JP2002094750A - 画像読取り装置及び画像形成装置 - Google Patents

画像読取り装置及び画像形成装置

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JP2002094750A JP2000279415A JP2000279415A JP2002094750A JP 2002094750 A JP2002094750 A JP 2002094750A JP 2000279415 A JP2000279415 A JP 2000279415A JP 2000279415 A JP2000279415 A JP 2000279415A JP 2002094750 A JP2002094750 A JP 2002094750A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鏡像補正用のメモリが不要で、ファーストコピ
ータイムの短い画像読取り装置を提供する。 【解決手段】リーダ部(画像読取り装置)12は、固定
読み時には、原稿台14上に位置決め固定された原稿D
1に対して、走査ユニット18を左から右に移動させな
がら画像面Gを読み取り、また、流し読み時には、位置
決め配置された走査ユニット18に対して、原稿D2を
右から左に移動させながら画像面Gを読み取る。すなわ
ち、走査ユニット18を固定して考えた場合、この走査
ユニット18に対する固定読み時の原稿D1、及び流し
読み時の原稿D2の相対移動方向が同じであるので、鏡
像補正用のメモリが不要であり、また、流し読みに先立
つ走査ユニット18の移動が不要となる。したがって、
構成が簡単で、ファーストコピータイムを短縮すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像読取り装
置、及びこれを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画
像形成装置に使用する画像読取り装置において、固定読
みと流し読みとの双方を、1個の読取り部を兼用して行
うものが知られている。このような画像読取り装置の例
を、図5、図6に示す。
【0003】このうち、図5に示す画像読取り装置(以
下「従来例1」という。)は、透明な原稿台1の左端部
1aの下方に、読取り部2のホームポジションHPが設
定されている。固定読みに際しては、原稿台1の上面
に、原稿面Gを下方に向けて原稿D1を位置決め載置
し、読取り部2をホームポジションHPから原稿台1の
右端部1bに向けて右方(矢印a方向)にゆっくりと移
動させながら、原稿面Gを走査して読み取る。一方、流
し読みに際しては、読取り部2は、ホームポジションH
Pに位置決め配置しておく。そして、原稿給紙トレイ3
の上面に、原稿面Gを上方に向けて原稿D2をセット
し、この原稿D2を左方に向けて搬送し、原稿台1の左
端部1a上方で下向きにUターンさせて表裏反転し、ホ
ームポジションHPに配置されている読取り部2上を、
下方に向いた原稿面Gが左から右に通過するようにして
いる。
【0004】これに対して、図6に示す画像読取り装置
(以下「従来例2」という。)は、読取り部2のホーム
ポジションが2箇所に設定されている。固定読み用のホ
ームポジションHP1が原稿台1の左端部1aの下方
に、また、流し読み用のホームポジションHP2が原稿
台1の右端部1bの下方にそれぞれ設定されている。固
定読みに際しては、読取り部2をホームポジションHP
1から右方(矢印a方向)にゆっくりと移動させなが
ら、原稿台1上の原稿D1の原稿面Gを走査して読み込
む。一方、流し読みに際しては、ホームポジションHP
1にあった読取り部2を、一旦、右端部1b側のホーム
ポジションHP2に移動させてから行う。ホームポジシ
ョンHP2に移動後については、上述の図5のものと同
じである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例1と従来
例2とを比較すると、従来例1では、流し読み時のファ
ーストコピータイム(コピーボタンを押してから1枚目
の転写材が排出し終えるまでの時間)が短かい反面、鏡
像補正用のメモリが必要となってしまう。また、従来例
2では、この逆に、鏡像補正用のメモリは不要である
が、流し読み時のファーストコピータイムは長くなって
しまう。
【0006】これは、次のような理由による。読取り部
としては、1次元(直線状)のCCDイメージセンサ
(以下単に「CCD」という。)が一般的に使用され、
原稿走査方向に対して直交する方向に直線状に配置され
ている。ここで、図5の従来例1をみると、固定読みの
場合は、図7(c)に示すように原稿D1の画像面が原
稿台1に密接するように裏返した状態で、且つ画像面の
先頭が左側に位置するように位置決め載置され、読取り
部2が図7(c)の左側から右側に画像面を走査するこ
とになる。一方、図5の従来例1の流し読みの場合、原
稿D2が画像面を上に向け、且つ画像面の先頭が左側を
向くように配置され(図7(a))、原稿D2の画像面
の先頭から原稿が送られ、図5に示すように原稿がUタ
ーンさせられて表裏反転し、原稿の画像面が先頭から読
取り部2で読み取られる。その結果、図7(b)と図7
(c)において、原稿の中心線Cから上側に位置するC
CDと原稿の中心線Cから下側に位置するCCDの読み
込む画像が、中心線Cを境にして鏡像の関係になる。こ
のような理由で、従来例1においては、固定読みと流し
読みとの間で生じる鏡像関係を補正するためのメモリを
設けることが必要となる。
【0007】これに対して、従来例2では、固定読みの
場合、図8(c)に示すように、従来例1の図7(c)
の場合と同様に原稿D1が原稿台1上に位置決め載置さ
れ、読取り部2が固定読み時のホームポジションHP1
から図8(c)の左側から右側へ移動して画像を読み取
る。一方、流し読みの場合、図8(a)に示すように、
原稿D2の画像面が上を向くように、且つ画像面の先頭
が右側を向くように配置され、原稿D2の画像面の先頭
から原稿が送られ、図6に示すように原稿がUターンさ
せられて表裏反転し(図8(b))、原稿の画像面がホ
ームポジションHP1からホームポジションHP2まで
移動してきた読取り部2によって先頭から読み取られる
ことになる。したがって、この従来例2は、固定読みと
流し読みとで、中心線を境にして、CCDの読み込む画
像に鏡像関係を生じることがなく、鏡像関係を補正する
メモリを設ける必要がない。ところが、従来例2におい
て、読取り部2は、固定読み時にホームポジションHP
1に位置し、流し読み時にホームポジションHP1から
ホームポジションHP2に移動させなければならない。
これは、上述の従来例1では不要であった動作である。
このため、流し読み時に、ファーストコピータイムが長
くなってしまう。
【0008】このように、従来例1は鏡像補正用のメモ
リが必要であり、従来例2はファーストコピータイムが
長いといった欠点があった。
【0009】また、従来例2では、固定読み時と流し読
み時の双方において、読取り部2をホームポジションH
P1から矢印a方向にそれぞれ異なる移動速度で移動さ
せることが必要となり、そのための変速機構が必要とな
る。すなわち、読取り部2の移動速度は、前者の固定読
み時には原稿D1の画像面Gを読み取る必要から遅いも
のとなる。これに対し、後者の流し読み時にはホームポ
ジションHP1からホームポジションHP2への単なる
移動でよいため、比較的、速いものとなる。したがっ
て、変速機構が必要で、その分、画像読取り装置の構成
が複雑となる。
【0010】さらに、従来例1、2の双方の欠点とし
て、流し読み時に、原稿D2をUターンさせるために剛
性の強い原稿(例えば、厚手の紙)を読み取ることがで
きない点、また、流し読み後の原稿を受けるための原稿
排紙部(例えば、排紙トレイ)を設ける必要がある点な
どがあげられる。
【0011】そこで、本発明は、鏡像補正用のメモリ、
変速機構、原稿排紙部などが不要な簡単な構成でありな
がら、ファーストコピータイムが短く、かつ剛性の高い
原稿も読み取ることができる画像読取り装置、及びこれ
を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明(画像読
取り装置)は、位置決め固定した原稿に対して読取り部
を移動させて原稿の画像面を読み取る固定読みと、位置
決め配置した読取り部に対して原稿を移動させて原稿の
画像面を読み取る流し読みとが可能な画像読取り装置に
おいて、固定読み時の原稿がその画像面を下方に向けて
位置決め載置される光透過性の原稿台と、原稿台の一方
の端部近傍の下方にホームポジションを有し、固定読み
時にホームポジションから原稿台の他方の端部に向けて
移動しながら原稿台上の原稿の画像面を読み取る読取り
部と、流し読み時の原稿をホームポジション側に位置決
め配置された読取り部に供給し、読取り部によって読み
取られた原稿を排出する原稿送り機構と、を備えてい
る。そして、原稿送り機構は、ホームポジション側に位
置決め配置された流し読み時の読取り部に対する原稿の
移動方向を、固定読み時の読取り部に対する原稿台上の
原稿の相対移動方向と同じにすることを特徴としてい
る。
【0013】このような構成の本発明によれば、読取り
部に対する原稿の画像面の相対移動方向が、固定読み時
と流し読み時のいずれの場合も同じで、鏡像が形成され
ることがないので、従来例1とは異なり、鏡像補正用の
メモリが必要ない。また、従来例2とは異なり、流し読
みに先立って読取り部を移動させる必要がないので、フ
ァーストコピータイムを短縮することができる。
【0014】請求項2の発明(画像読取り装置)は、流
し読み時に原稿送り機構にセットされた状態の原稿の、
表裏、上下、左右の位置関係が、固定読み時に原稿台上
に位置決め載置された状態の原稿と同じであることを特
徴としている。
【0015】このような構成の本発明によれば、固定読
み時と流し読み時とで、原稿の置き方についての位置関
係、すなわち原稿の表裏、上下、左右の向きが同じなの
で、ユーザーが固定読み時と流し読み時とで、原稿の向
きを間違えるおそれがない。また、流し読み時の原稿の
搬送路を、横から見たときの形状がほぼ直線状となるよ
うに構成することができるので、剛性の高い原稿も読み
取ることができる。なお、従来例1,2では、固定読み
時には原稿の画像面を下方に向け、流し読み時には原稿
の画像面を上方に向けるというように、原稿の表裏が逆
になり、これを間違えた場合には、画像面を読み取るこ
とができなくなる。また、従来例1,2では、固定読み
時の原稿の向きに対して、流し読み時の原稿の向きを、
上述のようにまず、表裏逆にし、さらに、上下左右につ
いても所定の方向にしなければならないので間違えやす
い。例えば、複数枚の原稿に対して固定読みと流し読み
とを行う場合に、上下左右についての向きを間違える
と、向きがまちまちのコピーができあがってしまい、そ
の後の、向きの修正が煩雑になる。
【0016】請求項3の発明(画像読取り装置)は、原
稿送り機構は、ホームポジション側に位置決め配置され
た読取り部に向けて供給される原稿の先端を検知する先
端検知センサを有し、流し読み時に原稿の先端が先端検
知センサによって検知されてから読取り部に到達するま
でに移動する移動距離と、固定読み時に読取り部がホー
ムポジション側の基準位置から読取り開始位置に到達す
るまでに移動する移動距離とが同じに設定されているこ
とを特徴としている。
【0017】このような構成の本発明によると、例え
ば、固定読み時の読取り開始位置に、原稿の先端を一致
させた場合には、読取りを開始するまでの、原稿先端に
対する読取り部の相対移動距離を、固定読み時と流し読
み時で同じにすることができるので、固定読み時と流し
読み時とで、画像の読み取り位置を合わせやすい。これ
は、例えば、同じ原稿に対して固定読みと流し読みとを
行った場合に、最終的に転写材上に形成されるトナー像
の位置を一致させやすいことを意味する。
【0018】請求項4の発明(画像読取り装置)は、原
稿送り機構は、読取り後の原稿を挟持搬送して読取り部
から排出する排出ローラを有し、排出ローラを、原稿の
後端が読取り部を通過した後、排出ローラを通過し終え
る前に停止させることを特徴としている。
【0019】このような構成の本発明によれば、流し読
み時において、上述のタイミングで排出ローラを停止さ
せることにより、読取り後の原稿の後端部を排出ローラ
で挟持して保持することができる。したがって、読取り
後の原稿を受けるための原稿排紙部(例えば、原稿排紙
トレイ)を特別に設ける必要がない。なお、例えば、上
述の排出ローラが画像読取り装置の端部近傍に配設され
ている場合には、排紙ローラによって後端部を挟持され
た原稿の先端部側を、画像読取り装置から垂れ下がるよ
うにすることができる。この場合には、垂れ下がった原
稿をユーザーが引き抜くことで簡単に取り出すことがで
きる。
【0020】請求項5の発明(画像読取り装置)は、読
取り部と原稿送り機構とに動力を供給する共通の駆動源
と、駆動源からの動力を、読取り部側と原稿送り機構側
とに選択的に伝達する動力伝達機構と、を備えることを
特徴としている。
【0021】このような構成の本発明によれば、読取り
部と原稿送り機構の駆動源が共通なので、その分、構成
を簡略化することができる。また、固定読み時の読取り
部の移動速度と、流し読み時の原稿送り機構による原稿
の移動速度とは、精度よく一致させることが肝要である
が、このように駆動源を共通化することで、その実現が
容易となる。
【0022】請求項6の発明(画像形成装置)は、感光
体ドラムと、感光体ドラム表面を帯電する帯電手段と、
原稿の画像情報を読み取る画像読取り手段と、帯電後の
感光体ドラム表面を画像読取り手段が読み取った画像情
報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光手段と、
静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、感光体
ドラム上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、ト
ナー像転写後の転写材にトナー像を定着させる定着手段
と、を備え、画像読取り手段が、請求項1,2,3,
4,又は5に記載の画像読取り装置であることを特徴と
している。
【0023】このような構成の本発明によれば、画像読
取り装置は、鏡像補正用のメモリ、変速機構、原稿排紙
部などが不要な簡単な構成でありながら、ファーストコ
ピータイムが短く、かつ剛性の高い原稿も読み取ること
ができるので、このような画像形成装置を備えた画像形
成装置においても、同様に、構成の簡略化、ファースト
コピータイムの短縮化、取り扱い可能な原稿の広範囲化
を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。
【0025】(画像形成装置)図1に、本発明に係る画
像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形成装置は、
リーダ部(画像読取り装置)とプリント部(印字部)と
を備えた複写機であり、同図はその概略構成を示す縦断
面図である。
【0026】まず、図1に基づいて、複写機10の全体
構成を説明する。
【0027】同図に示す複写機10は、全体の枠組みを
構成する複写機本体11を備えており、複写機本体11
の上部には原稿D1,D2の画像面(画像情報)Gを読
み取るリーダ部12が配設され、また下部にはリーダ部
12で読み取った画像情報に応じて紙等の転写材P上に
トナー像を形成するプリント部13が配設されている。
【0028】このうち前者のリーダ部12は、原稿D1
がその画像面Gを下向きにして載置される透明な原稿台
14と、原稿D1の画像面Gを原稿台14の上面に密着
させる開閉自在な原稿押圧板15と、原稿台14上の原
稿D1の画像面Gに下方から光を照射する光源16及び
第1の反射ミラー17を有する走査ユニット(読取り
部)18と、第1の反射ミラー17からの反射光をさら
に反射させる第2、第3の反射ミラー20,21と、第
3の反射ミラー21からの光を結像するレンズアレイ2
2と、レンズアレイ22からの光が入射されるCCD2
3と、を備えている。上述の走査ユニット18は、図1
に示すホームポジションHPから右方に移動しながら、
光源16によって原稿D1の画像面Gを走査し、走査終
了後にはホームポジションHPに復帰するように構成さ
れている。以上は、原稿D1を固定し、かつ走査ユニッ
ト18を移動させて画像面Gを読み取る、いわゆる固定
読みを行うための構成である。
【0029】リーダ部12は、その外に、原稿D2を移
動させ、走査ユニット18を固定して原稿面Gを読み取
る、いわゆる流し読みを行うための原稿送り機構24も
備えている。原稿送り機構24は、原稿D2の先端側を
下方から支持する給紙台25と、給紙台25上の原稿D
2をホームポジションHPに配置されている走査ユニッ
ト18に向けて左方に搬送する給紙ローラ対26と、走
査ユニット18で読み取った原稿D2を走査ユニット1
8から左方に搬出する排紙ローラ対27とを備えてい
る。原稿送り機構24は、原稿D2の読取り時には、上
述の給紙ローラ対26、及び排紙ローラ対27が回転し
て原稿D2を左方に向けて搬送するように構成されてい
る。
【0030】ここで、上述の固定読みと流し読みとの使
いわけは、例えば、製本されている書籍等の原稿D1は
原稿台14上に載置して固定読みを行う一方、カットシ
ート状の原稿D2は、給紙台25上に載せて流し読みを
行うようにする。
【0031】なお、上述のリーダ部12については、後
にさらに詳述する。
【0032】プリント部13は、図1中の左側の上下方
向ほぼ中央に配置された、静電潜像担持体(被帯電体)
としての円筒状の感光体(以下「感光体ドラム」とい
う。)30を備えている。感光体ドラム30は、複写機
本体11によって矢印方向(同図中の時計回り)に回転
可能に支持されており、その周囲には回転方向に沿って
ほぼ順に、一次帯電器(帯電手段)31、露光器(露光
手段)32、現像器(現像手段)33、転写帯電器(転
写手段)34、クリーニング器35が配設されている。
また、画像形成対象となる紙等の転写材Pの搬送経路3
6(図1中では2点鎖線で図示)に沿って、その上流側
から下流側にかけて(図1ではほぼ下方から上方にかけ
て)、給紙カセット37、給紙ローラ38、搬送ローラ
対40、レジストローラ対41、搬送ガイド42、定着
器(定着手段)43、排紙ローラ対44、排紙トレイ4
5が配設されている。
【0033】このうち感光体ドラム30は、例えば、ア
ルミニウム等の導電性のドラム基体の外周面に、OPC
(有機光半導体)やアモルファスシリコン等の感光層を
設けて構成される。感光体ドラム30は、駆動手段(図
示せず)によって矢印方向に所定のプロセススピード
(周速度)で回転駆動される。
【0034】一次帯電器31としては、本実施の形態に
おいては、スコロトロン方式のコロナ帯電器が使用され
ている。一次帯電器31は、帯電バイアス印加電源(図
示せず)によって帯電バイアスが印加されることによ
り、感光体ドラム30表面を所定の極性・電位に均一に
帯電するようになっている。
【0035】露光器32は、レーザ発振器、ポリゴンミ
ラー等(いずれも図示せず)を有しており、感光体ドラ
ム30表面に静電潜像を形成するものである。前述のリ
ーダ部12によって読み込まれた原稿D1(又はD2)
の画像情報は、プリント部13に設けられた画像処理部
(図示せず)によってA/D変換、濃度補正、シェーデ
ィング補正等の適宜な処理が施された後、画像信号とし
てレーザ発振器に入力される。レーザ発振器は、この画
像信号に基づいてON/OFF制御されるレーザ光によ
り、ポリゴンミラー等を介して帯電後の感光体ドラム3
0表面を露光し、露光部分の電荷を除去して静電潜像を
形成するようになっている。
【0036】現像器33は、現像剤を収納する現像容器
46と、表面に担持した現像剤を矢印方向(反時計回
り)に回転することで、感光体ドラム30表面に対向す
る現像位置に搬送する現像ローラ47とを有している。
現像ローラ47には、現像バイアス印加電源(図示せ
ず)によって現像バイアスが印加され、これにより現像
剤中のトナーが感光体ドラム30表面の静電潜像に付着
され、この静電潜像をトナー像として現像するようにな
っている。
【0037】転写帯電器34は、感光体ドラム30表面
に対向するように配設されたローラ状の部材によって形
成されている。転写帯電器34は、転写バイアス印加電
源(図示せず)によって、感光体ドラム30上のトナー
像と逆極性の転写バイアスが印加され、これにより、転
写材P表面に感光体ドラム30上のトナー像を転写する
ものである。ここで、トナー像が転写される転写材P
は、給紙カセット37に収納されていたものが、給紙ロ
ーラ38によって給紙され、搬送ローラ対40によって
搬送されて、レジストローラ対41により一旦停止さ
れ、その後、感光体ドラム30上のトナー像とタイミン
グを合わせるようにしてレジストローラ対41から送り
出されるようになっている。
【0038】クリーニング器35は、上述の転写時に、
転写材Pに転写されないで感光体ドラム30表面に残っ
た残留トナーを除去すべく感光体ドラム30表面に当接
されたクリーニングブレード48を有している。
【0039】上述の転写帯電器34の下流側には、トナ
ー像転写後の転写材Pを定着器43に導く搬送ガイド4
2が配設されている。
【0040】定着器43は、内側に配設されたヒータ5
0によって加熱される定着ローラ51と、この定着ロー
ラ51に転写材Pを押し付ける加圧ローラ52とを有し
ており、表面に未定着トナー像を担持して搬送されてき
た転写材Pを加熱・加圧して転写材P表面にトナー像を
定着するようになっている。
【0041】排紙ローラ対44は、トナー像定着後の転
写材Pを、完成品として、排紙トレイ45上に排出する
ものである。
【0042】以上説明したような構成の複写機10にお
いて、画像形成に際し、まず、感光体ドラム30は、駆
動手段によって矢印方向に回転駆動され、その表面が、
一次帯電器31によって、所定の極性・電位に均一に帯
電される。帯電後の感光体ドラム30表面は、リーダ部
12が読み取った原稿D1(又はD2)の画像情報に応
じて動作する露光器32からのレーザ光の照射により画
像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像
は、現像器33によってトナーが付着され、トナー像と
して現像される。こうして感光体ドラム30表面に形成
されたトナー像は、レジストローラ対41等により所定
のタイミングで搬送されてきた転写材Pに対し、転写帯
電器34に転写バイアスを印加することで、転写材P表
面に転写される。トナー像転写後の感光体ドラム30
は、表面に残った残留トナーがクリーニング器35によ
って除去され、次の画像形成に供される。一方、トナー
像転写後の転写材Pは、搬送ガイド42に沿って定着器
43に搬送され、ここで加熱・加圧を受けて表面にトナ
ー像が定着される。トナー像定着後の転写材Pは、排紙
ローラ対44によって、画像面(トナー像が定着された
面)を下方に向けた姿勢、いわゆるフェースダウンで排
紙トレイ45上に排出される。以上で、複写機10によ
る画像形成(プリント)が終了する。
【0043】上述の複写機10において、前述のリーダ
部12の構成を簡略化することは、複写機10全体の構
成の簡略化につながり、また、リーダ部12におけるフ
ァーストコピータイムの短縮化は、そのまま複写機10
全体のファーストコピータイムの短縮化を促進する。そ
して、リーダ部12が例えば従来例1,2では読み取る
ことのできなかった厚手の原稿などの剛性の高い原稿を
読み取ることのできるということは、複写機10全体が
取り扱うことのできる原稿の範囲が大幅に拡大されたと
いうことである。
【0044】(画像読取り装置)つづいて、構成の簡略
化、ファーストコピータイムの短縮化、取り扱い原稿の
広範囲化を可能にした、本発明に係る画像読取り装置
(リーダ部12)について詳述する。
【0045】図2に、リーダ部12の原稿送り機構24
の拡大断面図を示す。原稿送り機構24は、前述のよう
に給紙台25と、給紙ローラ対26と、排紙ローラ対2
7とを有しており、その外に、給紙ローラ対26と排紙
ローラ対27との間に配設された原稿押圧部材53と、
原稿D2の搬送方向(矢印c方向)に沿っての給紙ロー
ラ対26のすぐ上流側に配設された原稿セットスイッチ
54と、また給紙ローラ対26のすぐ下流側に配設され
たタイミングスイッチ55と、を有している。
【0046】給紙台25は、原稿台14の左端部側の上
方に配置されており、原稿D2の先端側を下方から支持
するものである。本実施の形態においては、流し読み時
にこの給紙台25にセットする原稿D2の向きが、固定
読み時に原稿台14上に位置決め載置する原稿D1の向
きと同じである。すなわち、流し読み時に給紙台25に
セットする原稿D2の、表裏、上下、左右の位置関係
が、固定読み時に原稿台14に位置決め載置する原稿D
1と同じになっている。このため、ユーザーが固定読み
時と流し読み時とで、原稿の向きを間違えるおそれがな
い。
【0047】給紙台25の下流側の給紙ローラ対26
は、原稿D2の搬送経路の上方に配置されて駆動側とな
る給紙ローラ56と、この給紙ローラ56にほぼ下方か
ら当接されて従動回転する給紙ころ57とによって構成
されている。給紙ころ57は、その軸58がガイド部材
60の縦長のガイド溝61によって上下方向移動可能に
支持されるとともに、板ばね62によって給紙ローラ5
6表面に向けて付勢されている。これにより、給紙ころ
57は、給紙ローラ56表面に軽く当接されて、給紙ニ
ップ部N1を形成している。上述のガイド部材60の上
面には、下流側が走査ユニット18による読取り位置M
に向けて下方に傾斜した給紙下ガイド面60aが形成さ
れており、上述の給紙ニップ部N1は、この給紙下ガイ
ド面60aの少し上側に位置するようになっている。な
お、給紙ローラ56の駆動機構については後に詳述す
る。
【0048】排紙ローラ対27は、上述の給紙ローラ対
27とほぼ同様の構成である。すなわち、排紙ローラ対
27は、原稿D2の搬送経路の上方に配置されて駆動側
となる排紙ローラ63と、この排紙ローラ63にほぼ下
方から当接されて従動回転する排紙ころ64とによって
構成されている。排紙ころ64は、その軸65がガイド
部材66の縦長のガイド溝67によって上下方向移動可
能に支持されるとともに、板ばね68によって排紙ロー
ラ63表面に向けて付勢されている。これにより、排紙
ころ64は、排紙ローラ63表面に軽く当接されて、排
紙ニップ部N2を形成している。上述のガイド部材66
の上面には、下流側が上方に傾斜した排紙下ガイド面6
6aが形成されており、上述の排紙ニップ部N2は、こ
の排紙下ガイド面66aの少し上側に位置するようにな
っている。なお、排紙ローラ63の駆動機構については
後に詳述する。
【0049】給紙ローラ対26と排紙ローラ対27との
間に配設された原稿押圧部材53は、流し読み時の原稿
D2をガイドするとともに、原稿D2の画像面Gを原稿
台14の読取り位置Mに密着させるものである。原稿押
圧部材53の下面には、上述のガイド部材60の給紙下
ガイド面60aと対向して楔状の給紙経路Paを構成す
る給紙上ガイド面53aと、上述のガイド部材66の排
紙下ガイド面66aと対向して楔状の排紙経路Pbを構
成する排紙上ガイド面53bと、原稿D2を原稿台14
上面に密着させる密着面53cとが設けられている。そ
して、これら給紙上ガイド面53a、密着面53c及び
排紙上ガイド面53bが、原稿D2を緩やかに下に凸と
なるように湾曲させる原稿搬送路の上壁を構成するよう
になっている。この原稿押圧部材53は、原稿搬送を邪
魔しない程度の弱いバネ力の圧縮ばね70を介して、原
稿押圧板15に取り付けられている。原稿押圧板15の
下面における、読取り位置M近傍には、突起15a,1
5bが設けられていて、この突起15a,15bの下端
が原稿台14上面に当接することで、原稿台14上面と
原稿押圧板15の下面との距離を一定に保つようにして
いる。ところが、例えば、原稿押圧板15の閉じ方が不
完全で、突起15a,15bの下端が、原稿台14上面
から浮き上がってしまう場合がある。このような場合で
も、原稿押圧部材53が圧縮ばね70によって原稿D2
を原稿台14上面に軽く密着させるようになっているの
で、原稿D2の画像面Gが原稿台14上面から浮き上が
ることに起因する読み込み不良を防止することができ
る。
【0050】本実施の形態においては、流し読みを行う
際に、原稿D2を画像面Gを下向きにして給紙台25上
ほぼ平面状にセットし、また、給紙経路Pa、及び排紙
経路Pbが極端に湾曲することなくほぼ平面状に配置さ
れているので、流し読み時の原稿D2を従来例のように
極端に湾曲させることはない。したがって、剛性の高い
原稿Dをも読み込むことができるものである。
【0051】給紙ローラ対26の上流側の原稿セットス
イッチ54は、J字形に形成されており、上端に揺動中
心54aが設けられていて、ほぼ左右方向に揺動するよ
うになっている。原稿セットスイッチ54の下部には、
前述の給紙ローラ56の外周に倣った円弧部54bが設
けられている。原稿セットスイッチ54全体は、ばね
(図示せず)によって右方に軽く付勢され、かつストッ
パ(図示せず)によって図2に示す位置にセットされて
いる。
【0052】このような構成の原稿セットスイッチ54
は、給紙台25から給紙ニップ部N1に向けて挿入され
た原稿D2の先端が、給紙ニップ部Nに到達すると、こ
の原稿D2の先端によって、円弧部54bが給紙ローラ
56の外周と一致する位置に押し上げられる。このと
き、原稿セットスイッチ54は、ON状態となり、これ
を契機に給紙ローラ56の駆動が開始され、原稿D2の
給紙が自動的に開始される。なお、原稿D2の給紙中の
原稿セットスイッチ54は、円弧部54bが原稿D2の
上面に載ることになるが、この円弧部54bは、給紙ロ
ーラ56の外周に倣った形状であるので、原稿D2の円
滑な給紙を乱すおそれがない。
【0053】給紙ローラ対26の下流側のタイミングス
イッチ55は、ほぼ棒状に形成されており、上端に揺動
中心55aが設けられていて、ほぼ左右方向に揺動する
ようになっている。タイミングスイッチ55全体は、ば
ね(図示せず)によって右方に軽く付勢され、かつスト
ッパ(図示せず)によって図2に示す位置にセットされ
ている。
【0054】このような構成のタイミングスイッチ55
は、給紙ローラ対26によって給紙下ガイド面60aに
沿って給紙されてきた原稿D2の先端が当接することで
左方に揺動され、そして、この原稿D2の先端が給紙下
ガイド面60aとタイミングスイッチ55の下端55b
との間を通過し始めたときにON状態となり、逆に、原
稿D2の後端が給紙下ガイド面60aとタイミングスイ
ッチ55の下端55bとの間を通過し終えたときにOF
F状態となる。すなわち、タイミングスイッチ55は、
原稿D2の先端を検知したときにON状態に、また、原
稿D2の後端を検知したときにOFF状態となり、この
ON、OFFのタイミングが、後述の画像読取りや原稿
排出のタイミングの基準となる。
【0055】なお、流し読み時に原稿D2の先端がタイ
ミングスイッチ55によって検知されてから読取り位置
Mに到達するまでに移動する移動距離x1と、固定読み
時に走査ユニット18がホームポジションから読取り開
始位置に到達するまでに移動する移動距離x2とが同じ
になるように設定するとよい。この場合には、例えば、
固定読み時の読取り開始位置に、原稿D1の先端を一致
させると、固定読み時及び流し読み時に読取りを開始す
るまでの、原稿D1,D2の先端に対する走査ユニット
18相対移動距離x1,x2を、固定読み時と流し読み
時で同じにすることができるので、固定読み時と流し読
み時との双方における画像の読み取り位置を合わせやす
い。これにより、例えば、同じ原稿に対して固定読みと
流し読みとを行った場合に、最終的に転写材P上に形成
されるトナー像の、転写材P先端からの位置を一致させ
やすい。
【0056】(駆動機構)次に、走査ユニット18と、
原稿送り機構24の駆動機構について説明する。図3
に、駆動機構の概略構成を模式的に示す。
【0057】駆動機構は、正逆回転可能なモータ(駆動
源)71と、動力伝達機構とによって構成されており、
動力伝達機構は、ギヤ72,73,74,75,76
と、ベルト77と、ギヤ板78と、レバー80とを備え
ている。このうちモータ71の出力軸71aと、ギヤ7
2との間には、上述のベルト77が掛け渡されている。
ギヤ72は、これに噛合されたギヤ73とともに、ギヤ
板78によって回転自在に支持されている。ギヤ板78
は、ギヤ72と同軸の軸心78aを中心に揺動できるよ
うになっている。ギヤ74は、前述の原稿送り機構24
の給紙ローラ56を駆動すべくこれと一体的に構成され
たギヤであり、上述のギヤ板78が図3(b)に示す右
端側に移動することで、ギヤ73が噛合される。ギヤ7
5は、ギヤ板78が図3(a)に示す左端側に移動する
ことで、ギヤ73が噛合される。ギヤ76は、走査ユニ
ット18を駆動(移動)するためのギヤであり、ギヤ7
5が噛合されている。レバー80は、軸80aを中心に
揺動可能であって、ソレノイド(図示せず)によって基
端部80bが図3(a)中の矢印d方向に移動されるこ
とにより、先端の係合部80cがギヤ板78に係合す
る。一方、ソレノイドによって基端部80bが図3
(b)中の矢印e方向に移動されることにより、ギヤ板
78に対する係合部80cの係合が解除される。
【0058】このように構成された駆動機構は、固定読
み時には、図3(a)に示す状態、すなわち、ギヤ板7
8が図示しないレバー等により左端側に移動させられ、
このギヤ板78にレバー80が係合される。このときモ
ータ71の出力軸71aの矢印f方向の回転は、ベルト
77、ギヤ72,73,75を介して、ギヤ76の矢印
h方向の回転として伝達される。同様に、出力軸71a
の矢印g方向に回転は、ギヤ76の矢印i方向の回転と
して伝達される。
【0059】一方、流し読み時には、ソレノイドにより
レバー80の基端部80bを矢印e方向に移動させて、
係合部80cによるギヤ板78の係合を解除する。その
後、図示しないレバー等によってギヤ板78を矢印j方
向に回転させ、ギヤ73をギヤ74に噛み合わせる。そ
して、モータ71の出力軸71aを矢印f方向に回転さ
せると、ギヤ72を介してギヤ板78に矢印j方向の力
が作用するため、ギヤ74とギヤ73が噛合し続ける。
したがって、出力軸71aの矢印f方向の回転は、ギヤ
74の矢印k方向の回転となって伝達される。そしてギ
ヤ74が矢印k方向に回転すると、図2に示す給紙ロー
ラ56が回転を開始することになる。そして、給紙ロー
ラ56の回転と同時に、例えばこれとベルト(図示せ
ず)によって連結されている排紙ローラ63も同時に回
転する。
【0060】なお、流し読み時には、給紙ローラ56の
回転、したがってギヤ74の回転は矢印k方向のみであ
り、このときの出力軸71aの回転は、矢印f方向とな
る。このとき、上述のように、ギヤ板78には、これを
右端側(j方向)に付勢する力が作用するので、ギヤ板
78を位置決め固定するための構成は不要である。これ
に対して、図1に示す走査ユニット18は固定読み時に
は右方に、また読取り後の復帰時には左方に移動させる
必要があり、ギヤ76を矢印h方向、及び矢印i方向の
双方に移動させなければならない。そして、これに対応
して出力軸71aを矢印f方向に回転させると、ギヤ板
78には、矢印j方向に力が作用するため、同方向の移
動を防止すべく、ギヤ板78にレバー80を係合させて
いる。
【0061】以上説明した駆動機構においては、走査ユ
ニット18と原稿送り機構24とのの駆動源(モータ7
1)が共通なので、その分、構成を簡略化することがで
き、また、固定読み時の走査ユニット18の移動速度
と、流し読み時の原稿送り機構24による原稿D2の移
動速度とを精度よく一致させることができる。
【0062】(リーダ部の作動状態)このように構成さ
れたリーダ部12の、固定読み時、及び流し読み時の動
作を図1〜図3(前述)、及び図4のフローチャートを
参照して説明する。
【0063】固定読み時には、まず、ユーザーが原稿台
14上の所定の位置に、原稿D1をその画像面Gを下向
きにしてセットする。ここで、駆動機構が図3(a)に
示す固定読みの状態になっているときは、そのままスタ
ートボタン(図示せず)を押して、コピーを開始する。
一方、駆動機構が図3(b)に示す流し読みの状態にな
っているときは、手動のレバー(図示せず)によってギ
ヤ板78を左端側に揺動させ、ソレノイドでレバー80
を移動させて、ギヤ板78を図3(a)の位置に位置決
め固定(ロック)する。その後、スタートボタンを押
す。スタートボタンが押されると、モータ71の出力軸
7aがf方向に回転し、これにより、ギヤ76が矢印h
方向に回転して、ホームポジションHPにあった走査ユ
ニット18が右方への移動を開始する。そして、走査ユ
ニット18が読取り開始位置(原稿D1の先端に等し
い)に到達すると、画像面Gの読取りを開始し、右方に
移動しながら読み取りを続ける。読取りが終了して、走
査ユニット18が原稿台14の右端部に設定した終点
(図示せず)に到達すると、リミットスイッチ(図示せ
ず)が作動してモータ71が停止し、その後、直ちに矢
印g方向に逆転して、走査ユニット18がホームポジシ
ョンHPに復帰する。なお、復帰時のモータ71の回転
は、読取り時の回転よりも速いものとする。
【0064】次に、流し読み時には、ユーザーは、原稿
D2を、その画像面Gを下方に向けて給紙台25上にセ
ットする。さらに、原稿D2の先端が給紙ニップ部N1
に到達するまで、左方(先端側)に挿入する。これによ
り、原稿セットスイッチ54がON状態となる(図4の
ステップS1。以下単に「S1」と略称する)。ここ
で、駆動機構が図3(b)に示す流し読みの状態になっ
ているときは、そのままモータ71の出力軸71aが矢
印f方向に、したがってギヤ74が矢印k方向に回転
し、給紙ローラ56の駆動がスタートして、原稿D2の
給紙が開始される(S2)。一方、駆動機構が図3
(a)に示す固定読みの状態になっているときは、ソレ
ノイドを作動させてギヤ板78に対するレバー80の係
合を解除し、図示しないレバー等でギヤ板78をj方向
へ回動させ、ギヤ73をギヤ74に噛み合わせる。そし
て、原稿セットスイッチのONによって出力軸71aが
矢印f方向に回転し、これにより、ギヤ板78が矢印j
方向に付勢され、ギヤ73とギヤ74が噛合しつづけ
て、ギヤ74が矢印k方向に回転する。その後、上述と
同様、給紙ローラ56の駆動がスタートして、原稿D2
の給紙が開始される(S2)。
【0065】さらに給紙が続行されて、原稿D2の先端
がタイミングスイッチ54をONすると、そのn秒後
(原稿D2の先端が読取り位置Mに到達する時間)に、
ホームポジションHPに配置されている走査ユニット1
8によって画像面Gの読取り(読込)が開始される(S
4)。その後、原稿D2の後端が抜けて、タイミングス
イッチ54がOFFされると(S5)、そのn秒後(原
稿D2の後端が読取り位置Mに到達する時間)に画像面
Gの読み取りを終了する(S6)。そして、原稿読取り
終了後のm秒後に、モータ71を停止させて、排紙ロー
ラ63の駆動をストップする(S7)。ここで、このm
秒は、読取り位置mから排紙ニップ部N2までの距離
と、原稿D2搬送速度とを勘案して、原稿D2の後端部
が排紙ニップ部N2に挟持された状態で、排紙ローラ6
3が停止するような時間に設定する。本実施の形態で
は、排紙ローラ対27がリーダ部12の左端部近傍に配
置されているので、読取り後に後端部を排紙ニップ部N
2に挟持された原稿D2は、その先端側を下方に垂らし
た状態で保持されることになる。ユーザーは、この原稿
D2軽く引っ張ることで、簡単に読取り後の原稿D2を
取り出すことができる。このため、読取り後の原稿をD
2受けるための原稿排紙部(例えば、原稿排紙トレイ)
特別に設ける必要はない。なお、読取り後に後端部を挟
持されている原稿D2をそのままにして、次の流し読み
を行うと、排紙ローラ63が回転して、原稿D2が完全
に排紙ニップN2から外れて落下するおそれがある。し
たがって、例えば、落下する原稿D2を受け止めるため
のほぼ垂直のボックス状の受け部を設けるとスペース的
にも効果が大きい。
【0066】上述のように構成されたリーダ部(画像読
取り装置)12は、固定読み時には、位置決め固定され
た原稿D1に対して、走査ユニット18を図1中の左か
ら右に移動させながら画像面Gを読み取り、また、流し
読み時には、位置決め配置された走査ユニット18に対
して、原稿D2を図1中の右から左に移動させながら画
像面Gを読み取るようにしている。すなわち、走査ユニ
ット18を固定して考えた場合、この走査ユニット18
に対する固定読み時の原稿D1、及び流し読み時の原稿
D2の相対移動方向が同じであるので、従来例1では必
要であった鏡像補正用のメモリが不要であり、また、従
来例2では必要であった流し読みに先立つ走査ユニット
18の移動が不要となる。したがって、構成が簡単で、
ファーストコピータイムを短縮することができる。
【0067】上述の実施の形態では、走査ユニット18
と別にCCD23を設けた例を説明したが、走査ユニッ
ト18自体にCCDを搭載するような構成をとるように
してもよい。また、上述の実施の形態において、制御の
都合上、原稿の読み取り位置をホームポジションのごく
近傍位置にずらして設定するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明(画像読取り装置)
によれば、読取り部に対する原稿の画像面の相対移動方
向が、固定読み時と流し読み時のいずれの場合も同じ
で、鏡像が形成されることがないので、像補正用のメモ
リが不要であり、また、流し読みに先立って読取り部を
移動させる必要がないので、ファーストコピータイムを
短縮することができる。
【0069】また、本発明(画像形成装置)によれば、
画像読取り装置と同様、構成の簡略化、ファーストコピ
ータイムの短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。
【図2】原稿送り機構の概略構成図である。
【図3】図3(a)は固定読み時の駆動機構の概略構成
図であり、図3(b)は流し読み時の駆動機構の概略構
成図である。
【図4】原稿送り機構の流し読み時の動作を示すフロー
チャート図である。
【図5】従来例1の固定読み時と流し読み時の動作を説
明する図である。
【図6】従来例2の固定読み時と流し読み時の動作を説
明する図である。
【図7】図7(a)は従来例1の流し読み前の原稿を示
す図であり、図7(b)は従来例1の流し読み後の原稿
を示す図であり、図7(c)は従来例1の固定読みの原
稿を示す図である。
【図8】図8(a)は従来例1の流し読み前の原稿を示
す図であり、図8(b)は従来例1の流し読み後の原稿
を示す図であり、図8(c)は従来例1の固定読みの原
稿を示す図である。
【符号の説明】
10……複写機(画像形成装置)、14……原稿台、1
8……走査ユニット(読取り部)、24……原稿送り機
構、30……感光体ドラム、31……一次帯電器(帯電
手段)、32……露光器(露光手段)、33……現像器
(現像手段)、34……転写ローラ(転写手段)、43
……定着器(定着手段)、55……タイミングスイッチ
(先端検知センサ)、63……排出ローラ、71……モ
ータ(駆動源)、D1……固定読み時の原稿、D2……
流し読み時の原稿、G……画像面、HP……ホームポジ
ション、M……読取り位置、P……転写材、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/04 105 H04N 1/12 Z (72)発明者 與田 純也 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラミタ株式会社内 (72)発明者 黒津 佳彦 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラミタ株式会社内 (72)発明者 穂園 智英 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラミタ株式会社内 (72)発明者 山本 眞司 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラミタ株式会社内 Fターム(参考) 2H076 AA58 BA33 BA46 BA65 BA67 5B047 AA01 BA01 BA02 BC16 CA12 CB09 5C062 AA05 AB02 AB30 AB32 AB40 AC11 AC15 AC66 BA01 BA02 BA04 5C072 AA01 BA01 BA03 LA18 MB06 NA01 RA04 XA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置決め固定した原稿に対して読取り部
    を移動させて前記原稿の画像面を読み取る固定読みと、
    位置決め配置した前記読取り部に対して前記原稿を移動
    させて前記原稿の画像面を読み取る流し読みとが可能な
    画像読取り装置において、 固定読み時の原稿がその画像面を下方に向けて位置決め
    載置される光透過性の原稿台と、 前記原稿台の一方の端部近傍の下方にホームポジション
    を有し、固定読み時に前記ホームポジションから前記原
    稿台の他方の端部に向けて移動しながら前記原稿台上の
    原稿の画像面を読み取る読取り部と、 流し読み時の原稿を前記ホームポジション側に位置決め
    配置された前記読取り部に供給し、前記読取り部によっ
    て読み取られた原稿を排出する原稿送り機構と、を備
    え、 前記原稿送り機構は、前記ホームポジション側に位置決
    め配置された流し読み時の前記読取り部に対する前記原
    稿の移動方向を、固定読み時の前記読取り部に対する前
    記原稿台上の原稿の相対移動方向と同じにすることを特
    徴とする画像読取り装置。
  2. 【請求項2】 流し読み時に前記原稿送り機構にセット
    された状態の原稿の、表裏、上下、左右の位置関係が、
    固定読み時に前記原稿台上に位置決め載置された状態の
    原稿と同じである、ことを特徴とする請求項1に記載の
    画像読取り装置。
  3. 【請求項3】 前記原稿送り機構は、前記ホームポジシ
    ョン側に位置決め配置された前記読取り部に向けて供給
    される原稿の先端を検知する先端検知センサを有し、 流し読み時に前記原稿の先端が前記先端検知センサによ
    って検知されてから前記読取り部に到達するまでに移動
    する移動距離と、固定読み時に前記読取り部が前記ホー
    ムポジション側の基準位置から読取り開始位置に到達す
    るまでに移動する移動距離とが同じに設定されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の画像読取り装置。
  4. 【請求項4】 前記原稿送り機構は、読取り後の前記原
    稿を挟持搬送して前記読取り部から排出する排出ローラ
    を有し、前記排出ローラを、前記原稿の後端が前記読取
    り部を通過した後、前記排出ローラを通過し終える前に
    停止させることを特徴とする請求項1,2,又は3に記
    載の画像読取り装置。
  5. 【請求項5】 前記読取り部と前記原稿送り機構とに動
    力を供給する共通の駆動源と、 前記駆動源からの動力を、前記読取り部側と前記原稿送
    り機構側とに選択的に伝達する動力伝達機構と、を備え
    ることを特徴とする請求項1,2,3,又は4に記載の
    画像読取り装置。
  6. 【請求項6】 感光体ドラムと、 前記感光体ドラム表面を帯電する帯電手段と、 原稿の画像情報を読み取る画像読取り手段と、 前記帯電後の感光体ドラム表面を前記画像読取り手段が
    読み取った画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成
    する露光手段と、 前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、 前記感光体ドラム上のトナー像を転写材に転写する転写
    手段と、 前記トナー像転写後の転写材に前記トナー像を定着させ
    る定着手段と、を備え、 前記画像読取り手段が、請求項1,2,3,4,又は5
    に記載の画像読取り装置であることを特徴とする画像形
    成装置。
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