JP2002079802A - リムホイール - Google Patents
リムホイールInfo
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Abstract
静粛性を向上することのできる実用的なリムホイールを
提供すること。 【解決手段】 リム16の外周面に複数の蓋部材20を
周方向に配置すると共に、蓋部材20の内側に隔壁を設
けて、リム16と蓋部材20との間に複数の副気室32
を周方向に形成する。タイヤ主気室18は、蓋部材20
と蓋部材20との間に設けた連通部としての隙間を介し
て連結する。副気室32と隙間とでヘルムホルツ共鳴吸
音器が構成されており、特定の周波数の振動を吸収する
ことができる。また、副気室32は、タイヤ周方向に連
続した環形状ではないので、空洞共鳴音の発生が抑えら
れ、減音効果が高い。さらに、リム16には、凹状のウ
エル部30を設けているので、タイヤ14を従来通りリ
ム組みできる。
Description
車両用のリムホイールに係り、特に、高い操縦安定性を
確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の
向上、車内騒音の低減等を図ることのできるリムホイー
ルに関する。
性、静粛性を高次元に両立する高機能化が、特に高級車
領域で進められている。
るタイヤ、リムホイール、サスペンションといった範疇
では、サスペンションのアクティブ制御技術、防振ゴム
やタイヤの構造の改良技術などが開発されてきている。
に対して、実公昭38−27102号に、ホイールディ
スクに補助空気室を設け、更にタイヤ主気室とは通孔を
介して連通するよう構成されている補助空気室付きタイ
ヤ車輪が開示されている。
の狙いから、補助空気室をホイールベース部に配置して
いる。
因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、上記実公昭3
8−27102号と同様に補助空気室をリムホイール内
に設け、この補助空気室と連通孔の寸法を調整すること
によりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる技術
が、実開平1−39103号、実開平1−90601号
に開示されている。
ところ、上記公知技術は、工学基本原理を使用している
ため、乗り心地の改良や車内音の低減に対して一定の効
果を有しているものも有ることは確かめられた。
し、未だ実用化されていないのが現状である。
0601号は、ディスクあるいはスポーク内に補助気室
を形成しているが、実際上はブレーキスペースを確保す
る必要があるために、大きな気室を形成することは不可
能である。
用されている車両が主流であり、ブレーキキャリパがリ
ムホイールスポークの車軸方向内側にかなり接近してい
る。
には限界がある。
減にせよ、ある程度の補助気室体積を確保しなければ、
その効果は非常に小さくなってしまう。
法として、例えば、中子を用いた鋳造法が挙げられる
が、補助気室の寸法や位置の精度を確保することが難し
い事に起因して、回転バランスの悪化が懸念される。
化もデメリットとなる。
の部材を結合、あるいは溶接する手法では、重量の増
大、結合部のエアシール性、回転バランスの確保が問題
となってくる。
704号では、二重底を有するリムホイール形態になっ
ているが、ビードベースラインより径の小さい、いわゆ
るリムボトム部が無い形状になっているために、タイヤ
ビードがリムフランジを乗り越えることが不可能であ
り、実質的にリム組みできず、実用性が無い。
らに記載の円環状の連続気室を形成した場合、空洞共鳴
音の低減は全く見られなかった。
な要求性能である乗り心地や静粛性を向上させる実用的
なリムホイールを提供することが目的である。
イールは、リムと前記リムの径方向外側に配置される複
数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけて設
けられた複数の隔壁により分割された複数の副気室と、
前記リムまたは前記蓋部材の少なくとも一方に設けら
れ、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置す
る凹状のウエル部と、タイヤ主気室と前記副気室と連通
させる連通部と、を備え、前記副気室と前記連通部とで
ヘルムホルツ共鳴吸音器を構成したことを特徴としてい
る。
用を説明する。
イールの径方向外側に蓋部材を配置することによってリ
ムホイール本体と蓋部材間に副気室が形成されており、
この副気室はタイヤ主気室との連通部を有してヘルムホ
ルツ共鳴吸音器として機能する。
ビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル
部が設けられているため、タイヤビード部をウエル部に
落とし込むことができ、従来通りタイヤをリムに組み付
けることができる。
品より軸方向に幅広、或は、径方向内側に深い構造とす
ることができる。
イールベース部の径差が大きいという意味で、ブレーキ
スペースに余裕がある場合は、ホイールベース部の径を
小さくすることで径差を大きくできるが、余裕が無い場
合はビード部の径を大きくして、タイヤ高さを小さくす
る(タイヤ外径を同じにする)、いわゆるインチアップ
手法により径差を大きくすることができる。
は、実質的に大きな制約は無い。
気室体積は得られるが、より大きな体積を確保できると
いう観点からは、径方向内側に深くした方が好ましい。
いは鍛造法などにより製造する事が出来、従来通り安価
に製造する事が出来る。
着側のプロファイルは、例えば、通常のJATMA規格
に従うラインとすることができる。
金属材料であっても良いし、同一の金属材料であれば溶
接が好ましく選択されるが、異なる部材の場合はボルト
や接着剤による固定方法となる。
ヤリム組みに塑性変形せず、かつ走行中の遠心力により
大きく変形しない程度の剛性を確保する範囲で出来るだ
け薄くする事が重量増加を抑制するので好ましい。
イヤとの間に蓋部材を配置して、副気室を形成する形成
方法になっているので、エア漏れの懸念が無い。
蓋部材を結合するだけであるので、製造工数やコスト増
が少ない。
は、従来のリムホイールと同様のプロファイルとするこ
とが出来るために、タイヤのリム組み、リム解きを従来
通りの手法で行うことが出来る。
り、タイヤ内面とリムホイール間には密閉されたタイヤ
主気室が形成される。
状)であると、副気室がヘルムホルツ共鳴吸音器として
機能せず、更にその周長に応じた周波数の空洞共鳴が発
生してしまうので、空洞共鳴音がむしろ大きくなってし
まうが、隔壁を配置して副気室を周方向に複数に分割す
ることにより効果的に大幅な減音効果が得られる。
ぞれの副気室の容積を変え、それぞれの副気室の共鳴周
波数を変える事も出来る。
は、タイヤトレッド部内周とリム外周とによって決定さ
れるが、同じリムであっても取り付けるタイヤの高さ
(扁平率)が変わってくると、空洞共鳴音の周波数は変
化する。
気室の共鳴周波数を、例えば、10〜30Hz程度ずらし
て設定する事が好ましい。
合でも荷重条件等により、空洞共鳴音の周波数が変化し
たり、ピークがブロードになったりあるいは二山となる
ことがあるので、この点からもやはり複数の副気室の共
鳴周波数はずらしておいた方が好ましい。
れば特に限定されるものではないが、3〜6個程度が好
ましい。
等配分であることが好ましい。
周波数をタイヤ空洞共鳴周波数に合わせるように、副気
室と連通部の寸法を設定する事により、副気室をタイヤ
主気室に対するヘルムホルツ共鳴吸音器として機能させ
る事ができ、車内騒音を低減することができる。
在する場合には、それぞれの連結部の断面積をSi、長
さをLiとすると、 Sn=ΣSi(i=2〜i) Ln=ΣSi・ Li/ΣSi として計算すれば良い。
ヤとリムの周長によって決まり、通常の乗用車用タイヤ
では、250Hz近傍が空洞共鳴周波数である。軽自動
車用のタイヤではこの周波数が高周波になり、トラック
用の大きなタイヤでは低周波になる。
の一般的な乗用車用タイヤを用いて検討したところ、設
定が100〜500Hzの範囲内で、空洞共鳴音低減効
果が確認できた。
は比較的広い範囲設定が許容されるが、現在のサイズ構
成からすると、おおよそ180〜300Hzの範囲にあ
り、各副気室の共鳴周波数はこの範囲内で適応するサイ
ズに応じて、上記式(1)に従い各寸法を調整すると大
きな減音効果が得られるので良い。
分、通常のリムホイールよりも空気の入る内部容積が大
きくなるために、タイヤのバネ定数が低下する。
った大きな入力に対してはマイルドな乗り心地となる。
部を通過する抵抗により振動の減衰性が高まり、乗り心
地性が向上する。
リムの外周面に副気室を形成し易くなる。なお、蓋部材
が単一品(環形状)である場合には、例えば、リムホイ
ールを3ピース構造等の分解可能な構造にして取り付け
る必要があり、組立が煩雑となる。
のリムホイールにおいて、蓋部材間に隙間を設け、前記
隙間を前記連通部としたことを特徴としている。
用を説明する。
材を周方向に隙間を空けて配置して副気室を形成し、そ
の隙間を連通部としているので、蓋部材に連通部として
の孔等を形成する必要が無い。
けながら配置することにより、スリット状の連通部を形
成することができる。
イール本体と蓋部材に嵌め合わせ構造を形成する、スリ
ットを形成するためのスペーサーを蓋部材の周方向端部
に設けておく等の工夫をする事が好ましいが、工数的に
は最小限で、目的とする形態を得ることが出来る。
のリムホイールにおいて、蓋部材と蓋部材、及び蓋部材
とリムは各々密着しており、前記副気室は前記タイヤ主
気室に対して前記蓋部材に形成された各々1乃至複数の
連通部としての孔のみで連通していることを特徴として
いる。
用を説明する。
径や数を調整することだけで共鳴周波数のを変えること
ができ、異なる空洞共鳴周波数を有するタイヤサイズに
対して自由度が増す。
影響を小さくする事ができる。
うか、蓋部材端に段を付けておき、すり合わせ構造にす
る事で周方向に隙間が出来ないようにする。
いが、複数とする方が孔総断面積を等しく比較した際
に、空気流通抵抗が増し、振動減衰性が向上するので好
ましい。
求項3の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前
記副気室の総体積が、前記タイヤ主気室の体積の2%以
上25%以下であることを特徴としている。
用を説明する。
%未満になると、乗り心地の改良効果と空洞共鳴音低減
効果が小さくなる。特に、理論上、副気室体積比率がタ
イヤバネ低減比率にほぼ等しいため、乗り心地への改良
効果が小さくなる。
体積の25%を越えると、タイヤバネ定数が下がりすぎ
るので、振動減衰性や操縦安定性が低下して好ましくな
い。
体積の3〜15%が更に好ましい。
に、消音材が内包されていることを特徴とする請求項1
乃至請求項4の何れか1項に記載のリムホイール。
用を説明する。
ことにより、副気室の消音効果が大きくなるので更に好
ましい。消音材の材質は特に限定されるものでは無い
が、例えば、綿状体やフォーム状のものを上げることが
できる。
求項5の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前
記連通部は、電気的に開口面積を可変可能な弁を含むこ
とを特徴としている。
用を説明する。
気の通過抵抗を変更することができ、振動の吸収特性を
変更することができる。
面積の変更を自動車の車載コンピュータにより行うこと
が可能となる。これにより、例えば、車室内の騒音が最
少となるように開口面積を自動的に変更することができ
る。
のリムホイールにおいて、前記弁は、車両に設けられた
振動検出センサの振動検出結果に基づいて制御されるこ
とを特徴としている。
用を説明する。
車両に設けられた振動検出センサの振動検出結果に基づ
いて制御される。
振動検出センサが検出した場合には、開口面積を大きく
変更してバネ定数を低減し、衝撃を緩和して乗り心地を
改善することができる。
振動を検出可能な部位であればどこでも良いが、サスペ
ンションのバネ下部が路面に近い部分で振動を検出でき
好ましい。
ホイールの第1の実施形態を図1及び図2にしたがって
説明する。
ール10は、タイヤ14をリム16に装着することによ
り、タイヤ14とリム16との間には密閉されたタイヤ
主気室18が形成される。
周部には周方向に沿って複数(本実施形態では4個)の
蓋部材20が配置されている。
10と同じ金属の略長方形の板材(厚さ2mmのアルミ
ニューム板)をプレス加工することで形成されており、
リム16の外周面に沿って周方向に湾曲していると共
に、一部が幅方向にも湾曲している。
位置決めスペーサー22が一体的に形成されている。
置決めスペーサー22の先端が隣接する蓋部材20の他
端部に突き当てられており、これにより、蓋部材20と
蓋部材20との間には一定幅(本実施形態では1mm)
の隙間24が形成されている。
の裏側(矢印IN方向側)のビードシート26に形成さ
れた段部28に係合し、かつ溶接されている。
の幅方向中央部分から若干リム表側(矢印OUT方向
側)寄りの外周面に溶接されている。
は、タイヤ装着時にタイヤビード部を落とし込むための
凹状のウエル部30が形成されている。なお、ウエル部
30の底部は、ビードシート26よりもタイヤ径方向内
側に位置している、この蓋部材20の外周面及びリム1
6の外周面(蓋部材20で覆われていない部分)の外面
形状は、例えば、通常のJATMA規格に規定されてい
る形状と同じ形状に設定されている。
6の外周面と蓋部材20との間の空間部分の周方向直角
断面形状と同形状の隔壁20Aが、内面側にネジ止めさ
れている。
には、複数(4個)の副気室32が形成され、各副気室
32は、それぞれタイヤ主気室18に対して一つの隙間
24を介して連通される。
4とでヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されており、その
共鳴周波数は、本実施形態では約250Hzに設定され
ている。
気室32の総内容積は、タイヤ主気室18の体積の2%
以上25%以下であることが好ましく、中でも3%以上
15%以下が更に好ましい。 (作用)次に、本実施形態のリムホイール10の作用を
説明する。
れるタイヤ主気室18は、隙間24を介して副気室32
と連結されているので、少なくとも副気室32の容積の
分、通常のタイヤとリムホイールとの組み合わせ品より
も空気の入る内部容積が大きくなるため、タイヤ14の
主に径方向のバネ定数が低下する。
といった大きな入力に対してマイルドな乗り心地を提供
できる。
であるので、高周波の入力に対しては、隙間24の抵抗
によって内部容積をタイヤ主気室18の容積に等しい際
のバネ定数に近づく特性にできる。
の設けられていない通常のタイヤとリムホイールとの組
み合わせ品と同じような特性となり、操縦安定性を確保
できる。
0Aで分割されて周方向に連続した環形状とされていな
い副気室32がヘルムホルツ共鳴吸音器と呼ばれる共鳴
吸音構造の役目を果たすので、特定の周波数(本実施形
態では250Hz付近)の振動を吸収することができ、
車内騒音の低減を図ることができる。
しては、副気室32の容積、形状、隙間24の断面積及
び長さ(開口直角方向の)等を適宜選択することによ
り、副気室32にて共鳴吸音を発現させることができ
る。
る場合(例えば、周波数特性に複数のピークがある場
合)には、各副気室32の容積、形状、各隙間24の断
面積及び長さ等を適宜選択することにより、複数の周波
数の振動に対応することもできる。
ル、スポンジ等の綿状体やフォーム状の消音剤(吸音
材)を充填することや、内壁に貼り付けることもでき、
これにより吸音効果を更に高めることもできる。
ウエル部30が設けられているため、タイヤ14のビー
ド部をウエル部30に落とし込むことができ、従来通り
タイヤ14をリム組することができる。 [第2の実施形態]次に、本発明のリムホイールの第2
の実施形態を図3及び図4にしたがって説明する。な
お、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、
その説明は省略する。
ル)40では、リム42のリムフランジ44の内側の外
周面のほぼ全体が通常のリムホイールに対して径方向内
側に深く形成され、周方向に配置された5枚の蓋部材4
6で覆われている。
アルミニューム板をプレス成型したものであり、リム4
2に溶接にて固着している。
7が形成されている。
ジ44側から他方のリムフランジ44側に向けてリム4
2の幅方向に沿って延びる5つの隔壁48が周上等間隔
に形成されており、リム42の外周面及び隔壁48で囲
まれる各凹部分がそれぞれ蓋部材46で覆われることに
より5個の副気室50が形成されている。
40にタイヤ(185/65R15)を装着したときの
タイヤ主気室52の体積は約25リットルであり、5つ
の副気室50の総体積は1.7(0.34リットル×5
個)リットルであり、5つの副気室50の総体積はタイ
ヤ主気室52の総体積の6.8%である。
方向に等間隔となるように形成されている。
が3個形成された蓋部材46が1枚、直径5mmの貫通
孔54が3個形成された蓋部材46が3枚、直径6mm
の貫通孔54が3個形成された蓋部材46が1枚使用さ
れており、直径4mmの貫通孔54を有する副気室50
の共鳴周波数が217Hz、直径5mmの貫通孔54を
有する副気室50の共鳴周波数が250Hz、直径6m
mの貫通孔54を有する副気室50の共鳴周波数が27
9Hzに設定されている。
のように共鳴周波数の異なる副気室50が複数設けられ
ているため、広い周波数範囲の振動を吸収することがで
きる。
状となっていないので、副気室50での空洞共鳴の発生
を防止できる。 [第3の実施形態]次に、本発明のリムホイールの第3
の実施形態を図5にしたがって説明する。なお、前述し
た実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は
省略する。
ール40の変形例である。
を変更可能な弁60が取りつけられている。
は、リムホイール40と車軸(図示せず)との間に設け
たスリップリング64を介して、車両に搭載されたコン
ピュータ66に接続されている。
の車軸取付部分等)には、コンピュータ66に接続され
る振動検出センサ68を取りつける。
変更する事が出来るため、振動吸収特性を変更すること
ができ、振動検出センサ68からの振動検出結果(周波
数、振幅、加速度等)に基づいて、車室内の騒音が最も
小さくなるようにコンピュータ66は弁60を制御する
ことが可能となる。
できるため、複数の副気室50を設けて必要な副気室5
0のみをタイヤ主気室18と連通させることで、タイヤ
14のバネ定数を変更することもできる。
下部以外の部位に設けても良い。
自動車のアクティブサスペンションと同時に制御するこ
ともでき、これにより乗り心地改善、車室内の騒音低減
等に対してより大きな効果が期待できる。
操作等によりタイヤのバネ定数を変更することも可能で
ある。 [その他の実施形態]上記実施形態では、蓋部材をリム
に溶接で固定したが、接着、ネジ止め等の他の方法で固
定しても良い。
ニューム)であったが、合成樹脂等の他の材質であって
も良い。
中空パイプを取り付けても良い。 (試験例1)本発明の効果を確かめるために、コントロ
ール品(従来のリムホイールとタイヤとの組み合わせ
品)と、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの
組み合わせ品(実施例)と、実施例から隔壁のみを取り
外した試作比較品とを試作し、ドラム試験機にてロード
ノイズの測定を行った。
ホイールに185/70R14サイズの通常の乗用車用
タイヤを装着したものである。タイヤ主気室の容積は、
約25×103cm3である。
コントロール品と同様の乗用車用タイヤを装着したもの
である。
リムホールに同じタイヤを装着したものである。
た。
一般的な道路形状を模したアスファルトが貼り付けてあ
る。タイヤを荷重400kgfでドラムに押し付け、速
度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力
を測定し、周波数解析を行った。本試験は、振動として
車内に伝わる、所謂ロードノイズの試験法である。
果、図7にはタイヤ前後方向の軸力の周波数解析結果が
示されている。
共鳴ピークが大きく低減していることが確かめられた。
対比、悪化していることが確かめられた。 (試験例2)本発明の効果を確かめるために、試験例1
のコントロール品と、本発明の適用された実施例とを用
意し、突起を設けたドラム上に押し付け、一定速度で走
行させた際のタイヤ軸力を測定した。
の突起を付けてある。タイヤを荷重400kgfでドラ
ムに押し付け、速度40km/hで走行させた際の、上
下方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
ている。試験の結果、実施例は従来品対比で上下方向軸
力のピーク値が低くなり、減衰性が上がっていることが
分る。
示されている。
り、また、本試験でも空洞共鳴ピークが大きく低減して
いることが確かめられた。 (試験例3)本発明の効果を確かめるために、前述した
試験例と同様のコントロール品と、本発明の適用された
実施例とを用意し、乗用車に取り付けてテストコースに
てテストドライバー2人による実車走行を行い、操縦安
定性試験、振動乗り心地試験を実施した。
ハンドル応答性、操縦時のコントロール性を総合評価
し、振動乗り心地試験に関しては、良路走行時振動、悪
路走行時振動、段差などの特殊路走行時振動、車内騒音
を総合評価し、コントロール品を100とした時の指数
で示した。
表している。結果は以下の表1に記載したとおりであ
る。
比、同等以上の操縦安定性を有し、振動乗り心地性が大
きく改善されている事が確かめられた。
殊路乗り心地性、車内騒音が狙い通り大きく改善されて
いることが確かめられた。
ールは上記の構成としたので、従来通りにタイヤを組み
付け可能であり、自動車の大きな要求性能である乗り心
地や静粛性を向上させることができる、という優れた効
果を有する。
ホイールおよびタイヤの要部を示す回転軸に沿った断面
図であり、(B)は、蓋部材端部付近の拡大断面図であ
る。
(B)は、リムホイールの軸直角方向から見た側面図で
ある。
よびタイヤの要部を示す回転軸に沿った断面図である。
軸直角断面図である。
断面図である。
ある。
結果である。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 リムと前記リムの径方向外側に配置され
る複数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけ
て設けられた複数の隔壁により分割された複数の副気室
と、 前記リムまたは前記蓋部材の少なくとも一方に設けら
れ、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置す
る凹状のウエル部と、 タイヤ主気室と前記副気室と連通させる連通部と、 を備え、 前記副気室と前記連通部とでヘルムホルツ共鳴吸音器を
構成したことを特徴とするリムホイール。 - 【請求項2】 蓋部材間に隙間を設け、前記隙間を前記
連通部としたことを特徴とする請求項1に記載のリムホ
イール。 - 【請求項3】 蓋部材と蓋部材、及び蓋部材とリムは各
々密着しており、前記副気室は前記タイヤ主気室に対し
て前記蓋部材に形成された各々1乃至複数の連通部とし
ての孔のみで連通していることを特徴とする請求項1に
記載のリムホイール。 - 【請求項4】 前記副気室の総体積が、前記タイヤ主気
室の体積の2%以上25%以下であることを特徴とする
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリムホイー
ル。 - 【請求項5】 前記副気室内に、消音材が内包されてい
ることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項
に記載のリムホイール。 - 【請求項6】 前記連通部は、電気的に開口面積を可変
可能な弁を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5
の何れか1項に記載のリムホイール。 - 【請求項7】 前記弁は、車両に設けられた振動検出セ
ンサの振動検出結果に基づいて制御されることを特徴と
する請求項6に記載のリムホイール。
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