JP2754979B2 - 自動車用エアバッグ装置 - Google Patents

自動車用エアバッグ装置

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JP2754979B2 JP3269299A JP26929991A JP2754979B2 JP 2754979 B2 JP2754979 B2 JP 2754979B2 JP 3269299 A JP3269299 A JP 3269299A JP 26929991 A JP26929991 A JP 26929991A JP 2754979 B2 JP2754979 B2 JP 2754979B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エアバッグ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の技術としては、例えば図5に示
すようなものがある(本田技研(株)が1987年9月
に発行したサービスマニュアル「HONDA LEGE
ND」参照)。即ち、図中1は、インストルメントパネ
ルで、該インストルメントパネル1の上部に配されたイ
ンフレータ2のガスが噴出すると、該インフレータ2に
連通して折り畳まれたエアバッグ本体3内にガスGが充
満し、インストルメントパネル1の図示しない開口のリ
ッドを膨張するエアバッグ本体3の力により開成して、
大きく膨張する。この時、ガスGはバッグ本体3内に規
制されずに自由に広がる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構造にあっては、乗員の上半身、とくに頭部
を保護する目的で、インストルメントパネル1の上部に
エアバッグ本体3が配設されているが、このインストル
メントパネル1の乗員側の面1aには図示しないメータ
ーや操作手段が配設されているので、エアバッグ本体3
がフロントウインドパネル4に近接して配されている。
そして、インフレータ2よりガスGが噴出することで、
先ずエアバッグ本体3の一部がフロントウインドパネル
4の内面に沿って棒状に膨張する。従って、このエアバ
ッグ本体3の取付位置の誤差によっては、フロントウイ
ンドパネル4に沿うのでなく、フロントウインドパネル
4そのものに異常な荷重が加わり、破損の恐れさえあ
り、エアバッグ本体3の取付位置は極めて精度よく取付
る必要がある。
【0004】また、このようにフロントウインドパネル
4の内面に沿って棒状に膨張した後に、室内5に向けて
図に示すように大きく膨張されて初めて乗員保護可能な
関係になるので、フロントウインドパネル4に沿う棒状
の膨張と室内5に向けての膨張との2段階による、容量
の大きなエアバッグ本体3が必要になる。このため、原
価高騰の一原因になるばかりか、エアバッグ本体3を折
り畳んでいる状態でのインストルメントパネル1内の体
積も大きく必要とし、他の部品の入る余地が限定される
ことになる。
【0005】また、容量の大きなエアバッグ本体3が必
要になる為、大量のガスGを噴出可能なインフレータ2
が必要になり、原価高騰の一原因になるばかりか、イン
フレータ2が大型になり、エアバッグ本体3同様、他の
部品の入る余地が限定されることになる。
【0006】本発明は、このような従来の課題に着目し
てなされたもので、エアバッグ本体の膨張方向をエアバ
ッグ本体自体で定め、乗員保護に必要な最低限の大きさ
のエアバッグ本体及びインフレータで良いようにした自
動車用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車用エアバ
ッグ装置としては、インフレータと、該インフレータに
連通すると共に該インフレータより噴出したガスにより
膨張可能なるよう袋状に形成したバッグ本体とよりな
り、該バッグ本体は、隔壁により主室と副室とが形成さ
れ、該隔壁には、前記インフレータの出口に全て臨む略
半円形の通過部と、該通過部のインフレータに臨む位置
以外の端部に形成したバッグ本体の内側への固着部と、
該通過部に連通して前記ガスが主室に噴出する口となる
第1開口と、該固着部に形成して前記ガスが通過部から
固着部を経て主室に噴出する口となる第2開口とを形成
してなることを特徴とするものである。
【0008】
【作 用】この構造によると、衝突を検知するなど、イ
ンフレータのガス噴出のトリガーが与えられると、イン
フレータより噴出したガスの全てが、先ずエアバッグ本
体の通過部に入り、副室が膨張する。このことで、エア
バッグ本体の膨張方向が、エアバッグ本体の取付位置に
よって決まり、フロントウインドパネルに制御されるこ
とはない。次に、通過部に連通した第1・2開口よりガ
スが主室に流れ込んで、主室を膨張させる。主室は、乗
員の2次衝突エネルギーを吸収するに充分な方向に膨張
する。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例を従来
例と同一又は均等の部品に同一符号を付して説明する。
図1乃至図4において、10は自動車用エアバッグ装置
で、該自動車用エアバッグ装置10は、インフレータ2
と、該インフレータ2に連通すると共に該インフレータ
2より噴出したガスGにより膨張可能なるよう袋状に形
成したエアバッグ本体11とよりなる。該バッグ本体1
1は、隔壁12により主室13と副室14とが形成され
る。
【0010】該隔壁12には、前記インフレータ2の出
口に全て臨む略半円形の通過部15と、該通過部15の
インフレータ2に臨む位置以外の端部に形成したエアバ
ッグ本体11の内側の面11aへの固着部16と、該通
過部15の略真ん中に連通して前記ガスGが主室13に
噴出する口となる第1開口17と、該固着部16に断続
的に形成して前記ガスGが通過部15から固着部16を
経て主室13に噴出する口となる第2開口18とを形成
してなる。
【0011】この構造によると、衝突を検知するなど、
インフレータ2のガスG噴出のトリガーが与えられる
と、図4に示すように、インフレータ2より噴出したガ
スGの全てが、先ずエアバッグ本体11の通過部15に
入り、副室14が棒状に膨張する。このことで、エアバ
ッグ本体11の膨張方向が、エアバッグ本体11の取付
位置によって決まり、フロントウインドパネル4(図5
参照)に制御されることはない。
【0012】次に、通過部15に連通した第1・2開口
17、18よりガスGが主室13に流れ込んで、図1に
示すように主室13を膨張させる。主室13は、乗員の
2次衝突エネルギーを吸収するに充分な方向に膨張す
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の自動車用エアバッグ装置として
は、インフレータと、該インフレータに連通すると共に
該インフレータより噴出したガスにより膨張可能なるよ
う袋状に形成したバッグ本体とよりなり、該バッグ本体
は、隔壁により主室と副室とが形成され、該隔壁には、
前記インフレータの出口に全て臨む略半円形の通過部
と、該通過部のインフレータに臨む位置以外の端部に形
成したバッグ本体の内側への固着部と、該通過部に連通
して前記ガスが主室に噴出する口となる第1開口と、該
固着部に形成して前記ガスが通過部から固着部を経て主
室に噴出する口となる第2開口とを形成してなることを
特徴とするものであるから、衝突を検知するなど、イン
フレータのガス噴出のトリガーが与えられると、インフ
レータより噴出したガスの全てが、先ずエアバッグ本体
の通過部に入り、副室が膨張する。このことで、エアバ
ッグ本体の膨張方向が、エアバッグ本体の取付位置によ
って決まり、フロントウインドパネルに制御されること
はなく、次に、通過部に連通した第1・2開口よりガス
が主室に流れ込んで、主室を膨張させる。主室は、乗員
の2次衝突エネルギーを吸収するに充分な方向に膨張す
ることになり、エアバッグ本体の膨張方向をエアバッグ
本体自体で定めることができ、乗員保護に必要な最低限
の大きさのエアバッグ本体及びインフレータで良いよう
にすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る要部の側面図である。
【図2】図1の矢視Aにかかる正面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1の副室が先ず膨張した状態の概要説明図で
ある。
【図5】従来例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 2 インフレータ 3 エアバッグ本体 11 エアバッグ本体 10 自動車用エアバッグ装置 12 隔壁 13 主室 14 副室 15 通過部 16 固着部 17 第1開口 18 第2開口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレータと、該インフレータに連通
    すると共に該インフレータより噴出したガスにより膨張
    可能なるよう袋状に形成したバッグ本体とよりなり、該
    バッグ本体は、隔壁により主室と副室とが形成され、該
    隔壁には、前記インフレータの出口に全て臨む略半円形
    の通過部と、該通過部のインフレータに臨む位置以外の
    端部に形成したバッグ本体の内側への固着部と、該通過
    部に連通して前記ガスが主室に噴出する口となる第1開
    口と、該固着部に形成して前記ガスが通過部から固着部
    を経て主室に噴出する口となる第2開口とを形成してな
    ることを特徴とする自動車用エアバッグ装置。
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