JP4587538B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TBR(トラック、バス用)等の更生タイヤ製造時に必要となる、更生トレッドゴムと更生台タイヤを接合するクッションゴムなどに好適なゴム組成物及びこのゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるTBRの更生タイヤ製造においては、摩耗して一次寿命を終えたタイヤ(以下、「台タイヤ」という)のトレッド面をバフし、この上に、予め加硫された更生トレッドゴム部(=プレキュアトレッド)を貼りつける方法が代表的なものの1つとして知られている。
この方法は、コールド(COLD)方式又はプレキュア方式等の名称で呼ばれ、台タイヤに未加硫のトレッドゴムをのせてモールド加硫するホット(HOT)方式と区別されている。
【0003】
上記COLD方式では、台タイヤとプレキュアトレッドを接着するために、未加硫のクッションゴムが、まず台タイヤに貼られ、更に、その上にプレキュアトレッドを貼り付けた上で、加硫缶で110〜140℃、2時間〜3時間加熱する方式が一般的である。
この方式に用いられるクッションゴムは、台タイヤのバフ目に流れ込み、接着面を平滑化し、台タイヤとプレキュアトレッド双方と共加硫することによって、プレキュアトレッドと台タイヤの接着性を確保する機能を有するものである。
従って、クッションゴムは、台タイヤとプレキュアトレッドに挟まれた位置、即ち、応力が集中する部位にあり、実際の更生タイヤ使用時には、この部分の接着性・抗破壊性が更生タイヤの耐久性(プレキュアトレッドが台タイヤから剥離しないこと)の要となるものである。
よって、クッションゴムは、台タイヤの表層ゴムおよび、プレキュアトレッドゴムと同等以上の抗破壊性(=TB)を有していなければならないものである。
【0004】
一方、ゴムの加硫速度を上げると、TBは低下する背反関係がクッションゴムに限らず、一般のゴム組成物の配合にあるため、高いTB値を確保、即ち、更生タイヤの耐久性を確保するためには、加硫速度は上げることができない制約がある。
そのため、COLD方式での更生では、加硫缶での加硫に110〜140℃で2〜3時間を必要とせざるを得ないのが現状である。
これまで、加硫速度を上げる(早める)配合手段としては、硫黄や加硫促進剤の量を増やすことこと、あるいは、加硫促進剤として、ジチオカルバミン系などのいわゆる超促進剤などを活用する方法が通常用いられている。
【0005】
しかしながら、これらは、いずれも最終的に形成される網目密度を高め、網目形態もモノサルファィド比率が高くなることにより硬くてもろい、即ち、モジュラスは高いが、TBは低い物理特性になるものであった。
従って、上記従来の加硫速度向上配合では、更生クッションゴムに求められる抗破壊性(高TB)確保は困難となる課題を有しているものであった。
この抗破壊性が必要レベル以上ないと、トレッド部へのインパクト入力(タイヤの縁石乗上げなど)時に、クッションゴム部の応力集中が増すなどの課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、クッションゴムの配合組成を改良することによって、TB(抗破壊性)を低下させることなく、ゴムの加硫速度を2倍以上に上げて、更生タイヤ等のタイヤの耐久性と生産性の両立化を図ることができるゴム組成物などを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術の課題等について、鋭意検討した結果、加硫速度を上げても、網目密度を上げないようにする配合技術として、ゴム成分に対して、特定の加硫促進成分と特定の架橋成分とを各特定量組み合わせることにより、上記目的のゴム組成物などが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(7)に存する。
(1) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部〜2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
(2) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.5重量部〜2.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
(3) ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.3重量部〜0.6重量部配合する上記(1)又は(2)記載のゴム組成物。
(4) ゴム成分100重量部に対し、更に、アミン系加硫促進剤をゴム成分重量に対して0.1重量%〜0.6重量%配合する上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のゴム組成物。
(5) 1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物をゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜1.0重量部配合する上記(1)、(3)〜(4)のいずれか一つに記載のゴム組成物。
(6) ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つをゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜1.0重量部配合する上記(2)〜(4)のいずれか一つに記載のゴム組成物。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のゴム組成物を更生用タイヤのクッションゴムに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、第1発明として、ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部配合すると共に、1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部〜2.0重量部配合したことを特徴とするものであり、第2発明として、ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.5重量部〜2.0重量部配合したことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第1及び第2発明に用いるチウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物は、加硫促進成分として用いるものである。
チウラム類化合物としては、下記式(I)で表される化合物などが挙げられる。
【化1】
Figure 0004587538
具体的には、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)などが挙げられる。
【0010】
ジチオカルバミン酸塩化合物としては、下記式(II)で表される化合物などが挙げられる。
【化2】
Figure 0004587538
具体的には、ジンクジベンジルジチオカルバメイト(ZTC)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZEDC)など挙げられる。
これらのチウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物は、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましくは、スコーチ安定性の点から、TBzTD、ZTC、TMTDなどが望ましい。
【0011】
これらの化合物の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、0.1重量部〜1.0重量部、好ましくは、0.3重量部〜0.6重量部配合されることが望ましい。
これらの化合物の配合量が0.1重量部未満であると、目標とする加硫速度(T0.9)が得られないこととなり、また、1.0重量部を越えると、TB低下、モジュラス上昇による抗剥離力低下及び耐スコーチ性低下になり、押出工程(作業)中に加硫反応が始まってしまうこととなり、好ましくない。
【0012】
本発明の第1発明に用いる1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物(以下、「HTS」という)は、架橋成分となるものであり、その構造式は、下記式(III)で示される。
【化3】
Figure 0004587538
このHTSは、架橋形態モノサルファイド結合の比率を下げ、ポリサルファイド結合の比率を上げることができる機能を有するものである。
このHTSの配合量は、ゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜2.0重量部、好ましくは、0.5重量部〜1.0重量部配合されることが望ましい。
これらの化合物の配合量が0.5重量部未満であると、ポリサルファイド結合比率上昇が不十分となり、また、2.0重量部を越えると、全体の網目密度自体が上がってしまい、TB低下、モジュラス上昇となり、好ましくない。
【0013】
本発明の第2発明に用いるナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物は、上記HTSと同様に、架橋成分(擬似架橋成分)となるものである。
これらのナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物も、架橋形態モノサルファイド結合の比率を下げ、ポリサルファイド結合の比率を上げることができる機能を有するものである。
ナフトエ酸ヒドラジド類化合物としては、下記式(IV)で表される化合物が挙げられる。
【化4】
Figure 0004587538
具体的には、3−ヒドロキシ−N´−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド(BMH)、1−ヒドロキシ−N´−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、2−ヒドロキシ−N´−(2−フリルメチレン)−3−ナフトエ酸ヒドラジドなどが挙げられる。
【0014】
また、サリチル酸ヒドラジド類化合物としては、N´−(1,3−ジメチルブチリデン)−サリチル酸ヒドラジド(BMS)、N´−(2−フリルメチレン)−サリチル酸ヒドラジドなどが挙げられる。
これらのナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物は、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましくは、ポリサルファイド結合比率上昇の効果の点から、BMHなどが望ましい。
【0015】
これらの化合物の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜2.0重量部、好ましくは、0.5重量部〜1.0重量部配合されることが望ましい。
これらの化合物の配合量が0.5重量部未満であると、ポリサルファイド結合比率上昇の効果が不十分となり、また、2.0重量部を越えると、効果が飽和となり、また、コストも上昇することとなり、好ましくない。
【0016】
本発明(第1発明及び第2発明)には、更にアミン系加硫促進剤を配合せしめることが好ましい。このアミン系加硫促進剤を更に配合せしめることにより、更に本発明の効果を発揮せしめることができる。
アミン系加硫促進剤としては、例えば、ジフェニルグアニジン(DPG)、ジ−o−トリルグアニジン(DOTG)、BAA、OTBGなどが挙げられ、これらは、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましくは、加硫速度向上効果の点からDPG、DOTGなどが望ましい。
これらのアミン系加硫促進剤の配合量は、ゴム成分(100重量部)重量に対し、0.1重量%〜0.6重量%、好ましくは、0.2重量%〜0.4重量%配合されることが望ましい。
これらのアミン系加硫促進剤の配合量は、0.1重量%未満であると、本発明の効果を更に発揮せしめることができず、また、0.6重量%を越えると、スコーチ性の低下となり、好ましくない。
【0017】
本発明に用いられるゴム成分としては、天然ゴム(NR)又は合成ゴムを単独又はこれらをブレンドして使用することができる。合成ゴムとしては、例えば、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル等が挙げられる。
【0018】
なお、本発明のゴム組成物においては、上記の各加硫促進成分、架橋成分、ゴム成分以外に、必要に応じて、補強充填材としてのカーボンブラック、軟化剤(オイル)、老化防止剤、硫黄などの架橋剤等の通常ゴム工業で使用される薬品類等を適宜配合することができる。
また、上記補強充填材として用いることができるカーボンブラック(C/B)としては、SAF、ISAF、HAF(N−326,N−330)級のものを好ましく使用することができるが、特に限定されるものではない。
カーボンブラックの配合量は、上記ゴム成分100重量部に対し、45重量部以下、好ましくは、25〜45重量部、更に好ましくは、30〜35重量部であることが望ましい。
【0019】
本発明のゴム組成物では、ゴム成分に対して、上記加硫(超)促進剤であるTBzTD等のチウラム類化合物及びZTD等のジチオカルバミン酸塩化合物を上記範囲で各特定量加え、更に好ましくは、特定量となるアミン系加硫促進剤を組み合わせることにより、加硫速度向上効果対比、網目密度上昇を最小に抑制できることとなる。これは、同じ加硫速度T0.9(加硫速度メジャー加硫が完了するまでに要する時間、数値が小さい程、加硫速度は早い。本発明の効果を発揮せしめる時間として、8〜12分、120℃条件下)=10分を得るのに要する合計の加硫促進剤量が上記組合せの場合に最も少なくできることとなる。即ち、網目形成量も最小化できるものとなる。なお、DPGなどのアミン系加硫促進剤の代りに、NSやCZ等のチアゾール系加硫促進剤を用いると、T0.9=10分(120℃)得るのに、2〜3倍量の加硫促進剤量が必要となり、好ましくないこととなる。本発明では、上記の組合わせによって初めて、必要加硫促進剤の最小化を達成でき、これによって、TBの低下抑制が可能となるものである。
【0020】
また、本発明では、架橋剤(擬似架橋剤)として、HTS又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物を用いると、架橋形態モノサルファイド結合の比率を下げ、ポリサルファイド結合の比率を上げることができることとなる。すなわち、ゴム成分100重量部に対して、2.0〜4.0重量部配合する硫黄の一部(好ましくは0.5重量部)をHTS又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物(好ましくは0.5〜1.0重量部)に置換することにより、HTS又はBMH等のナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物を介した網目結合が形成されるためモノサルファイド比率の増大が抑制されるものと考えられ、これらの活用によって、加硫速度への影響なく、モノサルファイド比率増大抑制し、TB向上が達成できることとなる。
【0021】
このように構成される本発明のゴム組成物では、TB(抗破壊性)を低下させることなく、ゴムの加硫速度を2倍以上に上げて、耐久性に優れる更生タイヤ等のタイヤ等用に好適なゴム組成物が提供されることとなる。
【0022】
本発明の空気入りタイヤは、上記構成のゴム組成物を更生用タイヤのクッションゴム、すなわち、更生トレッドゴムと更生台タイヤを接合するクッションゴムに用いたことを要旨とするものであり、これ以外の構造等は特に限定されるものではない。
本発明の空気入りタイヤでは、更生タイヤ等のタイヤの耐久性と生産性の両立化を図ることができるものとなる。
【0023】
【実施例】
次に、実施例及び比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0024】
〔実施例1〜2及び比較例1〜5〕
下記表1に示す配合組成により、ゴム組成物を調製した。
得られた各ゴム組成物について、下記方法により、T0.9(加硫速度)、TB(破断時における引張り応力)を測定した。
これらの結果を下記表1に示す。
【0025】
〔T0.9(加硫速度)の測定方法〕
加硫速度t0.9は、日本合成ゴム社製キュラストメーターを用いて、温度120℃±1℃で測定した、加硫トルクカーブの最大値の90%を得るまでに要する時間である。
本発明の効果を発揮せしめる時間(目標時間)として、8〜14分の範囲内である。14分を越えると、加硫缶の生産サイクル(現状20分のゴムで1日に4サイクル生産)の実質向上(5サイクル化)に寄与しないこととなる。また、8分未満では反応性が高すぎ、放置中に反応してしまう等の不具合が生じるので好ましくない。
【0026】
〔TB(破断時における引張り応力)の測定方法〕
JIS K 6251−1993に準拠して測定した。JIS 3号型試験片(サンプル)を120℃×20分加硫条件で作成したもので測定した。本発明では、更生タイヤでの接着耐久性を確保するために25Pa以上が必要であることが実地タイヤテストより判明している。
【0027】
【表1】
Figure 0004587538
【0028】
上記表1中の略号は、下記のとおりである。
NR:天然ゴム
C/B:カーボンブラック、N330
TBzTD:テトラベンジルチウラムジスルフィド
DPG:ジフェニルグアニジン
NS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
CZ:N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
M:2−メルカプトベンゾチアゾ−ル
HTS:1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物
BMH:3−ヒドロキシ−Nエ−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド
【0029】
上記表1の結果から明らかなように、本発明の範囲内となる実施例1〜2は、本発明の範囲外となる比較例1〜5に較べて、TB(破断時における引張り応力を低下させることなく、加硫速度を上げることができることが判明した。
個別的にみると、比較例1は従来配合であり、この比較例1では加硫速度を上げることができず、比較例2は、従来配合の比較例1に対し、加硫促進剤増によって、T0.9を目標値としているが、網目形成量も増大した結果、TBが必要レベルを下回ってしまうことが判った。
比較例3は、比較例2がNSを適用しているのに対し、NS→CZに変更した例である。NSよりも加硫速度は上がる傾向となるが、TBの低下も同時に大きく、これも実用には供せないことが判った。
これに対して、本発明範囲となる実施例1及び2は、TBzTD、DPG及びMからなる加硫促進剤の三者ブレンドの配合をベースに、硫黄の一部(0.5重量部)と、HTS/BMHを1重量部置換したものである。この各実施例では、モノサルファイドの生成抑制効果により、TBが向上でき、加硫速度への影響はほとんどないことが判った。
比較例4は、実施例1の配合をベースに、TBzTDを増加させ、本発明の範囲外となったものである。T0.9は早化するが、TBが目標を下回り、網目密度が上昇してしまうため、実用性がないことが判った。
比較例5は、実施例1をベースに、HTSを増加させ、本発明の範囲外となったものである。比較例4と同じく、TBが低下し好ましくないことが判った。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、TB(抗破壊性)を低下させることなく、ゴムの加硫速度を2倍以上に上げて、更生タイヤのタイヤ等用ゴムの耐久性と生産性の両立化を図ることができるゴム組成物及びそのゴム組成物を用いた空気入りタイヤが提供される。

Claims (7)

  1. ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部と、硫黄を配合すると共に、1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物を0.5重量部〜2.0重量部、更に、アミン系加硫促進剤をゴム成分重量に対して0.1重量%〜0.6重量%配合したことを特徴とするゴム組成物。
  2. ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.1重量部〜1.0重量部と、硫黄を配合すると共に、ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.5重量部〜2.0重量部、更に、アミン系加硫促進剤をゴム成分重量に対して0.1重量%〜0.6重量%配合したことを特徴とするゴム組成物。
  3. ゴム成分100重量部に対し、チウラム類化合物及びジチオカルバミン酸塩化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つを0.3重量部〜0.6重量部配合する請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 前記チウラム類化合物として、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)及び/又はテトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)を、前記ジチオカルバミン酸塩化合物として、ジンクジベンジルジチオカルバメイト(ZTC)を用いた請求項1〜3のいずれか一つに記載のゴム組成物。
  5. 1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・2水和物をゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜1.0重量部配合する請求項1、3〜4のいずれか一つに記載のゴム組成物。
  6. ナフトエ酸ヒドラジド類化合物及びサリチル酸ヒドラジド類化合物よりなる群から選択された化合物のうち少なくとも1つをゴム成分100重量部に対し、0.5重量部〜1.0重量部配合する請求項2〜4のいずれか一つに記載のゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のゴム組成物を更生用タイヤのクッションゴムに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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