JP2002080698A - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents

光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置

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JP2002080698A
JP2002080698A JP2001189374A JP2001189374A JP2002080698A JP 2002080698 A JP2002080698 A JP 2002080698A JP 2001189374 A JP2001189374 A JP 2001189374A JP 2001189374 A JP2001189374 A JP 2001189374A JP 2002080698 A JP2002080698 A JP 2002080698A
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epoxy resin
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optical semiconductor
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epoxy
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JP2001189374A
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Shinji Komori
慎司 小森
Masahito Akiyama
仁人 秋山
Satoshi Segawa
聡 瀬川
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Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性及び耐半田性に優れた光半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物及びその硬化物で封止された光半導体
装置を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤、硬化促進
剤、無機充填剤を必須成分とし、無機充填剤がAl
23、SiO2、及びCaOを必須成分とする平均粒径
が5μm以上、100μm以下の球状のガラス粉末で、
波長400nmの光透過率が80%以上で、且つ、全エ
ポキシ樹脂組成物中に5重量%以上、70重量%以下の
割合で配合され、また、前記ガラス成分とガラス以外の
成分からなる組成物の硬化物との屈折率差が±0.01
以下であり、さらに当該エポキシ樹脂組成物の硬化物の
吸水率が2.0%以下で、波長400nmの光透過率が
80%以上であることを特徴とする光半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物、及びその硬化物で封止された光半導体
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物及びその硬化物で封止された光半導体
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信情報機器の小型化、集積密度
の向上及び製造プロセスの簡略化をねらい、半導体産業
において従来の実装方法にかわり、表面実装方法の要求
が急速に高まっている。さらにオプトエレクトロニクス
の分野に着目すると、従来の半導体封止樹脂の機能に加
えて、透明性が非常に重要な要因となっている。すなわ
ち、フォトセンサー、LED、発光素子等のオプトデバ
イスにおいては、表面実装におけるIRリフロー等の実
装方式を行っても、透明性が損なわれることなく、その
上、熱衝撃によるパッケージクラックの発生や、チップ
やリードフレームと樹脂間に剥離を生じず、高い信頼性
のある封止用樹脂が求められている。
【0003】光半導体封止用の樹脂としては、これまで
に数多く示されている。例えば、特許第2970214
号公報では、特定構造のエポキシ樹脂を用いることで耐
熱性と透明性が得られることが示されているが、組み合
わせる硬化剤に酸無水物を用いている。確かに、硬化剤
に酸無水物を用いた場合、高い透明性が得られ、可視光
領域でも高い透過率が得られる。しかしながら、酸無水
物硬化剤型のエポキシ樹脂組成物は、酸無水物基が親水
性が高いため、樹脂組成物の吸水率が高くなり、表面実
装型の光半導体パッケージを、IRリフロー等で実装す
ると、熱衝撃によるパッケージクラックや、チップ又は
リードフレームと樹脂との間に剥離が生じる問題があ
る。
【0004】上記の問題点を解決するために、充填材を
添加することが代表的な手法であることは当業者間では
公知のことである。これは、シリカなどの無機質充填材
を、樹脂組成物中に高い比率で充填することで、封止樹
脂組成物の吸水率、線膨張係数を低下させ、高温時の変
形やクラックなどを抑止できるものであるが、このよう
にして得た樹脂組成物は、シリカ粒子と樹脂の界面で起
こる光の反射や屈折の影響により、樹脂硬化物の光透過
性は極端に低いものとなる。樹脂組成物の硬化物中を光
線が透過する際、樹脂と充填材との界面において反射・
屈折する光線の量は、界面前後での屈折率の差に比例す
る事が知られており、一般的なシリカ粒子の屈折率は、
1.4前後であるのに対し、エポキシ樹脂の硬化体は、
1.5前後であり、充填材種を変えない限り、この点を
解消することは難しい。
【0005】これを解消するために、特開平6−654
73号公報では、シリカ以外の充填材として、Si
2、CaOおよびAl23を主成分とするガラス粒子
を、光半導体封止用樹脂組成物の充填材として用いる技
術が述べられている。この技術によれば、各成分の組成
を変化させることや、金属元素類を添加することで、充
填材の屈折率を容易に変化させることができる。しか
し、本発明者らが光半導体封止用樹脂組成物の充填材と
して、該技術によるガラス充填材を用いたところ、確か
に透明性は高くなるが、光半導体封止用樹脂組成物とし
ては、未だ不十分な透明性である。また、本発明者ら
が、耐半田性の試験を行ったところ、パッケージクラッ
ク等の不良が発生することを確認した。前述の通り該充
填材を用いることにより、ある程度の透明な硬化物を得
ることは可能であるが、充填材種やその添加量のみで耐
半田性を得ることは難しいのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性及び
耐半田性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及
びその硬化物で封止された光半導体装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の無
機充填材を用い、吸水率を低減し、かつ高い光透過率を
付与させることにより、透明性及び耐半田性を両立した
樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち、1分子内に2個以上のエポキシ
基を有するエポキシ樹脂(A)、酸無水物硬化剤
(B)、硬化促進剤(C)、充填材(D)を必須成分と
し、充填材がSiO2、CaO、およびAl23からな
る、平均粒径5μm以上、100μm以下の球状のガラ
ス粒子であり、1mmの光路長で波長400nmにおい
て80%以上の光透過率を有するガラスより製造され、
全エポキシ樹脂組成物中に5重量パーセント以上、70
重量パーセント以下の割合で配合され、かつ前記(D)
成分以外の成分からなる組成物の硬化物の屈折率と、充
填材(D)の屈折率との差が0.01以下であり、さら
に当該エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸水率が2.0%
以下で、波長400nmの光透過率が80%以上である
ことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
及びその硬化物で封止された光半導体装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる、1分子内に2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)は、1分
子内に2個以上のエポキシ基を有していれば、何ら制限
されなるものではなく、具体的には、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型
エポキシ樹脂、およびビフェニル型エポキシ樹脂、水素
化添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ト
リグリシジルイソシアヌレートのなどの多官能複素環式
エポキシ樹脂、ポリ(エポキシ化シクロヘキセンオキサ
イド)などの多官能脂環式エポキシ樹脂等の3個以上の
エポキシ基を有するエポキシ樹脂などが好ましく挙げら
れる。これらのうち、透明性の観点から着色の少ない、
ビスフェノール型エポキシ樹脂や複素環式エポキシ樹脂
を用いることがより好ましく、複素環式エポキシ樹脂の
中でもトリグリシジルイソシアヌレートが好ましい。こ
れらエポキシ樹脂は、単独もしくは2種以上用いても何
ら差し支えない。
【0010】本発明の樹脂組成物には、ビスフェノール
型エポキシ樹脂として、一般式(1)で示されるエポキ
シ樹脂を用いることもできる。該エポキシ樹脂は、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂の溶融粘度の低い特長と、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の色調安定性の両者の
特長を兼ね備えるため好ましい。このエポキシ樹脂が、
十分に優れた流動性を発揮するためには、nは1以上、
7以下であることが好ましい。また、一般式(1)で表
されるエポキシ樹脂とトリグリシジルイソシアヌレート
を併用しても良い。
【0011】
【化2】 (但し、式中、RはC(CH32またはCH2の両者を
表し、それぞれ少なくとも1個以上有する。nは1以
上、7以下である。)
【0012】本発明に用いる酸無水物硬化剤(B)とし
ては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリッ
ト酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチ
ル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、あるいは3−メチル−
ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ
無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、
無水ナジック酸、無水メチルナジック酸などが例示され
るが、特にこれらに限定されるものではなく、単独もし
くは2種以上用いても差し支えない。
【0013】本発明に用いる硬化促進剤(C)として
は、通常、エポキシ樹脂のアニオン硬化に用いられるも
のは、すべて使用可能であるが、例示するならば、イミ
ダゾール類、3級アミン、4級アンモニウム塩、1,8
−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの
双環式アミジン類とその誘導体、2−メチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミ
ダゾール類、ホスフィン、ホスホニウム塩などが一般的
であるが、硬化性がよく、着色がないものであれば、何
ら限定されるものではなく、単独でも2種以上用いても
差し支えない。特に1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7などの双環式アミジン類、およびイ
ミダゾール類は、少量の添加量でもエポキシ樹脂に対し
て高い活性を示し、比較的低い硬化温度でも短時間で、
例えば、150℃程度でも90秒位で硬化することがで
き、より好ましい。
【0014】さらに、1,8−ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7などの双環式アミジン類と少な
くとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物との反
応により得られた化合物は、塩構造となっているため、
塩基性が弱く、硬化時におこる発熱を最小限に抑えるこ
とができ、硬化時の着色を低く抑えられ高い透明性を得
ることができる点でより好ましい。双環式アミジン類と
少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物と
の反応により得られた化合物としては、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7の蟻酸塩やオク
チル酸等が挙げられるが、中でもシクロヘキサンジカル
ボン酸等の1分子内に2個以上のカルボキシル基有する
化合物の場合、エポキシ樹脂との硬化反応時に架橋構造
内に取り込まれても、ガラス転移温度や高温時の硬度を
低減しないという点でより好ましい。
【0015】本発明に用いる充填材(D)は、Si
2、CaO、及びAl23からなる、平均粒径が5μ
m以上、100μm以下の球状のガラス粒子である。形
状を球状とすることにより、比表面積が最小になり、光
の散乱損失が小さく抑えることができる。また、平均粒
径が5μm未満の場合、ガラス粒子が凝集して透明性を
低下し、平均粒径が100μmを越える場合、成形時の
成形不良が生じる。ここで、成形不良とは金型のゲート
部で樹脂詰まりが発生し、未充填となることなどであ
る。また、前記無機充填材の粒径測定には、公知の方法
を用いればよいが、レーザー光散乱法で粒子の体積粒径
分布を測定し、粒子の真密度の値を用いて重量粒径分布
に換算する方法を用いるのが好適である。
【0016】また、樹脂組成物の高い透明性を得るため
に、ガラス粒子が、1mmの光路長で波長400nmに
おいて80%以上の光透過率を有することが必須であ
る。光透過率の測定は、分光光度計等の光透過率を測定
できる装置によるものであれば何ら制限されるものでは
ない。分光光度計としては、島津自記分光光度計UV−
3100(積分球装置設置型)で測定することが簡便で
より好ましい。測定サンプルは、ガラスの塊状のものを
用いれば良く、例えば、10×30×1mmの直方体の
板を作り、表面を平滑にして1mmの厚みで光透過率を
測定すればよい。ガラスの波長400nmの光透過率が
80%未満の場合、エポキシ樹脂組成物に配合しても高
い透明性を得ることができない。
【0017】更に、充填材が、それ以外の成分からなる
樹脂組成物の硬化物との屈折率差の絶対値が、0.01
以下のものを用いる。屈折率差の絶対値が0.01を越
えると、充填材の表面で光の散乱損失が生じ、透明性が
低下する。屈折率の差の調整方法としては、前記ガラス
の3成分の成分比を調整することで、屈折率を変化させ
ることができる。本発明の樹脂組成物に、充填材(D)
の屈折率を整合させるためには、SiO2を40〜70
重量部%、CaOを1〜40重量%、Al23を5〜3
0重量%、合計で100重量%となるように成分を調整
するのが好ましい。また、調整において、充填材の特性
を損ねない範囲で、他の成分を加えても良い。更に、ガ
ラス粒子を製造する方法としては、ガラスの製造工程中
に、減圧脱泡する方法や、ガラスの溶融時に空気や窒素
などのガスを吹き込んでバブリングし、微細な気泡を大
きな気泡に吸着させることで、気泡が容易に除去できる
ようにする方法が利用でき、また、必要に応じて消泡材
などの添加剤を利用することもできる。
【0018】充填材の配合量は、エポキシ樹脂組成物中
に5〜70重量%以下である必要がある。配合量が、5
重量%未満の場合、吸水率の低減効果が僅かであり、耐
半田性が向上しない場合がある。一方、70重量%を超
える場合、流動性や透明性が低下したり、成形時に成形
不良が生じるため好ましくない。
【0019】本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成
物には、上記成分以外に、必要に応じて、他のエポキシ
樹脂、酸化防止剤、離型剤、カップリング剤、充填材等
の当業者にて公知の添加剤、副資材を組み合わせること
は何らさしつかえない。
【0020】本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成
物は、上記の各成分を適宜配合するが、例えば、エポキ
シ樹脂と硬化剤の当量比、すなわち、エポキシ樹脂のエ
ポキシ基と酸無水物硬化剤の酸無水物基のモル比を、
0.8〜1.4、より好ましくは1.0〜1.2とし、
エポキシ樹脂および硬化剤の総重量を100重量部とし
た時、硬化促進剤の添加量は0.5〜2重量部が好まし
い。
【0021】本発明の樹脂組成物は、成分(A)〜
(D)、及びその他の添加剤を、ミキサー等を用いて混
合後、加熱ニーダや加熱ロール、押し出し機等を用いて
加熱混練し、続いて冷却、粉砕することで得られる。ま
た、成分(A)、(B)を予め反応釜等で加熱混合し、
Bステージ状態の樹脂組成物を得た後に、前述工程を経
ることでも得られる。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化物に
おいて、2.0%以下の吸水率及び80%以上の波長4
00nm光透過率を有することで、高い透明性と耐半田
性を示す。吸水率が2.0%を越えると、樹脂自体の膨
潤や界面の劣化から、耐半田性の試験で剥離やクラック
が発生する。吸水率の試験方法としては、直径50m
m、厚み3mmの円板状の試験片を、85℃、湿度85
%に設定した高温高湿槽に168時間放置し、吸湿処理
前後の硬化物の重量変化率から算出して得られる。ま
た、光透過率が80%を下回ると、一般的な形状の半導
体装置を封止した際に、その発光効率を著しく損なう。
【0023】このようにして得られた光半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物を用いての封止は、一般的な方法でで
きるが、例えば、トランスファー成形法等により、光半
導体素子を封止して、エポキシ樹脂組成物の硬化物で封
止された光半導体装置を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明について更に詳細に説明する
ため実施例を示すが、これらに本発明が限定されるもの
ではない。
【0025】(実施例1〜8、比較例1〜8)成分
(A)〜(D)に相当する成分、およびその他添加剤
を、表1、2に示した配合割合で混合し、2本ロールを
用いて50〜90℃で5分間混練し、得られた混練物シ
ートを冷却後粉砕して樹脂組成物を得た。なお、本実施
例、比較例において用いたガラス充填材は、すべてSi
2、CaO、およびAl23からなる球状ガラスであ
り、且つ、充填材ガラスとガラス以外の成分の硬化物の
屈折率差の絶対値については、予め、充填材以外の硬化
物の屈折率を確認し、表1及び表2の値になるように前
記ガラスの成分比を調整した。
【0026】評価方法は以下の通りであり、結果は表
1、2にまとめて示す。 [光透過率の測定]上記の樹脂組成物タブレットを、金
型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間9
0秒の条件でトランスファー成形し、30×10×1m
mの成形品を得た。この成形品を、積分球を搭載した分
光光度計(島津製作所製自記分光光度計UV−310
0)を用いて、波長400nm、厚み1mmの光透過率
を測定した。
【0027】[ガラス転移温度の測定]上記の樹脂組成
物タブレットを、金型温度150℃、注入圧力6.86
MPa、硬化時間90秒の条件でトランスファー成形
し、この成形品を、温度150℃の熱風オーブンで2時
間ポストキュアした後、熱膨張計(セイコー電子社製T
MA120)を用い、5℃/分の昇温速度で昇温して、
テストピースの伸び率が急激に変化する温度をガラス転
移点として測定した。
【0028】[吸水率の評価]上記の樹脂組成物タブレ
ットを、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、
硬化時間90秒の条件でトランスファー成形し、直径5
0mm、厚み3mmの円板状の成形品を得た。この成形
品を、温度150℃の熱風オーブンで2時間ポストキュ
アした後、温度85℃、相対湿度85%に設定した恒温
恒湿槽に168時間放置し、保管前後の重量変化率を吸
水率として測定した。
【0029】[流動性の評価]成形前の樹脂組成物を、
EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー測定用の
金型を用い、成形温度175℃、注入圧力6.86MP
a、硬化時間5分の条件で成形し、充填した長さが60
cmを上回るものを○、そうでないものを×として評価
した。
【0030】[耐半田性の評価]上記の樹脂組成物タブ
レットを、メラミン樹脂クリーニング材によりクリーニ
ング済みの表面実装用パッケージ(12ピンSOP、4
×5mm、厚み1.2mm、チップサイズは1.5mm
×2.0mm、リードフレームは42アロイ製)金型を
用いて、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、
硬化時間90秒でトランスファー成形し、温度150℃
の熱風オーブンで、2時間後硬化させた。得られた光半
導体パッケージを、温度85℃、相対湿度60%の環境
下で、168時間放置し、その後240℃のIRリフロ
ー処理を行った。処理したパッケージを顕微鏡及び超音
波探傷装置で観察し、クラック、チップと樹脂との剥離
の有無を確認した。
【0031】
【表1】
【0032】表1中、注1:油化シェルエポキシ製ビス
フェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475)、
注2:三井化学製ビスフェノール型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量950、一般式(1)で表されるエポキシ樹
脂で、R=C(CH32が70%、CH2が30%含
み、n=6)、 注3:日産化学製トリグリシジルイソ
シアヌレート(エポキシ当量100)、 注4:日本化
薬製オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量210)、 注5:ダイセル化学製脂肪族環状
エポキシ樹脂(エポキシ当量132)、 注6:新日本
理化製ヘキサヒドロ無水フタル酸とメチルヘキサヒドロ
無水フタル酸との混合物、 注7:新日本理化製テトラ
ヒドロ無水フタル酸、 注8:サンアプロ製1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7とオクチル
酸との塩、 注9:平均粒径12μm、1mmの光路長
で波長400nmにおいて89%の光透過率を有する球
状ガラス(脱泡処理あり)、 注10:平均粒径24μ
m、1mmの光路長で波長400nmにおいて86%の
光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)、 注1
1:平均粒径72μm、1mmの光路長で波長400n
mにおいて84%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡
処理あり)、 注12:住友化学製フェノール系酸化防
止剤、 注13:日本ユニカー製シラン系カップリング
【0033】
【表2】
【0034】表2中、注1:油化シェルエポキシ製ビス
フェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475)、
注2:三井化学製ビスフェノール型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量950、 一般式(1)で表されるエポキシ
樹脂で、C(CH32が70%、CH2が30%含み、
n=6)、 注3:日産化学製トリグリシジルイソシア
ヌレート(エポキシ当量100)、 注4:日本化薬製
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ
当量210)、 注5:ダイセル化学製脂肪族環状エポ
キシ樹脂(エポキシ当量132)、 注6:新日本理化
製ヘキサヒドロ無水フタル酸とメチルヘキサヒドロ無水
フタル酸との混合物、 注7:水酸基当量103、軟化
点95℃のフェノールノボラック樹脂、 注8:サンア
プロ製1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウン
デセン−7とオクチル酸との塩、注9:平均粒径12μ
m、1mmの光路長で波長400nmにおいて89%の
透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)、 注1
0:平均粒径24μm、1mmの光路長で波長400n
mにおいて86%の透過率を有する球状ガラス(脱泡処
理あり)、 注11:平均粒径18μmの、1mmの光
路長で波長400nmにおいて85%の透過率を有す
る、屈折率を整合していない球状ガラス(脱泡処理あ
り)、 注12:ガラスBと同様の組成で、平均粒径2
5μmの、1mmの光路長で波長400nmにおいて6
2%の透過率を有する球状ガラス(脱泡処理なし) 注
13:ガラスBと同様の組成で、平均粒径120μm、
1mmの光路長で波長400nmにおいて86%の透過
率を有する球状ガラス(脱泡処理あり) 注14:ガラ
スBと同様の組成で、平均粒径1.5μm、1mmの光
路長で波長400nmにおいて86%の透過率を有する
球状ガラス(脱泡処理あり)、注15:平均粒径10μ
m、屈折率1.462の破砕状結晶シリカ、 注16:
住友化学製フェノール系酸化防止剤、 注17:日本ユ
ニカー製シラン系カップリング剤、 注18:金型のゲ
ート詰まりが発生し、成形不良となった。
【0035】表に示された結果から明らかなように、本
発明の樹脂組成物は透明性に優れ、良好な耐半田性を有
していることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組
成物は、透明性及び耐半田性に優れており、高い信頼性
を有したオプトデバイスを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 F Fターム(参考) 4J002 CD021 CD051 CD061 CD071 CD111 CD141 DL008 EL136 EL146 EN007 EU117 EU137 EW147 EW177 FA088 FD018 FD146 FD157 GQ05 4J036 AB01 AB07 AC02 AD07 AD08 AD21 AF06 AF08 AJ18 DB21 DB22 DC05 DC40 DC41 DC46 FA05 GA02 HA02 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EB04 EB12 EB13 GA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子内に2個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂(A)、酸無水物硬化剤(B)、硬化促進
    剤(C)、充填材(D)を必須成分とし、充填材がSi
    2、CaO、およびAl23からなる、平均粒径5μ
    m以上、100μm以下の球状のガラス粒子であり、該
    ガラス粒子が1mmの光路長で波長400nmにおいて
    80%以上の光透過率を有し、且つ、充填材が、それ以
    外の成分からなる組成物の硬化物と、0.01以下の光
    屈折率差を有し、又、全エポキシ樹脂組成物中に5重量
    %以上、70重量%以下の割合で配合され、さらに当該
    エポキシ樹脂組成物が、硬化物において2.0%以下の
    吸水率及び80%以上の波長400nm光透過率を有す
    ることを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】1分子内に2個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール型エポキシ樹
    脂、及び複素環式エポキシ樹脂からなる群より、少なく
    とも1つ選ばれる、請求項1記載の光半導体封止用エポ
    キシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ビスフェノール型エポキシ樹脂が、一般式
    (1)で表されるエポキシ樹脂である、請求項2記載の
    光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (但し、式中、RはC(CH32またはCH2を表し、
    それぞれ少なくとも1個以上有する。nは1以上、7以
    下である。)
  4. 【請求項4】複素環式エポキシ樹脂が、トリグリシジル
    イソシアヌレートである、請求項2記載の光半導体封止
    用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】1分子内に2個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂(A)が、一般式(1)で表されるエポキ
    シ樹脂、及びトリグリシジルイソシアヌレートを必須す
    る、請求項1記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】硬化促進剤(C)が、双環式アミジン類、
    双環式アミジン類と少なくとも1個以上のカルボキシル
    基を有する化合物との反応により得られた化合物、およ
    びイミダゾール類からなる群より選ばれる少なくとも1
    つである請求項1記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】双環式アミジン類が、1,8−ジアザビシ
    クロ(5,4,0)ウンデセン−7である請求項6記載
    の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】硬化促進剤(C)が、1,8−ジアザビシ
    クロ(5,4,0)ウンデセン−7と少なくとも1個以
    上のカルボキシル基を有する化合物との反応により得ら
    れた化合物である請求項7記載の光半導体封止用エポキ
    シ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の光半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された光半導
    体装置。
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