力を確保することができる直流機及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の直流機は、等角度間隔に設けられた2n個(nは整数)のティースを有する電機子コアにn個のティースを跨ぐ間隔で電機子コイルを巻装して構成される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置されるマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置されコンミテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、前記第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する第3のブラシとを備え、前記マグネットの磁極を2個のN極と2個のS極から構成し、両N極間及び両S極間にブランク部を設け、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡する期間において当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される前記n個のティースの回転方向側の端部及び回転方向逆側の端部を前記ブランク部に位置させることで該両セグメントに結線した電機子コイルの鎖交磁束の変化を抑える直流機であって、前記マグネットを構成するN極及びS極の各磁極は、前記ブランク部を含む円弧の角度がそれぞれ180°であり、前記第1及び第2のブラシにより隣り合う両セグメントを短絡して電機子コイルの電流の向きを反転させる整流期間が終了する回転位置にて、該電機子コイルが巻装される前記n個のティースにおける回転方向側の端部及び回転方向逆側の端部を前記N極とS極の境界に位置するように配置したことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の直流機は、請求項1において、前記マグネットは、N極の2個のマグメットとS極の2個のマグネットから構成され、一方のN極のマグネットと他方のN極のマグネットとを離間させて配置するとともに一方のS極のマグネットと他方のS極のマグネットとを離間させて配置することで前記ブランク部を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の直流機は、請求項1において、前記マグネットは、周方向の一方の領域がN極となるよう着磁され、他方の領域がS極となるように着磁された一対のマグネットにより構成され、一方のマグネットのN極と他方のマグネットのN極とを離間させ一方のマグネットのS極と他方のマグネットのS極とを離間させて配置することで前記ブランク部を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の直流機は、請求項1乃至請求項3のうち何れか1項において、前記マグネットのN極とS極との境界部分周辺に、前記マグネットよりも磁束を弱くした弱磁束部を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の直流機の製造方法は、請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載の直流機を製造する方法であって、前記各マグネットの全体に同一方向の強磁界を与える第1の着磁を行い、その後マグネットにおける周方向の片側半分の領域に前記第1の着磁とは逆の方向の強磁界を与える第2の着磁を行うことを特徴とする。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、マグネットは、N極及びS極の各磁極のブランク部を含む円弧の角度がそれぞれ180°とされる。また、第1及び第2のブラシにより隣り合う両セグメントを短絡して電機子コイルの電流の向きを反転させる整流期間が終了する回転位置にて、該電機子コイルが巻装されるn個のティースにおける回転方向側の端部及び回転方向逆側の端部がN極とS極の境界に位置するように配置される。このため、整流中に電機子コイルを通過する磁束を徐々に増加させ、整流終了時には磁束変化によってリアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生されて不足電流を解消できる。この結果、整流改善されるとともに、マグネットの磁束量を有効に利用して直流モータのトルク出力を確保することができる。また、直流機を構成するマグネットをシンプルな構成とし、製造コストの低減を図ることができる。
【0014】
請求項2及び請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、直流機を構成するマグネットを簡易な構成とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の発明の作用に加えて、マグネットのN極とS極との境界部分において、前記整流期間に対応する位置に弱磁束部を設けたため、弱磁束部がない場合よりも、第1及び第2のブラシによる整流時の誘起電圧を小さくすることが可能であり、低負荷(電機子反作用小)時の整流改善が可能となる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、マグネットの着磁を2回に分けて実施することにより、着磁装置の複雑化を招くことなく整流改善に優れた磁束分布を低コストで実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を直流機としての直流モータ(例えば、ワイパモータ)に具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
【0017】
図1は、本実施形態のワイパモータ1の概略構造を示す部分断面図である。ワイパモータ1は、マグネット2a,2b,3a,3b、電機子4、コンミテータ5及び第1〜第3のブラシ6〜8を有している。詳述すると、本実施形態のワイパモータ1は、略円筒状に形成されたヨーク(モータハウジング)9内において、断面円弧状の各マグネット2a,2b,3a,3bが電機子4を挟んで対向配置されている。このワイパモータ1は、2極の直流モータであり、2つのマグネット2a,2bはN極に着磁され、2つのマグネット3a,3bはS極に着磁されている。
【0018】
電機子4は、電機子コア10とその電機子コア10に巻装される電機子コイル11とを有し、直流電流の供給により図1のX方向に回転駆動する。電機子コア10には、2n個(本実施形態では12個)のティース12が等角度間隔に設けられており、そのうちの隣接するn個(本実施形態では6個)毎のティース12の周囲に電機子コイル11が巻き付けられている。なお、本実施形態では、電機子コア10のティース12は、電機子4の周方向に沿って30°毎に配置されている。従って、隣り合うティース12の中心線のなす角(モータ電機子スロット角)θは30°(=360°/12)である。また、図示を省略しているが、複数の電機子コイル11が6個のティース12毎に同様に巻き付けられている。つまり、巻線の巻装方式は分布巻である。
【0019】
コンミテータ5は、電機子4の一端に配設され、複数のセグメント13を有している。本実施形態では、ティース12の個数に合わせた12個のセグメント13が周方向に30°毎に設けられている。隣り合うセグメント13間(例えばセグメント13a,13b間、セグメント13c,13d間)は、それぞれ前記電機子コイル11に結線されている。
【0020】
第1〜第3のブラシ6〜8は、コンミテータ5に摺接するように付勢された状態で配設されている。その中で、第1及び第2のブラシ6,7は、電機子4の回転軸(中心軸)15に対して対向位置に配置され、第3のブラシ8は、第1のブラシ6と第2のブラシ7の対向位置から所定角度をなして配置されている。各第1〜第3のブラシ6〜8は、図示しない直流電源にそれぞれ接続されている。
【0021】
具体的には、第1及び第3のブラシ6,8は、図示しない切り替えスイッチを介して直流電源のプラス電極に接続され、第2のブラシ7は、直流電源のマイナス電極に接続されている。つまり、運転状況によって切り替えスイッチを切り替えて第1及び第2のブラシ6,7を介してワイパモータ1に給電させるか又は第2及び第3のブラシ7,8を介してワイパモータ1に給電させるかを選択する。本実施形態のワイパモータ1では、通常運転(低速仕様)の場合、第1及び第2のブラシ6,7を介して給電され、高速状態の場合、第2及び第3のブラシ7,8を介して給電される。
【0022】
その給電により、電機子4の電機子コイル11には第1及び第2のブラシ6,7又は第2及び第3のブラシ7,8とコンミテータ5のセグメント13を経て直流電流が流入される。電機子コイル11に直流電流が流入すると、電機子4が回転し始める。そして、第1〜第3のブラシ6〜8に対して隣接する1対のセグメント13が接触して、それらセグメント13間が第1〜第3のブラシ6〜8を介して短絡する。これにより、電機子コイル11を流れる電流の向きが変更されて、電機子4が時計回り方向(図中、X矢印方向)に回転し続ける。
【0023】
第1〜第3のブラシ6〜8は、周方向の幅(コンミテータ5に接触しているブラシ先端面の円弧幅)が20°の角度に対応する幅とされている。このため、電機子4が第1〜第3のブラシ6〜8に対して整流区間の20°回転するとき、整流中の電機子コイル11を流れる電流の向きが変更される。なお、第1〜第3のブラシ6〜8の周方向の幅は、電機子4に設けられたティース12の個数に対応して決定される。即ち、本実施形態ではティース12の個数は12個であり、各セグメント13はそれぞれ周方向に30°の角度に対応する幅とされている。このため、第1〜第3のブラシ6〜8の周方向の幅は、30°の角度に対応する幅よりも小さくされる。
【0024】
マグネット2a(N極),3a(S極)は、円弧角度が90°となるように形成されており、互いに電機子4の回転軸15に対して点対称となるように配置されている。また、マグネット2b(N極),3b(S極)は、円弧角度が70°となるように形成されており、互いに電機子4の回転軸15に対して点対称となるように配置されている。そして、マグネット2a(N極)とマグネット3b(S極)とが隣接し、マグネット2b(N極)とマグネット3a(S極)とが隣接するように配置されている。マグネット2a(N極)とマグネット3b(S極)との境界位置は、第1及び第2のブラシ6,7による整流期間が終了する回転位置にて、電機子コイル11が巻装される6個のティース12における回転方向側の端部12cの位置とされる。同様に、マグネット2b(N極)とマグネット3a(S極)との境界位置は、第1及び第2のブラシ6,7による整流期間が終了する回転位置にて、電機子コイル11が巻装される6個のティース12における回転方向逆側の端部12dの位置とされる。
【0025】
N極を構成する各マグネット2a,2bは離間配置されており、マグネット2aとマグネット2bとの間には20°の角度間隔を有するブランク部16が形成されている。同様に、S極を構成するマグネット3a,3bは離間配置されており、マグネット3aとマグネット3bとの間には20°の角度間隔を有するブランク部16が形成されている。また、ブランク部16は、第3のブラシ8が両セグメント13c,13dを短絡する短絡期間において、各セグメント13c,13dに結線した電機子コイル11が巻装される6個のティース12の回転方向側及び回転方向逆側の端部12a,12bが位置するように設けられている。このようにブランク部16を設けることにより、第3のブラシ8による両セグメント13c,13dの短絡期間において、両セグメントに結線した電機子コイル11の鎖交磁束は略一定となり、電機子コイル11に発生する誘起電圧が抑えられる。なお、本実施形態においては、第3のブラシ8の短絡期間(周方向に20°の角度に対応する幅)に対応してブランク部16が設けられるため、20°の開度間隔とされている。
【0026】
以上説明したように、第1及び第2のブラシ6,7の位置に対応してマグネット2a(N極)とマグネット3b(S極)との境界位置、及びマグネット2b(N極)とマグネット3a(S極)との境界位置がそれぞれ決まる。また、第3のブラシ8の位置に対応して、マグネット2aとマグネット2bとの間、及びマグネット3aとマグネット3bとの間に設けられるブランク部16の位置がそれぞれ決まる。そして、第3のブラシ8の角度幅に対応して設定されるブランク部16の円弧角度(本実施形態では20°)に基づいて、マグネット2a,3aの円弧角度(本実施形態では90°)、及びマグネット2b,3bの円弧角度(本実施形態では70°)が決まる。
【0027】
また、上記の構成により、本実施形態におけるワイパモータ1の各磁極について、N極はブランク部16を含むマグネット2a,2bの円弧角度が180°となり、S極もブランク部16を含むマグネット3a,3bの円弧角度が180°となっている。
【0028】
マグネット2aとマグネット3bとが隣接する境界部分には、径方向の厚みをそれぞれ他の部分よりも薄くした弱磁束部2c,3dが形成されている。また、マグネット2bとマグネット3aとが隣接する境界部分には、径方向の厚みをそれぞれ他の部分よりも薄くした弱磁束部2d,3cが形成されている。各弱磁束部2c,3d,2d,3cは、周方向に20°の角度に対応する長さを有している。なお、この各弱磁束部2c,3d,2d,3cは、それぞれ第1及び第2のブラシ6,7による整流時に整流される電機子コイル11が通過する区間に対応するように設けられている。このため、本実施形態では、マグネット2a(N極)とマグネット3b(S極)との境界位置、及びマグネット2b(N極)とマグネット3a(S極)との境界位置に設けられ、第1及び第2のブラシ6,7の周方向の幅(20°の角度に対応する幅)に対応して、周方向に20°の角度に対応する長さ分設けられている。
【0029】
次に、上記の構成のワイパモータ1の作用について説明する。
図1において、第1及び第2のブラシ6,7を介して給電されると、電機子4が図中X方向に回転する。このとき、整流中の電機子コイル11が巻装される6個のティース12における回転方向側の端部12cは、マグネット2bの回転方向側端部から20°の角度の区間を通過することになる。
【0030】
また、前記電機子コイル11が巻装される各ティース12の回転方向逆側の端部12dは、マグネット3bにおいて回転方向側端部から20°の角度の区間を通過することになる。そして、整流終了時には、前記回転方向側の端部12cはマグネット2bとマグネット3aとの境界に配置され、前記回転方向逆側の端部12dはマグネット3bとマグネット2aと境界に配置されるようになっている。つまり、整流終了時には、整流中の電機子コイル11が巻装される6個のティース12における回転方向側の端部12cは図1における最下点であるN極とS極との境界に位置し、回転方向逆側の端部12dは図1における最上点であるN極とS極との境界に位置する。
【0031】
図2には、電機子4の回転位置に応じた各マグネット2a,2b,3a,3bによる磁束密度の変化を示している。また、図3には、各マグネット2a,2b,3a,3bの磁束により発生する誘起電圧の変化、電機子4の回転位置に応じた電機子コイル11を通過する磁束量の変化、及び電機子コイル11の電流変化(整流波変化)を示している。
【0032】
図2及び図3において、基準となる電機子コイル11の位置は、回転方向側のコイル先端位置(言い換えると、電機子コイル11が巻装された6個のティースのうちの回転側のティース12と、そのティース12の更に回転側のティース12との間のスロット中心線)である。そして、その位置を360°回転させて、各マグネットによる磁束密度の変化や電機子コイル11を通過する磁束量の変化等を表している。従って、図1の状態は、最下点を0°とすれば、描かれた電機子コイル11の位置が340°回転したときの状態である。なお、図2及び図3において、電機子コイル11に対応する整流区間の角度を破線で示している。
【0033】
上述したように、整流中の電機子コイル11が巻装される各ティース12における回転方向側の端部12cは、マグネット2bを通過した後、マグネット2bにおいて回転方向側端部の弱磁束部2d(角度20°の区間)を通過する。図2に示すように、整流区間においては、弱磁束部2dはマグネット2bの他の部分より径方向に厚みが薄く磁束密度の弱い部位であるため(図1参照)、磁束密度は他の部分よりも(ブランク部を除く)小さくなっている。
【0034】
従って、図3に示すように、整流区間では、整流中の電機子コイル11を通過する磁束量は、電機子4の回転に応じて徐々に増加してその終了時に最大値となっている。そして、整流区間においては磁束量はやや緩やかに増加している。この結果、磁束量の変化によって、常に整流を進める方向に誘起電圧が発生し、整流区間においてはこの誘起電圧はマグネット2bの他の部分において発生する誘起電圧よりも小さくなっている。
【0035】
従来のモータで問題となっていた不足整流は、電機子コイル11のインダクタンス(リアクタンス電圧)が原因となって発生するが、本実施形態のワイパモータ1では、そのリアクタンス電圧を打ち消す方向に誘起電圧が発生されるため、整流が改善される。また、整流区間においては発生する誘起電圧は小さくなるため、誘起電圧が整流を切り替える側(整流を進める方向)に強く働くことによる過整流を抑えることができ、低負荷状態(電機子4の反作用の小さい状態)の整流改善を行うことができる。
【0036】
図4には、本実施形態におけるワイパモータ1の電磁波ノイズの測定結果を示す。なお、同図には、比較のために従来例のワイパモータ(図6参照)の電磁ノイズを示している。同図に示されるように、本実施形態のワイパモータ1の電磁波ノイズは、従来例のワイパモータと比較して約20dB低減されている。
【0037】
なお、図6に示すように、従来のワイパモータ21は、N極及びS極を構成する一対のマグネット2,3を備えており、各マグネット2,3の円弧角度は140°である。また、電機子コイル11は5個のティース12に巻装されており、電機子コイル11の巻角(具体的には、電機子コイル12が巻装される5つのティース12において、回転方向側の端部と回転方向逆側の端部とのなす角)は150°である。
【0038】
また、図5には、ワイパモータ1のトルク特性の測定結果を示している。なお、同図には、回転数―トルク特性、電流値―トルク特性を示している。上述したように、本実施形態のワイパモータ1において、N極を構成するマグネット2a,2b及びS極を構成するマグネット3a,3bは、それぞれブランク部16を含む円弧の角度を180°とし、従来例のマグネット2,3の円弧角度(=140°)よりも大きくしている。また、電機子コイル11の巻角を180°とし、従来例の電機子コイル11の巻角(=150°)よりも大きくしている。その結果、本実施形態のワイパモータ1では、電機子4を回転させるための磁束量が十分に確保され、図5に示すように、従来例のワイパモータ21とほぼ同等のトルク特性が得られる。
【0039】
従って、本実施形態のワイパモータ1(直流機)によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、整流中に電機子コイル11を通過する磁束を徐々に増加させることができ、その磁束変化によって、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生されて不足電流を解消できる。この結果、整流改善されるとともに、マグネット2,3の磁束量を有効に利用してワイパモータ1(直流機)のトルク出力を確保することができる。従って、整流終了時に発生する火花を低減でき、ブラシ摩耗、騒音、電磁ノイズの低減を図ることができる。また、ワイパモータ1では、第3のブラシ8による整流障害を防止するためにマグネット2a,2b間及びマグネット3a,3b間にブランク部16を設け、マグネット2a,2b、及びマグネット3a,3bのブランク部16を含む円弧の角度を180°とし、電機子コイル11の巻角を180°としている。これにより、電機子4を回転させるために寄与する磁束量を十分に確保でき、ワイパモータ1は、従来のワイパモータ21とほぼ同等のトルク特性を得ることができる。従って、ワイパモータ1は、シンプルな構造で良好な整流を得ることができ、且つ、十分なトルク出力を確保することができる。
【0040】
(2)本実施形態では、マグネット2a,3b及びマグネット2b,3aの境界位置、即ちN極とS極との境界位置に、マグネット2,3よりも磁束を弱くした弱磁束部2c,2d,3c,3dを設けた。電機子コイル11を通過する磁束量の変化によって、常に整流を進める方向に誘起電圧が発生する。そして、整流区間においてはこの誘起電圧はマグネット2bの他の部分において発生する誘起電圧よりも小さくなっている。この結果、整流区間においては発生する誘起電圧は小さくなるため、誘起電圧が整流を切り替える側(整流を進める方向)に強く働くことによる過整流を抑えることができ、低負荷状態(電機子4の反作用の小さい状態)の整流改善を行うことができる。
【0041】
(第2実施形態)
以下、本実施形態を具体化した第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、その詳細な説明及び図面を省略する。
【0042】
図7は、第2実施形態のワイパモータ31の概略構成を示す部分断面図である。図7に示すように、上記第1実施形態では、4つのマグネット2a,2b,3a,3bでN極及びS極を構成するものであったが、本実施形態のワイパモータ31では、それらマグネット2a,2b,3a,3bに代えて、2つのマグネット32,33を備える。
【0043】
各マグネット32,33は、その円弧角度が約160°となるように形成されており、電機子4の回転軸(中心軸)15に対して点対称となるように配置されている。より詳しくは、マグネット32は、周方向の一方の領域32a(回転方向側の90°の角度領域)と他方の領域32b(残り70°の角度領域)とを有し、一方の領域32aはN極に着磁され、他方の領域32bはS極に着磁されている。同様に、マグネット33は、周方向の一方の領域33a(回転方向逆側の70°の角度領域)と他方の領域33b(残り90°の角度領域)とを有し、領域33aはN極に着磁され、領域33bはS極に着磁されている。そして、両マグネット32,33は、領域32a,33aのN極と領域32b,33bのS極とが、回転軸15に対して点対称となる位置に配置されている。
【0044】
マグネット32の領域32a(N極)とマグネット33の領域33aとを離間させ、マグネット32の領域32b(S極)とマグネット33の領域33b(S極)とを離間させて配置することで、それぞれの間に20°の角度に対応するブランク部36が設けられている。このブランク部36を設けることにより、上記第1実施形態と同様に、第3のブラシ8による両セグメント13の短絡期間において、両セグメント13に結線した電機子コイル11の鎖線磁束は略一定となり、電機子コイル11に発生する誘起電圧が抑えられるようになる。本実施形態のワイパモータ31においても、電機子4の回転位置に応じた各マグネット32,33による磁束量の変化は、上記第1実施形態と同様である。従って、整流中の電機子コイル11には、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生されて整流が改善される。
【0045】
また、各マグネット32,33の両端部はR形状(曲面形状)に形成されている。なお、マグネット32,33の両端部の形状としては、R形状以外に面取り形状としてもよい。このようにマグネット32,33の両端部を形成することで、その部分での急激な磁束変化によるトルク変動(コギング)が抑制される。
【0046】
次に、本実施形態のワイパモータ31の製造方法について説明する。
ワイパモータ31は、図8に示す各工程(A〜F)を経て製造される。
先ず、ヨーク形成工程(A)では、強磁性体材料(例えば、鉄)を用いて絞り加工を行うことにより、一端が開放された筒状部を有するヨーク9を形成する。次に、マグネット組付工程(C)において、未着磁状態のマグネット32,33を用意し、そのマグネット32,33をヨーク9の内側面に固着する。一方、電機子形成工程(B)では、電機子コア10に電機子コイル11を巻装し、該電機子コイル11をセグメント13に結線して電機子4を形成する(図1参照)。そして、モータ組付工程(D)では、電機子形成工程(B)で形成した電機子4を含む各部分をヨーク9内の所定位置に組み付ける。
【0047】
その後、第1の着磁工程(E)では、各部分の組み付けが完了したワイパモータ31を図9に示す着磁装置50に固定して第1の着磁を行う。着磁装置50は、2つの第1着磁ヨーク51を備え、第1着磁ヨーク51は、その先端面がヨーク9の外周面の円弧半径よりやや大きな円弧半径を有して円弧状に形成されている。また、2つの第1着磁ヨーク51は、対向配置されたマグネット32,33の位置と対応してヨーク9の外部から同マグネット32,33をカバー(内在)するように対向配置される。ここで、各第1着磁ヨーク51は、マグネット32,33の外側の円弧面全体を覆う角度幅を有している。
【0048】
着磁装置50において、各第1着磁ヨーク51に巻き付けられたコイル52に電流を流すと、破線で示す方向(図9の上→下の方向)に磁束が発生し、これによりマグネット32,33全体に同一方向(径方向)の強磁界が与えられて、マグネット32,33の第1の着磁が実施される。この第1の着磁の結果、マグネット32全体がN極に、マグネット33全体がS極に着磁されることとなる。
【0049】
そして、第2の着磁工程(F)では、着磁装置50にて、図10に示す第2着磁ヨーク53を用いて第2の着磁を行う。第2着磁ヨーク53は、その先端面が円弧状に形成されており、70°の角度に対応した円弧幅を有する。そして、第2着磁コアは、マグネット32,33における回転方向逆側(図7の反時計回り方向側)の70°の角度領域に対応するように配置されている。
【0050】
第2着磁ヨーク53に巻き付けられたコイル54に電流を流すと、破線で示す方向(図10の下→上の方向)に磁束が発生する。これにより、マグネット32,33における回転方向逆側の70°の角度領域には、第1の着磁とは逆極性の強磁界が与えられて、第2の着磁が行われる。この第2の着磁の結果、マグネット32における70°の角度領域がS極に着磁され、マグネット33における70°の角度領域がN極に着磁されることとなる。この結果、図7に示すように、マグネット32において、回転方向側の90°の領域32aはN極に、回転方向逆側の70°の領域はS極に着磁される。また、マグネット33において、回転方向側の90°の領域33bはS極に、回転方向逆側の領域33bは極に着磁される。
【0051】
従って、本実施形態のワイパモータ31(直流機)によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、周方向に一方の領域32aがN極に着磁され他方の領域32bがS極に着磁されたマグネット32と、周方向に一方の領域33aがN極に着磁され他方の領域33bがS極に着磁されたマグネット32により構成した。そして、マグネット32の領域32a(N極)とマグネット33の領域33a(N極)とを離間させ、マグネット32の領域32b(S極)とマグネット33の領域33b(S極)とを離間させて配置することで、ブランク部36を設けた。これにより、ワイパモータ31をシンプルな構造とすることができる。
【0052】
(2)本実施形態では、マグネット32,33のブランク部36に隣接する部位を、R形状(曲面形状)とした。このため、マグネット32,33端部(ブランク部36との境界)での急激なトルク変動が抑制されるので、モータ振動や騒音を低減することができる。
【0053】
(3)本実施形態では、先ず対向配置した第1着磁ヨーク51にてマグネット32,33全体をN極とS極とに着磁し、次にワイパモータ31の軸に対して点対称位置に配置した第2着磁ヨーク53にてマグネット32,33の点対称の領域32b,33bをそれぞれS極とN極とに着磁するようにした。このため、マグネット32,33を点対称に容易に着磁することができる。
【0054】
なお、上記両実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・上記第1実施形態では、N極を構成するマグネット2a,2bとS極を構成するマグネット3a,3bとの境界部分において、整流期間に対応する位置に、マグネットの他の部分よりも径方向に厚みの薄い弱磁束部2c,2d,3c,3dを設けた。しかし、この部分に設ける弱磁束部は、マグネットの他の部分よりも磁束が弱ければ、どのように設けてもよい。例えば、図11に示すように、マグネット62の領域62a(N極)と領域62b(S極)との境界部分、及びマグネット63の領域63a(N極)と領域63b(S極)との境界部分を、それぞれの境界位置に向かって厚みが漸減するテーパ状としたワイパモータ61としてもよい。これにより、領域62a(N極)と領域62b(S極)との境界部分に、それぞれ弱磁束部62c,62dが形成される。また、領域63a(N極)と領域63b(S極)との境界部分に、それぞれ弱磁束部63c,63dが形成される。
【0055】
また、図12に示すように、マグネット72の領域72a(N極)と領域72b(S極)との境界部分、及びマグネット73の領域73a(N極)と領域73b(S極)との境界部分に、マグネット72,73とは異なる材料で形成した弱磁束部74,75を設けてもよい。そして、各弱磁束部74,75において、マグネット72,73の領域72a,73a(N極)側の領域74a,75aをN極に着磁させ、マグネット72,73の領域72b,73b側の領域をS極に着磁させればよい。弱磁束部74,75は、例えば、高性能フェライト材又は希土類で形成することができる。
【0056】
・上記第1実施形態では、マグネット2a,2b,3a,3bは別体であるものとした。しかし、マグネット2a,3b、及びマグネット2b,3aを、それぞれ一体的に形成してもよい。
【0057】
・上記両実施形態では、ブランク部16,36の円弧角度は、約20°としたが、この円弧角度に限定されるものではなく、整流区間に対応する第1〜第3のブラシ6〜8の円弧角度以上であればよい。
【0058】
・上記両実施形態の電機子コア10では、12個のティース12が設けられ、電機子コイル11が6個のティース12に巻装されるものとしたが、電機子コア10に設けられるティース12の個数は、偶数(2n)であればよく、これに何ら限定されない。具体的には、電機子コア10に12個以外の偶数(2n)個のティースを設け、そのうちの半分の個数であるn個のティースに電機子コイル11を巻装することで、電機子コイル11の巻角を180°とする構成としてもよい。
【0059】
・上記両実施形態では、本発明をワイパモータ1に具体化したが、ワイパモータ以外の直流機に具体化してもよい。
次に、上記両実施形態及び別例から把握できる請求項以外の技術的思想を追記する。
【0060】
(イ)請求項2又は請求項3に記載の直流機において、前記マグネットは、断面円弧状に形成され、前記電機子を内包する略円筒状のヨークの内側面に配置されるものであることを特徴とする直流機。これにより、マグネットをヨークの内側面に沿わせることで、容易に取り付けることができる。
【0061】
(ロ)請求項5に記載の直流機の製造方法において、前記直流機のマグネットは、電機子が内包されるヨークの湾曲した内側面に相対向するように配置されるものであり、前記ヨーク内に電機子を挿入し、該ヨークの内周面にマグネットを組み付けた後に、ヨーク外部から強磁界を与えることでマグネットの着磁を行うようにしたことを特徴とする直流機の製造方法。これにより、ヨーク内に電機子が挿入され、マグネットが取り付けられた状態で着磁を行うため、着磁を行った後に電機子をヨーク内に挿入する場合と比較して、発生する組み付け誤差を抑制することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至請求項5に記載の直流機によれば、シンプルな構造で良好な整流を得ることができ、且つ、十分なトルク出力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のワイパモータの概略構成を示す部分断面図。
【図2】回転位置に応じたマグネットの磁束密度変化を示す説明図。
【図3】回転位置に応じた誘起電圧、磁束量変化、電流変化を示す説明図。
【図4】電磁波ノイズの測定結果を示す説明図。
【図5】モータのトルク特性を示す説明図。
【図6】従来例のワイパモータの概略構成を示す部分断面図。
【図7】第2実施形態のワイパモータの概略構成を示す部分断面図。
【図8】モータの製造工程を示すフローチャート。
【図9】第1の着磁工程を示す説明図。
【図10】第2の着磁工程を示す説明図。
【図11】別例のワイパモータの概略構成を示す部分断面図。
【図12】別例のワイパモータの概略構成を示す部分断面図。
【符号の説明】
1…ワイパモータ(直流機)、2a,2b,3a,3b…マグネット、2c,2d,3c,3d…弱磁束部、4…電機子、5…コンミテータ、6…第1のブラシ、7…第2のブラシ、8…第3のブラシ、10…電機子コア、11…電機子コイル、12…ティース、13,13a,13b,13c,13d…セグメント、15…回転軸(中心軸)、16…ブランク部、31…ワイパモータ(直流機)、32,33…マグネット、32a,32b…領域(N極)、33a,33b…領域(S極)、36…ブランク部、61…ワイパモータ(直流機)、62,63…マグネット、62a,63a…領域(N極)、62b,63b…領域(S極)、62c,62d,63c,63d…弱磁束部、71…ワイパモータ(直流機)、72,73…マグネット、74,75…弱磁束部。

Claims (5)

  1. 等角度間隔に設けられた2n個(nは整数)のティースを有する電機子コアにn個のティースを跨ぐ間隔で電機子コイルを巻装して構成される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置されるマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置されコンミテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、前記第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する第3のブラシとを備え、
    前記マグネットの磁極を2個のN極と2個のS極から構成し、両N極間及び両S極間にブランク部を設け、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡する期間において当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される前記n個のティースの回転方向側の端部及び回転方向逆側の端部を前記ブランク部に位置させることで該両セグメントに結線した電機子コイルの鎖交磁束の変化を抑える直流機であって、
    前記マグネットを構成するN極及びS極の各磁極は、前記ブランク部を含む円弧の角度がそれぞれ180°であり、
    前記第1及び第2のブラシにより隣り合う両セグメントを短絡して電機子コイルの電流の向きを反転させる整流期間が終了する回転位置にて、該電機子コイルが巻装される前記n個のティースにおける回転方向側の端部及び回転方向逆側の端部を前記N極とS極の境界に位置するように配置したことを特徴とする直流機。
  2. 前記マグネットは、N極の2個のマグメットとS極の2個のマグネットから構成され、一方のN極のマグネットと他方のN極のマグネットとを離間させて配置するとともに一方のS極のマグネットと他方のS極のマグネットとを離間させて配置することで前記ブランク部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の直流機。
  3. 前記マグネットは、周方向の一方の領域がN極に着磁され、他方の領域がS極に着磁された一対のマグネットにより構成され、一方のマグネットのN極と他方のマグネットのN極とを離間させ一方のマグネットのS極と他方のマグネットのS極とを離間させて配置することで前記ブランク部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の直流機。
  4. 前記マグネットのN極とS極との境界部分において、前記整流期間に対応する位置に、同マグネットよりも磁束を弱くした弱磁束部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の直流機。
  5. 請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載の直流機を製造する方法であって、
    前記各マグネットの全体に同一方向の強磁界を与える第1の着磁を行い、その後マグネットにおける周方向の片側の領域に前記第1の着磁とは逆の方向の強磁界を与える第2の着磁を行うことを特徴とする直流機の製造方法。
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