JP2002086206A - 金属箔帯のしわ発生防止ロール - Google Patents

金属箔帯のしわ発生防止ロール

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JP2002086206A JP2000279483A JP2000279483A JP2002086206A JP 2002086206 A JP2002086206 A JP 2002086206A JP 2000279483 A JP2000279483 A JP 2000279483A JP 2000279483 A JP2000279483 A JP 2000279483A JP 2002086206 A JP2002086206 A JP 2002086206A
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Junichi Tateno
純一 舘野
Hideo Kijima
秀夫 木島
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敏樹 蛭田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧延設備出側でのコイルの巻取りなど、張力の
付与された状態で通板される金属箔帯に幅方向の座屈に
よって生じる筋状のたて波に起因して生じるしわ(折れ
込み疵)の発生を確実に防止するために使用される金属
箔帯のしわ発生防止ロールを提供する。 【解決手段】金属箔帯のしわ発生防止ロール6は、張力
が付与された状態で通板される金属箔帯Sを横断する幅
方向に延びる胴体7を有する。胴体7の外周には、金属
帯幅中央を境界として対称に当接すべく傾斜した凸状部
8が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延設備出側での
コイルの巻き取りなど、張力が付与された状態で通板さ
れる金属箔帯に生じるしわ(折れ込み疵)の発生を防止
するために使用される金属箔帯のしわ発生防止ロールに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、板厚が0.3mm以下のステン
レス鋼帯等の金属箔帯の圧延においては、通常、図8に
示すゼンジミアミルなどのリバース式圧延設備100が
使用されている。この圧延設備100による圧延におい
て、テンションリール102より巻き出された金属箔帯
Sは、張力が付与された状態でデフレクタロール103
を経て圧延設備100の圧延ロール101で圧延され、
そして出側のデフレクタロール104を経てテンション
リール105によって巻き取られるようになっている。
そして、1コイル分の圧延が終わったら、次に金属箔帯
Sを反対方向に通板して同様に圧延しながら、順次板厚
を薄くしていき、所望の製品板厚を得るのである。
【0003】この金属箔帯Sの圧延において、デフレク
タロール103又は104とテンションリール102又
は105との間の金属箔帯Sの非拘束部分において、図
9に示すような金属箔帯Sの長手方向に筋状のたて波S
1が生じ易い。たて波S1が生じる理由は、金属箔帯S
の幅方向に作用する圧縮力による座屈によるものと考え
られている。このたて波S1が生じると、デフレクタロ
ール103,104やテンションリール102,105
との接触点でたて波S1が折れこんで図10に示すよう
なしわ(折れ込み疵)S2となり易い。
【0004】しわS2は製品の品質上、重大な欠陥であ
り、このしわS2の存在により生産性を著しく低下させ
るため、しわS2の発生を防止するために、従来よりし
わ発生防止(しわ伸ばし)ロールを使用する種々の解決
策が提案されている。これら解決策のうち、例えば、特
公平7- 87927号公報には、図11に示すように、
高い張力を付与して板厚が0.3mm以下の極薄金属帯
210を圧延により製造するに際し、幅方向の断面形状
がほぼ平坦と考えられる状態から次に幅方向の断面形状
がほぼ平坦と考えられる状態に移行するまでのゾーンで
あってしわ伸びが発生するゾーン内、即ち、巻出しリー
ル205から第一デフレクタロール206までのゾーン
内、第一デフレクタロール206から第一圧延機201
の圧延ロール203までのゾーン内、第二圧延機202
の圧延ロール204から第二デフレクタロール207ま
でのゾーン内、第二デフレクタロール207から巻取り
リール208までのゾーン内、あるいは圧延ロール20
3から圧延ロール204までのゾーン内に、少なくとも
該ゾーン内の金属帯210の長さを1/ 2以下の長さに
分割する位置に金属帯210の断面形状をほぼ平坦とす
るしわ伸ばしロール209を設置した極薄金属帯の製造
方法が開示されている。
【0005】また、特許第2843165号公報には、
図12に示すように、中央から対称に端部に行くに従っ
て径を順次増大せしめられる断面弧状の凹部301を有
し、該凹部301の形状が特殊なsin関数に従って形
成されている通板中の極薄金属帯302に発生する座屈
波やしわ等の防止ロール300が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示す特公平7- 87927号公報に開示された極薄金
属帯の製造方法にあっては、しわ伸ばしロール209が
単に円柱状をなすものにすぎないため、極薄金属帯21
0のしわ伸ばしロール209と当接している部分及びこ
の部分近傍の僅かな長さの範囲についてのみ極薄金属帯
210にたて波発生を抑制しながら拘束することにしか
ならず、十分な効果を得るには至っていなかった。
【0007】また、図12に示す特許第2843165
号公報に開示されたしわ等の防止ロール300も、たて
波発生を完全には防止するには至っておらず、ひとたび
たて波が発生すると、極薄金属帯302の幅中央に当接
する凹部301の部分でそのたて波が折れ込んでしわに
なりやすいという問題があった。本発明は上述のような
従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、圧延設備出側でのコイルの巻取りなど、張力の付
与された状態で通板される金属箔帯に幅方向の座屈によ
って生じる筋状のたて波に起因して生じるしわ(折れ込
み疵)の発生を確実に防止するために使用される金属箔
帯のしわ発生防止ロールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち請求項1に係る金属箔帯のしわ発生防
止ロールは、張力が付与された状態で通板される金属箔
帯を横断する幅方向に延びる胴体を有する金属箔帯のし
わ発生防止ロールであって、前記胴体の外周に、前記金
属箔帯幅中央を境界として対称に当接すべく傾斜した凸
状部を設けたことを特徴としている。
【0009】このしわ発生防止ロールによれば、このし
わ発生防止ロールに張力が付与された状態の金属箔帯を
接触させて通板すると、金属箔帯はしわ発生防止ロール
との接触面において凸状部に倣って拘束され、しわ発生
防止ロールの回転とともにたて波は凸状部の作用により
金属箔帯幅中央域から幅方向両端側へ向かって排出さ
れ、しわ(折れ込み疵)の発生を確実に防止することが
できる。
【0010】また、本発明のうち請求項2に係る金属箔
帯のしわ発生防止ロールは、請求項1記載の発明におい
て、前記凸状部を横切る横断面形状が、頂上から両端部
に向かって連続的に低くなる略山形の形状であることを
特徴としている。このしわ発生防止ロールによれば、金
属箔帯の通板時に、凸状部による金属箔帯への疵や模様
の転写が回避される。
【0011】更に、本発明のうち請求項3に係る金属箔
帯のしわ発生防止ロールは、請求項1又は2記載の発明
において、前記凸状部は、その横断面における幅が5m
m以上、かつ、高さが0.5mm以上10mm以下であ
ることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る金属箔帯のしわ
発生防止ロールが使用される圧延設備の概略側面図であ
る。図2は本発明のしわ発生防止ロールの平面図であ
る。図3は図2の3- 3線に沿う断面図であって、凸状
部を横切る横断面形状を示している。図4は図2に示す
しわ発生防止ロールに金属箔帯が接触して通板する様子
を示す平面図である。図5は図4の5- 5線に沿った断
面図である。但し、図5においてしわ発生防止ロールは
断面図ではない。
【0013】図1の圧延設備による圧延において、テン
ションリール2より巻き出された金属箔帯Sは、張力が
付与された状態でデフレクタロール3を経てゼンジミア
ミルなどのリバース式圧延設備1の圧延ロール1aで圧
延され、そして出側のデフレクタロール4を経てテンシ
ョンリール5によって巻き取られるようになっている。
そして、1コイル分の圧延が終わったら、次に金属箔帯
Sを反対方向に通板して同様に圧延しながら、順次板厚
を薄くしていき、所望の製品板厚を得るようになってい
る。
【0014】この金属箔帯Sの圧延において、巻取り側
のデフレクタロール3又は4とテンションリール2又は
5との間の金属箔帯Sの非拘束部分において、図9に示
すような金属箔帯Sの長手方向に筋状のたて波S1が生
じ易い。そして、このたて波S1が生じると、デフレク
タロール3,4やテンションリール2,5との接触点で
たて波S1が折れこんで図10に示すようなしわ(折れ
込み疵)S2となり易い。
【0015】本発明者らは、たて波S1の発生挙動につ
いて鋭意調査した結果、金属箔帯Sに付与される張力の
金属箔帯幅方向分布において、幅中央域に大きな張力が
かかるような通板条件において、たて波S1が発生しや
すいという知見を得た。この現象は力学的には以下のよ
うに説明される。長手方向に張力が付与された通板中の
金属箔帯Sには、長手方向の弾性歪みにポアソン比を乗
じた値に相当する金属箔帯幅方向の弾性歪みが生じ、金
属箔帯幅方向に圧縮力が作用する。金属箔帯幅方向の端
部よりも幅中央域に大きな張力がかかると、幅中央域に
おいて幅方向端部よりも大きな弾性歪みを生じようとし
て金属箔帯幅方向にさらに大きな圧縮力が作用する。金
属箔帯Sでは箔帯幅に対して箔厚が著しく薄いため、こ
の圧縮力によって箔帯幅方向に座屈現象が生じて、たて
波S1が生じるのである。金属箔帯Sに付与される張力
が幅中央域において大きくなるのは、金属箔帯Sの箔厚
は、通常、圧延時のロールの軸方向たわみに起因して幅
端部に比して幅中央部が厚い(当業者間ではクラウン状
とか、クラウンを有するとか称している)状態に圧延さ
れるため、コイル巻き形状(コイルの幅方向厚み分布)
もその影響を受けて幅中央部が膨らみ、巻取り中のコイ
ル半径が大きくなって該部位が金属箔帯の長手方向によ
り強く引張力が生じる効果があるためと思われる。
【0016】本発明にあっては、図2乃至図5に示すし
わ発生防止ロール6を図1に示す圧延設備に使用し、例
えば、図2(a)中の胴長中心線を対称軸としてそれを
境に対称に傾斜した凸状部8を設け、該対称軸を金属箔
帯Sの幅中央に当接させることにより、たて波S1を金
属箔帯Sの幅中央域に集中させないようにしてしわ(折
れ込み疵)S2の発生を防止するようにしている。尚、
本発明にいう対称とは、図2(b)に示すように、凸状
部8が胴長中心線上でずれている場合をも含む意味とす
る。しわ発生防止ロール6の設置位置は、図1に示すよ
うに、リバース式圧延設備1の両側において圧延ロール
1aとデフレクタロール3,4との間のパスライン及び
/ 又はデフレクタロール3,4とテンションリール2,
5との間のパスライン上に当接すべくしわ発生防止ロー
ル6を設置することが好ましい。デフレクタロール3,
4とテンションリール2,5との間のパスライン上に当
接すべくしわ発生防止ロール6を設置した場合には、巻
取り側のみのしわ発生防止ロール6を使用し、巻出し側
ではしわ発生防止ロール6と金属箔帯Sとを非接触状態
として使用しないようにしてもよい。
【0017】ここで、しわ発生防止ロール6は、張力が
付与された状態で通板される金属箔帯Sを横断する幅方
向に延びる胴体7を有し、胴体7の外周に、例えば、図
2のように、胴長中央を境界として対称形状に傾斜した
スパイラル状の凸状部8を設けている。即ち、胴体7の
外周には、胴体7の胴長中心線を境界として左右対称
(図2において左右対称)にスパイラル状に凸状部8が
巻き付けられ、接着されている。凸状部8は胴体7の両
端に至るまで延びている。胴長中央と対称軸がずれてい
たとしても、金属箔帯Sの幅中央に対称軸が当接すれば
問題はない。
【0018】そして、図4及び図5に示すように、この
しわ発生防止ロール6に金属箔帯Sを接触させて通板す
ると、金属箔帯Sはしわ発生防止ロール6との接触面に
おいて凸状部8に倣って拘束され、しわ発生防止ロール
6の回転とともにたて波S1は凸状部8の作用により金
属箔帯幅中央域から幅方向両端側へ向かって排出され、
しわ(折れ込み疵)S2の発生を確実に防止することが
できる。従って、金属箔帯Sの生産性を向上させること
ができる。
【0019】ここで、図2(a)において、凸状部8の
中心線とロール中心軸とのなす傾斜角θは、15°以上
80°以下であることが望ましい。傾斜角θが15°未
満では、金属箔帯Sとしわ発生防止ロール6との接触面
上での凹凸周期が小さくなり、十分なしわ発生防止効果
が得られない。一方、傾斜角θが80°よりも大きい
と、金属箔帯Sの幅中央域と当接する凸状部8の起点部
分で金属箔帯Sへの疵が生じる危険が大きくなる。
【0020】また、凸状部8を横切る横断面形状は、図
3に示すように、頂上から両端部に向かって連続的に低
くなる略山形の形状であることが好ましい。これによ
り、金属箔帯Sの通板時に凸状部8による金属箔帯Sへ
の疵や模様の転写を回避することができる。更に、凸状
部8は、図3において、その横断面における幅wが5m
m以上、かつ、高さhが0.5mm以上10mm以下で
あることが好ましい。凸状部8の横断面における幅w及
び高さhとしわ発生防止効果の関係について実験した結
果、図6に示すような結果が得られた。これによると、
凸状部8の横断面における幅wが5mm以上で、かつ、
高さhが0.5mm以上である場合に、良好なしわ発生
防止効果が得られることがわかった。なお、凸状部8の
横断面における幅wの上限は特に限定されないが、隣接
する凸状部8に干渉しないような幅wとしなければなら
ない。また、凸状部8の横断面における高さhの上限は
10mmとする。その理由は、高さhが10mmを超え
ると、凸状部8から金属箔帯Sに作用する力が強すぎて
絞りが発生するからである。
【0021】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更を行う
ことができる。例えば、凸状部8は、胴体7の外周に、
胴体7の胴長中心線を境界として左右対称にスパイラル
状に巻き付けられ、接着されている例について説明した
が、これに限るものではなく、他の方法、例えば、凸状
部8が胴体7の外周に胴体7の胴長中心線を境界として
左右対称にスパイラル状に一体に設けられるようにロー
ル6そのものが研削されたものなどであってもよい。ま
た、凸状部8のスパイラルは1本だけでなく、複数本あ
ってもよい。
【0022】さらに、しわ発生防止ロール6は、図1に
示されるリバース式圧延設備に使用される場合に限られ
ず、片方向圧延のみを行う圧延設備に使用されてもよ
い。この場合、しわ発生防止ロール6は、圧延設備の出
側であってデフレクタロールと巻取りリールとの間のパ
スライン、圧延設備の出側であって圧延ロールとデフレ
クタロールとの間のパスライン、圧延設備の入側であっ
てデフレクタロールと巻取りリールとの間のパスライ
ン、あるいは圧延設備の入側であって圧延ロールとデフ
レクタロールとの間のパスライン上に当接すべく設置可
能である。
【0023】
【実施例】本発明の効果を検証するために、図1に示す
圧延設備を用いて、箔厚0.045mm、箔幅900m
mのステンレス鋼箔帯(SUS430)を0.040m
mの箔厚まで冷間圧延した。リバース式圧延設備1の圧
延ロール1aは直径が50mmで胴長が1400mmで
あり、圧延荷重は3kN/ mmとし、張力としてユニッ
トテンションで400MPaを付加した。ここで、ユニ
ットテンションとは、被圧延材の厚x幅断面の単位断面
積当たりの張力をいう。
【0024】ここで、しわ発生防止ロール6の設置位置
は、図7に示すように、デフレクタロール4とテンショ
ンリール5との間のパスライン及びデフレクタロール3
とテンションリール2との間のパスライン(図示せず)
に当接するようにした。そして、使用するしわ発生防止
ロール6は以下に示す本発明例及び従来例1,2とし、
それらのしわ発生防止効果を比較検討した。
【0025】本発明例:胴体の直径が100mm、胴長
が1100mmで、胴体7の外周には、胴体7の胴長中
心線を境界として左右対称にスパイラル状に凸状部8が
巻き付けられ、接着されている。凸状部8は、その横断
面おける幅wが10mm、高さhが0.5mmのゴム素
材で、ロール中心軸に対する傾斜角θが60°で胴体に
巻き付けられている。
【0026】従来例1:胴体の直径が100mm、胴長
が1100mmで、胴体の外周にはなにも設けられず、
円柱状のしわ発生防止ロールとしている。従来例2:胴
体の直径が100mm、胴長が1100mmで、胴体の
外周に胴長中央から対称に端部に行くに従って径を順次
増大せしめられる断面弧状の凹部(胴体中央と端部との
径差が0.3mm)が設けられた凹形状クラウンのしわ
発生防止ロールとしている。
【0027】本発明例及び従来例1,2についてのしわ
(折れ込み疵)の発生状況を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1を参照すると、本発明例では、しわの
発生がなく良好に圧延、巻取りが可能であることが理解
される。また、従来例1では、テンションリール上でし
わが発生し、製品不良となったため、圧延を中断した。
更に、従来例2では、しわがより発生しやすく、不良で
あった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る金属箔帯のしわ発生防止ロールによれば、張
力が付与された状態で通板される金属箔帯を横断する幅
方向に延びる胴体を有する金属箔帯のしわ発生防止ロー
ルであって、前記胴体の外周に、前記金属帯幅中央を境
界として対称に当接すべく傾斜した凸状部を設けたの
で、このしわ発生防止ロールに張力が付与された状態の
金属箔帯を接触させて通板すると、金属箔帯はしわ発生
防止ロールとの接触面において凸状部に倣って拘束さ
れ、しわ発生防止ロールの回転とともにたて波は凸状部
の作用により金属箔帯幅中央域から幅方向両端側へ向か
って排出される。このため、圧延設備出側でのコイルの
巻取りなど、張力の付与された状態で通板される金属箔
帯に幅方向の座屈によって生じる筋状のたて波に起因し
て生じるしわ(折れ込み疵)の発生を確実に防止するこ
とができる。従って、金属箔帯の品質不良を防止すると
共に生産性が向上するという優れた効果を奏する。
【0031】また、本発明のうち請求項2に係る金属箔
帯のしわ発生防止ロールによれば、請求項1記載の発明
において、前記凸状部を横切る横断面形状が、頂上から
両端部に向かって連続的に低くなる略山形の形状である
ので、金属箔帯の通板時に、凸状部による金属箔帯への
疵や模様の転写を回避することができる。更に、本発明
のうち請求項3に係る金属箔帯のしわ発生防止ロールに
よれば、、請求項1又は2記載の発明において、前記凸
状部は、その横断面における幅が5mm以上、かつ、高
さが0.5mm以上10mm以下であるので、良好なし
わ発生防止効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属箔帯のしわ発生防止ロールが
使用される圧延設備の概略側面図である。
【図2】本発明のしわ発生防止ロールの平面図である。
【図3】図2の3- 3線に沿う断面図であって、凸状部
を横切る横断面形状を示している。
【図4】図2に示すしわ発生防止ロールに金属箔帯が接
触して通板する様子を示す平面図である。
【図5】図4の5- 5線に沿った断面図である。但し、
図5においてしわ発生防止ロールは断面図ではない。
【図6】凸状部の横断面における幅及び高さとしわ発生
防止効果の関係についての実験結果を示すグラフであ
る。
【図7】しわ発生防止ロールの設置位置を示す部分側面
図である。
【図8】一般的なリバース式圧延設備の概略側面図であ
る。
【図9】金属箔帯に発生したたて波の様子を示す部分斜
視図である。
【図10】金属箔帯に発生したしわ(折れ込み疵)の様
子を示す部分斜視図である。
【図11】従来例の極薄金属帯の製造方法が適用される
圧延設備の概略側面図である。
【図12】従来の他の例のしわ等の防止ロールを示す側
面図である。
【符号の説明】
1はリバース式圧延設備 1aは圧延ロール 2,5はテンションリール 3,4はデフレクタロール 6はしわ発生防止ロール 7は胴体 8は凸状部 Sは金属箔帯 S1はたて波 S2はしわ(折れ込み疵)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭田 敏樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 3F104 AA05 BA02 BA10 4E026 BA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】張力が付与された状態で通板される金属箔
    帯を横断する幅方向に延びる胴体を有する金属箔帯のし
    わ発生防止ロールであって、前記胴体の外周に、前記金
    属箔帯幅中央を境界として対称に当接すべく傾斜した凸
    状部を設けたことを特徴とする金属箔帯のしわ発生防止
    ロール。
  2. 【請求項2】前記凸状部を横切る横断面形状が、頂上か
    ら両端部に向かって連続的に低くなる略山形の形状であ
    ることを特徴とする請求項1記載の金属箔帯のしわ発生
    防止ロール。
  3. 【請求項3】前記凸状部は、その横断面における幅が5
    mm以上、かつ、高さが0.5mm以上10mm以下で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の金属箔帯の
    しわ発生防止ロール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018167981A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 リンテック株式会社 タッチローラ、ウエブ巻取方法
CN115331963A (zh) * 2022-08-02 2022-11-11 新疆众和股份有限公司 电极箔加工装置、电极箔加工工艺及电极箔

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JP2018167981A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 リンテック株式会社 タッチローラ、ウエブ巻取方法
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