JP2005023150A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジエン系ゴム及びEPDMのブレンド系にシリカを配合したゴム組成物の破壊物性及び耐摩耗性を改良する。
【解決手段】ジエン系ゴム20〜80重量部及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)80〜20重量部の合計量100重量部、シリカ単味又は全充填剤量の20重量%以上を占めるシリカ及びカーボンブラックからなる充填剤30〜80重量部並びに式(I):
−(−Y−Sx −)n − (I)
(式中、Yはヘテロ原子を含んでも良い有機基を表わし、nは2〜50の整数、xは1.5〜4の数である)
で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する、シリカ配合量の1〜20重量%の、シランカップリング剤を含むゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ジエン系ゴム20〜80重量部及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)80〜20重量部の合計量100重量部、シリカ単味又は全充填剤量の20重量%以上を占めるシリカ及びカーボンブラックからなる充填剤30〜80重量部並びに式(I):
−(−Y−Sx −)n − (I)
(式中、Yはヘテロ原子を含んでも良い有機基を表わし、nは2〜50の整数、xは1.5〜4の数である)
で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する、シリカ配合量の1〜20重量%の、シランカップリング剤を含むゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物に関し、更に詳しくはジエン系ゴム及びEPDMのブレンドにシリカを配合したゴム組成物において、特定の構造を有するシランカップリング剤を混合して得られる破壊物性及び耐摩耗性の改良されたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の高性能化や高機能化に伴なって自動車タイヤ用ゴム組成物に対する要求が年々高度になって来ている。かかる流れに従ってタイヤその他用としてジエン系ゴム/エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)のブレンド系にシリカを配合したゴム組成物が耐熱老化性の高いゴムとして提案されている(例えば特許文献1及び2など参照)。しかしながら、かかるゴム組成物は破壊物性(破断強度、破断伸びなど)が大きく低下するため耐破壊性が要求される部分(例えば空気入りタイヤ部材であるサイドトレッド部やキャップトレッド部等)には使用し難いという問題があった。
【0003】
本発明に関係のある文献としては以下のものがあげられる。
【特許文献1】
特開平8−151489号公報
【特許文献2】
特開2001−240703号公報
【特許文献3】
特開2000−63521号公報
【特許文献4】
特開2001−163979号公報
【非特許文献1】
Journal of Applied Polymer Science, vol.84, 1001−1010(2002)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は前記した従来のジエン系ゴム/EPDM/シリカ/シランカップリング剤の組合せにおける問題点である破壊物性の低下の問題を解決して、耐摩耗性を低下させることなく、破壊物性を改良したゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、ジエン系ゴム20〜80重量部及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)80〜20重量部の合計量100重量部、シリカ単味又は全充填剤量の20重量%以上を占めるシリカ及びカーボンブラックからなる充填剤30〜80重量部並びに式(I):
−(−Y−Sx −)n − (I)
(式中、Yはヘテロ原子を含んでも良い有機基を表わし、nは2〜50の整数、xは1.5〜4の数である)
で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する、シリカ配合量の1〜20重量%の、シランカップリング剤を含んでなるゴム組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に従ったゴム組成物は、ジエン系ゴム及びEPDMを合わせてゴム分100重量部に対して、シリカ単味又はカーボンブラック及びシリカからなる充填剤及び前記式(I)で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有するシランカップリング剤を添加して得られるゴム組成物である。但し、シリカの配合量は全充填剤量の20重量%以上、好ましくは50重量%以上であり、シランカップリング剤はシリカ配合量の1〜20重量%、好ましくは5〜20重量%である。本発明に従えば、更に、シランカップリング剤を予めEPDM側に混合し、後にジエン系ゴム側と混合し、更にシリカをジエン側に予め混合して得られるゴム組成物及びその製造方法である。本発明に従えば、以下の実施例に示すように、従来通常用いられるTESPT(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)を添加したシリカ配合ゴムに比較して、破壊物性や耐摩耗性が向上した。更に上記のような特定の混合方法を用いることにより物性は更に向上する。
【0007】
本発明に係るゴム組成物のゴム成分はジエン系ゴム20〜80重量部、好ましくは40〜60重量部とEPDM80〜20重量部、好ましくは60〜40重量部(合せて100重量部)を含む。ジエン系ゴムとしてはタイヤ用その他一般用ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムとすることができ、具体的には各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−イソプレン三元共重合体ゴム(SBIR)などをあげることができる。これらは単独又は2種以上の任意の混合物(ブレンド)で使用することができる。
【0008】
本発明のゴム組成物に配合するEPDMは市販のものを使用することができ、具体的にはエスプレン301,305,505A(住友化学工業製)、Mitsui EPT1070,1071(三井化学製)、JSR EP24(JSR製)などをあげることができる。ゴム成分中のEPDMの配合量が少な過ぎると耐熱老化性が著しく悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎるとゴムの破壊特性が著しく悪化するので好ましくない。
【0009】
本発明に従えば、前記ゴム成分100重量部に対し充填剤としてシリカ単独又はシリカ及びカーボンブラック(但し、シリカの配合量は全充填剤量の20重量%以上、好ましくは30重量%以上)からなる充填剤30〜80重量部、好ましくは50〜80重量部を配合することができる。シリカの配合量が少な過ぎるとジエン系ゴムとEPDMとの界面接着性が低下し破壊特性が悪化する。全充てん剤配合量が少な過ぎると、ゴムとしての補強性が全般的に悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎるとゴム中への充てん剤の分散が極端に悪化すると同時に加工性も悪化するので好ましくない。なお、使用するカーボンブラック及びシリカはタイヤ、その他用のゴム組成物に配合することができる任意のものを使用することができる。
【0010】
前記式(I)の主鎖とアルコキシシリル基とを存するシランカップリング剤はシリカ配合量の1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%配合する。この配合量が少な過ぎるとジエン系ゴムとEPDMとの界面接着性が低下し、所望の破壊物性が得られないので好ましくなく、逆に多過ぎるとシランカップリング剤中のイオウの増加により、ゴムの架橋が増大し、破壊特性が低下するので好ましくない。
【0011】
本発明で用いるシランカップリング剤は、前記式(I)で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する化合物であり、これは、式(I)で示される主鎖及びチオール基とを有するポリスルフィド重合体とアルコキシシリル基及びエポキシ基を有するシラン化合物とを、例えば酸化エチレンや、1.8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等の触媒存在下の反応条件で反応させることによって得ることができる。なお式(I)においてYは酸素、硫黄又は窒素原子などのヘテロ原子を含んでいてもよい2価の有機基が、好ましくは炭素数1〜24、更に好ましくは2〜10の有機基であり、具体的には以下のものを例示することができる。
【0012】
即ち、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ノエレン、デシレン、ウンデシレン、ヘキシレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、(1−メチルエチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン)などの直鎖又は分岐鎖アルキレン基;オキシジエチレン、メチレン−ビス(オキシエチレン)、エチレン−ビス(オキシエチレン)などの酸素含有有機基;チオジエチレンなどの硫黄含有有機基;N−メチル−N,N−ジエチレン、などの窒素含有有機基などを例示することができる。
【0013】
式(I)において平均重合度nは2〜50、好ましくは2〜30であり、xは平均値として1.5〜4、好ましくは3〜4である。
【0014】
本発明のゴム組成物は、前記した必須成分に加えてゴム組成物に一般に使用されている添加剤、例えば軟化剤、可塑剤、老化防止剤、架橋又は加硫剤、架橋又は加硫促進剤などを含むことができ、これらの配合量も従前通りである。また本発明のゴム組成物は前記各成分を一般的なゴム用混練機(ロール、インターナルミキサー、バンバリミキサーなど)を用いて混合することができる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
【0016】
実施例1〜4及び比較例1〜6
表Iに示す配合(重量部)に示す各成分を、イオウ及び加硫促進剤を除いて、1.8リットルの密閉型ミキサーを用いて3〜5分間混練し、内部温度が165±5℃に達した時に内容物を放出した。次にこれに残りの成分を混練してゴム組成物NP1−1〜NP1−11を得た(第1段工程)。次にこのようにして得たゴム組成物NP1−1〜NP1−11を表IIに示す割合で組み合せて表IIに示す混合方法R又はP−1で混合し、その物性を以下の方法で評価した。結果は表IIに示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
物性評価方法
破断強度:JIS K−6251に準拠して測定
破断伸び:JIS K−6251に準拠して測定
破断エネルギー:JIS K−6251に準拠して測定した応力−歪曲線について歪(a)軸に対して、破断伸長時まで積分した値であり、比較例2を基準に百分率で指数化した。
耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用いて、ある一定時間の摩耗減量を測定した。比較例2を基準として、以下の式で求めた。
耐摩耗性(指数)=([比較例2の摩耗減量]/[本サンプルの摩耗減量])×100
【0020】
実施例5〜7及び比較例7〜11
表IIIに示す配合(重量部)に示す各成分を、イオウ及び加硫促進剤を除いて、1.8リットルの密閉型ミキサーを用いて3〜5分間混練し、内部温度が165±5℃に達した時に内容物を放出した。次にこれに残りの成分を混練してゴム組成物NP2−1〜NP2−10を得た(第1段工程)。次にこのようにして得たゴム組成物NP2−1〜NP2−10を表IVに示す割合で組み合せて表IVに示す混合方法R又はP−2で混合し、その物性を前述の方法で評価した。結果は表IVに示す。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】
以上の通り、本発明に従えば、特定の構造を有するシランカップリング剤をジエン系ゴム/EPDM/シリカ系に添加することにより、耐摩耗性を低下させることなく、破壊物性を向上させることができる。更に、シランカップリング剤をEPDM側に偏在させるような方法で混合させると、加硫時に、シランカップリング剤がジエンゴムと共架橋し、破壊物性が更に向上する。加えてジエン側に配合する充填剤の一部をシリカにすると共架橋性が増し、破壊物性が一層向上する。
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物に関し、更に詳しくはジエン系ゴム及びEPDMのブレンドにシリカを配合したゴム組成物において、特定の構造を有するシランカップリング剤を混合して得られる破壊物性及び耐摩耗性の改良されたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の高性能化や高機能化に伴なって自動車タイヤ用ゴム組成物に対する要求が年々高度になって来ている。かかる流れに従ってタイヤその他用としてジエン系ゴム/エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)のブレンド系にシリカを配合したゴム組成物が耐熱老化性の高いゴムとして提案されている(例えば特許文献1及び2など参照)。しかしながら、かかるゴム組成物は破壊物性(破断強度、破断伸びなど)が大きく低下するため耐破壊性が要求される部分(例えば空気入りタイヤ部材であるサイドトレッド部やキャップトレッド部等)には使用し難いという問題があった。
【0003】
本発明に関係のある文献としては以下のものがあげられる。
【特許文献1】
特開平8−151489号公報
【特許文献2】
特開2001−240703号公報
【特許文献3】
特開2000−63521号公報
【特許文献4】
特開2001−163979号公報
【非特許文献1】
Journal of Applied Polymer Science, vol.84, 1001−1010(2002)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は前記した従来のジエン系ゴム/EPDM/シリカ/シランカップリング剤の組合せにおける問題点である破壊物性の低下の問題を解決して、耐摩耗性を低下させることなく、破壊物性を改良したゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、ジエン系ゴム20〜80重量部及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)80〜20重量部の合計量100重量部、シリカ単味又は全充填剤量の20重量%以上を占めるシリカ及びカーボンブラックからなる充填剤30〜80重量部並びに式(I):
−(−Y−Sx −)n − (I)
(式中、Yはヘテロ原子を含んでも良い有機基を表わし、nは2〜50の整数、xは1.5〜4の数である)
で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する、シリカ配合量の1〜20重量%の、シランカップリング剤を含んでなるゴム組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に従ったゴム組成物は、ジエン系ゴム及びEPDMを合わせてゴム分100重量部に対して、シリカ単味又はカーボンブラック及びシリカからなる充填剤及び前記式(I)で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有するシランカップリング剤を添加して得られるゴム組成物である。但し、シリカの配合量は全充填剤量の20重量%以上、好ましくは50重量%以上であり、シランカップリング剤はシリカ配合量の1〜20重量%、好ましくは5〜20重量%である。本発明に従えば、更に、シランカップリング剤を予めEPDM側に混合し、後にジエン系ゴム側と混合し、更にシリカをジエン側に予め混合して得られるゴム組成物及びその製造方法である。本発明に従えば、以下の実施例に示すように、従来通常用いられるTESPT(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)を添加したシリカ配合ゴムに比較して、破壊物性や耐摩耗性が向上した。更に上記のような特定の混合方法を用いることにより物性は更に向上する。
【0007】
本発明に係るゴム組成物のゴム成分はジエン系ゴム20〜80重量部、好ましくは40〜60重量部とEPDM80〜20重量部、好ましくは60〜40重量部(合せて100重量部)を含む。ジエン系ゴムとしてはタイヤ用その他一般用ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムとすることができ、具体的には各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−イソプレン三元共重合体ゴム(SBIR)などをあげることができる。これらは単独又は2種以上の任意の混合物(ブレンド)で使用することができる。
【0008】
本発明のゴム組成物に配合するEPDMは市販のものを使用することができ、具体的にはエスプレン301,305,505A(住友化学工業製)、Mitsui EPT1070,1071(三井化学製)、JSR EP24(JSR製)などをあげることができる。ゴム成分中のEPDMの配合量が少な過ぎると耐熱老化性が著しく悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎるとゴムの破壊特性が著しく悪化するので好ましくない。
【0009】
本発明に従えば、前記ゴム成分100重量部に対し充填剤としてシリカ単独又はシリカ及びカーボンブラック(但し、シリカの配合量は全充填剤量の20重量%以上、好ましくは30重量%以上)からなる充填剤30〜80重量部、好ましくは50〜80重量部を配合することができる。シリカの配合量が少な過ぎるとジエン系ゴムとEPDMとの界面接着性が低下し破壊特性が悪化する。全充てん剤配合量が少な過ぎると、ゴムとしての補強性が全般的に悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎるとゴム中への充てん剤の分散が極端に悪化すると同時に加工性も悪化するので好ましくない。なお、使用するカーボンブラック及びシリカはタイヤ、その他用のゴム組成物に配合することができる任意のものを使用することができる。
【0010】
前記式(I)の主鎖とアルコキシシリル基とを存するシランカップリング剤はシリカ配合量の1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%配合する。この配合量が少な過ぎるとジエン系ゴムとEPDMとの界面接着性が低下し、所望の破壊物性が得られないので好ましくなく、逆に多過ぎるとシランカップリング剤中のイオウの増加により、ゴムの架橋が増大し、破壊特性が低下するので好ましくない。
【0011】
本発明で用いるシランカップリング剤は、前記式(I)で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する化合物であり、これは、式(I)で示される主鎖及びチオール基とを有するポリスルフィド重合体とアルコキシシリル基及びエポキシ基を有するシラン化合物とを、例えば酸化エチレンや、1.8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等の触媒存在下の反応条件で反応させることによって得ることができる。なお式(I)においてYは酸素、硫黄又は窒素原子などのヘテロ原子を含んでいてもよい2価の有機基が、好ましくは炭素数1〜24、更に好ましくは2〜10の有機基であり、具体的には以下のものを例示することができる。
【0012】
即ち、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ノエレン、デシレン、ウンデシレン、ヘキシレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、(1−メチルエチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン)などの直鎖又は分岐鎖アルキレン基;オキシジエチレン、メチレン−ビス(オキシエチレン)、エチレン−ビス(オキシエチレン)などの酸素含有有機基;チオジエチレンなどの硫黄含有有機基;N−メチル−N,N−ジエチレン、などの窒素含有有機基などを例示することができる。
【0013】
式(I)において平均重合度nは2〜50、好ましくは2〜30であり、xは平均値として1.5〜4、好ましくは3〜4である。
【0014】
本発明のゴム組成物は、前記した必須成分に加えてゴム組成物に一般に使用されている添加剤、例えば軟化剤、可塑剤、老化防止剤、架橋又は加硫剤、架橋又は加硫促進剤などを含むことができ、これらの配合量も従前通りである。また本発明のゴム組成物は前記各成分を一般的なゴム用混練機(ロール、インターナルミキサー、バンバリミキサーなど)を用いて混合することができる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
【0016】
実施例1〜4及び比較例1〜6
表Iに示す配合(重量部)に示す各成分を、イオウ及び加硫促進剤を除いて、1.8リットルの密閉型ミキサーを用いて3〜5分間混練し、内部温度が165±5℃に達した時に内容物を放出した。次にこれに残りの成分を混練してゴム組成物NP1−1〜NP1−11を得た(第1段工程)。次にこのようにして得たゴム組成物NP1−1〜NP1−11を表IIに示す割合で組み合せて表IIに示す混合方法R又はP−1で混合し、その物性を以下の方法で評価した。結果は表IIに示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
物性評価方法
破断強度:JIS K−6251に準拠して測定
破断伸び:JIS K−6251に準拠して測定
破断エネルギー:JIS K−6251に準拠して測定した応力−歪曲線について歪(a)軸に対して、破断伸長時まで積分した値であり、比較例2を基準に百分率で指数化した。
耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用いて、ある一定時間の摩耗減量を測定した。比較例2を基準として、以下の式で求めた。
耐摩耗性(指数)=([比較例2の摩耗減量]/[本サンプルの摩耗減量])×100
【0020】
実施例5〜7及び比較例7〜11
表IIIに示す配合(重量部)に示す各成分を、イオウ及び加硫促進剤を除いて、1.8リットルの密閉型ミキサーを用いて3〜5分間混練し、内部温度が165±5℃に達した時に内容物を放出した。次にこれに残りの成分を混練してゴム組成物NP2−1〜NP2−10を得た(第1段工程)。次にこのようにして得たゴム組成物NP2−1〜NP2−10を表IVに示す割合で組み合せて表IVに示す混合方法R又はP−2で混合し、その物性を前述の方法で評価した。結果は表IVに示す。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】
以上の通り、本発明に従えば、特定の構造を有するシランカップリング剤をジエン系ゴム/EPDM/シリカ系に添加することにより、耐摩耗性を低下させることなく、破壊物性を向上させることができる。更に、シランカップリング剤をEPDM側に偏在させるような方法で混合させると、加硫時に、シランカップリング剤がジエンゴムと共架橋し、破壊物性が更に向上する。加えてジエン側に配合する充填剤の一部をシリカにすると共架橋性が増し、破壊物性が一層向上する。
Claims (4)
- ジエン系ゴム20〜80重量部及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)80〜20重量部の合計量100重量部、シリカ単味又は全充填剤量の20重量%以上を占めるシリカ及びカーボンブラックからなる充填剤30〜80重量部並びに式(I):
−(−Y−Sx −)n − (I)
(式中、Yはヘテロ原子を含んでも良い有機基を表わし、nは2〜50の整数、xは1.5〜4の数である)
で示される主鎖とアルコキシシリル基とを有する、シリカ配合量の1〜20重量%の、シランカップリング剤を含んでなるゴム組成物。 - 充填剤の一部及びシランカップリング剤をEPDMと予め混合して得られるマスターバッチAと、ジエン系ゴムと残りの充填剤を予め混合して得られるマスターバッチBとを混合して得られる請求項1に記載のゴム組成物。
- マスターバッチBに混合される充填剤の一部がシリカである請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記シランカップリング剤が式(I)で示される主鎖及びチオール基とを有するポリスルフィド重合体とアルコキシシリル基及びエポキシ基を有するシラン化合物とを反応させて得られる請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003188240A JP2005023150A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | ゴム組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003188240A JP2005023150A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005023150A true JP2005023150A (ja) | 2005-01-27 |
Family
ID=34186841
Family Applications (1)
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JP2003188240A Pending JP2005023150A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005023150A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015145513A1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-01 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
WO2015145512A1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-01 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
CN106432925A (zh) * | 2016-09-29 | 2017-02-22 | 东莞市彩隆塑胶科技有限公司 | 一种色母配方及其制作工艺 |
CN111621115A (zh) * | 2019-02-27 | 2020-09-04 | 住友理工株式会社 | 减震阻尼器 |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003188240A patent/JP2005023150A/ja active Pending
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