JP2002082101A - 二層構造体の境界空隙の検査法 - Google Patents
二層構造体の境界空隙の検査法Info
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- JP2002082101A JP2002082101A JP2000272477A JP2000272477A JP2002082101A JP 2002082101 A JP2002082101 A JP 2002082101A JP 2000272477 A JP2000272477 A JP 2000272477A JP 2000272477 A JP2000272477 A JP 2000272477A JP 2002082101 A JP2002082101 A JP 2002082101A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 異種素材又は別施工の二層構造体の境界の空
隙・空洞の存在・位置・大きさを正確に計測できる二層
構造体の境界空隙の検査法を提供する。 【解決手段】 ハーフプレキャストコンクリート部材A
1の一面を型枠面としてコンクリートを流し込んでコン
クリート層A2を形成した二層構造体Aを打撃する打撃
ハンマー10と、その打撃音を入力するマイク1と、同
マイク1に入力された音の波形をスペクトル分析するパ
ワースペクトル密度計算部3と、パワースペクトル密度
を移動平均で規格化する移動平均規格化計算部4と、パ
ワースペクトル密度のピーク値を検出するピーク値検出
部5と、ピーク値から境界空隙の大きさを求める空隙大
きさ算出部6と、その空隙の有無・大きさ・位置を表示
するディスプレイ7とからなる。
隙・空洞の存在・位置・大きさを正確に計測できる二層
構造体の境界空隙の検査法を提供する。 【解決手段】 ハーフプレキャストコンクリート部材A
1の一面を型枠面としてコンクリートを流し込んでコン
クリート層A2を形成した二層構造体Aを打撃する打撃
ハンマー10と、その打撃音を入力するマイク1と、同
マイク1に入力された音の波形をスペクトル分析するパ
ワースペクトル密度計算部3と、パワースペクトル密度
を移動平均で規格化する移動平均規格化計算部4と、パ
ワースペクトル密度のピーク値を検出するピーク値検出
部5と、ピーク値から境界空隙の大きさを求める空隙大
きさ算出部6と、その空隙の有無・大きさ・位置を表示
するディスプレイ7とからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハーフプレキャス
トコンクリート部材にコンクリートを打ち込んで一体化
する建築工法,コンクリートの2度打ちで一体化された
コンクリート構造体、又は壁面に別体のコンクリート
板,コンクリートブロック,タイル等の別部材を接合し
た二層構造体,あるいは型枠とコンクリート(固化前,
固化後)、その他コンクリート・金属・セラミック・プ
ラスチック・木等の別素材の部材とを接合した二層構造
体,同素材での二層接合又は同素材の別施工時の部材の
二層接合の構造体に於ける接合の良否を判定する技術で
あって、接合面の境界の空腔,空隙の存在の検出と、そ
の位置・大きさを計測する技術に関する。
トコンクリート部材にコンクリートを打ち込んで一体化
する建築工法,コンクリートの2度打ちで一体化された
コンクリート構造体、又は壁面に別体のコンクリート
板,コンクリートブロック,タイル等の別部材を接合し
た二層構造体,あるいは型枠とコンクリート(固化前,
固化後)、その他コンクリート・金属・セラミック・プ
ラスチック・木等の別素材の部材とを接合した二層構造
体,同素材での二層接合又は同素材の別施工時の部材の
二層接合の構造体に於ける接合の良否を判定する技術で
あって、接合面の境界の空腔,空隙の存在の検出と、そ
の位置・大きさを計測する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート壁面に貼付けた壁面
タイルを貼着した建造物、又はハーフプレキャストコン
クリート部材にコンクリートを打ち込んで一体化する建
造物について、その貼着面・接合面に、空隙,空洞がな
いかその貼着・接合作業不良がないかの検査がなされて
いる。
タイルを貼着した建造物、又はハーフプレキャストコン
クリート部材にコンクリートを打ち込んで一体化する建
造物について、その貼着面・接合面に、空隙,空洞がな
いかその貼着・接合作業不良がないかの検査がなされて
いる。
【0003】従来の検査法は、ハンマーでその二層構造
体の表面を打撃し、その打撃音を人間が聴覚によって判
断して、その経験から空隙,空洞があるかないか判断し
ている。しかし、この人間の聴覚による検査方法では、
作業員の経験や資質に個人差がありバラツキが生じ又空
隙・空洞の正確な位置,大きさを判断することが難しい
ものであった。
体の表面を打撃し、その打撃音を人間が聴覚によって判
断して、その経験から空隙,空洞があるかないか判断し
ている。しかし、この人間の聴覚による検査方法では、
作業員の経験や資質に個人差がありバラツキが生じ又空
隙・空洞の正確な位置,大きさを判断することが難しい
ものであった。
【0004】そこで近年は、建築物における診断対象壁
面を打撃手段で打撃し、これによって前記壁面から発生
する打撃音を打撃音信号に変換し、その信号を解析する
ことによって壁面タイル等の剥離の有無を判定する構造
物表層部の内部欠陥診断方法が種々開発されており、そ
の典型的な従来技術が、例えば特開平6−235719
号公報、特公平6−68486号公報、特公平2−54
903号公報等に開示されている。しかしこれらの従来
技術においては、それぞれ次のような問題が指摘され
る。
面を打撃手段で打撃し、これによって前記壁面から発生
する打撃音を打撃音信号に変換し、その信号を解析する
ことによって壁面タイル等の剥離の有無を判定する構造
物表層部の内部欠陥診断方法が種々開発されており、そ
の典型的な従来技術が、例えば特開平6−235719
号公報、特公平6−68486号公報、特公平2−54
903号公報等に開示されている。しかしこれらの従来
技術においては、それぞれ次のような問題が指摘され
る。
【0005】まず、特開平6−235719号公報に記
載された剥離診断装置は、壁面の打撃によって得られる
打撃音信号をスペクトル分析し、そのピーク値から剥離
の有無や深さを識別するものである。しかしながら、例
えば下地浮きのように、剥離が深い位置に存在する場合
は、その打撃音信号のスペクトルが健全な壁面の打撃音
のスペクトルと近似し、しかも、剥離の存在によるスペ
クトルピークが、打撃の瞬間のスペクトルより小さくな
るため、剥離の深さや大きさ等の特徴を的確に捉えるこ
とが困難である。
載された剥離診断装置は、壁面の打撃によって得られる
打撃音信号をスペクトル分析し、そのピーク値から剥離
の有無や深さを識別するものである。しかしながら、例
えば下地浮きのように、剥離が深い位置に存在する場合
は、その打撃音信号のスペクトルが健全な壁面の打撃音
のスペクトルと近似し、しかも、剥離の存在によるスペ
クトルピークが、打撃の瞬間のスペクトルより小さくな
るため、剥離の深さや大きさ等の特徴を的確に捉えるこ
とが困難である。
【0006】また、特公平6−68486号公報に記載
された内部欠陥診断方法は、上述のような剥離判定の阻
害となる打撃の瞬間の打音信号を、打撃の時点から微小
時間経過時点まで除去することによって、剥離があるも
のとないものの振幅が明確に異なる信号のみを抽出し、
その最高レベル値や、時系列信号の積分値を基準値と比
較することによって剥離の有無を判定するものである。
しかし、この方法では、例えば躯体コンクリートから下
地モルタルが剥離した下地浮きのように、剥離が表面か
ら深い位置に存在する場合は、その大きさや、打撃面の
状況によって信号のレベルが大きく変化するため、実際
には、剥離判定のための基準値自体の設定が困難であ
る。
された内部欠陥診断方法は、上述のような剥離判定の阻
害となる打撃の瞬間の打音信号を、打撃の時点から微小
時間経過時点まで除去することによって、剥離があるも
のとないものの振幅が明確に異なる信号のみを抽出し、
その最高レベル値や、時系列信号の積分値を基準値と比
較することによって剥離の有無を判定するものである。
しかし、この方法では、例えば躯体コンクリートから下
地モルタルが剥離した下地浮きのように、剥離が表面か
ら深い位置に存在する場合は、その大きさや、打撃面の
状況によって信号のレベルが大きく変化するため、実際
には、剥離判定のための基準値自体の設定が困難であ
る。
【0007】また、特公平2−54903号公報に記載
された剥離検知装置は、剥離の有無あるいは深さ等を判
定するための基準データは、剥離のない健全な壁面の打
撃音のデータや、あるいは剥離の深さや大きさ等が異な
る場合の打撃音のデータを、予め実験で求めてコンピュ
ータに記憶させる必要がある。しかし、実験に用いる壁
面では、実際の現場壁面を忠実に再現することが困難で
あるため、判定誤差を生じやすく、しかも予め剥離部の
形状、深さ、大きさ等の違いによるスペクトルパターン
を全て登録して剥離の判定に用いることは困難である。
された剥離検知装置は、剥離の有無あるいは深さ等を判
定するための基準データは、剥離のない健全な壁面の打
撃音のデータや、あるいは剥離の深さや大きさ等が異な
る場合の打撃音のデータを、予め実験で求めてコンピュ
ータに記憶させる必要がある。しかし、実験に用いる壁
面では、実際の現場壁面を忠実に再現することが困難で
あるため、判定誤差を生じやすく、しかも予め剥離部の
形状、深さ、大きさ等の違いによるスペクトルパターン
を全て登録して剥離の判定に用いることは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のこれらの問題点を解消し、二層構造
体の境界の空隙・空洞の存在・位置・大きさを正確に計
測できる二層構造体の境界空隙の検査法を提供すること
にある。
する課題は、従来のこれらの問題点を解消し、二層構造
体の境界の空隙・空洞の存在・位置・大きさを正確に計
測できる二層構造体の境界空隙の検査法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
発明の構成は、 1) 素材・施工を異にする二つの層を接合した二層構
造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音を集録
し、同集録された打撃音データをスペクトル分析してパ
ワースペクトル密度を計算し、境界間隙の存在の有無を
パワースペクトル密度のピーク値の存在の有無によって
判定することを特徴とする二層構造体の境界空隙の検査
法 2) 素材・施工を異にする二つの層を接合した二層構
造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音を集録
し、同集録された打撃音データをスペクトル分析してそ
のパワースペクトル密度を計算し、同パワースペクトル
密度のピーク値を示す共振周波数を算出し、同共振周波
数の数値から境界間隙の大きさを決定することを特徴と
する二層構造体の境界空隙の検査法 3) 打撃音のパワースペクトル密度を一定巾周波数帯
で移動平均した値に変換してピーク値と共振周波数を求
める前記2)記載の二層構造体の境界空隙の検査法 4) 二層構造体がハーフプレキャストコンクリート部
材である前記1)〜3)何れか記載の二層構造体の境界
空隙の検査法である。
発明の構成は、 1) 素材・施工を異にする二つの層を接合した二層構
造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音を集録
し、同集録された打撃音データをスペクトル分析してパ
ワースペクトル密度を計算し、境界間隙の存在の有無を
パワースペクトル密度のピーク値の存在の有無によって
判定することを特徴とする二層構造体の境界空隙の検査
法 2) 素材・施工を異にする二つの層を接合した二層構
造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音を集録
し、同集録された打撃音データをスペクトル分析してそ
のパワースペクトル密度を計算し、同パワースペクトル
密度のピーク値を示す共振周波数を算出し、同共振周波
数の数値から境界間隙の大きさを決定することを特徴と
する二層構造体の境界空隙の検査法 3) 打撃音のパワースペクトル密度を一定巾周波数帯
で移動平均した値に変換してピーク値と共振周波数を求
める前記2)記載の二層構造体の境界空隙の検査法 4) 二層構造体がハーフプレキャストコンクリート部
材である前記1)〜3)何れか記載の二層構造体の境界
空隙の検査法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の打撃に用いる器具として
は、パルハンマー、打球による機械的打撃方法がある。
又、打撃音の集録は、マイクを近づけて二層構造体の振
動音をとる方法、あるいは二層構造体に接触してその振
動をとる方法がある。本発明の打撃音からの共振周波
数,ピーク値の計測はスペクトル分析機を用いて、スペ
クトル分析し、パワースペクトル密度を計算し、その後
全平均で規格化する方法又はパワースペクトル密度を移
動平均で規格化する方法がある。後者の方法はピーク
値,その共振周波数が明確に認識できる形にできるので
好ましい。これらの処理には、スペクトル分析器,コン
ピュータを用いてなされる。
は、パルハンマー、打球による機械的打撃方法がある。
又、打撃音の集録は、マイクを近づけて二層構造体の振
動音をとる方法、あるいは二層構造体に接触してその振
動をとる方法がある。本発明の打撃音からの共振周波
数,ピーク値の計測はスペクトル分析機を用いて、スペ
クトル分析し、パワースペクトル密度を計算し、その後
全平均で規格化する方法又はパワースペクトル密度を移
動平均で規格化する方法がある。後者の方法はピーク
値,その共振周波数が明確に認識できる形にできるので
好ましい。これらの処理には、スペクトル分析器,コン
ピュータを用いてなされる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例はハーフプレキャストコンクリート部材
の現場打ちのコンクリートとの境界空隙を検査する例
で、パワースペクトル密度を移動平均化してピーク値を
求める例である。図1は、実施例の検査方法の説明図で
ある。図2は、二層構造体の境界空隙を示す断面図であ
る。図3は、実施例の処理フロー図である。図4は、実
施例の打撃音データ,パワースペクトル密度,移動平均
で規格化されたパワースペクトル分布図である。図5
は、実施例の境界空隙の位置と大きさを示すディスプレ
イ画面図である。
する。本実施例はハーフプレキャストコンクリート部材
の現場打ちのコンクリートとの境界空隙を検査する例
で、パワースペクトル密度を移動平均化してピーク値を
求める例である。図1は、実施例の検査方法の説明図で
ある。図2は、二層構造体の境界空隙を示す断面図であ
る。図3は、実施例の処理フロー図である。図4は、実
施例の打撃音データ,パワースペクトル密度,移動平均
で規格化されたパワースペクトル分布図である。図5
は、実施例の境界空隙の位置と大きさを示すディスプレ
イ画面図である。
【0012】図中、Aは二層構造体、A1はハーフプレ
キャストコンクリート部材、A2は現場打ちのコンクリ
ート層、Bは本実施例の検査装置、1は打撃音を入力す
るマイク、2はアンプ、3はコンピュータを用いてソフ
トで処理されるパワースペクトル密度計算部、4はコン
ピュータを用いてソフトで計算されるパワースペクトル
密度を移動平均で規格化する移動平均規格化計算部、5
はコンピュータを用いてソフトで計算される移動平均で
規格化されたパワースペクトル密度のピーク値検出部、
6はコンピュータを用いてソフトで処理されるピーク値
の共振周波数から境界空隙の大きさを求める空隙大きさ
算出部、7はピーク値検出部5と空隙大きさ検出部の空
隙の有無と大きさを出力するディスプレイ、8は波形デ
ータ・計算処理・計算結果・ソフト・諸元データ等を記
憶するRAM,ROM,HDを用いた記憶部、9はスピ
ーカー、9aは境界空隙Sの存在があれば警報する警報
回路、10は打撃ハンマー、又図中、Sは境界空隙であ
る。
キャストコンクリート部材、A2は現場打ちのコンクリ
ート層、Bは本実施例の検査装置、1は打撃音を入力す
るマイク、2はアンプ、3はコンピュータを用いてソフ
トで処理されるパワースペクトル密度計算部、4はコン
ピュータを用いてソフトで計算されるパワースペクトル
密度を移動平均で規格化する移動平均規格化計算部、5
はコンピュータを用いてソフトで計算される移動平均で
規格化されたパワースペクトル密度のピーク値検出部、
6はコンピュータを用いてソフトで処理されるピーク値
の共振周波数から境界空隙の大きさを求める空隙大きさ
算出部、7はピーク値検出部5と空隙大きさ検出部の空
隙の有無と大きさを出力するディスプレイ、8は波形デ
ータ・計算処理・計算結果・ソフト・諸元データ等を記
憶するRAM,ROM,HDを用いた記憶部、9はスピ
ーカー、9aは境界空隙Sの存在があれば警報する警報
回路、10は打撃ハンマー、又図中、Sは境界空隙であ
る。
【0013】この実施例では、打撃ハンマー10で二層
構造体Aのハーフプレキャストコンクリート部材A1の
表面を打撃する。ハーフプレキャストコンクリート部材
A1の打撃音はマイク1で電気信号として入力され、検
査装置Bへ入力される。
構造体Aのハーフプレキャストコンクリート部材A1の
表面を打撃する。ハーフプレキャストコンクリート部材
A1の打撃音はマイク1で電気信号として入力され、検
査装置Bへ入力される。
【0014】検査装置Bではマイク1の電気信号アンプ
2で増巾され、平均値にドリフトされた波形信号(図4
(a)参照)はパワースペクトル密度計算部3でスペク
トル分布に変換され、パワースペクトル密度(図4
(b)参照)が算出される。更に同パワースペクトル密
度のデータは移動平均規格化計算部4で2000の周波
数の区画で移動平均化されて出力(図4(c)参照さ
れ、ピーク値がより有意に明確にされる。その後、移動
平均で規格化されたパワースペクトル密度はピーク値検
出部5でそのピーク値の共振周波数の値を、ピーク値が
算出される。その共振周波数は空隙大きさ算出部6に入
力される。共振周波数は空隙大きさの空隙周端にハーフ
プレキャストコンクリート部材A1が振動体として支持
されているとして空隙大きさと共振周波数との関連性が
計算式又は対応テーブルで記憶され、入力された共振周
波数とハーフプレキャストコンクリート部材A1の材質
・厚みの情報入力で共振周波数値から空隙大きさ(広が
り)を算出する。これらの空隙大きさの値、ピーク値の
大きさは打撃位置とともに記憶部8に記憶され、又ディ
スプレイ7で打撃場所での空隙の存在とその大きさを表
示する。又境界空隙があれば警報回路9aが作動し、ス
ピーカー9から警報音が出力される。このようにディス
プレイ7と警報音によって、打撃した位置での境界空隙
の存在、その大きさを精度よく確認できる。
2で増巾され、平均値にドリフトされた波形信号(図4
(a)参照)はパワースペクトル密度計算部3でスペク
トル分布に変換され、パワースペクトル密度(図4
(b)参照)が算出される。更に同パワースペクトル密
度のデータは移動平均規格化計算部4で2000の周波
数の区画で移動平均化されて出力(図4(c)参照さ
れ、ピーク値がより有意に明確にされる。その後、移動
平均で規格化されたパワースペクトル密度はピーク値検
出部5でそのピーク値の共振周波数の値を、ピーク値が
算出される。その共振周波数は空隙大きさ算出部6に入
力される。共振周波数は空隙大きさの空隙周端にハーフ
プレキャストコンクリート部材A1が振動体として支持
されているとして空隙大きさと共振周波数との関連性が
計算式又は対応テーブルで記憶され、入力された共振周
波数とハーフプレキャストコンクリート部材A1の材質
・厚みの情報入力で共振周波数値から空隙大きさ(広が
り)を算出する。これらの空隙大きさの値、ピーク値の
大きさは打撃位置とともに記憶部8に記憶され、又ディ
スプレイ7で打撃場所での空隙の存在とその大きさを表
示する。又境界空隙があれば警報回路9aが作動し、ス
ピーカー9から警報音が出力される。このようにディス
プレイ7と警報音によって、打撃した位置での境界空隙
の存在、その大きさを精度よく確認できる。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、打撃音
をスペクトル分析してそのピーク値の共振周波数を検出
して、ピーク値の存在の有無によって境界空隙の存在が
正確に分り、又その共振周波数から境界空隙の大きさを
より正確に分るようにできた。
をスペクトル分析してそのピーク値の共振周波数を検出
して、ピーク値の存在の有無によって境界空隙の存在が
正確に分り、又その共振周波数から境界空隙の大きさを
より正確に分るようにできた。
【図1】実施例の検査方法の説明図である。
【図2】二層構造体の境界空隙を示す断面図である。
【図3】実施例の処理フロー図である。
【図4】実施例の打撃音データ,パワースペクトル密
度,移動平均で規格化されたパワースペクトル分布図で
ある。
度,移動平均で規格化されたパワースペクトル分布図で
ある。
【図5】実施例の境界空隙の位置と大きさを示すディス
プレイ画面図である。
プレイ画面図である。
A 二層構造体 A1 ハーフプレキャストコンクリート部材 A2 コンクリート層 B 検査装置 S 境界空隙 1 マイク 2 アンプ 3 パワースペクトル密度計算部 4 移動平均規格化計算部 5 ピーク値検出部 6 空隙大きさ算出部 7 ディスプレイ 8 記憶部 9 スピーカー 9a 警報回路 10 打撃ハンマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 祐介 福岡県福岡市西区愛宕一丁目14−35 株式 会社昭和電気研究所内 (72)発明者 佐々木 晴夫 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 服部 芳朗 愛知県名古屋市千種区鹿子殿19−7 Fターム(参考) 2G047 AA10 AB05 BC04 CA03 EA10 GG12 4G055 AA01 EA03
Claims (4)
- 【請求項1】 素材・施工を異にする二つの層を接合し
た二層構造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音
を集録し、同集録された打撃音データをスペクトル分析
してパワースペクトル密度を計算し、境界間隙の存在の
有無をパワースペクトル密度のピーク値の存在の有無に
よって判定することを特徴とする二層構造体の境界空隙
の検査法。 - 【請求項2】 素材・施工を異にする二つの層を接合し
た二層構造体の表面に打撃を与えて二層構造体の打撃音
を集録し、同集録された打撃音データをスペクトル分析
してそのパワースペクトル密度を計算し、同パワースペ
クトル密度のピーク値を示す共振周波数を算出し、同共
振周波数の数値から境界間隙の大きさを決定することを
特徴とする二層構造体の境界空隙の検査法。 - 【請求項3】 打撃音のパワースペクトル密度を一定巾
周波数帯で移動平均した値に変換してピーク値と共振周
波数を求める請求項2記載の二層構造体の境界空隙の検
査法。 - 【請求項4】 二層構造体がハーフプレキャストコンク
リート部材である請求項1〜3何れか記載の二層構造体
の境界空隙の検査法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000272477A JP2002082101A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 二層構造体の境界空隙の検査法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000272477A JP2002082101A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 二層構造体の境界空隙の検査法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002082101A true JP2002082101A (ja) | 2002-03-22 |
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ID=18758581
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000272477A Pending JP2002082101A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 二層構造体の境界空隙の検査法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002082101A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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