JP2002072452A - 膜面保護層を有するフォトマスクおよびその製造方法 - Google Patents

膜面保護層を有するフォトマスクおよびその製造方法

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JP2002072452A JP2000262624A JP2000262624A JP2002072452A JP 2002072452 A JP2002072452 A JP 2002072452A JP 2000262624 A JP2000262624 A JP 2000262624A JP 2000262624 A JP2000262624 A JP 2000262624A JP 2002072452 A JP2002072452 A JP 2002072452A
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崇 澁谷
Hirotsugu Yamamoto
博嗣 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性が高く、紫外線透過率の低下がなく、
かつ耐傷つき性および耐磨耗性に優れた乳剤層の膜面保
護層を有するフォトマスクおよびその製造方法の提供。 【解決手段】 基板の表面に乳剤層の膜面を形成してな
るフォトマスク原版の表面に、該乳剤層の膜面の保護層
としてポリシラザンを主成分とする硬化性組成物の透明
硬化物層を積層形成する。該透明硬化物層は含フッ素ポ
リシラザンを含む硬化物層からなることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ精密加工
方法の一つであるフォトファブリケーション加工(Phot
o-Fabrication)に用いられるフォトマスクおよびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】IC用リードフレームやカラーテレビ用
シャドウマスク、高密度プリント配線板、小型歯車、薄
型ディスプレイ(LCD・PDP)の電極や隔壁の形成
などにおけるマイクロ精密加工方法の一つにフォトファ
ブリケーション加工がある。
【0003】このフォトファブリケーション加工には、
フォトエッチング加工(Photo-Etcing)とフォトエレク
トロフォーミング加工(Photo-Electroforming)がある
が、いずれの場合も加工しない部分を耐食性のある被膜
で覆う、マスキング(Masking)工程を経て行われる。
【0004】このマスキング工程は、紫外線に感光性を
有する感光性樹脂を塗布した基板に、所定のパターンが
作画形成されたフォトマスクを重ね、露光、現像、乾燥
を経て行う、いわゆる写真法で行われるのが一般的であ
る。
【0005】このフォトマスクの一つとして、ガラスな
どの基板上にゼラチンに感光剤を分散させた乳剤を塗布
したエマルジョン乾板に、露光装置(フォトプロッター
など)により所定のパターンを描画記録し、その描画さ
れた乾板を、現像、定着、水洗、乾燥、修正、検査の工
程を経て得られるエマルジョンマスクがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記エマルジョンマス
クは、生産性に優れるものの、その乳剤層の膜面はゼラ
チンが主成分であるため柔らかく傷つきやすく、また、
膜面に指紋などの汚れが付着すると除去するのが困難で
あるなどの問題がある。
【0007】上記問題を解決するため、フォトマスクの
乳剤層の膜面に、保護膜として8〜12μm程度のフイ
ルムをラミネートする方法が提案されているが、紫外線
透過率が低下してしまう問題がある。
【0008】また、特開平11−305420号公報に
は、フォトマスクの乳剤層の膜面に保護層を積層形成す
る方法も提案されているが、長時間(18〜72時間)
の加熱硬化工程が必要であるため生産性が低いという問
題がある。
【0009】一方、耐久性に優れたフォトマスク(ハー
ドマスク)としてクロムマスク(膜面がCr)がある
が、コストが高く実用性に欠ける。
【0010】したがって、本発明は、生産性が高く、紫
外線透過率の低下がなく、かつ耐傷つき性および耐磨耗
性に優れた乳剤層の膜面保護層を有するフォトマスクお
よびその製造方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の膜面保護層を有するフォトマスクは、基板
の表面に乳剤層の膜面を形成してなるフォトマスク原版
の表面に、該乳剤層の膜面の保護層としてポリシラザン
を主成分とする硬化性組成物の透明硬化物層を積層形成
したことを特徴とする。
【0012】上記発明によれば、フォトマスク原版の乳
剤層の膜面の表面に、膜面保護層としてポリシラザンを
主成分とする硬化性組成物の透明硬化物層を積層形成す
ることにより、紫外線透過率の低下のない、耐久性に優
れた膜面保護層を有するフォトマスクを提供できる。
【0013】上記発明においては、前記透明硬化物層の
厚さが0.01〜10μmであることが好ましい。この
態様によれば、充分な耐傷つき性および耐磨耗性を有す
る膜面保護層を有するフォトマスクを提供できる。
【0014】また、前記透明硬化物層が含フッ素ポリシ
ラザンを含む硬化物層からなることが好ましい。この態
様によれば、膜面保護層にレジスト液やレジスト硬化物
との剥離性を付与できる。
【0015】本発明のもう一つである膜面保護層を有す
るフォトマスクの製造方法は、基板の表面に感光乳剤層
の膜面を形成してなるエマルジョン乾板にパターンを描
画して現像処理した後、該乳剤層の膜面の表面にポリシ
ラザンを主成分とする硬化性組成物を塗布し、該硬化性
組成物を硬化して膜面保護層を形成することを特徴とす
る。
【0016】上記発明によれば、紫外線透過率の低下の
ない、耐久性に優れた膜面保護層を有するフォトマスク
を効率よく製造できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のフォトマスクとは、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル、アクリル
樹脂、ポリカーボネートなどの透明樹脂やガラスなどの
基板に、硝酸銀系やハロゲン化銀系の感光剤をゼラチン
に分散させた感光乳剤を塗布したエマルジョン乾板を用
いて作製されるエマルジョンマスクを指す。
【0018】本発明で用いられる乳剤層の膜面の保護層
を形成する硬化性組成物はポリシラザンを主成分として
含む。ポリシラザンは(−Si−N−)の単位を2以上
有する重合体であり、この化学式においてケイ素原子
(4価)の残りの2つの結合手、窒素原子(3価)の残
りの1つの結合手には、それぞれ水素原子や有機基(ア
ルキル基など)が結合している。また、上記繰り返し単
位のみからなる鎖状構造の重合体ばかりでなく、上記ケ
イ素原子の残りの2つの結合手の一方または両方と上記
窒素原子の結合手とが結合して環状構造が形成されてい
てもよい。重合体は環状構造のみの繰り返しからなって
いてもよく、一部に環状構造を有する鎖状の重合体であ
ってもよい。
【0019】上記ポリシラザンとしては、実質的に有機
基を含まないポリシラザン(ペルヒドロポリシラザ
ン)、アルコキシ基などの加水分解性基がケイ素原子に
結合したポリシラザン、ケイ素原子にアルキル基などの
有機基が結合しているポリシラザンなどが挙げられる。
特にペルヒドロポリシラザンはその焼成温度の低さおよ
び焼成後の硬化物の緻密さの点で好ましい。なお、ポリ
シラザンが充分に硬化した硬化物は窒素原子をほとんど
含まないシリカとなる。
【0020】さらに、ポリシラザンの一部としてフルオ
ロアルキル基をポリシラザン中に導入した含フッ素ポリ
シラザンを用いることが好ましい。また、含フッ素ポリ
シラザンとは別に、あるいは併用してフルオロシリコー
ン類のようなフッ素系の化合物を使用することもでき
る。含フッ素ポリシラザンの配合割合は、全ポリシラザ
ン成分中0.01〜95質量%が好ましく、1〜90質
量%がより好ましい。フォトマスクを使用する際に膜面
保護層はレジスト液と接触するため、含フッ素ポリシラ
ザンを用いることにより、膜面保護層にレジスト液やレ
ジスト硬化物との剥離性を付与できる。
【0021】ポリシラザンの分子量は数平均分子量で2
00〜5万であるものが好ましい。数平均分子量が20
0未満では焼成しても均一な硬化物が得られにくい。ま
た、数平均分子量が5万超では溶剤に溶解しにくくな
り、粘稠になるおそれがあるため好ましくない。
【0022】上記硬化性組成物は、ポリシラザンを溶解
するための溶剤を含む。溶剤としては脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素、芳香族炭化水素などの炭化水素溶媒、
ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、脂環式エー
テルなどのエーテル類が用いられる。具体的には、ペン
タン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプ
タン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロ
ペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンなどの炭化水素、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、1,2−ジクロロ
エタン、1,1−ジクロロエタン、トリクロロエタン、
テトラクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、エチル
エーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテ
ル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどのエ
ーテル類などが挙げられる。
【0023】これらの溶剤は、ポリシラザンの溶解度や
溶剤の蒸発速度を調節するために複数の種類の溶剤を混
合して用いてもよい。硬化性組成物における溶剤の使用
量は採用される塗工方法およびポリシラザンの構造や平
均分子量などによって異なるが、固形分濃度で0.5〜
80質量%の範囲で調製することが好ましい。
【0024】硬化性組成物は、上記基本成分のほかに必
要に応じて、アクリル系樹脂などの透明な樹脂、重合後
高透明、高硬度の重合体が得られる重合性化合物、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、熱重合防止剤、防汚剤、離型
剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降
防止剤、分散剤、硬化触媒(酸、アルカリおよび塩類)
などを含んでいてもよい。
【0025】硬化性組成物をフォトマスク原版の乳剤層
の膜面の表面に塗布する方法としては、スプレーコート
法、ダイコート法、フローコート法、ロールコート法、
ディップコート法、スピンコート法などが挙げられる。
本発明においては、生産性や表面外観の点からスプレー
コート法またはダイコート法が好ましい。
【0026】また、硬化性組成物を硬化させる方法とし
ては、ポリシラザンの硬化方法として公知の方法を採用
できる。たとえば、低温硬化用の触媒を用いて加熱硬
化する方法、触媒溶液に曝して硬化する方法、空気
中で活性エネルギ線を照射して硬化する方法などが挙げ
られる。
【0027】低温硬化用の触媒を用いて加熱硬化する
方法 ポリシラザンを硬化させてシリカとするためには通常、
焼成と呼ばれる加熱が行われる。本発明のフォトマスク
においては基材に乳剤層があるため、低温(150℃以
下)で焼成してポリシラザンを硬化させることが好まし
い。
【0028】このように低温でポリシラザンを硬化させ
るためには触媒が用いられる。その際、より低温で硬化
できる触媒を用いることが好ましく、使用する触媒の種
類や量により室温での硬化も可能となる。また、焼成を
行う雰囲気としては空気中などの酸素の存在する雰囲気
であることが好ましい。
【0029】上記触媒としては、たとえば、特開平7−
196986号公報に提案されている金、銀、パラジウ
ム、白金、ニッケルなどの金属の微粒子、特開平5−9
3275号公報に提案されているそれらのカルボン酸錯
体、特開平9−31333号公報に記載されているアミ
ン類や酸類が挙げられる。
【0030】上記金属の微粒子の粒径は0.1μmより
小さいことが好ましく、さらに硬化物の透明性を確保す
るためには0.05μmより小さいことが好ましい。ま
た、粒径が小さいほど比表面積が増大して触媒能も増大
するので、触媒性能向上の点からもより小さい粒径の触
媒を使用することが好ましい。
【0031】上記アミン類としては、たとえば、モノア
ルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミ
ン、モノアリールアミン、ジアリールアミン、環状アミ
ンなどが挙げられる。
【0032】上記酸類としては、たとえば、酢酸などの
有機酸や塩酸などの無機酸が挙げられる。
【0033】硬化性組成物に触媒を添加する場合、その
添加量はポリシラザン100質量部に対して0.01〜
10質量部が好ましく、特に0.05〜5質量部が好ま
しい。添加量が0.01質量部未満では充分な触媒効果
が期待できず、10質量部超では触媒どうしの凝集が起
こりやすくなり、透明性を損なうおそれがある。
【0034】触媒溶液に曝して硬化する方法 上記アミン類や酸類を硬化性組成物に予め添加しておく
のではなく、特開平9−31333号公報に提案されて
いるように、触媒溶液、具体的にはアミン水溶液などに
接触させる、またはその蒸気に一定時間曝して硬化させ
る。
【0035】空気中で活性エネルギ線を照射して硬化
する方法 特開平11−181290号公報には、ポリシラザンが
光ラジカル発生剤の存在下、活性エネルギ線の照射によ
り硬化が促進される記載がある。光ラジカル発生剤や活
性エネルギ線の照射条件を最適化することにより、上記
触媒を含まない場合でも、活性エネルギ線を照射するこ
とにより硬化性組成物を硬化できる。
【0036】硬化性組成物を硬化させる活性エネルギ線
としては特に限定されず、紫外線、電子線やその他の活
性エネルギ線を使用できるが、紫外線が好ましい。紫外
線源としては、キセノンランプ、パルスキセノンラン
プ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハ
ライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ
などを使用できる。
【0037】本発明において、上記硬化性組成物の透明
硬化物層、すなわち膜面保護層の厚さは0.01〜10
μmが好ましく、0.05〜3μmがより好ましい。膜
面保護層の厚さが10μm超では、耐傷つき性などの表
面特性のそれ以上の向上が期待できないうえ、層が脆く
なりフォトマスクのわずかな変形によってもこの層にク
ラックなどが生じやすくなる。また、0.01μm未満
では、膜面保護層の耐傷つき性や耐摩耗性が充分発現で
きないおそれがある。
【0038】なお、乳剤層と膜面保護層との間には、熱
可塑性アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂の層や接着剤層
などの他の合成樹脂からなる第2の層が存在していても
よい。また、膜面保護層は種類の異なる2層以上の透明
硬化物からなっていてもよい。
【0039】図1には、本発明の膜面保護層を有するフ
ォトマスクの一例が示されている。このフォトマスク1
は、基板2の表面に乳剤層3の膜面が形成されたフォト
マスク原版の表面に、膜面保護層4が積層形成されてい
る。
【0040】本発明の膜面保護層を有するフォトマスク
は、たとえば以下のようにして製造できる。
【0041】1.露光装置用データの作成 所定のパターン(図形)を基に、CADシステムにより
露光装置(フォトプロッターなど)用データを作成す
る。
【0042】2.パターンの描画 基板の表面に感光乳剤層の膜面を形成してなるエマルジ
ョン乾板に、上記露光装置用データに基づいてプロッタ
ーでパターン(図形)を描画する。
【0043】3.パターンの現像 描画したエマルジョン乾板を、常法にしたがい、現像、
定着、水洗、乾燥して現像処理を行う。
【0044】4.検査・修正 測長機などにより現像したパターンの検査を行い、適宜
修正してフォトマスク原版を得る。
【0045】5.膜面保護層の形成 フォトマスク原版の乳剤層の膜面の表面に、上記硬化性
組成物を均一に塗布し、乾燥させて該硬化性組成物に含
まれる溶剤を除いた後、硬化させて膜面保護層を形成す
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例(例1〜5)、比較例
(例6)に基づき説明するが、本発明はこれらに限定さ
れない。なお、各例で得られたサンプルについての物性
の測定および評価は以下に示す方法で行い、その結果を
表1に示した。また、各例においては、フォトマスク原
版として、ガラス基板の表面に感光乳剤層の膜面を形成
したエマルジョン乾板に、露光装置で所定のパターンを
露光し、現像処理後、パターンの確認作業を行ったもの
を用いた。
【0047】[耐傷つき性(スチールウール試験)]ス
チールウール#0000を用いて傷つき性試験を行っ
た。
【0048】[密着性]JIS−K5400の碁盤目法
に準拠して行った。被膜が剥離せずに残存した碁盤目の
数(m)をm/100で表す。
【0049】[365nm透過率]波長365nm透過
性を、紫外可視分光器を用いて測定した。
【0050】[例1]低温硬化性のペルヒドロポリシラ
ザンのキシレン溶液(固形分20質量%、東燃社製、商
品名「L110」)を、フォトマスク原版にスプレーコ
ート法により塗工(ウェット厚さ6μm)し、90℃の
オーブンで5分間乾燥を行った後、120℃のオーブン
で30分間硬化を行い、膜面保護層(厚さ1.2μm)
を形成して、サンプルを得た。
【0051】[例2]低温硬化性のペルヒドロポリシラ
ザンのキシレン溶液(固形分20質量%、東燃社製、商
品名「D110」)を、フォトマスク原版にスプレーコ
ート法により塗工(ウェット厚さ6μm)し、90℃の
オーブンで5分間乾燥を行った後、120℃のオーブン
で30分間硬化を行い、膜面保護層(厚さ1.2μm)
を形成して、サンプルを得た。
【0052】[例3]低温硬化性の含フッ素ペルヒドロ
ポリシラザンのキシレン溶液(固形分20質量%、東燃
社製、商品名「FPSZ」)を、フォトマスク原版にス
プレーコート法により塗工(ウェット厚さ6μm)し、
90℃のオーブンで5分間乾燥を行った後、120℃の
オーブンで30分間硬化を行い、膜面保護層(厚さ1.
2μm)を形成して、サンプルを得た。
【0053】[例4]低温硬化性のアルキル基を含有し
ているポリシラザンのキシレン溶液(固形分20質量
%、東燃社製、商品名「L710」)を、フォトマスク
原版にスプレーコート法により塗工(ウェット厚さ6μ
m)し、90℃のオーブンで5分間乾燥を行った後、1
20℃のオーブンで30分間硬化を行い、膜面保護層
(厚さ1.2μm)を形成して、サンプルを得た。
【0054】[例5]ペルヒドロポリシラザンのキシレ
ン溶液(固形分20質量%、東燃社製、商品名「V11
0」)を、フォトマスク原版にスプレーコート法により
塗工(ウェット厚さ6μm)し、90℃のオーブンで5
分間乾燥を行った後、25℃に保たれた3%トリエチル
アミン水溶液の浴の上に3分間保持して硬化を行い、膜
面保護層(厚さ1.2μm)を形成して、サンプルを得
た。
【0055】[例6]膜面保護層を形成していないフォ
トマスク原版をそのままサンプルとして用いた。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、乳剤層の膜面の表面に
ポリシラザンを主成分とする硬化性組成物の透明硬化物
層を積層形成することにより、紫外線透過率の低下がな
く、耐傷つき性および耐磨耗性に優れた膜面保護層を有
するフォトマスクを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフォトマスクの一部断面を表す模式
図である。
【符号の説明】
1.フォトマスク 2.基板 3.乳剤層 4.膜面保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に乳剤層の膜面を形成してな
    るフォトマスク原版の表面に、該乳剤層の膜面の保護層
    としてポリシラザンを主成分とする硬化性組成物の透明
    硬化物層を積層形成したことを特徴とする膜面保護層を
    有するフォトマスク。
  2. 【請求項2】 前記透明硬化物層の厚さが0.01〜1
    0μmである、請求項1に記載の膜面保護層を有するフ
    ォトマスク。
  3. 【請求項3】 前記透明硬化物層が含フッ素ポリシラザ
    ンを含む硬化物層からなる、請求項1または2に記載の
    膜面保護層を有するフォトマスク。
  4. 【請求項4】 基板の表面に感光乳剤層の膜面を形成し
    てなるエマルジョン乾板にパターンを描画して現像処理
    した後、該乳剤層の膜面の表面にポリシラザンを主成分
    とする硬化性組成物を塗布し、該硬化性組成物を硬化し
    て膜面保護層を形成することを特徴とする膜面保護層を
    有するフォトマスクの製造方法。
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