JPH0616030B2 - 物品の劣化診断方法およびその装置 - Google Patents

物品の劣化診断方法およびその装置

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JPH0616030B2
JPH0616030B2 JP61135007A JP13500786A JPH0616030B2 JP H0616030 B2 JPH0616030 B2 JP H0616030B2 JP 61135007 A JP61135007 A JP 61135007A JP 13500786 A JP13500786 A JP 13500786A JP H0616030 B2 JPH0616030 B2 JP H0616030B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、物品の材質、亀裂量よび寿命等を含む劣化
特性を打撃による振動特性から測定し、物品の劣化状態
を診断する物品の劣化診断方法およびその装置に関す
る。
(従来の技術) 物品の劣化状態を診断する方法は種々あるが、第8図を
参照して従来の劣化診断方法を説明する。この方法は一
例としてマンホールの鉄蓋の劣化状態を診断する方法に
ついて図示している。
第8図(a )は目視点検によってマンホール鉄蓋1の劣
化状態を診断しているものである。この方法は診断を行
なう点検者の肉眼2によってマンホール鉄蓋1の外観を
観察して行なうもので、マンホール鉄蓋1の表面側だけ
でなく、マンホール鉄蓋1を反対に引っ繰り返して裏面
側を観察することも必要である。また、マンホール鉄蓋
1に泥や塗装等がある場合には、これらを取り除いて点
検することが必要である。この方法は目に見えるような
亀裂がマンホール鉄蓋1に観察される程、亀裂が進んで
いる場合に劣化状態を診断することができるが、外観的
に亀裂が現れていない場合には劣化状態を診断できな
い。また、亀裂状態から診断できたとしてもその精度は
非常に低く、寿命の推定は困難である。
第8図(b )は浸透深傷法によって診断する方法であ
り、浸透液3をマンホール鉄蓋1の表面に塗布し、この
浸透液3の浸透状態から劣化状態を点検者の目2によっ
て診断するものである。この方法もまたマンホール鉄蓋
1を反対に引っ繰り返したり、泥や塗装等を除去して行
なうことが必要である。また、浸透液を塗布する作業も
比較的長時間を必要とする。亀裂量の定量的検知および
寿命の推定は困難である。
第8図(c )は過電流深傷法によって診断する方法であ
り、過電流センサ4をマンホール鉄蓋1の全面に走査さ
せ、その検知信号を過電流検知器5によって検知し、過
電流の大きさから劣化状態を診断するものである。この
方法もまたマンホール鉄蓋1を反対に引っ繰り返して裏
面側も過電流センサで操作して診断することが必要であ
り、この操作のために作業時間が比較的長くかかるとと
もに、複雑な鍵穴等の近傍では診断はできない程、精度
が低く、寿命の推定も困難である。
第8図(d )はマンホール鉄蓋1にハンマ6で打撃を与
え、その振動音を点検者が聴き、この振動音の具合から
マンホール鉄蓋1の劣化状態を点検者の聴覚によって診
断するものである。このような方法はマンホール鉄蓋1
のような単品でなく、例えば構造物等の欠陥や不良を検
査するのにも広く使用されているが、この方法も診断の
定量化が困難であるとともに、再現性、汎用性に劣り、
また寿命の推定は困難である。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した従来の物品の劣化診断方法は、比較的多くの労
力を必要とし、かつ作業時間も比較的長い上、精度が悪
く、亀裂量等の劣化特性の定量化や寿命の推定が困難で
あるという問題がある。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、打撃による振動特性の中の共振周波数お
よび減衰係数から物品の寿命等の劣化特性を適確に且つ
高精度に検知する物品の劣化診断方法およびその装置を
提供することにある。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、この発明は、あらかじめ多数
の被測定物に打撃を与えて、被測定物の共振周波数及び
減衰係数を測定し、共振周波数と減衰係数の関係を要取
替線と新品線とで区切られた要取替域と材質判別域と新
品域とに領域化したデータを作成し、新たに測定する被
測定物から測定された共振周波数と減衰係数によって決
定される該材料判別域内にプロットされる該被測定物の
測定点Pから前記被測定物の材質を特定し、該材質の決
定により、固有の劣化傾きθを決定し、前記材質判別域
内にプロットされた該測定点Pを通る前記材質に固有の
劣化傾き直線を引く事で、該要取替線とぶつかる点Dp
と該新品線とぶつかる点Npを決定し、前記測定点Pと
前記要取替線との交点Dpの位置関係から前記被測定物
の寿命を算出し、もしくは/または、前記測定点Pと前
記新品線との交点Npの位置関係から前記被測定物の劣
化程度を算出することを要旨とする。
また、この発明は、あらかじめ多数の被測定物に打撃を
与えて、被測定物の共振周波数及び減衰係数を測定し、
共振周波数と減衰係数の関係を要取替線と新品線とで区
切られた要取替域と材質判別域と新品域とに領域化した
データベースと、被測定物に打撃を与える打撃手段と共
振周波数及び減衰係数を測定する手段と、前記材質判別
域内にプロットされた該測定点Pを通る前記材質に固有
の劣化傾き直線を引く事で、該要取替線とぶつかる点D
pと該新品線とぶつかる点Npを決定し、前記測定点P
と前記要取替線との交点Dpの位置関係から前記被測定
物の寿命を算出し、もしくは/または、前記測定点Pと
前記新品線との交点Npの位置関係から前記被測定物の
劣化程度を算出する劣化寿命算出手段を有することを要
旨とする。
(作用) この発明の物品の劣化診断方法においては、被測定物に
打撃を与えて発生する振動の共振周波数および減衰係数
から被測定物の寿命等の劣化特性を求めている。
また、この発明の物品の劣化診断装置においては、被測
定物に打撃を与えて発生する振動の共振周波数および減
衰係数の関係に対応するデータベース手段のデータから
被測定物の寿命等を求めている。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
第1図はこの発明の一実施例にかかる物品の劣化診断装
置の構成を示すブロック図である。この実施例において
は、被測定物としてマンホール鉄蓋1の劣化状態を診断
する場合について説明している。マンホール鉄蓋1は例
えば小型の場合には半径38.5cm、大型の場合には半
径46cm程度のものであるが、診断に当っては防振材と
して機能している厚さ20−50cm程度のスポンジ8の
上に設置される。スポンジ8上に設置されたマンホール
鉄蓋1はハンマ6′によって打撃、すなわちインパルス
打撃を与えられ、これによりマンホール鉄蓋1から振動
を発生させている。
マンホール鉄蓋1の中央には振動センサ7が取りつけら
れている。この振動センサ7はハンマ6′によってマン
ホール鉄蓋1に打撃を与えてマンホール鉄蓋1から発生
する振動を検知し、電気信号に変換する。この電気信号
は増幅器9によって増幅されて、測定部10に供給され
る。測定部10はこの振動信号に対して後述するような
演算を行なって、該振動信号の共振周波数および減衰係
数を算出する。
測定部10で算出された共振周波数および減衰係数は劣
化演算部11に供給される。この劣化演算部11は後述
するように測定部10から供給された共振周波数および
減衰係数に基づいて被測定物であるマンホール鉄蓋1の
材質を特定するとともに、マンホール鉄蓋1の亀裂量お
よび寿命を算出している。
更に詳細には、この劣化演算部11においては、マンホ
ール鉄蓋1のような種々の被測定物を形状、種類別に分
類し、この分類毎において予め材質、特性等が判別して
いる被測定物を基準物とし、この基準物に対する共振周
波数および減衰係数に関するデータを作成し、これをデ
ータベース化して記憶している。そして、この基準物の
データベースと被測定物から測定したデータとを比較す
るとともに、そこから情報を作成して被測定物の材質、
亀裂量、寿命等を求めている。
このデータベースについて説明すると、上述したように
材質、特性等が判別している基準物に対して打撃振動試
験を予め行なって、この振動に対する共振周波数および
減衰係数のデータを求め、このデータに基づいて共振周
波数および減衰係数に対する材質、劣化、寿命の関係を
第5図に示すようなグラフとして作成しておき、これを
データベース化して記憶している。この振動試験では上
記基準物を新品から劣化が進んだものまでの種々のもの
について共振周波数および減衰係数に関するデータを求
め、このデータから未使用の新品と使用中のものとの境
界に相当する新品線Nおよび使用した結果取替が必要に
なったものと使用中だが取替の必要がまだないものとの
境界に相当する要取替線Dを決定し、この新品線Nおよ
び要取替線Dを第5図の示すようにグラフ中にプロット
している。すなわち、このグラフにおいて、新品線Nよ
り下の領域は新品域であり、要取替線Dより上の領域は
劣化が進んでいるため取替を必要とする要取替域であ
る。また、新品線Nと要取替線Dとの間は使用中のもの
で、まだ取替を必要としないものであるが、このグラフ
においては検査した基準物の材質をその引張強さFCで
示している。なお、この新品線Nと要取替え線Dとの間
の領域を材質判別域とする。
なお、第5図の新品線Nおよび要取替線Dは共振周波数
fおよび減衰係数αから次式により表される。
新品線Nに対しては、 α=A/f +B 要取替線Dに対しては、 α=A′/f +B′ 但し、A,B,A′,B′は定数である。
また、第5図のグラフには、新品線Nと要取替線Dとの
間にわたって傾斜した実線が示されているが、これは物
品の使用中における劣化状態を示す劣化傾き線である。
この劣化傾き線はある特定の物品の使用につれて、この
共振周波数および減衰係数の関係がこの劣化傾き線に沿
って新品線N側から要取替線D側へ移動することを示し
ているものである。すなわち、物品は使用し劣化し、亀
裂量が増大するにつれて、共振周波数は低くなり、また
減衰係数は高くなるようにこの劣化傾き線に沿って変化
するのである。この劣化傾き線は物品によって固有のも
のであり、この劣化傾き線もデータから作成され、デー
タベース化され、グラフに作成されるようになってい
る。
以上のように、本実施例においては、第5図に示す共振
周波数および減衰係数の関係に対する基準物品の各種特
性が予め求められ、これがデータベース化されているも
のである。
そして、被測定物からその材質や劣化状態等を得たい場
合には、この被測定物の打撃振動からその共振周波数お
よび減衰係数を求め、この共振周波数および減衰係数を
第5図のグラフに対応させることにより被測定物の材質
を特定化できるとともに、更に演算を行なうことにより
亀裂量や寿命等を算出することができるのである。例え
ば、被測定物の共振周波数f および減衰係数αを求めた
結果、その共振周波数f および減衰係数αが第5図にお
いて実線で示す劣化傾き線の中程の点P(f ,α)に位
置したとすると、この点P(f ,α)は劣化状態の進行
程度を示すことになる。すなわち、この点P(f ,α)
から要取替線Dに交わる点までの長さが寿命に比例し、
点P(f ,α)から新品線Nに交わる点までの長さが亀
裂量に比例するのである。従って、この長さをこのグラ
フからそれぞれ算出することにより正確な亀裂量および
寿命を算出することができるのである。なお、この劣化
傾き線が第5図において共振周波数を示す横軸に対して
形成する角度をθとすると、このθが劣化傾きを示すも
のである。
今、第5図において実線で示す劣化傾き線が新品線Nに
交わる点をNp および要取替線Dに交わる点をDp と
し、更に点Dp と点Np との長さをX(X=▲
▼)、点P(f ,α)と点Np との長さをx (x =▲
▼)、点P(f ,α)と点Dp との長さをy (y =
▲▼)とし、まず亀裂量の算出について説明す
る。
この場合には、AE(アコスティック・エミッション)
測定によって、AE発生数に対する亀裂量(S)を例え
ば被測定物としてマンホール鉄蓋について説明すると、
このマンホール鉄蓋が破壊に至るまでの亀裂量(亀裂面
積)を100%として規格する(すなわち、第5図の劣
化傾き線で点Np と点Dp との間の長さのX)ととも
に、また亀裂量(S)は劣化傾き線において点Np と点
P(f ,α)との間の長さx に比例するものであるの
で、このx を規格し、両者から劣化パラメータとして
(x /X)を求め、この劣化パラメータ(x /X)に対
する亀裂量(S)を第6図に示すようなグラフとして作
成しておく。そして、この第6図のグラフから求めた劣
化パラメータ(x /X)に対する亀裂量(S)を求める
ことができるのである。
寿命の算出について説明する。寿命は第5図の劣化傾き
線において点P(f ,α)と点Dp との間の長さy に比
例するので、新品の寿命を1とすると、寿命は(X−x
)/Xから算出することができる。
以上のように、劣化演算部11においては、予め求めて
第5図のように表されるデータベースおよび第6図に示
す劣化パラメータ(x /X)に対する亀裂量(S)の関
係に対して、被測定物から測定した共振周波数f および
減衰係数αの関係を対応させ、更に上述した演算を行な
うことにより被測定物の材質を特定し得るとともに、そ
の亀裂量(S)および寿命を算出することができるので
ある。
第1図に戻って、このように劣化演算部11で求められ
た材質、亀裂量(S)、寿命等のデータは、劣化演算部
11からプリンタ12に供給され、印字記録されるとと
もに、フロッピーディスク、磁気ープ等からなるメモリ
13に記憶されるのである。
第1図に示す一実施例の物品の劣化診断装置は以上のよ
うに構成されている。次に第2図および第3図のフロー
チャートを参照して作用を説明する。
第2図において、まず、劣化状態を測定するための被測
定物であるマンホール鉄蓋1をスポンジ8の上に設置す
るとともに、マンホール鉄蓋1のほぼ中央に第4図に示
すように振動センサ7を取り付ける(ステップ10
0)。それから、ハンマ6′によってマンホール鉄蓋1
に打撃を与えるが、この打撃は第4図において点P1−
P4で示すようにマンホール鉄蓋1の中心と周縁部の間
を均等に4箇所、すなわちマンホール鉄蓋1の中点の鍵
穴を結ぶ線上の2点とこの線に直交する線上の2点の4
箇所を各1回ずつインパルス打撃するように一定の時間
間隔以上あけて行なう(ステップ110)。
この打撃によってマンホール鉄蓋1から発生する振動を
振動センサ7で検知し、振幅変位等を含む電気信号に変
換し、増幅器9に供給する(ステップ120)。増幅器
9で増幅された振動信号は測定部10に供給され、この
測定部10において振動信号から共振周波数f および減
衰係数αを算出する。(ステップ130)。
ステップ130における共振周波数f および減衰係数α
の算出方法について説明する。まず、測定部10は増幅
器9から入力された例えば第7図に示すような減衰振動
波形を有する振動信号を一旦ディジタル化して記憶す
る。(ステップ131)。このディジタル化された振動
信号をFFT(高速フーリェ変換法)によりフーリェ変
換し、オートパワーを求める(ステップ132)。この
動作を前述した4つの打撃に対する振動信号について求
めて平均化して、共振周波数f を求めるのである。(ス
テップ133)。
また、ステップ131でディジタル化されて記憶された
振動信号はステップ134において同様にFFTにより
波形スペクトル算出され、そのピークスペクトルのみが
抽出され、ピークスペクトル成分のみの波形を再現する
(ステップ135,136)。そして、この再現波形か
ら振幅を絶対値化し、時間に対する振幅の包絡線を算出
する(ステップ137)。今、第7図に示すように、振
動信号の時刻ti(i=1,2,3,…)における振幅を
Ii とすると、減衰係数αは次式のようになる。
但し、時刻tiは時刻toより一定時間後を走査するもので
あり、n は走査点である。また、この場合、走査の時間
幅は10−200msであり、走査点数は2−9とする。
上述したように、求めた振幅の包絡線から各時刻tiにお
ける振幅Ii を算出し、これらの値を上式に代入するこ
とにより減衰係数αが算出されるのである(ステップ1
38)。
以上のように測定部10で算出された共振周波数f およ
び減衰係数αは劣化演算部11に供給され、前述したよ
うにこの共振周波数f および減衰係数αの関係を前記デ
ータベースに対応させて、被測定物であるマンホール鉄
蓋1の材質を特定するとともに、その亀裂量(S)およ
び寿命を算出できるのである(ステップ140)。
劣化演算部11におけるこの算出処理を第3図のフロチ
ャートを参照して更に詳細に説明する。
劣化演算部11は共振周波数f および減衰係数αを入力
されると、まず被測定物をその形状別に分類する(ステ
ップ200,210)。今、この分類の結果、被測定物
が当社、すなわちNTT保有の小型旧型マンホール鉄蓋
1であったとすると、この小型旧型マンホール鉄蓋1に
対して予め求めて記憶されているデータベースから第5
図に示すようにグラフ化されたデータを読み出し、この
グラフ上に測定部10から供給された共振周波数f およ
び減衰係数αに対応する点P(f ,α)を求める。そし
て、この点P(f ,α)から引張強さFCで示される被
測定物の材質を判別する(ステップ220)。
また、この被測定物である小型旧型マンホール鉄蓋1に
よって一意的に定まる固有の劣化傾きθを決定し(ステ
ップ225,230)、劣化傾き線を第5図のグラフ上
にプロットするとともに、前述した要取替線Dおよび新
品線Nを前述したステップ233,237に示す式によ
りグラフ上にプロットする。この要取替線Dおよび新品
線Nに対して劣化傾き線が交差する点Dp および点Np
、更に上記点P(f ,α)から前述したx およびXを
求め(ステップ240)、この値から劣化パラメータ
(x /X)を算出し、第6図に示すグラフからこの劣化
パラメータ(x /X)に対する亀裂量(S)を求める
(ステップ250)。
また、同様に第5図において点P(f ,α)の劣化傾き
線に対する要取替線Dおよび新品線Nとの交点、すなわ
ち点Dp および点Np から前述したy 、すなわち(X−
x )を算出し(ステップ260)、このy をXで割っ
て、すなわちy /X=(X−x )/Xを計算し、寿命を
算出するのである(ステップ270)。
以上のように劣化演算部11の作用により被測定物であ
る小型旧型マンホール鉄蓋1の材質、亀裂量(S)、寿
命が算出されると、第2図のステップ150に戻り、こ
れらの値は劣化演算部11からプリンタ12に供給され
て、印字出力されるとともに、メモリ13に記憶される
のである。なお、プリンタ12により印字出力される代
りに例えばCRTディスプレイに表示されてもよい。
上記実施例においては、被測定物として小型旧型マンホ
ール鉄蓋1をあげて説明しているが、これに限定され
ず、ハンドボール蓋、その他の金属材料物品、構造物の
付属金物、更には単品として取り外し可能な部品、構造
物、装置の劣化を推定するのに有効である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、被測定物に打
撃を与えて発生する振動の共振周波数および減衰係数の
関係から被測定物の材質、亀裂量だけでなく寿命等の劣
化特性を定量的に求めているので、これらの劣化特性を
高精度かつ短時間で得ることができる。特に、被測定物
に打撃を与えるだけであるので、被測定物は破壊される
こともないし、また被測定物を反対に引っ繰り返した
り、泥や塗装等を取り除く必要もないため、作業性も優
れている。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る劣化診断装置のブロ
ック図、第2図および第3図は第1図の装置の作用を示
すフローチャート、第4図は第1図の装置において被測
定物であるマンホール鉄蓋の打撃点を示す図、第5図は
第1図の装置の作用を説明するための共振周波数f およ
び減衰係数αの関係を示すグラフ、第6図は第1図の装
置の作用を説明するための劣化パラメータ(x /X)と
亀裂量(S)の関係を示すグラフ、第7図は第1図の装
置で得られる振動波形を示す図、第8図は従来の物品の
劣化診断方法を種々示す図である。 1……マンホール鉄蓋 6……ハンマ 7……振動センサ 8……スポンジ 10……測定部 11……劣化演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 順一 東京都武蔵野市緑町3丁目9番11号 日本 電信電話株式会社電子機構技術研究所内 (72)発明者 有田 紀史雄 東京都武蔵野市緑町3丁目9番11号 日本 電信電話株式会社電子機構技術研究所内 (72)発明者 倉谷 光一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 武井 雅樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−102187(JP,A) 特開 昭60−200165(JP,A) 特開 昭60−218063(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ多数の被測定物に打撃を与え
    て、被測定物の共振周波数及び減衰係数を測定し、 共振周波数と減衰係数の関係を要取替線と新品線とで区
    切られた要取替域と材質判別域と新品域とに領域化した
    データを作成し、 新たに測定する被測定物から測定された共振周波数と減
    衰係数によって決定される該材料判別域内にプロットさ
    れる該被測定物の測定点Pから前記被測定物の材質を特
    定し、 該材質の決定により、固有の劣化傾きθを決定し、 前記材質判別域内にプロットされた該測定点Pを通る前
    記材質に固有の劣化傾き直線を引く事で、該要取替線と
    ぶつかる点Dpと該新品線とぶつかる点Npを決定し、 前記測定点Pと前記要取替線との交点Dpの位置関係か
    ら前記被測定物の寿命を算出し、もしくは/または、前
    記測定点Pと前記新品線との交点Npの位置関係から前
    記被測定物の劣化程度を算出する ことを特徴とする物品の劣化診断方法。
  2. 【請求項2】あらかじめ多数の被測定物に打撃を与え
    て、被測定物の共振周波数及び減衰係数を測定し、共振
    周波数と減衰係数の関係を要取替線と新品線とで区切ら
    れた要取替域と材質判別域と新品域とに領域化したデー
    タベースと、 被測定物に打撃を与える打撃手段と 共振周波数及び減衰係数を測定する手段と、 前記材質判別域内にプロットされた該測定点Pを通る前
    記材質に固有の劣化傾き直線を引く事で、該要取替線と
    ぶつかる点Dpと該新品線とぶつかる点Npを決定し、 前記測定点Pと前記要取替線との交点Dpの位置関係か
    ら前記被測定物の寿命を算出し、もしくは/または、前
    記測定点Pと前記新品線との交点Npの位置関係から前
    記被測定物の劣化程度を算出する劣化寿命算出手段を有
    する ことを特徴とする物品の劣化診断装置。
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