JP2002061739A - 変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置

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JP2002061739A
JP2002061739A JP2000249855A JP2000249855A JP2002061739A JP 2002061739 A JP2002061739 A JP 2002061739A JP 2000249855 A JP2000249855 A JP 2000249855A JP 2000249855 A JP2000249855 A JP 2000249855A JP 2002061739 A JP2002061739 A JP 2002061739A
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clutch
pressure
control
mode switching
ivt
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JP2000249855A
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Motoharu Nishio
元治 西尾
Shinichiro Jo
新一郎 城
Kazuto Koyama
和人 小山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モード切り換え時、乗員に対しアップダウン
制御によるハンチングの違和感を与えることなく、モー
ド切り換え制御領域において、トータルクラッチ締結容
量をほぼ一定に保ちながら、IVT変速比相当値の変化
に基づいてクラッチの締結容量を連続的に変化させてス
ムーズなモード切り換え制御を行うことができる変速比
無限大無段変速機のモード切り換え制御装置を提供する
こと。 【解決手段】 回転同期点に到達前のモード切換制御領
域では、解放されるクラッチ制御圧を、IVT変速比相
当値に基づいてフィードバック制御を行い、締結される
クラッチ制御圧を、エンジントルクに基づいて増加する
ように比例制御を行い、回転同期点に到達後のモード切
換制御領域では、解放されるクラッチ制御圧を、エンジ
ントルクに基づいて減少するように比例制御を行い、締
結されるクラッチ制御圧を、IVT変速比相当値に基づ
いてフィードバック制御を行う手段とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力経路が機械的
に結合した状態で減速比=∞、すなわち出力を中立状態
にできる変速比無限大無段変速機(以下、IVT:Infi
nitely VariableTransmissionの略称)のモード切り換
え制御技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、IVTのモード切り換え制御装置
としては、特開平11−063203号公報に記載のも
のが知られている。
【0003】この従来公報には、モードを切り換える際
に、エンジン負荷が一定のとき、モード切換の判断をア
クセル位置と車速で単純に行うと、車両の負荷が変化し
た場合(例えば、下り坂走行→車両の負荷小、上り坂走
行→車両の負荷大)、図21に示すように、アクセル開
度TVOaの変化がないにもにも関わらず、車速Vsの
変化により回転同期変速比を横切り、モードが切り換わ
るショックが発生し、乗員が違和感を持つので、これを
回避するために、加速時と減速時の目標値を適切に選択
することにより、このモード切り換わり頻度を下げ、違
和感を少なくする技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のIVTのモード切り換え制御にあっては、加速時と
減速時とで目標値を適切に切り換えるためには、車両の
状態が加速状態であるか減速状態であるか判別しなけれ
ばならず、車両の加速度を加速度センサで直接検出する
か、回転数の変化率を検出するかして、判断しなければ
ならない。厳密には加速度が正であれば加速、負であれ
ば減速になるが、その前後で判断を切り換えると制御ハ
ンチングが発生し、乗員が違和感を持つことになる。
【0005】また、ハンチングを防止するために加減速
の判断基準に適当な幅の不感帯を持たせた場合、僅かな
減速状態でも減速時の制御ができないことになり、ま
た、僅かな加速状態でも加速時の制御ができないことに
なる。よって、モード切換頻度は下がるが、乗員が違和
感を持つことを避けることは難しい。
【0006】本発明は、上記問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、モード切り換え時、
乗員に対しアップダウン制御によるハンチングの違和感
を与えることなく、モード切り換え制御領域において、
トータルクラッチ締結容量をほぼ一定に保ちながら、I
VT変速比相当値の変化に基づいてクラッチの締結容量
を連続的に変化させてスムーズなモード切り換え制御を
行うことができる変速比無限大無段変速機のモード切り
換え制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、変速比を無段階に変化さ
せることができるCVTと、該CVTの入出力軸間に介
装された遊星歯車機構と、クラッチ締結により変速比無
限大を含む変速比範囲で動力を伝達する動力循環モード
を実現することができる動力循環モードクラッチと、ク
ラッチ締結によりCVTのみで動力を伝達する直結モー
ドを実現することができるCVT直結モードクラッチと
からなるIVTにおいて、前記動力循環モードとCVT
直結モードとでIVT変速比が一致するRSPとモード
切換制御領域を判断するモード切換制御領域判断手段
と、モード切換制御中で、且つ、RSPに到達前の領域
では、締結状態から解放される側のクラッチ制御圧を、
IVT変速比相当値に基づいてフィードバック制御を行
い、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧を、エ
ンジントルクに基づいて増加するように比例制御を行う
モード切換点到達前クラッチ圧制御手段と、モード切換
制御中で、且つ、RSPに到達後の領域では、締結状態
から解放される側のクラッチ制御圧を、エンジントルク
に基づいて減少するように比例制御を行い、解放状態か
ら締結される側のクラッチ制御圧を、IVT変速比相当
値に基づいてフィードバック制御を行うモード切換点到
達後クラッチ圧制御手段と、を備えていることを特徴と
する。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1に記載
の変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置に
おいて、前記モード切換点到達前クラッチ圧制御手段
を、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧の増加
率をスロットル開度に応じて変更する手段としたことを
特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2に記載の変速比無限大無段変速機のモード切り
換え制御装置において、前記モード切換点到達後クラッ
チ圧制御手段を、締結状態から解放される側のクラッチ
制御圧の減少率をスロットル開度に応じて変更する手段
としたことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明では、請求項1ないし
請求項3に記載の変速比無限大無段変速機のモード切り
換え制御装置において、前記両クラッチ圧制御手段を、
エンジントルクと変速比に基づいて比例制御を行う手段
としたことを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明では、請求項1ないし
請求項4に記載の変速比無限大無段変速機のモード切り
換え制御装置において、モード切換制御領域内で、目標
とするIVT変速比と、現在のIVT変速比とが異なる
動力伝達モードにあることが判断された場合、締結状態
から解放される側のクラッチ制御圧を、エンジントルク
に基づいて減少するように比例制御を行い、解放状態か
ら締結される側のクラッチ制御圧を、エンジントルクに
基づいて増加するように比例制御を行う異モード時クラ
ッチ圧制御手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】請求項1記載の発明にあって
は、モード切換制御領域判断手段において、動力循環モ
ードとCVT直結モードとでIVT変速比が一致するR
SPとモード切換制御領域が判断され、モード切換制御
中で、且つ、RSPに到達前の領域では、モード切換点
到達前クラッチ圧制御手段において、締結状態から解放
される側のクラッチ制御圧が、IVT変速比相当値に基
づくフィードバック制御により制御され、解放状態から
締結される側のクラッチ制御圧が、エンジントルクに基
づいて増加するように比例制御により制御される。ま
た、モード切換制御中で、且つ、RSPに到達後の領域
では、モード切換点到達後クラッチ圧制御手段におい
て、締結状態から解放される側のクラッチ制御圧が、エ
ンジントルクに基づいて減少するように比例制御により
制御され、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧
が、IVT変速比相当値に基づくフィードバック制御に
より制御される。
【0013】すなわち、動力循環モードで締結される動
力循環モードクラッチとCVT直結モードで締結される
CVT直結モードクラッチは、モード切り換え制御領域
において、IVT変速比相当値に基づくフィードバック
制御により締結・解放されるため、IVT変速比相当値
の変化に基づいて各モードで締結されているクラッチの
締結容量を連続的に変化させることができる。
【0014】また、動力循環モードで解放されているC
VT直結モードクラッチとCVT直結モードで解放され
ている動力循環モードクラッチは、モード切り換え制御
領域において、エンジントルクに基づいて比例制御によ
りクラッチ締結圧が増加・減少されるため、各モードで
締結されているクラッチの締結容量の変化が、各モード
で解放されているクラッチの締結容量により補われ、R
SPを含むモード切り換え制御領域では、2つのクラッ
チ締結容量を合わせたトータルクラッチ締結容量をほぼ
一定に保つことができる。
【0015】さらに、モード切り換えにより締結される
側のクラッチ制御圧室にはRSPに到達する前に作動油
が満たされているし、モード切り換えにより解放される
側のクラッチ制御圧室からはRSPに到達する前に制御
圧が下げられているため、RSPでのモード切り換え制
御を高応答のクラッチ掛け換えにより行うことができ
る。
【0016】よって、モード切り換え時、従来技術のよ
うに、乗員に対しアップダウン制御によるハンチングの
違和感を与えることなく、モード切り換え制御領域にお
いて、トータルクラッチ締結容量をほぼ一定に保ちなが
ら、IVT変速比相当値の変化に基づいてクラッチの締
結容量を連続的に変化させることで、スムーズなモード
切り換え制御を行うことができる。
【0017】請求項2に記載の発明にあっては、モード
切換点到達前クラッチ圧制御手段において、解放状態か
ら締結される側のクラッチ制御圧の増加率がスロットル
開度に応じて変更される。
【0018】すなわち、同じアップシフトでも、アクセ
ル踏み込み操作により車速が上昇することで変速比が高
速側に変化するオートアップと、アクセル足離し操作に
より車速はそのままで変速比が高速側に変化する足離し
アップシフトとでは、スロットル開度が異なる。
【0019】これに対し、スロットル開度の大小(エン
ジントルクの大小)に応じて制御を連続的に変化させる
ことができるため、オートアップと足離しアップシフト
等のように同じ変速でもスロットル開度が異なる場合に
も切り換え判断が必要なく、スロットル開度の大小にか
かわらず変速品質を確保することができる。
【0020】請求項3に記載の発明にあっては、モード
切換点到達後クラッチ圧制御手段において、締結状態か
ら解放される側のクラッチ制御圧の減少率がスロットル
開度に応じて変更される。
【0021】よって、請求項2と同様に、スロットル開
度の大小(エンジントルクの大小)に応じて制御を連続
的に変化させることができるため、オートアップと足離
しアップシフト等のように同じ変速でもスロットル開度
が異なる場合にも切り換え判断が必要なく、スロットル
開度の大小にかかわらず変速品質を確保することができ
る。
【0022】請求項4に記載の発明にあっては、両クラ
ッチ圧制御手段において、エンジントルクと変速比に基
づいて比例制御が行われる。
【0023】よって、比例制御の制御要素に変速比が加
わることで、踏み込みダウンからのオートアップ時のよ
うに、変速比が大きく変化するようなときに連続的に制
御可能となる。
【0024】請求項5に記載の発明にあっては、モード
切換制御領域内で、目標とするIVT変速比と、現在の
IVT変速比とが異なる動力伝達モードにあることが判
断された場合、異モード時クラッチ圧制御手段におい
て、締結状態から解放される側のクラッチ制御圧が、エ
ンジントルクに基づいて減少するように比例制御が行わ
れ、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧が、エ
ンジントルクに基づいて増加するように比例制御が行わ
れる。
【0025】よって、目標とするIVT変速比と、現在
のIVT変速比とが異なる動力伝達モードにある場合、
同時期に2つのクラッチが締結容量を持つことによるイ
ンターロックを回避しながら、クラッチの掛け換えを行
うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)まず、構成を説
明する。
【0027】図1は実施の形態1のモード切り換え制御
装置が適用された変速比無限大無段変速機を示す全体構
成図である。エンジンに連結されるIVT入力軸1と駆
動輪に連結されるIVT出力軸2との間に、ハーフトロ
イダルで構成されたダブルキャビティ式のトロイダル型
無段変速機構4(以下、トロイダルCVT4という)
と、一定変速機5と、シングルプラネタリ型の遊星歯車
機構6が配置されている。なお、前記IVT出力軸2と
駆動輪との間にはディファレンシャル3が介装されてい
る。
【0028】前記トロイダルCVT4は、入力軸1に連
結される2組の入力ディスク41,41と、出力ベルト
機構42に連結される2組の出力ディスク43,43
と、入出力ディスク41,43の間に挟持される各2個
のパワーローラ44,44を有して構成されている。こ
のパワーローラ44,44は、それぞれがトラニオン4
5,45(図2参照)に支持されていて、このトラニオ
ン45,45を傾転軸方向に僅かに変位させることでパ
ワーローラ44,44に傾転力を与え、制御指令に応じ
た傾転角となるまで傾転させることにより、パワーロー
ラ44,44の傾転角により決まるCVT変速比を無段
階に変化させる。
【0029】前記一定変速機5は、IVT入力軸1に固
定された入力ギア51と、これに噛み合うと共にIVT
出力軸2上に回転可能に支持された出力ギア52による
減速ギア機構により構成されている。
【0030】前記遊星歯車機構6は、IVT出力軸2上
に回転可能に支持されたサンギア61と、ピニオンを支
持するピニオンキャリア62と、IVT出力軸2に固定
されたリングギア63により構成されている。
【0031】前記遊星歯車機構6のピニオンキャリア6
2と一定変速機5の出力ギア52との間に動力循環モー
ドクラッチ8が配置され、前記トロイダルCVT4の出
力ベルト機構42とIVT出力軸2との間にCVT直結
モードクラッチ9が配置されている。
【0032】前記動力循環モードクラッチ8のクラッチ
締結圧制御は、ロークラッチソレノイドバルブ21(常
閉のデューティソレノイドバルブ構造)からのソレノイ
ド圧と、フィードバック圧とを作動信号圧とし、ライン
圧PLを基圧とするロークラッチコントロールバルブ1
5(スプールバルブ構造)からのクラッチ締結圧により
制御される。
【0033】前記CVT直結モードクラッチ9のクラッ
チ締結圧制御は、ハイクラッチソレノイドバルブ22
(常閉のデューティソレノイドバルブ構造)からのソレ
ノイド圧と、フィードバック圧とを作動信号圧とし、ラ
イン圧PLを基圧とするハイクラッチコントロールバル
ブ16(スプールバルブ構造)からのクラッチ締結圧に
より制御される。なお、クラッチ圧特性は、図13に示
すように、ソレノイドバルブ21,22に対するデュー
ティ指令値のデューティ比に比例してクラッチ締結圧が
高くなる特性であり、クラッチ圧P0を得たい時にはデ
ューティ比Duty0を出力する。
【0034】前記一定変速機5の入力ギア51の歯部に
近接する位置にはCVT入力回転センサ10が配置さ
れ、前記トロイダルCVT4の出力ベルト機構42に近
接する位置にはCVT出力回転センサ11が配置され、
前記IVT出力軸2に設けられたセンサ歯車13の歯部
に近接する位置には出力回転センサ12(車速センサ)
が配置されている。
【0035】図2はIVTの変速を管理する油圧系の機
械的構成図である。パワーローラ44はトラニオン45
で背面から支えられている。トロイダルCVT4での変
速は、トラニオン45を平衡点から上下に変位させるこ
とにより行い、この変位によりパワーローラ44と入出
力ディスク41,43の回転方向ベクトルに差異が発生
してパワーローラ44は傾転する。
【0036】前記トラニオン45は、油圧サーボ30の
サーボピストン31とつながっており、油圧サーボ30
のHi側シリンダ30a内の油圧とLow側シリンダ3
0b内の油圧の差圧で変位する。Hi側シリンダ30a
の油圧とLow側シリンダ30bの油圧はシフトコント
ロールバルブ46で制御する。
【0037】また、前記トラニオン45の一つには、プ
リセスカム35が取り付けられており、プリセスカム3
5には溝が切ってある。プリセスカム35の溝はLリン
ク38の片端に接しており、Lリンク38の片端はIリ
ンク37の片端に自由支持されている。そのためトラニ
オン45の変位と傾転角がIリンク37にフィードバッ
クされる。Iリンク37のもう片端はステップモータ3
6につながっており、先ほどのシフトコントロールバル
ブ46のスプール46SはIリンク37上に自由支持さ
れている。従って、ステップモータ36の変位とプリセ
スカム35からのフィードバックとからスプール46S
の変位は決まる。
【0038】前記油圧サーボ30への供給圧を作り出す
油圧回路としては、トロイダルCVT4の変速比を制御
する方向流量制御と、トロイダルCVT4の通過トルク
を制御する圧力制御とを行なう、方向流量制御+圧力制
御直列方式による回路を採用している。
【0039】前記シフトコントロールバルブ46は、一
端がIリンク37上に自由支持されたスプール46S
と、スプール穴に形成されたHi側シリンダ圧ポート4
6HiとLow側シリンダ圧ポート46Loとライン圧ポー
ト46LとHi側ドレーン圧ポート46HidとLow側
ドレーン圧ポート46Lodとを有して構成されている。
【0040】前記Hi側シリンダ圧ポート46Hiは、H
i側シリンダ圧油路を介して油圧サーボ30のHi側シ
リンダ30aに連通され、前記Low側シリンダ圧ポー
ト46Loは、Low側シリンダ圧油路を介して油圧サー
ボ30のLow側シリンダ30bに連通され、前記ライ
ン圧ポート46Lは、ライン圧油路に連通され、前記H
i側ドレーン圧ポート46Hidは、Hi側ドレーン圧油
路に連通され、前記Low側ドレーン圧ポート46Lod
は、Low側ドレーン圧油路に連通されている。
【0041】前記ライン圧ポート46Lへのライン圧P
Lは、ライン圧ソレノイドバルブ23(常開のデューテ
ィソレノイドバルブ構造)からのソレノイド圧と、フィ
ードバック圧とを作動信号圧とし、ポンプ圧PO/Pを基
圧とするプレッシャレギュレータバルブ14(スプール
バルブ構造)により作り出される。
【0042】前記Hi側ドレーン圧ポート46Hidへの
Hi側ドレーン圧PHidは、Hi側ドレーン圧ソレノイ
ドバルブ26(常閉のデューティソレノイドバルブ構
造)からのソレノイド圧と、フィードバック圧と、ライ
ン圧PLを作動信号圧とし、ライン圧PLを基圧とする
Hi側ドレーン圧コントロールバルブ17(スプールバ
ルブ構造)により作り出される。
【0043】前記Low側ドレーン圧ポート46Lodへ
のLow側ドレーン圧PLodは、Low側ドレーン圧ソ
レノイドバルブ27(常閉のデューティソレノイドバル
ブ構造)からのソレノイド圧と、フィードバック圧と、
ライン圧PLを作動信号圧とし、ライン圧PLを基圧と
するLow側ドレーン圧コントロールバルブ18(スプ
ールバルブ構造)により作り出される。
【0044】そして、方向流量制御時には、差圧を必要
以上に確保するように、Low側ドレーン圧PLodを制
御する。また、駆動側トルクを圧力制御にてコントロー
ルする圧力制御時には、実変速比よりもIVT増速側の
指令をステップモータ36に送り(動力循環モードでは
CVTのロー側)、差圧はトロイダルCVT4に伝達さ
せたい通過トルクに応じて制御する。
【0045】図3はIVT電子制御系を示す図である。
入力情報に基づいて制御指令を出力するIVTコントロ
ーラ20と、IVTユニット19を備え、IVTユニッ
ト19内には、前記パワーローラ44を支持するトラニ
オン45を動作させる変速制御アクチュエータとしての
ステップモータ36と、ロークラッチソレノイドバルブ
21と、ハイクラッチソレノイドバルブ22と、Hi側
ドレーン圧ソレノイドバルブ26と、Low側ドレーン
圧ソレノイドバルブ27と、ライン圧ソレノイドバルブ
23と、油温センサ24を備えている。
【0046】前記IVTコントローラ20には、図外の
インヒビタースイッチからのレンジ信号と、前記CVT
入力回転センサ10からのCVT入力回転信号と、前記
CVT出力回転センサ11からのCVT出力回転信号
と、前記出力回転センサ12からの出力軸回転(車速)
信号と、図外のスロットル開度センサからのスロットル
開度信号と、図外のアイドルスイッチからのアイドルS
W信号と、図外のブレーキスイッチからのブレーキSW
信号と、油温センサ24からの油温センサ信号と、その
他の信号と、エンジン制御コントローラ25からの目標
アイドル回転数とアイドル制御中フラグの情報が入力さ
れる。
【0047】前記IVTコントローラ20では、動力循
環モードクラッチ8の締結によりIVT変速比が無限大
のGNPを含んで動力を伝達する動力循環モードと、C
VT直結モードクラッチ9の締結によりトロイダルCV
T4の出力に応じて動力を伝達するCVT直結モード
(=動力直結モード)とを、IVT変速比が一致する回
転同期点(RSP:モード切換点ともいう)で切り換え
るモード切り換え制御が行われる。
【0048】また、車速とスロットル開度により決まる
目標IVT入力回転数と検出される出力回転数(実IV
T出力回転数)により目標1/IVT変速比を決め、そ
れを実現するようにトロイダルCVT4の変速比を制御
する変速比制御が上記方向流量制御により行われる。さ
らに、GNP制御等でトロイダルCVT4の通過トルク
を管理したい場合には、それを実現するように油圧サー
ボ30の差圧を制御する差圧制御が上記圧力制御により
行われる。
【0049】次に、図4に示すIVT変速比特性、つま
り、縦軸を1/IVT変速比=出力軸回転数/入力軸回
転数(以下、1/IVT比と表記する。)とし、横軸を
CVT変速比(以下、CVT比と表記する。)とする特
性について説明する。
【0050】動力循環モードの場合、遊星歯車機構6の
ピニオンキャリア62は動力循環モードクラッチ8の締
結によりIVT入力回転数が一定変速機5により減速さ
れた一定回転数で回り、サンギア61はCVT比の変化
に応じて回転数が変わり、リングギア63の回転は変速
比無限大無段変速機の出力軸回転となる。よって、図4
に示すように、動力循環モードでは、CVT比がハイか
らローへ変化するのに応じて、IVTの出力軸回転は、
後退→中立→前進となる。
【0051】また、CVT直結モードの場合、遊星歯車
機構6のピニオンキャリア62は動力循環モードクラッ
チ8の解放により自由に回転でき、リングギア63はC
VT直結モードクラッチ9の締結によりサンギア61と
結合し、同一の回転数で回転する。よって、図4に示す
ように、CVT直結モードでは、CVT比がローからハ
イへ変化するのに応じて、1/IVT比は、前進方向の
ロー→ハイとなる。
【0052】次に、作用を説明する。
【0053】[モード切り換え制御及びCVT変速制御
処理]図5はIVTコントローラ20で行われるモード
切り換え制御及びCVT変速制御処理の流れを示すフロ
ーチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0054】ステップ101では、車速Vsと入力軸回
転数Neが検出される。
【0055】ステップ102では、実1/IVT比であ
るR1が、入力軸回転数Neと車速Vs(=出力軸回転
数)を用いて計算される。
【0056】ステップ103では、実1/IVT比であ
るR1が回転同期点RSPよりも小さく、かつ、設定点
aより大きいかどうかが判断される。ここで、設定点
a,bは、ステップモータ36の駆動限界速度を超える
目標CVT比となったとき、もしくは、クラッチ8,9
の熱容量が許容値となったとき、により設定される(図
14参照)。
【0057】ステップ104では、ステップ103でY
ESと判断されると、動力循環モードクラッチ圧(以
下、ロークラッチ圧)の制御がフィードバック制御によ
り行われ(図6参照)、CVT直結モードクラッチ圧
(以下、ハイクラッチ圧)の制御がエンジン出力トルク
Teによる比例制御(図7参照)、もしくは、スロット
ル開度TVOにより増加率△PHCを規定したエンジン出
力トルクTeによる比例制御により行われる(図8参
照)。
【0058】ステップ105では、ステップ103でN
Oと判断されると、実1/IVT比であるR1が回転同
期点RSP以上で、かつ、設定点bより小さいかどうか
が判断される。なお、a<R1<bの範囲が、モード切
り換え制御領域である。
【0059】ステップ106では、ステップ105でY
ESと判断されると、ハイクラッチ圧の制御がフィード
バック制御により行われ(図9参照)、ロークラッチ圧
の制御がエンジン出力トルクTeによる比例制御(図1
0参照)、もしくは、スロットル開度TVOにより減少
率△PLCを規定したエンジン出力トルクTeによる比例
制御により行われる(図11参照)。
【0060】ステップ107では、ステップ105でN
Oと判断されると、実1/IVT比であるR1が設定点
a以下かどうかが判断される。
【0061】ステップ108では、ステップ107でY
ESと判断されると、ロークラッチ圧を最大圧にする制
御が行われると共に、ハイクラッチ圧を最小圧にする制
御が行われる。
【0062】ステップ109では、ステップ107でN
Oと判断されると、ロークラッチ圧を最小圧にする制御
が行われると共に、ハイクラッチ圧を最大圧にする制御
が行われる。
【0063】ステップ110では、ステップ104,ス
テップ106,ステップ108,ステップ109のいず
れかを経過すると、ステップモータ36に対し目標1/
IVT比から算出されたCVT比フィードバック制御が
行われる(図12参照)。
【0064】[a<R1<RSPでのクラッチ圧制御]
図6はフィードバック制御によるロークラッチ圧制御作
動の流れを示すフローチャートである。
【0065】ステップ201では、車速Vsとスロット
ル開度TVOにより目標入力軸回転数が算出され、目標
1/IVT比であるRが、目標入力軸回転数と車速Vs
(=出力軸回転数)を用いて計算される。
【0066】ステップ202では、実1/IVT比であ
るR1が、入力軸回転数Neと車速Vs(=出力軸回転
数)を用いて計算される。
【0067】ステップ203では、目標1/IVT比R
と実1/IVT比R1を用いて偏差eが算出される。
【0068】ステップ204では、ステップ203で算
出された偏差eが小さくなるように圧力変化量△PLCが
算出される。
【0069】ステップ205では、ロークラッチ圧指令
値PLCが、前回出力された指令値PLCに圧力変化量△P
LCを加えて算出される。
【0070】図7はエンジン出力トルク比例制御による
ハイクラッチ圧制御作動の流れを示すフローチャートで
ある。
【0071】ステップ301では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOが検出される。
【0072】ステップ302では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOと図15に示すようなトルク特
性マップを用いて、エンジン出力トルクTeが算出され
る。
【0073】ステップ303では、回転同期点RSPに
おけるハイクラッチ締結必要容量となるハイクラッチ締
結必要油圧PHRSPが算出される(図19参照)。
【0074】ステップ304では、ハイクラッチ圧指令
値PHCが、PHC=PHRSP/(RRSP−a)×(R1−
a)の式を用いて算出される。
【0075】図8はスロットル開度TVOによりクラッ
チ圧の増加率△PHCを規定したエンジン出力トルク比例
制御によるハイクラッチ圧制御作動の流れを示すフロー
チャートである。
【0076】ステップ401では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOが検出される。
【0077】ステップ402では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOと図15に示すようなトルク特
性マップを用いて、エンジン出力トルクTeが算出され
る。
【0078】ステップ403では、回転同期点RSPに
おけるハイクラッチ締結必要容量となるハイクラッチ締
結必要油圧PHRSPが算出される(図19参照)。
【0079】ステップ404では、スロットル開度TV
Oによりクラッチ圧の増加率△PHCが予め用意されたマ
ップにより算出される。
【0080】ステップ405では、ハイクラッチ圧指令
値PHCが、前回出力された指令値PHCに増加率△PHCを
加えて算出される。
【0081】ステップ406では、ハイクラッチ圧指令
制限値Plimitが、 Plimit=PHRSP/(RRSP−a)×(R1−a) の式を用いて算出される。
【0082】ステップ407では、ハイクラッチ圧指令
値PHCがハイクラッチ圧指令制限値Plimitを超えてい
るかどうかが判断される。
【0083】ステップ408では、ステップ407でY
ESと判断された場合、ハイクラッチ圧指令値PHCがハ
イクラッチ圧指令制限値Plimitとされる。
【0084】[a<R1<RSPでのクラッチ圧制御]
図9はフィードバック制御によるハイクラッチ圧制御作
動の流れを示すフローチャートである。
【0085】ステップ501では、車速Vsとスロット
ル開度TVOにより目標入力軸回転数が算出され、目標
1/IVT比であるRが、目標入力軸回転数と車速Vs
(=出力軸回転数)を用いて計算される。
【0086】ステップ502では、実1/IVT比であ
るR1が、入力軸回転数Neと車速Vs(=出力軸回転
数)を用いて計算される。
【0087】ステップ503では、目標1/IVT比R
と実1/IVT比R1を用いて偏差eが算出される。
【0088】ステップ504では、ステップ503で算
出された偏差eが小さくなるように圧力変化量△PLCが
算出される。
【0089】ステップ505では、ハイクラッチ圧指令
値PHCが、前回出力された指令値PHCに圧力変化量△P
HCを加えて算出される。
【0090】図10はエンジン出力トルク比例制御によ
るロークラッチ圧制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【0091】ステップ601では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOが検出される。
【0092】ステップ602では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOと図15に示すようなトルク特
性マップを用いて、エンジン出力トルクTeが算出され
る。
【0093】ステップ603では、回転同期点RSPに
おけるロークラッチ締結必要容量となるロークラッチ締
結必要油圧PLRSPが算出される(図19参照)。
【0094】ステップ604では、ロークラッチ圧指令
値PLCが、 PLC=PLRSP/(RRSP−b)×(R1−b) の式を用いて算出される。
【0095】図11はスロットル開度TVOによりクラ
ッチ圧の減少率△PLCを規定したエンジン出力トルク比
例制御によるロークラッチ圧制御作動の流れを示すフロ
ーチャートである。
【0096】ステップ701では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOが検出される。
【0097】ステップ702では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOと図15に示すようなトルク特
性マップを用いて、エンジン出力トルクTeが算出され
る。
【0098】ステップ703では、回転同期点RSPに
おけるロークラッチ締結必要容量となるロークラッチ締
結必要油圧PLRSPが算出される(図19参照)。
【0099】ステップ704では、スロットル開度TV
Oによりクラッチ圧の減少率△PLCが予め用意されたマ
ップにより算出される。
【0100】ステップ705では、ロークラッチ圧指令
値PLCが、前回出力された指令値PLCに減少率△PLCを
加えて算出される。
【0101】ステップ706では、ロークラッチ圧指令
制限値Plimitが、 Plimit=PLRSP/(RRSP−b)×(R1−b) の式を用いて算出される。
【0102】ステップ707では、ロークラッチ圧指令
値PLCがロークラッチ圧指令制限値Plimitを超えてい
るかどうかが判断される。
【0103】ステップ708では、ステップ707でY
ESと判断された場合、ロークラッチ圧指令値PLCがロ
ークラッチ圧指令制限値Plimitとされる。
【0104】[CVTの変速制御]図12はCVT変速
制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステ
ップについて説明する。
【0105】ステップ801では、目標1/IVT比で
あるRが、目標入力軸回転数と車速Vs(=出力軸回転
数)を用いて計算される。
【0106】ステップ802では、目標1/IVT比R
と図17に示す変換マップを用いて目標CVT比i0が
算出される。
【0107】ステップ803では、CVT入出力回転セ
ンサ10,11からのセンサ信号に基づき実CVT比i
を算出し、目標CVT比i0と実CVT比iとの偏差e
が算出される。
【0108】ステップ804では、ステップ803で算
出された偏差eに対してフィードバック制御(例えば、
PI制御等)を行い、変化させるCVT比変化量△i1
が算出される。
【0109】ステップ805では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOが検出される。
【0110】ステップ806では、エンジン回転数Ne
とスロットル開度TVOと図15に示すようなトルク特
性マップを用いて、エンジン出力トルクTeが算出され
る。
【0111】ステップ807では、エンジン出力トルク
Teに基づいてCVT部の通過トルクTdが算出され
る。この通過トルクTdは、図20に示すようなマップ
を用いて検索しても良いし、また、演算により求めても
良い。
【0112】ステップ808では、図16に示すような
マップを補間し、実CVT比iと通過トルクTdにより
トルクシフトを補正するためのCVT比補正量△i2が
算出される。
【0113】ステップ809では、目標CVT比i0と
CVT比変化量△i1とCVT比補正量△i2を用いて
要求CVT比DCVTが算出される。
【0114】ステップ810では、要求CVT比DCV
Tを得るためのステップモータ数STEP0が図18に
示すマップにより算出される。
【0115】[モード切り換え作用]実1/IVT比で
あるR1が、回転同期点RSPよりも小さく、かつ、設
定点aより大きいRSP到達前のモード切り換え制御領
域では、ロークラッチ圧の制御がフィードバック制御に
より行われ(図6参照)、ハイクラッチ圧の制御がエン
ジン出力トルクTeによる比例制御(図7参照)、もし
くは、スロットル開度TVOにより増加率△PHCを規定
したエンジン出力トルクTeによる比例制御により行わ
れる(図8参照)。
【0116】そして、実1/IVT比であるR1が、回
転同期点RSP以上で、かつ、設定点bより小さいRS
P到達後のモード切り換え制御領域では、ハイクラッチ
圧の制御がフィードバック制御により行われ(図9参
照)、ロークラッチ圧の制御がエンジン出力トルクTe
による比例制御(図10参照)、もしくは、スロットル
開度TVOにより減少率△PLCを規定したエンジン出力
トルクTeによる比例制御により行われる(図11参
照)。
【0117】すなわち、動力循環モードで締結される動
力循環モードクラッチ8とCVT直結モードで締結され
るCVT直結モードクラッチ9は、モード切り換え制御
領域(a<R1<b)において、1/IVT比に基づく
フィードバック制御により締結・解放されるため、1/
IVT比の変化に基づいて各モードで締結されているク
ラッチ8,9の締結容量を連続的に変化させることがで
きる。
【0118】また、動力循環モードで解放されているC
VT直結モードクラッチ9とCVT直結モードで解放さ
れている動力循環モードクラッチ8は、モード切り換え
制御領域において、エンジン出力トルクTeに基づいて
比例制御によりクラッチ締結圧が増加・減少されるた
め、各モードで締結されているクラッチ8,9の締結容
量の変化が、各モードで解放されているクラッチ9,8
の締結容量により補われ、回転同期点RSPを含むモー
ド切り換え制御領域では、2つのクラッチ締結容量を合
わせたトータルクラッチ締結容量をほぼ一定に保つこと
ができる。
【0119】さらに、モード切り換えにより締結される
側のクラッチ制御圧室には回転同期点RSPに到達する
前に作動油が満たされているし、モード切り換えにより
解放される側のクラッチ制御圧室からは回転同期点RS
Pに到達する前に制御圧が下げられているため、回転同
期点RSPでのモード切り換え制御を高応答のクラッチ
掛け換えにより行うことができる。
【0120】次に、効果を説明する。 (1) RSP到達前のモード切り換え制御領域では、ロ
ークラッチ圧の制御をフィードバック制御により行い、
ハイクラッチ圧の制御をエンジン出力トルクTeによる
比例制御により行ない、また、RSP到達後のモード切
り換え制御領域では、ハイクラッチ圧の制御をフィード
バック制御により行い、ロークラッチ圧の制御をエンジ
ン出力トルクTeによる比例制御により行う構成とした
ため、モード切り換え時、従来技術のように、乗員に対
しアップダウン制御によるハンチングの違和感を与える
ことなく、モード切り換え制御領域において、トータル
クラッチ締結容量をほぼ一定に保ちながら、実1/IV
T比R1の変化に基づいて両クラッチ8,9の締結容量
を連続的に変化させることで、スムーズなモード切り換
え制御を行うことができる。 (2) RSP到達前のモード切り換え制御領域では、解
放状態から締結される側のクラッチ制御圧の増加率△P
HCをスロットル開度TVOに応じて変更する構成とした
ため、スロットル開度TVOの大小に応じて制御を連続
的に変化させることができるため、オートアップと足離
しアップシフト等のように同じ変速でもスロットル開度
TVOが異なる場合にも切り換え判断が必要なく、スロ
ットル開度TVOの大小にかかわらず変速品質を確保す
ることができる。 (3) RSP到達後のモード切り換え制御領域では、締
結状態から解放される側のクラッチ制御圧の減少率△P
LCをスロットル開度TVOに応じて変更する構成とした
ため、オートアップと足離しアップシフト等のように同
じ変速でもスロットル開度TVOが異なる場合にも切り
換え判断が必要なく、スロットル開度TVOの大小にか
かわらず変速品質を確保することができる。
【0121】(他の実施の形態)以上実施の形態1につ
いて説明してきたが、具体的な構成等に関しては、実施
の形態1に限られるものではない。
【0122】例えば、実施の形態1では、モード切り換
え領域を1/IVT比により判断する例を示したが、車
速、CVT比、IVT比により判断しても良い。また、
クラッチフィードバック制御でも、1/IVT比により
行う例を示したが、車速、CVT比、IVT比によりに
より行っても良い。
【0123】実施の形態1では、比例制御によるクラッ
チ圧制御を行うにあたってエンジン出力トルクTeに基
づいて行う例を示したが、両クラッチ圧制御を、エンジ
ン出力トルクTeと1/IVT比に基づいて比例制御を
行なうようにしても良い。この場合、比例制御の制御要
素に変速比が加わることで、踏み込みダウンからのオー
トアップ時のように、変速比が大きく変化するようなと
きに連続的に制御可能となる(請求項4)。
【0124】実施の形態1では、モード切換制御領域内
で、目標1/IVT比と実1/IVT比とが異なる動力
伝達モードにあるかどうかを判断することのない例を示
したが、モード切換制御領域内で、目標とするIVT比
と、現在のIVT比とが異なる動力伝達モードにあるこ
とが判断された場合、締結状態から解放される側のクラ
ッチ制御圧を、エンジントルク(エンジン出力トルク)
に基づいて減少するように比例制御を行ない、解放状態
から締結される側のクラッチ制御圧を、エンジントルク
(エンジン出力トルク)に基づいて増加するように比例
制御を行うような例としても良い。この場合、目標とす
るIVT比と、現在のIVT比とが異なる動力伝達モー
ドにある場合、同時期に2つのクラッチが締結容量を持
つことによるインターロックを回避しながら、クラッチ
の掛け換えを行うことができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のモード切り換え制御装置が適用
された変速比無限大無段変速機の一例を示す全体構成図
である。
【図2】実施の形態1の変速比無限大無段変速機に用い
られたトロイダルCVTの油圧制御系を表す図である。
【図3】実施の形態1の変速比無限大無段変速機におけ
る電子変速制御系を示す制御ブロック図である。
【図4】実施の形態1の変速比無限大無段変速機におけ
るIVT変速比特性を示す図である。
【図5】実施の形態1のIVTコントローラで行われる
モード切り換え制御及びCVT変速制御処理の流れを示
すフローチャートである。
【図6】実施の形態1のIVTコントローラで行われる
フィードバック制御によるロークラッチ圧制御作動の流
れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1のIVTコントローラで行われる
エンジン出力トルク比例制御によるハイクラッチ圧制御
作動の流れを示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1のIVTコントローラで行われる
スロットル開度によりクラッチ圧の増加率を規定したエ
ンジン出力トルク比例制御によるハイクラッチ圧制御作
動の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1のIVTコントローラで行われる
フィードバック制御によるハイクラッチ圧制御作動の流
れを示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1のIVTコントローラで行われ
るエンジン出力トルク比例制御によるロークラッチ圧制
御作動の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1のIVTコントローラで行われ
るスロットル開度によりクラッチ圧の減少率を規定した
エンジン出力トルク比例制御によるロークラッチ圧制御
作動の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施の形態1のIVTコントローラで行われ
るCVT変速制御作動の流れを示すフローチャートであ
る。
【図13】クラッチ制御圧特性図である。
【図14】モード切り換え領域を示すCVT比に対する
1/IVT比特性図である。
【図15】エンジン回転数とスロットル開度をパラメー
タとするエンジン出力トルク特性図である。
【図16】CVT比とCVT通過トルクをパラメータと
する変速比補正量特性図である。
【図17】目標1/IVT比をCVT比に換算するマッ
プである。
【図18】要求CVT比をステップモータへのステップ
数に換算するマップである。
【図19】入力トルクに対するロークラッチ締結必要油
圧線とハイクラッチ締結必要油圧線を示す特性図であ
る。
【図20】CVT部の通過トルクマップである。
【図21】車両負荷の大小により同じアクセル開度でも
モード切り換えが行われることを示す図である。
【符号の説明】
1 IVT入力軸 2 IVT出力軸 3 ディファレンシャル 4 トロイダル型無段変速機構 5 一定変速機 6 遊星歯車機構 8 動力循環モードクラッチ 9 直結モードクラッチ 10 CVT入力回転センサ 11 CVT出力回転センサ 12 出力回転(車速)センサ 13 センサ歯車 14 プレッシャレギュレータバルブ 15 ロークラッチコントロールバルブ 16 ハイクラッチコントロールバルブ 17 Hi側ドレーン圧コントロールバルブ 18 Low側ドレーン圧コントロールバルブ 19 IVTユニット 20 IVTコントローラ 21 ロークラッチソレノイドバルブ 22 ハイクラッチソレノイドバルブ 23 ライン圧ソレノイドバルブ 24 油温センサ 25 エンジン制御コントローラ 26 Hi側ドレーン圧ソレノイドバルブ 27 Low側ドレーン圧ソレノイドバルブ 30 油圧サーボ 30a Hi側シリンダ 30b Low側シリンダ 31 サーボピストン 35 プリセスカム 36 ステップモータ 37 Iリンク 38 Lリンク 41 入力ディスク 42 出力ベルト機構 43 出力ディスク 44 パワーローラ 45 トラニオン 46 シフトコントロールバルブ 46S スプール 46Hi Hi側シリンダ圧ポート 46Lo Low側シリンダ圧ポート 46L ライン圧ポート 46Hid Hi側ドレーン圧ポート 46Lod Low側ドレーン圧ポート 51 入力ギア 52 出力ギア 61 サンギア 62 ピニオンキャリア 63 リングギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:44 F16H 59:44 59:70 59:70 63:06 63:06 (72)発明者 小山 和人 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA09 MA15 MA26 MA30 NA01 NB01 PA02 RA26 SB01 TA01 TB03 TB07 VA07W VA07Y VA32Y VA37Z VA74W VB01Z VC02W VC03W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速比を無段階に変化させることができ
    る無段変速機構(以下、CVTと記す)と、該CVTの
    入出力軸間に介装された遊星歯車機構と、クラッチ締結
    により変速比無限大を含む変速比範囲で動力を伝達する
    動力循環モードを実現することができる動力循環モード
    クラッチと、クラッチ締結によりCVTのみで動力を伝
    達する直結モードを実現することができるCVT直結モ
    ードクラッチとからなる変速比無限大無段変速機(以
    下、IVTと記す)において、 前記動力循環モードとCVT直結モードとでIVT変速
    比が一致する回転同期点(以下、RSPと記す)とモー
    ド切換制御領域を判断するモード切換制御領域判断手段
    と、 モード切換制御中で、且つ、RSPに到達前の領域で
    は、締結状態から解放される側のクラッチ制御圧を、I
    VT変速比相当値に基づいてフィードバック制御を行
    い、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧を、エ
    ンジントルクに基づいて増加するように比例制御を行う
    モード切換点到達前クラッチ圧制御手段と、 モード切換制御中で、且つ、RSPに到達後の領域で
    は、締結状態から解放される側のクラッチ制御圧を、エ
    ンジントルクに基づいて減少するように比例制御を行
    い、解放状態から締結される側のクラッチ制御圧を、I
    VT変速比相当値に基づいてフィードバック制御を行う
    モード切換点到達後クラッチ圧制御手段と、を備えてい
    ることを特徴とする変速比無限大無段変速機のモード切
    り換え制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の変速比無限大無段変速
    機のモード切り換え制御装置において、 前記モード切換点到達前クラッチ圧制御手段を、解放状
    態から締結される側のクラッチ制御圧の増加率をスロッ
    トル開度に応じて変更する手段としたことを特徴とする
    変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の変速比
    無限大無段変速機のモード切り換え制御装置において、 前記モード切換点到達後クラッチ圧制御手段を、締結状
    態から解放される側のクラッチ制御圧の減少率をスロッ
    トル開度に応じて変更する手段としたことを特徴とする
    変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載の変速比
    無限大無段変速機のモード切り換え制御装置において、 前記両クラッチ圧制御手段を、エンジントルクと変速比
    に基づいて比例制御を行う手段としたことを特徴とする
    変速比無限大無段変速機のモード切り換え制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4に記載の変速比
    無限大無段変速機のモード切り換え制御装置において、 モード切換制御領域内で、目標とするIVT変速比と、
    現在のIVT変速比とが異なる動力伝達モードにあるこ
    とが判断された場合、締結状態から解放される側のクラ
    ッチ制御圧を、エンジントルクに基づいて減少するよう
    に比例制御を行い、解放状態から締結される側のクラッ
    チ制御圧を、エンジントルクに基づいて増加するように
    比例制御を行う異モード時クラッチ圧制御手段を設けた
    ことを特徴とする変速比無限大無段変速機のモード切り
    換え制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005163912A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置

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