JP2016142275A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】インプットリダクションタイプの変速機において、小型軽量化に資する技術を提供すること。
【解決手段】入力軸2に入力されたトルクを所定の減速比をもってカウンタ軸6に伝達すると共に、カウンタ軸6に伝達されたトルクを変更可能な変速比をもって出力軸4に伝達するインプットリダクションタイプの変速機1において、入力軸2に所定値を超える衝撃トルクが入力されたときにのみ、出力軸4を軸線方向前側に移動させて入力軸2と出力軸4とを接続するように構成する。これにより、1速被駆動歯車G1’の強度を超えるような衝撃トルクが入力軸2に入力されたときには、当該衝撃トルクの一部を入力軸2から直接的に出力軸4に伝達される。この結果、1速被駆動ギヤG1’に掛かる衝撃トルクによる負荷が低減される。この結果、変速機1の大型化および重量増加を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、入力軸に入力されたトルクを減速歯車機構を介してカウンタ軸に伝達し、当該カウンタ軸に伝達されたトルクを変速歯車機構を介して出力軸に伝達するインプットリダクションタイプの変速機に関する。
特開平6−221381号公報(特許文献1)には、入力軸の回転駆動力を減速歯車列によって減速してカウンタ軸に伝達し、当該カウンタ軸に伝達された回転駆動力を各々異なる変速比を有するように構成された複数の変速歯車列によって出力軸側に伝達する所謂インプットリダクションタイプの変速機が記載されている。
当該変速機では、中速段を構成するギヤ列の同期装置をカウンタ軸に配置すると共に、低速段を構成するギヤ列の同期装置を出力軸に配置することにより、インプットリダクションタイプの変速機における変速操作の際の操作力軽減と歯打ち音によるギヤノイズの抑制との両立を図っている。
特開平6−221381号公報
ところで、上述したインプットリダクションタイプの変速機では、カウンタ軸が減速歯車列によって減速されて大きなトルクで駆動され、さらに各変速歯車列でそのギヤ比に応じてトルクが増幅されるため、出力軸上の歯車には大きなトルクが入力される。特に、急激なクラッチ接続を行った場合には、2倍近いトルクが当該歯車に入力されることになるため、出力軸上の歯車の歯幅や出力軸の軸径を大きく設定するなどして強度および剛性を確保する必要があり、変速機の大型化および重量増加を招くこととなり、変速機の小型軽量化という点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、インプットリダクションタイプの変速機において、小型軽量化に資する技術を提供することを目的とする。
本発明の変速機は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る変速機の好ましい形態によれば、入力軸と、当該入力軸と同軸状に配置された出力軸と、入力軸および出力軸に平行配置されたカウンタ軸と、入力軸に入力されたトルクを所定の減速比をもってカウンタ軸に伝達する減速歯車機構と、カウンタ軸に伝達されたトルクを変更可能な変速比をもって出力軸に伝達可能な変速歯車機構と、入力軸、出力軸およびカウンタ軸を回転可能に支持するケース部材と、入力軸に入力されたトルクが所定値以下の場合には、入力軸と出力軸との接続を解除し、入力軸に入力されたトルクが所定値を超えた場合には、入力軸と出力軸とを接続するように構成された接続解除手段と、を備えている。
本発明における「入力軸と出力軸とを接続する」態様としては、入力軸と出力軸とを滑りを伴って接続する態様の他、入力軸と出力軸とを滑りを伴わずに接続する態様を好適に包含する。また、本発明における「所定値」は、変速歯車機構を構成する歯車が疲労破壊および衝撃破壊を生ずることがない伝達トルクの許容値として規定される。
本発明によれば、変速歯車機構を構成する歯車の強度を超えるようなトルクが入力軸に入力されると、入力軸からカウンタ軸を介して出力軸にトルクを伝達する通常のトルク伝達経路と、入力軸から直接的に出力軸にトルクを伝達するトルク超過時のトルク伝達経路と、の両方でトルクを分担して伝達する構成であるため、変速歯車機構を構成する歯車の強度や剛性を向上するために歯幅を大きく設定したり、高強度鋼を使用したりする必要がない。これにより、変速機が大型化したり重量が増加したりすることを抑制することができる。
なお、本発明によれば、入力軸に所定値を超えるトルクが入力された場合であってもトルク伝達を中断することなく出力軸にトルクを伝達することができる。これにより、当該変速機が搭載される車両の発進時や変速時における動力性能の低下を抑制することができる。
本発明に係る変速機の更なる形態によれば、出力軸は、軸線方向に移動可能なようにケース部材に支持されている。そして、接続解除手段は、出力軸を入力軸側に移動して出力軸の一部を入力軸に当接させることにより、入力軸と出力軸とを摩擦接続するように構成されている。
本発明における「当接」とは、入力軸と出力軸とが直接当接する態様の他、入力軸と出力軸とが間接的に当接する態様を好適に包含する。なお、間接的に当接する態様としては、例えば、入力軸と出力軸とが摩擦材を介して当接する態様が考えられる。
本形態によれば、出力軸を入力軸側に軸方向移動させるのみであるため、入力軸と出力軸との接続を簡易な構成で実現することができる。
本発明に係る変速機の更なる形態によれば、入力軸と出力軸との当接部は、テーパー状に構成されている。本発明における「テーパー状に構成」とは、当接部が入力軸および出力軸の軸線方向に向かうに伴い径が漸減あるいは漸増する一対の傾斜面として構成される態様が該当する。
本形態によれば、入力軸と出力軸との当接面積を限られたスペース内で効率的に確保することができる。
本発明に係る変速機の更なる形態によれば、変速歯車機構は、カウンタ軸に配置された複数の駆動歯車と、当該複数の駆動歯車と噛み合うように出力軸に配置された複数の被駆動歯車と、を備えている。また、複数の駆動および被駆動歯車は、ヘリカルギヤとして構成されている。そして、接続解除手段は、ヘリカルギヤの噛み合いに伴い生じるスラスト力を利用して出力軸を入力軸側に移動するように構成されている。
本形態によれば、出力軸を入力軸側に移動するための作動機構を別途設ける必要がない。これにより、変速機の構造が複雑化することを抑制できる。
本発明に係る変速機の更なる形態によれば、複数の駆動歯車および複数の被駆動歯車のうち少なくとも最も大きな減速比を有する最大減速駆動歯車および最大減速被駆動歯車が、出力軸を入力軸側に移動させる方向のスラスト力を生ずる歯筋を有するように構成されている。
本発明における「最大減速駆動歯車および最大減速被駆動歯車」は、典型的には、1速駆動歯車および1速被駆動歯車がこれに該当する。
本形態によれば、最も大きなトルクが入力されるために、最も強度や剛性の向上が必要となる最大減速駆動歯車および最大減速被駆動歯車において、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
本発明に係る変速機の更なる形態によれば、接続解除手段は、弾性部材を有している。そして、弾性部材は、出力軸の入力軸側への移動を規制する方向の弾性力を出力軸に付勢可能なように構成されている。
本発明における弾性部材は、典型的には、コイルスプリングがこれに該当するが、皿バネや板バネ、あるいは、ゴムなどを好適に包含する。
本形態によれば、入力軸に入力されるトルクが所定値以下の場合に入力軸と出力軸との接続を解除する構成を簡易に確保することができる。
弾性部材によって出力軸の入力軸側への移動を規制する態様の本発明に係る変速機の更なる形態によれば、接続解除手段は、スラスト力が所定値よりも大きくなったときに弾性部材の弾性力に抗して出力軸を入力軸側に移動するように構成されている。
本形態によれば、弾性部材の弾性力とヘリカルギヤのスラスト力との関係のみによって出力軸の入力軸側への移動と移動の規制を行うことができる。これにより、入力軸に所定値を超えるトルクが入力された場合にトルク伝達を中断することなく出力軸にトルクを伝達することができる構造を簡易に確保することができる。
本発明によれば、インプットリダクションタイプの変速機において、小型軽量化に資する技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る変速機1の構成の概略を示す断面図である。 出力軸4の支持構造の詳細を示す説明図である。 出力軸4が入力軸2の内孔2aに支持された状態を拡大して示す説明図である。 駆動ギヤG1,G2,G3,G4,G6および被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’の噛合い状態を示す説明図である。 出力軸4がアダプタープレート16に支持された状態を拡大して示す説明図である。 入力軸に所定値より大きな衝撃トルクが入力された際のトルク伝達の様子を示す説明図である。 変形例の変速機100における出力軸104が入力軸102に支持された状態を拡大して示す説明図である。 入力軸102に取り付け固定されたリング状部材112の詳細を拡大して示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る変速機1は、図1に示すように、入力軸2と、入力軸2に同軸状に配置された出力軸4と、入力軸2および出力軸4に平行に配置されたカウンタ軸6と、入力軸2とカウンタ軸6とを接続する減速ギヤ機構RGMと、入力軸2またはカウンタ軸6と出力軸4とを接続する変速ギヤ機構TMと、これらを収容するケーシング8と、を備える。ケーシング8は、本発明における「ケース部材」に対応する実施構成の一例である。
なお、本実施の形態では、説明の便宜上、変速機1の長手方向における入力軸2が配置された側(図1における左側)を「前側」ないし「前方」として規定し、出力軸4が配置された側(図1における右側)を「後側」ないし「後方」として規定する。
入力軸2は、図示しないクラッチを介してエンジン(図示せず)からのトルクが入力される軸であり、図1および図2に示すように、ベアリングB1を介して後述するケーシング8のケース本体部14に回転可能に支持されている。入力軸2の後方部分(クラッチが配置される側とは反対側の部分)は、図2および図3に示すように、入力軸2の軸中心に同心状に内孔2aが形成され中空状に構成されている。また、入力軸2の後端部には、リダクションドライブギヤRGが一体形成されている。
出力軸4は、動力を出力するための軸であり、図2および図3に示すように、前側端部が入力軸2の内孔2a内にパイロットベアリングPBを介して回転可能に支持されると共に、図1および図2に示すように、後側部分がベアリングB4を介して後述するケーシング8のアダプタープレート16に回転可能に支持されている。
出力軸4の前側端面(入力軸2の内孔2aの底面に対向する面)には、図3に示すように、摩擦材12が貼付されている。また、出力軸4の後側端部には、図1および図2に示すように、プロペラシャフト11がスプライン嵌合などにより接続される。
カウンタ軸6は、図1および図2に示すように、前側端部がベアリングB2を介してケーシング8のケース本体部14に回転可能に支持されていると共に、後側端部がベアリングB3を介してケーシング8のアダプタープレート16に回転可能に支持されている。
また、カウンタ軸6の前側部分には、リダクションドライブギヤRGと噛み合うリダクションドリブンギヤRG’が一体形成されている。リダクションドリブンギヤRG’と、リダクションドライブギヤRGによって、減速ギヤ機構RGMが構成される。入力軸2に入力されたトルクは、当該減速ギヤ機構RGMによって所定の減速比をもってカウンタ軸6に伝達される。減速ギヤ機構RGMは、本発明における「減速歯車機構」に対応する実施構成の一例である。
変速ギヤ機構TMは、図1に示すように、カウンタ軸6に設けられた1速ないし4速および6速駆動ギヤG1,G2,G3,G4,G6と、当該1速ないし4速および6速駆動ギヤG1,G2,G3,G4,G6と噛み合うように出力軸4に設けられた1速ないし4速および6速被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’と、出力軸4およびカウンタ軸6に配置されたシンクロ装置S1,S2,S3と、を備えている。変速ギヤ機構TMは、本発明における「変速歯車機構」に対応する実施構成の一例である。
駆動ギヤG1,G2,G3,G4,G6のうち1速駆動ギヤG1、2速駆動ギヤG2および6速駆動ギヤG6は、カウンタ軸6に一体形成された固定歯車として構成されており、3速および4速駆動ギヤG3,G4は、カウンタ軸に回転自在に配置された遊転歯車として構成されている。
駆動ギヤG1は、図4に示すように、左捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)として構成されている。また、駆動ギヤG2ないしG4およびG6は、右捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)として構成されている。
即ち、カウンタ軸6の軸線を鉛直方向に向けて正面から見た場合に、駆動ギヤG1は歯筋がカウンタ軸6の軸線に対して左上がりの傾斜を有するように構成されており、駆動ギヤG2ないしG4およびG6は、歯筋がカウンタ軸6の軸線に対して右上がりの傾斜を有するように構成されている。
被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’のうち1速被駆動ギヤG1’、2速被駆動ギヤG2’および6速被駆動ギヤG6’は、出力軸4に回転自在に配置された遊転ギヤとして構成されており、3速および4速被駆動ギヤG3’,G4’は、出力軸4に一体形成された固定歯車として構成されている。
被駆動ギヤG1’は、図4に示すように、右捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)として構成されている。また、被駆動ギヤG2’ないしG4’およびG6’は、左捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)として構成されている。
即ち、出力軸4の軸線を鉛直方向に向けて正面から見た場合に、被駆動ギヤG1’は歯筋が出力軸4の軸線に対して右上がりの傾斜を有するように構成されており、被駆動ギヤG2’ないしG4’およびG6’は、歯筋が出力軸4の軸線に対して左上がりの傾斜を有するように構成されている。
図1に示すように、シンクロ機構S1,S2は、それぞれ出力軸4の6速被駆動ギヤG6’とリダクションドライブギヤRGとの間、および、1速被駆動ギヤG1’と2速駆動ギヤG2’との間に対応する位置に配置され、シンクロ装置S2は、カウンタ軸6の3速駆動ギヤG3と4速駆動ギヤG4との間に対応する位置に配置される。
シンクロ装置S1,S2,S3によって、遊転歯車として構成された1速被駆動ギヤG1’、2速被駆動ギヤG2’、6速被駆動ギヤG6’、3速駆動ギヤG3および4速駆動ギヤG4のいずれかが出力軸4あるいはカウンタ軸6に固定されることにより、カウンタ軸6に伝達されたトルクが各変速段に応じて設定された変速比をもって出力軸4に伝達される。
なお、シンクロ装置S1は、入力軸2と出力軸4とを直結するように構成されている。入力軸2と出力軸4とが直結されることにより、入力軸に入力されたトルクがそのまま出力軸4に伝達される。当該入力軸2と出力軸4とが直結された状態が5速に相当する。
ケーシング8は、図1に示すように、ケース本体部14と、アダプタープレート16と、エクステンションケース18と、を備えている。アダプタープレート16には、図2に示すように、ベアリングB3,B4を取り付けるための取付孔22,24が形成されている。
取付孔24は、図5に示すように、小径孔24aと、大径孔24bと、を備える段付き孔として構成されている。小径孔24aは、アダプタープレート16の前側端面(出力軸4の軸線方向を向く端面のうち前側(図5の左側)の端面)に開口するよう形成されている。
大径孔24bは、アダプタープレート16の後側端面(出力軸4の軸線方向を向く端面のうち後側(図5の後側)の端面)に開口するよう構成されている。大径孔24bの内径は、ベアリングB4の外径とほぼ同じ大きさか若干大きく形成されている。
また、大径孔24bには、図5に示すように、環状凹溝26が形成されている。環状凹溝26は、アダプタープレート16の後側端面寄りに配置されている。環状凹溝26の幅(出力軸4の軸方向に沿う方向の長さ)は、後述するスナップリングSRの厚みよりも大きくなるように構成されている。
こうして構成された取付孔24へのベアリングB4の取り付けは、以下のように行われる。まず、大径孔24bの開口(図5の右側)からコイルスプリングSPRを挿入し、大径孔24bの底面(大径孔24bと小径孔24aとの接続段部)に着座させる。
次に、ベアリングB4を大径孔24bの開口(図5の右側)から挿入する。ここで、ベアリングB4の外周面には、図5に示すように、切欠きB4aが形成されており、当該切欠きB4aにスナップリングSRが係合されている。切欠きB4aは、スナップリングSRが縮径できるような深さを有するように形成されている。ベアリングB4は、スナップリングSRが係合された状態で大径孔24bに挿入される。
なお、ベアリングB4は、ベアリングB4の前側端面(出力軸4の軸線方向を向く端面のうち前側(図5の左側)の端面)がコイルスプリングSPRに当接すると共に、スナップリングSRが環状凹溝26に係合するように取付孔24に装着される。
最後に、ベアリングB4が大径孔24bの開口から抜け出ることを防止するために、図5に示すように、ベアリングリテーナBRTをアダプタープレート16に取り付ける。コイルスプリングSPRは、本発明における「弾性部材」に対応する実施構成の一例である。
こうしてベアリングB4は、図5に示すように、コイルスプリングSPRによってアダプタープレート16の後側端面に向けて付勢された状態で取付孔24に取り付けられる。なお、ベアリングB4は、環状凹溝26の幅(出力軸4の軸方向に沿う方向の長さ)の範囲内において軸線方向に移動可能な状態となっている。即ち、ベアリングB4を介して出力軸4が軸線方向後側に付勢された状態かつ軸線方向前側に移動可能な状態でアダプタープレート16に支持されることになる。
ここで、コイルスプリングSPRは、入力軸2に入力され減速ギヤ機構RGMの減速比および1速駆動ギヤG1と1速被駆動ギヤG1’との減速比により増幅された衝撃トルクによるスラスト力が出力軸4に作用した際に圧縮される荷重特性を有するように構成されている。なお、衝撃トルクとは、本発明の実施の形態に係る変速機1が車両に搭載され、当該車両の発進時にクラッチが急激に接続されたことに伴って入力軸2に入力されるトルクとして規定される。
次に、こうして構成された変速機1の動作、特に、当該変速機1が車両に搭載され、車両の発進時にクラッチが急激に接続されたことに伴って、入力軸2に所定値を超える衝撃トルクが入力された場合の動作について説明する。ここで、所定値は、1速被駆動ギヤG1’が伝達可能な伝達許容トルクを入力軸2上のトルクに換算した値よりも若干小さい値として規定される。
なお、本実施の形態では、車両が前進走行する際には、入力軸2は図4の下側から軸線方向に見て反時計回りに回転し、カウンタ軸6は図4の下側から軸線方向に見て時計回りに回転する。また、車両の発進時においては、シンクロ装置S2によって1速被駆動ギヤG1’が出力軸4に固定されている。
入力軸2に所定値を超える衝撃トルクが入力されると、図6の実線矢印で示すように、当該トルクは減速ギヤ機構RGMを介してカウンタ軸6に伝達され、カウンタ軸6から1速駆動ギヤG1および1速被駆動ギヤG1’を介して出力軸4に伝達される。
ここで、1速駆動ギヤG1と1速被駆動ギヤG1’との噛合いにより出力軸4には、衝撃トルクによるスラスト力が作用する。当該スラスト力は、出力軸4を軸線方向前側(図3の左側)に移動させるように作用する。出力軸4は、当該スラスト力によりコイルスプリングSPRを圧縮しながら軸線方向前側に移動される。
この出力軸4の軸線方向前側の移動により、出力軸4の前側端部に貼付した摩擦材12が入力軸2の内孔2aの底面に当接する。これにより、入力軸2と出力軸4とが摩擦接続され、図6の破線矢印で示すように、入力軸2に入力された衝撃トルクの一部が入力軸2から直接的に出力軸4に伝達される。
この結果、1速被駆動ギヤG1’に掛かる衝撃トルクによる負荷が低減される。したがって、1速被駆動ギヤG1’の強度および剛性を向上するために、1速被駆動ギヤG1’の歯幅を大きく設定したり、高強度鋼を使用したり、あるいは、高周波焼入れやショットピーニングなどの特別な表面処理を行ったりする必要がない。
なお、入力軸2に入力されるトルクが所定値以下になると、コイルスプリングSPRのバネ力によって出力軸4は軸線方向後側(図4の右側)に移動されて、通常の位置に戻される。
なお、変速機1が1速段から他の変速段に変速されると、出力軸4には当該出力軸4を軸線方向後側(図3の右側)に移動させるようなスラスト力が作用するため、これによっても、出力軸4は通常の位置に確実に戻されることになる。
ここで、1速駆動ギヤG1と1速被駆動ギヤG1’との噛合いによって生じる衝撃トルクに起因するスラスト力により、出力軸4がコイルスプリングSPRを圧縮しながら軸線方向前側に移動されると共に、コイルスプリングSPRのバネ力や、他の変速段に変速されたときに当該他の変速段を構成する駆動ギヤG(G2,G3,G4,G6)および被駆動ギヤG’(G1’,G2’,G3’,G4’,G6’)の噛合いによって生じるスラスト力により、出力軸4が軸線方向後側に移動される構成は、本発明における「接続解除手段」に対応する実施構成の一例である。
本実施形態では、コイルスプリングSPRによって出力軸4を軸線方向における通常の位置に戻す構成としたが、これに限らない。例えば、皿バネや板バネを用いる構成としても良い。
本実施の形態では、被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’のうち1速被駆動ギヤG1’のみ右捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)に構成したが、これに限らない。例えば、被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’の全て、あるいは、被駆動ギヤG1’,G2’,G3’,G4’,G6’のいずれか2つないし4つを右捩じれとなるはす歯歯車(ヘリカルギヤ)に構成しても良い。
本実施形態では、1速駆動ギヤG1と1速被駆動ギヤG1’の噛合いにより生ずるスラスト力のみによって出力軸4を軸線方向に移動する構成としたが、これに限らない。例えば、当該スラスト力と電磁力との両方によって出力軸4を軸線方向に移動する構成や、電磁力のみにより出力軸4を軸線方向に移動する構成が考えられる。
電磁力を用いて出力軸4を軸線方向に移動する構成の場合には、例えば、入力軸2の内孔2aの底面および出力軸4の前側端面(内孔2aの底面に対向する面)に電磁石などを設置して、当該電磁石の電磁力により出力軸4を軸線方向に移動する構成とすれば良い。
本実施形態では、1速被駆動ギヤG1’が伝達可能な伝達許容トルクを入力軸2上のトルクに換算した値よりも若干小さい値を所定値としたが、これに限らない。即ち、他の被駆動ギヤG2’,G3’,G4’,G6’のいずれかが伝達可能な伝達許容トルクを入力軸2上のトルクに換算した値よりも若干小さい値を所定値としても良い。
本実施形態では、入力軸2と出力軸4とを摩擦接続する構成としたが、これに限らない。例えば、入力軸2に凹部または凸部を設けると共に、出力軸4にこれと係合する凸部または凹部を設け、入力軸2と出力軸4とが、これら凹凸の係合により接続される構成としても良い。
本実施形態では、出力軸4の前側端面(入力軸2の内孔2aの底面に対向する面)を入力軸2の内孔2aの底面に当接させる構成としたが、これに限らない。例えば、図7の変形例の変速機100に例示するように、出力軸104を内孔102aに取り付け固定したリング状部材112に当接させる構成としても良い。
入力軸102の内孔102aは、図7に示すように、開口側(図7の右側)に大径部102bを有している。即ち、内孔102aは、段付き孔として構成されている。リング状部材112の内周面は、図8に示すように、テーパー状に形成されている。即ち、リング状部材112の内周面は、軸線方向に向かって内径が漸減する傾斜面112aを有している。
出力軸104は、図7および図8に示すように、リング状部材112の傾斜面112aに当接するように構成された傾斜面104aを有している。
こうして構成された変形例の変速機100では、入力軸2に所定値を超える衝撃トルクが入力されると、出力軸4が当該衝撃トルクによるスラスト力によってコイルスプリングSPRを圧縮しながら軸線方向前側(図7および図8の左側)に移動される。
当該出力軸4の軸線方向前側の移動により、出力軸4の傾斜面104aと入力軸102に取り付け固定されたリング状部材112の傾斜面112aに当接する。これにより、入力軸102と出力軸104とが摩擦接続されことになり、入力軸102に入力された衝撃トルクの一部が入力軸102から直接的に出力軸104に伝達される。
この結果、1速被駆動ギヤG1’に掛かる衝撃トルクによる負荷が低減される。したがって、変形例の変速機100においても、1速被駆動ギヤG1’の強度および剛性を向上するために、1速被駆動ギヤG1’の歯幅を大きく設定したり、高強度鋼を使用したり、あるいは、高周波焼入れやショットピーニングなどの特別な表面処理を行ったりする必要がない。
変形例の変速機100では、入力軸102にリング状部材112を取り付け固定する構成としたが、これに限らない。例えば、リング状部材112は有さず、入力軸102自体に傾斜面を備える構成としても良い。
本実施形態および上述した変形例では、コイルスプリングSPRのバネ力によって出力軸4を軸線方向後側(図4の右側)に移動させる構成としたが、これに限らない。例えば、皿バネや板バネのバネ力、あるいは、ゴムの弾性力(復元力)によって出力軸4を軸線方向後側(図4の右側)に移動させる構成としても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 変速機(変速機)
2 入力軸(入力軸)
2a 内孔
4 出力軸(出力軸)
6 カウンタ軸(カウンタ軸)
8 ケーシング(ケース部材)
11 プロペラシャフト
12 摩擦材
14 ケース本体部
16 アダプタープレート
18 エクステンションケース
22 取付孔
24 取付孔
24a 小径孔
24b 大径孔
26 環状凹溝
100 変速機(変速機)
102 入力軸(入力軸)
102a 内孔
102b 大径部
104 出力軸
104a 傾斜面
112 リング状部材
112a 傾斜面
B1 ベアリング
B2 ベアリング
B3 ベアリング
B4 ベアリング
B4a 切欠き
RGM 減速ギヤ機構(減速歯車機構)
TM 変速ギヤ機構(変速歯車機構)
RG リダクションドライブギヤ
RG’ リダクションドリブンギヤ
PB パイロットベアリング
G1 1速駆動ギヤ
G2 2速駆動ギヤ
G3 3速駆動ギヤ
G4 4速駆動ギヤ
G6 6速駆動ギヤ
G1’ 1速被駆動ギヤ
G2’ 2速被駆動ギヤ
G3’ 3速被駆動ギヤ
G4’ 4速被駆動ギヤ
G6’ 6速被駆動ギヤ
S1 シンクロ機構
S2 シンクロ機構
S3 シンクロ機構
SPR コイルスプリング(弾性部材)
SR スナップリング
BRT ベアリングリテーナ

Claims (7)

  1. 入力軸と、
    該入力軸と同軸状に配置された出力軸と、
    前記入力軸および前記出力軸に平行配置されたカウンタ軸と、
    前記入力軸に入力されたトルクを所定の減速比をもって前記カウンタ軸に伝達する減速歯車機構と、
    前記カウンタ軸に伝達された前記トルクを変更可能な変速比をもって前記出力軸に伝達可能な変速歯車機構と、
    前記入力軸、前記出力軸および前記カウンタ軸を回転可能に支持するケース部材と、
    前記入力軸に入力されたトルクが所定値以下の場合には、前記入力軸と前記出力軸との接続を解除し、前記入力軸に入力されたトルクが所定値を超えた場合には、前記入力軸と前記出力軸とを接続するよう構成された接続解除手段と、
    を備える変速機。
  2. 前記出力軸は、軸線方向に移動可能なように前記ケース部材に支持されており、
    前記接続解除手段は、前記出力軸を前記入力軸側に移動して前記出力軸の一部を前記入力軸に当接させることにより、前記入力軸と前記出力軸とを摩擦接続するよう構成されている
    請求項1に記載の変速機。
  3. 前記入力軸と前記出力軸との当接部は、テーパー状に構成されている請求項2に記載の変速機。
  4. 前記変速歯車機構は、前記カウンタ軸に配置された複数の駆動歯車と、前記複数の駆動歯車と噛み合うよう前記出力軸に配置された複数の被駆動歯車と、を備えており、
    前記複数の駆動および被駆動歯車は、ヘリカルギヤとして構成されており、
    前記接続解除手段は、前記ヘリカルギヤの噛み合いに伴い生じるスラスト力を利用して前記出力軸を前記入力軸側に移動するよう構成されている
    請求項2または3に記載の変速機。
  5. 前記複数の駆動歯車および前記複数の被駆動歯車のうち少なくとも最も大きな減速比を有する最大減速駆動歯車および最大減速被駆動歯車が、前記出力軸を前記入力軸側に移動させる方向のスラスト力を生ずる歯筋を有するよう構成されている
    請求項4に記載の変速機。
  6. 前記接続解除手段は、弾性部材を有しており、
    該弾性部材は、前記出力軸の前記入力軸側への移動を規制する方向の弾性力を前記出力軸に付勢可能なように構成されている
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載の変速機。
  7. 前記接続解除手段は、前記スラスト力が所定値よりも大きくなったときに前記弾性部材の弾性力に抗して前記出力軸を前記入力軸側に移動するよう構成されている
    請求項4または5に係る請求項6に記載の変速機。
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