JP2002073111A - ステージ装置、ステージ制御装置の設計方法、及び露光装置 - Google Patents

ステージ装置、ステージ制御装置の設計方法、及び露光装置

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JP2002073111A
JP2002073111A JP2000260906A JP2000260906A JP2002073111A JP 2002073111 A JP2002073111 A JP 2002073111A JP 2000260906 A JP2000260906 A JP 2000260906A JP 2000260906 A JP2000260906 A JP 2000260906A JP 2002073111 A JP2002073111 A JP 2002073111A
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Kazuaki Saeki
和明 佐伯
Yuichiro Miki
裕一朗 三木
Kenzo Nonami
健蔵 野波
Mitsuo Hirata
光男 平田
Daigo Fujiwara
大悟 藤原
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージの制御性能を向上させる。 【解決手段】 移動情報計測装置(25X1,25X
2,25Y)による計測結果(y4,y5,y6)及び
ステージの移動情報の目標値(PX0、PY0)に基づい
て、H∞補償器(36X,36Y)が、外乱抑圧性及び
ロバスト安定性良くステージの移動を制御するととも
に、ステージの移動情報の目標値(PX0、PY0)に基
づいて、フィードフォワード補償器(34X,34Y)
が、目標値追従性良くステージの移動を制御する。この
結果、外乱抑圧性、ロバスト安定性、及び目標値追従性
良くステージの移動を制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステージ装置、ス
テージ制御装置の設計方法、及び露光装置に係り、さら
に詳しくは、液晶ディスプレイパネル、集積回路、薄膜
磁気ヘッド等のデバイスを製造するためのリソグラフィ
工程で用いられる露光装置、この露光装置に好適なステ
ージ装置、及びこのステージ装置で用いられるステージ
制御装置の設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶ディスプレイパネル、集
積回路等を製造するためのリソグラフィ工程では、マス
クのパターンをガラス基板等のプレート(基板)上に転
写する種々の露光装置が用いられている。例えば、液晶
ディスプレイパネル(LCDパネル)製造用の露光装置
として、近年では、マスクとプレートとを投影光学系に
対して同一方向に走査して、マスクのパターンをプレー
ト上に転写する一括転写方式や、マスクとプレートとを
投影光学系に対して互いに反対方向に走査して、マスク
のパターンをプレート上の複数のショット領域に転写す
るステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置が
比較的に多く用いられるようになっている。
【0003】これらの種類の露光装置では、マスクやプ
レートを移動させる必要から、マスクを保持するマスク
ステージ及びプレートを保持するプレートステージを備
えたステージ装置が用いられている。こうしたステージ
装置には、高速かつ高精度露光のために、マスクステー
ジ及びプレートステージを高速かつ高精度で移動制御す
るステージ制御装置が用意されている。
【0004】かかるステージ制御装置に用いられる制御
技術としては、PID制御に代表される古典制御理論が
多く使用されている。これは、古典制御理論に基づく制
御においては、一般には制御対象のモデルを必要とせ
ず、実測データに基づいて制御を行うことができるた
め、実現が比較的容易だからである。
【0005】また、最近におけるステージの高速制御及
び高精度制御の要請に応じるために、システムの内部状
態を考慮する現代制御理論に基づく制御方法も提案され
ている。さらに、例えば、特開平7−253804号公
報に開示の技術のように、現代制御理論の弱点である外
乱の影響の受けやすさや、システムのパラメータが変動
したときに制御仕様の変化のしやすさ(ロバスト性の欠
如)の可能性を補った、H∞制御理論に基づく制御技術
による補償器も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の制御技
術のうちで、原理的に外乱抑圧性やロバスト性の最も優
れているのはH∞制御理論に基づく制御技術であり、制
御性能上問題となるような制御対象の振動が存在する場
合にも高性能な制御系を実現することができる。しかし
ながら、H∞制御理論に基づく制御系は、必然的にフィ
ードバック制御系となる。このため、制御系の外乱抑圧
性及び応答性の向上を図ったとしても、フィードバック
処理のための最小限の時間は必要であり、目標値追従性
の向上には限界があった。
【0007】また、性能を十分に達成できるH∞補償器
を設計するためには、制御対象の特性を充分に反映した
精度の良い数学モデルが必要である。しかしながら、ス
テージ装置におけるH∞補償器の設計にあたって有効な
制御対象に関する数学モデルの作成に関する技術につい
ては、確立されているとはいい難く、新たな技術が待望
されている。
【0008】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、ステージの制御性能を向上させ
ることができるステージ装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、外乱抑圧性
及びロバスト安定性に優れ、精度良くステージの移動を
制御することができるステージ制御装置の設計方法を提
供することにある。
【0010】また、本発明の第3の目的は、スループッ
ト及びパターンの転写精度の向上を図ることができる露
光装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のステージ装置
は、第1物体(P)を保持して移動可能な第1ステージ
(PST)と;前記第1ステージを駆動する第1の駆動
装置(16)と;前記第1ステージの移動情報を計測す
る第1の移動情報計測装置(25)と;前記第1ステー
ジの移動情報の目標値に基づく第1のフィードフォワー
ド補償信号と、前記第1の移動情報計測装置による計測
結果及び前記第1ステージの移動情報の目標値に基づく
第1のH∞補償信号とに基づいて、前記第1の駆動装置
を制御する第1のステージ制御装置(30)と;を備え
るステージ装置である。
【0012】これによれば、第1のステージ制御装置
は、第1の移動情報計測装置による計測結果及び第1ス
テージの移動情報の目標値に基づく第1のH∞補償信号
により第1の駆動装置を制御することにより、外乱抑圧
性及びロバスト安定性良く第1のステージの移動を制御
する。かかる制御と同時に、第1のステージ制御装置
は、第1ステージの移動情報の目標値に基づく第1のフ
ィードフォワード補償信号により第1の駆動装置を制御
することにより、目標値追従性良く第1のステージの移
動を制御する。したがって、外乱抑圧性、ロバスト安定
性、及び目標値追従性良く第1のステージの移動を制御
することができる。
【0013】本発明のステージ制御装置では、前記第1
のステージ制御装置が、前記第1ステージの移動情報の
目標値に基づいて、前記第1のフィードフォワード補償
信号を生成する第1のフィードフォワード補償器(34
X,34Y)と;前記第1の移動情報計測装置による計
測結果及び前記第1ステージの移動情報の目標値に基づ
いて、前記第1のH∞補償信号を生成する第1のH∞補
償器(36X,36Y)と;を備える構成とすることが
できる。
【0014】ここで、前記第1のフィードフォワード補
償器が、第1の擬似微分要素を含む構成とすることがで
きる。かかる場合には、例えば、移動情報の目標値が位
置の目標値や速度の目標値であるときに、第1のフィー
ドフォワード補償器が加速度に関するフィードフォワー
ド補償信号を生成するにあたって、第1のフィードフォ
ワード補償器を線形時不変な補償器とすることができ
る。
【0015】また、前記第1のH∞補償器は、有限要素
法によりモデル化された制御対象のモデルに基づいて設
計されたものであることとすることができる。かかる場
合には、有限要素法という優れた手法を使用して、制御
対象の特性を充分に反映した精度の良い数学モデルを作
成することができるので、第1のH∞補償器によって外
乱抑圧性及びロバスト安定性に優れた制御を行うことが
できる。
【0016】本発明のステージ装置では、第2物体
(M)を保持して移動可能な第2ステージ(MST)
と;前記第2ステージを駆動する第2の駆動装置(1
5)と;前記第2ステージの移動情報を計測する第2の
移動情報計測装置(18)と;前記第2ステージの移動
情報の目標値に基づく第2のフィードフォワード補償信
号と、前記第2の移動情報計測装置による計測結果及び
前記第2ステージの移動情報の目標値に基づく第2のH
∞補償信号とに基づいて、前記第2の駆動装置を制御す
る第2のステージ制御装置(50)と;を更に備える構
成とすることができる。かかる場合には、第2のステー
ジ装置も、第1のステージ装置と同様に、外乱抑圧性、
ロバスト安定性、及び目標値追従性良く第2のステージ
の移動を制御することができる。したがって、第1のス
テージ及び第2のステージの双方を同時に、外乱抑圧
性、ロバスト安定性、及び目標値追従性良く第2のステ
ージの移動を制御することができる。
【0017】ここで、前記第2のステージ制御装置が、
上記の第1のステージ装置と同様に、前記第2ステージ
の移動情報の目標値に基づいて、前記第2のフィードフ
ォワード補償信号を生成する第2のフィードフォワード
補償器(54X,54Y,54T)と;前記第2の移動
情報計測装置による計測結果及び前記第2ステージの移
動情報の目標値に基づいて、前記第2のH∞補償信号を
生成する第2のH∞補償器(54X,54Y,54T)
と;を備える構成とすることができる。
【0018】さらに、前記第2のフィードフォワード補
償器が、上記の第1のフィードフォワード補償器と同様
に、第2の擬似微分要素を含む構成とするができる。
【0019】また、前記第2のH∞補償器が、上記の第
1のH∞補償器と同様に、有限要素法によりモデル化さ
れた制御対象のモデルに基づいて設計されたものである
こととすることができる。
【0020】また、第2のステージを有する本発明のス
テージ装置では、前記第2ステージの移動情報の目標値
が、前記第1の移動情報計測装置による計測結果に応じ
て決定されることとすることができる。かかる場合に
は、第1のステージの移動に追従して第2のステージが
移動するので、第1のステージと第2のステージとを、
精度良く同期移動させることができる。
【0021】本発明のステージ制御装置の設計方法は、
ステージの移動を制御するステージ制御装置の設計方法
であって、前記ステージ制御装置の制御対象のモデルを
有限要素法を使用して求めるモデル化工程と;前記モデ
ルを使用して、H∞補償器を設計する補償器設計工程
と;を含むステージ制御装置の設計方法である。
【0022】これによれば、モデル化工程において、有
限要素法という優れた手法を使用して、質量や剛体特性
について制御対象の特性を充分に反映した精度の良い数
学モデルを作成する。そして、補償器設計工程におい
て、モデル化工程で作成された数学モデルを使用して、
H∞制御理論に基づいて、H∞補償器を設計する。した
がって、実際に用いたときに、現実のステージ装置にお
いて、外乱抑圧性及びロバスト安定性に優れた制御を行
うH∞補償器を設計することができる。
【0023】本発明のステージ制御装置の設計方法で
は、前記モデル化工程が、前記制御対象について有限要
素法を用いて第1モデルを求める第1モデル生成工程
と;前記第1モデルを縮退させ、前記第1モデルよりも
低自由度の第2モデルを求める第2モデル生成工程と;
前記第2モデルに基づいて運動方程式を導出する運動方
程式導出工程と;前記運動方程式をモード分解し、状態
空間における状態方程式及び出力方程式を導出する状態
方程式導出工程と;前記状態方程式に剛体モードの固有
値をゼロとした減衰行列を導入する減衰導入工程と;前
記減衰行列の導入後に、更に低自由度の第3モデルを求
める第3モデル生成工程と;を含むことができる。かか
る場合には、数学モデルとしての妥当性を維持しつつ、
最終的に得られる数学モデル(第3モデル)の次数を低
減できるので、一般的なCPU(またはDSP)を用い
たディジタル制御装置によるH∞補償器を実現可能な数
学モデルを作成することができる。また、制御対象内部
における振動の減衰を考慮できるので、性能を充分に発
揮できるH∞補償器の設計の基礎になる数学モデル(第
3モデル)を作成することができる。
【0024】ここで、前記減衰行列における剛体モード
の固有値をゼロとすることができる。かかる場合には、
本来ゼロである減衰行列における剛体モードの固有値
が、数値計算の誤差によってゼロでない減衰行列が中間
結果として算出されたとしても、剛体モードの固有値を
ゼロに設定して最終的な減衰行列とするので、物理的に
妥当な数学モデルを得ることができる。
【0025】本発明のステージ制御装置の設計方法で
は、前記補償器設計工程が、前記第3モデルを使用し
て、時間応答シミュレーション結果を参照しつつ、補償
性能の評価パラメータを決定する評価パラメータ決定工
程と;前記評価パラメータを使用して、最適な補償器パ
ラメータを求める補償器パラメータ決定工程と;を含む
ことができる。かかる場合には、評価パラメータ決定工
程において、モデル化工程で得られた第3モデルを使用
して、補償性能の評価パラメータを決定するための外乱
に関する重み関数のパラメータ値やH∞制御理論におけ
るγパラメータ値といった評価パラメータを決定する。
そして、補償器パラメータ決定工程において、決定され
た評価パラメータを使用して、H∞補償器として最適な
補償器パラメータを求める。これにより、外乱抑圧性及
びロバスト安定性に優れた制御系を実現できるH∞補償
器を設計することができる。
【0026】本発明の第1の露光装置は、所定のパター
ンを基板(P)上に転写する露光装置において、前記第
1物体として前記基板を前記第1ステージ(PST)上
に保持する本発明のステージ装置を備えることを特徴と
する露光装置である。
【0027】これによれば、本発明のステージ装置によ
り、第1ステージ上に保持されたステージを外乱抑圧
性、ロバスト安定性、及び目標値追従性良く位置制御を
行うことができる結果、基板の位置決め整定時間や位置
決め精度の向上を図ることができる。したがって、スル
ープットの向上とパターンの転写精度の向上とを図るこ
とができる。
【0028】本発明の第2の露光装置は、マスク(M)
と基板(P)とを同期移動して、前記マスクのパターン
を前記基板に転写する露光装置において、前記第1物体
として前記基板を前記第1ステージ(PST)上に保持
し、前記第2物体として前記マスクを前記第2ステージ
(MST)上に保持する本発明のステージ装置を備える
ことを特徴とする露光装置である。
【0029】これによれば、第1のステージ制御系によ
り第1ステージの位置制御性能を向上させることができ
るとともに、第2のステージ制御系により第2ステージ
の位置制御性能を向上させることができる。したがっ
て、第1ステージに保持された基板及び第2ステージに
保持されたマスクの位置制御を同時に高速かつ精度良く
することができるので、スループットの向上、及びマス
クと基板との重ね合わせ精度(パターンの転写精度)の
向上を図ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
1〜図8を参照して説明する。なお、本明細書において
は、行列を[英大文字又はギリシャ大文字]で表すもの
とし、ベクトルを「英小文字又はギリシャ小文字」で表
すものとする。
【0031】図1には、一実施形態に係る露光装置10
の概略構成が示されている。この露光装置10は、ステ
ップ・アンド・スキャン方式で、第2物体としてのマス
クMに形成された液晶表示素子パターンを、基板(及び
第1物体)としての液晶用ガラスプレート(以下、「プ
レート」という)Pに転写する液晶用の走査型露光装置
である。
【0032】この露光装置10は、露光用照明光ILに
よりマスクM上の所定のスリット状照明領域(図1のY
軸方向(紙面直交方向)に細長く延びる長方形の領域又
は円弧状の領域)を照明する照明系IOP、パターンが
形成されたマスクMを保持して移動する第2ステージと
してのマスクステージMST、マスクMの上記照明領域
部分を透過した露光用照明光ILをプレートPに投射す
る投影光学系PL、プレートPを保持してY軸方向に移
動する第1ステージとしてのプレートステージPST、
マスクステージMST及びプレートステージPSTを支
持するとともに投影光学系PLを保持する本体コラム1
2、及び前記両ステージMST、PSTを位置制御する
制御装置11等を備えている。
【0033】前記照明系IOPは、例えば特開平9−3
20956号公報に開示されように、光源ユニット、シ
ャッタ、2次光源形成光学系、ビームスプリッタ、集光
レンズ系、視野絞り(ブラインド)、及び結像レンズ系
等(いずれも図示省略)から構成され、マスクステージ
MST上に載置され保持されたマスクM上の上記スリッ
ト状照明領域を均一な照度で照明する。
【0034】前記マスクステージMSTの上面には、不
図示の複数のバキュームチャックが設けられている。こ
れらのバキュームチャックによってマスクMが吸着保持
されている。また、マスクステージMSTは、不図示の
エアパッドによって、本体コラム12を構成する上部定
盤12aの上面の上方に数ミクロン程度のクリアランス
を介して浮上支持されており、制御装置11によって制
御されるマスク駆動機構15によってX軸方向、Y軸方
向、及びZ軸回り方向(以下、「θZ方向」という)に
駆動されるようになっている。
【0035】マスク駆動機構15は、図2の平面図に示
されるように、マスクステージMSTをX軸方向に駆動
するXモータ15X1,15X2と、マスクステージM
STをY軸方向に駆動するYモータ15Yとを有してい
る。
【0036】前記Xモータ15X1としては、マスクス
テージMSTの−Y方向側面に突設された可動子15X
1aと、上記の上部定盤12aの上部に固定された固定
子15X1bとから構成される電磁力方式のリニアモー
タが使用されている。Xモータ15X1は、制御装置1
1からの指示に応じて、X軸方向の推力u1を可動子1
5X1aに付与するようになっている。
【0037】前記Xモータ15X2としては、マスクス
テージMSTの+Y方向側面に突設された可動子15X
2aと、上部定盤12aの上部に固定された固定子15
X2bとから構成される電磁力方式のリニアモータが使
用されている。Xモータ15X2は、制御装置11から
の指示に応じて、X軸方向の推力u2を可動子15X2
aに付与するようになっている。
【0038】ここで、Xモータ15X1とXモータ15
X2とは独立駆動可能に構成されている。このため、X
モータ15X1とXモータ15X2とで互いに異なる推
力を発生させることにより、マスクステージMSTをθ
Z方向にも駆動可能となっている。
【0039】以上のXモータ15X1,15X2として
は、ここでは公知のムービングコイル型のリニアモータ
が用いられている。なお、一対のXモータ15X1,1
5X2として、ムービングマグネット型のリニアモータ
を用いても構わない。
【0040】Yモータ15Yは、その一端がマスクステ
ージMSTに固定された可動子15Yaと、これに対応
する固定子15Ybとから構成されている。このYモー
タ15Yとしては、例えばボイスモータコイルが用いら
れる。Yモータ15Yは、制御装置11から指示に応じ
て、Y軸方向の推力u3を可動子15Yaに付与する。
なお、固定子15Ybは、不図示のXモータによって、
マスクステージMSTのX軸方向への移動と同様の移動
をするようになっている。
【0041】なお、図2には、推力u1,u2,u3そ
れぞれの作用点、すなわち、Xモータ15X1,15X
2及びYモータ15Yそれぞれの駆動点が●で示されて
いる。
【0042】また、図1においては、Xモータ15X
1,15X2及びYモータ15Yが代表的にマスク駆動
機構15として示されている。また、図1においては、
可動子15X1a,15X2a,15Yaが代表的に可
動子15aとして示され、固定子15X1b,15X2
b,15Ybが代表的に固定子15bとして示されてい
る。なお、以下の記載において、Xモータ15X1,1
5X2及びYモータ15Yを総称するときには、「マス
ク駆動機構15」と記すものとする。
【0043】マスクステージMSTのXY位置は、本体
コラム12に固定されたマスクステージ位置計測用レー
ザ干渉計(以下、「マスク用干渉計」という)18によ
って投影光学系PLを基準として所定の分解能、例えば
数nm程度の分解能で常時計測されている。マスク用干
渉計としては、実際には、図2に示されるように、X軸
方向に2軸のマスク用干渉系18X1,18X2及びY
軸方向に1軸のマスク用干渉系18Yが設けられている
が、図1ではこれらが代表的にマスク用干渉系18とし
て示されている。なお、以下の記載において、マスク用
干渉系18X1,18X2,18Yを総称するときに
は、「マスク用干渉計18」と記すものとする。
【0044】上記のマスク用干渉計18X1,18X
2,18Yの計測結果y1,y2,y3は、制御装置1
1に供給されている。なお、図2には、マスク用干渉計
18X1,18X2,18Yによる位置計測点が○で示
されている。
【0045】図1に戻り、前記投影光学系PLは、本体
コラム12の上部定盤12aの下方に配置され、本体コ
ラム12を構成する保持部材12cによって保持されて
いる。投影光学系PLとしては、ここでは等倍の正立正
像を投影するものが用いられている。従って、照明系I
OPからの露光用照明光ILによってマスクM上の上記
スリット状照明領域が照明されると、その照明領域部分
の回路パターンの等倍像(部分正立像)がプレートP上
の前記照明領域に共役な被露光領域に投影されるように
なっている。なお、例えば、特開平7−57986号公
報に開示されるように、投影光学系PLを、複数組の等
倍正立の投影光学系ユニットで構成しても良い。
【0046】前記プレートステージPSTは投影光学系
PLの下方に配設され、その上面には、不図示の複数の
バキュームチャックが設けられている。これらのバキュ
ームチャックによってプレートPが吸着保持されてい
る。また、プレートステージPSTは、不図示のエアパ
ッドによって、本体コラム12を構成する下部定盤12
bの上面の上方に数ミクロン程度のクリアランスを介し
て浮上支持されており、制御装置11によって制御され
るプレート駆動機構16によってX軸方向及びY軸方向
に駆動されるようになっている。
【0047】プレート駆動機構16は、図3の平面図に
示されるように、プレートステージPSTをX軸方向に
駆動するXモータ16Xと、プレートステージPSTを
Y軸方向に駆動するYモータ16Y1,16Y2とを有
している。
【0048】前記Xモータ16Xとしては、プレートス
テージPSTの底部に設けられた可動子16Xaと、X
軸方向に沿って延びる固定子16Xbとから構成される
電磁力方式のリニアモータが使用されている。ここで、
固定子16Xbは、可動子16Xaの移動においてY方
向への移動を拘束するXガイド機構を兼ねるようになっ
ている。Xモータ16Xは、制御装置11からの指示に
応じて、X軸方向の推力u4を可動子16Xaに付与す
るようになっている。
【0049】前記Yモータ16Y1としては、固定子1
6Xbの−X方向端部に固定された可動子16Y1a
と、下部定盤12bの上部に固定された固定子16Y1
bとから構成される電磁力方式のリニアモータが使用さ
れている。Yモータ16Y1は、制御装置11からの指
示に応じて、Y軸方向の推力u5を可動子16Y1aに
付与するようになっている。
【0050】前記Yモータ16Y2としては、固定子1
6Xbの+X方向端部に固定された可動子16Y2a
と、下部定盤12bの上部に固定された固定子16Y2
bとから構成される電磁力方式のリニアモータが使用さ
れている。Yモータ16Y2は、制御装置11からの指
示に応じて、Y軸方向の推力u6を可動子16Y1aに
付与するようになっている。
【0051】また、下部定盤12bの上部には、Yモー
タ16Y1,16Y2による駆動に応じたプレートステ
ージPST及びXモータ16Xから成る複合体のY軸方
向の移動においてX方向への移動を拘束する不図示のY
ガイド機構が固定されている。
【0052】以上のXモータ16X及びYモータ16Y
1,16Y2としては、ここでは公知のムービングコイ
ル型のリニアモータが用いられている。なお、Xモータ
16X及びYモータ16Y1,16Y2として、ムービ
ングマグネット型のリニアモータを用いても構わない。
【0053】なお、図3には、推力u4,u5,u6そ
れぞれの作用点、すなわち、Xモータ16X及びYモー
タ16Y1,16Y2それぞれの駆動点が●で示されて
いる。
【0054】また、図1においては、Xモータ16X及
びYモータ16Y1,16Y2が代表的にプレート駆動
機構16として示されている。また、図1においては、
可動子16Xa,16Y1a,16Y2aが代表的に可
動子16aとして示され、固定子16Xb,16Y1
b,16Y2bが代表的に固定子16bとして示されて
いる。以下の記載において、Xモータ16X及びYモー
タ16Y1,16Y2を総称するときには、「プレート
駆動機構16」と記すものとする。
【0055】プレートステージPSTのXY位置は、本
体コラム12に固定されたプレートステージ位置計測用
レーザ干渉計(以下、「プレート用干渉計」という)2
5によって投影光学系PLを基準として所定の分解能、
例えば数nm程度の分解能で常時計測されている。プレ
ート用干渉計としては、実際には、図3に示されるよう
に、X軸方向に2軸のプレート用干渉系25X1,25
X2及びY軸方向に1軸のプレート用干渉系25Yが設
けられているが、図1ではこれらが代表的にプレート用
干渉系25として示されている。なお、以下の記載にお
いて、プレート用干渉系25X1,25X2,25Yを
総称するときには、「プレート用干渉計25」と記すも
のとする。
【0056】上記のプレート用干渉計25X1,25X
2,25Yの計測結果y4,y5,y6は、制御装置1
1に供給されている。なお、図2には、プレート用干渉
計25X1,25X2,25Yによる位置計測点が○で
示されている。
【0057】前記制御装置11は、図4に示されるよう
に、各時刻におけるプレートステージPSTの重心位置
の目標X位置PXOを出力するX目標位置出力装置28
Xと、各時刻におけるプレートステージPSTの重心位
置の目標Y位置PYOを出力するY目標位置出力装置2
8Yと、第1のステージ制御装置としてのプレートステ
ージ制御装置30と、第2のステージ制御装置としての
マスクステージ制御装置50とを備えている。ここで、
プレートステージ制御装置30は、目標X位置PXO
び目標Y位置PYO、並びにプレート用干渉計25の位
置計測結果y4,y5,y6に基づいて、プレート駆動
機構16へ向けて、推力指令値u4,u5,u6を出力
する。また、マスクステージ制御装置50は、プレート
用干渉計25の位置計測結果y4,y5,y6及びマス
ク用干渉計18の位置計測結果y1,y2,y3に基づ
いて、マスク駆動機構15へ向けて、推力指令値u1,
u2,u3を出力する。
【0058】プレートステージ制御装置30は、図5に
示されるように、X補償器32Xと、Y補償器32Yと
から構成されている。
【0059】X補償器32Xは、目標X位置PXOに基
づいて、推力指定値u4のフィードフォワード補償成分
u4fを生成するフィードフォワード補償器34X(伝
達関数:KfPX)と、位置計測結果y4,y5に基づい
て、プレートステージPSTのX重心の現在X位置PX
Cを求める現在値算出器38X(座標変換行列:[TP
Xgn])を含み、次に述べる減算器40Xの出力である
目標X位置PXOと現在X位置PXCとの差に基づいて、
推力指定値u4のH∞補償成分u4hを生成するH∞補
償器36X(伝達関数:KhPX)と、目標X位置PXO
現在X位置PXCとの差を算出する減算器40Xと、フ
ィードフォワード補償成分u4fとH∞補償成分u4h
の和を算出して推力指定値u4を求める加算器42Xと
を有している。そして、X補償器32Xは、目標X位置
PXO及びプレート用干渉計25X1,25X2の位置
計測結果y4,y5に基づいて、プレートステージ用の
Xモータ16Xへ向けて推力指令値u4を出力する。
【0060】Y補償器32Yは、目標X位置PYOに基
づいて、推力指定値u5,u6のフィードフォワード補
償成分u5f,u6fを生成するフィードフォワード補償
器34Y(伝達関数:KfPY)と、位置計測結果y6に
基づいて、プレートステージPSTの重心の現在Y位置
PYC(プレートステージPST及びXモータ16Xの
重心の現在Y位置に一致)を求める現在値算出器38Y
(座標変換行列:[T PYgn])を含み、目標Y位置PY
Oと現在Y位置PYCとの差に基づいて、推力指定値u
5,u6のH∞補償成分u5h,u6hを生成するH∞補
償器36Y(伝達関数:KhPX)と、目標Y位置PYO
現在Y位置PYCとの差を算出する減算器40Yと、フ
ィードフォワード補償成分u5fとH∞補償成分u5h
の和を算出して推力指定値u5を求める加算器42Y1
と、フィードフォワード補償成分u6fとH∞補償成分
u6hとの和を算出して推力指定値u6を求める加算器
42Y1とを有している。
【0061】なお、上記のフィードフォワード補償器3
4X及びフィードフォワード補償器34Yによって第1
のフィードフォワード補償器が構成されている。また、
上記のH∞補償器36X及びH∞補償器36Yによって
第1のH∞補償器が構成されている。
【0062】以上のように構成されたプレートステージ
制御装置30では、上述のX目標位置出力装置28Xか
ら出力された目標X位置PXOに基づいて、フィードフ
ォワード補償器34Xが、推力指定値u4のフィードフ
ォワード補償成分u4fを、伝達関数KfPXに従って生成
し、加算器42Xへ向けて出力する。
【0063】一方、座標変換部38Xは、プレート用干
渉計25X1,25X2の位置計測結果y4,y5に基
づいて、プレートステージPSTのX重心位置の現在X
位置PXCを、座標変換行列[TPXgn]を使用して求
め、減算器40Xへ向けて出力する。減算器40Xは、
目標X位置PXOと現在X位置PXCとの差(PXO−P
C)を算出して、H∞補償器36Xへ向けて出力す
る。そして、H∞補償器36Xは、差(PXO−PXC
に基づいて、推力指定値u4のH∞補償成分u4hを、
伝達関数KhPXに従って生成し、加算器42Xへ向けて
出力する。
【0064】加算器42Xは、フィードフォワード補償
成分u4fとH∞補償成分u4hとの和を算出し、推力指
定値u4をXモータ16Xへ向けて出力する。かかる推
力指定値u4に従って、Xモータ16Xはプレートステ
ージPSTをX軸方向に駆動する。
【0065】また、Y目標位置出力装置28Yから出力
された目標Y位置PYOに基づいて、フィードフォワー
ド補償器34Yが、推力指定値u5,u6のフィードフ
ォワード補償成分u5f,u6fを、伝達関数KfPYに従
って生成し、加算器42Y1,42Y2へ向けて出力す
る。
【0066】一方、座標変換部38Yは、プレート用干
渉計25Yの位置計測結果y6に基づいて、プレートス
テージPSTのY重心位置の現在Y位置PYCを、座標
変換行列[TPYgn]を使用して求め、減算器40Yへ向
けて出力する。減算器40Yは、目標Y位置PYOと現
在Y位置PYCとの差(PYO−PYC)を算出して、H
∞補償器36Yへ向けて出力する。そして、H∞補償器
36Yは、差(PYO−PYC)に基づいて、推力指定値
u5,u6のH∞補償成分u5h,u6hを、伝達関数K
hPYに従って生成し、加算器42Y1,42Y2へ向け
て出力する。
【0067】加算器42Y1は、フィードフォワード補
償成分u5fとH∞補償成分u5hとの和を算出し、推力
指定値u5をYモータ16Y1へ向けて出力する。ま
た、加算器42Y2は、フィードフォワード補償成分u
fとH∞補償成分u6hとの和を算出し、推力指定値u
6をYモータ16Y2へ向けて出力する。かかる推力指
定値u5,u6に従って、Yモータ16Y1,16Y2
はプレートステージPSTをY軸方向に駆動する。
【0068】前記マスクステージ制御装置50は、図6
に示されるように、目標値算出器68(座標変換行列:
[TMgPn])と、現在値算出器58(座標変換行列:
[TMg n])と、X補償器52Xと、Y補償器52Y
と、θ補償器52Tと、加算器66X1と、加算器66
X2とから構成されている。ここで、目標値算出器68
は、プレート用干渉計25X1,25X2,25Yから
の位置計測結果y4,y5,y6に基づいてマスクステ
ージMSTの重心の目標X位置MXO及び目標Y位置M
O、並びにマスクステージMSTの目標θZ回転値MT
Oを算出する。なお、目標値算出器68の座標変換行列
[TPnMg]は、予め定められたプレートステージPST
とマスクステージMSTとの位置関係によって定まるも
のであり、設計時に求められているものとする。また、
現在値算出器58は、マスク用干渉計18X1,18X
2,18Yからの位置計測結果y1,y2,y3基づい
てマスクステージMSTの重心の現在X位置MXC及び
現在Y位置MYC、並びにマスクステージMSTの現在
θZ回転値MTCを算出する。また、加算器66X1は、
後述するX推力指定値u1Xとθ推力指定値u1Tとの和
を算出して、推力指定値u1を求める。また、加算器6
6X2は、後述するX推力指定値u2Xとθ推力指定値
u2Tとの和を算出して、推力指定値u2求める。
【0069】X補償器52Xは、目標X位置MXOに基
づいて、推力指定値u1,u2のフィードフォワード補
償X成分u1fX,u2fXを生成するフィードフォワード
補償器54X(伝達関数:KfMX)と、目標X位置MXO
と現在X位置MXCとの差を算出する減算器60Xと、
目標X位置MXOと現在X位置MXCとの差に基づいて、
推力指定値u1,u2のH∞補償X成分u1hX,u2hX
を生成するH∞補償器56X(伝達関数:KhMX)と、
フィードフォワード補償X成分u1fXとH∞補償X成分
u1hXとの和を算出してX推力指定値u1Xを求める加
算器64X1と、フィードフォワード補償X成分u2fX
とH∞補償X成分u2hXとの和を算出してX推力指定値
u2Xを求める加算器64X2とを有している。
【0070】Y補償器52Yは、目標X位置MYOに基
づいて、推力指定値u3のフィードフォワード補償成分
u3fを生成するフィードフォワード補償器54X(伝
達関数:KfMY)と、目標Y位置MYOと現在Y位置MY
Cとの差を算出する減算器60Yと、目標Y位置MYO
現在Y位置MYCとの差に基づいて、推力指定値u4の
H∞補償成分u3hを生成するH∞補償器56Y(伝達
関数:KhMY)と、フィードフォワード補償成分u3f
H∞補償成分u3hとの和を算出してY推力指定値u3
を求める加算器64Y1とを有している。
【0071】θ補償器52Tは、目標θ位置MTOに基
づいて、推力指定値u1,u2のフィードフォワード補
償T成分u1fT,u2fTを生成するフィードフォワード
補償器54T(伝達関数:KfMT)と、目標θ位置MTO
と現在位置MTCとの差を算出する減算器60Tと、目
標θ位置MTOと現在θ位置MTCとの差に基づいて、推
力指定値u1,u2のH∞補償θ成分u1hT,u2hT
生成するH∞補償器56T(伝達関数:KhMT)と、フ
ィードフォワード補償θ成分u1fTとH∞補償θ成分u
hTとの和を算出してθ推力指定値u1Tを求める加算
器64T1と、フィードフォワード補償θ成分u2fT
H∞補償θ成分u2hTとの和を算出してθ推力指定値u
Tを求める加算器64T2とを有している。
【0072】なお、上記のフィードフォワード補償器5
4X、フィードフォワード補償器54Y、及びフィード
フォワード補償器54Tによって第2のフィードフォワ
ード補償器が構成されている。また、上記のH∞補償器
56X、H∞補償器56Y、H∞補償器56T、及び現
在値算出器58によって第2のH∞補償器が構成されて
いる。
【0073】以上のように構成されたマスクステージ制
御装置50では、プレート用干渉計25X1,25X
2,25Yの位置計測結果y4,y5,y6に基づいて
マスクステージMSTの重心の目標X位置MXO及び目
標Y位置MYO、並びにマスクステージMSTの目標θZ
回転値MTOを、座標変換行列:[TMgPn]に従って求
める。一方、現在値算出器58は、マスク用干渉計18
X1,18X2,18Yからの位置計測結果y1,y
2,y3基づいてマスクステージMSTの重心の現在X
位置MXC及び現在Y位置MYC、並びにマスクステージ
MSTの現在θZ回転値MTCを、座標変換行列
[TMgn]に従って求める。
【0074】以上のようにして求められた目標X位置M
Oに基づいて、フィードフォワード補償器64Xが、
推力指定値u1,u2のフィードフォワード補償X成分
u1 fX,u2fXを、伝達関数KfMXに従って生成し、加
算器64X1,64X2へ向けて出力する。また、減算
器60Xは、目標X位置MXOと現在X位置MXCとの差
(MXO−MXC)を算出して、H∞補償器56Xへ向け
て出力する。H∞補償器56Xは、差(MXO−MXC
に基づいて、推力指定値u1,u2のH∞補償X成分u
hX,u2hXを、伝達関数KhMXに従って生成し、加算
器64X1,64X2へ向けて出力する。
【0075】そして、加算器64X1は、フィードフォ
ワード補償成分u1fXとH∞補償成分u1hXとの和を算
出してX推力指定値u1Xを求め、加算器66X1へ向
けて出力する。また、加算器64X2は、フィードフォ
ワード補償成分u2fXとH∞補償成分u2hXとの和を算
出してX推力指定値u2Xを求め、加算器66X2へ向
けて出力する。
【0076】一方、目標θ位置MTOに基づいて、フィ
ードフォワード補償器64Tが、推力指定値u1,u2
のフィードフォワード補償X成分u1fT,u2fTを、伝
達関数KfMTに従って生成し、加算器64T1,64T
2へ向けて出力する。また、減算器60Xは、目標θ位
置MTOと現在θ位置MTCとの差(MTO−MTC)を算
出して、H∞補償器56Tへ向けて出力する。H∞補償
器56Tは、差(MT O−MTC)に基づいて、推力指定
値u1,u2のH∞補償X成分u1hT,u2hTを、伝達
関数KhMTに従って生成し、加算器64T1,64T2
へ向けて出力する。
【0077】そして、加算器64T1は、フィードフォ
ワード補償成分u1fTとH∞補償成分u1hTとの和を算
出してθ推力指定値u1Tを求め、加算器66X1へ向
けて出力する。また、加算器64T2は、フィードフォ
ワード補償成分u2fTとH∞補償成分u1hTとの和を算
出してθ推力指定値u1Tを求め、加算器66X2へ向
けて出力する。
【0078】加算器66X1は、X指定推力値u1X
θ指定推力値u1Tとの和を算出して推力指定値u1を
求め、Xモータ15X1へ向けて出力する。また、加算
器66X2は、X指定推力値u2Xとθ指定推力値u2T
との和を算出して推力指定値u2を求め、Xモータ15
X2へ向けて出力する。かかる推力指定値u1,u2に
従って、Xモータ15X1,15X2はマスクステージ
MSTをX軸方向又はθ Z方向に駆動する。
【0079】また、目標Y位置MYOに基づいて、フィ
ードフォワード補償器54Yが、推力指定値u3のフィ
ードフォワード補償成分u3fを、伝達関数KhPYに従っ
て生成し、加算器64Yへ向けて出力する。また、減算
器60Yは、目標Y位置MY Oと現在Y位置MYCとの差
(MYO−MYC)を算出して、H∞補償器56Yへ向け
て出力する。そして、H∞補償器56Yは、差(MYO
−MYC)に基づいて、推力指定値u3のH∞補償成分
u3hを、伝達関数KhMYに従って生成し、加算器64Y
へ向けて出力する。そして、加算器64Yは、フィード
フォワード補償成分u3fとH∞補償成分u3hとの和を
算出し、推力指定値u3をYモータ15Yへ向けて出力
する。かかる推力指定値u3に従って、Yモータ15Y
はマスクステージMSTをY軸方向に駆動する。
【0080】以上のように構成された本実施形態の露光
装置10では、露光の際には、制御装置11によって、
マスクステージMSTとプレートステージPSTとを、
X軸方向に沿って、投影光学系PLの投影倍率に応じた
速度比で同期移動してマスクMに形成されたパターンを
プレートP上に逐次転写する走査露光動作と、プレート
上の隣接する区画領域に対する露光のための走査開始位
置へプレートステージPSTを移動するステッピング動
作とが、繰り返し行われる。
【0081】次に、上記のH∞補償器36X,36Y,
56X,56Y,56T及びフィードフォワード補償器
34X,34Y,54X,54Y,54Tの設計方法に
ついて説明する。
【0082】[構造系、駆動系の数学モデル]まず、上
述の図2及び図3に示された、ステージ装置全体の構造
系の数学モデルを導出する。この数学モデルの導出にあ
たっては、有限要素法を使用する。
【0083】すなわち、最初に第1モデルとしての多要
素多節点モデルを作成する。引き続き、いわゆるGuy
an縮約、動的縮約等を用い、第2モデルとしての低自
由度モデルを作成し、これを運動方程式の質量行列
[M]、剛性行列[K]の形で得る。
【0084】次に、得られた行列[M],[K]により
運動方程式を導出する。かかる運動方程式の導出にあた
っては、ステージの駆動点を図2及び図3に示された6
ヶ所の節点とし、これを表す行列を[B1]とする。さ
らに、各駆動点に付与される上述の推力u1〜u6に応
じた入力ベクトル[u]、各節点の変位ベクトルを
[d]とすると、運動方程式は、次の(1)式となる。
【0085】
【数1】
【0086】次いで、(1)式をモード分解する。この
モード分解は、後述する構造系モデルに対する減衰の考
慮と構造系モデルの低次元化とへの準備のために行われ
る。
【0087】かかるモード分解は、具体的には、次の
(2)式を満たすような正規直交行列[Φ]と対角行列
[D]とを求めることにより行う。
【0088】 ([M]-1・[K])・[Φ]=[Φ]・[D] …(2) こうして求められた正規直交行列[Φ]は、モードベク
トルの集合すなわちモード行列となっている。また、対
角行列[D]は、対角要素に各モードの固有値(固有振
動数)が並ぶ行列となっている。
【0089】以上のようにして求められた、各モードの
固有値及びモードベクトルについては、縮退前の有限要
素モデルの値と比較することにより、モデル信頼性評価
を行う。そして、十分なモデル信頼性評価が得られなか
った場合には、十分なモデル信頼性評価が得られるま
で、縮退操作をやり直す。こうして求められた固有値行
列及びモード行列を、以下、固有値行列[D]及びモー
ド行列[Φ]と記す。
【0090】引き続き、モード行列[Φ]を用いて、 [d]=[Φ]・[ξ] …(3) という座標変換を考える。これを式(1)に代入すると
次の(4)式となる。
【0091】
【数2】
【0092】次に、モード行列[Φ]の転置行列を[Φ
T]とおいて、(4)式の両辺について左からから掛け
て整理すると、次の(5)式となる。
【0093】
【数3】
【0094】なお、(5)式では、 [Mm]=[ΦT]・[M]・[Φ] …(6) [Km]=[ΦT]・[K]・[Φ] …(7) としている。
【0095】ところで、モード行列[Φ]が正規直交行
列であることから、 [Mm-1・[Km]=[D] …(8) が成立する。そこで、計算量を低減するために、(8)
式の関係を使用することにより、運動方程式である
(1)式は、モード分解された形式とされた次の(9)
式のように変形される。
【0096】
【数4】
【0097】引き続き、(9)式を状態空間上でモデル
化し、状態方程式及び出力方程式を導出する。かかる状
態方程式及び出力方程式の導出にあたり、マスクステー
ジMST及びプレートステージPSTの位置観測点を図
2及び図3に6ヶ所の節点とし、これを表す行列を[C
1]とする。さらに、各観測点における観測量である上
述の位置観測結果y1〜y6に応じた入力ベクトル
[y]とすると、状態方程式は次の(10)式となり、
出力方程式は次の(11)式となる。
【0098】
【数5】
【0099】
【数6】
【0100】
【数7】
【0101】
【数8】
【0102】
【数9】
【0103】
【数10】
【0104】ここで、[0]はゼロ行列を示し、また、
[I]は単位行列を示す。
【0105】以上のようにして導出された運動方程式及
び出力方程式((10)式及び(11)式)では、いく
つかの点で、実際の制御対象を反映してない。その一つ
は剛体モードにおける共振である。すなわち、剛体モー
ドでは復元力が働かないので、その固有振動数(行列
[D]の固有値)は本来的に「0」である。しかしなが
ら、上記の有限要素モデルでは、剛体モードの固有値が
厳密に「0」になるとは限らない。このため、上記の有
限要素モデルは、本来は存在しないはずの共振が存在す
る可能性がある。
【0106】そこで、上記の行列[D]を固有値が小さ
いものほど行番号(又は列番号)が小さくなるように、
行列[D]の配列を並べ直すとともに、これに応じて行
列[Φ]及び行列[ΦT]のモードベクトルを並べ直
す。そして、新たな行列[D]の対角要素(固有値)D
iiについて、剛体モードが6つのモードを有することか
ら、 Dii=0(1≦i≦6) …(16) とすることにより、剛体モードの固有値を「0」とす
る。なお、剛体モードの固有値以外については、そのま
まとしておく。以後、こうして修正された行列を、行列
[D]と記すものとする。
【0107】また、(10)式及び(11)式で導出さ
れた運動方程式及び出力方程式には、減衰が考慮されて
いない。このため、以下のようにして、減衰を導入す
る。
【0108】まず、減衰Ciをモード減衰の形で、 Ci=2ζi・Dii …(17) と定める。ここで、ζi=0(1≦i≦6)とし、他の
ζi(7≦i)については、経験的に適当と考えられる
値とする。
【0109】引き続き、(17)式によって求められた
値Ciを対角要素Ciiとする減衰行列[C]を作成す
る。そして、上記の行列[AP]を次の(18)式のよ
うに書き換える。
【0110】
【数11】
【0111】また、(10)式及び(11)式で導出さ
れた運動方程式及び出力方程式では、計算量が膨大とも
のとなっている。そこで、 [Mm-1・[ΦT]=[ΦT]・[M]-1 …(19) であることを利用して、行列[BP]を次の(20)式
のように書き換える。
【0112】
【数12】
【0113】以上のようにして導出された状態空間モデ
ルは、一般に、制御系の設計やシミュレーションを行う
ためには、その次数が大きすぎる。そこで、制御対象の
ロバスト安定性に実際上の影響を及ぼす低次モードにつ
いて、H∞補償器によるロバスト安定化を図ることにす
る。例えば、H∞補償器の設計用に、固有周波数(固有
値)の低い方から10モード程度を取り出して、高々2
0次程度の低次元化モデルを作成する。なお、シミュレ
ーション用としては、H∞補償器設計用の場合における
モード数の2倍程度の数のモードを、固有周波数の低い
方から取り出して、低次元化モデルを作成する。
【0114】引き続き、制御対象の構造上からクロスト
ークが無視できる要素を考慮して、上記の構造系モデル
に後述する駆動系モデルを加えた制御対象モデルにおけ
る入出力関係の対角化を行うことにより、さらなる低次
元化を行なう。なお、マスクステージMSTの位置計測
に用いられるマスク用干渉計18及びプレートステージ
PSTの位置計測に用いられるプレート用干渉計25
は、上述のようにレーザ干渉計が使用されているので、
制御仕様に対してほぼ理想的とみなすことができ、数学
モデル化を行う必要はない。
【0115】制御対象モデルにおける入出力関係の対角
化は、具体的には、以下の3点を考慮し行われる。 i. マスクステージMSTの制御系とプレートステー
ジPSTの制御系とは構造上独立しており、クロストー
クを無視できる点。 ii. マスクステージMSTの位置制御は、制御対象の
重心座標系におけるX位置制御、Y位置制御、及びθZ
位置制御という、互いのクロストークが無視できる要素
に分解できる点。 iii. プレートステージPSTの位置制御は、制御対象
の重心座標系(X重心位置とY重心位置とは必ずしも一
致しない)におけるX位置制御、Y位置制御、及びθZ
位置制御(本実施形態では、プレートステージPSTの
θZ位置制御は行わないが、この段階では含めて考えて
おく)という、互いのクロストークが無視できる要素に
分解できる点。
【0116】ところで、マスクステージMSTやプレー
トステージPSTの駆動点(制御入力[u]の印加点)
や位置観測点(制御出力[y]の観測点)(図2及び図
3参照)それぞれは、有限要素法における特定の節点に
対応づけられる。そこで、上記の対角化にあたって、制
御入力[u]の節点座標系から重心座標系への座標変換
行列[Sgn]及び重心座標系から節点座標系への座標変
換行列[Sng](=[Sgn-1)を求めておく。また、
制御出力[y]の節点座標系から重心座標系への座標変
換行列[Tgn]及び重心座標系から節点座標系への座標
変換行列[Tng](=[Tgn-1)を求めておく。な
お、こうして求められた座標変換行列[T gn]中に、上
述の図5の現在位置算出器38X,38Yの座標変換行
列[TPXgn],[TPXgn]、及び図6の現在位置算出器
58の座標変換行列[TMgn]が対角に並んでいる。し
たがって、座標変換行列[Tgn]を求めることにより、
現在位置算出器38X,38Y,58の座標変換行列
[TPXgn],[TPXgn],[T Mgn]が求められる。
【0117】次に、駆動系モデルについて説明する。駆
動系であるアンプとリニアモータに関しては、理想的と
みなせないような数々の特性のあることが分かっている
ため、モデル化し制御対象のモデルの一部として組み込
むことが要求される。本実施形態では、かかる数々の特
性のうち、線形時不変なモデルとしてモデル化できる以
下の特性のみに注目している。 a. 電流指令値から推力への変換(推力定数) b. 応答帯域制限 c. 粘性力(逆起電力に起因、粘性定数×速度) d. サイドフォース(本来発生すべき方向とは別方向
に推力が出力される現象)
【0118】本実施形態では、H∞補償器の設計の際に
は特性a,cのみを考慮している。これは、上記の構造
計モデルと特性a,cを考慮した駆動系モデルとを一体
化した制御対象モデルの入出力関係については、上記の
i〜iiiの考慮による対角化が可能だからである。な
お、特性bはモデルの次数を増大させるため、特性dは
制御対象のモデルの対角化を妨げるために、本実施形態
におけるH∞補償器の設計の際には考慮しないこととし
た。ただし、設計された制御系のシミュレーションの際
には上記の特性の全てを考慮することとしている。
【0119】以上の構造系モデルと、特性a,cを考慮
した駆動系モデルとを一体化させた制御系モデルの節点
座標系における入出力関係すなわち伝達関数行列[P
L]を重心座標系で表現した伝達関数行列[PLg
は、 [PLg]=[Tgn]・[PL]・[Sng] で算出される。この伝達関数行列[PLg]は、ほぼ対
角化される。なお、本実施形態では、マスクステージM
ST及びプレートステージPSTの回転がごく微小なの
で、実用上、対角化されているとみなしても問題がな
い。こうして求められた伝達関数行列[PLg]では、
マスクステージMSTのX位置制御、Y位置制御、及び
θZ位置制御に関するステージ重心座標系における伝達
関数PLgMX、PLgMY、及びPLgMT、並びにプレート
ステージPSTのX位置制御、Y位置制御、及びθZ
置制御に関するプレート重心座標系における伝達関数P
gPX、PLgPY、及びPLgPTが対角に並ぶことにな
る。
【0120】[H∞補償器の設計]次に、以上のように
して求められた各制御対象要素の伝達関数PLgMX,P
g MY,PLgMT,PLgPX,PLgPY,PLgPT(以下、
「PLgIJ(I=M,P;J=X,Y,T)」と表記す
る)に基づいて、重心座標系におけるH∞補償器の伝達
関数KhgIJを設計する。なお、本実施形態では、プレー
トステージPSTのθ Z位置制御を行わないので、伝達
関数PLgPTの設計は行わない。
【0121】かかるH∞補償器の伝達関数KhgIJの設計
にあたっては、まず、図7に示されるように、上記の伝
達関数PLgIJを有する一般化プラントGLNIJと、こ
の一般化プラントGLNIJのフィードバック補償器とし
てのH∞補償器HIJとを有する系GPを想定する。そし
て、系GPへの入力として、一般化プラントGLNIJ
入力側(H∞補償器HIJの出力側)における外乱入力w
1と、一般化プラントGLNIJの出力側(H∞補償器H
IJの入力側)における外乱入力w2とを考える。
【0122】なお、外乱入力w1は、重み付与器WI1
によって重みWin1が乗じられた後、減算器SUBによ
ってH∞補償器HIJの出力との差が算出されて、一般化
プラントGLNIJに入力することを想定する。また、外
乱入力w2は、重み付与器WI2によって重みWin2
乗じられた後、加算器ADDによって一般化プラントG
LNIJの出力との和が算出されて、H∞補償器HIJに入
力することを想定する。
【0123】一方、系GPの出力として、一般化プラン
トGLNIJの入力に重み付与器WO1によって重みW
out1が乗じられた第1出力z1と、一般化プラントGL
IJの出力に重み付与器WO2によって重みWout2が乗
じられた第2出力z2とを考える。
【0124】以上のような系GPを想定した場合、H∞
補償器HIJによる系GPの外乱抑圧性及びロバスト安定
性は、入力w1,w2から出力z1,z2までの伝達関
数をGzwとしたときの伝達関数GzwのH∞ノルムを評価
関数として評価される。すなわち、次の(21)〜(2
3)式によって表される評価関数によって、H∞補償器
IJの性能が評価される。
【0125】
【数13】
【0126】
【数14】
【0127】
【数15】
【0128】ここで、重み関数Win1は外乱抑圧特性と
サーボ特性とを得るために、積分特性を持たせた低域通
過フィルタ型の周波数重みとしている。また、重み関数
in 2は数学モデルの低次元化誤差に対するロバスト安
定性を保証するために、この誤差を覆うような形を持た
せた高域通過フィルタ型の周波数重みとしている。W
out1とWout2は、いずれもゲイン調整用の定数重みであ
る。なお、本実施形態では、時間応答シミュレーション
の結果を見ながらH∞補償器の重み関数やγを決定して
いる。
【0129】以上のようにして定められた評価パラメー
タを採用し、(21)〜(23)式の評価関数を使用し
て、H∞補償器HIJの伝達関数KhgIJを求める。引き続
き、重心座標系の伝達関数KhgIJを対角に並べた重心座
標系におけるH∞補償器の伝達関数行列[Khg]と、予
め求めておいた上述の制御入力[u]に関する重心座標
系から節点座標系への座標変換行列[Sng]とに基づい
て、 [Kh]=[Sng]・[Khg] …(24) を算出して、重心座標系入力・節点座標系出力のH∞補
償器の伝達関数行列[K h]を求める。こうして求めら
れた伝達関数行列[Kh]から、図5及び図6における
H∞補償器36X,36Y,56X,56Y,56Tの
伝達関数(あるいは、伝達関数行列)KhPX,KhPY,K
hMX,KhMY,KhMTを求める。
【0130】以上のようにして、H∞補償器36X,3
6Y,56X,56Y,56Tが設計される。
【0131】[フィードフォワード補償器の設計]次
に、フィードフォワード補償器34X,34Y,54
X,54Y,54Tの設計方法について説明する。
【0132】本実施形態では、制御対象である一般化プ
ラントPLNの制御系は、図8に示されるように、上述
のH∞補償器Hとフィードフォワード補償器Fとを備え
ている。そして、フィードフォワード補償器Fが目標値
[r(t)]に基づいて生成した一般化プラントPLN
に対する制御入力成分と、H∞補償器Hが減算器SUB
によって算出された目標値と観測量との差に基づいて生
成した一般化プラントPLNに対する制御入力成分との
和を加算器ADDによって算出して、一般化プラントP
LNに入力することとしている。なお、図8において
は、重心座標系における制御系の構成が示されており、
一般化プラントPLNの対角化された伝達関数行列を
[PLg]、H∞補償器Hの伝達関数行列を[Khg]、
及びフィードフォワード補償器Fの伝達関数行列を[K
fg]によって表している。
【0133】本実施形態では、かかる制御系におけるフ
ィードフォワード補償器Fを、以下のようにして設計し
ている。なお、本実施形態においては、マスクステージ
MST及びプレートステージPSTの駆動にあたって
は、摩擦などによる減衰がなく、剛性運動が許容されて
いるので、このことを前提とした設計がなされている。
また、ステージの重心と駆動点、観測点との位置関係は
上述のようにして求められており、かつ、駆動対象の質
量や慣性モーメントについて、対角化された質量・慣性
行列[Mmi]として予め求められているものとする。
【0134】まず、図8において、H∞補償器Hが存在
しない制御系を想定する。かかる場合には、フィードフ
ォワード補償器Fは、重心座標系における駆動力指示
[ug]として、 [ug]=[Mmi]・(d2[r(t)]/dt2) …(25) を出力すればよい。
【0135】この(25)式には、微分要素が入ってい
るので、目標値[r(t)]の時間微分を行うことが必
要となるが、純粋微分の伝達関数Gd(s)(=s)は
不安定系であり、純粋微分の伝達関数Gd(s)を使用
したのでは線形時不変なフィードフォワード補償器を設
計することはできない。そこで、目標値[r(t)]の
時間微分を行うために、次の(26)式の擬似微分伝達
関数Gds(s)を使用する。
【0136】 Gds(s)=s/(fW -1・s+1) …(26) この擬似微分伝達関数Gds(s)を有する擬似微分器
は、周波数fwまで微分特性を保証できるような高域通
過フィルタ型の伝達関数を有している。周波数f wは制
御帯域より十分大きく取れば、微分器として用いること
に問題は生じない。
【0137】次に、上述した駆動系において、推力定数
のみを考慮したモデルの節点座標系における推力変換行
列[A]を作成する。そして、フィードフォワード補
償器Fの重心座標系における伝達関数行列[Kfg]を、 [Kfg]=[Sgn]・[A-1・[Sng][Mmi]・(Gds(s))2 …(27) によって求める。
【0138】引き続き、重心座標系の伝達関数[Kfg
と、予め求めておいた上述の制御入力[u]に関する重
心座標系から節点座標系への座標変換行列[Sng]とに
基づいて、 [Kf]=[Sng]・[Kfg] …(29) を算出して、重心座標系入力・節点座標系出力のフィー
ドフォワード補償器の伝達関数行列[Kf]を求める。
こうして求められた伝達関数行列[Kf]から、図5及
び図6におけるフィードフォワード補償器34X,34
Y,54X,54Y,54Tの伝達関数(あるいは、伝
達関数行列)KfPX,KfPY,KfMX,KfMY,KfMTを求
める。
【0139】以上のようにして、フィードフォワード補
償器34X,34Y,54X,54Y,54Tが設計さ
れる。
【0140】次に、こうして設計されたH∞補償器36
X,36Y,56X,56Y,56Tとフィードフォワ
ード補償器34X,34Y,54X,54Y,54Tと
が適用された制御系11によるマスクステージMST及
びプレートステージPSTの駆動制御について、H∞補
償器36X,36Y,56X,56Y,56Tの設計時
に無視した高い固有周波数のモードや駆動系のサイドフ
ォースも考慮したシミュレーションを行う。そして、高
い固有周波数のモードやサイドフォースが、制御系11
によるマスクステージMST及びプレートステージPS
Tの駆動制御において、深刻な悪影響を及ぼすことがあ
るか否かを検証する。かかる検証の結果、深刻な悪影響
を及ぼすことがないと判断されたときは、既に得られた
設計結果を採用して、制御系11を構築する。一方、深
刻な悪影響を及ぼすことがあると判断されたときには、
深刻な悪影響を及ぼすことがないと判断される制御系1
1が得られるまで、上記と同様の設計をやり直す。
【0141】以上説明したように、本実施形態の露光装
置によれば、プレートステージPST及びマスクステー
ジMSTの駆動制御を、外乱抑圧性及びロバスト安定性
に優れたH∞補償器及び目標値追従性に優れたフィード
フォワード補償器双方によって行っている。したがっ
て、プレートステージPST及びマスクステージMST
を外乱抑圧性、ロバスト安定性、及び目標値追従性良く
駆動制御することができる。この結果、スループットの
向上とパターンの転写精度の向上とを図ることができ
る。
【0142】また、マスクステージMSTの駆動制御に
おける目標位置を、プレートステージPSTの位置観測
結果に応じて生成するので、プレートステージPSTと
マスクステージMSTとを精度良く同期移動させること
ができる。この結果、マスクMとプレートPとの重ね合
わせ精度の向上を図ることができ、マスクMに形成され
たパターンをプレートPに精度良く転写することができ
る。
【0143】また、フィードフォワード補償器34X,
34Y,54X,54Y,54Tは、擬似微分器により
実質的な微分演算をするので、フィードフォワード補償
器を線形時不変な補償器とすることができる。
【0144】また、H∞補償器36X,36Y,56
X,56Y,56Tを、有限要素法によりモデル化され
た制御対象のモデルに基づいて設計したので、制御対象
の特性を充分に反映した精度の良い数学モデルを作成す
ることができ、当該H∞補償器36X,36Y,56
X,56Y,56Tによって外乱抑圧性及びロバスト安
定性に優れた制御を行うことができる。
【0145】また、H∞補償器36X,36Y,56
X,56Y,56Tの設計時における制御対象モデル化
において、制御対象について有限要素法を用いて第1モ
デルを求め、第1モデルを縮退させ、前記第1モデルよ
りも低自由度の第2モデルを求め、第2モデルに基づい
て運動方程式を導出し、該運動方程式をモード分解し、
状態空間における状態方程式及び出力方程式を導出し、
状態方程式に減衰行列を導入し、更に低自由度の第3モ
デルを求めている。したがって、数学モデルとしての妥
当性を維持しつつ、最終的に得られる数学モデルの次数
を低減できるので、一般的なCPU(またはDSP)を
用いたディジタル制御装置によるH∞補償器を実現可能
な数学モデルを作成することができる。また、制御対象
内部における振動の減衰を考慮できるので、性能を充分
に発揮できるH∞補償器の設計の基礎になる数学モデル
を作成することができる。この結果、簡易な構成で、外
乱抑圧性及びロバスト安定性に優れた制御を行うことが
できる。
【0146】また、減衰行列における剛体モードの固有
値をゼロとしたので、物理的に妥当な数学モデルを得る
ことができる。
【0147】また、H∞補償器36X,36Y,56
X,56Y,56Tの設計において、時間応答シミュレ
ーション結果を参照しつつ、補償性能の評価パラメータ
を決定し、該評価パラメータを使用して、最適な補償器
パラメータを求めるので、外乱抑圧性及びロバスト安定
性に優れた制御系を実現することができる。
【0148】なお、複数のレンズから構成される照明光
学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整を
するとともに、マスクステージMST及びプレートステ
ージPST並びにこれらの駆動装置及び位置検出装置を
露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総
合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより本実
施形態の露光装置を製造することができる。露光装置の
製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンル
ームで行うことが望ましい。
【0149】また、上記実施形態では、プレートステー
ジPSTのθZ方向の駆動制御は行わないこととした
が、この方向に関する駆動制御を行う場合にもH∞補償
器とフィードフォワード補償器との組合せを使用するこ
とができる。
【0150】また、上記の実施形態では、プレートステ
ージPSTに関するプレートステージ制御装置30及び
マスクステージMSTに関するマスクステージ制御装置
の双方に本発明を適用したが、一方のみに本発明を適用
してもよい。
【0151】また、上記の実施形態では、マスクステー
ジMSTをプレートステージPSTの移動に追従するよ
うに駆動制御しているが、マスクステージMSTとプレ
ートステージPSTとを互いに独立に駆動制御すること
も可能である。
【0152】また、上記実施形態では、液晶デバイス製
造用の露光装置に本発明を適用したが、本発明を半導体
デバイス製造用の露光装置に適用可能であるは勿論であ
る。さらに、露光装置以外の装置、例えば検査装置にお
ける試料ステージ装置に本発明のステージ装置を適用す
ることもできる。
【0153】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ステージ装置によれば、移動情報計測装置による計測結
果及び移動情報の目標値に基づくH∞補償信号により駆
動装置を制御すると同時に、移動情報の目標値に基づく
フィードフォワード補償信号により駆動装置を制御する
ことにより、ステージの移動を制御する。したがって、
外乱抑圧性、ロバスト安定性、及び目標値追従性良くス
テージの移動を制御することができる。
【0154】また、本発明のステージ制御装置の設計方
法によれば、モデル化工程において、有限要素法という
優れた手法を仕様して、質量や剛体特性について制御対
象の特性を充分に反映した精度の良い数学モデルを作成
し、補償器設計工程において、モデル化工程で作成され
た数学モデルを使用して、H∞制御理論に基づいて、H
∞補償器を設計する。したがって、現実のステージ装置
において、外乱抑圧性及びロバスト安定性に優れた制御
を行うH∞補償器を設計することができる。
【0155】また、本発明の露光装置によれば、本発明
のステージ装置によって、マスク又は基板の位置制御を
行うので、スループット及び精度を向上して、基板にパ
ターンを転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を概
略的に示す図である。
【図2】図1のマスクステージの駆動及び位置計測に関
連する装置構成を説明するための平面図である。
【図3】図1のプレートステージの駆動及び位置計測に
関連する装置構成を説明するための平面図である。
【図4】図1の制御装置のブロック構成図である。
【図5】図4のプレートステージ制御装置のブロック構
成図である。
【図6】図4のマスクステージ制御装置のブロック構成
図である。
【図7】H∞補償器の設計方法を説明するための図であ
る。
【図8】フィードフォワード補償器の設計方法を説明す
るための図である。
【符号の説明】
M…マスク(第2物体)、MST…マスクステージ(第
2ステージ)、P…プレート(基板、第1物体)、PS
T…プレートステージ(第1ステージ)、15…マスク
駆動機構(第2の駆動装置)、16…プレート駆動機構
(第1の駆動装置)、18…マスク用干渉計(第2の移
動情報計測装置)、25…プレート用干渉計(第1の移
動情報計測装置)、30…プレートステージ制御装置
(第1のステージ制御装置)、34X,34Y…フィー
ドフォワード補償器(第1のフィードフォワード補償器
の一部)、36X,36Y…H∞補償器(第1のH∞補
償器の一部)、50…マスクステージ制御装置(第2の
ステージ制御装置)、54X,54Y,54T…フィー
ドフォワード補償器(第2のフィードフォワード補償器
の一部)、56X,56Y,56T…H∞補償器(第2
のH∞補償器の一部)、58…現在値算出器(第2のH
∞補償器の一部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 光男 千葉県千葉市花見川区花園町2443番地9フ ラワーガーデンI−103号 (72)発明者 藤原 大悟 埼玉県春日部市備後東1丁目21番7−107 号 Fターム(参考) 2H097 BA10 GB00 LA10 LA12 5F046 BA05 CC01 CC02 CC03 CC10 CC16 CC18 DA06 DA07 5H004 GA05 GA07 GA17 GB15 HA07 HB07 KB32 KC08 KC18

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物体を保持して移動可能な第1ステ
    ージと;前記第1ステージを駆動する第1の駆動装置
    と;前記第1ステージの移動情報を計測する第1の移動
    情報計測装置と;前記第1ステージの移動情報の目標値
    に基づく第1のフィードフォワード補償信号と、前記第
    1の移動情報計測装置による計測結果及び前記第1ステ
    ージの移動情報の目標値に基づく第1のH∞補償信号と
    に基づいて、前記第1の駆動装置を制御する第1のステ
    ージ制御装置と;を備えるステージ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のステージ制御装置は、 前記第1ステージの移動情報の目標値に基づいて、前記
    第1のフィードフォワード補償信号を生成する第1のフ
    ィードフォワード補償器と;前記第1の移動情報計測装
    置による計測結果及び前記第1ステージの移動情報の目
    標値に基づいて、前記第1のH∞補償信号を生成する第
    1のH∞補償器と;を備えることを特徴とする請求項1
    に記載のステージ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のフィードフォワード補償器
    は、第1の擬似微分要素を含むことを特徴とする請求項
    2に記載のステージ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のH∞補償器は、有限要素法に
    よりモデル化された制御対象のモデルに基づいて設計さ
    れたものであることを特徴とする請求項2に記載のステ
    ージ装置。
  5. 【請求項5】 第2物体を保持して移動可能な第2ステ
    ージと;前記第2ステージを駆動する第2の駆動装置
    と;前記第2ステージの移動情報を計測する第2の移動
    情報計測装置と;前記第2ステージの移動情報の目標値
    に基づく第2のフィードフォワード補償信号と、前記第
    2の移動情報計測装置による計測結果及び前記第2ステ
    ージの移動情報の目標値に基づく第2のH∞補償信号と
    に基づいて、前記第2の駆動装置を制御する第2のステ
    ージ制御装置と;を更に備えることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一項に記載のステージ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2のステージ制御装置は、 前記第2ステージの移動情報の目標値に基づいて、前記
    第2のフィードフォワード補償信号を生成する第2のフ
    ィードフォワード補償器と;前記第2の移動情報計測装
    置による計測結果及び前記第2ステージの移動情報の目
    標値に基づいて、前記第2のH∞補償信号を生成する第
    2のH∞補償器と;を備えることを特徴とする請求項5
    に記載のステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のフィードフォワード補償器
    は、第2の擬似微分要素を含むことを特徴とする請求項
    6に記載のステージ装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のH∞補償器は、有限要素法に
    よりモデル化された制御対象のモデルに基づいて設計さ
    れたものであることを特徴とする請求項6に記載のステ
    ージ装置。
  9. 【請求項9】 前記第2ステージの移動情報の目標値
    は、前記第1の移動情報計測装置による計測結果に応じ
    て決定されることを特徴とする請求項5〜8のいずれか
    一項に記載のステージ装置。
  10. 【請求項10】 ステージの移動を制御するステージ制
    御装置の設計方法であって、 前記ステージ制御装置の制御対象のモデルを有限要素法
    を使用して求めるモデル化工程と;前記モデルを使用し
    て、H∞補償器を設計する補償器設計工程と;を含むス
    テージ制御装置の設計方法。
  11. 【請求項11】 前記モデル化工程は、 前記制御対象について有限要素法を用いて第1モデルを
    求める第1モデル生成工程と;前記第1モデルを縮退さ
    せ、前記第1モデルよりも低自由度の第2モデルを求め
    る第2モデル生成工程と;前記第2モデルに基づいて運
    動方程式を導出する運動方程式導出工程と;前記運動方
    程式をモード分解し、状態空間における状態方程式及び
    出力方程式を導出する状態方程式導出工程と;前記状態
    方程式に減衰行列を導入する減衰導入工程と;前記減衰
    行列の導入後に、更に低自由度の第3モデルを求める第
    3モデル生成工程と;を含むことを特徴とする請求項1
    0に記載のステージ制御装置の設計方法。
  12. 【請求項12】 前記減衰行列における剛体モードの固
    有値はゼロである、ことを特徴とする請求項11に記載
    のステージ制御装置の設計方法。
  13. 【請求項13】 前記補償器設計工程は、 前記第3モデルを使用して、時間応答シミュレーション
    結果を参照しつつ、補償性能の評価パラメータを決定す
    る評価パラメータ決定工程と;前記評価パラメータを使
    用して、最適な補償器パラメータを求める補償器パラメ
    ータ決定工程と;を含むことを特徴とする請求項11又
    は12に記載のステージ制御装置の設計方法。
  14. 【請求項14】 所定のパターンを基板上に転写する露
    光装置において、 前記第1物体として前記基板を前記第1ステージ上に保
    持する請求項1〜4のいずれか一項に記載のステージ装
    置を備えることを特徴とする露光装置。
  15. 【請求項15】 マスクと基板とを同期移動して、前記
    マスクのパターンを前記基板に転写する露光装置におい
    て、 前記第1物体として前記基板を前記第1ステージ上に保
    持し、前記第2物体として前記マスクを前記第2ステー
    ジ上に保持する請求項5〜9のいずれか一項に記載のス
    テージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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