JP2002094170A - 光モジュール - Google Patents

光モジュール

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JP2002094170A
JP2002094170A JP2000277457A JP2000277457A JP2002094170A JP 2002094170 A JP2002094170 A JP 2002094170A JP 2000277457 A JP2000277457 A JP 2000277457A JP 2000277457 A JP2000277457 A JP 2000277457A JP 2002094170 A JP2002094170 A JP 2002094170A
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die pad
lead
heat
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die
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Tadaaki Ishikawa
忠明 石川
Makoto Shimaoka
誠 嶋岡
Ryuta Takahashi
龍太 高橋
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リードとダイパッドを持つ樹脂のケースと金
属の蓋という構成の光通信用の光モジュールのパッケー
ジにおいて、同一ケース内でICなど発熱が大きい素子
と、LDなど温度特性が敏感な光素子の混在を可能にす
る。 【解決手段】 樹脂ケース1内に、発信用LD8aを載せ
た光導波路基板5が実装された第1のダイパッド3a
と、半導体素子9が実装され、前記第1のダイパッドと
切り離された第2のダイパッド3bを配置する。第1の
ダイパッド3aには、ダイパッドへ伝わった熱を金属の
蓋4へ伝熱するための導通リード7が結合され、発信用
LD8aで発生した熱は、ダイパッドから導通リード7、
蓋4へと伝熱し、主として蓋4から外気に放熱される。
第2のダイパッド3bからはリード14がのびており、
このリード14はモジュールが搭載される回路基板12
上の配線に接続されていて、半導体素子9の熱を回路基
板12上の配線から放熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信で利用され
る半導体レーザを内装した光通信用モジュールすなわち
光モジュールに係り、特に、半導体レーザを含む各種の
素子を同じ合成樹脂ケースに内装する構成の光モジュー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】ポッティングやモールドによる合成樹脂
封止、あるいは合成樹脂製のケースを利用するリード付
き半導体デバイスにおいては、セラミックパッケージに
比べて、一般に合成樹脂(以下、樹脂という)の熱伝導
率が低いために放熱しにくく、内部の温度が高くなりや
すい。高温による樹脂内部の半導体素子の熱暴走を防ぐ
ためには、半導体素子からの熱を外部へ効率よく放熱す
る必要がある。半導体デバイスにおいて、ダイパッドと
リードを利用し放熱するものは、特開平7−28335
2号公報に示されるように、ダイパッドから放熱用のリ
ードをパッケージ外へ延ばし、そこから放熱板を利用し
て外気へ放熱したり、リードから半導体デバイスが搭載
されている基板に伝熱して基板から放熱するものであっ
た。
【0003】なお、半導体レーザは広い意味では半導体
素子に含まれるが、以下の説明では、「半導体素子」は
半導体レーザを含まない、狭い意味で用いてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般の半導体素子で
は、素子ごとの動作温度上限にはそれほど大きな違いが
なく、温度変化による動作特性の変動が鈍いため、マル
チチップモジュールのように複数の半導体素子を一つの
樹脂利用のケースに実装する場合でも、大きなダイパッ
ド上に複数個の素子を実装し、ダイパッド、リードを介
して、全体を放熱するようにしても実用上、問題はなか
った。しかし、光通信用半導体レーザ送受信モジュール
(以下、光モジュールという)のように、アンプICなど
の発熱量の大きい半導体素子と半導体レーザ(以下、LD
という)が一緒に実装される場合などには問題が生じ
る。一般にLDは、自身が発熱体であるが、温度が高くな
るとレーザ発振のしきい値電流が高くなり、また発振周
波数が変化するなど、発振が不安定になりやすく、動作
温度上限は一般の半導体より低い。従って、LDはその温
度が上昇しないように効率良く放熱する必要がある。し
かし、従来技術で全体を放熱しようとした場合、発熱量
の大きい半導体素子の熱が共通のダイパッドを介してLD
に伝わり、LDの温度を上げてしまうという問題がある。
全体の温度上昇を抑えられるだけの放熱経路を確保する
ことは、動作温度上限のもっと高い半導体素子もLDの動
作温度にあわせて放熱することになるため、放熱フィン
あるいは冷却用ファン等を使用する場合でも過剰な能力
が必要となり、コストの上昇や実装スペースの拡大など
の点で問題となる。以上の理由から、樹脂ケースへLDと
発熱量の大きい半導体素子を一緒に実装することは困難
であった。
【0005】本発明の課題は、LDと発熱量の大きい半導
体素子を樹脂ケースへ一緒に実装することを可能にする
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記従来技術において
は、実装される素子がすべて共通のダイパッドに搭載さ
れるために、発熱量の大きい素子が発生する熱が、該共
通のダイパッドを介して他の素子に伝達される。発明者
等はこの点に着目し、発熱量の大きい素子とそれ以外の
素子、あるいは許容温度が低い素子とそれ以外の素子
を、それぞれ別々の互いに切り離されたダイパッドに搭
載し、ダイパッドごとに異なる放熱経路で放熱させるよ
うに樹脂ケースあるいは光モジュールを構成すること
で、上記課題を解決することができた。
【0007】すなわち、上記課題を達成する本発明は、
ダイパッドに搭載された半導体レーザと、同じくダイパ
ッドに搭載された半導体素子とを、樹脂ケースに収納し
てなる光通信用の光モジュールにおいて、前記半導体レ
ーザは第1のダイパッドに搭載し、前記半導体素子は第
2のダイパッドに搭載し、該第1、第2のダイパッドを
互いに別体に形成して相互に接触しないように配置する
とともに、該第1、第2のダイパッドをそれぞれ異なる
放熱経路に接続することを特徴とする。
【0008】前記半導体レーザは、光導波路が形成され
た光導波路基板に搭載され、該光導波路基板が第1のダ
イパッドに搭載されているものであってもよい。
【0009】さらに、樹脂ケースに金属製の蓋を設け、
前記第1、第2のダイパッドのうちのいずれか一方を導
通リードを介して前記金属製の蓋に接続してこの金属製
の蓋を放熱経路としてもよい。
【0010】上記課題を達成する本発明は、また、リー
ド及びダイパッドを備え、外部に向かって開放された空
間を有する形状に樹脂で形成された樹脂ケースと、半導
体レーザと該半導体レーザからの光を外部に導く光導波
路とを備えて前記空間内に配置され、かつ前記ダイパッ
ドに搭載された光導波路基板と、前記空間の外部への開
口部を覆う金属製の蓋と、を含んでなる光通信用の光モ
ジュールにおいて、前記ダイパッドを、前記光導波路基
板が搭載される第1のダイパッドと、該第1のダイパッ
ドと接触しないように配置されて半導体素子が搭載され
る第2のダイパッドに分けて構成し、前記第1、第2の
ダイパッドのうちのいずれか一方のみを導通リードを介
して前記金属製の蓋に接続し、他方のダイパッドは前記
金属製の蓋に接続しないことを特徴とする。
【0011】前記第1のダイパッドを、リードにつなが
ったワイヤボンディングのためのボンディングパッド及
び前記第2のダイパッドより前記空間の底側に配置し、
且つ第1のダイパッドとつながっている前記導通リード
を、前記ボンディングパッドを持つリードより蓋側方向
に延在させるようにするのが望ましい。
【0012】さらに、第1のダイパッドと第2のダイパ
ッドは、ボンディングワイヤを介して、ケース内で電気
的に接続しておくのがよい。
【0013】本発明においては、樹脂ケース内にはLDを
載せた基板を実装するためのダイパッドである第1のダ
イパッドと、半導体素子を実装するための第2のダイパ
ッドがあり、ダイパッド同士はケース内で直接つながっ
てはいない。二つのダイパッドのうちの一方のダイパッ
ドには、LDあるいは半導体素子で発生し、ダイパッドへ
伝わった熱を金属の蓋へ伝熱するための導通リードが存
在し、熱は、ダイパッドから導通リードへ、導通リード
から金属製の蓋へと伝熱し、主として蓋から外気に放熱
される。二つのダイパッドのうちの他方のダイパッドか
らは、モジュール内外を電気的に導通するための端子で
あるリードの少なくとも一つがモジュール外へのびてお
り、このリードはモジュールが搭載される回路基板上の
配線に接続される。この他方のダイパッドに伝わった熱
は、ダイパッド、リード、回路基板へと順に伝わり、主
としてケース外部へ露出しているリード及び回路基板を
介して放熱される。このように二つのダイパッドがそれ
ぞれ別々に効率的な放熱経路を持っていること、また樹
脂ケース自体は、熱伝導率が比較的低いことにより、片
方のダイパッドの熱がもう一方のダイパッドには伝わり
にくく、LD及び半導体素子のそれぞれでの発熱の相互
への伝熱を低く押さえることができ、LDの発振安定性を
確保できる。
【0014】また、LDを載せた基板がPLC(Planar Lig
htWave Circuit:光導波路)基板などの様に厚みが大
きい場合でも、第1のダイパッドをあらかじめ第2のダ
イパッドやボンディングパッドより低い位置(ケースの
底に近い位置)に形成し、ここに厚みのある基板を搭載
することで、LDや基板上面に形成されたボンディング用
電極の高さを、おおむねボンディングパッド高さにそろ
えることが可能となり、独立した放熱経路を保ったま
ま、ワイヤボンディングの配線長を短くし、生産性、電
気的特性の向上を図ることが可能である。
【0015】さらに、パッケージ内での電磁波遮蔽性を
確保するために、モジュール内で各ダイパッドを電気的
に導通しておき、さらに回路基板のGND(グラウンド)
配線またはアース線と接続する場合があるが、このとき
モジュール内でのダイパッド同士の電気的導通をとる方
法を、おのおのダイパッド上から、あるいはダイパッド
からのびたボンディングパッドとの間をワイヤボンディ
ングすることで行うようにする。ボンディングワイヤ
は、金またはアルミニウムの配線が一般的であり、直径
25μm前後と非常に細い線であるため、電気伝導度は
高いが、熱伝導度はリードに比べるとずっと低い。これ
により、モジュール内でのダイパッド同士の電気的導通
を十分確保した上で、熱的導通を比較的低く保つことが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0017】図1は本発明の第1の実施の形態である光
モジュールの構造を、光導波路基板と導通リード、ダイ
パッドを含む2面で切り出して示す斜視図であり、図2
は同構造における伝熱、放熱経路を説明する断面図であ
る。
【0018】図示の光モジュールは、図上、上面に階段
状の凹部(空間)が形成された樹脂ケース1と、前記階
段状の凹部の最低面を覆うように配置された第1のダイ
パッド3aと、第1のダイパッド3a上面に基板接着剤
5aで接着され上面に一対の光導波路6を備えた光導波
路基板5と、前記一対の光導波路6のうちの発信用光導
波路の末端に対向する位置に配置された発信用LD8a
と、この発信用LD8aを挟んで発信用光導波路の末端
に対向する位置に配置されたモニタPD8bと、前記一
対の光導波路6のうちの受信用光導波路の末端に対向す
る位置に配置された受信用PD8cと、前記階段状の凹
部の前記光導波路基板5の上面と同じ高さの面1cに、
前記第1のダイパッド3aに接触しないように配置され
た第2のダイパッド3bと、この第2のダイパッド3b
上に配置されたアンプICである半導体素子9と、一端
が面1cに配置され他端がモジュール外に延びたリード
2と、面1c上のリード2に配置されたボンディングパ
ッド2aと、前記受信用PD8c、半導体素子9、第2
のダイパッド3b、ボンディングパッド2aなどを相互
に接続するボンディングワイヤ10と、樹脂ケース1の
凹部の階段状の面のうちの上端の面1aの次の段の面1
bに載置されるように形成された金属性の蓋4と、を含
んで構成されている。
【0019】前記第1のダイパッド3aは、その一部が
延長されて導通リード7となり、この導通リード7が前
記面1aまで延びており、蓋4が面1aに載置されたと
き、導通リード7と蓋4が直接接触するようになってい
る。蓋4は、面1aに載置され樹脂ケース1上部にはめ
まれた形で接着固定されるが、この際、導通リード7と
蓋4とは熱的及び電気的に導通をするように、熱伝導定
数0.9W/(m×K)以上で体積抵抗率0.1Ω/cm
以下の熱伝導度および電気伝導度の高い銀ペーストなど
の接着剤により接着固定されている。これにより、蓋4
と導通リード7の間では、高い熱的および電気的伝導性
が確保されている。
【0020】導通リード7を含む第1、第2のダイパッ
ド及びリード2の材質は、一般的な半導体パッケージで
用いられるFe−Ni系合金(本実施の形態では42ア
ロイ)であるが、Cu系の合金やCu単体、あるいはそ
れらを張り合わせた複合材でもよく、必要に応じてAu
あるいはNiなどのメッキが施されたものとすればよ
い。熱伝導率や実装性などの問題から、Cu系の合金にAu
メッキを施したものとするのが望ましい。
【0021】本実施の形態においては、樹脂ケース1
は、あらかじめリード2、導通リード7、第1、第2の
ダイパッドなどの金属製のフレームを備えた形であらか
じめ形成されている。金属製のフレームは、樹脂ケース
に組み込む前に立体的な形状に整形されており、この立
体的な形状の金属製のフレームにトランスファーモール
ドなどの型成形により樹脂部分が付加される。付加され
る樹脂は、主材としてエポキシ、液晶ポリマー,PPS
等を用い、熱膨張率を抑えるなどの目的のためにカーボ
ンやガラスなどのフィラーを含んでいる。樹脂部分が付
加されたのち余分な金属部分が切り落とされ、樹脂の外
側に突出したリードが曲げられて電気端子が形成され、
図示の樹脂ケース1のような形状となる。
【0022】光導波路基板5をダイパッド3aに接着す
る基板接着剤5aには、熱伝導定数0.9W/(m×
K)以上で伝熱性の高い、つまり自身の熱抵抗の低い銀
ペーストなどの樹脂を用いた。これにより光導波路基板
5とダイパッド3aの間で高い伝熱性が確保された。
【0023】光導波路基板5上には送受信用に一対の光
導波路6が形成されており、送信用光導波路端の電極に
は光導波路と光結合するように発信用LD8aが、また
受信用光導波路端の電極には受光用PD(フォトダイオー
ド)8cが、それぞれAu−Snはんだ付けにより接着
されており、またモニタPD8bはLD8aを挟んで送信
用光導波路末端と対向する位置におかれている。
【0024】図示していないが、光結合系保護のため、
LD8a、受光用PD8c、モニタPD8b及び光導波路
端までの光結合系は、シリコーン樹脂を主材とする樹脂
で、ポッティング封止されている。ポッティング封止に
用いる樹脂は、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂を主材
とする樹脂でもよい。
【0025】樹脂ケース1内の第1のダイパッド3a
は、前述のようにボンディングパッド2aや第2のダイ
パッド3bより低い位置(ケースの底に近い位置)に配
置されており、光導波路基板5が搭載された状態で、光
導波路基板5上の発信用LD8a、受光用PD8c、モニ
タPD8bとボンディングパッド2aや第2のダイパッ
ドとのワイヤボンディング高さがほぼ揃うようになって
いる。
【0026】第2のダイパッド3b上には、受光用PD8
cで光電変換された信号を増幅するためのアンプICであ
る半導体素子(以下、ICという)9が実装されてい
る。第2のダイパッド3bはその一部が延長されてGND
端子となるリード14を形成しており、このリード14
が回路基板のGND配線に接続されている。
【0027】樹脂ケース1には、第1のダイパッド3a
と第2のダイパッド3bと切り離されたリード2が配置
されており、リード2上にはボンディングパッド2aが
装着されている。LD8a、モニタPD8b、受光用PD
8c、半導体素子9からは、リード2上のボンディング
パッド2aにAuまたはAlを材質とするボンディング
ワイヤ10が配線されており、リード2を介して外部と
電気信号の入出力を行う。第1のダイパッド3aの一部
が前記面1cの前記第2のダイパッド3bに接触しない
位置に延長されており、面1cに延長された第1のダイ
パッド3aと第2のダイパッド3bは、ボンディングワ
イヤ11によって電気的導通がとられている。
【0028】導通リード7の蓋4との接続部、すなわち
蓋4の下面の位置を規定する面1bは、ボンディングパ
ッド2aに対して樹脂ケース1の外側に近く、かつボン
ディングパッド2aより高い位置(樹脂ケース1の底面
から離れた位置)にある。このため、発信用LD8a、
モニタPD8bとボンディングパッド2a間のワイヤボ
ンディング作業で導通リード7が干渉することはなく、
また、金属の蓋4がボンディングパッド2aに接触して
電気的短絡を起こすこともない。
【0029】次に放熱について図2を用いて説明する。
図中矢印は伝熱経路を示す。この光モジュールにおける
熱源は、主として発信用LD8aとIC9である。一般に
LDは、温度が高温になるとレーザ発振開始の閾値電流
が高くなり、発振自体も不安定になるため、十分放熱さ
せて温度を所要の温度範囲に維持する必要がある。本実
施の形態のように、自身以外に他の熱源(IC9)を持つ
場合は、そこからの伝熱の影響を抑える必要がある。
【0030】熱は電気と同じように抵抗の少ないとこ
ろ、つまり熱伝導度の高いところを主に伝熱していくの
で、本実施の形態の光モジュールでは、発信用LD8a
での発熱は、主として、光導波路基板5に伝熱し、光導
波路基板5から基板接着剤5aを介して第1のダイパッ
ド3aに伝わり、第1のダイパッド3aから導通リード
7を介して蓋4へ伝熱され、蓋4から大気中に放熱され
る。
【0031】一方、IC9での発熱は、第2のダイパッド
3bから第2のダイパッド3bと一体でGND端子となる
リード14に伝わり、このリード14が接続されている
回路基板のGND配線を伝わって、回路基板に伝熱し、回
路基板から空気中に放熱される。ここで第1のダイパッ
ド3aと第2のダイパッド3bを電気的に導通している
ボンディングワイヤ11は、直径25μmと細いため、
リード14に比較して熱抵抗が高く、ケース樹脂の熱抵
抗もリード14に比較して高いため、IC9からの熱がボ
ンディングワイヤ11あるいはケースを構成する樹脂そ
のものを介して第1のダイパッド3aへ伝わる量は少な
く抑えることができる。
【0032】このように発信用LD8aとIC9をそれぞれ
別のダイパッドに搭載し、各ダイパッドに別の放熱手段
を結合する構成にすることにより、発信用LD8aとIC9
はそれぞれ独立して効率的な伝熱・放熱経路を持つこと
ができるため、互いの熱による影響が抑えられ、レーザ
光の発振を安定させることができた。
【0033】さらに本実施の形態においては、第1、第
2のダイパッド、導通リード及び蓋が回路基板のGND配
線と電気的に導通してICやLD、PDを覆っており、耐電磁
波ノイズ性、電磁波遮蔽性という面でも効果がある。
【0034】なお、上記実施の形態では、発信用LD8
aが搭載された光導波路基板5が接着された第1のダイ
パッド3aが導通リード7を介して蓋4に接続されてい
るが、必要な放熱の容量があれば、第1のダイパッド3
aを回路基板のGND配線に接続して放熱し、第2のダ
イパッド3bを蓋4に接続して放熱するように構成して
も差し支えない。要は、温度条件が他の素子と大きく異
なる素子がある場合、その素子を、他の素子の放熱経路
と切り離された別の放熱経路に接続し、他の素子の発熱
の影響をなくした状態で放熱できるようにすることであ
る。
【0035】次に本発明の第2の実施の形態を、図3〜
図6を参照して説明する。図3は、本実施の形態の構造
を光導波路基板と導通リード、ダイパッドを含む2面で
切り出して示す斜視図であり、図4は本実施の形態の光
モジュール18を回路基板12上に搭載し、光ファイバ
ー17を接続した状態を示す平面図であり、図5は本実
施の形態における伝熱、放熱経路を説明する断面図であ
り、図6は本実施の形態において蓋4を接着した状態を
しめす斜視図である。
【0036】本実施の形態が前記第1の実施の形態と異
なるのは、樹脂ケース1の面1bがケースの最上端とな
り、蓋4はケースにかぶさる形でとりつけられること、
蓋4には光導波路6と平行する方向に延びる稜線をもつ
山形の突起が形成されていること、及び第1のダイパッ
ド3aと第2のダイパッド3bを電気的に導通するボン
ディングワイヤは存在せず、第1のダイパッド3aとつ
ながってGND端子となるリード13が存在し、両ダイパ
ッドの電気的導通はモジュール内ではなく、回路基板1
2上のGND配線16を介して行われること、である。
【0037】この場合、第1のダイパッド3aとつなが
ってGND端子となるリード13と、第2のダイパッド3
bにつながってGND端子となるリード14とが、いずれ
も回路基板のGND配線16に結合されるから、回路基板
12のGND配線16を介しての相互の伝熱が問題とな
る。一般に回路基板において、GND配線は幅広くとられ
るものであるが、本実施の形態では、図4に示すよう
に、第1のダイパッド3aからのGND端子(リード1
3)と第2のダイパッド3bからのGND端子(リード1
4)が接続される回路基板のGND配線をGND配線16a、
GND配線16bのように二つに分けてある。そして両リ
ードとGND配線の接続部から離れた位置に、GND配線16
aとGND配線16bの電気的導通を取る連結部19を設
けてある。
【0038】通常、回路基板、特にガラスエポキシ基板
の場合、金属である配線部以外での熱伝導率は低い。両
リードからGND配線へ伝わった熱は、GND配線16a、1
6b間のギャップを越えて伝わるより、熱抵抗の低いGN
D配線へ広がるため、リード13からの熱はGND配線16
a側、リード14からの熱はGND配線16b側に広が
る。ところで、GND配線は十分に広いため、熱が連結部
19に達する前に空気中への放熱が多く行われ、連結部
19を通して相互に行き来する熱は少なくなる。
【0039】結果的に全体としての放熱経路は図5に示
すように、発信用LD8aからの発熱は、光導波路基板5
を介して、第1のダイパッド3aに伝熱し、そこからGN
D端子(リード13)を介して回路基板12のGND配線1
6aに伝熱、放熱される経路と導通リード7を介して蓋
4に伝熱、放熱される経路となる。一方、半導体素子
(IC)9の発熱は、第2のダイパッド3bからGND端
子(リード14)へ伝熱し、そこから同様にGND配線1
6bに伝熱、放熱される。このように、発信用LD8aと
IC9は別個に独立した伝熱、放熱経路に結合され、相
互の熱の影響が軽減される。
【0040】また、本実施の形態では、図6に示すよう
に、蓋4がケース1の側面の一部まで覆うように形成さ
れており、上面に凸形状が設けられている。このような
構成とすることで、平板の蓋に比べて表面積が大きくな
り、蓋4から外気への放熱効率を向上させることができ
た。さらに高い放熱効率が要求される場合は、大型の放
熱フィンや放熱用のファンを蓋に取り付けることも可能
である。また、導通リード7、第1のダイパッド3a、
リード13を介して回路基板12のGND配線に導通した
蓋4がケース1の側面の一部まで覆う様な構造としたこ
とで、側方からの電磁波に対する遮蔽性も向上してい
る。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、LDと発熱量の大きい半
導体素子を樹脂ケースへ一緒に実装することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の実施の形態における伝熱、放熱経路を説
明する断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図4】図3の実施の形態の光モジュールを回路基板上
に搭載した状態を示す平面図である。
【図5】図3の実施の形態における伝熱、放熱経路を説
明する断面図である。
【図6】図3の実施の形態において蓋を接着した状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂ケース 2 リード 2a ボンディングパッド 3 ダイパッド 3a 第1のダイパッド 3b 第2のダイパッド 4 蓋 5 光導波路基板 5a 基板接着剤 6 光導波路 7 導通リード 8a 半導体レーザ素子(LD) 8b モニタPD 8c 受光用PD 9 半導体素子 10 ボンディングワイヤ 11 ボンディングワイヤ 12 回路基板 13 第1のダイパッドと一体でGND端子となるリー
ド 14 第2のダイパッドと一体でGND端子となるリー
ド 16 GND配線 16a、16b 分割されたGND配線 17 光ファイバ 18 光モジュール 19 GND配線連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋岡 誠 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 高橋 龍太 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 Fターム(参考) 2H037 BA02 DA03 DA17 DA35 DA38 2H047 KA03 MA07 5F073 AB21 AB25 AB28 FA02 FA24 FA27 FA28 FA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイパッドに搭載された半導体レーザ
    と、同じくダイパッドに搭載された半導体素子とを、樹
    脂ケースに収納してなる光通信用の光モジュールにおい
    て、 前記半導体レーザは第1のダイパッドに搭載され、前記
    半導体素子は第2のダイパッドに搭載されていて、該第
    1、第2のダイパッドは互いに別体に形成され、相互に
    接触しないように配置されているとともに、該第1、第
    2のダイパッドはそれぞれ異なる放熱経路に接続されて
    いることを特徴とする光モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光モジュールにおいて、 前記半導体レーザは、光導波路が形成された光導波路基
    板に搭載され、該光導波路基板が第1のダイパッドに搭
    載されていることを特徴とする光モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の光モジュールに
    おいて、 樹脂ケースは金属製の蓋を有してなり、前記第1、第2
    のダイパッドのうちのいずれか一方は、導通リードを介
    して該金属製の蓋に接続されて該金属製の蓋を放熱経路
    としていることを特徴とする光モジュール。
  4. 【請求項4】 リード及びダイパッドを備え、外部に向
    かって開放された空間を有する形状に樹脂で形成された
    樹脂ケースと、半導体レーザと該半導体レーザからの光
    を外部に導く光導波路とを備えて前記空間内に配置さ
    れ、かつ前記ダイパッドに搭載された光導波路基板と、
    前記空間の外部への開口部を覆う金属製の蓋と、を含ん
    でなる光通信用の光モジュールにおいて、 前記ダイパッドは、前記光導波路基板が搭載される第1
    のダイパッドと、該第1のダイパッドと接触しないよう
    に配置されて半導体素子が搭載される第2のダイパッド
    からなり、前記第1、第2のダイパッドのうちのいずれ
    か一方のみが導通リードを介して前記金属製の蓋に接続
    され、他方のダイパッドは前記金属製の蓋に接続されて
    いないことを特徴とする光モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光モジュールにおい
    て、前記第1のダイパッドは、リードにつながったワイ
    ヤボンディングのためのボンディングパッド及び前記第
    2のダイパッドより前記空間の底側に配置されており、
    且つ第1のダイパッドとつながっている前記導通リード
    は、前記ボンディングパッドを持つリードより蓋側方向
    に延在していることを特徴とする光モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の光モジュールに
    おいて、第1のダイパッドと第2のダイパッドは、ボン
    ディングワイヤを介して、ケース内で電気的に接続され
    ていることを特徴とする光モジュール。
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