JP2002079817A - 車両用車輪走行装置 - Google Patents

車両用車輪走行装置

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JP2002079817A
JP2002079817A JP2000269317A JP2000269317A JP2002079817A JP 2002079817 A JP2002079817 A JP 2002079817A JP 2000269317 A JP2000269317 A JP 2000269317A JP 2000269317 A JP2000269317 A JP 2000269317A JP 2002079817 A JP2002079817 A JP 2002079817A
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swing
wheels
traveling body
axle
traveling
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JP2000269317A
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English (en)
Inventor
義則 ▲桑▼原
Yoshinori Kuwabara
Yoshito Nohara
嘉人 野原
Masakatsu Maeda
真克 前田
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Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定アクスル装置および揺動アクスル装置を
有して凹凸路面でも四つの車輪を常に接地させることが
できるようにする。 【解決手段】 それぞれ左右車輪15,25を有した揺
動アクスル装置10および固定アクスル装置20を走行
体2の前後に設けて車両用車輪走行装置が構成される。
揺動アクスル装置10は、走行体2に左右に延びる垂直
面内で揺動可能に取り付けられた揺動車軸装置11と、
走行体2に対して揺動車軸装置11を揺動させる揺動シ
リンダ16,17とを有して構成される。さらに、四つ
の車輪の回転速度を検出する回転速度検出器35と、こ
の接地状態検出器の検出結果に基づいて全ての車輪を接
地させるように揺動シリンダ16,17の作動を制御す
る揺動制御装置33とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行体の前後左右
の四カ所に走行用車輪を有して構成される車両用車輪走
行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような車輪走行装置を有した車両と
して、例えば、自走車輪式高所作業車がある。自走車輪
式高所作業車は、走行体の前後左右の四カ所に走行用車
輪を有した車両用車輪走行装置と、この走行体上に設け
られた高所作業装置とから構成され、車輪が接地して走
行体を支持した状態で高所作業装置を用いて高所作業を
行うように構成される。このように車輪が直接走行体を
支持するものであるため、車輪を回転自在に支持する部
材はすべて走行体に直接(すなわち、サスペンション装
置などを用いずに)且つリジッドに取り付けられ、車輪
が接地した状態で走行体上の高所作業装置を安定して支
持できるように構成されている。
【0003】ところが、前後左右四カ所の車輪を回転自
在に支持する車輪支持部材をそのまま走行体に取り付け
るだけでは、車両が凹凸のある路面を走行するときに、
三カ所の車輪が接地して走行体を支持して残り一カ所の
車輪が浮き上がるような状態が生じ、走行体支持が不安
定となるという問題がある。このようなことから、それ
ぞれ左右一対の車輪を有してなる二組のアクスル装置を
走行体の前後に設けるとともに、これらアクスル装置の
一方を走行体に固設し(これを固定アクスル装置と称す
る)、アクスル装置の他方を走行体に左右に延びる垂直
面内で揺動可能に取り付けて(これを揺動アクスル装置
と称する)走行装置を構成することが知られている。
【0004】このような走行装置として、例えば、米国
特許第5,447,331号に開示されているように、
前アクスル装置を走行体に揺動自在に取り付けるととも
にその揺動位置を制御する油圧シリンダを設け、後アク
スル装置は走行体に僅かに揺動可能に取り付けるととも
にこの僅かな揺動に応じて油圧シリンダの作動を制御
し、常に四つの車輪を接地させるように構成した車輪走
行装置がある。このような車輪走行装置によれば、凹凸
のある路面を走行移動する場合でも前アクスル装置の揺
動制御により四つの車輪すべてを常に接地させながら走
行することが可能であり、走行体が安定支持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記車輪走
行装置では、後アクスル装置を走行体に僅かに揺動可能
に取り付けるとともにこの僅かな揺動変化に基づいて、
四つの車輪のいずれかが浮き上がるような状態を検出
し、このような車輪の浮き上がりを阻止するように油圧
シリンダの作動により前アクスル装置を揺動させて全車
輪を接地させるようになっている。このため、前アクス
ル装置のみならず後アクスル装置も走行体に対して揺動
可能に取り付ける必要があり、走行装置構成が複雑で且
つ製造コストが高くなるという問題がある。さらに、上
記車輪走行装置では、後アクスル装置の僅かな揺動に基
づいて前アクスル装置の揺動制御を行うようになってい
るため、この揺動制御装置構成が複雑で且つ高価なもの
になるという問題がある。
【0006】本発明は以上のような問題に鑑みたもの
で、一方のアクスル装置は走行体に固定したままで、他
方のアクスル装置のみを走行体に揺動自在に取り付け、
このように揺動自在なアクスル装置の揺動を油圧シリン
ダ等により制御して四つの車輪を常に接地させることが
できるようになった車両用車輪走行装置を提供すること
を目的とする。本発明は特に、油圧シリンダの制御装置
構成が比較的簡単で、低コスト化が図れるような車両用
車輪走行装置を提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、前後のアクスル装置を走行
体に揺動自在に取り付けるともにこれらを油圧シリンダ
等により揺動制御可能とした上で、四つの車輪を全て接
地させたまま走行体を水平に保持することができるよう
な構成の車両用車輪走行装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、それぞれ左右一対の車輪を有し
てなる二組のアクスル装置を走行体の前後に設けて車両
用車輪走行装置が構成され、これらアクスル装置の一方
が走行体に固設されて固定アクスル装置を構成し、アク
スル装置の他方が走行体に車幅方向(左右方向)に延び
るほぼ垂直な面内で揺動可能に取り付けられて揺動アク
スル装置を構成する。この揺動アクスル装置は、走行体
に車幅方向に延びるほぼ垂直な面内で揺動可能に取り付
けられるとともに車幅方向左右端部に車輪を有する揺動
車軸装置と、走行体に対して揺動車軸装置を揺動させる
揺動アクチュエータとを有して構成される。さらに、上
記二組のアクスル装置に設けられた四つの車輪の接地状
態を検出する接地状態検出器と、この接地状態検出器の
検出結果に基づいて全ての車輪を接地させるように揺動
アクチュエータの作動を制御する揺動制御装置とを有す
る。
【0009】なお、本発明における固定アクスル装置と
は、車輪が車体に対して回転自在では有るが上下方向の
相対移動ができないように固定されたものを意味し、左
右の車輪を繋ぐ車軸を持たず、左右の車輪が車体(走行
体)に直接回転自在に取り付けられる構成のものも含
む。
【0010】このような構成の車輪走行装置を用いれ
ば、この走行装置が凹凸のある路面を走行した場合に、
路面の凹凸状態に応じて四つの車輪のいずれかが浮き上
がって非接地状態となるとこれが接地状態検出器により
検出され、この接地状態検出器による検出に基づいて揺
動アクチュエータの作動が制御され、全ての車輪が接地
状態とする制御が行われる。この結果、凹凸路面での走
行時においても四つの車輪が確実に接地しながら走行す
ることが可能となり、常に安定した走行体支持が行われ
る。
【0011】なお、走行装置が走行停止した状態では、
このときの路面状態に応じた揺動位置で揺動アクスル装
置が揺動アクチュエータにより固定保持される。このた
め、四つの車輪により走行体が安定支持され、走行体上
に配設される高所作業装置を用いた高所作業等を安定し
て行うことが可能である。
【0012】本発明においては、走行装置が固定アクス
ル装置と揺動アクスル装置とを走行体の前後に配設して
構成されており、固定アクスル装置については従来の走
行装置に用いられている固定アクスル装置をそのまま使
用し、揺動アクスル装置のみを従来の走行装置の固定ア
クスル装置の一方と交換するだけで本発明に係る走行装
置を簡単に得ることができる。
【0013】上記構成の本発明において、接地状態検出
器を、四つの車輪のそれぞれの回転速度を検出する回転
速度検出手段と、この回転速度検出手段により検出され
た各車輪の回転速度を比較して各車輪の接地を判断する
接地輪判断手段とから構成するのが好ましい。例えば、
凹凸路面を走行していずれか一つの車輪が浮き上がった
場合、この浮き上がった車輪は空転状態となり、他の三
つの車輪と回転速度差が生じる。接地輪判断手段ではこ
の回転速度差の有無を検出し、どの車輪が浮き上がって
いるかを簡単に判断することができる。よって、本発明
に係る揺動アクスル装置に用いられる揺動制御装置の構
成および制御内容を簡単にすることができる。
【0014】接地状態検出器を、四つの車輪のそれぞれ
について路面との垂直距離を検出する垂直距離検出手段
と、この垂直距離検出手段により検出された車輪と路面
との垂直距離から各車輪の接地を判断する接地輪判断手
段とから構成しても良い。車輪の大きさは変動しないの
で、車輪と路面との垂直距離が分かればこの車輪が接地
しているか否かを簡単に判断することができ、この場合
にも、揺動制御装置の構成および制御内容を簡単にする
ことができる。
【0015】もう一つの本発明に係る車両用車輪走行装
置は、それぞれ左右一対の車輪を有してなる二組のアク
スル装置を走行体の前後に設けて車両用車輪走行装置が
構成され、これらのアクスル装置はそれぞれ、走行体に
車幅方向(左右方向)に延びるほぼ垂直な面内で揺動可
能に取り付けられるとともに左右端部に車輪を有する揺
動車軸装置と、走行体に対して揺動車軸装置を揺動させ
る揺動アクチュエータとを有して構成される。そして、
これらのアクスル装置に設けられた四つの車輪の接地状
態を検出する接地状態検出器と、走行体の左右方向の傾
斜角を検出する傾斜検出器と、接地状態検出器の検出結
果に基づいて全ての車輪を接地させるとともに、傾斜検
出器により検出された傾斜角に基づいて走行体の左右方
向の傾斜を水平に保つように揺動アクチュエータの作動
を制御する揺動制御装置とを有する。
【0016】このような構成の車輪走行装置を用いれ
ば、この走行装置が凹凸のある路面を走行した場合、路
面の凹凸状態に応じて四つの車輪のいずれかが浮き上が
って非接地状態となると、これが接地状態検出器により
検出され、全ての車輪を接地状態とする制御が揺動制御
装置により行われる。このとき、同時に、傾斜検出器に
より検出された左右方向の車体傾斜角を水平にする制御
も揺動制御装置により行われる。この結果、全ての車輪
が接地したまま走行体を水平に保持して走行させること
ができる。このため、走行体上に高所作業装置を設けた
高所作業車の場合に、走行体が水平に保たれて且つ四つ
の車輪により安定支持され、高所作業装置による高所作
業を安定状態で行うことが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。まず、本発明に係る
車輪走行装置を有した高所作業車1について、図2を参
照して説明する。この高所作業車1は、それぞれ左右一
対の車輪15,25を有した前アクスル装置10および
後アクスル装置20を前後に有した下部走行体2と、下
部走行体2の上に設けられた旋回装置3と、この旋回装
置3により下部走行体2の上に水平旋回自在に配設され
た上部走行体4とを有し、上部走行体4の上に高所作業
装置が配設されて構成される。
【0018】高所作業装置は、上部走行体4に起伏自在
に配設されたブーム5と、ブーム5の先端に起伏自在に
配設されたアーム6と、アーム6の先端に取り付けられ
た作業者搭乗用の作業台7とから構成される。ブーム5
は起伏シリンダ5aにより起伏作動される。また、この
ブーム5は入れ子式に構成されて伸縮自在となった複数
のブームから構成され、図示しない内蔵の伸縮シリンダ
により伸縮動される。アーム6は平行リンク機構から構
成され、図示しないアーム起伏シリンダにより起伏作動
される。作業台7は、図示しないレベリング機構を有し
てアーム6の先端に取り付けられており、ブーム5の起
伏に拘わらず常に水平状態に保持される。なお、作業台
7はアーム7の先端に水平旋回(首振り)自在に取り付
けられている。
【0019】後アクスル装置20は下部走行体2に固定
されて固定アクスル装置を構成し、前アクスル装置10
は、図1に示すように、左右に延びる垂直面内で揺動自
在となって下部走行体2に取り付けられて揺動アクスル
装置を構成する。この前アクスル装置10について図1
を参照して詳しく説明する。
【0020】前アクスル装置10は、下部走行体2に第
1枢支ピン12により枢結されて左右に延びる垂直面内
で揺動可能となった揺動車軸装置11と、揺動車軸装置
11の左右に配設された左右の前輪15a,15bと、
揺動を制御するための左右揺動シリンダ16,17とか
ら構成される。なお、揺動車軸装置11の詳細構成は示
していないが、例えば、左右の前輪15に繋がる車軸
と、この車軸を回転自在に支持するアクスルハウジング
とから構成され、アクスルハウジングが第1枢支ピン1
2により下部走行体2により揺動自在に支持される。ま
た、この揺動車軸装置11に左右の前輪15を転舵させ
る操舵装置を設けたり、前輪15を回転駆動するように
構成することもできる。但し、後アクスル装置20が下
部走行体2に固設されるため、一般的には、後アクスル
装置20に操舵装置が設けられ、後輪25が駆動され
る。
【0021】上記のように第1枢支ピン12を中心とし
て下部走行体2に対して揺動可能な揺動車軸装置11を
揺動させるための左右揺動シリンダ16,17は図示の
ように下部走行体2に枢結されている。これら左右揺動
シリンダ16,17は下方に突出するピストン16a,
17aを有し、これらピストン16a,17aの下端は
揺動車軸装置11に当接している。このため、左右揺動
シリンダ16,17への油圧供給を制御してピストン1
6a,17aの伸縮制御を行うことにより、揺動車軸装
置11の揺動を任意に制御することができ、さらに、揺
動車軸装置11を任意の揺動位置で固定保持することも
できる。
【0022】このような揺動制御のための油圧供給制御
を行うため、上部走行体2に搭載されたエンジン(図示
せず)により駆動される油圧ポンプ等を有して構成され
る油圧供給源31と、油圧供給源31から供給される油
圧の供給制御を行う油圧切換バルブ32と、油圧切換バ
ルブ32の作動を制御する揺動制御装置33とが設けら
れている。油圧切換バルブ32は、油圧供給源31から
供給される油圧を、左右揺動シリンダ16,17に繋が
る油路33,34を介してこれら左右揺動シリンダ1
6,17に給排する制御を行い、揺動車軸装置11の揺
動制御を行う。
【0023】油圧切換バルブ32の作動は揺動制御装置
33により制御されるのであるが、揺動制御装置33に
接地状態検出器からの検出信号が入力され、この検出信
号に基づいて油圧切換バルブ32の作動制御を行って左
右揺動シリンダ16,17を作動させる。この接地状態
検出器は、左右の前輪15および左右の後輪25それぞ
れに設けられた合計4個の回転速度検出器35から構成
され、これら回転速度検出器35により検出された各車
輪15,25の回転速度信号が揺動制御装置33に送ら
れる。四つの車輪15,25のいずれかが浮き上がって
非接地状態となると、非接地車輪は空転状態となり、他
の三つの接地車輪との回転速度差が生じるため、揺動制
御装置33においては、4個の回転速度検出器35から
の検出信号に基づいて、非接地状態となった車輪の有無
を検出する。
【0024】なお、接地状態検出器を、左右の前輪15
および左右の後輪25それぞれに設けられた合計4個の
垂直距離検出器36から構成しても良い。図示のように
車輪15(もしくは25)が接地していると垂直距離検
出器36から路面までの距離は車輪15の大きさによっ
て決まる一定の値となり、車輪15が路面から浮き上が
ると垂直距離検出器36により検出される路面までの垂
直距離が大きくなる。このため、揺動制御装置33にお
いては、4個の垂直距離検出器36からの検出信号に基
づいて、非接地状態となった車輪の有無を検出する。
【0025】このような揺動制御装置33による左右揺
動シリンダ16,17の揺動制御を具体的に説明する。
まず、高所作業車1が平坦路に位置した場合を考える。
このときに揺動車軸装置11が自由に揺動自在であると
すれば、下部走行体2に固設された後アクスル装置20
の左右の後輪25、および下部走行体2に揺動自在に取
り付けられた前アクスル装置10の左右の前輪15が平
坦路面に接地して下部走行体2は路面に平行な状態とな
る。このため、揺動車軸装置11は、図1に示すよう
に、路面と平行に延びて左右の前輪15a,15bが接
地状態となるように左右揺動シリンダ16,17の作動
制御が行われる。
【0026】逆に、左右揺動シリンダ16,17の作動
により揺動車軸装置11が傾いた状態となっている場合
には、左右の前輪15a,15bのいずれか(もしくは
左右の後輪25のいずれか)が浮き上がった状態とな
る。この状態のまま、高所作業車1を走行させると、浮
き上がった状態の車輪は空転状態となるため、残り三つ
の接地車輪と回転差が生じる。揺動制御装置33におい
て、回転速度検出器35からの検出信号からこの回転差
を検出することによりどの車輪が浮き上がった状態であ
るかを判断し、この浮き上がった車輪を接地させるよう
に、油圧切換バルブ32の作動を制御して、左右の揺動
シリンダ16,17を作動させる。この結果、四輪全て
が接地する状態となり、安定した走行が可能となる。
【0027】さらに、このような平坦路で四輪が接地し
た状態から凹凸のある路面に走行移動して、いずれかの
車輪が浮き上がった場合にも上記と同様に、揺動制御装
置33において、回転速度検出器35の検出信号から車
輪の回転差を検出してどの車輪が浮き上がった状態であ
るかを判断し、この浮き上がった車輪を接地させるよう
に、油圧切換バルブ32の作動を制御して、左右の揺動
シリンダ16,17を作動させる。この結果、凹凸路面
を走行する場合でも四輪全てが接地する状態となり、安
定した走行が可能となる。なお、ここでは、回転速度検
出器35からの検出信号に基づいて車輪の接地状態を判
断して前アクスル装置10の揺動制御を行う例を説明し
たが、垂直距離検出器36からの検出信号に基づいて車
輪の接地状態を判断して前アクスル装置10の揺動制御
を行っても良い。
【0028】以上のような構成の車輪走行装置では、後
アクスル装置20は下部走行体2に固設することがで
き、且つ制御装置等は必要としないため、後アクスル装
置20は従来から用いられているアクスル装置をそのま
ま使用することができる。さらに、前アクスル装置10
の揺動制御を、回転速度検出器35や、垂直距離検出器
36等からなる接地状態検出器からの信号に基づいて制
御する構成であるため、制御が簡単且つ容易であり、揺
動制御機構およびその制御系構成を小型、コンパクトに
構成することができる。
【0029】次に、本発明に係る車輪走行装置の第2実
施形態について、図3を参照して説明する。この車輪走
行装置も図2に示す高所作業車1に用いられるものであ
るが、この走行装置では、下部走行体2の前後に設けら
れる前アクスル装置110および後アクスル装置120
をともに左右に延びる垂直面内で揺動可能に構成してい
る、すなわち、ともに揺動アクスル装置構成である。
【0030】これら前および後アクスル装置110,1
20は同一構成であり、下部走行体2′に第1枢支ピン
112,122により枢結されて左右に延びる垂直面内
で揺動可能となった揺動車軸装置111,121と、揺
動車軸装置111,121の左右に配設された左右の前
輪115a,115b,125a,125bと、揺動車
軸装置111,121揺動を制御するための左右揺動シ
リンダ116,117,126,127とから構成され
る。
【0031】左右揺動シリンダ116,117,12
6,127は図示のように下部走行体2′に枢結され、
下方に突出するピストン116a,117a,126
a,127aの下端は揺動車軸装置111,121に図
示のように当接している。このため、前アクスル装置1
10における左右揺動シリンダ116,117への油圧
供給を制御して揺動車軸装置111の揺動を任意に制御
することができ、後アクスル装置120における左右揺
動シリンダ126,127への油圧供給を制御して揺動
車軸装置121の揺動を任意に制御することができる。
【0032】このような揺動制御のための油圧供給制御
を行うため、上部走行体2′に搭載されたエンジン(図
示せず)により駆動される油圧ポンプ等を有して構成さ
れる油圧供給源131と、油圧供給源131から供給さ
れる油圧の供給制御を行う前および後油圧切換バルブ1
32,133と、これら油圧切換バルブ132,133
の作動を制御する揺動制御装置134とが設けられてい
る。さらに、揺動制御装置134には、左右の前輪11
5a,115bおよび左右の後輪125a,125bの
それぞれの回転を検出する回転速度検出器135からの
検出信号と、下部走行体2′の左右方向傾斜を検出する
傾斜検出器136からの検出信号とが入力される。な
お、上記例の場合と同様に、これら回転速度検出器にか
えて、垂直距離検出器を用いても良い。
【0033】このような揺動制御装置134による左右
揺動シリンダ116,117,126,127の揺動制
御を具体的に説明する。まず、高所作業車1が水平平坦
路に位置した場合を考える。このときには前揺動車軸装
置111および後揺動装置121がともに路面に平行で
下部走行体2′が水平となるように、左右揺動シリンダ
116,117,126,127の作動制御が行われ
る。
【0034】このような平坦路で四輪が接地した状態か
ら凹凸のある路面に走行移動して、いずれかの車輪が浮
き上がった場合には、揺動制御装置134において、回
転速度検出器135からの検出信号から車輪の回転差を
検出してどの車輪が浮き上がった状態であるかを判断す
る。そして、この浮き上がった車輪を接地させるよう
に、油圧切換バルブ132,133の作動を制御して、
例えば、前アクスル装置110における左右の揺動シリ
ンダ116,117を作動させ、四輪全てを接地させ
る。この揺動制御を後アクスル装置120において行っ
ても良い。
【0035】このように前アクスル装置10の揺動制御
を行えば四輪全てを接地状態とすることができるが、こ
の揺動により車体すなわち下部走行体2′が左右方向に
傾く。すると、この傾斜が傾斜検出器136により検出
され、四輪全てを接地させたままこの傾斜を水平になる
まで修正するように、前および後アクスル装置110,
120の揺動制御(左右の揺動シリンダ116,11
7,126,127を作動させる制御)を行う。この結
果、凹凸路面を走行する場合において、四輪全てが接地
したまま、車体が水平に保持され、凹凸路面においても
高所作業装置による高所作業を安全に行うことができ
る。なお、高所作業は一般的に車両を停止させた状態で
行われるが、このときには、左右の揺動シリンダ11
6,117,126,127は油圧的にロック保持さ
れ、車体が安定支持された状態で高所作業が行われる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車輪
走行装置を用いれば、走行装置が凹凸のある路面を走行
して四つの車輪のいずれかが浮き上がって非接地状態と
なるとこれが接地状態検出器により検出され、この接地
状態検出器による検出に基づいて揺動アクチュエータの
作動が制御され、全ての車輪が接地状態とする制御が行
われる。これにより、凹凸路面での走行時においても四
つの車輪が確実に接地しながら走行することが可能であ
り、常に安定した走行体支持を行わせることができる。
【0037】本発明においては、走行装置が固定アクス
ル装置と揺動アクスル装置とを走行体の前後に配設して
構成されており、固定アクスル装置については従来の走
行装置に用いられている固定アクスル装置をそのまま使
用し、揺動アクスル装置のみを従来の走行装置における
固定アクスル装置の一方と交換するだけで本発明に係る
走行装置を簡単に得ることができる。
【0038】上記構成の本発明において、接地状態検出
器を、四つの車輪のそれぞれの回転速度を検出する回転
速度検出手段と、この回転速度検出手段により検出され
た各車輪の回転速度を比較して各車輪の接地を判断する
接地輪判断手段とから構成するのが好ましい。いずれか
一つの車輪が浮き上がった場合、この浮き上がった車輪
は空転状態となり他の三つの車輪と回転速度差が生じる
ため、接地輪判断手段ではこの回転速度差の有無を検出
し、どの車輪が浮き上がっているかを簡単に判断するこ
とができる。よって、本発明に係る揺動アクスル装置に
用いられる揺動制御装置の構成および制御内容を簡単に
することができる。
【0039】接地状態検出器を、四つの車輪のそれぞれ
について路面との垂直距離を検出する垂直距離検出手段
と、この垂直距離検出手段により検出された車輪と路面
との垂直距離から各車輪の接地を判断する接地輪判断手
段とから構成しても良い。車輪の大きさは変動しないの
で、車輪と路面との垂直距離が分かればこの車輪が接地
しているか否かを簡単に判断することができ、この場合
にも、揺動制御装置の構成および制御内容を簡単にする
ことができる。
【0040】もう一つの本発明に係る車両用車輪走行装
置によれば、走行装置が凹凸のある路面を走行した場
合、路面の凹凸状態に応じて四つの車輪のいずれかが浮
き上がって非接地状態となると、これが接地状態検出器
により検出され、全ての車輪を接地状態とする制御が揺
動制御装置により行われ、このとき同時に、傾斜検出器
により検出された左右方向の車体傾斜角を水平にする制
御も揺動制御装置により行われる。この結果、全ての車
輪が接地したまま走行体を水平に保持して走行させるこ
とができる。このため、走行体上に高所作業装置を設け
た高所作業車の場合に、走行体が水平に保たれて且つ四
つの車輪により安定支持され、高所作業装置による高所
作業を安定状態で行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る前アクスル装置お
よびその制御系を示す説明図である。
【図2】本発明に係る車輪走行装置を有した自走式高所
作業車を示す正面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る前および後アクス
ル装置およびその制御系を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自走式高所作業車 2 下部走行体 5 ブーム 6 アーム 7 作業台 10,110 前アクスル装置 11,111,121 揺動車軸装置 15,115 前輪 16,17,116,117,126,127 揺動シ
リンダ 20,120 後アクスル装置 25,125 後輪 31,131 油圧供給源 32,132,133 油圧切換バルブ 33,134 揺動制御装置 35,135 回転検出器 36 垂直距離検出器 136 傾斜検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 真克 群馬県利根郡新治村大字東峰須川414−1 株式会社アイチコーポレーション新治工 場内 Fターム(参考) 3D001 AA01 BA54 CA08 DA16 DA17 EA42 EA43 EB08 EC07 ED02 3F333 AA08 BE02 CA12 DA05 FA09 FB03 FE04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ左右一対の車輪を有してなる二
    組のアクスル装置を走行体の前後に設けて構成される車
    両用車輪走行装置において、 前記アクスル装置の一方が前記走行体に固設されて固定
    アクスル装置を構成し、前記アクスル装置の他方が前記
    走行体に車幅方向に延びるほぼ垂直な面内で揺動可能に
    取り付けられて揺動アクスル装置を構成し、 前記揺動アクスル装置が、前記走行体に車幅方向に延び
    るほぼ垂直な面内で揺動可能に取り付けられるとともに
    車幅方向左右端部に前記車輪を有する揺動車軸装置と、
    前記走行体に対して前記揺動車軸装置を揺動させる揺動
    アクチュエータとを有して構成され、 前記二組のアクスル装置に設けられた四つの前記車輪の
    接地状態を検出する接地状態検出器と、 前記接地状態検出器の検出結果に基づいて全ての前記車
    輪を接地させるように前記揺動アクチュエータの作動を
    制御する揺動制御装置とを有して構成されることを特徴
    とする車両用車輪走行装置。
  2. 【請求項2】 前記接地状態検出器は、前記四つの車輪
    のそれぞれの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転速度検出手段により検出された前記各車輪の回
    転速度を比較して前記各車輪の接地を判断する接地輪判
    断手段とから構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の車両用車輪走行装置。
  3. 【請求項3】 前記接地状態検出器は、前記四つの車輪
    のそれぞれについて路面との垂直距離を検出する垂直距
    離検出手段と、前記垂直距離検出手段により検出された
    前記車輪と路面との垂直距離から前記各車輪の接地を判
    断する接地輪判断手段とから構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の車両用車輪走行装置。
  4. 【請求項4】 それぞれ左右一対の車輪を有してなる二
    組のアクスル装置を走行体の前後に設けて構成される車
    両用車輪走行装置において、 前記アクスル装置がそれぞれ、前記走行体に車幅方向に
    延びるほぼ垂直な面内で揺動可能に取り付けられるとと
    もに車幅方向左右端部に前記車輪を有する揺動車軸装置
    と、前記走行体に対して前記揺動車軸装置を揺動させる
    揺動アクチュエータとを有して構成され、 前記二組のアクスル装置に設けられた四つの前記車輪の
    接地状態を検出する接地状態検出器と、 前記走行体の左右方向の傾斜角を検出する傾斜検出器
    と、 前記接地状態検出器の検出結果に基づいて全ての前記車
    輪を接地させるとともに、前記傾斜検出器により検出さ
    れた傾斜角に基づいて前記走行体の左右方向の傾斜を水
    平に保つように前記揺動アクチュエータの作動を制御す
    る揺動制御装置とを有して構成されることを特徴とする
    車両用車輪走行装置。
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KR100494918B1 (ko) * 2002-12-10 2005-06-13 현대자동차주식회사 리지드 액슬 타입 디퍼렌셜 기능을 가지는 독립 현가 액슬타입 디퍼렌셜 및 그 제어방법
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JP7391091B2 (ja) 2018-11-05 2023-12-04 オシュコッシュ・コーポレーション リフト装置の水平調整システム

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