JP2653299B2 - 鉄道車両の雨樋構造 - Google Patents
鉄道車両の雨樋構造Info
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- JP2653299B2 JP2653299B2 JP3308942A JP30894291A JP2653299B2 JP 2653299 B2 JP2653299 B2 JP 2653299B2 JP 3308942 A JP3308942 A JP 3308942A JP 30894291 A JP30894291 A JP 30894291A JP 2653299 B2 JP2653299 B2 JP 2653299B2
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- Japan
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- vehicle
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両の雨樋構造に
係り、特に高速車両に好適な鉄道車両の雨樋構造に関す
るものである。
係り、特に高速車両に好適な鉄道車両の雨樋構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道車両の雨樋は、金属製の薄板
を塑性加工によって曲げ、該薄板を屋根外板あるいは、
側外板に取付けることにより構成されていた。また、屋
根部分と側部分とを連続に構成した外板部材の一部に凹
部を一体形成して雨樋を構成していた。
を塑性加工によって曲げ、該薄板を屋根外板あるいは、
側外板に取付けることにより構成されていた。また、屋
根部分と側部分とを連続に構成した外板部材の一部に凹
部を一体形成して雨樋を構成していた。
【0003】これらの構造に関するものとしては、発明
協会公開技報公技番号第86−5288号,第82−1
685号等があげられる。
協会公開技報公技番号第86−5288号,第82−1
685号等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構造では、
雨樋をなす薄板が溶接入熱あるいは車体全体の変形に起
因して変形する恐れがあり、この歪除去のための工数増
大あるいは見栄えの低下について配慮されていなかっ
た。さらに、前記変形に起因して雨樋に、水が溜り易く
腐食の原因となる恐れがあった。また、前記薄板で雨樋
を構成する場合、部品点数が多くなるとともに該薄板の
みを個別に取付けるための作業が必要で、車体全体とし
て工数低減について十分な配慮がなされていなかった。
さらに、高速で走行する車両の先頭形状は、空気抵抗を
減少させるために全体が流線型に形成されており、降雨
による汚損が縞となり、見栄えが悪いという問題があっ
た。
雨樋をなす薄板が溶接入熱あるいは車体全体の変形に起
因して変形する恐れがあり、この歪除去のための工数増
大あるいは見栄えの低下について配慮されていなかっ
た。さらに、前記変形に起因して雨樋に、水が溜り易く
腐食の原因となる恐れがあった。また、前記薄板で雨樋
を構成する場合、部品点数が多くなるとともに該薄板の
みを個別に取付けるための作業が必要で、車体全体とし
て工数低減について十分な配慮がなされていなかった。
さらに、高速で走行する車両の先頭形状は、空気抵抗を
減少させるために全体が流線型に形成されており、降雨
による汚損が縞となり、見栄えが悪いという問題があっ
た。
【0005】本発明の第一の目的は、先頭部の見栄えの
低下を防止できるとともに部品点数と工数を低減し得る
鉄道車両の雨樋構造を提供することにある。
低下を防止できるとともに部品点数と工数を低減し得る
鉄道車両の雨樋構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的は、車体先頭部
の上部曲面部と側部曲面部との間で、前記上部曲面部と
側部曲面部との曲率半径の変化する位置に、前記上部曲
面部よりも前記側部曲面部に連続形成された面が車外側
へ突出して形成される段差部を設け、前記段差部が前記
車体先頭部の前面部分から屋根部分まで連続して形成さ
れており、車体幅方向両側に形成された前記段差部に沿
って車体長手方向に縦骨材がそれぞれ設置されており、
前記段差部は前記縦骨材の車外側表面に形成されている
ことにより、達成できる。
の上部曲面部と側部曲面部との間で、前記上部曲面部と
側部曲面部との曲率半径の変化する位置に、前記上部曲
面部よりも前記側部曲面部に連続形成された面が車外側
へ突出して形成される段差部を設け、前記段差部が前記
車体先頭部の前面部分から屋根部分まで連続して形成さ
れており、車体幅方向両側に形成された前記段差部に沿
って車体長手方向に縦骨材がそれぞれ設置されており、
前記段差部は前記縦骨材の車外側表面に形成されている
ことにより、達成できる。
【0007】
【作用】車体先頭分の幅方向曲面において、肩分の曲率
半径の変化位置すなわち正面の曲率半径の大きな部分か
ら肩部の曲率半径が小さい部分へ曲率が変化する位置
に、車体幅方向の端側が突出した段差部を形成し、該段
差部を該車体前面から屋根部分まで連続して形成したこ
とにより、車体先頭部分の上部の曲率半径の大きな部分
の雨水を走行風によって前記段差部に沿わせて屋根方向
へ流すことができることから、先頭部における水平縞状
の汚損を防止することができる。このことによって、先
頭部分の見栄えの低下を防止することができる。また、
前記段差部は車体長手方向に沿って設置された縦骨材の
車外側表面に形成されており、外板に段差部を塑性加工
等により形成し該外板を車内側から骨部材で支持する構
造に比 べて、部品点数および部品の加工工数の削減と構
造の簡略化を図ることができる。
半径の変化位置すなわち正面の曲率半径の大きな部分か
ら肩部の曲率半径が小さい部分へ曲率が変化する位置
に、車体幅方向の端側が突出した段差部を形成し、該段
差部を該車体前面から屋根部分まで連続して形成したこ
とにより、車体先頭部分の上部の曲率半径の大きな部分
の雨水を走行風によって前記段差部に沿わせて屋根方向
へ流すことができることから、先頭部における水平縞状
の汚損を防止することができる。このことによって、先
頭部分の見栄えの低下を防止することができる。また、
前記段差部は車体長手方向に沿って設置された縦骨材の
車外側表面に形成されており、外板に段差部を塑性加工
等により形成し該外板を車内側から骨部材で支持する構
造に比 べて、部品点数および部品の加工工数の削減と構
造の簡略化を図ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図7によって
説明する。同図において、1は車体先頭部の側面部、2
は車体先頭部の上面部、3は側面部1と上面部との間の
肩部である。それぞれの曲率半径は、側面部1及び上面
部2が大きく、肩部3が小さくなっており、車体幅方向
断面がほぼ円形状に形成されている。更に、4は雨樋を
なす段差部であり、車体上面部2と肩部3の曲率の変化
する部分に設置され、該段差部4は屋根部分から連続し
て車体先頭部前面の先端まで伸びている。段差部4は車
体幅方向両側に設置され、それぞれ車体幅方向の端側が
突出するように形成されている。該段差部4の高さは数
mmから数十mm程度に形成される。5は段差部4を形
成する縦骨材であり、該段差4は機械加工することによ
って形成される。すなわち、縦骨材5は所定の厚さを有
しており、車体先頭部の上下、左右方向の曲率に合せて
曲げられた後、前記段差部4を機械加工することによっ
て製作される。縦骨部材5は、それ自身の外表面に形成
された段差部を車体外表面に露出させて配置される。
説明する。同図において、1は車体先頭部の側面部、2
は車体先頭部の上面部、3は側面部1と上面部との間の
肩部である。それぞれの曲率半径は、側面部1及び上面
部2が大きく、肩部3が小さくなっており、車体幅方向
断面がほぼ円形状に形成されている。更に、4は雨樋を
なす段差部であり、車体上面部2と肩部3の曲率の変化
する部分に設置され、該段差部4は屋根部分から連続し
て車体先頭部前面の先端まで伸びている。段差部4は車
体幅方向両側に設置され、それぞれ車体幅方向の端側が
突出するように形成されている。該段差部4の高さは数
mmから数十mm程度に形成される。5は段差部4を形
成する縦骨材であり、該段差4は機械加工することによ
って形成される。すなわち、縦骨材5は所定の厚さを有
しており、車体先頭部の上下、左右方向の曲率に合せて
曲げられた後、前記段差部4を機械加工することによっ
て製作される。縦骨部材5は、それ自身の外表面に形成
された段差部を車体外表面に露出させて配置される。
【0009】7は先頭部の側面部1を構成する縦骨材で
あって、ほぼ水平に車体長手方向に引通して配置され
る。6は前記縦骨材5と縦骨材7との間に垂直方向に配
置して設けられ、それぞれ端部を溶接によって接合し、
該縦骨材5と縦骨材7の間隔を保つ横骨材である。8は
運転室の前面窓の上下位置に対応して、前記両方の縦骨
材5の間に設けられる横骨である。また、前記縦骨材7
の先端にも骨材9が取付けられる。これらの骨部材は、
板材を切断することによって製作され、外表面の曲面を
前記切断によって形成する。また、各骨部材は可能な限
り直交するように互いに配置される。そして、交差部分
は、互いに嵌合可能な切欠きを前記切断時に同時に形成
する。したがって、前記切欠きを嵌合することによって
各骨部材の位置決めが精度良く行なえるとともに、外表
面の曲面も精度よく形成することができる。なお、前記
各骨によって区画された部分には、複数の直交する小骨
および枠材を組合せ外表面に外板を接合したパネルを製
作し、該パネルを前記骨によって区画された開口部に接
合する。運転室の全面窓および側窓については開口部と
しておき、最終的にガラスをはめ込んでシール剤を設け
て取付ける。
あって、ほぼ水平に車体長手方向に引通して配置され
る。6は前記縦骨材5と縦骨材7との間に垂直方向に配
置して設けられ、それぞれ端部を溶接によって接合し、
該縦骨材5と縦骨材7の間隔を保つ横骨材である。8は
運転室の前面窓の上下位置に対応して、前記両方の縦骨
材5の間に設けられる横骨である。また、前記縦骨材7
の先端にも骨材9が取付けられる。これらの骨部材は、
板材を切断することによって製作され、外表面の曲面を
前記切断によって形成する。また、各骨部材は可能な限
り直交するように互いに配置される。そして、交差部分
は、互いに嵌合可能な切欠きを前記切断時に同時に形成
する。したがって、前記切欠きを嵌合することによって
各骨部材の位置決めが精度良く行なえるとともに、外表
面の曲面も精度よく形成することができる。なお、前記
各骨によって区画された部分には、複数の直交する小骨
および枠材を組合せ外表面に外板を接合したパネルを製
作し、該パネルを前記骨によって区画された開口部に接
合する。運転室の全面窓および側窓については開口部と
しておき、最終的にガラスをはめ込んでシール剤を設け
て取付ける。
【0010】次に、車体の一般部すなわち前記先頭部を
除く部分の構造について説明する。なお、説明では、側
構体上部と屋根構体との接合部分の雨樋構造について詳
細に説明する。
除く部分の構造について説明する。なお、説明では、側
構体上部と屋根構体との接合部分の雨樋構造について詳
細に説明する。
【0011】11は屋根部30の曲面と肩部40の曲面
の境目すなわち両者の曲率半径の異なる位置に車体長手
方向に引通して配置される長桁である。該長桁11は軽
合金製の押出し型材であって、外表面に段差部が一体に
形成されている。該長桁11は、側構の最上部に配置さ
れ、側柱(図示省略)の上端が接合されている。12は
屋根部30を構成する長桁で、屋根部30の車体幅方向
端部に車体長手方向に引通して配置されている。該長桁
12には屋根部30を構成する垂木の端部が接合され
る。なお、前記側構および屋根構は、軽合金製ハニカム
芯材を二枚の面板で挟みろう付等によって接合したハニ
カムパネルで構成されており、前記長桁11,12は該
ハニカムパネルの周囲部分設置される縁材として該パネ
ルを構成している。また、前記ハニカムパネルにおいて
は、前記側柱および垂木等については、パネル内部に設
置しても良い。
の境目すなわち両者の曲率半径の異なる位置に車体長手
方向に引通して配置される長桁である。該長桁11は軽
合金製の押出し型材であって、外表面に段差部が一体に
形成されている。該長桁11は、側構の最上部に配置さ
れ、側柱(図示省略)の上端が接合されている。12は
屋根部30を構成する長桁で、屋根部30の車体幅方向
端部に車体長手方向に引通して配置されている。該長桁
12には屋根部30を構成する垂木の端部が接合され
る。なお、前記側構および屋根構は、軽合金製ハニカム
芯材を二枚の面板で挟みろう付等によって接合したハニ
カムパネルで構成されており、前記長桁11,12は該
ハニカムパネルの周囲部分設置される縁材として該パネ
ルを構成している。また、前記ハニカムパネルにおいて
は、前記側柱および垂木等については、パネル内部に設
置しても良い。
【0012】前記長桁11,12は、それぞれ上部およ
び下部に接合用フランジを一体に備えており、基本的に
コ字型に形成され、両者は車外側および車内側から溶接
によって接合される。したがって、前記長桁11,12
を接合することにより箱形断面を有した骨部材を構成す
ることになる。なお、長桁11は外表面に段差部を形成
するため、その断面形状の懐が深くなっているが、強度
低下を防止するために斜め方向に両接合用フランジを接
合する補強部が一体に形成されている。この補強部を設
けることにより、車体外表面側の接合用フランジを段差
部分および該補強部分で所定の角度を持って支えること
ができる。したがって、外表面側の接合フランジ部に車
体幅方向の引張力あるいは圧縮力が作用した際、前記段
差部分および補強部分によって前記各力が分散されるた
め、応力集中を防止することができる。
び下部に接合用フランジを一体に備えており、基本的に
コ字型に形成され、両者は車外側および車内側から溶接
によって接合される。したがって、前記長桁11,12
を接合することにより箱形断面を有した骨部材を構成す
ることになる。なお、長桁11は外表面に段差部を形成
するため、その断面形状の懐が深くなっているが、強度
低下を防止するために斜め方向に両接合用フランジを接
合する補強部が一体に形成されている。この補強部を設
けることにより、車体外表面側の接合用フランジを段差
部分および該補強部分で所定の角度を持って支えること
ができる。したがって、外表面側の接合フランジ部に車
体幅方向の引張力あるいは圧縮力が作用した際、前記段
差部分および補強部分によって前記各力が分散されるた
め、応力集中を防止することができる。
【0013】なお、長桁11は側構の肩部及び屋根部の
曲率半径を考慮して、その外表面はそれぞれ対応した曲
率半径の曲面に形成されている。車体を構成する各部分
の曲率半径は、例えば屋根部が2600mm,側構部が
3000mm,側部と屋根部との間の肩部が700mm
となっている。ところで、前記縦骨部材5によって先頭
部に形成される段差部と前記長桁11によって一般部に
形成される段差部は、それぞれ雨樋として連続してい
る。
曲率半径を考慮して、その外表面はそれぞれ対応した曲
率半径の曲面に形成されている。車体を構成する各部分
の曲率半径は、例えば屋根部が2600mm,側構部が
3000mm,側部と屋根部との間の肩部が700mm
となっている。ところで、前記縦骨部材5によって先頭
部に形成される段差部と前記長桁11によって一般部に
形成される段差部は、それぞれ雨樋として連続してい
る。
【0014】このような構成において、前記車両が降雨
時に高速で走行する場合について説明する。車体先頭の
先端部分には正圧帯が発生し、空気はこの部分から上面
部2および側面部1に分かれ車体表面に沿って後方へ流
れる。この時、先端部から屋根へ連続している先頭部の
前面両側に設けられた段差部4は、上面部2の曲率半径
の大きい部分と肩部3の曲率半径の小さい部分との境に
設けられているため、該上面部2にある雨水を側面方向
ではなく上方すなわち屋根部分へ案内する働きをする。
なお、屋根部分に達した雨水は、車体後方の車端すなわ
ち妻部分から軌道へ流す。したがって、雨水は常に上面
部2から屋根方向に移動し、側面方向に流れなくなり、
水平方向の縞模様の汚れを防止できる。
時に高速で走行する場合について説明する。車体先頭の
先端部分には正圧帯が発生し、空気はこの部分から上面
部2および側面部1に分かれ車体表面に沿って後方へ流
れる。この時、先端部から屋根へ連続している先頭部の
前面両側に設けられた段差部4は、上面部2の曲率半径
の大きい部分と肩部3の曲率半径の小さい部分との境に
設けられているため、該上面部2にある雨水を側面方向
ではなく上方すなわち屋根部分へ案内する働きをする。
なお、屋根部分に達した雨水は、車体後方の車端すなわ
ち妻部分から軌道へ流す。したがって、雨水は常に上面
部2から屋根方向に移動し、側面方向に流れなくなり、
水平方向の縞模様の汚れを防止できる。
【0015】先頭部に前記段差4を形成するに当たっ
て、所定の厚さを有する素材を上下方向および左右方向
の曲率に合わせてあらかじめ曲げ成形し、かつ、機械加
工することにより、前記縦骨材5を比較的簡単に製作で
きる。すなわち、段差部を有した型材を曲げ加工によっ
て製作する場合、前記段差部は二方向に曲率を有してい
るため、精度良く製作することが困難である。これに対
して、前記機械加工はこの点を考慮したもので精度確保
が容易である。また、段差部4を縦骨材5に機械加工に
よって形成することにより、該段差部4の角度を任意に
設定することができる。また、段差部4の高さも比較的
簡単に設定できる。さらに、縦骨材5に段差部4を形成
することにより、該段差部を板材を曲げて形成する場合
に比べて応力集中および歪みの発生等がなく、強度的な
不具合或いは見栄えの低下などが生じることがない。
て、所定の厚さを有する素材を上下方向および左右方向
の曲率に合わせてあらかじめ曲げ成形し、かつ、機械加
工することにより、前記縦骨材5を比較的簡単に製作で
きる。すなわち、段差部を有した型材を曲げ加工によっ
て製作する場合、前記段差部は二方向に曲率を有してい
るため、精度良く製作することが困難である。これに対
して、前記機械加工はこの点を考慮したもので精度確保
が容易である。また、段差部4を縦骨材5に機械加工に
よって形成することにより、該段差部4の角度を任意に
設定することができる。また、段差部4の高さも比較的
簡単に設定できる。さらに、縦骨材5に段差部4を形成
することにより、該段差部を板材を曲げて形成する場合
に比べて応力集中および歪みの発生等がなく、強度的な
不具合或いは見栄えの低下などが生じることがない。
【0016】車体一般部においては、長桁11に一体に
段差部を形成しているため、該長桁11の外表面を車体
表面に露出させて設置するだけで、部品点数が少なく簡
単な構造で雨樋を形成できる。部品点数が少なく部材同
士の接合も簡単であることから、製作工数も低減でき
る。また、屋根部30および肩部40を軽合金製複層パ
ネルによって形成する場合に、前記長桁11を縁材とし
て設置すれば、さらに部品点数の低減が図れる。肩部4
0の長桁11と屋根部30の長桁12とをそれぞれの接
合用フランジによって接合することにより箱形断面の骨
を構成することができるため、強度向上が図れ、このこ
とは軽量化にもつながる。
段差部を形成しているため、該長桁11の外表面を車体
表面に露出させて設置するだけで、部品点数が少なく簡
単な構造で雨樋を形成できる。部品点数が少なく部材同
士の接合も簡単であることから、製作工数も低減でき
る。また、屋根部30および肩部40を軽合金製複層パ
ネルによって形成する場合に、前記長桁11を縁材とし
て設置すれば、さらに部品点数の低減が図れる。肩部4
0の長桁11と屋根部30の長桁12とをそれぞれの接
合用フランジによって接合することにより箱形断面の骨
を構成することができるため、強度向上が図れ、このこ
とは軽量化にもつながる。
【0017】前記長桁11には、長桁12と接合して箱
形断面の骨を構成した際に該骨が座屈するのを防止する
ための補強部が形成されている。また、この補強部は長
桁11の外表面側の接合フランジに対して直角以上の角
度を持って形成されている。さらに、該長桁11の段差
部分も外表面側の接合フランジに対して直角以上の角度
をもって形成されていることから、該結合フランジ部に
引張或いは圧縮力が作用しても、これらの力を前記補強
分および段差部分に分散して伝達することができるた
め、応力集中などの不具合が生じることがない。このこ
とは、該長桁11の強度向上にもつながるとともに、軽
量化を図る上でも有効である。
形断面の骨を構成した際に該骨が座屈するのを防止する
ための補強部が形成されている。また、この補強部は長
桁11の外表面側の接合フランジに対して直角以上の角
度を持って形成されている。さらに、該長桁11の段差
部分も外表面側の接合フランジに対して直角以上の角度
をもって形成されていることから、該結合フランジ部に
引張或いは圧縮力が作用しても、これらの力を前記補強
分および段差部分に分散して伝達することができるた
め、応力集中などの不具合が生じることがない。このこ
とは、該長桁11の強度向上にもつながるとともに、軽
量化を図る上でも有効である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、先
頭部前面の曲率変化位置に段差部を設け、該段差部を車
体幅方向の端側を突出させた形状とすることにより、雨
水を該段差部に沿って屋根方向へ流すことができ、該先
頭部分の水平方向へ伸びる縞模様の汚損を防止して見栄
え低下を防止することができる。また、先頭部の上部曲
面と側部曲面との境に、段差部を車外表面に形成した縦
骨材を設置することにより、雨樋を少ない部品点数で、
簡単かつ容易に形成することができる。
頭部前面の曲率変化位置に段差部を設け、該段差部を車
体幅方向の端側を突出させた形状とすることにより、雨
水を該段差部に沿って屋根方向へ流すことができ、該先
頭部分の水平方向へ伸びる縞模様の汚損を防止して見栄
え低下を防止することができる。また、先頭部の上部曲
面と側部曲面との境に、段差部を車外表面に形成した縦
骨材を設置することにより、雨樋を少ない部品点数で、
簡単かつ容易に形成することができる。
【図1】本発明による雨樋構造の一実施例を備えた車体
の先頭部分の正面図である。
の先頭部分の正面図である。
【図2】図1に示した車体の骨組構造を示した正面図で
ある。
ある。
【図3】図1に示した車体の側面図である。
【図4】図3のA−A部断面図である。
【図5】図2の縦骨材の設置状態を示した拡大断面図で
ある。
ある。
【図6】図1に示した車体の一般部の屋根部と肩部を示
した断面図である。
した断面図である。
【図7】図6の長桁接合状態を示した拡大断面図であ
る。
る。
1…側面部、2…屋根部、3…肩部、4…段差部、5,
7…縦骨材、11,12…長桁。
7…縦骨材、11,12…長桁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−18370(JP,U) 実開 昭63−37477(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】車体先頭部の上部腹面部と側部曲面部との
間で、前記上部曲面部と側部曲面部との曲率半径の変化
する位置に、前記上部曲面部よりも前記側部曲面部に連
続形成された面が車外側へ突出して形成される段差部を
設け、前記段差部が前記車体先頭部の前面部分から屋根
部分まで連続して形成されており、車体幅方向両側に形
成された前記段差部に沿って車体長手方向に縦骨材がそ
れぞれ設置されており、前記段差部は前記縦骨材の車外
側表面に形成されていることを特徴とした鉄道車両の雨
樋構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308942A JP2653299B2 (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 鉄道車両の雨樋構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308942A JP2653299B2 (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 鉄道車両の雨樋構造 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6195143A Division JPH07149232A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 鉄道車両の雨樋構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139293A JPH05139293A (ja) | 1993-06-08 |
JP2653299B2 true JP2653299B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=17987115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3308942A Expired - Lifetime JP2653299B2 (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 鉄道車両の雨樋構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2653299B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100609280B1 (ko) * | 2005-07-27 | 2006-08-03 | 주식회사 한국화이바 | 철도차량용 일체형 복합소재 차체 및 그 제조방법 |
JP6265654B2 (ja) * | 2013-08-22 | 2018-01-24 | 日本車輌製造株式会社 | 鉄道車両構体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61112026A (ja) * | 1984-11-06 | 1986-05-30 | Tsumura Juntendo Inc | 制癌剤 |
JPS61132587A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-20 | Toshiba Corp | 帯状シリコン結晶の製造装置 |
-
1991
- 1991-11-25 JP JP3308942A patent/JP2653299B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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