JP2002322345A - 光半導体装置用樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置用樹脂組成物及び光半導体装置

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JP2002322345A
JP2002322345A JP2001125867A JP2001125867A JP2002322345A JP 2002322345 A JP2002322345 A JP 2002322345A JP 2001125867 A JP2001125867 A JP 2001125867A JP 2001125867 A JP2001125867 A JP 2001125867A JP 2002322345 A JP2002322345 A JP 2002322345A
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optical semiconductor
semiconductor device
inorganic filler
cured product
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JP2001125867A
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Tsutomu Ohira
勉 大平
Tatsuyoshi Wada
辰佳 和田
Masayuki Kiyougaku
正之 教学
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カバーに結露や曇りが発生しなくなると共に
カバーが光半導体装置から外れることのない光半導体装
置用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び
無機充填材を必須成分とする光半導体装置用樹脂組成物
に関する。無機充填材として平均粒径が10μm以下で
比表面積が3.5m2/g以上のものを用いる。温度8
5℃及び湿度85%RHにおいて上記樹脂組成物の硬化
物を120時間吸湿させたときの硬化物の吸湿率が硬化
物全量に対して0.2質量%以上である。硬化物の透湿
性を低下させると共に吸湿性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部にCCD(電
荷結合素子)等の光半導体素子が収納された光半導体装
置を作製する際に用いられる光半導体装置用樹脂組成
物、及びこれを用いて作製される光半導体装置、より詳
しくは中空パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子や電子部品を封止
する方法として、ハーメチックシール法や樹脂封止法が
知られている。前者は、半導体素子等を金属やセラミッ
ク製の中空容器の内部に配設しボンディングした後、溶
接、ろう付け、ガラスシール等で密封して行う方法であ
り、例えば、CCD(電荷結合素子)等の集積回路部品
の封止に利用されている。一方、後者は、粉末樹脂材料
をタブレットにし、半導体素子等をセットした金型で封
止成形して行う方法である。これらの封止法において
は、生産性、信頼性、コストの諸点に大幅な相違がある
が、近年では気密性に優れるハーメチックシール法より
も、むしろ大量生産向きであって、コストメリットの高
い樹脂封止法が主流を占めてきている。
【0003】従って、上述したようなCCD等の光半導
体素子を封止する際にも樹脂封止が行われ、集積回路用
パッケージが作製されている。このものは、図1に示す
ように、凹部2を有する基材1が樹脂組成物で形成さ
れ、この基材1の凹部2に光半導体素子3が配設される
と共に、基材1の凹部2の開口が透光性を有するレンズ
やガラスカバー等のカバー4によって密閉され、中空パ
ッケージとして形成されている。5はシール材であっ
て、基材1とカバー4を接着すると共に凹部2を密閉す
るものである。そして、この中空パッケージ外部の光は
カバー4を通して凹部2に配設された光半導体素子3に
送られ、逆に光半導体素子3により発せられた光はカバ
ー4を通して中空パッケージ外部に放射されるようにな
っているものである。
【0004】一般にこのような樹脂封止において樹脂組
成物としては、優れた接着性や低吸湿性を有するエポキ
シ樹脂としてo−クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂、硬化促進
剤として有機リン化合物、無機充填材として溶融シリカ
を主成分とするものが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような樹脂組成物は、ハーメチックシール法で用いられ
る金属やセラミックに比べて透湿性が高いため、中空パ
ッケージ外部の湿気が基材1を通過して内部に取り込ま
れ易くなり、カバー4の内側の面に結露や曇りが発生
し、中空パッケージ外部の光が内部の光半導体素子3に
十分到達しなくなったり、逆に中空パッケージ内部の光
半導体素子3により発せられた光が外部に十分放射され
なくなったりするという問題があった。
【0006】そこで、結露や曇りの原因となる湿気を中
空パッケージ内部に生じさせないようにするために、基
材1を形成する樹脂組成物の透湿性を低下させることが
行われている。すなわち樹脂組成物の透湿性を低下させ
ると、中空パッケージ外部の湿気が基材1を通過し難く
なるものであるが、特にこのとき樹脂組成物の吸湿性を
高めておくと、中空パッケージ内部に湿気が取り込まれ
たとしても、この湿気を基材1に吸収させて除去するこ
とができるものである。
【0007】しかしこの場合は、湿気を吸収することに
より樹脂組成物自体が伸長などの寸法変化を起こすもの
であり、カバー4は樹脂組成物ほどの寸法変化は起こさ
ないため、樹脂組成物で形成される基材1とカバー4と
の接合部が破断することになり、その結果カバー4が基
材1から外れるという問題があった。
【0008】現在、上述したような問題を解消するため
の検討がなされているが、未だ満足するような結果は得
られていない。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、カバーに結露や曇りが発生しなくなると共にカバ
ーが光半導体装置から外れることのない光半導体装置用
樹脂組成物、及びこれを用いて作製される光半導体装置
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
光半導体装置用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、
硬化促進剤及び無機充填材を必須成分とする光半導体装
置用樹脂組成物において、無機充填材として平均粒径が
10μm以下で比表面積が3.5m2/g以上のものを
用いると共に、温度85℃及び湿度85%RHにおいて
上記樹脂組成物の硬化物を120時間吸湿させたときの
硬化物の吸湿率が硬化物全量に対して0.2質量%以上
であることを特徴とするものである。
【0011】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、無機充填材として、粒径1μm以下のものが無機充
填材全量に対して10質量%以上含有されたものを用い
て成ることを特徴とするものである。
【0012】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、無機充填材を樹脂組成物全量に対して65〜9
3質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0013】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、カップリング剤を樹脂組成物全量に
対して0.1〜5.0質量%含有して成ることを特徴と
するものである。
【0014】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、硬化物の熱伝導率が0.8W/(m
・K)以上であることを特徴とするものである。
【0015】また請求項6に係る光半導体装置は、基材
に凹部を形成すると共に凹部に光半導体素子を収納し、
凹部の開口を覆うようにカバーを設けた光半導体装置に
おいて、請求項1乃至5のいずれかに記載の光半導体装
置用樹脂組成物を用いて基材を形成して成ることを特徴
とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0017】本発明に係る光半導体装置用樹脂組成物
は、CCD(電荷結合素子)等の集積回路部品を収納す
る基材を形成する際に用いられるものであり、エポキシ
樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機充填材を必須成分と
するものである。以下では、まずこれらの必須成分のそ
れぞれについて説明する。
【0018】本発明においてエポキシ樹脂としては、1
分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特
に限定されるものではなく、例えば、ビフェニル型エポ
キシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール
型エポキシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂、ナフタレン
環を有するエポキシ樹脂等を用いることができる。
【0019】また硬化剤としては、1分子中に2個以上
のフェノール性水酸基を有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えば、フェノールアラルキル樹
脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂、テルペル系骨格を有する硬化剤、ジシクロ骨格を
有する硬化剤、ナフトールアラルキル樹脂等の各種多価
フェノール化合物あるいはナフトール化合物を用いるこ
とができる。
【0020】また硬化促進剤としては、特に限定される
ものではなく、例えば、トリフェニルホスフィン等の有
機ホスフィン類、ジアザビシクロウンデセン等の三級ア
ミン類、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類を
用いることができる。
【0021】また無機充填材としては、平均粒径が10
μm以下で比表面積が3.5m2/g以上のものを用い
る必要があり、これによって光半導体装置用樹脂組成物
の硬化物の透湿性を低下させることができる。上記のよ
うな条件を満たす無機充填材であれば特に限定されるも
のではなく、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミ
ナ、窒化珪素等を挙げることができるが、中でも溶融シ
リカと結晶シリカを用いるのが好ましい。ここで、平均
粒径が10μmを超えたり、比表面積が3.5m2/g
未満であるような無機充填材を用いると、光半導体装置
用樹脂組成物の吸湿率が低下するため、硬化物の透湿性
を十分に低下させることができなくなるものである。な
お、無機充填材の平均粒径の実質上の下限は、1μmで
あり、比表面積の実質上の上限は、10m2/gであ
る。
【0022】さらに無機充填材として、粒径1μm以下
のものが無機充填材全量に対して10質量%以上含有さ
れているものを用いると、光半導体装置用樹脂組成物の
吸湿率が増加し、結果として硬化物の透湿性を低下させ
る効果を一層高く得ることができて好ましい。ここで、
粒径1μm以下の無機充填材が10質量%未満である
と、上記の効果を得ることができないおそれがある。
【0023】なお、無機充填材の含有量は、光半導体装
置用樹脂組成物全量に対して65〜93質量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは70〜85質量%であ
る。無機充填材の含有量が65質量%未満であると、硬
化物の吸湿率が大幅に増加して吸湿による寸法変化率が
大きくなるおそれがあり、逆に93質量%を超えると、
光半導体装置用樹脂組成物の流動性が低下し、成形トラ
ブルが発生するおそれがある。
【0024】以上が光半導体装置用樹脂組成物の必須成
分であるが、これら以外にカップリング剤を用いること
もできる。カップリング剤の含有量は、光半導体装置用
樹脂組成物全量に対して0.1〜5.0質量%であるこ
とが好ましい。カップリング剤としては特に限定される
ものではなく、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランやγ−メルカプトプロピルメトキシシラ
ン等のシランカップリング剤を挙げることができ、この
うちの1種を単独で使用したり、あるいは2種以上を併
用したりすることができる。なお、カップリング剤の含
有量が0.1質量%未満であると、樹脂と無機充填材の
濡れ性が悪化し、成形不具合が発生するおそれがあり、
逆に5.0質量%を超えると、耐湿性や電気特性が悪化
するおそれがある。
【0025】また、光半導体装置用樹脂組成物には上記
のカップリング剤以外に必要に応じて、天然カルナバ等
のワックス、ブロム化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン
等の難燃剤、カーボンブラック等の顔料、シリコーン可
撓剤等を添加することができる。
【0026】そして、上記のエポキシ樹脂、硬化剤、硬
化促進剤及び無機充填材その他の成分を配合し、ミキサ
ー、ブレンダー等で均一に混合した後、ニーダーやロー
ル等で加熱混練することにより、光半導体装置用樹脂組
成物を調製することができる。なお、加熱混練した後で
必要に応じて冷却固化し、粉砕して粉状等にして使用す
ることもできる。
【0027】上記のようにして調製した光半導体装置用
樹脂組成物を用いることによって、光半導体装置を作製
することができる。例えば、光半導体装置として図1に
示すような中空パッケージを作製するにあたっては、以
下のようにして行うことができる。すなわち、上記の光
半導体装置用樹脂組成物を成形材料として用いてトラン
スファー成形等の公知の成形法によって、凹部2を有す
る基材1を形成する。この際、図1に示すようにインナ
ーリード10aが凹部2に配置されると共にアウターリ
ード10bが基材1の外部に配置されるように、リード
フレーム10を同時にインサート成形することができ
る。このようにして形成した基材1の凹部2にCCD等
の光半導体素子3を取り付けて収納し、この光半導体素
子3とリードフレーム10のインナーリード10aとを
ワイヤー11で電気的に接続した後、凹部2の開口縁部
に公知の接着剤等のシール材5を塗布すると共に凹部2
の開口を覆うようにしてレンズやガラスカバー等で形成
されるカバー4により密閉することによって、光半導体
装置を作製することができる。
【0028】そして、このようにして作製した光半導体
装置を温度85℃、湿度85%RHの雰囲気に置き、1
20時間吸湿させたときの光半導体装置用樹脂組成物の
硬化物の吸湿率は、光半導体装置用樹脂組成物の硬化物
全量に対して0.2質量%以上に設定しておく必要があ
る。ここで、本発明における吸湿率とは、吸湿条件を上
記のようにして、光半導体装置用樹脂組成物の硬化物の
吸湿前の質量と吸湿後の質量の増加分の比から求められ
るものを意味する。この吸湿率が0.2質量%未満であ
ると、光半導体装置内部の湿気を十分に除去することが
できなくなり、カバー4の内面側に結露や曇りが発生す
るものである。なお、吸湿率の実質上の上限は、10質
量%である。
【0029】また、上記の光半導体装置にあって、基材
1を形成する光半導体装置用樹脂組成物の硬化物は、熱
伝導率が0.8W/(m・K)以上であることが好まし
い。この熱伝導率が0.8W/(m・K)未満である
と、光半導体素子3の発熱を十分に放熱できず、機能不
良となるおそれがある。なお、熱伝導率の実質上の上限
は5.0W/(m・K)である。
【0030】このように、光半導体装置における光半導
体装置用樹脂組成物の硬化物の吸湿率や熱伝導率を上記
の範囲に設定するには、予め光半導体装置用樹脂組成物
を調製するにあたって、必須成分であるエポキシ樹脂、
硬化剤、硬化促進剤及び無機充填材、さらにはその他の
成分の含有量を、それぞれ好ましい範囲に適宜調整する
ことによって行うことができるものである。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0032】(実施例1〜10及び比較例1〜3)エポ
キシ樹脂として、o−クレゾールノボラックエポキシ樹
脂である住友化学工業(株)製「ESCN−XL」(エ
ポキシ当量195)、ブロム化エポキシ樹脂である住友
化学工業(株)製「ESB400T」(エポキシ当量4
00)を用いた。
【0033】また硬化剤として、フェノールノボラック
樹脂である群栄化学(株)製「PSM」(水酸基当量1
05)を用いた。
【0034】また硬化促進剤として、トリフェニルホス
フィンを用いた。
【0035】また無機充填材として、溶融シリカと結晶
シリカとの混合物(質量比3:7)であって、表面をカ
ップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン)で処理したものを用いた。
【0036】また難燃剤として、上記のブロム化エポキ
シ樹脂及び三酸化アンチモンを用い、顔料としてカーボ
ンブラックを用い、ワックスとして天然カルナバを用い
た。
【0037】そして、上記の各成分を表1の配合量で配
合し、これをミキサーで粉砕混合した後、100〜12
0℃のロールで1〜7分間加熱混練することにより、実
施例1〜10及び比較例1〜3のそれぞれについて光半
導体装置用樹脂組成物を調製した。
【0038】1.吸湿率 上記のようにして得た光半導体装置用樹脂組成物を用い
て、直径50mm×厚さ3mmの円板状の試験片を作製
した。この試験片の質量を予め測定しておき、次いで温
度85℃、湿度85%RHの雰囲気に120時間放置し
て吸湿させた後、この試験片の質量を測定した。そし
て、試験片の吸湿前の質量と吸湿後の質量増加分の比か
ら吸湿率(質量%)を求めた。
【0039】2.熱伝導率 また上記のようにして得た光半導体装置用樹脂組成物を
用いて、直径100mm×厚さ25mmの試験片を作製
し、迅速熱伝導計(昭和電工(株)製)を用いてこの試
験片の熱伝導率を測定した。
【0040】3.耐湿信頼性 リードフレーム10を金型にセットし、上記のようにし
て得た光半導体装置用樹脂組成物を用いてこの金型に1
75℃、90秒の成形条件でトランスファー成形するこ
とによって、凹部2を有する光半導体素子実装用パッケ
ージとなる基材1を形成した。この基材1の外寸は10
mm×10mmであり、高さは3mmであり、各辺の厚
みは1.5mmである。そして、UV型エポキシ樹脂接
着剤からなるシール材5を用いて基材1の凹部2の開口
をガラスカバーで形成されたカバー4で覆うことによっ
て、性能評価用のパッケージを作製した。このパッケー
ジを温度85℃、湿度85%RHの雰囲気に500時間
放置して吸湿させた後、カバー4に結露や曇りが発生し
ているか否かを観察し、結露や曇りが発生しているもの
を不良としてカウントした。表1において分母に観察し
たパッケージの個数(10個)を、分子に結露や曇りが
発生したパッケージの個数を示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1にみられるように、各実施例のものは
いずれも吸湿率が0.2質量%以上であるため、耐湿信
頼性が優れていることが確認される。
【0043】これに対し、比較例1及び2のものは吸湿
率は高いものの、比較例1については無機充填材の比表
面積が小さく、また比較例2については無機充填材の平
均粒径が大きいため、硬化物の透湿性を十分に低下させ
ることができず、耐湿信頼性が悪化したものと考えられ
る。
【0044】また比較例3のものは吸湿率が小さ過ぎる
ため、パッケージ内部の湿気が除去されず、その結果カ
バーの内面に結露や曇りが生じ、耐湿信頼性が悪化して
いることが確認される。
【0045】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る光
半導体装置用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬
化促進剤及び無機充填材を必須成分とする光半導体装置
用樹脂組成物において、無機充填材として平均粒径が1
0μm以下で比表面積が3.5m2/g以上のものを用
いると共に、温度85℃及び湿度85%RHにおいて上
記樹脂組成物の硬化物を120時間吸湿させたときの硬
化物の吸湿率が硬化物全量に対して0.2質量%以上で
あるので、硬化物の透湿性を低下させると共に吸湿性を
高めることができるものである。従って、凹部に光半導
体素子を収納した基材と凹部の開口を覆うカバーとを有
する光半導体装置において、基材を形成するための樹脂
組成物として用いることによって、基材を通じて凹部に
湿気が侵入することを低い透湿性により阻止することが
できると共に、高い吸湿性により凹部内の湿気を除去す
ることができ、カバーの内面に結露や曇りが発生するこ
とを防止することができるものである。
【0046】また請求項2の発明は、無機充填材とし
て、粒径1μm以下のものが無機充填材全量に対して1
0質量%以上含有されたものを用いるので、硬化物の透
湿性をさらに低下させることができるものである。
【0047】また請求項3の発明は、無機充填材を樹脂
組成物全量に対して65〜93質量%含有しているの
で、硬化物の吸湿率が大幅に増加することなく、寸法変
化率が大きくなることを防止することができるものであ
る。従って、凹部に光半導体素子を収納した基材と凹部
の開口を覆うカバーとを有する光半導体装置において、
基材を形成するための樹脂組成物として用いることによ
って、基材とカバーとの寸法変化率の差が小さくなり、
カバーが基材から外れることを防止することができるも
のである。
【0048】また請求項4の発明は、カップリング剤を
樹脂組成物全量に対して0.1〜5.0質量%含有して
いるので、成形性、耐湿性、電気特性に優れる光半導体
装置用樹脂組成物を得ることができるものである。
【0049】また請求項5の発明は、硬化物の熱伝導率
が0.8W/(m・K)以上であるので、凹部に光半導
体素子を収納した基材と凹部の開口を覆うカバーとを有
する光半導体装置において、基材を形成するための樹脂
組成物として用いることによって、光半導体素子の発熱
を十分に放熱することができ、機能不良を減少させるこ
とができるものである。
【0050】また請求項6に係る光半導体装置は、基材
に凹部を形成すると共に凹部に光半導体素子を収納し、
凹部の開口を覆うようにカバーを設けた光半導体装置に
おいて、請求項1乃至5のいずれかに記載の光半導体装
置用樹脂組成物を用いて基材を形成しているので、基材
を通じて凹部に湿気が侵入することを低い透湿性により
阻止することができると共に、高い吸湿性により凹部内
の湿気を除去することができ、カバーの内面に結露や曇
りが発生することを防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空パッケージの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 凹部 3 光半導体素子 4 カバー
フロントページの続き (72)発明者 教学 正之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4J002 CC042 CD021 CD041 CD051 CD061 CD071 CD121 CE002 DE147 DJ007 DJ017 EU116 EU136 EW146 EX068 EX088 FD017 FD142 FD156 GQ05 4M109 AA01 BA07 CA26 DA07 EA02 EB02 EB04 EB06 EB07 EB08 EB12 EB13 EC01 EC09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び
    無機充填材を必須成分とする光半導体装置用樹脂組成物
    において、無機充填材として平均粒径が10μm以下で
    比表面積が3.5m2/g以上のものを用いると共に、
    温度85℃及び湿度85%RHにおいて上記樹脂組成物
    の硬化物を120時間吸湿させたときの硬化物の吸湿率
    が硬化物全量に対して0.2質量%以上であることを特
    徴とする光半導体装置用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機充填材として、粒径1μm以下のも
    のが無機充填材全量に対して10質量%以上含有された
    ものを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の光
    半導体装置用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填材を樹脂組成物全量に対して6
    5〜93質量%含有して成ることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の光半導体装置用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 カップリング剤を樹脂組成物全量に対し
    て0.1〜5.0質量%含有して成ることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の光半導体装置用樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 硬化物の熱伝導率が0.8W/(m・
    K)以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の光半導体装置用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 基材に凹部を形成すると共に凹部に光半
    導体素子を収納し、凹部の開口を覆うようにカバーを設
    けた光半導体装置において、請求項1乃至5のいずれか
    に記載の光半導体装置用樹脂組成物を用いて基材を形成
    して成ることを特徴とする光半導体装置。
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