JP2002070043A - 擬岩用コンクリート型枠および擬岩構造物の構築方法 - Google Patents

擬岩用コンクリート型枠および擬岩構造物の構築方法

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JP2002070043A JP2000269045A JP2000269045A JP2002070043A JP 2002070043 A JP2002070043 A JP 2002070043A JP 2000269045 A JP2000269045 A JP 2000269045A JP 2000269045 A JP2000269045 A JP 2000269045A JP 2002070043 A JP2002070043 A JP 2002070043A
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Tsutomu Irihara
勉 入原
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Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp
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S I SANGYO KK
Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が岩状に成形された堰堤、護岸、土留壁
などの擬岩構造物を構築するためのコンクリート型枠で
あって、天然岩の岩肌を精密に再現可能な成形面を備
え、かつ、極めて軽量で施工性に優れた擬岩用コンクリ
ート型枠、および、当該型枠を使用した擬岩構造物の構
築方法を提供する。 【解決手段】 擬岩用コンクリート型枠(S)は、表面
が岩状に成形された擬岩構造物を構築するための型枠で
あり、発泡樹脂から成る芯材層(1)と非発泡樹脂から
成る被覆層(2)の2層構造を備えている。そして、成
形面を構成する被覆層(2)の表面には、天然岩の岩肌
が転写されている。また、擬岩構造物の構築方法は、予
め構築された構造躯体の意匠面側に擬岩用コンクリート
型枠を設置するか、または、全体の型枠の意匠面側に擬
岩用コンクリート型枠を配置し、型枠内にコンクリート
を打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擬岩用コンクリー
ト型枠および擬岩構造物の構築方法に関するものであ
り、詳しくは、表面が岩状に成形された堰堤、護岸、土
留壁などの擬岩構造物を構築するためのコンクリート型
枠であって、天然岩の岩肌を精密に再現可能な成形面
(型面)を備え、かつ、極めて軽量で施工性に優れ、し
かも、複数回の使用に耐え得る擬岩用コンクリート型
枠、および、当該型枠を使用した擬岩構造物の構築方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】砂防用の堰堤、河川や港湾の護岸、土留
壁などにおいては、出来る限り景観を損なうことのない
様に、表面を擬岩に成形する施工が種々検討されてい
る。これら擬岩構造物は、例えば、予め表面に岩肌が形
成された擬岩パネル、すなわち、金属薄板の表面にセメ
ントを吹き付けて成り且つセメント表面が岩肌状の意匠
面に造形された擬岩パネル、あるいは、繊維などで補強
され且つ表面が岩肌状の意匠面に造形された薄肉のコン
クリート(モルタル)製の擬岩パネルを固定型枠(捨型
枠)として使用し、内部にコンクリートを打設すること
により構築される。また、昨今は、構造躯体の表面に更
にコンクリートを打設し、かつ、その際に、成形面(型
面)が予め岩肌状に造形された発泡スチロール製の軽量
な型枠を使用することにより、構築物表面に岩状の模様
を形成する施工も検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の様な
擬岩パネルによる施工は、実際の岩肌に比較的近似した
岩肌を形成できる反面、斯かる擬岩パネルは、構造上、
極めて重量が大きく、搬送に難点がある他、実際、重機
を使用して施工しなければならず、山間地などの足場を
確保し難い場所では適用し難い。しかも、上記の施工に
おいては、新たな構造物を構築する場合でも、予め構造
躯体を構築した後に擬岩パネルを適用するため、構造躯
体を含めると、2度に渡ってコンクリートを打設する必
要があり、工期が一層長くなる。
【0004】他方、発泡スチロール製の型枠は、その成
形面(型面)において岩肌を忠実に再現するのが困難で
あり、構築物において自然の岩肌に近い意匠面を得るこ
とができない。更に、発泡スチロールの型枠は、施工中
に破損し易く、また、破損し易いために1回しか使用で
きないと言う問題がある。しかも、型開時に散乱した
り、容易に廃棄処理できない等、後処理にも難点があ
る。
【0005】本発明は、上記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、表面が岩状に成形された堰堤、護
岸、土留壁などの擬岩構造物を構築するためのコンクリ
ート型枠であって、天然岩の岩肌を精密に再現可能な成
形面(型面)を備え、かつ、極めて軽量で施工性に優
れ、しかも、複数回の使用に耐え得る擬岩用コンクリー
ト型枠、および、当該型枠を使用した擬岩構造物の構築
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の擬岩用コンクリート型枠は、表面が岩状に
成形された擬岩構造物を構築するための擬岩用コンクリ
ート型枠であって、発泡樹脂から成る芯材層と非発泡樹
脂から成る被覆層の2層構造を備え、かつ、成形面を構
成する前記被覆層の表面には、天然岩の岩肌が転写され
ていることを特徴とする。
【0007】すなわち、上記の擬岩用コンクリート型枠
において、特定の樹脂によって構成された芯材層および
被覆層の2層構造は、軽量で且つ高い耐衝撃性を発揮す
る。また、非発泡樹脂の被覆層の表面に天然岩の岩肌を
転写した構造は、樹脂の柔軟性により、彫込みの深さに
拘わらず容易に脱型でき、そして、自然に一層近似した
岩肌を再現する。
【0008】また、本発明に係る擬岩構造物の構築方法
は、上記の擬岩用コンクリート型枠を使用した擬岩構造
物の構築方法であって、予め構築された構造躯体に擬岩
構造物を構築する第1の態様、および、構造躯体と共に
擬岩構造物を構築する第2の態様の2つの態様に適用で
きる。上記の第1の態様においては、予め構築された構
造躯体の意匠面側に前記擬岩用コンクリート型枠を設置
した後、構造躯体と擬岩用コンクリート型枠との間にコ
ンクリートを打設することを特徴とする。また、上記の
第2の態様においては、少なくとも意匠面側に前記擬岩
用コンクリート型枠を配置することにより、全体の型枠
を施工した後、当該型枠内にコンクリートを打設するこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明に係る擬岩用コンクリー
ト型枠の層構造ならび擬岩構造物の構築方法を示す縦断
面図である。図2〜図4は、本発明に係る擬岩用コンク
リート型枠の製造方法の一例を示す工程図である。以
下、実施形態の説明においては、擬岩用コンクリート型
枠を「コンクリート型枠」と略記する。
【0010】先ず、本発明のコンクリート型枠について
説明する。本発明のコンクリート型枠は、表面が岩状に
成形された擬岩構造物を構築するためのコンクリート型
枠であり、一例を図1中に符号(S)で示す。本発明に
おいて、擬岩構造物とは、表面に岩肌状の意匠面を備え
た堰堤、護岸、土留壁あるいは人工岩などの各種の構造
物を言い、擬岩構造物における岩肌状の意匠面は、景観
の保護や演出効果を目的として成形される。
【0011】図1に示す様に、コンクリート型枠(S)
は、発泡樹脂から成る芯材層(1)と非発泡樹脂から成
る被覆層(2)の2層構造を備えている。すなわち、芯
材層(1)は、コンクリート型枠(S)の全体の軽量化
を図るために発泡樹脂によって構成されている。また、
被覆層(2)は、コンクリート型枠(S)の全体の強度
を維持し、かつ、コンクリートを成形するための成形面
を形成するための言わばスキン層であり、非発泡樹脂に
よって構成されている。
【0012】芯材層(1)及び被覆層(2)を構成する
合成樹脂としては、異なる種類の樹脂であってもよい
が、相互の接着性などの観点から、通常は同種の合成樹
脂とされる。これらの合成樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂および其の
共重合体の他、ポリ塩化ビニルなどの各種の熱可塑性樹
脂、不飽和ポリエステル等の各種の熱硬化性樹脂などの
種々の樹脂が挙げられるが、芯材層(1)における発泡
性、ならびに、被覆層(2)における強度と岩肌の再現
性などの観点から、好ましくは、芯材層(1)としては
発泡ウレタン樹脂が使用され、被覆層(2)としてはウ
レタン樹脂が使用される。
【0013】また、芯材層(1)は、後述するコンクリ
ート型枠(S)の製造工程において公知の発泡剤を使用
して発泡形成され、その発泡倍率は、5〜50程度であ
る。なお、上記の合成樹脂は、タルク、ガラス繊維など
のフィラー、着色剤やその他の添加剤を含有していても
よい。
【0014】コンクリート型枠(S)の成形面、すなわ
ち、擬岩構造物の表面(意匠面)を形成するための型面
は、擬岩構造物の表面(意匠面)の凹凸や傾斜などの設
計条件に応じて適宜の形態に設定でき、また、コンクリ
ート型枠(S)の大きさも適宜に設定できるが、取扱性
を考慮すると、例えば、コンクリート型枠(S)の縦横
の寸法は600〜1000cm×600〜2000cm
程度、平均的な厚さは20〜100cm程度とされる。
また、被覆層(2)の厚さは、軽量性を確保でき且つ打
設したコンクリートの側圧に耐え得る強度を維持するた
め、1〜10cm程度とされる。
【0015】更に、コンクリート型枠(S)の好ましい
態様においては、繰り返しの使用に耐え得る被覆層
(2)の強度を発現するため、少なくとも上記の成形面
を構成する被覆層(2)には、補強用の網状体(3)が
埋設されている。網状体(3)としては、通常、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の樹脂製ネッ
ト又は金属製ネットが使用される。
【0016】本発明のコンクリート型枠(S)は、擬岩
構造物において自然の岩肌に極めて近似した意匠面を実
現するため、成形面を構成する被覆層(2)の表面に
は、天然岩の岩肌が転写されている。すなわち、被覆層
(2)の表面(図1に示すコンクリート型枠(S)の左
側の表面)は、手彫などによる造形面ではなく、天然岩
の表面を実際に転写した成形面に構成されている。
【0017】コンクリート型枠(S)における上記2層
構造および岩肌が転写された被覆層(2)は、次の様な
工程を経て作製される。すなわち、コンクリート型枠
(S)は、図2〜図4に示す様な製造方法によって製造
され、斯かる製造方法は、概ね、天然岩の岩肌を写取る
第1工程、天然岩の岩肌を転写するための母型を作製す
る第2工程、母型からコンクリート型枠(S)を作製す
る第3工程の3工程から成る。
【0018】第1工程においては、図2(a)に示す様
に、天然岩に転写用の型取り材(6)を貼付し、天然岩
の岩肌を写取る。岩肌を写取る場合、微細な凹凸に倣っ
て岩肌に型取り材(6)を密着させ、しかも、岩肌から
簡単に型取り材(6)を剥離できることが重要である。
斯かる観点からすると、型取り材(6)としては、シリ
コンゴム(以下、符号(6)で示す。)が好適である。
シリコンゴム(6)は、岩肌に吹き付けて簡単に付着さ
せることが出来、そして、簡単に剥離させることが出来
るため、環境に残留する虞のある離型剤などを使用する
必要がない。
【0019】第2工程においては、図2(b)に示す様
に、天然岩の岩肌を転写するための型取り用のコンクリ
ート製の母型を作製する。母型の作製においては、コン
パネ等で箱状に枠組みされ且つ内法寸法をコンクリート
型枠(S)の縦横の寸法と同等に設定された型枠(7)
にコンクリート(8)を流し込んだ後、その表面に上記
シリコンゴム(6)を押し付けることにより、コンクリ
ート(8)の表面に岩肌を転写する。
【0020】第3工程においては、図3(c)〜図4
(h)に示す様に、上記の母型にウレタン樹脂および発
泡ウレタン樹脂を装填し、コンクリート型枠(S)を作
製する。第3工程においては、図3(c)に示す様に、
先ず、母型のコンクリート(8)の表面および型枠
(7)の内面に対し、成形面および外周面の被覆層
(2)を構成するウレタン樹脂(2a)を吹き付け等に
よって塗布する。その際、被覆層(2)の設計厚さの約
40〜70%に相当する厚さで塗布する。
【0021】次いで、図3(d)に示す様に、コンクリ
ート(8)の表面ならびに型枠(7)の内面のウレタン
樹脂(2a)に対し、上記の様な網状体(3)を貼り付
ける。そして、図3(e)に示す様に、貼り付けた網状
体(3)の表面、すなわち、母型の内側面にに対し、吹
き付け等によって更にウレタン樹脂を塗布し、先に塗布
したウレタン樹脂(2a)と一体化させる。
【0022】続いて、図4(f)に示す様に、芯材層
(1)を構成する発泡ウレタン樹脂(1c)をウレタン
樹脂(2a)の内側に充填する。発泡ウレタン樹脂(1
c)は、通常、発泡剤と共にウレタン樹脂を充填して現
場発泡させる。その際、適度に発泡させた時点で上面を
平坦化しておく。そして、図4(g)に示す様に、発泡
ウレタン樹脂(1c)の平坦化した表面に上記と同様の
網状体(3)を背面補強材として張り付ける。
【0023】表面に網状体(3)を貼り付けた後は、図
4(h)に示す様に、背面側の被覆層(2)を構成する
ウレタン樹脂(2b)を網状体(3)の上から塗布し、
先に塗布したウレタン樹脂(2a)と共にウレタン樹脂
(2b)を十分に硬化させ、そして、型枠(7)の少な
くとも側面部を型開することにより、コンクリート型枠
(S)を得る。上記の様な製造方法によれば、天然の岩
肌が忠実に転写された成形面を有するコンクリート型枠
(S)を容易に製造できる。しかも、母型を繰り返して
利用することにより、多数のコンクリート型枠(S)を
低コストで製造できる。
【0024】次に、上記のコンクリート型枠(S)を使
用した本発明に係る擬岩構造物の構築方法について説明
する。本発明に係る擬岩構造物の構築方法としては、予
め構築された構造躯体に擬岩構造物を構築する第1の態
様、ならびに、構造躯体と共に擬岩構造物を構築する第
2の態様の2つの態様が挙げられる。
【0025】第1の態様に係る構築方法は、既設の構造
躯体の表面に擬岩を構成する場合、または、構造躯体と
別個に当該構造躯体の表面に擬岩を構成する場合に適用
される構築方法である。具体的には、図1に示す様に、
例えば、既に構築された堰堤や護岸等の構造躯体(9)
の表面に擬岩を構成する。斯かる施工においては、先
ず、セパレータ(4)を所定のピッチで配列することに
より、構造躯体(9)の表面側(意匠面側)に上記コン
クリート型枠(S)を一定間隔を設けて立て込む。な
お、側面側は、通常のコンクリート型枠を立て込む。
【0026】セパレータ(4)としては、一般的に使用
される一部埋設型のセパレータ、すなわち、埋設用と引
抜用の2本の鋼線をターンバックル(連結部材)(4
1)によって接続した構造のセパレータが使用される。
そして、上記コンクリート型枠(S)の設置において
は、セパレータ(4)の埋設用の鋼線の基端を構造躯体
(9)の表面にアンカー固定し、引抜用の鋼線の先端側
をコンクリート型枠(S)に挿通して固定する。その
際、ターンバックル(41)の締込みによって構造躯体
(9)とコンクリート型枠(S)の離間距離を調整す
る。また、引抜用の鋼線には、打設するコンクリートの
付着を防止するため、ホース状の被覆材(42)を取り
付けておく。
【0027】上記の様に、構造躯体(9)の意匠面側に
コンクリート型枠(S)を設置した後は、通常通り、構
造躯体(9)とコンクリート型枠(S)との間にコンク
リート(5)を打設する。そして、打設したコンクリー
ト(5)を硬化させた後、セパレータ(4)の引抜用の
鋼線を回動させてコンクリート(5)から引き抜き、コ
ンクリート型枠(S)を取り外す。なお、通常は、構築
物の規模に応じて複数のコンクリート型枠(S)を使用
するが、コンクリート型枠(S)の相互の繋ぎ目に相当
する部位、および、コンクリート(5)の表面に開口し
た被覆材(42)の先端はモルタルによって塞ぐ。
【0028】また、図示を省略するが、第2の態様に係
る構築方法は、堰堤や護岸等の構造躯体を新規に構築す
る場合に適用される構築方法であり、斯かる施工におい
ては、構造躯体の設計に応じて通常の施工と同様にコン
クリート型枠を立て込む。その際、少なくとも意匠面側
に上記コンクリート型枠(S)を配置することにより、
全体の型枠を施工した後、当該型枠内にコンクリートを
打設する。型枠の立込におけるセパレータの使用方法、
コンクリート型枠(S)の型開操作、コンクリート型枠
(S)の相互の繋ぎ目などの補完方法などは、第1の態
様におけるのと同様である。
【0029】更に、各態様の構築方法において、擬岩構
造物の表面、すなわち、コンクリート(5)の表面への
着色は、擬岩構造物を構築後に塗装する方法の他、コン
クリート型枠(S)の上記の成形面に顔料などの着色剤
を予め付着させて転写する方法、打設するコンクリート
に着色剤を添加する方法などが挙げられる。
【0030】上記の様に施工される本発明のコンクリー
ト型枠(S)において、特定の樹脂によって構成された
芯材層(1)及び被覆層(2)の2層構造は、軽量で且
つ高い耐衝撃性を発揮する。例えば、本発明のコンクリ
ート型枠(S)は、1800cm(縦)×1800cm
(横)×50cm(平均厚さ)の寸法に製造された場
合、重量は凡そ40kgであり、山間地などの足場を確
保し難い場所でも容易に施工できる。しかも、打設した
コンクリートによる側圧を十分に受け止めることが出
来、かつ、施工中の破損を一層低減できる。従って、本
発明のコンクリート型枠(S)は、型開時に破片が散乱
することもなく、繰り返して使用することも出来る。
【0031】そして、本発明のコンクリート型枠(S)
において、成形面を構成する非発泡樹脂の被覆層(2)
の表面に天然岩の岩肌を転写した構造は、樹脂の柔軟性
により、彫込みの深さに拘わらず容易に脱型でき、そし
て、構築される擬岩構造物の意匠面において天然に一層
近似した岩肌を再現する。換言すれば、本発明のコンク
リート型枠(S)を使用して擬岩構造物を構築した場合
には、擬岩構造物において天然の岩肌に極めて近似した
意匠面を構成できる。
【0032】また、コンクリート型枠(S)を使用した
上記の様な本発明の構築方法によれば、コンクリート型
枠(S)が軽量であり、簡単に取り扱うことが出来るた
め、山間地などの足場を確保し難い場所でも容易に擬岩
構造物を構築できる。従って、工期を短縮でき且つ工費
を低減できる。特に、第2の態様に係る構築方法を新た
な構造物に適用した場合には、通常のコンクリート構造
物と同様に1回のコンクリートの打設だけで擬岩構造物
を構築できるため、大幅に工期を短縮でき、工費を一層
低減できる。また、上記の様に、コンクリート型枠
(S)の破損が少なく、型開時に破片が散乱することが
ないため、自然環境に対する悪影響を防止できる。そし
て、本発明の構築方法によれば、構築する擬岩構造物に
おいて天然の岩肌に極めて近似した意匠面を構成でき
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の擬岩用コンクリート型枠によれ
ば、特定の樹脂にから成る2層構造によって軽量性と耐
衝撃性を高め得るため、足場を確保し難い場所でも容易
に施工でき、しかも、打設したコンクリートによる側圧
を十分に受け止めることが出来、施工中の破損を一層低
減できるため、繰り返して使用することが出来る。そし
て、非発泡樹脂の被覆層の表面に天然岩の岩肌を転写し
た構造により、彫込みの深さに拘わらず容易に脱型で
き、擬岩構造物において天然の岩肌に極めて近似した意
匠面を構成できる。
【0034】また、本発明の擬岩構造物の構築方法によ
れば、コンクリート型枠が軽量で簡単に取り扱うことが
出来るため、足場を確保し難い場所でも容易に擬岩構造
物を構築できる。殊に、第2の態様に係る構築方法を新
たな構造物に適用した場合には、1回のコンクリートの
打設だけで擬岩構造物を構築できるため、大幅に工期を
短縮でき、工費を一層低減できる。しかも、本発明の擬
岩構造物の構築方法によれば、コンクリート型枠の破損
が少なく、型開時に破片が散乱することがないため、自
然環境に対する悪影響を防止できる。そして、構築する
擬岩構造物において天然の岩肌に極めて近似した意匠面
を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る擬岩用コンクリート型枠の層構造
ならび擬岩構造物の構築方法を示す縦断面図
【図2】本発明に係る擬岩用コンクリート型枠の製造方
法の一例を示す工程図
【図3】本発明に係る擬岩用コンクリート型枠の製造方
法の一例を示す工程図
【図4】本発明に係る擬岩用コンクリート型枠の製造方
法の一例を示す工程図
【符号の説明】
1 :芯材層 2 :被覆層 3 :網状体 4 :セパレータ 5 :コンクリート 6 :型取り材(シリコンゴム) 8 :コンクリート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が岩状に成形された擬岩構造物を構
    築するための擬岩用コンクリート型枠であって、発泡樹
    脂から成る芯材層と非発泡樹脂から成る被覆層の2層構
    造を備え、かつ、成形面を構成する前記被覆層の表面に
    は、天然岩の岩肌が転写されていることを特徴とする擬
    岩用コンクリート型枠。
  2. 【請求項2】 成形面を構成する被覆層に補強用の網状
    体が埋設されている請求項1に記載の擬岩用コンクリー
    ト型枠。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の擬岩用コンクリ
    ート型枠を使用した擬岩構造物の構築方法であって、予
    め構築された構造躯体の意匠面側に前記擬岩用コンクリ
    ート型枠を設置した後、構造躯体と擬岩用コンクリート
    型枠との間にコンクリートを打設することを特徴とする
    擬岩構造物の構築方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の擬岩用コンクリ
    ート型枠を使用した擬岩構造物の構築方法であって、少
    なくとも意匠面側に前記擬岩用コンクリート型枠を配置
    することにより、全体の型枠を施工した後、当該型枠内
    にコンクリートを打設することを特徴とする擬岩構造物
    の構築方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005256309A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Jfe Steel Kk 鋼製護岸構造物、鋼製護岸構造物の修復方法
KR101363978B1 (ko) * 2012-05-22 2014-03-18 정광배 사면 보강용 암벽조경물의 시공방법

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