JP2005003057A - 手動変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントエンジン・リアドライブ型の車両で、シフトレバーを車両前後方向に操作することで、直結変速段とオーバードライブ変速段との切換を行うものにおいて、シフトレバー操作に対し、簡単なリンク機構を介して変速を実行するよう構成するとともに、変速機の出力軸に発生するスラスト荷重を効率良く変速機ハウジングに吸収させて、ギヤノイズなどの騒音を防止する。
【解決手段】変速機1は、シフトレバー11を車両前後方向に操作することで、1つのハブスリーブ6eを車両前後方向に移動させ、これにより、直結変速段とオーバードライブ変速段とが切換え可能となるよう構成される。また、このハブスリーブ6eを支持するクラッチハブ6aと、これの後方側に配置された6速用入力ギヤ19との間の出力軸4にフランジ部20を設けるとともに、フランジ部20の前方側でクラッチハブ6aの後方側側面との間に嵌合部材21を配置させる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントエンジン・リアドライブのレイアウトを有する車両のパワートレインに適応される手動変速機において、オーバードライブギヤを設定した技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特許文献1に記載するように、フロントエンジン・リアドライブ(FR)のレイアウトを適用した自動車において、手動変速機を車両の前後方向に配置したものは周知である。
特許文献1記載の手動変速機の構造を具体的に説明すると、図7に示すように、変速機1は、この変速機1の変速機ハウジング2内に、エンジン出力軸(図示せず)にクラッチ機構(図示せず)を介して接続された入力軸3と、入力軸3の後方側で、入力軸3と同軸上に配置される出力軸(メインシャフト)4とが設けられ、更に、出力軸に対し平行に設けられたカウンター軸5とが設けられている。
そして、入力軸3の後端部と、カウンター軸5の前端部とには、互いに噛み合うメインドライブギヤ3aと入力ギヤ5aとが夫々一体的に設けられ、これらのギヤ3a、5aを介して、入力軸3の回転がカウンタ軸5に常時伝達される。
上記カウンター軸5と上記メインシャフト4との間には、一対のサードギヤ5b、4b等、複数の変速用ギヤ列と同期噛合機構6(最前部の歯車列及び同期噛合機構のみに符号を付す)とが設けられており、図示しないシフトレバーの操作時にシフトロッド7ないし同期噛合機構6などを介して出力軸4に至る回転伝達経路が選択的に切換えられるように構成されている。
同期噛合機構6は、入力軸3と出力軸4とを直結する直結変速段(4速段)と3速段とを選択可能に変速可能とするものであって、直結変速段や3速段を設定可能となるために、メインドライブギヤ3aとサードギヤ4bには、出力軸4の前端部にスプラインにより嵌合されたクラッチハブ6aを挟んで対応するクラッチコーン6bとクラッチコーン6cとが夫々連結固定されている。また、クラッチハブ6aの外周側には、ハブスリーブ6eが、クラッチハブ6aに対して車両前後方向に変位可能に支持されている。これにより、シフトロッド7の移動により、ハブスリーブ6eが前方に変位すると、クラッチコーン6bとハブクラッチ6a及び出力軸4とが連結されて直結変速段による走行が行われ、ハブスリーブ6eが後方に変位すると、クラッチコーン6cとハブクラッチ6a及び出力軸4とが連結されて3速段による走行が行われるよう構成される。
また、上記入力軸3のメインドライブギヤ3aより前方部は、テ―パーベアリング8を介して変速機ハウジング2の前部壁に回転自在に支持されている。
また、出力軸4の前端部4aは、ローラニードルベアリング9を介して、入力軸3の後端部に、入力軸3に対して回転自在に支持されており、更に、クラッチコーン6bには、その内周側がクラッチハブ6a側に延設してクラッチハブ6aとスラストニードルベアリング10を介して接触する突設部6dが形成されている。
【0003】
このような構成により、エンジンブレーキ使用時等における回転力が後輪(図示せず)からエンジン側に伝達された場合、後輪側から出力軸までの図示しない動力伝達機構や、あるいはヘリカルギヤで噛合わされる手動変速機の各種ギヤにより、出力軸4には、入力軸3側を指向するスラスト荷重が作用するが、こうしたスラスト荷重をテーパーベアリング8で受けることができる。
つまり、出力軸4に作用する入力軸3側を指向するスラスト荷重は、クラッチハブ6aの後端面と接する出力軸4の垂直面3bを介して、クラッチハブ6aに入力される。その後、スラスト荷重は、突設部6dとクラッチハブ6aの前方側面とを互いに回転自在に接触させるスラストニードルベアリング10からクラッチコーン6bを介して入力軸3に入力された後、最終的にテーパーベアリング8により変速機ハウジング2で吸収させることになる。
これにより、スラスト荷重による負荷を、最終的に、変速機1のギヤや軸で吸収させないよう構成できるので、大きなスラスト荷重が長時間に亘って作用することに起因したギヤや軸のへたり(変形)を防止でき、こうしたへたりによるギヤ間や軸間の隙によって発生するギヤノイズ等の騒音を防止している。
【0004】
一方、特許文献2によれば、手動変速機において、1速段から直結段としての5速段と、5速段より高速段であるオーバードライブ変速段としての6速段と、後退変速段(リバース変速段)とを設定するとともに、1つの同期噛合機構とこれを動作させる1つのシフトロッドとにより、5速段と後退変速段とを切換えるよう構成した技術が開示されており、このようにオーバードライブ変速段を設けることでドライビング性能を向上させている。また、この特許文献においては、この6速段用の変速機構は、直結変速段の同期噛合機構の位置とは全く別の位置に設けるとともに、この6速段の切換を、直結変速段と後退変速段とを切換えるシフトロッドとは別のシフトロッドにより行う点が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実公平5−36123号公報
【特許文献2】
特開平7−91540号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2のように、直結変速段の変速とオーバードライブ変速段の変速とを同じ同期噛合機構で行わない場合には、構造が非常に複雑になるといった問題がある。
つまり、車室内にシフトレバーを突出して配置する変速操作機構において、乗員が、直結変速段とオーバードライブ変速段とを切換える時には、変速操作性の観点からシフトレバーのシフト方向を略車両前後方向に沿った方向で行うことが望ましい。そして、このようなシフトレバーの略車両前後方向の操作に合わせて、同期噛合機構のハブスリーブも略車両前後方向に変位させることで、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速が可能となるよう構成すると、シフトレバーとハブスリーブとをリンクするリンク機構の構成の簡略化が図れる。
しかしながら、上述の特許文献2に記載されるような技術では、直結変速段の変速とオーバードライブ変速段の変速とを同じ同期噛合機構で行うものではなく、オーバードライブ変速段の変速機構は、直結変速段の変速機構とは全く異なる位置に設け、別々のリンク機構によりそれぞれを動作させており、構成が複雑になってしまう。
そこで、このような問題に対し、図7において、クラッチコーン6bを介した入力軸3と出力軸4との直結状態を直結変速段とする構造は変更せずに、サードギヤ4b、5bのみを、これに代えて、オーバードライブ変速段用のギヤに変更し、同一のハブスリーブ6eで、直結変速段とオーバードライブ変速段とを切換え可能に構成すれことが考えられる。
【0008】
しかしながら、このように構成した場合、新たに次のような問題が生じる。
つまり、サードギヤ4b、5bを、オーバードライブギヤに置換するためには、図7で示されるサードギヤ5bの外径よりも大きい外径を有するギヤをカウンター軸5のオーバードライブギヤとする一方、図7で示されるサードギヤ4bの外径よりも小さい外径を有するギヤを出力軸に遊嵌されるオーバードライブギヤとする必要がある。これに伴い、当然ながら、出力軸4に遊嵌されるオーバードライブギヤの内径も小径とせざるを得ない。
このようにオーバードライブギヤの内径を小さくすることにより、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を簡単なリンク機構で実現できるが、一方、クラッチハブ6aの後端面と、これに接触する出力軸4の軸方向に対して垂直な面3bとの接触面積は、極めて小さくなる。上述したように、この垂直面3bは、エンジンブレーキ使用時等に出力軸4に作用するスラスト荷重をクラッチハブ6aに入力させる機能を有している。従って、この垂直面3bの面積が極めて小さくなると、出力軸4に作用入力された全スラスト荷重を、確実にクラッチハブ6aに伝達することはできず、延いてはテーパーベアリング8にも伝達することは出来ないため、スラスト荷重によるギヤや軸のへたりが生じてギヤ間等に隙が発生し、これに起因するギヤノイズ等を防止することは困難である。
【0009】
つまり、フロントエンジン・リアドライブのレイアウトを採用した車両の手動変速機を、縦置き(長さ方向が車両前後方向に平行となるよう)に設置するとともに、当該手動変速機の直結変速段とオーバードライブ変速段との変速方向も略車両前後方向と同じにした場合において、単純に、同一のハブスリーブを略車両前後方向に変位させて、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を行うよう構成するだけでは、エンジンブレーキ時等により発生するスラスト荷重による騒音を確実に防止できないといった問題があった。
【0010】
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、オーバードライブ変速段が設定される手動変速機を、車両に縦置きに設置する場合において、シフトレバーの車両前後方向の変速操作に合わせて、同一のハブスリーブを車両前後方向に変位させることで、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を簡単な構成で行うことを可能とするとともに、このような簡単な構造において問題となる出力軸のスラスト荷重に伴うギヤノイズ等の騒音を、確実に防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、フロントエンジン・リアドライブ型の車両に車載されたエンジンからトルクを入力するとともに、車両前後方向に沿って配置された入力軸と、該入力軸に対して、後方且つ同軸上で直列に配置され、該入力軸の車両前後方向における後端部に対して回転自在に支持される出力軸と、上記入力軸及び上記出力軸に対して平行に配設され、該入力軸の後端部の駆動ギヤと常時噛み合うことにより、該入力軸と同期して回転するカウンター軸と、上記出力軸に対しスプライン嵌合により固定されるクラッチハブと、該クラッチハブの外周側に配置され、該クラッチハブに対して車両前後方向に変位可能に支持されるハブスリーブと、上記入力軸と上記出力軸とを直結する直結変速段を設定すべく、該ハブスリーブを前方に変位させることにより、該クラッチハブと上記入力軸とを連結可能に構成された第1同期機構と、上記クラッチハブの後方側の上記出力軸に対し、回転自在に支持されるとともに、上記カウンター軸の所定のギヤと噛み合うことにより、直結変速段よりも高速段となるオーバードライブ変速段を設定可能とする変速ギヤと、オーバードライブ変速段を設定すべく、上記第1同期機構よりも車両後方側に配置され、上記ハブスリーブを後方に変位させることにより、該クラッチハブと上記変速ギヤとを連結可能に構成された第2同期機構と、車室内に配置されたシフトレバーを略車両前後方向に操作することで、直結段とオーバードライブギヤとの間の変速操作が行われるよう構成された変速操作機構と、上記シフトレバーの変速操作により、上記第1同期機構による上記クラッチハブと上記入力軸との連結、あるいは上記第2同期機構による上記クラッチハブと上記変速ギヤとの連結を、選択的に切換え可能となるように、上記シフトレバーと上記ハブスリーブとを連結可能にリンクするリンク機構と、上記出力軸から上記クラッチハブを介して上記入力軸に伝達されるスラスト荷重を変速機ハウジングに伝達可能となるように、上記入力軸を該変速機ハウジングに回転自在に支持するベアリングとを備えた手動変速装置において、上記変速ギヤの内径は、該変速ギヤの支持位置よりも前方側の上記出力軸の外径よりも大きくなるよう形成されるとともに、上記出力軸における上記クラッチハブより後方側で上記変速ギヤの後方部より前方側の所定位置に、該変速ギヤの内径よりも小さく形成されるフランジ部と、該フランジ部と上記クラッチハブの後端面との間に配置され、上記変速ギヤの内径よりも大きい外径を有すとともに、上記フランジ部の外径よりも小さい内径を有し、上記出力軸に対し嵌合可能な嵌合部材とを備えたことを特徴としている。
【0012】
このような構成により、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を、車室内のシフトレバーを略車両前後方向にシフトさせて行うことにより、操作性を向上できる。また、こうした手動変速機を車両に縦置きに設置する場合において、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を行う際には、変速操作機構による略車両前後方向の操作に合わせて、同一のハブスリーブを略車両前後方向に変位させることで変速動作を行うため、シフトレバーとハブスリーブとをリンクするリンク機構を簡単に構成できる。また、同時に、このような操作性を向上し、且つ簡単に構成された変速機において、出力軸のスラスト荷重に伴うギヤノイズ等の騒音に対しても確実に防止できる。
具体的には、シフトレバーによる直結変速段とオーバードライブ変速段との切換を、略車両前後方向をシフト方向として操作できるため、乗員による変速操作性を向上できる。
また、手動変速機を車両に縦置きに設置した場合において、直結変速段とオーバードライブ変速との変速の際には、車室内のシフトレバーによる略車両前後方向の操作に合わせて、ハブスリーブを略車両前後方向に変位させるようにリンク機構を構成する。これにより、リンク機構を簡単に構成できる。
更に、本発明では、このように変速時の操作性を確保しつつ簡単に構成した手動変速機において、クラッチハブの前方側の出力軸に、オーバードライブ変速段を設定する変速ギヤの内径より小さい内径を有するフランジ部を固定するとともに、変速ギヤの内径よりも大きい外径を有すとともに、フランジ部の外径よりも小さい内径を有する、出力軸に嵌合可能な嵌合部材を、フランジ部とクラッチハブの後端面との間に配置している。これにより、エンジンブレーキ時などで生じ、出力軸に作用する入力軸側を指向したスラスト荷重を、フランジ部と嵌合部材とを介してクラッチハブに確実に伝達し、こうしてクラッチハブに入力されたスラスト荷重を、入力軸を介してテーパーベアリング8に伝達して変速機ハウジングで吸収させることが可能となる。これにより、スラスト荷重に起因してギヤ間等に隙ができ、ギヤノイズなどの騒音が発生することを確実に防止できる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1において、上記クラッチハブの後端側面に凹部が形成されるとともに、上記嵌合部材は、該凹部内に配置されることを特徴としている。
このような構成により、出力軸に嵌合部材を嵌合させる場合に、嵌合部材をクラッチハブの後端側面に形成した凹部内に収納するよう配置できるので、出力軸の長さが全体的に長くなり、変速機が大型化するといった不具合を防止でき、コンパクト化が図れる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2において、上記嵌合部材は、上記出力軸の軸方向から見て、略C字状に形成されることを特徴としている。
このような構成により、嵌合部材の組付性を向上できる。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1において、上記変速ギヤは、上記出力軸に対して、該出力軸の外周に設けられる変速ギヤ用ベアリングを介して支持されるとともに、該変速ギヤ用ベアリングは、上記フランジ部の後方に配設されることを特徴としている。
このような構成により、変速ギヤを支持するベアリングを、フランジの後方にコンパクトに配置させることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項4において、上記変速ギヤ用ベアリングは、上記出力軸に取付け可能となるように、周方向の一部が分断可能に構成されることを特徴としている。
このような構成により、変速ギヤを支持するベアリングの組付性を向上できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態において、上述した従来の変速機を示す図7と同じ部分を示すものについては、同じ符号を付している。
【0019】
(全体構成)
図1に示すように、本発明に係る変速機1は、1速段から直結変速段としての5速段までと、オーバードライブ変速段としての6速段と、リバース用の変速段とを有した手動変速機であり、フロントエンジン・リアドライブ型のパワートレイン機構を備えた車両(図示せず)に搭載される。つまり、エンジンルーム(図示せず)には、その出力軸(図示せず)の延出方向が車両前後方向に沿うようエンジン(図示せず)が配置され、その後方に、変速機1が配置される。変速機1は、エンジンの出力軸に対しクラッチ機構(図示せず)を介して接続可能に設けられる入力軸3と、入力軸3の直ぐ後方、且つ入力軸3と同軸上で、入力軸3に対して回転自在に設けられる出力軸4とを備えており、エンジンの出力軸と同様に、これらの入力軸3及び出力軸4も、車両前後方向に沿って配置されている。
出力軸4の後方には、出力軸4に連結され、車両前後方向に延びる図示しないプロペラシャフトが配置されており、エンジンの出力軸、変速機1の入力軸3、出力軸4、プロペラシャフトとは、車幅方向の略中心に位置している。
【0020】
また、プロペラシャフトの後方側は、図示しない差動機構に連結されており、差動機構ではプロペラシャフトの回転を車幅方向の左右に延出するドライブシャフト(図示せず)を介して後輪(図示せず)に伝達するよう構成されており、これにより後輪は回転可能となる。
【0021】
変速機1の出力軸4には、各変速段を選択可能に動作する同期噛合機構6が複数設けられるとともに、出力軸4の略下方側には、各変速段を担う複数の変速段用出力ギヤが形成されたカウンター軸5が、出力軸4と平行に配置されている。
【0022】
また、変速機1の後方側の鉛直方向上部には、シフトレバー11が車室12内において上方に突出するように設けられており、シフトレバー11の下部は、軸受13aに支持されたロッド13が固定されており、これにより、シフトレバー11は揺動可能となる。また、ロッド13は、車室12内ではブーツ13bにより保護されており、これらのシフトレバー11及びロッド13等により、変速操作機構14は構成される。
【0023】
図2は、車室内から見たシフトレバー11の操作方向を模式的に示したもので、シフトレバー11を車両前後方向(図2のF⇔R方向)に操作して行うシフト方向の変速操作と、シフトレバー11を車幅方向(図2の)L⇔R方向)に操作して行うセレクト方向の変速操作とにより、乗員は要求する変速段を設定可能となる。
具体的には、シフト方向の変速操作として、5速段−6速段間と、その左隣りに設定された3速段−4速段間と、その左隣りに設定された1速段−2速段間との変速操作がある。また、セレクト方向の変速操作としては、5速段あるいは6速段と他の変速段との間、3速段あるいは4速段と他の変速段との間、1速段あるいは2速段と他の変速段との間、及びR(リバース、つまり後進)と他の変速段との間の変速操作がある。
また、3速段と4速段とのシフト方向における中間位置は、ニュートラルに設定されている。
【0024】
ロッド13の下端部は、シフトコントロールロッド15aに接続されており、シフトコントロールロッド15aの前端部は、これより上方側に位置する4本の各シフトロッド7(但し、この内、1本しか図示せず)の後端部とリンク可能に位置している。この4本のシフトロッド7は、それぞれ、5速段と6速段とを切換えるシフトロッド7と、3速段と4速段とを切換えるシフトロッド7と、1速段と2速段とを切換えるシフトロッド7と、リバース変速段を切換えるシフトロッド7である。これにより、乗員がシフトレバー11を操作して、シフトコントロールロッド15aが回動すると、シフトコントロールロッド15aの先端で上方に延設されたリンクロッド(図示せず)もコントロールロッド15aを軸心として回動され、4本のシフトロッド7の内、1本のシフトロッド7とリンクすることになる。この状態から、シフトレバー11が操作されて、更にシフトコントロールロッド15aの前端部が前方あるいは後方に変位すると、リンクされたシフトロッド7も前方、後方に変位する。この場合において、5速段と6速段との変速を行うシフトロッド7の略車両前後方向の変位に対し、この動作を反転させる機構(図示せず)が更に設けられており、この機構を介してシフトフォーク7aを略車両前後方向に変位させている。これにより、シフトレバー11が略車両前方に操作されると、シフトコントロールロッド15a及びシフトロッド7は略後方に変位されるが、シフトフォーク7aは略車両前方(入力軸3側)に変位する。一方、シフトレバー11が略車両後方に操作されると、シフトコントロールロッド15a及びシフトロッド7が略前方に変位されるが、シフトフォーク7aは、略車両後方(出力軸4の後端側)に変位する。
尚、請求項1記載のリンク機構15は、これらのシフトコントロールロッド15a及びシフトロッド7、シフトフォーク7a等から構成されている。
【0025】
また、乗員がこのような変速操作を行う前には、車室内のクラッチペダル(図示せず)を操作して、クラッチ機構によりエンジンの出力軸と入力軸3とを切断状態にしておく必要があり、このようなクラッチ操作の後、乗員によるシフトレバー11操作が可能となる。そして、変速操作後、乗員がクラッチ機構によりエンジンの出力軸と入力軸とを連結させることにより、エンジンのトルクが変速機1を介して後輪に伝達される。
【0026】
図3は、図2において、出力軸4の前端部4a付近を具体的に説明する断面図であり、以下に本実施形態における基本的な変速機構の構造について説明する。
入力軸3の後部は、変速機ハウジング2の軸受部15により軸支されるとともに、テーパーベアリング8(請求項1記載のベアリングに相当)により入力軸3に作用するスラスト荷重を変速機ハウジング2に伝達可能となるよう支持されている。また、入力軸3の後端部は、ローラーニードルベアリング9を介して、出力軸4の前端部4aを、入力軸3に対して回動自在に支持している。また、入力軸3の後端部は、軸方向における後方側から見てその中心側に窪みが形成されており、これにより、入力軸3と出力軸4との間で且つローラーニードルベアリング9の前方側には、この窪みによる中空部16が形成される。
出力軸4の下方側に配置されたカウンター軸5の前端部は、変速機ハウジング2に支持されるとともに、その前端部よりやや後方側に全周に亘って入力ギヤ5aが形成されている。この入力ギヤ5aは、入力軸3の後端部に周設するよう形成されたメインドライブギヤ3a(請求項1記載の駆動ギヤに相当)と常時噛合っており、これにより、カウンター軸5は入力軸4の回転と同期して回転されることになる。
【0027】
カウンター軸5の入力ギヤ5aの車両後方には、出力軸4のローラーニードルベアリング9より車両後方側に設けられた同期噛合機構6より車両後方側の位置に6速用出力ギヤ17が周設して形成されている。また、同期噛合機構6より更に直ぐ後方側の出力軸4の外周には、ローラーニードルベアリング18(請求項4記載の変速ギヤ用ベアリングに相当)を介して6速用入力ギヤ19が周設されており、これにより6速入力ギヤ19は、出力軸4に対して回動自在となるとともに、常に6速用入力ギヤ19と噛合わって回転するよう配置される。
【0028】
同期噛合機構6は、出力軸4の外周面の全周に亘って、この外周面に対しスプライン嵌合により固定されたクラッチハブ6aと、クラッチハブ6aよりも車両前方側に位置し、入力軸3の後端部に固定されるとともに、出力軸4及びクラッチハブ6aに対しては、回動自在となるクラッチコーン6bと、クラッチハブ6aよりも車両後方側に位置し、6速用入力ギヤ19に固定されるとともに、出力軸4及びクラッチハブ6aに対しては回動自在となるクラッチコーン6cとを備える。また、同期噛合機構6は、クラッチハブ6aの外周側でクラッチハブ6aに支持されるハブスリーブ6eも備えている。このハブスリーブ6eの外周部は、シフトロッド7(図3には図示せず)の先端部から下方側、つまり出力軸4側に延設されたシフトフォーク7aの先端部に連結可能に配置されており、該先端部の車両前後方向の変位に同期して、クラッチハブ6aに対し、出力軸4の外周を車両前後方向に移動する。
このハブスリーブ6eの内径部の車両前方側(クラッチコーン6b側)には、ハブスリーブ6eが車両前方に変位すると、クラッチコーン6bの外径部で出力軸4に対し外周側を指向するギヤ6bgと噛合って5速段による走行が可能となるように、出力軸4の内周側を指向するギヤ6eg1が形成されている。また、ハブスリーブ6eの内径部の車両後方側(クラッチコーン6c側)には、ハブスリーブ6eが車両後方に変位すると、クラッチコーン6cの外径部で出力軸4に対し外周側を指向するギヤ6cgと噛合って6速段による走行が可能となるように、出力軸4の内周側を指向するギヤ6eg2が形成されている。尚、クラッチコーン6bとそのギヤ6bg及びハブスリーブ6eのギヤ6eg1が、請求項1記載の第1同期機構に相当し、クラッチコーン6cとそのギヤ6cg及びハブスリーブ6eのギヤ6eg2が、請求項2記載の第2同期機構に相当する。
【0029】
次に、このような構成による基本的な変速動作について説明する。
5速段あるいは6速段の変速段が選択されていない時は、図3に示すように、シフトロッド7は中間位置に位置することになるため、シフトフォーク7aは、ハブスリーブ6eに対して、ハブスリーブ6eを車両前方側、後方側のいずれにも移動させない状態となる。従ってこの状態では、ハブスリーブ6eのギヤ6eg1、ギヤ6eg2は、各クラッチコーン6b、6cのいずれのギヤ6ag、6cgとも噛合うことはない。
【0030】
しかしながら、乗員によるシフト操作により、5速段が選択された場合、上述するようにシフトフォーク7aの先端部は略車両前方に移動して、これによりハブスリーブ6eを、クラッチハブ6aに対して車両前方に変位させる。このような移動により、ハブスリーブ6eのギヤ6eg1とクラッチコーン6bのギヤ6bgとが噛合わされ、入力軸3の回転とクラッチハブ6a、延いては出力軸4との回転が同期し、直結段である5速段による走行が可能となる。
一方、乗員によるシフト操作により、6速段が選択された場合、シフトフォーク7aの先端部は略車両後方に移動して、これによりハブスリーブ6eを、クラッチハブ6aに対して車両後方に変位させる。このような移動により、ハブスリーブ6eのギヤ6eg2とクラッチコーン6cのギヤ6cgとが噛合わされ、6速用入力ギヤ19の回転とクラッチハブ6a、延いては出力軸4との回転が同期し、オーバードライブ変速段である6速段による走行が可能となる。
【0031】
ところで、本実施形態において、5速段の時は入力軸3と出力軸4とは直結され、同じ回転速度で回転される状態となるため、オーバードライブ変速段である6速段の時は、出力軸4をこれよりも高い回転速度で回転させる必要がある。
このため、カウンター軸5の6速用出力ギヤ17の外径を入力ギヤ5aより大きくし、出力軸4に支持される6速用入力ギヤ19の外径をできるだけ小さくする必要があるが、これにより6速用入力ギヤ19のローラーニードルベアリング18と接する内径も小径にせざるを得ない。
一方、6速用入力ギヤ19の内径を極めて小さくするとこれに伴い出力軸4の径も小径となる。また、変速機1の製造過程においては、6速用入力ギヤ19を出力軸4に組付ける際には、小径の6速用入力ギヤ19を出力軸4の前端部4aから嵌め入れて込まなければならない。そのため、出力軸4の6速用入力ギヤ19よりも前端側の内径が小さくなり、剛性が著しく低下する問題がある。
【0032】
そこで、出力軸4において、6速用入力ギヤ19が設置される部分よりも前端側の部分の径は、出力軸4の剛性が維持できる限度で、6速用入力ギヤ19が装着可能となるように、略同一径とする。
しかしながら、このような構成だけでは、出力軸4には、軸方向で入力軸3側を指向するスラスト荷重が作用するが、これを確実に入力軸3に伝達できないといった問題が生じる。
【0033】
具体的には、FR型の車両に搭載される変速機1においては、FR型の構造上、エンジンブレーキによる減速時、後輪の減速トルクによって後輪から出力軸までの差動機構等の動力伝達機構により、出力軸4には軸方向で入力軸3側を指向する荷重が作用する。あるいは、変速機の各種ギヤは、ヘリカルギヤにより噛合わされており、急激な回転トルクの変化により、ヘリカルギヤの構造上、ギヤに軸方向の荷重が発生し、これにより出力軸4には軸方向で入力軸3側を指向する荷重が作用する。
こうした出力軸4に作用し、入力軸3側を指向する荷重がスラスト荷重である。このようなスラスト荷重を、変速機ハウジング2等の剛性の高い固定体に吸収させることができない場合には、スラスト荷重が長時間に亘ってギヤや軸受に働くことになり、これによりギヤや軸受が変形して、ギヤ間や軸受と軸と間に隙が生じ、これらの部品の組付精度が悪化することで、ギヤノイズなどの騒音が発生する。
【0034】
そこで、本実施形態においては、クラッチハブ6aの車両後方側で、6速用入力ギヤ19の後方部より車両前方側、具体的にはローラーニードルベアリング18よりも車両前方側の出力軸4に、外周に亘ってフランジ部20を形成している。このフランジ部の外径は、出力軸4にローラーニードルベアリング18を装着した時の外径と略同じであり、6速用入力ギヤ19が、出力軸4に対して回転自在であり、且つ6速用入力ギヤ19の出力軸への組付が可能となるよう、6速用入力ギヤの内径よりも若干小径に形成される。
更に、このフランジ部20の外径よりも大きい外径を有し、更に出力軸4に嵌合可能となるよう出力軸4の外径より若干大きく、且つフランジ部20の外径よりも小さい内径を有する嵌合部材21を、フランジ部20の直ぐ車両前方側に配置するとともに、この嵌合部材21を、クラッチハブ6aの車両後方側の面に形成された凹部22に収納可能に配置させている。
この嵌合部材21は、図4に示すように、出力軸4の軸方向から見て、略C字状であり、このような構造により、嵌合部材21を容易に出力軸4に嵌合可能となる。
【0035】
このようなフランジ部20と嵌合部材21とにより、出力軸4におけるスラスト荷重をクラッチハブ6aに伝達することができるが、伝達された荷重を更に入力軸3に対して効率的に伝達するために、クラッチコーン6bの出力軸4側に突設部6dを形成するとともに、突設部6dに対して回転自在となるクラッチハブ6aの車両前方側(入力軸側)の面に、スラストニードルベアリング10を設けている。
こうした構造により、出力軸4における入力軸3側を指向するスラスト荷重を、フランジ部20から嵌合部材21、クラッチハブ6a、スラストニードルベアリング10を介して、クラッチコーン6bに固定される入力軸3に伝達することができる。そして、入力軸3に伝達された荷重は、入力軸3のスラスト方向の荷重を変速機ハウジング2に伝達するテーパーベアリング8に伝達され、これにより、変速機ハウジング2により吸収されることになる。
【0036】
ところで、フランジ部20の外径がローラーニードルベアリング18と略同径となることから、変速機1の製造過程において、円筒型で中空のローラーニードルベアリング18を出力軸4の前端部4aから嵌め込むことができない。そこで、図5に示すようにローラーニードルベアリング18は、ベアリングとなるローラー18aを支持する支持部18bを樹脂製とし、出力軸4の軸方向から見て一辺で切断し、この切断部分に、図6で拡大して示すような嵌合部18cが形成されている。これにより、ローラーニードルベアリング18を、出力軸4に装着する時には、ローラーニードルベアリング18の嵌合部18cを広げた状態で出力軸4に嵌め込み、その後、嵌合部18cを嵌合させることで、組付性を向上させている。
【0037】
以上のような構成により、本実施形態においては以下のような効果を奏す。
先ず、入力軸3と出力軸4とを直結する直結変速段よりも高速段となるオーバードライブ変速段を設定する場合、シフトレバー11による直結段とオーバードライブ変速段との変速を、車両前後方向にすることで、このような変速の際におけるシフトレバー11による操作性を向上できる。
また、このようにシフトレバー11を車両前後方向に操作することによる直結変速段とオーバードライブ変速段との切換方向を考慮してこれに合わせて、直結変速段とオーバードライブ変速段との切換えを、同じ同期噛合機構6のハブスリーブ6eを車両前後方向に変位させることで、操作可能に構成する。これにより、リンク機構の簡略化が可能となる。
【0038】
更に、通常、車室12内の車幅方向の中心近傍(車両の車幅方向の中心近傍)にシフトレバー11が配置されるが、本実施形態においては、シフトレバー11とロッド13の軸受13aとは近接配置されるとともに、これらを、車両前後方向から見て、鉛直線上近傍に配置されることになる。従って、上述のように直結変速段とオーバードライブ変速段との変速操作方向に合わせて、リンク機構を簡略化した構成において、更にシフトレバー11の操作性を向上できる。
つまり、例えば、シフトレバー11と軸受13aとを、車幅方向に距離を置いて配置した場合、変速時にシフトレバー11の操作性が悪化するといった問題があり、また、これを防止するためには、構造が複雑化したり、シフトレバー11のレイアウト性が悪化するといった問題が生じる。しかしながら、本実施形態においては、シフトレバー11とロッド13の軸受13aとを、近接配置するとともに、これらを車両前後方向から見て鉛直線上近傍に配置したため、リンク機構を簡略化しつつ、シフトレバー11の操作性も向上できる。
【0039】
また、上述のように直結変速段とオーバードライブ変速段との変速操作性を向上しつつ、これを簡略化したリンク機構により構成した場合においては、出力軸4に発生するスラスト荷重に起因する騒音が発生し易いといった問題がある。しかしながら、本実施形態においては、出力軸4の同期噛合機構6の後方側にフランジ部20と嵌合部材21とを併設することで、スラスト荷重を変速機ハウジング2に効率良く伝達させるため、スラスト荷重に起因する騒音も抑制できる。
【0040】
尚、以上の実施形態においては、直結変速段を5速段とし、オーバードライブ変速段を6速段としたが、本発明は、これに限定されず、直結変速段が4速段や6速段で、これに対応してそれぞれオーバードライブ変速段が5速段、7速段であっても良い。
また、本実施形態においては、フランジ部20は出力軸4に一体形成されるよう構成したが、リング状のフランジ部20を、出力軸4とは別部品とし、変速機1の組立時において、フランジ部20を出力軸4に組付けるよう構成しても良い。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る発明においては、車室内のシフトレバーを略車両前後方向にシフトさせることで、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を行うように設定された手動変速機を、車両に縦置きに設置する場合において、直結変速段とオーバードライブ変速段との変速を行う際には、リンク機構により、このようなシフトレバーの動作に対応して同一のハブスリーブを車両前後方向に変位させるといった簡単な構造で変速が可能とすることができるともに、同時に、出力軸のスラスト荷重に伴うギヤノイズ等の騒音を、確実に防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る変速機1全体の模式図。
【図2】シフトレバー11による操作方向を説明する模式図。
【図3】変速機1の出力軸4の前端部4a付近を示す側面概略図。
【図4】嵌合部材21を示す正面図。
【図5】ローラーニードルベアリング18を示す斜視図。
【図6】ローラーニードルベアリング18の嵌合部18cを拡大して示す拡大図。
【図7】従来の変速機2の出力軸4の前端部4a付近を示す側面概略図。
【符号の説明】
1:変速機
2:変速機ハウジング
3:入力軸
4:出力軸
5:カウンター軸
6:同期噛合機構
6a:クラッチハブ
6b、6c:クラッチコーン
6e:ハブスリーブ
8:テーパーベアリング(ベアリング)
14:変速操作機構
15:リンク機構
18:ローラーニードルベアリング(変速ギヤ用ベアリング)
19:6速用入力ギヤ(変速ギヤ)
20:フランジ部
21:嵌合部材
22:凹部

Claims (5)

  1. フロントエンジン・リアドライブ型の車両に車載されたエンジンからトルクを入力するとともに、車両前後方向に沿って配置された入力軸と、
    該入力軸に対して、後方且つ同軸上で直列に配置され、該入力軸の車両前後方向における後端部に対して回転自在に支持される出力軸と、
    上記入力軸及び上記出力軸に対して平行に配設され、該入力軸の後端部の駆動ギヤと常時噛み合うことにより、該入力軸と同期して回転するカウンター軸と、
    上記出力軸に対しスプライン嵌合により固定されるクラッチハブと、
    該クラッチハブの外周側に配置され、該クラッチハブに対して車両前後方向に変位可能に支持されるハブスリーブと、
    上記入力軸と上記出力軸とを直結する直結変速段を設定すべく、該ハブスリーブを前方に変位させることにより、該クラッチハブと上記入力軸とを連結可能に構成された第1同期機構と、
    上記クラッチハブの後方側の上記出力軸に対し、回転自在に支持されるとともに、上記カウンター軸の所定のギヤと噛み合うことにより、直結変速段よりも高速段となるオーバードライブ変速段を設定可能とする変速ギヤと、
    オーバードライブ変速段を設定すべく、上記第1同期機構よりも車両後方側に配置され、上記ハブスリーブを後方に変位させることにより、該クラッチハブと上記変速ギヤとを連結可能に構成された第2同期機構と、
    車室内に配置されたシフトレバーを略車両前後方向に操作することで、直結段とオーバードライブギヤとの間の変速操作が行われるよう構成された変速操作機構と、
    上記シフトレバーの変速操作により、上記第1同期機構による上記クラッチハブと上記入力軸との連結、あるいは上記第2同期機構による上記クラッチハブと上記変速ギヤとの連結を、選択的に切換え可能となるように、上記シフトレバーと上記ハブスリーブとを連結可能にリンクするリンク機構と、
    上記出力軸から上記クラッチハブを介して上記入力軸に伝達されるスラスト荷重を変速機ハウジングに伝達可能となるように、上記入力軸を該変速機ハウジングに回転自在に支持するベアリングとを備えた手動変速装置において、
    上記変速ギヤの内径は、該変速ギヤの支持位置よりも前方側の上記出力軸の外径よりも大きくなるよう形成されるとともに、
    上記出力軸における上記クラッチハブより後方側で上記変速ギヤの後方部より前方側の所定位置に、該変速ギヤの内径よりも小さく形成されるフランジ部と、
    該フランジ部と上記クラッチハブの後端面との間に配置され、上記変速ギヤの内径よりも大きい外径を有すとともに、上記フランジ部の外径よりも小さい内径を有し、上記出力軸に対し嵌合可能な嵌合部材とを備えたことを特徴とする手動変速装置。
  2. 上記クラッチハブの後端側面に凹部が形成されるとともに、上記嵌合部材は、該凹部内に配置されることを特徴とする請求項1記載の手動変速装置。
  3. 上記嵌合部材は、上記出力軸の軸方向から見て、略C字状に形成されることを特徴とする請求項2記載の手動変速装置。
  4. 上記変速ギヤは、上記出力軸に対して、該出力軸の外周に設けられる変速ギヤ用ベアリングを介して支持されるとともに、該変速ギヤ用ベアリングは、上記フランジ部の後方に配設されることを特徴とする請求項1記載の手動変速装置。
  5. 上記変速ギヤ用ベアリングは、上記出力軸に取付け可能となるように、周方向の一部が分断可能に構成されることを特徴とする請求項4記載の手動変速装置。
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