JP2002087091A - 4輪駆動車のトランスミッション - Google Patents

4輪駆動車のトランスミッション

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JP2002087091A
JP2002087091A JP2000280601A JP2000280601A JP2002087091A JP 2002087091 A JP2002087091 A JP 2002087091A JP 2000280601 A JP2000280601 A JP 2000280601A JP 2000280601 A JP2000280601 A JP 2000280601A JP 2002087091 A JP2002087091 A JP 2002087091A
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shaft
pinion
center differential
transmission
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JP2000280601A
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Kazuo Kanazawa
一男 金澤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K17/00Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
    • B60K17/34Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
    • B60K17/344Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear
    • B60K17/346Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear the transfer gear being a differential gear
    • B60K17/3462Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear the transfer gear being a differential gear with means for changing distribution of torque between front and rear wheels

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で遊星歯車式のディファレンシャ
ル装置を2軸式変速機のカウンタ軸と同軸上に配設す
る。 【解決手段】 センターディファレンシャル装置35の
センターデフ入力軸51を中空に形成してカウンタ軸2
2に連結し、センターディファレンシャル装置35から
のフロント出力軸55をセンターデフ入力軸51の内部
に配設してフロントドライブ軸36に連結するととも
に、キャリヤ66の内部に固設したハブ70を第1のサ
ンギヤ60と第2のサンギヤ63との間隙からセンター
デフ入力軸51の内部に延設してフロント出力軸55に
連結することにより、カウンタ軸22内部に配設された
フロントドライブ軸36にキャリヤ66を動力伝達可能
に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4輪駆動車のトラ
ンスミッションに関し、より詳しくは、入力軸とカウン
タ軸とを有する2軸式変速機が搭載されたトランスミッ
ションの動力配分装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンからの入力軸と変速
に供するカウンタ軸とを有するいわゆる2軸式変速機が
搭載された4輪駆動車のトランスミッションにおいて
は、例えば特開平7−167257号公報に開示されて
いるように、前後輪への動力配分をベベル式のセンター
ディファレンシャル装置を用いて行うものがある。すな
わち、上記技術によれば、センターディファレンシャル
装置は、カウンタ軸と同軸上に配置され、カウンタ軸か
らの変速動力がデフケースを介して入力される。デフケ
ースには一対のピニオンギヤが回動自在に取り付けられ
ており、デフケースに入力された動力がピニオンギヤに
噛合された一対のサイドギヤを介して前後輪へそれぞれ
等しく且つ差動作用可能に配分されるようになってい
る。この場合、フロントドライブ軸はカウンタ軸の内部
に配設され、フロントドライブ軸への動力伝達は、一方
のサイドギヤに結合されたフロント出力軸を介して直接
的に行われる。また、リヤドライブ軸はエンジンからの
入力軸と同軸上に配設され、リヤドライブ軸への動力伝
達は、他方のサイドギヤに結合されたリヤ出力軸及び一
対のトランスファギヤを介して行われる。
【0003】ところで、4輪駆動車のトランスミッショ
ンにおいては、ベベル式のセンタディファレンシャル装
置に代えて遊星歯車式のセンターディファレンシャル装
置を採用することで前後輪への不等トルク配分を実現
し、回頭性の向上やハンドリング特性の向上を図る技術
が種々提案されている。例えば、本出願人による特開平
5−112149号公報には、変速機出力軸が入力軸と
同軸上に配設された自動変速機と、これら入,出力軸に
対して平行配置されたフロントドライブ軸とを備えたト
ランスミッションにおいて、遊星歯車式のセンターディ
ファレンシャル装置を出力軸と同軸上に連結し、出力軸
に設けられた第1のサンギヤから第1,第2のピニオン
を介して第2のサンギヤに伝達された動力を直接的にリ
ヤドライブ軸に伝達するとともに、第1,第2のピニオ
ンを軸支するピニオン軸を介してキャリヤに伝達された
動力を一対のリダクションギヤを介してフロントドライ
ブ軸に伝達する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−167257号公報に開示された2軸式変速機
を備えたトランスミッションにおいて、前後輪への不等
トルク配分を実現すべく、ベベル式のセンターディファ
レンシャル装置に代えて遊星歯車式のセンターディファ
レンシャル装置をそのままカウンタ軸と同軸上に配設す
ることは困難である。
【0005】すなわち、フロントドライブ軸はカウンタ
軸の内部に配設されているため、キャリアの外周に固設
されたリダクションギヤをフロントドライブ軸に連結す
ることは困難であり、ジオメトリの大幅な変更や構造の
複雑化等を招く虞がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成で遊星歯車式のディファレンシャル装置
を2軸式変速機のカウンタ軸と同軸上に配設することの
できる4輪駆動車のトランスミッションを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明による4輪駆動車のトランスミ
ッションは、エンジンからの入力軸と変速に供する中空
のカウンタ軸とが互いに平行に配設された2軸式の変速
機の上記カウンタ軸内部に前後輪の駆動軸のうちの何れ
か一方を配設した4輪駆動車のトランスミッションにお
いて、センターデフ入力軸に設けられた第1のサンギヤ
と、上記第1のサンギヤと同軸上に配設された第2のサ
ンギヤと、上記第1のサンギヤに噛合する第1のピニオ
ンと、上記第1のピニオンと一体に形成され上記第2の
サンギヤに噛合する第2のピニオンと、上記第1のピニ
オン及び上記第2のピニオンを回転自在に支持するキャ
リヤとを有し上記第1のサンギヤに入力された動力を上
記キャリヤと上記第2のサンギヤとに配分する遊星歯車
式のセンターディファレンシャル装置を上記カウンタ軸
と同軸上に配設し、上記センターデフ入力軸を中空に形
成して上記カウンタ軸に連結し、上記センターディファ
レンシャル装置からの一方の出力軸を上記センターデフ
入力軸の内部に配設して上記一方の駆動軸に連結すると
ともに、上記キャリヤの内部に固設したハブを上記第1
のサンギヤと上記第2のサンギヤとの間隙から上記セン
ターデフ入力軸の内部に延設して上記一方の出力軸に連
結したことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明による4輪駆動
車のトランスミッションは、請求項1記載の発明におい
て、上記第1のサンギヤと上記第1のピニオンをはすば
歯車で構成して前進時に上記第1のピニオンが上記第1
のサンギヤを上記ハブ方向に付勢するよう噛合するとと
もに、上記第2のサンギヤと上記第2のピニオンをはす
ば歯車で構成して前進時に上記第2のピニオンが上記第
2のサンギヤを上記ハブ方向に付勢するよう噛合し、上
記第1のサンギヤと上記ハブとの間隙に第1の摩擦部材
を設けるとともに、上記第2のサンギヤと上記ハブとの
間隙に第2の摩擦部材を設けたことを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載の発明による4輪駆動
車のトランスミッションは、請求項2記載の発明におい
て、上記第2のサンギヤと上記キャリヤとの間隙に第3
の摩擦部材を設けたことを特徴とする。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明は、センタ
ーデフ入力軸を中空に形成してカウンタ軸に連結し、セ
ンターディファレンシャル装置からの一方の出力軸を上
記センターデフ入力軸の内部に配設して一方の駆動軸に
連結するとともに、キャリヤの内部に固設したハブを第
1のサンギヤと第2のサンギヤとの間隙から上記センタ
ーデフ入力軸の内部に延設して上記一方の出力軸に連結
することにより、簡単な構成で、上記カウンタ軸内部に
配設された一方の駆動軸と上記キャリヤとが動力伝達可
能に連結される。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記第1のサンギヤと上記第1のピ
ニオンをはすば歯車で構成して前進時に上記第1のピニ
オンが上記第1のサンギヤを上記ハブ方向に付勢するよ
う噛合するとともに、上記第2のサンギヤと上記第2の
ピニオンをはすば歯車で構成して前進時に上記第2のピ
ニオンが上記第2のサンギヤを上記ハブ方向に付勢する
よう噛合し、上記第1のサンギヤと上記ハブとの間隙に
第1の摩擦部材を設けるとともに、上記第2のサンギヤ
と上記ハブとの間隙に第2の摩擦部材を設けたことによ
り、前進時には上記第1,第2のサンギヤによって上記
第1,第2の摩擦部材が上記ハブ方向に付勢されて差動
制限機能を発揮する。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明において、上記第2のサンギヤと上記キャリヤ
との間隙に第3の摩擦部材を設けたことにより、後退時
には上記第2のサンギヤによって上記第3の摩擦部材が
上記キャリヤ方向に付勢されて差動制限機能を発揮す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図面は本発明の実施の一形態に係
わり、図1はセンターディファレンシャル装置の要部断
面図、図2はトランスミッションのスケルトン図、図3
は差動制限トルクの説明図である。
【0014】これらの図において、符号1は車体前部に
配設されたエンジンを示し、符号2はこのエンジン1の
後方に連結されたマニュアルトランスミッションを示
す。このマニュアルトランスミッション2のクラッチハ
ウジング3の後方には、変速機ケース4が一体に形成さ
れ、この変速機ケース4の後方には、トランスファケー
ス5が連結され、さらに、このトランスファケース5の
後方にはエクステンションケース6が順に連結されてい
る。そして、クラッチハウジング3に発進クラッチ7
が、変速機ケース4に前輪の終減速装置8と手動変速機
9が、トランスファケース5にトランスファ部10が配
設される。
【0015】エンジン1のクランク軸11は発進クラッ
チ7に連結され、発進クラッチ7が手動変速機9の入力
軸21に連結されている。
【0016】手動変速機9は入力軸21に平行な中空の
カウンタ軸22を有し、変速機ケース4の内部におい
て、これら入力軸とカウンタ軸22との間に前方から第
1速ギヤ列23、第2速ギヤ列24、第3速ギヤ列2
5、第4速ギヤ列26が順次配設され、2つのギヤ相互
の間にシンクロ機構30,31がそれぞれ設けられてい
る。また、第1速ギヤ23と第2速ギヤの間には、リバ
ースギヤ列28が配置されている。
【0017】さらに、入力軸21及びカウンタ軸22
は、トランスファケース5の内部に延設され、これらの
間に第5速ギヤ列27とシンクロ機構32が配設されて
いる。そして、手動変速機9は、以上の3組のシンクロ
機構30,31,32を選択的に作動して前進5段の何
れか1つにシフトし、リバースギヤ列28を噛合するこ
とでリバースにシフトされるよう構成されている。
【0018】トランスファケース5の内部において、カ
ウンタ軸22の同軸上には、遊星歯車式のセンターディ
ファレンシャル装置35が配設されている。このセンタ
ーディファレンシャル装置35には、カウンタ軸22の
内部に配設された一方の駆動軸であるフロントドライブ
軸36が連結されているとともに、入力軸21と同軸上
に配設された他方の駆動軸であるリヤドライブ軸37が
トランスファギヤ列38を介して連結され、カウンタ軸
22から入力された変速動力が両ドライブ軸36,37
に配分される。そして、フロントドライブ軸36に伝達
された動力は前輪の終減速装置8に伝達される一方、リ
ヤドライブ軸37に伝達された動力はプロペラシャフト
39を介して後輪の終減速装置40に伝達される。
【0019】次に、本発明の要旨であるセンターディフ
ァレンシャル装置35の構成について図1に基づいて詳
細に説明する。センターディファレンシャル装置35
は、先端側が中間部材50を介してカウンタ軸22の外
周にスプライン結合された中空のセンターデフ入力軸5
1と、このセンターデフ入力軸51の内部に配設され先
端側が中間部材54を介してフロントドライブ軸36の
外周にスプライン結合された一方の出力軸としての中空
のフロント出力軸55と、このフロント出力軸55の内
部に先端側が臨まされたリヤ出力軸57とを備えて構成
され、これら各軸51,55,57が同軸上で互いに相
対回転自在となっている。
【0020】センターデフ入力軸51の基端側には大径
の第1のサンギヤ60が一体形成され、この第1のサン
ギヤ60に小径の第1のピニオン61が等間隔毎に複数
(例えば3個)噛合されている。
【0021】また、リヤ出力軸57の中途には小径の第
2のサンギヤ63がスプライン嵌合され、この第2のサ
ンギヤ63に大径の第2のピニオン64が等間隔毎に複
数(例えば3個)噛合されている。
【0022】これら第1,第2のピニオン61,64に
おいて、それぞれ互いに対応する第1,第2のピニオン
61,64対はピニオン部材65に一体形成され、各ピ
ニオン部材65がキャリヤ66に固定されたピニオン軸
67に軸支されている。
【0023】すなわち、キャリヤ66は、前方からセン
ターデフ入力軸51が回転自在に挿入される一方、後方
からリヤ出力軸57が回転自在に挿入され、空間中央に
第1のサンギヤ60と第2のサンギヤ63を格納する。
そして、各第1のピニオン61が第1のサンギヤ60
に、各第2のピニオン64が第2のサンギヤ63に、と
もに噛合可能なように各ピニオン軸67が前後にかけて
装架されている。
【0024】ここで、第1のサンギヤ60と第2のサン
ギヤ63は所定間隔隔ててキャリヤ66の内部に配列さ
れており、これら第1,第2のサンギヤ60,63の間
隙からフロント出力軸55の基端側がキャリヤ66の内
部に臨まされている。キャリヤ66の内周にはハブ70
が固設されており、ハブ70は、第1,第2のサンギヤ
60,63の間隙からセンターデフ入力軸51の内部に
延設されてフロント出力軸55の外周にスプライン結合
されている。そして、ピニオン軸67を介してキャリヤ
66に伝達された動力は、ハブ70,フロント出力軸5
5を介して直接的にフロントドライブ軸36に伝達され
る。
【0025】一方、リヤ出力軸57の基端寄りにはトラ
ンスファドライブギヤ38aが一体形成され、このトラ
ンスファドライブギヤ38aがリヤドライブ軸37に一
体形成されたトランスファドリブンギヤ38bに噛合さ
れてトランスファギヤ列38を構成している。そして、
第2のサンギヤ63を介してリヤ出力軸57に伝達され
た動力は、トランスファギヤ列38を介して所定に変速
された後、リヤドライブ軸37に伝達される。
【0026】また、キャリヤ66の後面には、リヤ出力
軸57に沿う円筒状のクラッチハブ75が固設されてい
る。リヤ出力軸57にはクラッチハブ75に対向するク
ラッチドラム76が固設されており、これらの間にドラ
イブプレート77、ドリブンプレート78、及び、皿ば
ね79が配設されてイニシャルトルク発生部80が構成
されている。このイニシャルトルク発生部80は、キャ
リヤ66とリヤ出力軸57、すなわち前後輪間に作用す
るイニシャルトルクを発生させるためのもので、皿ばね
79による押圧力を適切に設定することにより、発生す
るイニシャルトルクが必要最小となるよう設定されてい
る。
【0027】ここで、センターディファレンシャル装置
35は、第1,第2のサンギヤ60,63と第1,第2
のピニオン61,64との噛み合いピッチ半径を適切に
設定することで、基準トルク配分が所望の配分(例え
ば、TF:TR=36.4:63.6の後輪偏重にした
不等トルク配分)に設定されている。
【0028】また、第1のサンギヤ60とハブ70との
間、ハブ70と第2のサンギヤ63との間、及び、第2
のサンギヤ63とキャリヤ66との間には、第1,第
2,第3の摩擦部材としての第1,第2,第3のフリク
ションワッシャ81,82,83がそれぞれ設けられて
おり、これら各フリクションワッシャ81,82,83
によってセンターディファレンシャル装置35自体に差
動制限機構が構成されている。
【0029】この場合、例えば、第1のサンギヤ60と
第1のピニオン61ははすば歯車で構成され、前進時に
第1のピニオン61が第1のサンギヤ60を後方(ハブ
70側)に付勢するスラスト荷重が発生するよう設定さ
れているとともに、第2のサンギヤ63と第2のピニオ
ン64ははすば歯車で構成され、前進時に第2のピニオ
ン64が第2のサンギヤ63を前方(ハブ70側)に付
勢するスラスト荷重が発生するよう設定されている。そ
して、前進時には、第1,第2のフリクションワッシャ
81,82が第1,第2のサンギヤ60,63によって
ハブ70に押圧されて差動制限トルクを発生するように
なっている。逆に、後退時には、第2のサンギヤ63の
スラスト荷重は逆方向に発生し、第3のフリクションワ
ッシャ83が第2のサンギヤによってキャリヤ66に押
圧されて差動制限トルクを発生するようになっている。
【0030】次に、上記構成によるマニュアルトランス
ミッション2の作用について説明する。先ず、停車また
は走行中に発進クラッチ7を切断して前進段にシフトす
るとシンクロ機構30,31または32により第1速な
いし第5速のギヤ列23〜27の何れか1つが入力軸2
1と同期しながら一体化して選択される。そこで発進ク
ラッチ7を接続すると、エンジン1の動力が手動変速機
9の入力軸21に入力され選択された変速ギヤ列による
変速動力がカウンタ軸22に出力される。また、停車時
に発進クラッチ7を切断した状態でリバースシフトする
と、リバースギヤ列28が噛合され、逆転した変速動力
がカウンタ軸22に出力され、こうして前進5段後進1
段に変速される。
【0031】手動変速機9で変速された動力は、センタ
ーディファレンシャル装置35の第1のサンギヤ60に
入力され、第1のピニオン61を介してピニオン部材6
5に伝達される。
【0032】ここで、センターディファレンシャル装置
35は、各歯車緒元により、前後輪へのトルク配分比
が、例えばTF:TR=36.4:63.6に設定され
ているため、変速動力の36.4%がキャリヤに、6
3.6%が第2のサンギヤ63にそれぞれ配分して出力
される。そしてキャリヤ66の動力は、ハブ70、フロ
ント出力軸55、フロントドライブ軸36、終減速装置
8を介して前輪に伝達される。また、第2のサンギヤ6
3の動力は、リヤ出力軸57、トランスファギヤ列3
8、リヤドライブ軸37、プロペラシャフト39、終減
速装置40を介して後輪に伝達される。このような後輪
偏重のトルク配分では、オーバーステア気味になって回
頭性、操舵性等が良好になる。
【0033】前後輪に差回転が発生すると、前進時にお
いては、第1,第2のフリクションワッシャ81,82
によってセンターディファレンシャル装置35が自動的
に差動制限され、後退時においては、第3のフリクショ
ンワッシャ83によってセンターディファレンシャル装
置35が自動的に差動制限され走破性、操安性を向上さ
せる。
【0034】ここで、図3に示すように、第1のフリク
ションワッシャ81は実質的にセンターデフ入力軸51
とフロント出力軸55との間で差動制限を行うものであ
るため、実質的にフロント出力軸55とリヤ出力軸57
との間で差動制限を行う第2のフリクションワッシャ8
2或いは第3のフリクションワッシャ83に比べ、同等
のフリクションワッシャで得られる差動制限トルクは1
/2倍となる。
【0035】このような実施の形態によれば、センター
デフ入力軸51を中空に形成してカウンタ軸22に連結
し、センターディファレンシャル装置35からのフロン
ト出力軸55をセンターデフ入力軸51の内部に配設し
てフロントドライブ軸36に連結するとともに、キャリ
ヤ66の内部に固設したハブ70を第1のサンギヤ60
と第2のサンギヤ63との間隙からセンターデフ入力軸
51の内部に延設してフロント出力軸55に連結するこ
とにより、キャリヤ66を、簡単な構成で、カウンタ軸
22内部に配設されたフロントドライブ軸36に動力伝
達可能に連結することができる。
【0036】従って、カウンタ軸の内部にフロントドラ
イブ軸が配設された2軸式の変速機を有する4輪駆動車
のトランスミッションにおいて、遊星歯車式のセンター
ディファレンシャル装置を簡単な構成でカウンタ軸と同
軸上に配設することができ、前後輪への不等トルク配分
を容易に実現することができる。
【0037】この場合、特に、フロント出力軸とリヤ出
力軸とをセンターデフ入力軸よりも内側で同軸上に配設
することができるので、デフケース(センターディファ
レンシャル装置への入力要素)の内側で前後出力軸が同
軸上に配設された構成のベベル式のセンターディファレ
ンシャル装置との互換性が良好となる。
【0038】換言すれば、ベベル式のセンターディファ
レンシャル装置が配設された同様な構成の4輪駆動車の
トランスミッションに対し、ジオメトリーの大幅な変更
や構造の複雑化等を招くことなく、容易に遊星歯車式の
センターディファレンシャル装置を置換することができ
る。
【0039】また、第1のサンギヤ60とハブ70との
間、ハブ70と第2のサンギヤ63との間、及び、第2
のサンギヤ63とキャリヤ66との間に第1,第2,第
3のフリクションワッシャ81,82,83を設けるこ
とにより、簡単な構成でセンターディファレンシャル装
置35自体に差動制限機構を設けることができ、トラン
スミッションの小型化、軽量化を実現することができ
る。
【0040】この場合、特に、キャリヤ66の内部に固
設されたハブ70を有効に活用することで、キャリヤ6
6内に差動制限機構を容易に構成することができる。
【0041】また、第1,第2のサンギヤ60,63、
及び、第1,第2のピニオン61,64をはす歯歯車と
し、前進時に第1,第2のピニオン61,64が第1,
第2のサンギヤ60,63をハブ70側に付勢するよう
設定することで、前進時には、第1のフリクションワッ
シャ81と第2のフリクションワッシャ82とを同時に
作用させて差動制限機能を発揮することができる。ま
た、後退時には、第2のピニオン64によって第2のサ
ンギヤ63がキャリヤ66側に付勢されるので、第3の
フリクションワッシャ83を作用させて差動制限機能を
発揮することができる。ここで、前進時においては、異
なる軸間の差動制限を行う第1,第2のフリクションワ
ッシャ81,82を同時に作用させることにより、差動
制限トルクの設定が容易となり、チューニングの幅も広
がる。
【0042】なお、上述の実施の形態においては、カウ
ンタ軸の内部にフロントドライブ軸を配設されたトラン
スミッションに遊星歯車式のセンターディファレンシャ
ル装置を搭載した一例について説明したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、カウンタ軸の内部にリヤド
ライブ軸が配設されたトランスミッションに適用される
ものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で遊星歯車式のディファレンシャル装置を2軸
式変速機のカウンタ軸と同軸上に配設することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】センターディファレンシャル装置の要部断面図
【図2】トランスミッションのスケルトン図
【図3】差動制限トルクの説明図
【符号の説明】
1 エンジン 2 マニュアルトランスミッション(トランスミッショ
ン) 9 手動変速機(変速機) 21 入力軸 22 カウンタ軸 35 センターディファレンシャル装置 36 フロントドライブ軸(一方の駆動軸) 37 リヤドライブ軸 51 センターデフ入力軸 55 フロント出力軸(一方の出力軸) 57 リヤ出力軸 60 第1のサンギヤ 61 第1のピニオン 63 第2のサンギヤ 64 第2のピニオン 66 キャリヤ 70 ハブ 81 第1のフリクションワッシャ(第1の摩擦部材) 82 第2のフリクションワッシャ(第2の摩擦部材) 83 第3のフリクションワッシャ(第3の摩擦部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの入力軸と変速に供する中
    空のカウンタ軸とが互いに平行に配設された2軸式の変
    速機の上記カウンタ軸内部に前後輪の駆動軸のうちの何
    れか一方を配設した4輪駆動車のトランスミッションに
    おいて、 センターデフ入力軸に設けられた第1のサンギヤと、上
    記第1のサンギヤと同軸上に配設された第2のサンギヤ
    と、上記第1のサンギヤに噛合する第1のピニオンと、
    上記第1のピニオンと一体に形成され上記第2のサンギ
    ヤに噛合する第2のピニオンと、上記第1のピニオン及
    び上記第2のピニオンを回転自在に支持するキャリヤと
    を有し上記第1のサンギヤに入力された動力を上記キャ
    リヤと上記第2のサンギヤとに配分する遊星歯車式のセ
    ンターディファレンシャル装置を上記カウンタ軸と同軸
    上に配設し、 上記センターデフ入力軸を中空に形成して上記カウンタ
    軸に連結し、 上記センターディファレンシャル装置からの一方の出力
    軸を上記センターデフ入力軸の内部に配設して上記一方
    の駆動軸に連結するとともに、 上記キャリヤの内部に固設したハブを上記第1のサンギ
    ヤと上記第2のサンギヤとの間隙から上記センターデフ
    入力軸の内部に延設して上記一方の出力軸に連結したこ
    とを特徴とする4輪駆動車のトランスミッション。
  2. 【請求項2】 上記第1のサンギヤと上記第1のピニオ
    ンをはすば歯車で構成して前進時に上記第1のピニオン
    が上記第1のサンギヤを上記ハブ方向に付勢するよう噛
    合するとともに、 上記第2のサンギヤと上記第2のピニオンをはすば歯車
    で構成して前進時に上記第2のピニオンが上記第2のサ
    ンギヤを上記ハブ方向に付勢するよう噛合し、 上記第1のサンギヤと上記ハブとの間隙に第1の摩擦部
    材を設けるとともに、 上記第2のサンギヤと上記ハブとの間隙に第2の摩擦部
    材を設けたことを特徴とする請求項1記載の4輪駆動車
    のトランスミッション。
  3. 【請求項3】 上記第2のサンギヤと上記キャリヤとの
    間隙に第3の摩擦部材を設けたことを特徴とする請求項
    2記載の4輪駆動車のトランスミッション。
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