JP2002069236A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2002069236A JP2000266038A JP2000266038A JP2002069236A JP 2002069236 A JP2002069236 A JP 2002069236A JP 2000266038 A JP2000266038 A JP 2000266038A JP 2000266038 A JP2000266038 A JP 2000266038A JP 2002069236 A JP2002069236 A JP 2002069236A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TBR(トラック、バス用)等の更生タイヤ
製造時に必要となる、更生トレッドゴムと更生台タイヤ
を接合するクッションゴムなどに好適なゴム組成物及び
このゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 ゴム成分100重量部に対し、チウラム
類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群か
ら選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量
部〜1.0重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチ
レン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部
〜2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TBR(トラッ
ク、バス用)等の更生タイヤ製造時に必要となる、更生
トレッドゴムと更生台タイヤを接合するクッションゴム
などに好適なゴム組成物及びこのゴム組成物を用いた空
気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来におけるTBRの更生タイヤ製造に
おいては、摩耗して一次寿命を終えたタイヤ(以下、
「台タイヤ」という)のトレッド面をバフし、この上
に、予め加硫された更生トレッドゴム部(=プレキュア
トレッド)を貼りつける方法が代表的なものの1つとし
て知られている。この方法は、コールド(COLD)方
式又はプレキュア方式等の名称で呼ばれ、台タイヤに未
加硫のトレッドゴムをのせてモールド加硫するホット
(HOT)方式と区別されている。
【0003】上記COLD方式では、台タイヤとプレキ
ュアトレッドを接着するために、未加硫のクッションゴ
ムが、まず台タイヤに貼られ、更に、その上にプレキュ
アトレッドを貼り付けた上で、加硫缶で110〜140
℃、2時間〜3時間加熱する方式が一般的である。この
方式に用いられるクッションゴムは、台タイヤのバフ目
に流れ込み、接着面を平滑化し、台タイヤとプレキュア
トレッド双方と共加硫することによって、プレキュアト
レッドと台タイヤの接着性を確保する機能を有するもの
である。従って、クッションゴムは、台タイヤとプレキ
ュアトレッドに挟まれた位置、即ち、応力が集中する部
位にあり、実際の更生タイヤ使用時には、この部分の接
着性・抗破壊性が更生タイヤの耐久性(プレキュアトレ
ッドが台タイヤから剥離しないこと)の要となるもので
ある。よって、クッションゴムは、台タイヤの表層ゴム
および、プレキュアトレッドゴムと同等以上の抗破壊性
(=TB)を有していなければならないものである。
【0004】一方、ゴムの加硫速度を上げると、TBは
低下する背反関係がクッションゴムに限らず、一般のゴ
ム組成物の配合にあるため、高いTB値を確保、即ち、
更生タイヤの耐久性を確保するためには、加硫速度は上
げることができない制約がある。そのため、COLD方
式での更生では、加硫缶での加硫に110〜140℃で
2〜3時間を必要とせざるを得ないのが現状である。こ
れまで、加硫速度を上げる(早める)配合手段として
は、硫黄や加硫促進剤の量を増やすことこと、あるい
は、加硫促進剤として、ジチオカルバミン系などのいわ
ゆる超促進剤などを活用する方法が通常用いられてい
る。
【0005】しかしながら、これらは、いずれも最終的
に形成される網目密度を高め、網目形態もモノサルファ
ィド比率が高くなることにより硬くてもろい、即ち、モ
ジュラスは高いが、TBは低い物理特性になるものであ
った。従って、上記従来の加硫速度向上配合では、更生
クッションゴムに求められる抗破壊性(高TB)確保は
困難となる課題を有しているものであった。この抗破壊
性が必要レベル以上ないと、トレッド部へのインパクト
入力(タイヤの縁石乗上げなど)時に、クッションゴム
部の応力集中が増すなどの課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、クッションゴムの配合組成を改良することによっ
て、TB(抗破壊性)を低下させることなく、ゴムの加
硫速度を2倍以上に上げて、更生タイヤ等のタイヤの耐
久性と生産性の両立化を図ることができるゴム組成物な
どを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の課題等について、鋭意検討した結果、加硫速度を上
げても、網目密度を上げないようにする配合技術とし
て、ゴム成分に対して、特定の加硫促進成分と特定の架
橋成分とを各特定量組み合わせることにより、上記目的
のゴム組成物などが得られることを見い出し、本発明を
完成するに至ったのである。すなわち、本発明は、次の
(1)〜(7)に存する。 (1) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及
びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択され
た化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0
重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチレン−ジチ
オ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部〜2.0重
量部配合したことを特徴とするゴム組成物。 (2) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及
びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択され
た化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0
重量部配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジド類化合物
及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択
された化合物のうち少なくとも1つを0.5重量部〜
2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。 (3) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及
びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択され
た化合物のうち少なくとも1つを0.3重量部〜0.6
重量部配合する上記(1)又は(2)記載のゴム組成物。 (4) ゴム成分100重量部に対し、更に、アミン系加硫
促進剤をゴム成分重量に対して0.1重量%〜0.6重
量%配合する上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のゴム
組成物。 (5) 1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・
2水和物をゴム成分100重量部に対し、0.5重量部
〜1.0重量部配合する上記(1)、(3)〜(4)のいずれか
一つに記載のゴム組成物。 (6) ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒド
ラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち
少なくとも1つをゴム成分100重量部に対し、0.5
重量部〜1.0重量部配合する上記(2)〜(4)のいずれか
一つに記載のゴム組成物。 (7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のゴム組成物を
更生用タイヤのクッションゴムに用いたことを特徴とす
る空気入りタイヤ。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明のゴム組成物は、第1発明とし
て、ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及
びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択され
た化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0
重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチレン−ジチ
オ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部〜2.0重
量部配合したことを特徴とするものであり、第2発明と
して、ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物
及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択さ
れた化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.
0重量部配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジド類化合
物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選
択された化合物のうち少なくとも1つを0.5重量部〜
2.0重量部配合したことを特徴とするものである。
【0009】本発明の第1及び第2発明に用いるチウラ
ム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物は、加硫促
進成分として用いるものである。チウラム類化合物とし
ては、下記式(I)で表される化合物などが挙げられ
る。
【化1】 具体的には、テトラベンジルチウラムジスルフィド(T
BzTD)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TM
TD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TET
D)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)
などが挙げられる。
【0010】ジチオカルバミン酸塩化合物としては、下
記式(II)で表される化合物などが挙げられる。
【化2】 具体的には、ジンクジベンジルジチオカルバメイト(Z
TC)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジ
エチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZEDC)など挙げら
れる。これらのチウラム類化合物及びジチオカルバミン
酸塩化合物は、単独で、又は2種以上組み合わせて用い
ることができる。好ましくは、スコーチ安定性の点か
ら、TBzTD、ZTC、TMTDなどが望ましい。
【0011】これらの化合物の配合量は、ゴム成分10
0重量部に対し、0.1重量部〜1.0重量部、好まし
くは、0.3重量部〜0.6重量部配合されることが望
ましい。これらの化合物の配合量が0.1重量部未満で
あると、目標とする加硫速度(T0.9)が得られないこ
ととなり、また、1.0重量部を越えると、TB低下、
モジュラス上昇による抗剥離力低下及び耐スコーチ性低
下になり、押出工程(作業)中に加硫反応が始まってし
まうこととなり、好ましくない。
【0012】本発明の第1発明に用いる1,6−ヘキサ
メチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物(以下、
「HTS」という)は、架橋成分となるものであり、そ
の構造式は、下記式(III)で示される。
【化3】 このHTSは、架橋形態モノサルファイド結合の比率を
下げ、ポリサルファイド結合の比率を上げることができ
る機能を有するものである。このHTSの配合量は、ゴ
ム成分100重量部に対し、0.5重量部〜2.0重量
部、好ましくは、0.5重量部〜1.0重量部配合され
ることが望ましい。これらの化合物の配合量が0.5重
量部未満であると、ポリサルファイド結合比率上昇が不
十分となり、また、2.0重量部を越えると、全体の網
目密度自体が上がってしまい、TB低下、モジュラス上
昇となり、好ましくない。
【0013】本発明の第2発明に用いるナフトエ酸ヒド
ラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物は、
上記HTSと同様に、架橋成分(擬似架橋成分)となる
ものである。これらのナフトエ酸ヒドラジド類化合物及
びサリチル酸ヒドラジド類化合物も、架橋形態モノサル
ファイド結合の比率を下げ、ポリサルファイド結合の比
率を上げることができる機能を有するものである。ナフ
トエ酸ヒドラジド類化合物としては、下記式(IV)で表
される化合物が挙げられる。
【化4】 具体的には、3−ヒドロキシ−N´−(1,3−ジメチ
ルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド(BM
H)、1−ヒドロキシ−N´−(1,3−ジメチルブチ
リデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、2−ヒドロキシ
−N´−(2−フリルメチレン)−3−ナフトエ酸ヒド
ラジドなどが挙げられる。
【0014】また、サリチル酸ヒドラジド類化合物とし
ては、N´−(1,3−ジメチルブチリデン)−サリチ
ル酸ヒドラジド(BMS)、N´−(2−フリルメチレ
ン)−サリチル酸ヒドラジドなどが挙げられる。これら
のナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラ
ジド類化合物は、単独で、又は2種以上組み合わせて用
いることができる。好ましくは、ポリサルファイド結合
比率上昇の効果の点から、BMHなどが望ましい。
【0015】これらの化合物の配合量は、ゴム成分10
0重量部に対し、0.5重量部〜2.0重量部、好まし
くは、0.5重量部〜1.0重量部配合されることが望
ましい。これらの化合物の配合量が0.5重量部未満で
あると、ポリサルファイド結合比率上昇の効果が不十分
となり、また、2.0重量部を越えると、効果が飽和と
なり、また、コストも上昇することとなり、好ましくな
い。
【0016】本発明(第1発明及び第2発明)には、更
にアミン系加硫促進剤を配合せしめることが好ましい。
このアミン系加硫促進剤を更に配合せしめることによ
り、更に本発明の効果を発揮せしめることができる。ア
ミン系加硫促進剤としては、例えば、ジフェニルグアニ
ジン(DPG)、ジ−o−トリルグアニジン(DOT
G)、BAA、OTBGなどが挙げられ、これらは、単
独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましくは、加硫速度向上効果の点からDPG、DOT
Gなどが望ましい。これらのアミン系加硫促進剤の配合
量は、ゴム成分(100重量部)重量に対し、0.1重
量%〜0.6重量%、好ましくは、0.2重量%〜0.
4重量%配合されることが望ましい。これらのアミン系
加硫促進剤の配合量は、0.1重量%未満であると、本
発明の効果を更に発揮せしめることができず、また、
0.6重量%を越えると、スコーチ性の低下となり、好
ましくない。
【0017】本発明に用いられるゴム成分としては、天
然ゴム(NR)又は合成ゴムを単独又はこれらをブレン
ドして使用することができる。合成ゴムとしては、例え
ば、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム(B
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴ
ム、ハロゲン化ブチル等が挙げられる。
【0018】なお、本発明のゴム組成物においては、上
記の各加硫促進成分、架橋成分、ゴム成分以外に、必要
に応じて、補強充填材としてのカーボンブラック、軟化
剤(オイル)、老化防止剤、硫黄などの架橋剤等の通常
ゴム工業で使用される薬品類等を適宜配合することがで
きる。また、上記補強充填材として用いることができる
カーボンブラック(C/B)としては、SAF、ISA
F、HAF(N−326,N−330)級のものを好ま
しく使用することができるが、特に限定されるものでは
ない。カーボンブラックの配合量は、上記ゴム成分10
0重量部に対し、45重量部以下、好ましくは、25〜
45重量部、更に好ましくは、30〜35重量部である
ことが望ましい。
【0019】本発明のゴム組成物では、ゴム成分に対し
て、上記加硫(超)促進剤であるTBzTD等のチウラ
ム類化合物及びZTD等のジチオカルバミン酸塩化合物
を上記範囲で各特定量加え、更に好ましくは、特定量と
なるアミン系加硫促進剤を組み合わせることにより、加
硫速度向上効果対比、網目密度上昇を最小に抑制できる
こととなる。これは、同じ加硫速度T0.9(加硫速度メ
ジャー加硫が完了するまでに要する時間、数値が小さい
程、加硫速度は早い。本発明の効果を発揮せしめる時間
として、8〜12分、120℃条件下)=10分を得る
のに要する合計の加硫促進剤量が上記組合せの場合に最
も少なくできることとなる。即ち、網目形成量も最小化
できるものとなる。なお、DPGなどのアミン系加硫促
進剤の代りに、NSやCZ等のチアゾール系加硫促進剤
を用いると、T0.9=10分(120℃)得るのに、2
〜3倍量の加硫促進剤量が必要となり、好ましくないこ
ととなる。本発明では、上記の組合わせによって初め
て、必要加硫促進剤の最小化を達成でき、これによっ
て、TBの低下抑制が可能となるものである。
【0020】また、本発明では、架橋剤(擬似架橋剤)
として、HTS又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類
化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物を用いると、
架橋形態モノサルファイド結合の比率を下げ、ポリサル
ファイド結合の比率を上げることができることとなる。
すなわち、ゴム成分100重量部に対して、2.0〜
4.0重量部配合する硫黄の一部(好ましくは0.5重
量部)をHTS又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類
化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物(好ましくは
0.5〜1.0重量部)に置換することにより、HTS
又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリ
チル酸ヒドラジド類化合物を介した網目結合が形成され
るためモノサルファイド比率の増大が抑制されるものと
考えられ、これらの活用によって、加硫速度への影響な
く、モノサルファイド比率増大抑制し、TB向上が達成
できることとなる。
【0021】このように構成される本発明のゴム組成物
では、TB(抗破壊性)を低下させることなく、ゴムの
加硫速度を2倍以上に上げて、耐久性に優れる更生タイ
ヤ等のタイヤ等用に好適なゴム組成物が提供されること
となる。
【0022】本発明の空気入りタイヤは、上記構成のゴ
ム組成物を更生用タイヤのクッションゴム、すなわち、
更生トレッドゴムと更生台タイヤを接合するクッション
ゴムに用いたことを要旨とするものであり、これ以外の
構造等は特に限定されるものではない。本発明の空気入
りタイヤでは、更生タイヤ等のタイヤの耐久性と生産性
の両立化を図ることができるものとなる。
【0023】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。
【0024】〔実施例1〜2及び比較例1〜5〕下記表
1に示す配合組成により、ゴム組成物を調製した。得ら
れた各ゴム組成物について、下記方法により、T
0.9(加硫速度)、TB(破断時における引張り応力)を
測定した。これらの結果を下記表1に示す。
【0025】〔T0.9(加硫速度)の測定方法〕加硫速
度t0.9は、日本合成ゴム社製キュラストメーターを用
いて、温度120℃±1℃で測定した、加硫トルクカー
ブの最大値の90%を得るまでに要する時間である。本
発明の効果を発揮せしめる時間(目標時間)として、8
〜14分の範囲内である。14分を越えると、加硫缶の
生産サイクル(現状20分のゴムで1日に4サイクル生
産)の実質向上(5サイクル化)に寄与しないこととな
る。また、8分未満では反応性が高すぎ、放置中に反応
してしまう等の不具合が生じるので好ましくない。
【0026】〔TB(破断時における引張り応力)の測
定方法〕JIS K 6251−1993に準拠して測
定した。JIS 3号型試験片(サンプル)を120℃
×20分加硫条件で作成したもので測定した。本発明で
は、更生タイヤでの接着耐久性を確保するために25P
a以上が必要であることが実地タイヤテストより判明し
ている。
【0027】
【表1】
【0028】上記表1中の略号は、下記のとおりであ
る。 NR:天然ゴム C/B:カーボンブラック、N330 TBzTD:テトラベンジルチウラムジスルフィド DPG:ジフェニルグアニジン NS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアミド CZ:N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド M:2−メルカプトベンゾチアゾ−ル HTS:1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウ
ム・2水和物 BMH:3−ヒドロキシ−Nエ−(1,3−ジメチルブ
チリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド
【0029】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の範囲内となる実施例1〜2は、本発明の範囲外とな
る比較例1〜5に較べて、TB(破断時における引張り
応力を低下させることなく、加硫速度を上げることがで
きることが判明した。個別的にみると、比較例1は従来
配合であり、この比較例1では加硫速度を上げることが
できず、比較例2は、従来配合の比較例1に対し、加硫
促進剤増によって、T0.9を目標値としているが、網目
形成量も増大した結果、TBが必要レベルを下回ってし
まうことが判った。比較例3は、比較例2がNSを適用
しているのに対し、NS→CZに変更した例である。N
Sよりも加硫速度は上がる傾向となるが、TBの低下も
同時に大きく、これも実用には供せないことが判った。
これに対して、本発明範囲となる実施例1及び2は、T
BzTD、DPG及びMからなる加硫促進剤の三者ブレ
ンドの配合をベースに、硫黄の一部(0.5重量部)
と、HTS/BMHを1重量部置換したものである。こ
の各実施例では、モノサルファイドの生成抑制効果によ
り、TBが向上でき、加硫速度への影響はほとんどない
ことが判った。比較例4は、実施例1の配合をベース
に、TBzTDを増加させ、本発明の範囲外となったも
のである。T0.9は早化するが、TBが目標を下回り、
網目密度が上昇してしまうため、実用性がないことが判
った。比較例5は、実施例1をベースに、HTSを増加
させ、本発明の範囲外となったものである。比較例4と
同じく、TBが低下し好ましくないことが判った。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、TB(抗破壊性)を低
下させることなく、ゴムの加硫速度を2倍以上に上げ
て、更生タイヤのタイヤ等用ゴムの耐久性と生産性の両
立化を図ることができるゴム組成物及びそのゴム組成物
を用いた空気入りタイヤが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/39 C08K 5/39 5/41 5/41 C08L 9/00 C08L 9/00 23/22 23/22 23/28 23/28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分100重量部に対し、チウラム
    類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群か
    ら選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量
    部〜1.0重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチ
    レン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部
    〜2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ゴム成分100重量部に対し、チウラム
    類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群か
    ら選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量
    部〜1.0重量部配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジ
    ド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる
    群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.5
    重量部〜2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組
    成物。
  3. 【請求項3】 ゴム成分100重量部に対し、チウラム
    類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群か
    ら選択された化合物のうち少なくとも1つを0.3重量
    部〜0.6重量部配合する請求項1又は2記載のゴム組
    成物。
  4. 【請求項4】 ゴム成分100重量部に対し、更に、ア
    ミン系加硫促進剤をゴム成分重量に対して0.1重量%
    〜0.6重量%配合する請求項1〜3のいずれか一つに
    記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナ
    トリウム・2水和物をゴム成分100重量部に対し、
    0.5重量部〜1.0重量部配合する請求項1、3〜4
    のいずれか一つに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリ
    チル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化
    合物のうち少なくとも1つをゴム成分100重量部に対
    し、0.5重量部〜1.0重量部配合する請求項2〜4
    のいずれか一つに記載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つに記載のゴ
    ム組成物を更生用タイヤのクッションゴムに用いたこと
    を特徴とする空気入りタイヤ。
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