JP2005239912A - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents

光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性及び耐半田性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物で封止された光半導体装置を提供すること。
【解決手段】 1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、酸無水物硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、SiO2、CaO、及びAl23を含み、平均粒径が5μm以上、100μm以下である球状のガラス粒子(D)、及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤(E)を主成分とするエポキシ樹脂組成物であって、一般式(1)で示される化合物及び一般式(2)で示される化合物からなる離型剤(F)を必須成分として含有し、上記エポキシ樹脂組成物が硬化物において、吸水率が2%以下であり、波長400nmにおける光透過率が40%以上、80%以下であり、かつ波長500nmにおける光透過率が50%以上であることを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。

Description

本発明は、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置に関する。
近年、通信情報機器の小型化、集積密度の向上、及び製造プロセスの簡略化をねらい、半導体産業において従来の実装方法にかわり、表面実装方法の要求が急速に高まっている。さらにオプトエレクトロニクスの分野に着目すると、従来の半導体封止樹脂の機能に加えて、透明性が非常に重要な要因となっている。すなわち、フォトセンサー、LED、発光素子等のオプトデバイスにおいては、表面実装におけるIRリフロー等の実装方式を行っても、透明性が損なわれることなく、その上、熱衝撃によるパッケージクラックの発生や、チップやリードフレームと樹脂間に剥離を生じない、高い信頼性のある封止用樹脂が求められている。
光半導体封止用の樹脂としては、これまでに数多く示されている。例えば、特許文献1では、特定構造のエポキシ樹脂を用いることで耐熱性と透明性が得られることが示されているが、組み合わせる硬化剤に酸無水物を用いている。確かに、硬化剤に酸無水物を用いた場合、高い透明性が得られ、可視光領域でも高い透過率が得られる。しかしながら、酸無水物硬化型のエポキシ樹脂組成物は酸無水物基の親水性が高いため、樹脂組成物の吸水率が高くなり、表面実装型の光半導体パッケージを、IRリフロー等で実装すると、熱衝撃によるパッケージクラックや、チップ又はリードフレームと樹脂との間に剥離が生じる問題があった。
上記の問題点を解決するために、充填材を添加することが代表的な手法であることは当業者間では公知のことである。シリカなどの無機質充填材を、樹脂組成物中に高い比率、例えば、70%から90%といった比率で充填することで、封止樹脂組成物の吸水率、線膨張係数を低下させ、高温時の変形やクラックなどを抑止できるものであるが、このようにして得た樹脂組成物は、シリカ粒子と樹脂の界面で起こる光の反射や屈折の影響により、樹脂硬化物の光透過性は極端に低いものとなる。樹脂組成物の硬化物中を光線が透過する際、樹脂と充填材との界面において反射・屈折する光線の量は、界面前後での屈折率の差に比例する事が知られており、一般的なシリカ粒子の屈折率は、1.4前後であるのに対し、エポキシ樹脂の硬化物は、1.5前後であり、充填材種を変えない限り、この点を解消することは難しい。
これを解消するために、特許文献2では、充填材として、SiO2、CaO及びAl23を主成分とするガラス粒子を、光半導体封止用樹脂組成物の充填材として用いる技術が述べられている。この技術によれば、各成分の組成を変化させることや、金属元素類を添加することで、ガラス粒子の屈折率を容易に変化させることができる。しかし、本発明者らが光半導体封止用樹脂組成物の充填材として、該技術によるガラス粒子を用いたところ、確かに透明性は高くなるが、光半導体封止用樹脂組成物としては、未だ不十分な透明性であった。
また、本発明者らが、耐半田性の試験を行ったところ、パッケージクラック等の不良が発生することを確認した。前述の通り該充填材を用いることにより、ある程度の透明な硬化物を得ることは可能であるが、充填材種やその添加量のみで耐半田性を得ることは難しいのが現状である。
一方、外部からの紫外線等や光半導体素子自体から発生する光線や受光する光線により、封止樹脂が着色したり、封止樹脂が脆くなってクラックが生じたりする場合がある。これを解消するために特許文献3では、紫外線吸収剤、ラジカルトラップ剤を光半導体用エポキシ樹脂組成物中に添加する技術が述べられている。この技術によれば、紫外線や光半導体素子自体から発生するエネルギーによる着色を防止することができる。しかし、本発明者らが光半導体封止用樹脂組成物の添加剤として、紫外線吸収剤、特にベンゾトリアゾール化合物と、ラジカルトラップ剤としてヒンダードアミン化合物を用いたところ、確かに、紫外線等による樹脂の着色は少なくなるものの、波長400nm付近の光透過率が低下し、樹脂硬化物に薄黄色の着色があり、紫外線による劣化防止と高い透明性の両立に至るには不十分であった。樹脂硬化物の着色の原因はベンゾトリアゾール化合物の光吸収が波長400nm付近にも影響し、着色したものと考えられる。
さて、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物で封止された光半導体デバイスパッケージを、ガラス基板といった基板に実装する際、近年は生産性の観点から、自動化がみ、光デバイスパッケージは自動搬送され、基板上に実装される。自動搬送では、CCDカメラといった画像認識装置を用い、光デバイスパッケージの正確な位置を判定し、光デバイスパッケージを搬送するが、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の透明性が高すぎると画像認識装置の位置決めの焦点が合わず、光デバイスパッケージを搬送することができないといった不具合がある。
したがって、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の光透過性は、低すぎる場合は、発光素子や受光素子としての機能を果たすことができず、さらに、光透過性が高すぎると、光デバイスパッケージの実装時に、パッケージを搬送できないという不具合があり生産性が極めて低くなり、これら相反する特性を満足する光半導体用エポキシ樹脂組成物はない。
さらに、近年生産性の観点から、繰り返し成形を行う連続成形生産方式が実施されている。連続成形生産においては、封止材料が、徐々に金型に付着するため、適宜金型のクリーニング工程が必要になる。従い、クリーニングの工程をいかに少なくし、簡素化することが求められている。通常、封止材料の硬化物が金型から滑らかに離型するように、封止材料中にワックスを配合する。光半導体封止用のエポキシ樹脂組成物にとっては、ワックスは光透過率を低下する要因となるため樹脂組成物の配合時はワックスの選択が大変重要な要因の一つである。特許文献4には、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物に特定の離型剤を配合する技術が記載されているが、本発明者らがその技術を適用すると、確かに、カルナバワックスといった天然ワックスに比べて、連続成形性は向上する場合があったが、しかし未だ、エポキシ樹脂組成物の硬化物が、金型から離型するには、不十分な性能であり、満足のいく連続成形性を得ることができなかった。
特許第2970214号公報(第1〜4頁) 特開平6−65473号公報(第2〜7頁) 特開2001−123048号公報(第2〜7頁) 特開平11−335528号公報(第2〜6頁)
本発明は、透明性及び耐半田性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物で封止された光半導体装置を提供するものである。
本発明は、
[1]1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、酸無水物硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、SiO2、CaO、及びAl23を含み、平均粒径が5μm以上、100μm以下である球状のガラス粒子(D)、及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤(E)を主成分とするエポキシ樹脂組成物であって、一般式(1)で示される化合物及び一般式(2)で示される化合物を含む離型剤(F)を必須成分として含有し、上記エポキシ樹脂組成物が硬化物において、吸水率が2%以下であり、波長400nmにおける光透過率が40%以上、80%以下であり、かつ波長500nmにおける光透過率が50%以上であることを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
Figure 2005239912
(但し、式中、R1は炭素数25〜35の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R2は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n1は1以上、5以下の整数である。)
Figure 2005239912
(但し、式中、R3は炭素数10〜14の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R4は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n2は8以上、12以下の整数である。)
[2]上記1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、及び複素環式エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つである、第[1]項記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3]上記ビスフェノール型エポキシ樹脂が、一般式(3)で表されるエポキシ樹脂である、第[2]項記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
Figure 2005239912
(但し、式中、R7はC(CH32又はCH2を表し、それぞれを少なくとも1個以上有する。R8は水素又は炭素数1〜4のアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよい。n4は1以上、7以下の整数である。)
[4]上記複素環式エポキシ樹脂が、トリグリシジルイソシアヌレートである、第[2]項記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[5]上記1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)が、一般式(3)で表されるエポキシ樹脂、及びトリグリシジルイソシアヌレートである、第[1]項記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
Figure 2005239912
(但し、式中、R7はC(CH32又はCH2を表し、それぞれを少なくとも1個以上有する。R8は水素又は炭素数1〜4のアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよい。n4は1以上、7以下の整数である。)
[6]上記硬化促進剤(C)が、双環式アミジン類、及びイミダゾール類からなる群より選ばれる少なくとも1つである、第[1]乃至[5]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[7]上記ガラス粒子(D)が、1mmの光路長で波長400nmにおいて80%以上の光透過率を有し、且つ、該ガラス粒子(D)が、それ以外の成分からなる組成物の硬化物と0.01以下の光屈折率差を有する、第[1]乃至[6]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[8]上記ガラス粒子(D)が、全エポキシ樹脂組成物中に5重量%以上、70重量%以下の割合で配合された、第[1]乃至[7]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[9]上記離型剤(F)が、更に、一般式(4)で示される化合物を、全エポキシ樹脂組成物中に、0.5重量%以上、2重量%以下含有する、第[1]乃至[8]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
Figure 2005239912
(但し、式中、R5は炭素数27〜33の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R6は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n3は繰り返し部分の重量割合が、化合物全体の90重量%以上、98重量%以下となるような値をとる。)
[10]上記樹脂組成物が、更に、最大粒径70μm以下の球状溶融シリカ(G)を全エポキシ樹脂組成物中に1重量%以上、5重量%以下含有する、第[1]乃至[9]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[11]上記球状溶融シリカ(G)の最大粒径が、20μm以下である、第[10]項記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[12]第[1]乃至[11]項のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなることを特徴とする光半導体装置、
である。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、透明性、耐半田性、耐紫外線劣化性、及び連続成形性に優れており、高い信頼性を有し保存性良好なオプトデバイスを提供することができる。
本発明者らは、特定の無機充填材を用い、また特定の紫外線吸収剤及び特定の離型剤を添加することにより、吸水率を低減し、さらには、発光素子、受光素子といった光デバイス機能を満足し、かつ光デバイスパッケージの自動搬送時に不具合無く画像認識できる程度の光透過性のバランスのとれた特性を有し、耐半田性に優れ、さらに耐紫外線劣化性、連続成形性に優れた樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化物において、特定量の充填材を添加することにより吸水率を2%以下とし、特定の無機充填材を添加することにより波長500nmにおける光透過率を50%以上、より好ましくは80%以上とすることで、高い透明性と耐半田性を示すものである。吸水率が上限値を越えると、樹脂自体の膨潤や界面の劣化から、耐半田性の試験で剥離やクラックが発生する。吸水率の試験方法としては、直径50mm、厚み3mmの円板状の試験片を、85℃、湿度85%に設定した高温高湿槽に168時間放置し、吸湿処理前後の硬化物の重量変化率から算出して得られる。また、光透過率が下限値を下回ると、一般的な形状の半導体装置を封止した際に、その発光効率を著しく損なう。
本発明に用いる、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有していれば、何ら制限されなるものではなく、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートのなどの多官能複素環式エポキシ樹脂、ポリ(エポキシ化シクロヘキセンオキサイド)などの多官能脂環式エポキシ樹脂等の3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂などが好ましく挙げられる。これらのうち、透明性の観点から着色の少ない、ビスフェノール型エポキシ樹脂や複素環式エポキシ樹脂を用いることが好ましく、複素環式エポキシ樹脂の中でもトリグリシジルイソシアヌレートがより好ましい。これらエポキシ樹脂は、単独もしくは2種以上用いても何ら差し支えない。
本発明の樹脂組成物には、ビスフェノール型エポキシ樹脂として、一般式(3)で示されるエポキシ樹脂を用いることもできる。該エポキシ樹脂は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の溶融粘度の低い特長と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の色調安定性の両者の特長を兼ね備えるためより好ましい。このエポキシ樹脂が、十分に優れた流動性を発揮するためには、nは1以上、7以下であることが好ましい。
また、一般式(3)で表されるエポキシ樹脂とトリグリシジルイソシアヌレートを併用しても良い。
Figure 2005239912
(但し、式中、R7はC(CH32又はCH2を表し、それぞれを少なくとも1個以上有する。R8は水素又は炭素数1〜4のアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよい。n4は1以上、7以下の整数である。)
本発明に用いる酸無水物硬化剤(B)としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、あるいは3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸などが例示されるが、特にこれらに限定されるものではなく、単独もしくは2種以上用いても差し支えない。
本発明に用いる硬化促進剤(C)としては、通常、エポキシ樹脂のアニオン硬化に用いられるものは、すべて使用可能であるが、例示するならば、3級アミン、4級アンモニウム塩、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの双環式アミジン類とその誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、ホスフィン、ホスホニウム塩などが一般的であるが、硬化性がよく、着色がないものであれば、何ら限定されるものではなく、単独でも2種以上用いても差し支えない。特に1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの双環式アミジン類、及びイミダゾール類は、少量の添加量でもエポキシ樹脂に対して高い活性を示し、比較的低い硬化温度でも短時間で、例えば、150℃程度でも90秒位で硬化することができ、より好ましい。
本発明には充填材として、SiO2、CaO、及びAl23を含む、平均粒径5μm以上、100μm以下の球状のガラス粒子(D)を用いる。形状を球状とすることにより、比表面積が最小になり、光の散乱損失が小さく抑えることができる。また、平均粒径が下限値未満の場合、ガラス粒子が凝集して透明性を低下し、平均粒径が上限値を越える場合、成形時の成形不良が生じる。ここで、成形不良とは金型のゲート部で樹脂詰まりが発生し、未充填となることなどである。また、ガラス粒子(D)の粒径測定には、公知の方法を用いればよいが、レーザー光散乱法で粒子の体積粒径分布を測定し、粒子の真密度の値を用いて重量粒径分布に換算する方法を用いるのが好適である。
また、樹脂組成物の高い透明性を得るために、ガラス粒子が、1mmの光路長で波長400nmにおいて80%以上の光透過率を有することが望ましい。光透過率の測定は、分光光度計等の光透過率を測定できる装置によるものであれば何ら制限されるものではない。分光光度計としては、島津自記分光光度計UV−3100(積分球装置設置型)で測定することが簡便でより好ましい。測定サンプルは、ガラスの塊状のものを用いれば良く、例えば、10×30×1mmの直方体の板を作り、表面を平滑にして1mmの厚みで光透過率を測定すればよい。ガラスの波長400nmの光透過率が上記下限値未満の場合、エポキシ樹脂組成物に配合しても高い透明性を得ることができないおそれがある。
更に本発明では、ガラス粒子(D)が、それ以外の成分からなる樹脂組成物の硬化物との屈折率差の絶対値が、0.01以下のものを用いることが望ましい。屈折率差の絶対値が0.01を越えると、ガラス粒子(D)の表面で光の散乱損失が生じ、透明性が低下するおそれがある。屈折率の差の調整方法としては、前記ガラスの3成分の成分比を調整することで、屈折率を変化させることができる。屈折率を上げるにはAl23成分を増やせばよく、逆に屈折率を下げるにはSiO2成分を増やせばよい。本発明の樹脂組成物に、ガラス粒子(D)の屈折率を整合させるためには、ガラス粒子(D)の成分を、SiO2を30〜70重量%、CaOを1〜50重量%、Al23を5〜40重量%、合計で100重量%となるように調整するのが好ましい。また、調整において、ガラス粒子(D)の特性を損ねない範囲で、他の成分を加えても良い。更に、ガラス粒子(D)を製造する方法は、通常の長石、珪石、硼砂を調し、加熱溶融混合を行い、冷却後、乾燥工程を経て粉砕する方法が適用できるが、更に、ガラスの製造工程中に、減圧脱泡する方法や、ガラスの溶融時に空気や窒素などのガスを吹き込んでバブリングし、微細な気泡を大きな気泡に吸着させることで、気泡が容易に除去できるようにする方法が利用でき、また、必要に応じて消泡材などの添加剤を利用することもできる。
またガラス粒子(D)の配合量は、エポキシ樹脂組成物中に5重量%以上、70重量%以下であることがより好ましい。配合量が、下限値未満の場合、吸水率の低減効果が僅かであり、耐半田性が向上しない場合がある。一方、上限値を超える場合、流動性や透明性が低下し、成形時に成形不良が生じる場合がある。
本発明で用いるベンゾフェノン系紫外線吸収剤(E)としては、波長400nmよりも長波長側に吸収のないものであれば、すべて使用可能であるが、例示するならば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデキロキシ−2−オクチロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが例示されるが、特にこれらに限定されるものではなく、単独もしくは2種以上用いても差し支えない。また、樹脂硬化物の光透過率、つまり透明性の低下に影響のない程度に、ベンゾエート系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤あるいは酸化チタン、酸化亜鉛などの無機系紫外線吸収剤を添加することは何ら差し支えない。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の添加量としては、エポキシ樹脂組成物中に0.01〜3重量%となるように添加することが好ましい。下限値未満の場合、添加量が少なく耐紫外線劣化の効果を有することができず、上限値を超える場合は、樹脂硬化物が黄色に着色し光透過率の低下につながり好ましくない。
本発明では、一般式(1)で示される化合物及び一般式(2)で示される化合物を含む離型剤(F)を含有することを特徴とする。
Figure 2005239912
(但し、式中、R1は炭素数25〜35の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R2は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n1は1以上、5以下の整数である。)
Figure 2005239912
(但し、式中、R3は炭素数10〜14の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R4は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n2は8以上、12以下の整数である。)
これら離型剤(F)は、炭化水素構造を有する部分と、ポリエチレングリコール構造を有する部分が、同一分子内に存在し、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物の離型剤として重要な要因である、エポキシ樹脂や硬化剤への相溶性とエポキシ樹脂組成物の硬化物が金型から離型する際に必要な特性の両者を兼ね備えた構造を有している。光半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられる離型剤は、相溶性が低いと、白濁する場合があり光透過率が低下するため好ましくない。一方、離型剤に金型から離型するための特性がないと、連続成形性が極端に低いものとなり、好ましくない。本発明者らは、炭化水素構造が、エポキシ樹脂組成物の硬化物が金型から離型する際に必要な特性を担い、またポリエチレングリコール構造の部分がエポキシ樹脂や硬化剤への相溶性を有する特性を担っていると考察した。すなわち、炭化水素構造のサイズとポリエチレングリコール構造のサイズとのバランスが非常に重要であると考察した。
すなわち、離型剤の第一成分として、一般式(1)で示される化合物は、炭素数25〜35の飽和又は不飽和の直鎖状のアルキル基を有し、金型からの離型する特性を発揮する。また離型剤の第二成分として、一般式(2)で示される化合物は、炭素数10〜14の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基を有しているが、ポリエチレングリコール構造部分が、化合物全体のおよそ80重量パーセントとなり、エポキシ樹脂や硬化剤への相溶性を高めている。
本発明では、上記離型剤(F)として、一般式(1)で示される化合物及び一般式(2)で示される化合物に加え、更に、一般式(4)で示される化合物を有していることがより好ましい。
Figure 2005239912
(但し、式中、R5は炭素数27〜33の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R6は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n3は繰り返し部分の重量割合が、化合物全体の90重量%以上、98重量%以下となるような値をとる。)
一般式(4)で示される化合物は、ポリエチレングリコール構造が、化合物全体の90重量%以上、98重量%以下であり、エポキシ樹脂や硬化剤への相溶性を高める場合がありより好ましい。
本発明で用いられる、一般式(4)で示される化合物は、全エポキシ樹脂組成物中に、0.5重量%以上、2重量%以下で含有することがより好ましい。上記下限値を下回ると、離型効果が十分に得ることができず、また上記上限値を超えて含有すると、樹脂硬化物が白濁し、光透過率の低下を招く場合がある。
本発明では、更に、最大粒径70μm以下の球状溶融シリカ(G)が、全エポキシ樹脂組成物中に1重量%以上、5重量%以下の割合で配合されていることがより好ましい。最大粒径が、上限値を超えた場合、パッケージ充填性、特にゲート詰まりに不具合が生じる場合がある。効率的に光散乱の効果を得るためには、球状溶融シリカの最大粒径は20μm以下であることが好ましい。
本発明において、最大粒径70μm以下の球状溶融シリカ(G)は、光散乱剤として作用する。本発明者らは、光散乱剤を添加することにより、波長400nmでの光透過率を選択的に低下させることができることを見出した。光散乱剤である球状溶融シリカの添加量を調整することで、波長400nmでの光透過率を40%以上80%以下とすることにより、CCDカメラといった画像認識装置を用いて、パッケージの正確な位置を判定することが可能になる。光透過率が40%を下回ると、光デバイスとしての機能を果たさなくなり好ましくなく、80%を超えた場合、CCDカメラといった画像認識装置を用いて、パッケージの正確な位置を判定することができない場合がある。さらに、光散乱剤が全エポキシ樹脂組成物中に1重量%以下であると、CCDカメラといった画像認識装置を用いて、パッケージの正確な位置を判定することができない場合がある。また、5重量%を超えて添加された場合、波長400nmの光透過率が大きく低下し、光デバイスの機能を果たさなくなるといった不具合が生じる場合がある。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、上記成分以外に、必要に応じて、他のエポキシ樹脂、酸化防止剤、他の離型剤、カップリング剤、ガラス粒子及び球状溶融シリカ以外の無機充填材等の当業者にて公知の添加剤、副資材を組み合わせることは何らさしつかえない。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、上記の各成分を適宜配合するが、例えば、エポキシ樹脂と硬化剤の当量比、すなわち、エポキシ樹脂のエポキシ基と酸無水物硬化剤の酸無水物基のモル比を、0.8〜1.4、より好ましくは1.0〜1.2とし、エポキシ樹脂及び硬化剤の総重量を100重量部とした時、硬化促進剤の添加量を0.5〜2重量部とするのが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、成分(A)〜(G)、及びその他の添加剤を、ミキサー等を用いて混合後、加熱ニーダや加熱ロール、押し出し機等を用いて加熱混練し、続いて冷却、粉砕することで得られる。また、成分(A)、(B)を予め反応釜等で加熱混合し、Bステージ状態の樹脂組成物を得た後に、前述工程を経ることでも得られる。
このようにして得られた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いての封止は、一般的な方法でできるが、例えば、トランスファー成形法等により、光半導体素子を封止して、エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された光半導体装置を得ることができる。
以下に、本発明について更に詳細に説明するため実施例を示すが、これらに本発明が限定されるものではない。
(実施例1〜18、比較例1〜7)
成分(A)〜(G)に相当する成分、及びその他添加剤を、表1、2及び3に示した配合割合で混合し、2本ロールを用いて50〜90℃で5分間混練し、得られた混練物シートを冷却後粉砕して樹脂組成物を得た。
なお、本実施例、比較例において用いたガラス粒子は、すべてSiO2、CaO、及びAl23からなる球状ガラスであり、且つ、ガラス粒子とガラス以外の成分からなる組成物の硬化物の屈折率差の絶対値については、予め、ガラス粒子以外の成分からなる組成物の硬化物の屈折率を確認し、表1、2及び3の値になるように前記ガラスの成分比を調整した。
評価方法は以下の通りであり、結果は表1、2及び3にまとめて示す。
[吸水率の評価]
上記の樹脂組成物タブレットを、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒の条件でトランスファー成形し、直径50mm、厚み3mmの円板状の成形品を得た。この成形品を、温度150℃の熱風オーブンで2時間ポストキュアした後、温度85℃、相対湿度85%に設定した恒温恒湿槽に168時間放置し、保管前後の重量変化率を吸水率として測定した。
[光透過率の測定]
上記の樹脂組成物タブレットを、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒の条件でトランスファー成形し、30×10×1mmの成形品を得た。この成形品を、積分球を搭載した分光光度計(島津製作所製自記分光光度計UV−3100)を用いて、波長400nm及び500nm、厚み1mmの光透過率を測定した。
[流動性の評価]
成形前の樹脂組成物を、EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、成形温度175℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間120秒の条件で成形し、充填した長さが60cmを上回るものを○、そうでないものを×として評価した。
[パッケージ充填性の評価]
上記の樹脂組成物タブレットを、表面実装用パッケージ(12ピンSOP、4×5mm、厚み1.2mm、チップサイズは1.5mm×2.0mm、リードフレームは42アロイ製、ゲートサイズは、0.5mm×0.05mm)金型を用いて、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒でトランスファー成形した。成形時にゲート詰まりが無いか、確認し、ゲート詰まりが無い場合を○、ある場合を×として評価した。
[耐半田性の評価]
上記の樹脂組成物タブレットを、表面実装用パッケージ(12ピンSOP、4×5mm、厚み1.2mm、チップサイズは1.5mm×2.0mm、リードフレームは42アロイ製)金型を用いて、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒でトランスファー成形し、温度150℃の熱風オーブンで、2時間後硬化させた。得られた光半導体パッケージを、温度85℃、相対湿度60%の環境下で、168時間放置し、その後240℃のIRリフロー処理(10秒、3回)を行った。処理したパッケージを顕微鏡及び超音波探傷装置で観察し、クラック、チップと樹脂との剥離の有無を確認した。
[連続成形性の評価]
上記の樹脂組成物タブレットを、LEDパッケージ(2ピン、1×2mm、厚み1.5mm、チップなし、リードフレームは銅製)金型を用いて、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒で、トランスファー成形し、イジェクトピンにより樹脂硬化物及びリードフレームが金型から離型するか確認した。パッケージ、ランナー及びカルが金型に貼り付くまでのショット数を数え、200ショットを超える場合を○、そうでない場合を×として評価した。
[耐紫外線劣化性の評価]
上記の樹脂組成物タブレットを、金型温度150℃、注入圧力6.86MPa、硬化時間90秒の条件でトランスファー成形し、30×10×1mmの成形品を得た。この成形品を、温度150℃の熱風オーブンで2時間ポストキュアした後、紫外線照射装置(ウシオ電機製 電源部HB−25103BY−C、本体ML−251A/B、レンズPM25C−75、超高圧水銀ランプUSH−250BY)を用いて成形品に紫外線を照射した。紫外線の強度は、照度計を用いて波長365nmで40mW/cm2に設定した。照度計はUIT101、センサーはUVD−365PDを使用した。紫外線を2時間照射した後、上記の光透過率の測定方法と同様に、波長400nmの光透過率を測定し、初期値に対する割合を算出し、90%を上回るものを○、そうでないものを×として評価した。
尚、表1、表2及び表3に記載された配合、商品名、及び各種ガラス粒子等の内容は、下記の通りである。
式(3)で表されるエポキシ樹脂:R7はC(CH32を70%、CH2を30%含み、R8は水素。n4=6、エポキシ当量950、軟化点100℃
Figure 2005239912
トリグリシジルイソシアヌレート:エポキシ当量100、軟化点100℃
セロキサイド2021P:ダイセル化学製脂肪族環状エポキシ樹脂(エポキシ当量120)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量475、軟化点60℃
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂:エポキシ当量210、軟化点62℃
4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(酸無水物当量168)
テトラヒドロ無水フタル酸(酸無水物当量152)
フェノールノボラック樹脂:水酸基当量105、軟化点90℃
2−メチルイミダゾール
1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7
ガラスA1:SiO2:CaO:Al23:添加剤=54:24:17:5の比率で調合、添加剤はMgO、平均粒径25μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて95%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスA2:ガラスA1と同じ組成で、平均粒径5μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて95%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスA3:ガラスA1と同じ組成で、平均粒径100μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて95%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスB:SiO2:CaO:Al23:添加剤=36:26:28:10の比率で調合、添加剤はMgO、平均粒径25μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて95%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスC:SiO2:CaO:Al23:添加剤=44:25:22:9の比率で調合、添加剤はMgO、平均粒径25μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて95%の光透過率を有する球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスD:SiO2:CaO:Al23:添加剤=50:43:2:5の比率で調合、添加剤はMgO、平均粒径25μm、1mmの光路長で波長400nmにおいて80%の透過率を有する、屈折率を整合していない球状ガラス(脱泡処理あり)
ガラスE:SiO2:CaO:Al23:添加剤=60:10:25:5の比率で調合、添加剤はMgO、平均粒径25μmの、1mmの光路長で波長400nmにおいて90%の透過率を有する球状ガラス(脱泡処理なし)
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン
式(1)で示される化合物:R1は炭素数30の飽和直鎖状アルキル基、R2は水素、n1は2。
Figure 2005239912
式(2)で示される化合物:R3は炭素数12の飽和直鎖状アルキル基、R4は水素、n2は10。
Figure 2005239912
式(4)で示される化合物:R5は炭素数30の飽和直鎖状アルキル基、R6は水素、n3は200。
Figure 2005239912
シリカA1:最大粒径20μm、平均粒径11μmの球状溶融シリカ
シリカA2:最大粒径70μm、平均粒径23μmの球状溶融シリカ
シリカA3:最大粒径5μm、平均粒径1μmの球状溶融シリカ
シリカA4:最大粒径100μm、平均粒径33μmの球状溶融シリカ
結晶シリカ:最大粒径33μm、平均粒径13μmの結晶シリカ
カルナバワックス
酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェノール
Figure 2005239912
Figure 2005239912
Figure 2005239912
表に示された結果から明らかなように、本発明の樹脂組成物は透明性に優れ、良好な耐半田性かつ耐紫外線劣化性、連続成形性に優れる特性を有していることがわかる。
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、それを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置が、透明性及び耐半田性、耐紫外線劣化性、連続成形性に優れており、高い信頼性を有し保存性も良好であるため、フォトセンサー、LED、発光素子等のオプトデバイス用に好適に用いることができる。

Claims (12)

  1. 1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、酸無水物硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、SiO2、CaO、及びAl23を含み、平均粒径が5μm以上、100μm以下である球状のガラス粒子(D)、及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤(E)を主成分とするエポキシ樹脂組成物であって、一般式(1)で示される化合物及び一般式(2)で示される化合物を含む離型剤(F)を必須成分として含有し、上記エポキシ樹脂組成物が硬化物において、吸水率が2%以下であり、波長400nmにおける光透過率が40%以上、80%以下であり、かつ波長500nmにおける光透過率が50%以上であることを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2005239912
    (但し、式中、R1は炭素数25〜35の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R2は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n1は1以上、5以下の整数である。)
    Figure 2005239912
    (但し、式中、R3は炭素数10〜14の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R4は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n2は8以上、12以下の整数である。)
  2. 上記1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、及び複素環式エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 上記ビスフェノール型エポキシ樹脂が、一般式(3)で表されるエポキシ樹脂である、請求項2記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2005239912
    (但し、式中、R7はC(CH32又はCH2を表し、それぞれを少なくとも1個以上有する。R8は水素又は炭素数1〜4のアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよい。n4は1以上、7以下の整数である。)
  4. 上記複素環式エポキシ樹脂が、トリグリシジルイソシアヌレートである、請求項2記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 上記1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)が、一般式(3)で表されるエポキシ樹脂、及びトリグリシジルイソシアヌレートである、請求項1記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2005239912
    (但し、式中、R7はC(CH32又はCH2を表し、それぞれを少なくとも1個以上有する。R8は水素又は炭素数1〜4のアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよい。n4は1以上、7以下の整数である。)
  6. 上記硬化促進剤(C)が、双環式アミジン類、及びイミダゾール類からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1乃至5のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  7. 上記ガラス粒子(D)が、1mmの光路長で波長400nmにおいて80%以上の光透過率を有し、且つ、該ガラス粒子(D)が、それ以外の成分からなる組成物の硬化物と0.01以下の光屈折率差を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  8. 上記ガラス粒子(D)が、全エポキシ樹脂組成物中に5重量%以上、70重量%以下の割合で配合された、請求項1乃至7のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  9. 上記離型剤(F)が、更に、一般式(4)で示される化合物を、全エポキシ樹脂組成物中に、0.5重量%以上、2重量%以下含有する、請求項1乃至8のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2005239912
    (但し、式中、R5は炭素数27〜33の飽和又は不飽和の直鎖状アルキル基。R6は水素又は炭素数1〜4のアルキル基。n3は繰り返し部分の重量割合が、化合物全体の90重量%以上、98重量%以下となるような値をとる。)
  10. 上記樹脂組成物が、更に、最大粒径70μm以下の球状溶融シリカ(G)を、全エポキシ樹脂組成物中に1重量%以上、5重量%以下含有する、請求項1乃至9のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  11. 上記球状溶融シリカ(G)の最大粒径が、20μm以下である、請求項10記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなることを特徴とする光半導体装置。
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