JP2002086878A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JP2002086878A
JP2002086878A JP2000275562A JP2000275562A JP2002086878A JP 2002086878 A JP2002086878 A JP 2002086878A JP 2000275562 A JP2000275562 A JP 2000275562A JP 2000275562 A JP2000275562 A JP 2000275562A JP 2002086878 A JP2002086878 A JP 2002086878A
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plate
paper
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impression cylinder
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JP2000275562A
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English (en)
Inventor
Koshu Takazawa
弘修 高澤
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要最小限の用紙押さえローラーを有するの
みで画像汚れや巻き上がりの発生を確実に防止して良好
な印刷物を得ることが可能な孔版印刷装置を提供する。 【解決手段】 版胴4と、外周面上に印刷用紙を係止す
る用紙係止手段10a,10bを有する圧胴6とを具備
し、版胴4と圧胴6とを接離自在とした孔版印刷装置1
において、圧胴6の外周面上において、版胴4と圧胴6
との接触位置11から印刷に供される最大の印刷用紙p
の長さ以上圧胴6の回転方向下流側に離れた位置に、用
紙係止手段10a,10bが印刷用紙Pの係止を解除す
る用紙分離位置12を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、版胴と圧胴とを具
備し、圧胴で印刷用紙を版胴に押圧して印刷物を得る孔
版印刷装置、及び複数の版胴を圧胴の周囲に配置し、圧
胴で印刷用紙を各版胴に押圧して1行程で多色印刷物を
得る孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔性の支持円筒体を有する版胴と熱可
塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を貼り合わせたラミネ
ート構造のマスタとを用い、マスタの熱可塑性樹脂フィ
ルム面をサーマルヘッドやレーザー等の穿孔手段により
穿孔製版した後に版胴に巻装し、版胴内部に設けられた
インキ供給手段により版胴の内周面に適量のインキを供
給して押圧手段により印刷用紙を版胴に押圧すること
で、版胴開孔部及びマスタ穿孔部より滲出したインキを
印刷用紙に転写させて印刷を行うデジタル式感熱孔版印
刷装置がよく知られている。
【0003】上述した孔版印刷装置において版胴に印刷
用紙を押圧する押圧手段としては、版胴よりもかなり小
径の弾性体ローラーであるプレスローラー、あるいは版
胴とほぼ同径であって外周面上に印刷用紙の先端を係止
する用紙係止手段を備えた圧胴が一般的に用いられてい
る。ここで、プレスローラーは装置構成を簡易化できる
ものの騒音が発生したり画像位置精度を保つことが難し
く、圧胴は騒音を抑制できると共に画像位置精度を保つ
ことができる反面、装置構成が複雑化してコストアップ
したり装置内でのスペース占有率が大きいので装置の小
型化の妨げとなるといった一長一短をそれぞれ有してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した問題点の他、
プレスローラーでは印刷済みの用紙が版胴から剥離され
ずに版胴外周面に貼り付いてしまう「巻き上がり」が発
生し易いという問題点もある。これは、通常プレスロー
ラーにより版胴に押圧されてインキを転移された用紙
は、自身の腰によって版胴上に巻装されたマスタからそ
の先端部が浮き上がり、この浮き上がりにより形成され
た用紙先端部とマスタとの空間内に剥離爪の先端が挿入
されることで版胴外周面より剥離されて排紙されるが、
用紙に形成される画像にベタ部があったり夏場等におい
てインキの流動性が向上する等の理由により用紙に対す
るインキの付着量が増加すると、用紙先端部が版胴に貼
り付き気味となってマスタとの間に形成される空間部が
狭くなり、剥離爪の先端の挿入が不安定となることで用
紙が版胴に貼り付いたまま排紙されず、一般に「巻き上
がり」と呼ばれる不具合が発生する。
【0005】一方、圧胴は外周面上に用紙係止手段を備
えているために版胴外周面からの用紙先端部の剥離が確
実に行われるので、用紙先端部からの「巻き上がり」は
確実に防止される。しかし、版胴から印刷用紙に供給さ
れるインキの付着力が強い場合には、図6に示すように
印刷用紙の途中部分が版胴に付着し、その画像面を剥離
爪によって擦られることで画像汚れが発生してしまうと
いう問題点がある。また、図6に示す場合よりもさらに
インキの付着力が強い場合には、図7に示すように印刷
用紙の途中部分が版胴と剥離爪との間に入り込み、結果
的に「巻き上がり」が生じてしまうという問題点があ
る。
【0006】これらの問題点を解決するため、圧胴の外
周面近傍に複数の用紙押さえローラーを配置し、これら
複数の用紙押さえローラーによって印刷用紙の圧胴外周
面上からの浮き上がりを防止して、良好な印刷及び排紙
を行うことが提案されている。この用紙押さえローラー
は印刷用紙の印刷面側に接触するため、印刷用紙の画像
形成領域から外れた両側端部に接触するように配置され
る。しかし、通常の孔版印刷装置では様々なサイズの印
刷用紙が使用されるため、印刷用紙のサイズに合わせて
用紙押さえローラーを移動させる機構を付設する必要が
あり、機構が複雑になると共に大幅にコストアップして
しまうという問題点がある。特に、特開2000−12
8441号公報の図1に記載された孔版印刷装置のよう
に、1つの圧胴の周りに複数の版胴を有する多色印刷装
置においては、用紙押さえローラーを多数配置しなくて
はならなくなる。また、図7に示したような不具合で
は、圧胴の周囲近傍に用紙押さえローラーを配置しても
インキの粘性が強い場合には印刷用紙が巻き上げられて
しまい、不具合が発生してしまう。
【0007】本発明は、上記問題点を解決し、必要最小
限の用紙押さえローラーを有するのみで画像汚れや巻き
上がりの発生を確実に防止して良好な印刷物を得ること
が可能な孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
版胴と、外周面上に印刷用紙を係止する用紙係止手段を
有する圧胴とを具備し、前記版胴と前記圧胴とを接離自
在とした孔版印刷装置において、前記圧胴の外周面上に
おいて、前記版胴と前記圧胴との接触位置から印刷に供
される最大の前記印刷用紙の長さ以上前記圧胴の回転方
向下流側に離れた位置に、前記用紙係止手段が前記印刷
用紙の係止を解除する用紙分離位置を設けたことを特徴
とする。
【0009】請求項2記載の発明は、内部にそれぞれ異
なる色のインキ供給手段を有する複数の版胴と、外周面
上に印刷用紙を係止する用紙係止手段を有する圧胴とを
具備し、前記圧胴の周囲に前記各版胴を配置すると共に
前記各版胴と前記圧胴とをそれぞれ接離自在とし、1行
程で多色印刷を行うことが可能な孔版印刷装置におい
て、前記圧胴の外周面上において、前記各版胴のうちの
前記圧胴の回転方向最下流側に配置された版胴と前記圧
胴との接触位置から印刷に供される最大の前記印刷用紙
の長さ以上前記圧胴の回転方向下流側に離れた位置に、
前記用紙係止手段が前記印刷用紙の係止を解除する用紙
分離位置を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記圧胴の
直径は前記版胴の直径の整数倍であることを特徴とす
る。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に用いられる
孔版印刷装置を示している。同図において孔版印刷装置
1は、その筐体1aの内部に画像読取部2、製版部3、
版胴4、排版部5、圧胴6、給紙部7、排紙部8等を有
している。
【0012】画像読取部2は、図示しないコンタクトガ
ラス、反射ミラー、蛍光灯、結像レンズ、画像センサー
等を有する周知の構成であり、コンタクトガラス上に載
置された原稿画像を反射ミラー及び蛍光灯を有するユニ
ットによって走査し、走査された画像を結像レンズで結
像した後に画像センサーに送る。
【0013】筐体1aの左方に設けられた製版部3は、
図示しないマスタロール支持部材、プラテンローラー、
サーマルヘッド、切断手段等を有する周知の構成であ
る。マスタロール支持部材は図示しないマスタロールを
回転自在かつ着脱自在に支持し、プラテンローラーはマ
スタロールよりマスタを引き出してこれをサーマルヘッ
ドに接触させた状態で搬送する。サーマルヘッドは複数
の発熱素子でマスタを穿孔製版し、切断手段はギロチン
方式あるいは回転刃移動方式によりマスタを切断する。
【0014】製版部3の右方には版胴4が配設されてい
る。インキ供給パイプを兼ねた図示しない支軸に回転自
在に支持された一対の側板、各側板の周囲に巻装された
開口部と非開口部とを有する多孔性支持板、多孔性支持
板の上に巻装されたメッシュスクリーン等を有する版胴
4は、筐体1aに着脱自在に取り付けられている。版胴
4は図示しない版胴駆動手段によって回転駆動され、そ
の内部にはインキローラー、ドクターローラー等を有す
る図示しない周知のインキ供給手段が配設されている。
また、版胴4の外周面上の非開口部には、製版部3より
送られるマスタの先端を挟持するマスタクランパー9が
配設されている。マスタクランパー9は図示しない開閉
手段により開閉される。本実施例において版胴4の直径
は190mmに設定されており、版胴4の外周面上には
最大でA3サイズの印刷用紙に対応した製版画像領域を
有するマスタを巻装することが可能となっている。
【0015】製版部3の上方には、図示しない排版ロー
ラー対、排版ボックス、圧縮板等を有する排版部5が配
設されている。内部に版胴4の外周面から剥離された使
用済みマスタを貯容する排版ボックスは筐体1aに対し
て着脱自在に構成されており、この排版ボックスには版
胴4の外周面に対して接離自在かつ回転自在に設けられ
使用済みマスタを排版ボックス内に送り込む排版ローラ
ー対、及び使用済みマスタを圧縮する圧縮板がそれぞれ
一体的に取り付けられている。
【0016】版胴4の右方には圧胴6が配設されてい
る。内部に高強度の支持体を有し、外周面に四弗化エチ
レン等の撥水性を有する弾性体層を有する圧胴6は、図
示しないアーム部材によってその両側端面を回転自在に
支持され、図示しない駆動手段によって図1の時計回り
方向に回転駆動される。本実施例において圧胴6の直径
は380mmに設定されており、図示しない駆動手段に
よる圧胴6の回転周速度は図示しない版胴駆動手段によ
る版胴4の回転周速度の1/2に設定されていて、両者
外周面の相対周速度が等しくなるように構成されてい
る。また、図示しないアーム部材は図示しない揺動手段
に接続されており、圧胴6はその外周面を版胴4の外周
面に対して接離自在に構成されている。さらに、この図
示しない揺動手段の近傍には、版胴4から離間した状態
で圧胴6を保持する図示しない圧胴保持手段が配設され
ている。
【0017】圧胴6の外周面上には、版胴4及び圧胴6
の回転時においてその外周面とマスタクランパー9との
接触を回避するための2箇所の切欠部6a,6bが、圧
胴6の回転中心を介して対向する位置にそれぞれ形成さ
れている。各切欠部6a,6bの、圧胴6の回転方向下
流側の部位には、印刷用紙Pを係止する用紙係止手段と
しての用紙クランパー10a,10bが配設されてい
る。用紙クランパー10a,10bはそれぞれ支軸によ
って圧胴6に開閉自在に取り付けられており、図示しな
い付勢手段によって通常は閉方向に付勢されている。
【0018】圧胴6の外周面上であって、版胴4と圧胴
6との接触部であるニップ部11から圧胴6の回転方向
下流側に角度θ離れた位置には、圧胴6上に保持された
印刷用紙Pを各用紙クランパー10a,10bから開放
する用紙分離位置12が設定されている。この用紙分離
位置12とは、圧胴6の外周面近傍に配置された図示し
ない排紙用用紙クランパー開放手段が各用紙クランパー
10a,10bを開放して、圧胴6上の印刷用紙Pに対
する圧胴回転方向への張力を含めた各用紙クランパー1
0a,10bの保持力が解除される位置をいう。ここで
用いられる図示しない排紙用用紙クランパー開放手段と
しては、本願出願人による特開平11−147358号
公報の図21及び図22に記載された構成から移動手段
185を除いた構成が適用可能である。
【0019】ここで、ニップ部11から用紙分離位置1
2までの圧胴6の外周面長さが孔版印刷装置1で印刷可
能な最大サイズ(本実施例ではA3サイズ)の印刷用紙
長さよりも長くなるように、角度θが設定されている。
すなわち、図2に示すように、圧胴6上に保持された印
刷用紙Pは、版胴4と圧胴6との接触が完全に終了した
後に圧胴6上より開放されることとなる。なお、図2は
印刷動作時においてクランパー10aが図示しない排紙
用用紙クランパー開放手段によって開放される直前の状
態を示している。
【0020】図示しない排紙用用紙クランパー開放手段
の近傍かつ圧胴回転方向上流側の位置には、圧胴外周面
上からの印刷用紙Pの浮き上がりを押さえるための用紙
押さえローラー13が配設されている。用紙押さえロー
ラー13は共通の支軸上を軸方向に移動自在に設けられ
た2個のローラーを有しており、各ローラーは図示しな
いブラケットにそれぞれ回転自在に支持されている。各
ブラケットには互いに逆向きのねじが形成された2本の
送りねじが螺合されており、各送りねじはモーター等の
図示しない駆動手段によって同期して同方向に回転自在
に構成されている。さらに各ブラケットは各送りねじを
中心に揺動自在に支持されていると共に、図示しない付
勢手段によって各ローラーを圧胴6の外周面上に圧接さ
せる向きに付勢されており、各ローラーは圧胴6が図示
しない揺動手段によって揺動されるときに、圧胴6に圧
接した状態で圧胴6と共に揺動可能に構成されている。
また、各ブラケットの近傍には、圧胴6が版胴4より離
間したときに圧胴6の揺動に伴って揺動した各ブラケッ
トをこの位置で保持する図示しないブラケット保持手段
が配設されている。この構成により、用紙押さえローラ
ー13を構成する2個のローラーは、図示しないブラケ
ット保持手段により各ブラケットを保持し、圧胴6を版
胴4に対して接触可能な位置に揺動させた状態におい
て、図示しない駆動手段によって互いの間隔を調整可能
であり、各ローラーは圧胴6上に保持された印刷用紙P
の両側部に位置する非画像部に対して、孔版印刷装置1
で印刷可能な印刷用紙Pのサイズに応じて圧接可能に構
成されている。
【0021】図示しない排紙用用紙クランパー開放手段
の近傍かつ圧胴回転方向下流側の位置には、各用紙クラ
ンパー10a,10bが開放された後に圧胴6の外周面
上から印刷用紙Pを剥離するための剥離爪14が配設さ
れている。剥離爪14は鋭角状に形成されたその先端部
を圧胴6の外周面に近接させた状態で、筐体1aの図示
しない側板に固定されている。
【0022】圧胴6の右下方には給紙部7が配設されて
いる。給紙部7は給紙トレイ15、呼び出しローラー1
6、給紙ローラー17、分離パッド18、レジストロー
ラー対19等を有している。上面に印刷用紙Pが積載さ
れる給紙トレイ15は筐体1aに上下動自在に支持され
ており、図示しない昇降手段によって上下動される。
【0023】呼び出しローラー16は図示しないブラケ
ットに回転自在に支持されており、図示しないモーター
によって図1の時計回り方向に回転駆動される。給紙ロ
ーラー17は呼び出しローラー16と同じブラケットに
回転自在に支持されており、ギヤやベルト等の図示しな
い駆動力伝達手段によって図示しないモーターからの駆
動力を伝達され、呼び出しローラー16と同期して同方
向に回転駆動される。呼び出しローラー16及び給紙ロ
ーラー17を支持する図示しないブラケットは給紙ロー
ラー17の回転中心軸を中心として筐体1aに揺動自在
に支持されており、図示しない付勢手段によって図1の
下方への付勢力を付与されている。これにより呼び出し
ローラー16は、給紙トレイ15上に積載された印刷用
紙Pのうちの最上位の印刷用紙Pに対して常に所定の圧
接力で圧接する。給紙ローラー17の下方には分離パッ
ド18が配設されている。分離パッド18は図示しない
付勢手段によって上方への付勢力を付与されており、給
紙ローラー17に対して所定の圧接力で圧接配置されて
いる。分離パッド18は、給紙ローラー17との圧接部
位に高摩擦抵抗部材を有している。
【0024】給紙ローラー17の左方には給紙ローラー
17によって給送された印刷用紙Pを圧胴6に向けて案
内する一対のガイド板20,21が配設されており、そ
の中程には駆動ローラー19aと従動ローラー19bと
からなるレジストローラー対19が配設されている。各
ローラー19a,19bはそれぞれ筐体1aの図示しな
い側板に回転自在に支持されており、駆動ローラー19
aは図示しない駆動手段により圧胴6の回転と同期した
所定のタイミングで回転駆動され、従動ローラー19b
は図示しない付勢手段によって駆動ローラー19aに圧
接配置されている。また、各ガイド板20,21の左方
近傍には、用紙分離位置12に配設されたものと同様の
図示しない給紙用用紙クランパー開放手段が配設されて
いる。この給紙用用紙クランパー開放手段は、レジスト
ローラー対19から印刷用紙Pが給送される際に各クラ
ンパー10a,10bを開放する。
【0025】給紙部7の上方には排紙部8が配設されて
いる。排紙部8は用紙押さえローラー13、剥離爪1
4、排紙搬送部材23、排紙トレイ24等を有してい
る。排紙搬送部材23は、駆動ローラー23a、従動ロ
ーラー23b、複数の無端ベルト23c、吸引ファン2
3d、ジャンプ板23eを有する周知の構成であり、剥
離爪14によって圧胴6上より剥離された印刷用紙Pを
吸引ファン23dの吸引力によって無端ベルト23c上
に吸着しつつ搬送し、ジャンプ板23eにより印刷用紙
Pに腰付けを行って筐体1aの外部へと排出する。
【0026】上面に印刷済みの印刷用紙Pが積載される
排紙トレイ24は筐体1aに上下動自在に支持されてお
り、図示しない昇降手段によって図1の実線位置と二点
鎖線位置との間で上下動される。排紙トレイ24上には
排紙搬送部材23によって排出された印刷用紙Pの先端
を受け止めるエンドフェンス24aと、印刷用紙Pの幅
方向の用紙揃えを行う図示しない一対のサイドフェンス
とが配設されている。図示しない昇降手段は、給紙トレ
イ15を上下動する図示しない昇降手段の作動に合わせ
てその作動が制御されている。
【0027】上述の構成に基づき、以下に孔版印刷装置
1の動作を説明する。オペレーターにより画像読取部2
に原稿がセットされ、筐体1aの上面に設けられた図示
しない操作パネル上の製版スタートキーが押下される
と、版胴4が図1の反時計回り方向に回転を開始する。
圧胴6は図示しない圧胴保持手段の作動により版胴4か
ら離間した位置に保持されている。版胴4が回転し、版
胴4上に巻装された前版のマスタの後端部が排版部5の
図示しない排版ローラー対と対向する位置に達すると、
版胴4の回転が停止すると共に図示しない排版ローラー
対が移動して版胴4上のマスタに接触し、版胴4が再び
回転されると版胴4上のマスタは排版ローラー対により
巻き上げられて図示しない排版ボックス内に廃棄され
る。排版動作完了後、版胴4はマスタクランパー9が製
版部3と対応する所定の給版位置まで回転して停止し、
図示しない開閉手段によりマスタクランパー9が開放さ
れることで給版待機状態となる。
【0028】上述の排版動作と並行して、画像読取部2
では原稿画像の読取動作が行われる。製版スタートキー
が押下されると、画像読取部2内の図示しない反射ミラ
ー及び蛍光灯が移動し、図示しないコンタクトガラス上
に載置された原稿の画像を走査する。走査された画像は
図示しない結像レンズで結像され、CCD等の図示しな
い画像センサーへと送られる。
【0029】読取動作が完了すると、製版部3において
製版動作が行われる。読取動作完了後、製版部3内の図
示しないプラテンローラーが回転を開始し、図示しない
マスタロールからマスタが引き出される。引き出された
マスタは、プラテンローラーに圧接したサーマルヘッド
により読み取られた原稿画像に応じて加熱穿孔製版さ
れ、開放されたマスタクランパー9に向けて搬送され
る。そして、マスタの先端がクランパー9内の所定位置
に達すると開閉手段が作動してマスタクランパー9が閉
じられると共に、版胴4がマスタ搬送速度と同じ周速度
で図1の反時計回り方向に回転駆動される。プラテンロ
ーラーを駆動する図示しないステッピングモーターのス
テップ数より1版分のマスタが搬送されたと判断される
と、図示しない切断手段が作動してマスタが切断され
る。切断されたマスタは版胴4の回転により製版部3よ
り引き出され、版胴4上に巻装される。巻装動作完了
後、版胴4はマスタクランパー9を各切欠部6a,6b
のうちの何れか一方と対向させる所定のホームポジショ
ンまで回転して停止する。
【0030】版胴4がホームポジションを占めると、呼
び出しローラー16及び給紙ローラー17が回転して給
紙トレイ15上より1枚の印刷用紙Pが分離パッド18
によって分離給送されると共に、版胴4及び圧胴6が図
1の矢印方向にそれぞれ低速で回転駆動される。分離給
送された印刷用紙Pはその先端をレジストローラー対1
9にくわえ込まれた状態で一時停止され、所定のタイミ
ングでレジストローラー対19が回転駆動することによ
り圧胴6に向けて給送される。レジストローラー対19
が印刷用紙Pを給送する所定のタイミングは、給紙用用
紙クランパー開放手段により開放された各用紙クランパ
ー10a,10bに印刷用紙Pの先端が進入可能である
タイミングに設定されている。
【0031】レジストローラー対19が作動して印刷用
紙Pの先端が開放された用紙クランパー10a(あるい
は10b)に進入した後、圧胴6がさらに図1の矢印方
向に回転すると、用紙クランパー10aが給紙用用紙ク
ランパー開放手段を通過することにより用紙クランパー
10aが図示しない付勢手段の付勢力によって閉じら
れ、圧胴6上に印刷用紙Pが保持される。そして、用紙
クランパー10aがニップ部11を通過するタイミング
より僅かに遅れて図示しない圧胴保持手段の作動が解除
され、圧胴6の外周面が所定の圧接力によって版胴4の
外周面に圧接される。この圧接により図示しないインキ
供給手段によって版胴4の内周面に供給されたインキ
が、図示しない多孔性支持板、図示しないメッシュスク
リーン、及び図示しないマスタに形成された穿孔部を介
して印刷用紙Pに転移され、版付けが行われる。
【0032】インキを転移された印刷用紙Pは、圧胴6
の回転によって用紙クランパー10aに係止された状態
で用紙分離位置12まで運ばれ、用紙分離位置12にお
いて排紙用用紙クランパー開放手段により用紙クランパ
ー10aが開放されることで、開放された先端を自らの
腰と用紙押さえローラー13の圧接力とによって剥離爪
14上に載置させ図3に示す状態となる。剥離爪14上
に載置された印刷用紙Pの先端は圧胴6の回転に伴い排
紙搬送部材23へと搬送され、排紙搬送部材23の吸着
搬送によって搬送された後、ジャンプ板23eにより腰
付けされて排紙トレイ24上に排出される。用紙クラン
パー10aは、排紙用用紙クランパー開放手段を通過す
ると図示しない付勢手段の付勢力によって閉じられる。
版付け動作完了後、版胴4及び圧胴6はさらに回転を継
続してそれぞれホームポジションに位置決めされ、孔版
印刷装置1は印刷待機状態となる。
【0033】孔版印刷装置1が印刷待機状態となった
後、オペレーターにより図示しない操作パネル上の印刷
スタートキーが押下されると、版胴4及び圧胴6が版付
け時よりも高速で回転駆動されると共に、給紙部7より
印刷用紙Pが連続的に給送されて印刷動作が行われる。
この印刷動作時においては、各用紙クランパー10a,
10bが給紙用用紙クランパー開放手段に達するタイミ
ングでレジストローラー対19が作動し、圧胴6が1回
転する間に2枚の印刷用紙Pへの印刷が行われる。そし
て、最後の印刷用紙Pをレジストローラー対19が給送
し、給送され用紙クランパー10a(あるいは10b)
に係止された印刷用紙Pの後端がニップ部11を通過す
ると、図示しない揺動手段及び圧胴保持手段が作動して
圧胴6が版胴4から離間した位置に保持されると共に、
版胴4及び圧胴6がホームポジションまで回転して停止
し、印刷動作が完了する。
【0034】上述の版付け動作時及び印刷動作時におい
て、各用紙クランパー10a,10bが係止している印
刷用紙Pを開放する用紙分離位置12とニップ部11と
の間の長さが、孔版印刷装置1で印刷可能な最大サイズ
の印刷用紙Pの長さよりも長く設定されているので、各
用紙クランパー10a,10bは印刷用紙Pの後端がニ
ップ部11を完全に抜けるまで印刷用紙Pを係止してい
ることとなり、圧胴6上に保持された印刷用紙Pには版
胴4からのインキ転移動作が完了するまで圧胴6上への
保持力が作用することとなる。従って、版胴4と圧胴6
とが接触している間、圧胴6上の印刷用紙Pには常に用
紙クランパー10aあるいは10bの保持力が働くた
め、インキの粘着力が如何に強くとも印刷用紙Pが版胴
4に巻き付くことを確実に防止することができる。ま
た、圧胴6の周囲に配置する用紙押さえローラーを、圧
胴6からの印刷用紙Pの剥離を良好に行うために最低限
必要な、用紙押さえローラー13のみとすることがで
き、大幅なコストダウンを達成することができる。
【0035】図4は、本発明の第2の実施例を採用した
孔版印刷装置としての多色孔版印刷装置25を示してい
る。この多色孔版印刷装置25は、第1の実施例で示し
た孔版印刷装置1と比較すると、2個の製版部3A,3
Bを有する点、版胴4に代えてそれぞれ異なる色のイン
キ供給手段を内包する2個の版胴26,27を用いる
点、2個の排版部5A,5Bを有する点、圧胴6に代え
て圧胴28を用いる点においてのみ相違しており、他の
構成は同一である。各製版部3A,3Bはそれぞれ第1
の実施例で示した製版部3と同様に、また、各排版部5
A,5Bはそれぞれ第1の実施例で示した排版部5と同
様に構成されている。
【0036】版胴4と同じ外形を有する各版胴26,2
7は、筐体25aの左方に縦並びで配設されており、版
胴26に対応して製版部3Aと排版部5Bとが、また版
胴27に対応して製版部3Bと排版部5Bとがそれぞれ
の左方に配設されている。各版胴26,27は、インキ
供給パイプを兼ねた支軸に支持された一対の側板、各側
板の周囲に進退自在に巻装された開口部と非開口部とを
有する多孔性支持板、多孔性支持板上に巻装されたメッ
シュスクリーン等を有しており、筐体25aに対してそ
れぞれ着脱自在に構成されている。各版胴26,27は
共通の図示しない版胴駆動手段によって同期して同方向
に回転駆動され、各版胴26,27間には各版胴間の位
相を調整するための図示しない天地移動機構が配設され
ている。
【0037】各版胴26,27には各版胴毎に異なる色
のインキが内包された図示しないインキパック(本実施
例では版胴26に黒色、版胴27に青色)が装着されて
おり、各インキパック内のインキは各版胴26,27の
内部に配設されたインキ供給手段によってそれぞれの内
周面に供給される。ここで用いられるインキ供給手段と
しては、本願出願人による特開平10−95156号公
報において採用されている版胴79と同様に図示しない
移動可能なインキローラーを有するものが用いられ、各
版胴26,27はこのインキ供給手段によりそれぞれの
多孔性支持板を膨出可能に構成されている。また、各版
胴26,27の多孔性支持板上の非開口部には、第1の
実施例と同様のマスタクランパー9がそれぞれ配設され
ている。各版胴間の間隔は、各マスタクランパー9が対
向した状態で隙間が生じる適宜の間隔に設定されてい
る。
【0038】圧胴28は、第1の実施例で示した圧胴6
と比較すると、図示しない揺動手段及び圧胴保持手段を
有しておらず筐体1aに定位置で回転自在に支持されて
いる点と、切欠部6a,6bに代えてこれと同様の切欠
部28a,28bを有する点においてのみ相違してお
り、他の構成は同一である。また、図中における符号1
1Aは版胴26と圧胴28との接触位置であるニップ部
を、符号11Bは版胴27と圧胴28との接触位置であ
るニップ部をそれぞれ示している。
【0039】上述の構成に基づき、以下に多色孔版印刷
装置25の動作を説明する。オペレーターにより画像読
取部に1枚目の原稿がセットされ、筐体25aの上面に
設けられた図示しない操作パネル上の製版スタートキー
が押下されると、版胴26が図4の反時計回り方向に回
転を開始する。版胴26が回転し、版胴26上に巻装さ
れた前版のマスタの後端部が排版部5Aの図示しない排
版ローラー対と対向する位置に達すると、版胴26の回
転が停止すると共に図示しない排版ローラー対が移動し
て版胴26上のマスタに接触し、版胴26が再び回転さ
れると版胴26上のマスタは搬送ローラー対により巻き
上げられて図示しない排版ボックス内に廃棄される。排
版動作完了後、版胴26はマスタクランパー9が製版部
3Aと対向する所定の給版位置まで回転して停止し、図
示しない開放手段によりマスタクランパー9が開放され
ることで給版待機状態となる。また、この排版動作と並
行して、画像読取部2では第1の実施例と同様に1枚目
の原稿の読取動作が行われる。読み取られた原稿画像
は、図示しない画像センサーへと送られる。
【0040】読取動作が完了すると、製版部3Aにおい
て製版動作が行われる。読取動作完了後、製版部3A内
の図示しないプラテンローラーが回転を開始し、図示し
ないマスタロールからマスタが引き出される。引き出さ
れたマスタは、プラテンローラーに圧接したサーマルヘ
ッドにより読み取られた原稿画像に応じて加熱穿孔製版
され、開放されたマスタクランパー9に向けて搬送され
る。そして、マスタの先端がクランパー9内の所定位置
に達すると開閉手段が作動してマスタクランパー9が閉
じられると共に、版胴4がマスタ搬送速度と同じ周速度
で図1の反時計回り方向に回転駆動される。プラテンロ
ーラーを駆動する図示しないステッピングモーターのス
テップ数より1版分のマスタが搬送されたと判断される
と、図示しない切断手段が作動してマスタが切断され
る。切断されたマスタは版胴26の回転により製版部3
Aより引き出され、版胴26上に巻装される。
【0041】版胴26へのマスタ巻装動作が完了する
と、オペレーターは画像読取部に2枚目の原稿をセット
して製版スタートキーを再び押下する。製版スタートキ
ーが押下されると版胴27が図4の時計回り方向に回転
を開始し、版胴26の場合と同様に排版部5Bが作動し
て版胴27上から前版のマスタが剥離される。排版動作
完了後、版胴27はマスタクランパー9が製版部3Bと
対応する所定の給版位置まで回転して停止し、図示しな
い開閉手段によりマスタクランパー9が開放されること
で給版待機状態となる。また、この排版動作と並行し
て、画像読取部2では2枚目の原稿の読取動作が上述と
同様に行われ、読み取られた原稿画像は、図示しない画
像センサーへと送られる。
【0042】読取動作が完了すると、製版部3Bにおい
て製版部3Aと同様の製版動作が行われる。製版部3B
内の図示しないプラテンローラーが作動して図示しない
マスタロールよりマスタが引き出され、引き出されたマ
スタにはサーマルヘッドによって原稿画像に応じた製版
画像が穿孔製版される。製版されたマスタは開放された
マスタクランパー9に向けて搬送され、マスタクランパ
ー9がマスタ先端を係止した状態で版胴27が回転する
ことで、版胴27へのマスタの巻装動作が行われる。版
胴27への巻装動作完了後、各版胴26,27は所定の
ホームポジションまで回転して停止する。
【0043】各版胴26,27がホームポジションを占
めると、第1の実施例と同様に給紙部7より1枚の印刷
用紙Pが分離給送されると共に、各版胴26,27及び
圧胴28が図4の矢印方向にそれぞれ低速で回転駆動さ
れる。分離給送された印刷用紙Pはレジストローラー対
19で一時停止された後、第1の実施例と同様の所定の
タイミングで圧胴28に向けて給送される。給送された
印刷用紙Pは用紙クランパー10a(あるいは10b)
に進入し、圧胴28が回転することでクランパー10a
が閉じられることにより圧胴28上に保持される。そし
て、用紙クランパー10aがニップ部11Bを通過する
タイミングより僅かに遅れて版胴27内の図示しないイ
ンキローラーが移動し、版胴27の多孔性支持板が膨出
してその外周面上に巻装されたマスタを圧胴28上の印
刷用紙Pに対して圧接させる。この圧接により図示しな
いインキ供給手段によって版胴27の内周面に供給され
た青色のインキが、図示しない多孔性支持板、図示しな
いメッシュスクリーン、及び図示しないマスタに形成さ
れた穿孔部を介して印刷用紙に転移され、版胴27に対
する版付け動作が行われる。
【0044】圧胴28がさらに回転し、用紙クランパー
10aがニップ部11Aを通過するタイミングより僅か
に遅れて版胴26内の図示しないインキローラーが移動
し、版胴26の多孔性支持板が膨出してその外周面上に
巻装されたマスタを圧胴28上の印刷用紙Pに対して圧
接させる。この圧接により図示しないインキ供給手段に
よって版胴26の内周面に供給された黒色のインキが、
図示しない多孔性支持板、図示しないメッシュスクリー
ン、及び図示しないマスタに形成された穿孔部を介して
印刷用紙に転移され、版胴26に対する版付け動作が行
われる。
【0045】青色と黒色との2色のインキを転移された
印刷用紙Pは、圧胴28の回転によって用紙クランパー
10aに係止された状態で用紙分離位置12まで運ば
れ、用紙分離位置12において排紙用用紙クランパー開
放手段により用紙クランパー10aが開放されること
で、開放された先端を剥離爪14上に載置させる。その
後、印刷用紙Pの先端は圧胴28の回転によって排紙搬
送部材23へと搬送され、ジャンプ板23eにより腰付
けされた後、排紙トレイ24上に排出される。
【0046】版付け動作完了後、各版胴26,27及び
圧胴28はさらに回転を継続してそれぞれホームポジシ
ョンに位置決めされ、多色孔版印刷装置25は印刷待機
状態となる。
【0047】多色孔版印刷装置25が印刷待機状態とな
った後、オペレーターにより図示しない操作パネル上の
印刷スタートキーが押下されると、各版胴26,27及
び圧胴28が版付け時よりも高速で回転駆動されると共
に、給紙部7より印刷用紙Pが連続的に給送されて印刷
動作が行われる。そして、設定された印刷枚数が消化さ
れると、各版胴26,27及び圧胴28がホームポジシ
ョンまで回転して停止し、印刷動作が完了する。
【0048】この第2の実施例においても、圧胴28の
回転方向最下流側に配置された版胴26と圧胴28との
接触位置であるニップ部11Aから用紙分離位置12ま
での長さを、多色孔版印刷装置25で印刷可能な最大サ
イズの印刷用紙Pの長さよりも長く設定しているので、
第1の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0049】なお、上述した第1の実施例では、圧胴6
を揺動可能に構成してこれを版胴4に対して接離させる
構成としたが、版胴及び圧胴として第2の実施例に示し
た版胴26及び圧胴28と同様のものを用い、版胴の多
孔性支持板を膨出させてこれを定位置で回転する圧胴に
対して接離させる構成を採用してもよい。
【0050】図5は、本発明の第3の実施例を採用した
孔版印刷装置としての多色孔版印刷装置29を示してい
る。この多色孔版印刷装置29は、第2の実施例で示し
た多色孔版印刷装置25と比較すると、4個の製版部3
A,3B,3C,3Dを有する点、それぞれ異なる色の
インキ供給手段を内包する4個の版胴26,27,3
0,31を用いる点、4個の排版部5A,5B,5C,
5Dを用いる点、給紙部7に代えて給紙部32を用いる
点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
各製版部3C,3Dは各製版部3A,3Bと同様に、各
排版部5C,5Dは各排版部5A,5Bと同様に構成さ
れている。
【0051】各版胴26,27と同様に構成された各版
胴30,31は、圧胴28の下方に横並びで配設されて
おり、版胴30に対応して製版部3Cと排版部5Cと
が、また版胴31に対応して製版部3Dと排版部5Dと
がそれぞれの下方に配設されている。筐体29aに対し
てそれぞれ着脱自在に構成された各版胴26,27は、
共通の図示しない版胴駆動手段によって同期して同方向
に回転駆動される。版胴30の内部には赤色のインキが
内包された図示しないインキパックが、また版胴31の
内部には黄色のインキが内包された図示しないインキパ
ックがそれぞれ装着されている。さらに、各版胴30,
31の多孔性支持板上の非開口部には、各版胴26,2
7と同様のマスタクランパー9がそれぞれ配設されてい
る。各版胴30,31間の間隔は、各マスタクランパー
9が対向した状態で隙間が生じる適宜の間隔に設定され
ている。また、図中における符号11Cは版胴30と圧
胴28との接触位置であるニップ部を、符号11Dは版
胴31と圧胴28との接触位置であるニップ部をそれぞ
れ示している。
【0052】給紙部32は、給紙部7と比較すると、給
紙トレイ15上における印刷用紙Pの積載量が異なる点
と、ガイド板20,21に代えて形状の異なるガイド板
33,34を用いる点においてのみ相違しており、他の
構成は同一である。
【0053】この第3の実施例においても、圧胴28の
回転方向最下流側に配置された版胴26と圧胴28との
接触位置であるニップ部11Aから用紙分離位置12ま
での長さを、多色孔版印刷装置25で印刷可能な最大サ
イズの印刷用紙Pの長さよりも長く設定しているので、
第1の実施例と同様の作用効果を得ることができる。ま
た、この第3の実施例では、圧胴28の径を各版胴2
6,27,30,31の整数倍である2倍としているの
で、従来の技術の欄で挙げた特開2000−12844
1号公報の図1に記載された孔版印刷装置のように圧胴
に対して複数の版胴を放射状に配置した構成に比較し
て、各製版部、各排版部、各版胴を効率よく配置するこ
とができ、スペース効率を向上させることができる。
【0054】上記各実施例では、圧胴6,28として版
胴4,26,27,30,31の直径の2倍のものを使
用したが、他の整数倍である3倍や4倍のものを用いて
もよい。3倍のものを用いた場合には圧胴に形成する切
欠部を3箇所とする必要があり、4倍のものを用いた場
合には圧胴に形成する切欠部を4箇所とする必要があ
る。また、圧胴として版胴直径の整数倍以外のものを用
いる場合には、版胴に設けられたマスタクランパーとの
干渉を避けるために版胴及び/または圧胴を間欠回転さ
せる必要が生じ、その制御が非常に複雑となる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、圧胴外周面上におけ
る、版胴と圧胴との接触位置から印刷に供される最大の
印刷用紙長さ以上圧胴回転方向下流側に離れた位置に、
用紙係止手段が印刷用紙の係止を解除する用紙分離位置
を設けたので、各用紙係止手段は印刷用紙の後端が接触
位置を完全に抜けるまで印刷用紙を係止していることと
なり、圧胴上に保持された印刷用紙には版胴からのイン
キ転移動作が完了するまで圧胴上への保持力が作用する
こととなる。従って、版胴と圧胴とが接触している間、
圧胴上の印刷用紙には常に用紙係止手段の保持力が働く
ため、インキの粘着力が如何に強くとも印刷用紙が版胴
に巻き付くことを確実に防止することができる。また、
圧胴の周囲に配置する用紙押さえローラーを、圧胴から
の印刷用紙の剥離を良好に行うために最低限必要なもの
のみとすることができ、大幅なコストダウンを達成する
ことができる。
【0056】また、複数の版胴を有し1行程で多色印刷
を行うことが可能な孔版印刷装置において、圧胴外周面
上における、各版胴のうちの圧胴回転方向最下流側に配
置された版胴と圧胴との接触位置から印刷に供される最
大の印刷用紙長さ以上圧胴回転方向下流側に離れた位置
に、用紙係止手段が印刷用紙の係止を解除する用紙分離
位置を設けたので、圧胴上に保持された印刷用紙には版
胴からのインキ転移動作が完了するまで圧胴上への保持
力が作用することとなり、インキの粘着力が如何に強く
とも印刷用紙が版胴に巻き付くことを確実に防止するこ
とができる。
【0057】さらに、圧胴の直径を版胴の直径の整数倍
とすることにより、複数の版胴を放射状に配置した構成
に比較して、各製版部、各排版部、各版胴を効率よく配
置することができ、スペース効率を向上させることがで
きると共に、版胴及び圧胴の回転制御を簡潔に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に用いられる孔版印刷装
置の概略正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例において用紙クランパー
が開放される直前の状態を示す概略正面図である。
【図3】本発明の第1の実施例において圧胴外周面上か
ら印刷用紙が剥離される状態を説明するための部分概略
図である。
【図4】本発明の第2の実施例に用いられる多色孔版印
刷装置の概略正面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に用いられる多色孔版印
刷装置の概略正面図である。
【図6】従来の孔版印刷装置における問題点を説明する
ための概略図である。
【図7】従来の孔版印刷装置における問題点を説明する
ための概略図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置 4,26,27,30,31 版胴 6,28 圧胴 10a,10b 用紙係止手段(用紙クランパー) 11,11A,11B,11C,11D 接触位置(ニ
ップ部) 12 用紙分離位置 25,29 孔版印刷装置(多色孔版印刷装置) P 印刷用紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴と、外周面上に印刷用紙を係止する用
    紙係止手段を有する圧胴とを具備し、前記版胴と前記圧
    胴とを接離自在とした孔版印刷装置において、 前記圧胴の外周面上において、前記版胴と前記圧胴との
    接触位置から印刷に供される最大の前記印刷用紙の長さ
    以上前記圧胴の回転方向下流側に離れた位置に、前記用
    紙係止手段が前記印刷用紙の係止を解除する用紙分離位
    置を設けたことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】内部にそれぞれ異なる色のインキ供給手段
    を有する複数の版胴と、外周面上に印刷用紙を係止する
    用紙係止手段を有する圧胴とを具備し、前記圧胴の周囲
    に前記各版胴を配置すると共に前記各版胴と前記圧胴と
    をそれぞれ接離自在とし、1行程で多色印刷を行うこと
    が可能な孔版印刷装置において、 前記圧胴の外周面上において、前記各版胴のうちの前記
    圧胴の回転方向最下流側に配置された版胴と前記圧胴と
    の接触位置から印刷に供される最大の前記印刷用紙の長
    さ以上前記圧胴の回転方向下流側に離れた位置に、前記
    用紙係止手段が前記印刷用紙の係止を解除する用紙分離
    位置を設けたことを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】前記圧胴の直径は前記版胴の直径の整数倍
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    孔版印刷装置。
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