JP2022001770A - 車両の副変速機 - Google Patents

車両の副変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2022001770A
JP2022001770A JP2020106273A JP2020106273A JP2022001770A JP 2022001770 A JP2022001770 A JP 2022001770A JP 2020106273 A JP2020106273 A JP 2020106273A JP 2020106273 A JP2020106273 A JP 2020106273A JP 2022001770 A JP2022001770 A JP 2022001770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spline
sleeve
rotation
auxiliary transmission
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020106273A
Other languages
English (en)
Inventor
功 小澤
Isao Ozawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2020106273A priority Critical patent/JP2022001770A/ja
Publication of JP2022001770A publication Critical patent/JP2022001770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】小さい操作力で副変速機の変速モードを切り替え可能にした車両の副変速機を提供する。【解決手段】副変速機20は、遊星歯車機構21と、ケース25と、自動変速機13を介して駆動源のトルクが入力されるスリーブ30と、トルクを出力する回転出力部28とを有する。遊星歯車機構21は、ケース25に連結されたリングギア23と、第1被噛合スプライン29Aが形成されるとともに回転出力部28に連結されたプラネタリキャリア26と、第2被噛合スプライン22Aが形成されたサンギア22とを備える。スリーブ30は、噛合スプライン30B,30Cを有しており、自動変速機の出力軸と一体回転するとともに回転軸方向に変位可能になっている。スリーブ30の噛合スプライン30B,30Cは、プラネタリキャリア26の第1被噛合スプライン29Aおよびリングギア23の第2被噛合スプライン22Aのいずれか一方に選択的に噛合される。【選択図】図2

Description

本発明は、自動変速機を介して駆動源の回転力が入力される車両の副変速機に関するものである。
特許文献1に見られるように、四輪駆動車等の車両に、主変速機としての自動変速機とは別に、同自動変速機から入力されるトルクを更に減速することでより大きなトルクとして駆動輪に伝達する副変速機を設けることが実用されている。
特許文献1に記載の車両の副変速機は、図5に示すように、自動変速機103に連結される入力軸200Aに一体のサンギア202や、複数のピニオンギア207、これらピニオンギア207を支持するプラネタリキャリア206、ケース205に一体のリングギア203を備えている。
また、駆動輪に連結される出力軸208には、スプライン300Aを有するスリーブ300が出力軸208の回転軸方向に摺動可能に噛合されている。スリーブ300のスプライン300Aは、サンギア202に形成された通常モード用スプライン202Aおよびプラネタリキャリア206に形成された低速モード用スプライン206Aのいずれか一方と選択的に噛合するようになっている。
そして、副変速機200の変速モードを切り替える際には、図5中に矢印で示すように、スリーブ300を回転軸方向に変位させて、同スリーブ300のスプライン300Aを通常モード用スプライン202Aおよび低速モード用スプライン206Aの一方に噛合させる。これにより、スリーブ300を介して入力軸200Aと出力軸208とが連結されて、自動変速機103から入力軸200Aに入力されるトルクが駆動輪に伝達されるようになる。
スリーブ300のスプライン300Aが通常モード用スプライン202Aに噛合しているときには、入力軸200Aと出力軸208とが同一の速度で回転するようになり、副変速機200による減速はなされない。一方、スリーブ300のスプライン300Aが低速モード用スプライン206Aと噛合しているときには、入力軸200Aの回転がピニオンギア207およびプラネタリキャリア206により減速され、出力軸208が入力軸200Aよりも低速で回転するようになる。このときには副変速機200による減速と、これによるトルク増大とがなされるようになる。
特開2013−252814号公報
一般に、副変速機200の変速モードの切り替えは、車両が停止した状態であり、且つ自動変速機103が動力伝達を切断した状態(いわゆるニュートラル状態)であることを条件に行われる。これにより、変速モードの切り替えは、副変速機200の入力軸200Aおよび出力軸208の何れにも回転力が殆ど入力されない状態で行われる。
ここで、自動変速機103は湿式クラッチや湿式ブレーキ等の摩擦係合要素を有している。そして、摩擦係合要素は開放された状態においても若干のトルク(いわゆる引き摺りトルク)を伝達する。そのため、自動変速機103がニュートラル状態になっているときであっても、駆動源の回転力は、同自動変速機103を通じて副変速機200に漏れ伝わるようになる。
このことから、副変速機200の変速モードの切り替えに際しては、自動変速機103から入力軸200Aに入力される引き摺りトルクがピニオンギア207およびプラネタリキャリア206による減速によって増大されたトルクとなって、同プラネタリキャリア206に作用してしまう。そのため、副変速機200の変速モードを通常モードから低速モードに切り替えるべくプラネタリキャリア206の低速モード用スプライン206Aにスリーブ300のスプライン300Aを噛合させる際には、同プラネタリキャリア206に作用している増大されたトルクに抗して、スリーブ300を移動させることが必要になる。このことから上記副変速機200では、スリーブ300のスムーズな操作のために必要になる操作力が大きくなり易い。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小さい操作力で副変速機の変速モードを切り替え可能にした車両の副変速機を提供することにある。
上記課題を解決するための車両の副変速機は、遊星歯車機構と、同遊星歯車機構を収容するケースと、自動変速機を介して駆動源のトルクが入力される回転入力部と、トルクを出力する回転出力部と、を有する。前記遊星歯車機構は、前記ケースに連結された第1回転要素と、第1被噛合スプラインが形成されるとともに前記回転出力部に連結された第2回転要素と、第2被噛合スプラインが形成された第3回転要素と、を備える。前記副変速機は、噛合スプラインが形成されるとともに前記回転入力部に対して相対回転不能、且つ、前記回転入力部の回転軸方向において変位可能なスリーブを備える。前記スリーブの前記噛合スプラインは、前記第2回転要素の前記第1被噛合スプラインおよび前記第3回転要素の前記第2被噛合スプラインのいずれか一方に選択的に噛合される。
上記構成では、自動変速機から副変速機に入力されたトルクは、回転入力部、遊星歯車機構、回転出力部といった動力伝達経路で伝達されるようになる。この副変速機では、回転入力部に入力された回転が遊星歯車機構により減速され、これにより回転出力部から出力されるトルクが増大される。
上記構成によれば、そうした動力伝達経路における遊星歯車機構よりも入力側の部分、すなわち同遊星歯車機構によるトルク増大効果が作用しない部分に、副変速機の変速モードの切り替えに際して選択的に噛合される噛合要素(具体的には、噛合スプラインや、第1被噛合スプライン、第2被噛合スプライン)を配置することができる。そのため、動力伝達経路における遊星歯車機構よりも出力側の部分に噛合要素が配置される場合と比較して、副変速機の変速モードを切り替えるべく上記噛合要素を噛合させる際に噛合部分に作用するトルクの最大値を小さくすることができる。したがって、上記噛合要素を噛合させるべくスリーブを回転軸方向に変位させる際には、同スリーブを小さい操作力で変位させることができるようになり、ひいては小さい操作力で副変速機の変速モードを切り替えることができるようになる。
一実施形態の副変速機が搭載された車両の概略構成を示す模式図。 同副変速機の構造を示すスケルトン図。 同副変速機の制御系の構成を示すブロック図。 変形例の車両の副変速機の構造を示すスケルトン図。 従来の車両の副変速機の構造を示すスケルトン図。
以下、車両の副変速機の一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両Cには、駆動源としてのエンジン10が搭載されている。車両Cは、左右の前輪11、および左右の後輪12の4つの車輪を備えている。
エンジン10から各車輪への動力伝達経路には、主変速機としての自動変速機13が設けられている。自動変速機13は、遊星歯車機構や湿式クラッチ、湿式ブレーキを有している。また、動力伝達経路における自動変速機13よりも車輪側の部分には、トランスファ14が設置されている。トランスファ14は、フロント・プロペラシャフト15と、左右の前輪11の差動回転を許容するための差動機であるフロント・ディファレンシャル16と、を介して左右の前輪11に連結されている。また、トランスファ14は、リア・プロペラシャフト17と、左右の後輪12の差動回転を許容するための差動機であるリア・ディファレンシャル18を介して左右の後輪12に連結されている。
トランスファ14は、2段階にギア段を切替可能な副変速機20と、フロント・プロペラシャフト15とリア・プロペラシャフト17との差動回転を許容するための差動機であるセンタ・ディファレンシャル19と、を有している。
次に、副変速機20の構造について詳しく説明する。
図2に示すように、副変速機20は遊星歯車機構21を備えている。遊星歯車機構21は、サンギア22、リングギア23、ピニオンギア27、およびプラネタリキャリア26を有している。なお本実施形態では、リングギア23が第1回転要素に相当し、プラネタリキャリア26が第2回転要素に相当し、サンギア22が第3回転要素に相当する。
リングギア23は、トランスファ14のケース25に一体に設けられている。
プラネタリキャリア26には、サンギア22とリングギア23との双方に噛み合わされて、サンギア22の周りを公転する複数のピニオンギア27が設けられている。ケース25の内部には軸受24が設けられており、この軸受24によってプラネタリキャリア26はケース25に回転可能な態様で支持されている。
また、プラネタリキャリア26には副変速機20の回転出力部28が一体に設けられている。回転出力部28は、センタ・ディファレンシャル19のケース19Aに連結されており、同ケース19Aと一体に回転するようになっている。なお、センタ・ディファレンシャル19は、ケース19Aの回転を、フロント・プロペラシャフト15(図1参照)、およびリア・プロペラシャフト17に伝達可能に構成されている。
さらに、プラネタリキャリア26には噛合シャフト29が一体に設けられている。この噛合シャフト29は、サンギア22を貫通して同サンギア22よりも回転出力部28から離間する側(図2の左側)の位置まで延びている。噛合シャフト29の先端部分の外周面には、歯先が回転軸方向に延びる第1被噛合スプライン29Aが形成されている。
サンギア22には、回転出力部28から離間する側の部分に、同サンギア22の回転中心の周りに配置されるとともに歯先が回転軸方向に延びる第2被噛合スプライン22Aが形成されている。
副変速機20は、略円管形状のスリーブ30を有している。
スリーブ30における遊星歯車機構21から遠い側(図2の左側)の端部の内周面には、回転軸方向に延びる入力スプライン30Aが形成されている。自動変速機13の出力軸13Aの外周面には、回転軸方向に延びる入力スプライン13Bが形成されている。スリーブ30の入力スプライン30Aと自動変速機13の出力軸13Aの入力スプライン13Bとが常時噛合する態様で、スリーブ30は設けられている。これにより、スリーブ30は、自動変速機13の出力軸13Aと相対回転不能な態様で一体に回転するとともに、同出力軸13Aの回転軸方向において摺動可能になっている。本実施形態では、スリーブ30における遊星歯車機構21から遠い側の端部、詳しくは入力スプライン30Aが形成された部分が回転入力部に相当する。
スリーブ30における遊星歯車機構21に近い側(図2の右側)の端部の内周面には、歯先が回転軸方向に延びる内周噛合スプライン30Bが形成されている。この内周噛合スプライン30Bは、プラネタリキャリア26に一体の噛合シャフト29の第1被噛合スプライン29Aと噛合するようになっている。詳しくは、これらスプライン30B,29Aは、スリーブ30が遊星歯車機構21から離間する側の位置(図2に実線で示す位置)に変位したときに噛み合うようになる。そして、これらスプライン30B,29Aが噛み合うことで、スリーブ30がプラネタリキャリア26と係合して一体回転する状態になる。なお以下では、噛合シャフト29に係合した状態となるスリーブ30の位置を「ハイギア位置」と記載する。
スリーブ30がハイギア位置になっているときには、自動変速機13の出力軸13Aからスリーブ30に入力される回転は、噛合シャフト29、プラネタリキャリア26、および回転出力部28を順に通ってセンタ・ディファレンシャル19に伝えられる。このときには、自動変速機13の出力軸13Aの回転が、変速されずにそのままセンタ・ディファレンシャル19に伝達される。こうした副変速機20の変速モードを、以下では「通常モード」と記載する。
一方、スリーブ30における遊星歯車機構21に近い側(図2の右側)の端部の外周面には、歯先が回転軸方向に延びる外周噛合スプライン30Cが形成されている。この外周噛合スプライン30Cは、サンギア22の第2被噛合スプライン22Aと噛合するようになっている。詳しくは、これらスプライン30C,22Aは、スリーブ30が遊星歯車機構21に近接する側の位置(図2に二点鎖線で示す位置)に変位したときに噛み合うようになる。そして、これらスプライン30C,22Aが噛み合うことで、スリーブ30はサンギア22と係合して一体回転する状態になる。なお以下では、サンギア22と係合した状態となるスリーブ30の位置を「ローギア位置」と記載する。
スリーブ30がローギア位置になっているときには、自動変速機13の出力軸13Aからスリーブ30に入力される回転は、サンギア22、ピニオンギア27、プラネタリキャリア26、および回転出力部28を順に通って、センタ・ディファレンシャル19に伝えられる。このときには、自動変速機13の出力軸13A(詳しくは、スリーブ30)の回転が、サンギア22、ピニオンギア27、およびプラネタリキャリア26を経ることで減速された状態で伝達される。こうした副変速機20の変速モードを、以下では「低速モード」と記載する。
本実施形態では、副変速機20の変速モードの切り替えに伴いスリーブ30を変位させる過程で、同スリーブ30が「ローギア位置」と「ハイギア位置」との間の操作位置である「中立位置」になる。「中立位置」は、詳しくは、スリーブ30の内周噛合スプライン30Bと噛合シャフト29の第1被噛合スプライン29Aとが噛合せず、且つ、スリーブ30の外周噛合スプライン30Cとサンギア22の第2被噛合スプライン22Aとが噛合しない操作位置である。このように本実施形態では、スリーブ30の噛合スプライン30B,30Cは、プラネタリキャリア26に一体の噛合シャフト29の第1被噛合スプライン29Aおよびサンギア22の第2被噛合スプライン22Aのいずれか一方に選択的に噛合されるようになっている。
副変速機20には、電動式のアクチュエータ40が設置されている。アクチュエータ40はスリーブ30に連結されている。このアクチュエータ40により、ローギア位置とハイギア位置との間でのスリーブ30の移動が行われる。アクチュエータ40の作動制御を通じて、スリーブ30がハイギア位置になると副変速機20は通常モードになり、同スリーブ30が中立位置になると副変速機20は一時的に動力伝達を切断した状態になり、スリーブ30がローギア位置になると副変速機20は低速モードになる。
図3に、副変速機20の制御系の構成を示す。図3に示すように、副変速機20におけるアクチュエータ40の作動制御は、電子制御ユニット41により行われる。電子制御ユニット41には、車速Vを検出する車速センサ43、シフトレバーの操作位置SFTを検出するシフトレバーセンサ44、副変速機20のギア段の切替操作用のスイッチであるギア段切替スイッチ45が接続されている。なお、自動変速機13のシフトレンジは、シフトレバーの操作位置SFTに応じて切替えられるため、操作位置SFTは、自動変速機13のシフトレンジを示してもいる。
アクチュエータ40の作動制御は、運転席に設けられたギア段切替スイッチ45の操作に基づいて行われる。ギア段切替スイッチ45の操作位置としては、通常モードを選択する際に操作される「H位置」と、低速モードを選択する際に操作される「L位置」とを有している。
ギア段切替スイッチ45が「H位置」に操作されている場合には、スリーブ30がハイギア位置になるように、アクチュエータ40の作動制御が実行される。こうしたアクチュエータ40の作動制御を通じて、副変速機20の変速モードは「通常モード」になる。
一方、ギア段切替スイッチ45が「L位置」に操作されている場合には、スリーブ30がローギア位置になるように、アクチュエータ40の作動制御が実行される。こうしたアクチュエータ40の作動制御を通じて、副変速機20の変速モードは「低速モード」になる。そして、この場合には、自動変速機13(図1)によって変速された回転が副変速機20によって更に減速されて前輪11および後輪12に伝達されるようになり、車両Cの運転状態が大きなトルクを前輪11および後輪12に伝達することの可能な状態になる。
本実施形態では、スリーブ30を「ハイギア位置」および「ローギア位置」の一方から他方に移動させるためのアクチュエータ40の作動制御が、以下の(条件A)および(条件B)が共に満たされることを条件に実行される。
(条件A)車速Vが略「0」であり、車両Cが停止した状態であること。
(条件B)シフトレバーの操作位置SFTがニュートラル位置であり、自動変速機13が動力伝達を切断したニュートラル状態であること。
このようにしてアクチュエータ40の作動制御を実行することにより、副変速機20の変速モードの切り替えが、同副変速機20のスリーブ30および回転出力部28の何れにもトルクが殆ど入力されない状態で行われるようになっている。
以下、本実施形態の副変速機20による作用効果について説明する。
本実施形態では、副変速機20における変速モードの切り替えを、車両Cが停止した状態であり、且つ自動変速機13がニュートラル状態であることを条件に行うようにしている。
ここで、自動変速機13は摩擦係合要素(湿式クラッチや湿式ブレーキ)を有している。そのため、摩擦係合要素の引き摺りトルクにより、自動変速機13がニュートラル状態になっているときであっても、エンジン10の出力トルクは自動変速機13を通じて副変速機20のスリーブ30に漏れ伝わるようになる。そして、副変速機20のスリーブ30に漏れ伝わるトルクは、ピニオンギア27およびプラネタリキャリア26による減速によって増大されたトルクとなって、同プラネタリキャリア26に作用した状態になる。
そのため仮に、動力伝達経路における遊星歯車機構21よりも車輪側に接続用のスリーブを設けるとともに、変速モードに切り替えに際して同スリーブのスプラインをプラネタリキャリア26のスプラインに噛合させるようにすると、このときプラネタリキャリア26に作用している増大されたトルクに抗して、スリーブを操作することが必要になる。したがって、この場合には、スリーブをスムーズに移動させるために必要になる同スリーブの操作力が大きくなってしまう。
この点、本実施形態によれば、動力伝達経路における遊星歯車機構21よりも自動変速機13側の部分、すなわち同遊星歯車機構21によるトルク増大効果が作用しない部分に、副変速機20の変速モードの切り替えに際して選択的に噛合される噛合要素(具体的には、各スプライン22A,28A,30B,30C)が配置されている。
そのため、副変速機20を「低速モード」から「通常モード」に切り替える際には、回転が略停止した状態であり、且つトルクが作用していない状態のプラネタリキャリア26に一体の噛合シャフト29の第1被噛合スプライン29Aに対してスリーブ30の内周噛合スプライン30Bを噛合させる態様で、同スリーブ30を移動させることができる。
また、副変速機20を「通常モード」から「低速モード」に切り替える際には、回転が略停止した状態であり、且つトルクが作用していない状態のサンギア22の第2被噛合スプライン22Aに対してスリーブ30の外周噛合スプライン30Cを噛合させる態様で、同スリーブ30を移動させることができる。
このように本実施形態では、「低速モード」から「通常モード」に切り替える場合、および「通常モード」から「低速モード」に切り替える場合のいずれにおいても、遊星歯車機構21による減速によって増大したトルクが作用しない部分において噛合要素を噛合させる態様で、スリーブ30を移動させることができる。
したがって、動力伝達経路における遊星歯車機構21よりも車輪側の部分、言い換えれば、遊星歯車機構21による減速によって増大したトルクが作用する部分に噛合要素が配置される場合と比較して、副変速機20の変速モードを切り替えるべく上記噛合要素を噛合させる際に噛合部分に作用するトルクの最大値を小さくすることができる。これにより、上記噛合要素を噛合させるべくスリーブ30を回転軸方向に変位させる際に、同スリーブ30を小さい操作力で変位させることができるようになる。したがって、小さい操作力で副変速機20の変速モードを切り替えることができるようになる。
本実施形態によれば、このようにしてスリーブ30の操作力を小さくすることができるため、小型のアクチュエータ40を採用することが可能になる。また、副変速機20の変速モードの切り替え時におけるスプラインの噛合に際して同スプラインに作用する力が小さくなるため、各スプラインやスリーブ30の小型化を図ることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・副変速機20に、自動変速機13の出力軸13Aが連結される入力軸を設けるようにしてもよい。図4に、そうした副変速機50の一例を示す。図4に示すように、入力軸51は、噛合シャフト29と同一軸線上において同噛合シャフト29を延伸する態様で設けられている。入力軸51は噛合シャフト29と相対回転可能に設けられている。入力軸51の外面には、回転軸方向に延びる入力スプライン51Aが形成されている。入力軸51の入力スプライン51Aとスリーブ30の内周面の入力スプライン30Aとが常時噛合する態様で、同スリーブ30は設けられている。これにより、スリーブ30は、入力軸51に対して回転軸方向に移動可能になっており、且つ同入力軸51と相対回転不能な態様で一体に回転するようになっている。上記構成においては、入力軸51が回転入力部に相当する。
・副変速機20の回転入力部および回転出力部28と、遊星歯車機構21の各回転要素との接続態様は任意に変更することができる。例えば、次のような接続態様を採用することができる。プラネタリキャリア26には回転出力部28が一体に設けられる。サンギア22がケース25に固定される。リングギア23は、回転軸の周りに設けられて回転軸方向に延びる第2被噛合スプラインを有している。そして、スリーブ30の噛合スプライン30B,30Cが、プラネタリキャリア26(詳しくは、噛合シャフト29)の第1被噛合スプライン29A、およびリングギア23の第2被噛合スプラインのいずれか一方に選択的に噛合される。
・上記実施形態にかかる副変速機は、手動によるレバー操作を通じて変速モードを切り替えるタイプの副変速機にも適用することができる。
・上記実施形態にかかる副変速機は、シングルピニオン式の遊星歯車機構21を有する副変速機20に限らず、互いに噛み合う一対のピニオンのうちの一方がサンギアに噛合するとともに他方がリングギアに噛合するダブルピニオン式の遊星歯車機構を有する副変速機にも適用することができる。
10…エンジン
13…自動変速機
20,50…副変速機
21…遊星歯車機構
22…サンギア
22A…第2被噛合スプライン
23…リングギア
25…ケース
26…プラネタリキャリア
27…ピニオンギア
28…回転出力部
29A…第1被噛合スプライン
30…スリーブ
30B…内周噛合スプライン
30C…外周噛合スプライン
51…入力軸

Claims (1)

  1. 遊星歯車機構と、同遊星歯車機構を収容するケースと、自動変速機を介して駆動源のトルクが入力される回転入力部と、トルクを出力する回転出力部と、を有する車両の副変速機であって、
    前記遊星歯車機構は、前記ケースに連結された第1回転要素と、第1被噛合スプラインが形成されるとともに前記回転出力部に連結された第2回転要素と、第2被噛合スプラインが形成された第3回転要素と、を備え、
    前記副変速機は、噛合スプラインが形成されるとともに前記回転入力部に対して相対回転不能、且つ、前記回転入力部の回転軸方向において変位可能なスリーブを備え、
    前記スリーブの前記噛合スプラインは、前記第2回転要素の前記第1被噛合スプラインおよび前記第3回転要素の前記第2被噛合スプラインのいずれか一方に選択的に噛合される、車両の副変速機。
JP2020106273A 2020-06-19 2020-06-19 車両の副変速機 Pending JP2022001770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020106273A JP2022001770A (ja) 2020-06-19 2020-06-19 車両の副変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020106273A JP2022001770A (ja) 2020-06-19 2020-06-19 車両の副変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022001770A true JP2022001770A (ja) 2022-01-06

Family

ID=79244180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020106273A Pending JP2022001770A (ja) 2020-06-19 2020-06-19 車両の副変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022001770A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9366321B2 (en) Planetary gear transmission and electric vehicle
EP2855182B1 (en) Two-speed transmission and electric vehicle
JP2006046468A (ja) 無段変速機
US8905888B2 (en) Transfer mechanism for four-wheel drive vehicle
JP6078401B2 (ja) 車両の駆動装置
JP4952520B2 (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP2022001770A (ja) 車両の副変速機
JP2017178010A (ja) 車両の動力伝達装置
KR101467058B1 (ko) 변속 시 토크 드롭이 방지된 변속장치
JP2020070835A (ja) 作業車輌
JP2011020515A (ja) 作業車両
JP2007253736A (ja) ハイブリッド駆動装置
US11873884B2 (en) Torque transmission device for a motor vehicle
JP2006044348A (ja) ハイブリッド変速機のモータ過回転防止装置
JP5621549B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2017159763A (ja) トランスファ装置
JP2014043161A (ja) 車両のトランスファ
US20230122997A1 (en) Electric vehicle transmission
JP7238587B2 (ja) 車両駆動装置
JP2011157055A (ja) 車両のトランスファ
JP2013067224A (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
JP2624497B2 (ja) 遊星歯車式変速装置
EP3636960A1 (en) Vehicle transmission, powertrain and vehicle
JP2023023367A (ja) 車両用パーキング機構
JP2012245813A (ja) 車両用トランスファ装置