JP2002079964A - 車両組立ラインの構成方法及び車両組立ラインのタクト設定方法 - Google Patents
車両組立ラインの構成方法及び車両組立ラインのタクト設定方法Info
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Abstract
ても一定の条件が満たされればライン速度を増加するこ
とのできる組立ライン構成を提供する。 【解決手段】 組立ライン10において、工数最大の内
装ゾーン30と、その次に工数の大きな通線・伝達艤装
ゾーン20と、を隣接させる。 【効果】 ゾーン毎組立工数の最も大きいゾーンと次に
大きいゾーンとを隣合せにすることにより、ラインタク
トの変更を組立ラインの途中に機種が有っても実施出
来、細かなタクト選択を実施することが出来、生産性を
向上させることができる。
Description
成方法及び車両組立ラインのタクト設定方法の改良に関
する。
と称して互いに異なる複数の車両(車種A、車種B)を
共通のラインに流し、そこで組立を行うことでが組立ラ
インの数を抑えること並びに作業の集約化が図られてい
る。この混流方式に関する発明としては、例えば、特許
第2920801号公報「車両組立ラインにおける搬送
方法」が知られている。この搬送方法は、組立工程数の
異なる複数機種Aと機種Bとを各々多数の車両を連ねた
車両グループに構成し、そのグループ単位で纏めた各機
種A,Bが順次組立ラインを流動する様にし、機種Bは
機種Aより組立工程数が大きい場合、機種Bが組立ライ
ンに進入する直前にライン速度をロングタクト、すなわ
ち低速に切替える。また、組立ラインに機種Bが存在す
るときにはロングタクトのままとし、機種Bがライン出
口から抜けて組立ラインに存在しなく、機種Aだけにな
ったときはショートタクト、すなわちライン速度を高速
に切替えることで、生産性を高めるというものである。
式では、組立に手間が掛る車種Aと組立容易な車種Bを
処理する場合、車種Aがライン中にあるときにはロング
タクト、車種Aがライン中に無いとき、すなわち車種B
のみがラインにあるときにはショートタクトで処理する
もので、ロングタクトのみのライン速度で組立ラインを
運用するケースに比べて、上記公報のようにロングタク
トとショートタクトとの2速で組立ラインを運用する方
が平均ライン速度を上げることができ、その分だけ生産
性を高めることはできる。しかし、組立ラインに組立工
程数の大きな方の機種が1台でもあればロングタクトに
しなければならないので、平均ライン速度を上げる点に
おいての効果はそれ程高くはない。
(組立工程数)の大きい機種が存在しても一定の条件が
満たされればライン速度を増加することのできる組立ラ
イン構成を提供することを目的とする。
に請求項1は、異なる複数の機種の塗装を終えた車体を
共通のラインに流し、このラインで組付け部品を順次組
付け、検査を経て完成車にする車両組立ラインにおい
て、組付け部品を取付け作業位置、組付け手順及び部品
の機能を基準にしてグルーピングすることにより、車両
組立ラインを少なくとも3つのゾーンに区分し、これら
のゾーン毎の標準組立工数を設定し、この標準組立工数
と複数機種毎のゾーン毎組立工数とを比較し、ゾーン毎
組立工数の最も大きいゾーンと次に大きいゾーンとを隣
合せにすることを特徴とする。
3つのゾーンに区分し、これらのゾーン毎の標準組立工
数を設定し、この標準組立工数と複数機種毎のゾーン毎
組立工数とを比較し、ゾーン毎組立工数の最も大きいゾ
ーンと次に大きいゾーンとを隣合せにすることにより、
ロングタクトとショートタクトとの中間的なミドルタク
トの採用が可能となる。
ンの構成方法で構成した車両組立ラインにおいて、組立
工数の大きい車種が組立工数の最も大きいゾーンと次に
大きいゾーンとにあるときにはロングタクト、組立工数
の大きい車種が組立工数の最も大きいゾーン及び次に大
きいゾーンを除く他のゾーンにあるときはミドルタク
ト、組立工程の大きい車種が組立ラインに無いときはシ
ョートタクトにすることを特徴とする。
種が組立工数の最も大きいゾーンと次に大きいゾーンと
にあるときにはロングタクト、組立工数の大きい車種が
組立工数の最も大きいゾーン及び次に大きいゾーンを除
く他のゾーンにあるときはミドルタクト、組立工数の大
きい車種が組立ラインに無いときはショートタクトにす
るという細かなタクト選択を実施することが出来、生産
性を向上させることができる。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る車両の組立
ラインの構成図、図2は本発明に係る車両の組立ライン
におけるゾーン区分の説明図、図3は本発明に係る車両
組立ラインのタクトの変化を説明する図、図4は図3に
対する従来例相当の比較例を示す図、図5は本発明に係
るフロー図、図6は本発明に係る機種別工数算定説明図
である。
塗装工程を終えた車体11に、通線・伝達艤装に係る部
品を順次組付け、検査し、必要に応じて補修する通線・
伝達艤装ゾーン20と、内装部品を順次組付け、検査
し、必要に応じて補修する内装ゾーン30と、下回り部
品を順次組付け、検査し、必要に応じて補修する下回り
艤装ゾーン40と、外装部品を順次組付け、検査し、必
要に応じて補修する外装ゾーン50と、各ゾーン20〜
50内では補修しなかった項目の検査を実施し、補修
(各ゾーンの補修部で補修し切れなかった項目の補修を
含む。)を施す複合保証ゾーン60と、をこの順に配置
してなる。又、組立ライン10は、図中に示すラインタ
クトが設定され、組立ライン10に連なり、部品を予め
小組して供給するためのサブライン(101〜104)
が設けられている。このサブライン(101〜104)
は組立ライン10に同期するものと同期しないものとで
構成されている。尚ラインタクトの変更については、後
述にて図3と合せ説明する。
けるゾーン区分を説明する。「通線・伝達艤装」に、配
線、配管、ケーブル、エンジンルーム内作業、その他の
組付け前作業を集約する。「内装」に、インパネ、ペダ
ル類、床マット、天井ライニング、サイドライニング、
ヘッドライト、その他の内装作業を集約する。「下回り
艤装」に、サスペンション、(タイヤ)、エンジン、そ
の他、下からの組付け作業を集約する。(タイヤ)は基
本的には次の外装作業で組付けるが、この下回り艤装で
組付けてもよい。「外装」に、タイヤ、ウインドガラ
ス、バンパ、ドア、シート、エンジンルーム後作業、そ
の他の外装作業を集約する。
お、ST××はステップ番号を示す。 ST01:組立ラインを3つ以上の「ゾーン」に区分す
る。 ST02:そして、ゾーン毎の「標準組立工数」を設定
する。 ST03:次に、複数機種毎の「ゾーン毎組立工数」を
算定する。 ST04:そして、ゾーン毎の「標準組立工数」と複数
機種毎の「ゾーン毎組立工数」とを比較する。 ST05:次に、「標準組立工数」より大きな工数比率
の「ゾーン」を隣合せに配列する。
ければST08に進み、悪ければST07に進む。 ST07:ST06でNoであれば、サブラインエリア
による組立工数の分担率を算定する。すなわち、図1に
示すサブラインエリア(101〜105)は、組立ライ
ン10に同期して組立てるものと、造りだめできる非同
期のサブラインとに機種毎に区分され、前記ゾーンの定
工数化を図った上で、各ゾーン毎の工数比率の高いゾー
ンを隣接させるようにする。そして、ST04に戻し、
ST04→ST05→ST06を再トライし、ST06
がYesになるまで、トライを繰り返す。 ST08:ST06でYesなら、ライン編成を終え
る。
8)の一例を示す。各ゾーンの工数を、異なる機種間で
共通の標準組立工数を設定し、それを各ゾーン毎に
[1.0]とした場合、機種A,Bについて工数比率
(ゾーン毎組立工数)をゾーン別に算出し、機種Aの工
数比率の上位2つである通線・伝達艤装ゾーンと内装ゾ
ーンとを隣接させ、次に工数比率の高い下回り艤装ゾー
ンを隣接させ、これにつづいて定工数の外装ゾーン及び
複合・保証ゾーンを隣接させてラインを編成する。
に組立項目をグループ分けしたものであっても、前記サ
ブラインエリア(101〜105)により、組立ライン
10のゾーン毎の工数の差を調整することができる。
トの変化を説明する図であり、組立ラインを、入口から
出口にかけて、通線・伝達艤装ゾーン、内装ゾーン、下
回り艤装ゾーン、外装ゾーン及び複合・保証ゾーンの5
つのゾーンに区分し、この様な構成の組立ラインで、各
組立工数の異なる○で示す車種Aと△で示す車種Bとを
混流形式で組立を実施するときの経過時間を(a)〜
(h)でパターン化した。
あって、部品点数が多く、組立工数が大きいもの、△
(車種B)は、いわゆる大衆車であって、車種Aに比較
して部品点数が少く、組立工数が小さいものを示す。ま
た、図右欄のタクトの種別で、Sはショートタクト、M
はミドルタクト、Lはロングタクトであり、Sはライン
速度を高めたもの、Lはライン速度を低めたもの、Mは
それらの中間速度としたものに相当する。
るが、全ゾーンに△(車種B)が流動しているためタク
トはS(ショートタクト)に設定することができる。
(b)では、(a)の○(車種A)が通線・伝達艤装ゾ
ーンに来ている。ライン上に○(車種A)があり、この
○(車種A)は組立が面倒であるため、タクトはL(ロ
ングタクト)に設定変更する。(c),(d)は、組立
工数の大きな内装ゾーンに○(車種A)が流動している
ため、タクトはL(ロングタクト)のまま維持する。
装ゾーンに流動しているのは、前記した様に相対組立工
数の少ない△(車種B)であり、また、下回りゾーン及
び外装ゾーンには○(車種A)が流動しているが相対工
数が少ないため組立には余裕が生じる。そこで、タクト
をM(ミドルタクト)に切替えてライン速度を増加する
ことができる。(f),(g)ともに通線・伝達艤装ゾ
ーン及び内装ゾーンに△(車種B)が流動しており、且
つ下回り艤装ゾーン〜複合・保証ゾーンの間には○(車
種A)が流動しているので、タクトはM(ミドルタク
ト)のまま維持する。(h)は(a)に戻った状態であ
り、全部のゾーンに△(車種B)が流動しているので、
タクトをS(ショートタクト)に切替える。
示す図であり、ゾーン区分の有無(図4ではゾーン区分
せず。)を除いては図3と同じである。 (A):組立ラインに△(車種B)があるので、タクト
はS(ショートタクト)を選択する。 (B):組立ラインに○(車種A)が進入したので、タ
クトをL(ロングタクト)に切替える。 (C)〜(G):組立ラインに○(車種A)があるの
で、タクトをL(ロングタクト)のまま維持する。 (H):組立ラインから○(車種A)が無くなり、△
(車種B)のみとなったので、タクトをS(ショートタ
クト)に切替える。すなわち、(A)に戻る。
ると、Sは(1)個、Lは(6)個となる。(H)は
(A)と同一であるから数えない。仮に、S(ショート
タクト)を64秒/台、L(ロングタクト)を67秒/
台とするば、次の計算により簡易的に平均タクトを求め
ることができる。平均タクト=(67×6+64×1)
/7=66.6すなわち、図における平均タクトは6
6.6秒/台程度になると考えられる。
トの種別を数えると、Sは(1)個、Lは(3)個、M
は(3)個となる。(h)は(a)と同一であるから数
えない。仮に、S(ショートタクト)を64秒/台、L
(ロングタクト)を67秒/台、M(ミドルタクト)を
65秒/台とするば、次の計算により簡易的に平均タク
トを求めることができる。平均タクト=(67×3+6
5×3+64×1)/7=65.7すなわち、図3にお
ける平均タクトは65.7秒/台程度になる。
ョートタクト)とL(ロングタクト)の2つを切替えて
いたものを、本発明ではS(ショートタクト)、L(ロ
ングタクト)及びM(ミドルタクト)の3つを切替える
ようにしたものであり、本発明はM(ミドルタクト)を
介在させたことにより、生産能率を高めることに成功し
たものである。
たが、最小3つのゾーンがあれば本発明は成立し、仮に
3ゾーンであってもこれらのゾーン毎の標準組立工数を
設定し、この標準組立工数と複数機種毎のゾーン毎組立
工数とを比較し、ゾーン毎組立工数の最も大きいゾーン
と次に大きいゾーンとを隣合せにすればよい。すなわ
ち、最も組立工数の大きいゾーンと、次に大きいゾーン
とが離れていると、タクトをLからMに替える時期が遅
れ、Lの割合が増え、Mの割合が減ずることになるから
である。従って、LからM(又はMからL)に速かに切
替えるには、「組立工数の最も大きいゾーンと次に大き
いゾーンとを隣合せる」ことが必須である。
ての内装ゾーンと、次に大きなゾーンとしての通・電ゾ
ーンとを隣り合わせると共に、組立ラインの入口に配置
したが、これらの2つのゾーンを出口に配置することも
できる。又は、組立ラインの途中であってもよい。すな
わち、組立ラインに隣り合わせて組立工数の最も大きい
ゾーンと次に大きいゾーンとを配置すれば、M(ミドル
タクト)に切替えることが可能となる。
で且つ異なる複数の機種の車体を共通のラインに流し、
このラインで組付け部品を順次組付け、検査を経て完成
車にする車両組立ラインにおいて、組付け部品を取付け
作業位置、組付け手順及び部品の機能を基準にしてグル
ーピングすることにより、前記車両組立ラインを少なく
とも3つのゾーンに区分し、複数機種毎にこれらのゾー
ン毎の標準組立工数を設定し、この標準組立工数と複数
機種毎のゾーン内組立工数とを比較し、ゾーン内組立工
数の最も大きいゾーンと次に大きいゾーンとを隣合せに
することを特徴とする。
めに、内装ゾーンなどの具体的名称を使用したが、ゾー
ンはこれに限るものではなく、ラインタクトを変更する
のに適したゾーンに区分けしてラインを編成してもよ
い。
する。請求項1では、車両組立ラインを少なくとも3つ
のゾーンに区分し、これらのゾーン毎の標準組立工数を
設定し、この標準組立工数と複数機種毎のゾーン毎組立
工数とを比較し、ゾーン毎組立工数の最も大きいゾーン
と次に大きいゾーンとを隣合せにすることにより、ライ
ンタクトの変更を組立ラインの途中に機種が有っても実
施出来、細かなタクト選択を実施することが出来、生産
性を向上させることができる。
立工数の最も大きいゾーンと次に大きいゾーンとにある
ときにはロングタクト、組立工数の大きい車種が組立工
数の最も大きいゾーン及び次に大きいゾーンを除く他の
ゾーンにあるときはミドルタクト、組立工数の大きい車
種が組立ラインに無いときはショートタクトにすること
により、細かなタクト選択を実施することが出来、生産
性を向上させることができる。
区分の説明図
説明する図
ゾーン、30…内装ゾーン、40…下回り艤装ゾーン、
50…外装ゾーン、60…複合・保証ゾーン。
Claims (2)
- 【請求項1】 異なる複数の機種の塗装を終えた車体を
共通のラインに流し、このラインで組付け部品を順次組
付け、検査を経て完成車にする車両組立ラインにおい
て、 組付け部品を取付け作業位置、組付け手順及び部品の機
能を基準にしてグルーピングすることにより、前記車両
組立ラインを少なくとも3つのゾーンに区分し、これら
のゾーン毎の標準組立工数を設定し、この標準組立工数
と複数機種毎のゾーン毎組立工数とを比較し、ゾーン毎
組立工数の最も大きいゾーンと次に大きいゾーンとを隣
合せにすることを特徴とした車両組立ラインの構成方
法。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両組立ラインの構成方
法で構成した車両組立ラインにおいて、 組立工数の大きい車種が組立工数の最も大きいゾーンと
次に大きいゾーンとにあるときにはロングタクト、組立
工数の大きい車種が組立工数の最も大きいゾーン及び次
に大きいゾーンを除く他のゾーンにあるときはミドルタ
クト、組立工程の大きい車種が組立ラインに無いときは
ショートタクトにすることを特徴とする車両組立ライン
のタクト設定方法。
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