JP2002067868A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス発生器がエアバッグのガス発生器装着部
に対しきわめて簡単にしかも全くガス漏れを生じさせる
ことなく装着されるエアバッグ装置を提供する。 【解決手段】 細長い筒状のガス発生器装着部32を有
したカーテン状エアバッグ30が自動車の乗員保護のた
めに車両室内の側面上部に設けられる。ガス発生器装着
部32の両端にガス発生器挿通口34が設けられてい
る。このガス発生器挿通口34にガス発生器20が挿入
され、緊縛具22によってガス発生器挿通口34の外周
側から緊縛されている。ガス発生器20は、シリンダ4
2と同軸状にケーシング54が該ハイブリッド型インフ
レータ40に外嵌しており、該ケーシング54の側周面
にガス噴出口56が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の高速移
動体において衝突時等に乗員を保護するためのエアバッ
グ装置に係り、詳しくは、エアバッグとガス発生器との
接続部を改良したエアバッグ装置に関する。特に本発明
は自動車の車内側面部に沿ってカーテン状に展開するエ
アバッグに適用するのに好適なエアバッグ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のタイプの自動車乗員頭部の保護
バッグはWO96/26087に記載されており、とく
にそのFIG1及びFIG9に示されている。この公知
のバッグにあっては、空室はバッグの上縁に沿ってバッ
グの車両前方側の端部(前端部)から車両後方側の端部
(後端部)まで延在するダクト部と、該ダクト部に連な
り下方に向って延びる多数のセル部とからなる。ガス発
生器が該ダクト部の車両後端側に接続されている。車両
の衝突時にガス発生器がガスを発生させ、このガスが車
両後端側からダクト部内に流入し、車両後方側のセル部
から順番に膨張するようになるため、前端側のセル部が
後端側のセル部に比べかなり遅れて膨張する。
【0003】バッグの各部分の膨張の時間差が小さく、
全体として急速に膨張する自動車乗員頭部の保護バッグ
として、特開平10−291457号公報に、バッグの
車両前後方向の中央にガス導入口を設けたものが提案さ
れている。
【0004】第5図は同号公報のバッグを示すものであ
り、第5図(a)はこのバッグにガスを導入して膨張さ
せた状態の斜視図、図(b)(c)は同(a)のB−B
線、C−C線に沿う断面図である。
【0005】このバッグ10は、2枚の略扇型のシート
を重ね合わせ、それらの全周縁を接合すると共に、縦方
向に所要箇所を接合することにより複数の縦方向空室1
2を設けたものである。これらの空室12の上部は、上
部空室14に連通している。この上部空室14内にガス
を供給するための開口16がバッグ10の長手方向の中
央に設けられている。
【0006】このように構成されたバッグ10は、自動
車が側面衝突したり、横転したときに開口16からガス
が上部空室14に供給される。このガスが上部空室14
及び縦方向空室12を膨らませ、バッグ10がドア窓等
に沿って膨張する。
【0007】上記特開平10−291457号公報で
は、ガス発生器をガス導入口16にどのように接続する
かについての開示はなされていない。
【0008】本発明は、ガス発生器がガス導入口に容易
にしかも全くガス漏れをひき起こすことなく取り付けら
れ、しかも、エアバッグが全体としてスムーズに膨張す
るエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ装置
は、ガス導入口を有するエアバッグと、該エアバッグを
膨張させるためのガスを発生させるガス発生器とを有す
るエアバッグ装置において、該ガス発生器は、側周面に
ガス噴出口を有した棒状のものであり、該エアバッグ
は、該ガス導入口に連なるガス発生器装着部を有してお
り、該ガス発生器装着部には所定間隔をおいて1対のガ
ス発生器挿通口が設けられており、該ガス発生器は、前
記ガス噴出口がガス発生器装着部内に配置され、両端部
がそれぞれ該ガス発生器挿通口に挿通されており、該ガ
ス挿通口が環状の緊縛具によって外側から緊縛されてい
ることを特徴とするものである。
【0010】かかるエアバッグ装置にあっては、ガス発
生器をガス発生器挿通口に挿入し、環状の緊縛具によっ
て緊縛することにより容易に取り付けられ、ガス漏れも
全く発生しない。
【0011】このガス発生器から発生したガスは、ガス
導入口からエアバッグ内の全体にスムーズに供給され、
エアバッグが全体として速やかに膨張する。
【0012】この1対のガス発生器挿入口は筒状に形成
されていることが好ましい。また、緊縛具は金属製であ
り、カシメにより緊縛するものであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。
【0014】第1図は実施の形態に係るエアバッグ装置
の長手方向中央の上部の構成図であり、第2,3図は緊
縛具の斜視図、第4図はガス発生器の断面図である。
【0015】第1図の通り、細長い筒状のガス発生器装
着部32を有したカーテン状エアバッグ30が自動車の
乗員保護のために車両室内の側面上部に(例えばルーフ
サイドレールに沿って)設けられる。この装着部32
は、エアバッグ30の長手方向(車体前後方向)の中間
付近に設けられている。
【0016】この筒状のガス発生器装着部32の両端に
ガス発生器挿通口34が設けられている。このガス発生
器挿通口34にガス発生器20が挿入され、緊縛具22
によってガス発生器挿通口34の外周側から緊縛されて
いる。
【0017】この緊縛具22は、金属製のものであり、
第2図の通りループ状の突出部22aを有している。こ
の突出部22aを第3図の通りカシメ変形させることに
より緊縛具22が縮径し、ガス発生器挿通口34を外側
から強力に締め付ける。これにより、ガス発生器20が
ガス発生器挿通口34に極めて容易に、且つしっかりと
固定され、ガス発生器挿通口34からのガス漏れも防止
される。
【0018】このガス発生器20の構成について第4図
を参照して説明する。このガス発生器20は、ハイブリ
ッド型インフレータ40を筒状のケーシング54内に収
容したものである。
【0019】このハイブリッド型インフレータ40は、
耐圧シリンダ42内にプロペラントと高圧ガスとが充填
され、該シリンダ42の一端側にイニシエータ44が取
り付けられ、他端側のエンドキャップ46の先端面にガ
ス噴出口48が設けられている。
【0020】このエンドキャップ46に筒型カップ形状
のインフレータキャップ50が嵌合されており、このイ
ンフレータキャップ50の側周面にガス噴出口52が設
けられている。
【0021】シリンダ42と同軸状に筒状のケーシング
54が該ハイブリッド型インフレータ40に外嵌してお
り、該ケーシング54の側周面にガス噴出口56が設け
られている。
【0022】ケーシング54の内周面とシリンダ42の
外周面との間に間隙が形成されている。この間隙がガス
通路58である。前記インフレータキャップ50は、ケ
ーシング54の図の左端側のエンド部60に当接してい
る。
【0023】このガス発生装置20は、ガス噴出口56
がガス発生器装着部32内に配置されるようにガス発生
器装着部32に装着される。
【0024】自動車の側面衝突時には、イニシエータ4
4に通電され、シリンダ42内のプロペラントが反応
し、反応により生じたガスが、該シリンダ42内に貯蔵
されていた高圧ガスと共にガス噴出口48から噴出す
る。この噴出ガスは、インフレータキャップ50のガス
噴出口52から放射方向に噴出し、ガス通路58を通り
ガス噴出口56から噴出する。このガスによりエアバッ
グ30が膨張する。このエアバッグ30は、ガス発生器
20から噴出したガスが直ちにエアバッグ30内に吹き
込まれると共に、ガス導入口がエアバッグ30の長手方
向の中間付近に設けられているので、全体としてきわめ
てスムーズに膨張する。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明のエアバッグ装置に
よると、ガス発生器がエアバッグのガス発生器装着部に
対しきわめて簡単にしかも全くガス漏れを生じさせるこ
となく装着される。本発明によると、エアバッグを全体
としてスムーズに膨張させるよう構成することも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るエアバッグ装置の上部中央の
断面図である。
【図2】緊縛具の斜視図である。
【図3】縮径させた緊縛具の斜視図である。
【図4】ガス発生器の断面図である。
【図5】従来のエアバッグを示す構成図である。
【符号の説明】
20 ガス発生器 30 エアバッグ 32 ガス発生器装着口 34 ガス発生器挿通口 40 ハイブリッド型インフレータ 42 耐圧シリンダ 44 イニシエータ 48 ガス噴出口 50 インフレータキャップ 52 ガス噴出口 54 ケーシング 56 ガス噴出口 58 ガス通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス導入口を有するエアバッグと、該エ
    アバッグを膨張させるためのガスを発生させるガス発生
    器とを有するエアバッグ装置において、 該ガス発生器は、側周面にガス噴出口を有した棒状のも
    のであり、 該エアバッグは、該ガス導入口に連なるガス発生器装着
    部を有しており、該ガス発生器装着部には所定間隔をお
    いて1対のガス発生器挿通口が設けられており、 該ガス発生器は、前記ガス噴出口がガス発生器装着部内
    に配置され、両端部がそれぞれ該ガス発生器挿通口に挿
    通されており、 該ガス挿通口が環状の緊縛具によって外側から緊縛され
    ていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記1対のガス発生
    器挿入口は筒状に形成されていることを特徴とするエア
    バッグ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記緊縛具は
    金属製であり、カシメにより緊縛していることを特徴と
    するエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記エアバッグは、自動車の車内側面部に沿って配
    置され、カーテン状に展開するものであり、該エアバッ
    グの車体前後方向の途中部分の上部に前記ガス導入口が
    配置されていることを特徴とするエアバッグ装置。
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